JP4235463B2 - 中空樹脂板材の端部処理方法および端部処理装置 - Google Patents

中空樹脂板材の端部処理方法および端部処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4235463B2
JP4235463B2 JP2003037008A JP2003037008A JP4235463B2 JP 4235463 B2 JP4235463 B2 JP 4235463B2 JP 2003037008 A JP2003037008 A JP 2003037008A JP 2003037008 A JP2003037008 A JP 2003037008A JP 4235463 B2 JP4235463 B2 JP 4235463B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin plate
hollow resin
plate material
heat
cutting blade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003037008A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004050399A (ja
Inventor
隆幸 織田
善正 河村
健次 小塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Exsymo Co Ltd
Original Assignee
Ube Nitto Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Nitto Kasei Co Ltd filed Critical Ube Nitto Kasei Co Ltd
Priority to JP2003037008A priority Critical patent/JP4235463B2/ja
Publication of JP2004050399A publication Critical patent/JP2004050399A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4235463B2 publication Critical patent/JP4235463B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)
  • Cartons (AREA)
  • Making Paper Articles (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の平行なライナー板の間に多数のリブを介設してなる中空樹脂板材の端部処理方法および端部処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より使用されている紙製段ボールは、軽くて安価な反面、材質的に非常に脆弱で、劣化が激しいとともに、雨水などにより濡れると強度が極端に低下し、繰り返しの使用が望めない。そこで、最近、この紙製段ボールに代えて、合成樹脂製の板材が用いられている。この合成樹脂製板材は、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂により形成されたもので、図12に示すように、相対向して配置された一対のライナー板4間に多数のリブ6を平行に介設してなる、従来の紙製段ボールと同様な構造形態を有する断面中空の板材2(以下、中空樹脂板材という)である。このような中空樹脂板材2を用いて製造された箱は、紙製のものに比べて非常に高い強度を有するとともに、断面中空に成形されているため、非常に軽量であるといった優れた点を備えている。また、合成樹脂により形成されているから、雨水などにより濡れても強度が低下することはなく、繰り返し洗浄して使用することができ、食品用ケースあるいは医療用ケースをはじめとする通い箱や食品用トレー等として長期間にわたる利用が可能である。
【0003】
しかし、この中空樹脂板材は、その端部に多数の開口部が形成されているため、繰り返し使用をしてゆくうちにこの開口部から雨水やごみ、粉塵等の異物が侵入してしまうことがあり、また洗浄を行うと開口部から中空部へ水や洗剤成分が侵入してしまい、通常の乾燥工程では液成分が残ってしまうため不衛生であるという問題を抱えていた。特に半透明または透明の中空樹脂製板材は、侵入した異物が外部から見えてしまい、見栄えが悪くなるといった問題も生じた。そこで、異物の侵入を防止するためにその開口部をシールする端部処理が従来より行われている。
【0004】
この端部処理の方法としては、中空樹脂板材の端部を上下より熱板により挾圧して熱溶着してシールする方法や、超音波熱溶着によりシールする方法が知られている。また、この他に、中空樹脂板材の端部を折り曲げてシールする方法(例えば、特許文献1参照。)や、中空樹脂板材の端部を溶融して所定の形状に成形してシールする方法(例えば、特許文献2参照。)がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−190384号公報(第1−7頁、第1−4図)
