JP4063354B2 - 包装容器の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、板紙製容器によって形成された容器の内面に不透水性のフィルムを接着させる包装容器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の包装容器はプラスチック製であり、熱成形されたトレーをプラスチックフィルムからなるヒートシール蓋で覆ったものが一般的であった。他方、包装容器として板紙製のものもあったが、容器の折り曲げたラップジョイント相互を接着剤等で固定して容器を完成していた。しかしそのようなジョイントは離れてしまうことが多く、その箇所より流体が漏れ易い欠点があった。
また紙製包装容器の表面にプラスチックフィルムを貼着したものもあったが、製造工程が複雑で製作コストが割高であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、板紙製容器によって形成された容器の内面に不透水性のフィルムを容易に貼着させる包装容器の製造方法を提供することを目的とする。
更に、上記不透水性のフィルムが容器を形成する各要素を連結する役割を成す包装容器の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の包装容器の製造方法では、板紙を容器となる所定の形状に打ち抜いてブランクを形成する工程、上記ブランクを型内に配設する工程、該ブランクを型に密着配設する工程、型内に配設されたブランク上面にフィルムを配設する工程、型の下方より真空ポンプによりフィルムを吸引する工程、及びブランク表面に付着したフィルムの端縁部を処理する工程を採用している。
【0005】
【実施例】
以下、本発明の包装容器の製造方法の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明で使用される板紙の展開図で、図2はそれを組み立てた状態の斜視図である。
まず0.1〜1m/m程度の板紙を容器となるように所定の形状に打ち抜いてブランク1を形成する。この実施例のブランク1は、底片部2、側紙片3、4、5、6、上記側紙片に連結形成された鍔紙片7、8、9、10、及び4箇所のコーナー側紙片11、12、13、14とより構成されている。また鍔紙片7、8、9、10相互の連結部15は突き付け状態のものが採用されているが、下記する図3に示す連結部16が望ましい。
鍔紙片相互の連結部となる継ぎ目の別の実施例として、図3に示すように、長手方向両端部の一方の端部には奥を幅広とした凹部を形成し、他方の端部には先端を幅広とした凸部を形成し、その凹部と凸部との連結部16が継ぎ目として採用される。
その後、上記ブランク1を半割型17内に容器の形状が得られるように配設し、更に、真空ポンプ18によリブランク1を下方より吸引し、半割型17に密着させる。
その後、上記半割型17内に配設されたブランク1上面に不透水性のフィルム19を配設し、上記フィルム19をブランク1に形成された隙間等を介して真空ポンプ18により下方より吸引し、ブランク1表面に密着させる。
その後、ブランク表面に密着されたフィルムの端部をブランク1の端縁部に添ってカットする。
【0006】
上記実施例では、板紙より容器を形成したが、真空を用いて樹脂を含浸したパルプが予備成形され、その後、炉で乾燥して圧縮成形するパルプモールディングによって所定形状の容器を形成する手段を採用することもできる。この容器を前記同様の工程を順次行なうことにより不透水性の容器を完成させることができる。
また、上記パルプモールディングで使用するパルプの材料をすべて古紙とすることもできる。
【0007】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の包装容器の製造方法によれば、極めて簡単な方法により紙製容器によって形成した容器の内表面に不透水性のフィルムを貼着できる。
また、紙片を利用しているので、従来のプラスチック製のものと比較して燃焼させることが可能であり公害問題を引き起こす心配がない。
更に、真空ポンプを採用することにより紙製容器に対して真空分散が均一化され、容器の内部コーナー部分においてもピンホール等が生じることなく不透水性フィルムの密着状態が良好となる。
また、容器を形成する底片部、側紙片、鍔紙片、4箇所のコーナー側紙片及び鍔紙片相互とが不透水性フィルムにより連結することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】板紙製容器の展開図。
【図2】同板紙製容器を組み立てた状態の斜視図。
【図3】同板紙製容器の継ぎ目となる連結部の実施例の平面図。
【図4】真空ポンプにより不透水性フィルムを吸引する状態の断面図。
【符号の説明】
1 ブランク
17 半割型
18 真空ポンプ
19 不透水性フィルム
Claims (1)
- 以下の工程より成る包装容器の製造方法
1.板紙を底片部、側紙片、該側紙片に連続形成される鍔紙片及び4箇所のコーナー側紙片とに区別でき、該鍔紙片の長手方向両端部の一方の端部には奥を幅広とした凹部、他方の端部には先端を幅広とした凸部が形成され、隣接する鍔紙片が該凹凸部により連結される継ぎ目が形成されるように板紙を打ち抜いてブランクを形成する工程、
2.上記ブランクを容器の形状が得られるように型内に配設する工程、
3.型内に配設した容器の形状を得たブランクを真空ポンプにより下方より吸引することにより該底片部、側紙片、鍔紙片及びコーナー側紙片を型に密着配設する工程、
4.型内に密着配設されたブランク上面に不透水性のフィルムを配設する工程、
5.型の下方より真空ポンプにより上記フィルムを吸引し、該フィルムを側紙片とコーナー側紙片、コーナー側紙片と鍔紙片及び鍔紙片の長手方向両端部に形成されている凹凸部の位置となる継ぎ目を含めブランク表面に密着させる工程、
6.ブランク表面に密着したフィルムの端部をブランクの端縁部に沿ってカットする工程。
Priority Applications (1)
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JP09634497A JP4063354B2 (ja) | 1997-04-01 | 1997-04-01 | 包装容器の製造方法 |
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JP09634497A JP4063354B2 (ja) | 1997-04-01 | 1997-04-01 | 包装容器の製造方法 |
Publications (2)
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JPH10278926A JPH10278926A (ja) | 1998-10-20 |
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JP09634497A Expired - Fee Related JP4063354B2 (ja) | 1997-04-01 | 1997-04-01 | 包装容器の製造方法 |
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Families Citing this family (1)
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JP7086670B2 (ja) * | 2018-03-29 | 2022-06-20 | 東罐興業株式会社 | 組立紙容器及び組立紙容器の製造方法 |
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1997
- 1997-04-01 JP JP09634497A patent/JP4063354B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10278926A (ja) | 1998-10-20 |
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