【0006】
【特許文献2】
特開2000−158530号公報(第1−7頁、第1−6図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの端部処理方法にあっては、中空樹脂板材の端部に処理を施すために、中空樹脂板材に対して正確な位置決めが必要であり、はなはだ面倒であった。また、各端部に対して個別に処理を施さなければならず、多大な労力と手間がかかり、大幅なコストアップを招いていた。一方、このような問題を解決するために、各端部に対して同時に端部処理を施す点が提案されているが、この方法では各端部ごとにそれぞれ個別の溶着装置が必要となり、設備コストが大幅にアップするという新たな問題が生じた。また、中空樹脂板材を切断した後、端部処理した場合に、その端部処理の際の加熱により端部の形状が崩れ、後で形状を整えたり、また溶着温度に高い精度が要求されたりするなどの問題も生じた。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、中空樹脂板材の端部をあまり手間や労力をかけずに簡単にシールすることができる中空樹脂板材の端部処理方法および端部処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明は、一対の平行なライナー板の間に多数のリブを介設してなる中空樹脂板材を切断刃により所定の形状に打ち抜く方法において、前記切断刃の内側または内外両側に第1の加熱溶着部を設け、前記打ち抜きの際に、同時に前記第1の加熱溶着部により前記ライナー板どうしを相互に溶着して、前記打ち抜きにより得られる中空樹脂板材の端部にシール部を設ける中空樹脂板材の端部処理方法であって、
前記第1の加熱溶着部に相対向し、前記切断刃の切断ラインに沿って設けられた高熱伝導性材からなる枠体により構成されて、ヒーターから供与された熱によって前記中空樹脂板材を加熱する第2の加熱溶着部を設けると共に、前記枠体の内側に、前記中空樹脂板材を支持するように低熱伝導性材を配設し、前記第1及び第2の加熱溶着部の間に前記中空樹脂板材を挟み込んで、上下両面から加熱することにより前記シール部を設けることを特徴とする(請求項1)。
【0010】
また、本発明に係る中空樹脂板材の端部処理装置にあっては、一対の平行なライナー板の間に多数のリブを介設してなる中空樹脂板材を所定の形状に打ち抜くための切断刃と、
前記切断刃の内側または内外両側に配設された第1の加熱溶着部と、
前記第1の加熱溶着部に相対向して配置され、前記切断刃の切断ラインに沿って設けられた高熱伝導性材からなる枠体により構成されて、ヒーターから供与された熱によって前記中空樹脂板材を加熱する第2の加熱溶着部と、
前記枠体の内側に、前記中空樹脂板材を支持するように配設された低熱伝導性材と、を備え、
前記第1及び第2の加熱溶着部は、前記打ち抜きの際に、前記第1の加熱溶着部との間に前記中空樹脂板材を挟み込んで前記ライナー板どうしを相互に溶着して、前記打ち抜きにより得られる中空樹脂板材の端部にシール部を設けることを特徴とする(請求項)。
【0011】
これらの方法または装置にあっては、切断刃の内側または内外両側に加熱溶着部を設け、中空樹脂板材を所定の形状に打ち抜く際に、この加熱溶着部によってライナー板どうしを相互に溶着して、打ち抜きにより得られる中空樹脂板材の端部にシール部を設けるから、従来のように、端部処理にあたって、中空樹脂板材の正確な位置決めが必要なく、また各端部に対して個別に端部処理を施す必要がないことから、多大な労力や手間を大幅に軽減することができ、大幅なコスト削減を図ることができる。また、切断と同時にシール部を形成するから、従来のように溶着時に形状が崩れて後で形状を整える必要が生じたり、また溶着温度に高い精度が要求されたりすることなく、非常に簡単に端部処理を施すことができる。
【0012】
また、第1及び第2の加熱溶着部を備えるので、中空樹脂板材を上下両面から加熱することができ、良好なシール部を設けることができる。
さらに、第2の加熱溶着部が前記切断刃の切断ラインに沿って設けられた高熱伝導性材からなる枠体により構成され、ヒーターから供与された熱によって中空樹脂板材を加熱することで、非常に簡単な構成で所望部分を加熱することができる。つまり、わざわざ打抜き型の形状に合ったヒーターをその型毎に用意する必要がなく、非常に経済的に実施することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る中空樹脂板材の端部処理方法および端部処理装置、並びにその代表例としてケースブランクの製造方法及び箱の製造方法の実施の形態について説明する。図1〜図8は、本発明の一実施形態を説明するものである。図1は、ケースブランクの一実施形態を示し、図2は、そのケースブランクの端部の様子を示し、図3〜6は、そのケースブランクを製造する方法及び装置の一実施形態を示し、図7は、そのケースブランクを用いて箱を製造するときの様子を示し、図8は、製造された箱の外観を示している。
【0017】
まず、ここで製造されるケースブランクについて説明する。このケースブランク10は、箱を構成するための箱構成部材であり、例えば、図12に示すような中空樹脂板材2から製造される。この中空樹脂板材2は、前述したように、ポリプロピレン(PP)をはじめとする各種合成樹脂により形成されたもので、従来の紙製段ボールと同様な構造形態を有する断面中空の板材であり、相対向して平行に配置された一対のライナー板4と、このライナー板4間の隙間に、当該ライナー板4どうしを連結して介設された多数のリブ6とを備えている。リブ6は、中空樹脂板材10の板面方向に沿って直線状にかつ相互に間隔をあけて平行に配設され、リブ6の相互間にはそれぞれ管状の中空部8が形成されている。
【0018】
ケースブランク10は、図1に示すように、箱の側板部を形成する2つの側板部12a、12bと、これら各側板部12aの上辺部にそれぞれ一体的に連続して設けられた2つの上面用フラップ14a、14bと、同じくこれら各側板部12a、12aの下辺部にそれぞれ一体的に連続して設けられた2つの下面用フラップ16a、16bと、一方の側板部12aの側辺部に一体的に連続して設けられた接合しろ部18とを備えている。
【0019】
上面用フラップ14a、14bの相互間および下面用フラップ16a、16bの相互間には、それぞれその境界に沿って切り込み部36が設けられている。上面用フラップ14a、14bと側板部12a、12bとの各間、下面用フラップ16a、16bと側板部12a、12bとの各間、側板部12aと接合しろ部18との間、および側板部12a、12b間にはそれぞれ、その境界に沿って折曲部20、22、24、26が形成されている。また、上面用フラップ14a、14bと、下面用フラップ16a、16bと、接合しろ部18の各外縁部にはそれぞれ、端部開口部を封鎖するためのシール部28、30、32、34(図中斜線部分)が設けられている。
【0020】
図2は、このシール部28、30、32、34の実施の形態をそれぞれ示したものである。このシール部28、30、32、34は、図2に示すように、上下両側のライナー板4a、4bの端部どうしが所定の幅にわたり相互に溶着されて形成されている。
このケースブランク10では、このようなシール部28、30、32、34が、その外縁部に沿って連続的に形成されていることで、雨水やごみ、粉塵、洗浄液等といった異物が内部に侵入することを確実に防ぐことができる。
なお、本実施形態では、折曲部20、22、24、26についても、シール部28、30、32、34と同様に、上下両側のライナー板4a、4bが所定の幅にわたて相互に溶着されて接合されることにより設けられている。
【0021】
このようなケースブランク10を製造する方法及び装置について説明する。
図3〜図6は、その製造装置の一実施形態を示したものである。この製造装置は、中空樹脂板材2を所定の形状に打ち抜いてケースブランク10を製造する装置であり、さらに本実施形態では、その打ち抜きと同時にケースブランク10の端部に前述したようなシール部28、30、32、34等を設けることができる。
【0022】
この装置は、図3に示すように、上型42と下型44とを備え、上型42には、中空樹脂板材2を所定の形状に打ち抜く切断刃46と、打抜き型48と、上側加熱部50と、断熱部52と、上側支持部54とが設けられている。他方、下型44には、枠体56と、図示しない低熱伝導性材(82)と、下側加熱部58と、断熱部60と、下側支持部62とが設けられている。この装置は、上型42と下型44との間に中空樹脂板材2を挟み込んで切断するようになっている。
【0023】
図4は、この装置の切断部の様子を示したものである。図4(a)に示すように、切断刃46は、合板70および断熱材72を介してトタン74に支持されている。トタン74にはヒータ76が設けられ、このヒータ76により切断刃46がトタン74を介して加熱されるようになっている。
【0024】
切断刃46の内側には、これに隣接して加熱溶着部78が設けられている。この加熱溶着部78は、切断刃46と同様、合板70および断熱材72を介してトタン74に支持され、ヒータ76によりトタン74を介して加熱されるようになっている。そして、この加熱溶着部78は、切断刃46が中空樹脂板材2を切断する際に、その切断により得られるケースブランク10の端部にシール部28、30、32、34を形成するようになっている。
【0025】
さらに切断刃46は、その先端部が加熱溶着部78の先端部よりも突出されている。つまり、切断刃46の先端部と加熱溶着部78の先端部との間には、図4(b)に示すように段差Mが設けられている。この段差Mは、ケースブランク10の端部にシール部28、30、32、34を形成するために設けられたもので、形成するシール部28、30、32、34の厚みに応じて適宜な寸法に設定される。本実施形態においては0.3mmとした。実用上の好ましい範囲としては0.1mmから1.0mm程度である。
【0026】
またさらに、これら切断刃46および加熱溶着部78の両脇には、これらを挟むようにして一対の弾性体80が配設されている。この弾性体80は、シリコンゴムをはじめとする各種ゴム材やその他の弾性材により形成されたもので、切断刃46および加熱溶着部78を外部から保護するために設けられているとともに、切断時には、中空樹脂板材2の表面に当接して中空樹脂板材2の切断部周辺を押さえるようになっている。本実施形態においては、弾性体80は加熱溶着部78との間に4mm程度の段差を設けている。
【0027】
一方、下型44には、これら切断刃46および加熱溶着部78に対応して枠体56が配設されている。この枠体56は、鉄等の金属をはじめとする高い熱伝導性を有する素材により形成され、下側加熱部58の上に配置されている。下側加熱部58は面状ヒーターとなっていて、枠体56を加熱するようになっている。これにより、枠体56は、切断時に中空樹脂板材2を前述した上型42の加熱溶着部78とともに上下両側から挟み込んで加熱溶着するようになっている。
【0028】
図5に切断刃46と加熱溶着部78と弾性体80の配置状態を示す。また、図6に枠体56の配置状態を示す。切断刃46は、図5に示すように、中空樹脂板材2からケースブランク10を打ち抜くために、ケースブランク10の輪郭に対応して配置されている。また、本実施形態では、切断刃46は、ケースブランク10の切り込み部36にも対応して配置されている。一方、加熱溶着部78は、切断刃46の内側または両側にその内周に沿って配置されているとともに、本実施形態では、ケースブランク10の折曲部20、22、24、26にも対応して配置されている。また、弾性体80は、これら切断刃46および加熱溶着部78を挟み込むようにそれらの両脇に沿って配置されているとともに、本実施形態では、ケースブランク10の折曲部20、22、24、26に対応して配置された加熱溶着部78にも対応してその両脇に沿って配置されている。
【0029】
他方、枠体56は、図6に示すように、前述した切断刃46と加熱溶着部78の配設位置に対応して配置されている。つまり、枠体56は、ケースブランク10の輪郭に対応して配置されているとともに、ケースブランク10の切り込み部や折曲部にも対応して配置されている。
【0030】
中空樹脂板材2を切断する場合には、上型42を下型44に密着するようにして降下させてゆく。すると、まず、弾性体80が中空樹脂板材2の上面に当接し、そしてさらに上型を降下させることで、この弾性体80が徐々に圧縮されてゆく。この圧縮により、中空樹脂板材2が弾性体80を介して上型42に押さえられて固定される。さらに上型42を降下させると、切断刃46が中空樹脂板材2に当接して当該中空樹脂板材切断する。さらに切断刃46が中空樹脂板材2を完全に切断し終わるまでの間に加熱溶着部78がその切断端部に当接して下型44の枠体56とともにその端部を上下両側から挟み込む。これにより、その切断端部は、上下両側のライナー板4a、4bが相互に溶着されて接合され、前述したようなシール部28、30、32、34が形成される。
【0031】
したがって、中空樹脂板材2からケースブランク10を打ち抜いて製造するのと同時にそのケースブランク10の外縁部についてもシール処理することができ、これによって、端部がシールされたケースブランク10を1回の工程で簡単に得ることができる。
【0032】
また、下側加熱部58を面状ヒーターにより構成することで、汎用の平面ヒーターを採用することができ、これにより非常に安価に装置を構成することができる。このことにより、非常に簡単な構成で所望部分を加熱することができ、従って、わざわざ打抜き型の形状に合ったヒーターをその型毎に用意する必要がなく、非常に経済的に実施することができる。
【0033】
なお、前述した実施の形態では、弾性体80が切断刃46または加熱溶着部78の両脇に沿って連続的に配設されていたが、本発明にあっては、このような場合に限らず、切断刃46または加熱溶着部78の両脇に部分的に分断されて配設されていてもよい。
【0034】
また、枠体56の内側には、下側加熱部58を覆ってアスベストや、これに類似する熱伝導性を有する無機材料、ベニヤ等の低熱伝導性材を配設しても良い。このように低熱伝導性材を配設することで、中空樹脂板材2を下側から支持することができ、これにより、中空樹脂板材2に反り等の不具合が生じないように防止することができる。特に、枠体56の内側面積が大きい場合には、その中央部等に部分的に低熱伝導性材が配設するだけで、中空樹脂板材2の反りを十分に防止することができる。
【0035】
このように製造されたケースブランク10を用いて合成樹脂製の箱を製造する場合には、図7に示すように、2つのケースブランク10a、10bを接合しろ部18を介して相互に接合してつなぎ合わせる。ここで接合しろ部18は、箱の外側に配置する。これは、接合しろ部18が箱の内側にあると、当該接合しろ部とケースブランク10a、10bの側板部12bとの間に、ゴミや埃、洗浄剤等の異物が入り込む虞があるからである。一方、上面用フラップ14a、14bおよび下面用フラップ16a、16bについては、それぞれ折曲部20、22を介して内側に折り曲げて相互に重ね合わせて箱の底部及び蓋部を形成する。
【0036】
図8は、製造された箱50の一実施形態を示したものである。図8に示すように、上面用フラップ14a、14bを開けば、箱50の内部に食料品をはじめ様々な物品等を収納することができる。
【0037】
以上この実施の形態では、中空樹脂板材2を打ち抜いてケースブランク10を得るのと同時に、そのケースブランク10の周縁部にシール部28、30、32、34を設けることができるから、従来のように、端部処理にあたって、中空樹脂板材2の正確な位置決めが必要なく、また各端部に対して個別に端部処理を施す必要がないことから、多大な労力や手間を大幅に軽減することができ、大幅なコスト削減を図ることができる。また、従来のように溶着時に形状が崩れて後で形状を整える必要が生じたり、また溶着温度に高い精度が要求されたりすることなく、非常に簡単に端部処理を施すことができる。
【0038】
なお、前述した実施の形態では、同じサイズおよび形状のケースブランク10を2つ用いて箱を製造するようにしていたが、本発明にあってはこれに限らず、1つ若しくは3つ以上のケースブランク10を用いて箱を製造するようになっていてもよい。また、本発明に係る中空樹脂板材にあっては、前述したもの他に、他の断面形状を有する中空樹脂板材を用いても構わない。
【0039】
また、加熱溶着部78については、本実施形態では、切断刃46の内側にのみ、即ち片側にのみ配設されていたが、本発明にあってはこのような場合に限らず、切断刃46の内外両側に配置されていても構わない。また、低熱伝導性材については、枠体56の内側にのみ配設していたが、本発明にあってはこのような場合に限らず、枠体56の内外両側に配置され下側加熱部58の全面を覆うように設けられてもよい。
【0040】
また、本発明に係る中空樹脂板材2のシール部の形態としては、図2に示すような形態の他、図9に示すような、上下両側のライナー板4a、4bの端部どうしが中空樹脂板材2の板厚のほぼ中央部付近で溶着されて接合される形態にしてもよい。
【0041】
また、図10に示すように、加熱溶着部78と切断刃46との間に、これら両者間の隙間を埋めるように耐熱性に富むシール材82を設けても良い。このようにシール材82を設けることで、中空樹脂板材2の切断時に両者間の隙間に中空樹脂板材2の端部が入り込み、バリ等が生じるのを防止することができる。なお、このシール材としては、ハンダなどの耐熱性に優れた素材を用いるのが好ましい。
【0042】
また、加熱溶着部78と切断刃46とが一体形成されても良い。図11は、これらが一体化された場合の一実施形態を示したものである。この一体刃90は、切断刃として鋭く尖った刃部92と、当該刃部92に隣接して加熱溶着部として設けられ、中空樹脂板材2の端部に密着してシールする平坦なシール部94とを有する。このような一体刃90を用いて、ケースブランク10等の中空樹脂板材2を製造するようにしても良い。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、切断刃の内側または内外両側に加熱溶着部を設け、中空樹脂板材を所定の形状に打ち抜く際に、この加熱溶着部によってライナー板どうしを相互に溶着して、打ち抜きにより得られる中空樹脂板材の端部にシール部を設けるから、従来のように、端部処理にあたって、中空樹脂板材の正確な位置決めが必要なく、また各端部に対して個別に端部処理を施す必要がないことから、多大な労力や手間を大幅に軽減することができ、大幅なコスト削減を図ることができる。また、切断と同時にシール部を形成するから、従来のように溶着時に形状が崩れて後で形状を整える必要が生じたり、また溶着温度に高い精度が要求されたりすることなく、非常に簡単に端部処理を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法により製造されるケースブランクの一実施形態を示した平面図である。
【図2】本発明に係る製造方法により製造されるケースブランクの端部の一実施形態を示した部分拡大断面図である。
【図3】本発明に係る中空樹脂板材の端部処理装置の一実施形態を示した外観図である。
【図4】図3に示す装置の切断部を説明する説明図である。
【図5】切断刃と加熱溶着部と弾性体との配置状態を示した平面図である。
【図6】枠体の配置状態を示した平面図である。
【図7】本発明に係る製造方法により製造されたケースブランクを用いて箱を製造するときの一実施形態を示した斜視図である。
【図8】本発明に係る製造方法により製造された箱の一実施形態を示した斜視図である。
【図9】本発明に係る中空樹脂板材に設けられるシール部の他の実施形態を示した拡大断面図である。
【図10】本発明に係る製造装置の切断部の他の実施形態を示した断面図である。
【図11】切断刃と溶着加熱部とが一体化された場合の一実施形態を示した断面図である。
【図12】本発明にかかる中空樹脂板材の一実施形態を示した部分断面斜視図である。
【符号の説明】
2 中空樹脂板材
4 ライナー板
6 リブ
10 ケースブランク
12a、12b 側板部
14a、14b 上面用フラップ
16a、16b 下面用フラップ
18 接合しろ部
20、22、24、26 折曲部
28、30、32、34、シール部
36 切り込み部
42 上型
44 下型
46 切断刃
56 枠体
60 断熱材
78 加熱溶着部
80 弾性体
82 シール材
90 一体刃

Claims (4)

  1. 一対の平行なライナー板の間に多数のリブを介設してなる中空樹脂板材を切断刃により所定の形状に打ち抜く方法において、前記切断刃の内側または内外両側に第1の加熱溶着部を設け、前記打ち抜きの際に、同時に前記第1の加熱溶着部により前記ライナー板どうしを相互に溶着して、前記打ち抜きにより得られる中空樹脂板材の端部にシール部を設ける中空樹脂板材の端部処理方法であって、
    前記第1の加熱溶着部に相対向し、前記切断刃の切断ラインに沿って設けられた高熱伝導性材からなる枠体により構成されて、ヒーターから供与された熱によって前記中空樹脂板材を加熱する第2の加熱溶着部を設けると共に、前記枠体の内側に、前記中空樹脂板材を支持するように低熱伝導性材を配設し、前記第1及び第2の加熱溶着部の間に前記中空樹脂板材を挟み込んで、上下両面から加熱することにより前記シール部を設けることを特徴とする中空樹脂板材の端部処理方法
  2. 前記中空樹脂板材は打ち抜かれてケースブランクとなるものであり、前記ケースブランクの輪郭及び切り込み部に対応して前記切断刃と前記第1及び第2の加熱溶着部とを設け、前記ケースブランクの折曲部に対応して前記第1及び第2の加熱溶着部を設けることを特徴とする請求項1に記載の中空樹脂板材の端部処理方法。
  3. 一対の平行なライナー板の間に多数のリブを介設してなる中空樹脂板材を所定の形状に打ち抜くための切断刃と、
    前記切断刃の内側または内外両側に配設された第1の加熱溶着部と、
    前記第1の加熱溶着部に相対向して配置され、前記切断刃の切断ラインに沿って設けられた高熱伝導性材からなる枠体により構成されて、ヒーターから供与された熱によって前記中空樹脂板材を加熱する第2の加熱溶着部と、
    前記枠体の内側に、前記中空樹脂板材を支持するように配設された低熱伝導性材と、を備え、
    前記第1及び第2の加熱溶着部は、前記打ち抜きの際に、前記第1の加熱溶着部との間に前記中空樹脂板材を挟み込んで前記ライナー板どうしを相互に溶着して、前記打ち抜きにより得られる中空樹脂板材の端部にシール部を設けることを特徴とする中空樹脂板材の端部処理装置。
  4. 請求項3に記載の中空樹脂板材の端部処理装置であって、当該端部処理装置は、前記中空樹脂板材を打ち抜いてケースブランクを形成するものであり、
    前記ケースブランクの輪郭及び切り込み部に対応して前記切断刃と前記第1及び第2の加熱溶着部とが設けられ、前記ケースブランクの折曲部に対応して前記第1及び第2の加熱溶着部が設けられていることを特徴とする中空樹脂板材の端部処理装置。
JP2003037008A 2002-05-30 2003-02-14 中空樹脂板材の端部処理方法および端部処理装置 Expired - Fee Related JP4235463B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003037008A JP4235463B2 (ja) 2002-05-30 2003-02-14 中空樹脂板材の端部処理方法および端部処理装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002157640 2002-05-30
JP2003037008A JP4235463B2 (ja) 2002-05-30 2003-02-14 中空樹脂板材の端部処理方法および端部処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004050399A JP2004050399A (ja) 2004-02-19
JP4235463B2 true JP4235463B2 (ja) 2009-03-11

Family

ID=31949090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003037008A Expired - Fee Related JP4235463B2 (ja) 2002-05-30 2003-02-14 中空樹脂板材の端部処理方法および端部処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4235463B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006001136A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Olympus Corp プラスチックダンボールの加工装置およびプラスチックダンボールの加工方法
KR101489150B1 (ko) * 2012-12-12 2015-02-03 (주)아주프라텍 플라스틱 골판지 박스
JP2015020791A (ja) * 2013-07-22 2015-02-02 東罐興業株式会社 プラスチック製中空体シートを用いた箱体及びその製造方法
JP2015020790A (ja) * 2013-07-22 2015-02-02 東罐興業株式会社 プラスチック製シートの折曲構造
CN105522615A (zh) * 2016-02-04 2016-04-27 柳州环球汽车内饰件有限公司 双组份吸音棉的热冲刀模
KR101950018B1 (ko) * 2018-05-21 2019-02-20 송평호 절단부 라운딩 가공이 가능한 절단용 금형
CN114179387A (zh) * 2021-12-27 2022-03-15 广州海天塑胶有限公司 一种塑料零件模内塑料件皮革包覆工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004050399A (ja) 2004-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0805016B1 (en) Method of fusing a hollow board of synthetic resin
US9630739B2 (en) Plastic corrugated container and intermediary blank
WO2005120965A1 (ja) ケースブランク及びその製造方法、並びにケースブランクを用いた折畳式プラスチック製段ボール通函及びその製造方法
JP4235463B2 (ja) 中空樹脂板材の端部処理方法および端部処理装置
JPH05269854A (ja) 包装積層品をヒートシールする装置
JP4195798B2 (ja) 中空樹脂板材の端部処理方法並びにケースブランクまたは箱の製造方法
JP4783316B2 (ja) 中空合成樹脂板を用いた函体およびその製造方法
KR940019451A (ko) 용접부 평탄화 방법
JP4098928B2 (ja) フライヤー
JP5480737B2 (ja) 電池用ケースの製造方法及び電池用ケース
KR100467394B1 (ko) 합성수지제중공보드의융착방법및그방법에의해얻어지는중공보드
JP4339088B2 (ja) 樹脂ボードの端末構造及び端末処理方法
JP3236321B2 (ja) 断熱吸音材の製造装置
JP5233695B2 (ja) 自動変速機用流体フィルタ及びその製造方法
JP4295980B2 (ja) エアフィルタ及びその製造方法
KR100458538B1 (ko) 격자가 밀봉된 단프라시트 및 그 제조방법
JP5977485B2 (ja) 紙容器の製造方法及び紙容器
KR100417971B1 (ko) 합성수지재 골판지 박스와 그 제조장치 및 그 제조방법
JP3696847B2 (ja) フォルダーおよびその製造方法
JP4063354B2 (ja) 包装容器の製造方法
JPS58138633A (ja) 段ボ−ルの切断密封方法および装置
KR200252397Y1 (ko) 바인더
JP2002234527A (ja) 容器用ブランクの端面耐水処理方法
JPH0299708U (ja)
JPS5933115A (ja) 熱可塑性樹脂シ−ト製ケ−ス類の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040928

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060125

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060125

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080819

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081118

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081215

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4235463

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 3

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 3

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131219

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees