JP2015020791A - プラスチック製中空体シートを用いた箱体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】折畳んだ際に段差が生じることがないプラスチック製中空体シートを用いた箱体およびその製造方法の改良に関する。
【解決手段】複数の方形状のブランクを直角に組合せ、直角となる一方のブランクの縁部を折り曲げて他方のブランクの縁部に加圧しながら溶着し、溶着個所は前記折り曲げた縁部が他方のブランクと面一となるように形成し、該コーナーの溶着個所を折曲片形成位置まで切離すと共に切離されない部分を胴部側壁とし、前記切離された各片が胴部側壁に連接される折曲片となって胴部の開口側を塞いでなることを特徴とする。
【選択図】図7
【解決手段】複数の方形状のブランクを直角に組合せ、直角となる一方のブランクの縁部を折り曲げて他方のブランクの縁部に加圧しながら溶着し、溶着個所は前記折り曲げた縁部が他方のブランクと面一となるように形成し、該コーナーの溶着個所を折曲片形成位置まで切離すと共に切離されない部分を胴部側壁とし、前記切離された各片が胴部側壁に連接される折曲片となって胴部の開口側を塞いでなることを特徴とする。
【選択図】図7
Description
本発明は、折畳んだ際に段差が生じることがないプラスチック製中空体シートを用いた箱体およびその製造方法の改良に関する。
プラスチック製中空体シートを用いたA式ケースの製造方法として、従来は一般的に段ボールと同様に、打ち抜き機で加工した側壁11、12と各側壁の両端に折曲用の罫線を介して連接した合計4つに切離されたフラップ13、14とからなる一対のブランク構成片10a、10bにそれぞれジョイント部15a、15bと呼ばれる貼合せ片を形成し、一方のブランク構成片10bのジョイント部15bを他方のブランク構成片10aの端部にステッチ、糊、熱などで固着して1枚のブランク10とし、他方のジョイント部15aをブランク10の他端側に同様に固着してケース10‘を製造している(図9、図10参照)。
ジョイント部を設けない場合には、ブランクの一端部の外面を他端部の内面と接着や溶着で貼り合わせて筒状に製造している。
だが、素材が段ボールシートの場合には、押し潰すと段目が座屈し復元しなくなり、ジョイント部を追加工する事によりケースを折り畳んでもジョイント部は盛り上がらずにフラットになるがプラスチック製中空体シートの場合は、押し潰しても復元してしまい、ケースを折り畳んだ際にジョイント部がその厚み分だけ盛り上がり段差が生じる。
この段差が、折り畳んだケースを積み上げた際の姿勢の不安定を生み、高積みが困難となり、また積み上げた状態での経時変化によりケースに変形が生じてそのままでは使用できなくなる虞れもあった。
また、上記段差は、ケースとして組み立てても、内寸(内ジョイント)又は外寸(外ジョイント)が方形ではないため、内容物そのものや段積み輸送時にキズが生じたり荷崩れ等の不具合を生じる場合がある
このように、プラスチック製中空体シートは罫線を入れても座屈しないので、ケースを折り畳んだ時、180度に折り畳んだ角が戻ろうとして胴膨れを起こすという不具合があった。
また、段目に平行の罫線を折り畳む場合には、罫線が段目をまたいだりして、寸法は安定せず、ケース寸法そのものが製函加工の際バラツキが生じるなどの問題があった。
更に、前記ジョイント部15a、15bで貼り合わせる際、微妙にずれて固着されると、組み立てた際、底や蓋の端辺が正確にそろわず、打ち抜かれた切断面からシート内部に水が入る虞れなどがある(図11参照)。
例えば、実用新案登録第3112026号の箱体では、外側板と底板を有する合成樹脂製の板材が組み立てられ、重合された外側板と耳部が超音波溶着により接合されている。重合された外側板と耳部の接合部の接合領域が斜め向き等の四角形状とされ、その斜め向きの四角形接合部に超音波振動と同時に圧力が加わり溶融されて斜め留め接合される構成が開示されているが、前記ジョイン部に相当する耳部は、箱体の内側又は外側で段差を生じるため、同様の不具合があった。
一方、本出願人は、特開2008−222255号で、第1ブランクまたは第2ブランクのいずれか一方に、所定の幅に設定されて函体成形時に縦方向と横方向に伸びる第1熱溶着代と第2熱溶着代とを形成すると共に両者の交叉する個所に切欠を設けてなり、上記第1熱溶着代とこれと直交する壁面および第2溶着代とこれと直交する壁面を表面側から溶融して一対の第1および第2溶融片となし、該一対の第1および第2溶融片の一方を他方に折り重ねて一体に溶着する構成を提案している。
しかし、上記先願は、一面が開口するボックス状のケースの製法が開示されており、折曲片やフラップを有する箱体の製法は開示されていない。
ジョイント部を設けない場合には、ブランクの一端部の外面を他端部の内面と接着や溶着で貼り合わせて筒状に製造している。
だが、素材が段ボールシートの場合には、押し潰すと段目が座屈し復元しなくなり、ジョイント部を追加工する事によりケースを折り畳んでもジョイント部は盛り上がらずにフラットになるがプラスチック製中空体シートの場合は、押し潰しても復元してしまい、ケースを折り畳んだ際にジョイント部がその厚み分だけ盛り上がり段差が生じる。
この段差が、折り畳んだケースを積み上げた際の姿勢の不安定を生み、高積みが困難となり、また積み上げた状態での経時変化によりケースに変形が生じてそのままでは使用できなくなる虞れもあった。
また、上記段差は、ケースとして組み立てても、内寸(内ジョイント)又は外寸(外ジョイント)が方形ではないため、内容物そのものや段積み輸送時にキズが生じたり荷崩れ等の不具合を生じる場合がある
このように、プラスチック製中空体シートは罫線を入れても座屈しないので、ケースを折り畳んだ時、180度に折り畳んだ角が戻ろうとして胴膨れを起こすという不具合があった。
また、段目に平行の罫線を折り畳む場合には、罫線が段目をまたいだりして、寸法は安定せず、ケース寸法そのものが製函加工の際バラツキが生じるなどの問題があった。
更に、前記ジョイント部15a、15bで貼り合わせる際、微妙にずれて固着されると、組み立てた際、底や蓋の端辺が正確にそろわず、打ち抜かれた切断面からシート内部に水が入る虞れなどがある(図11参照)。
例えば、実用新案登録第3112026号の箱体では、外側板と底板を有する合成樹脂製の板材が組み立てられ、重合された外側板と耳部が超音波溶着により接合されている。重合された外側板と耳部の接合部の接合領域が斜め向き等の四角形状とされ、その斜め向きの四角形接合部に超音波振動と同時に圧力が加わり溶融されて斜め留め接合される構成が開示されているが、前記ジョイン部に相当する耳部は、箱体の内側又は外側で段差を生じるため、同様の不具合があった。
一方、本出願人は、特開2008−222255号で、第1ブランクまたは第2ブランクのいずれか一方に、所定の幅に設定されて函体成形時に縦方向と横方向に伸びる第1熱溶着代と第2熱溶着代とを形成すると共に両者の交叉する個所に切欠を設けてなり、上記第1熱溶着代とこれと直交する壁面および第2溶着代とこれと直交する壁面を表面側から溶融して一対の第1および第2溶融片となし、該一対の第1および第2溶融片の一方を他方に折り重ねて一体に溶着する構成を提案している。
しかし、上記先願は、一面が開口するボックス状のケースの製法が開示されており、折曲片やフラップを有する箱体の製法は開示されていない。
この発明は、上記問題点を解消するため、複数の方形状のブランクを直角に組み合わせ一方のブランクの縁部を折り曲げて、折り曲げた縁部が他方のブランクと面一となるように溶着し、該溶着個所を所定の長さまで切断して、胴部側壁とこれに連接する折曲片とに形成し、溶着個所に段差が生じない箱体及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、
複数の方形状のブランクを直角に組合せ、直角となる一方のブランクの縁部を折り曲げて他方のブランクの縁部に加圧しながら溶着し、溶着個所は前記折り曲げた縁部が他方のブランクと面一となるように形成し、
該コーナーの溶着個所を折曲片形成位置まで切離すと共に切離されない部分を胴部側壁とし、前記切離された各片が胴部側壁に連接される折曲片となって胴部の開口側を塞いでなることを特徴とする。
複数の方形状のブランクを直角に組合せ、直角となる一方のブランクの縁部を折り曲げて他方のブランクの縁部に加圧しながら溶着し、溶着個所は前記折り曲げた縁部が他方のブランクと面一となるように形成し、
該コーナーの溶着個所を折曲片形成位置まで切離すと共に切離されない部分を胴部側壁とし、前記切離された各片が胴部側壁に連接される折曲片となって胴部の開口側を塞いでなることを特徴とする。
この発明では、胴貼りのために段差を生じるジョイント部や貼合せ部分を設けず、直角に配置されるブランクの縁部を段差が生じないように加圧しながら溶着するので、箱体の溶着個所に段差が生じることがなく、側壁の外面及び内面が扁平面で形成することができる。
そして、溶着個所を所定長さだけ切断することで胴部に連接されたフラップなどの折曲片を形成して箱体を組み立てることができる。
これにより、収納物にキズをつけるおそれが無く、また、ケースを段積みした際にも姿勢を安定させることができ、箱体に収納された収納物の保護機能を改善することができ、輸送時の破損や傷の発生を改善できる。
また、箱体を折畳んだ際にも段差が生じないため、折畳み姿勢の安定により高積みが可能となり、またケースの変形が防止されたり、胴膨れが防止されたりするので、自動供給装置に適合することができ、また保管場所の省スペース化を図ることができる。
また、正確な寸法に成形することができ、さらに、溶着後に切り込みを入れるため、ケース寸法のバラツキを減少させることができる。
更に、寸法精度の向上により、蓋と底のフラップ端辺が隙間無く合わさるため、ケース耐圧強度の向上を、従来比で20パーセント以上アップさせることができる。また、溶着された部分を切断するため、水がシート内に入らない。
そして、溶着個所を所定長さだけ切断することで胴部に連接されたフラップなどの折曲片を形成して箱体を組み立てることができる。
これにより、収納物にキズをつけるおそれが無く、また、ケースを段積みした際にも姿勢を安定させることができ、箱体に収納された収納物の保護機能を改善することができ、輸送時の破損や傷の発生を改善できる。
また、箱体を折畳んだ際にも段差が生じないため、折畳み姿勢の安定により高積みが可能となり、またケースの変形が防止されたり、胴膨れが防止されたりするので、自動供給装置に適合することができ、また保管場所の省スペース化を図ることができる。
また、正確な寸法に成形することができ、さらに、溶着後に切り込みを入れるため、ケース寸法のバラツキを減少させることができる。
更に、寸法精度の向上により、蓋と底のフラップ端辺が隙間無く合わさるため、ケース耐圧強度の向上を、従来比で20パーセント以上アップさせることができる。また、溶着された部分を切断するため、水がシート内に入らない。
直角となる一方のブランクの縁部を折り曲げて他方のブランクの縁部に加圧しながら溶着し、溶着個所は前記折り曲げた縁部が他方のブランクと面一となるように形成し、 該溶着個所を必要に応じて切断して折曲片やフラップを形成することで、内外面に段差のない箱を実現した。
以下に、この発明をA式ケースに適用した場合の好適実施例について、図面を参照しながら説明する。
以下に、この発明をA式ケースに適用した場合の好適実施例について、図面を参照しながら説明する。
[第1ブランク]
図1は、A式ケースに使用する長方形の第1ブランク2であって、本実施例では同じ2枚の第1ブランク2を上下一対用のブランクとして用いる。
なお、本実施例で、上下、左右、前後は相対的な位置関係を示すものとして使用しており、絶対的な位置を示すものではない。
また、ブランクにはプラスチック製中空体シートが用いられるが、この発明では、発泡プラスチックボードその他の発泡体シートなど、軽量で強度を有する素材を用いても良い。
プラスチック製中空体シートは、例えば、一回の押し出しで一体として吐出・成型されたプラスチック製段ボール、2枚のライナーの間に中芯を有するプラスチック製段ボール、など中空構造であれば好ましい。
図1は、A式ケースに使用する長方形の第1ブランク2であって、本実施例では同じ2枚の第1ブランク2を上下一対用のブランクとして用いる。
なお、本実施例で、上下、左右、前後は相対的な位置関係を示すものとして使用しており、絶対的な位置を示すものではない。
また、ブランクにはプラスチック製中空体シートが用いられるが、この発明では、発泡プラスチックボードその他の発泡体シートなど、軽量で強度を有する素材を用いても良い。
プラスチック製中空体シートは、例えば、一回の押し出しで一体として吐出・成型されたプラスチック製段ボール、2枚のライナーの間に中芯を有するプラスチック製段ボール、など中空構造であれば好ましい。
この第1ブランク2には、同一方向の縁部で溶着時に折曲げられる個所に沿って一対の第1罫線K1が形成される。
同様に、上記第1罫線K1と交差する方向に折曲げ用の第2罫線K2が一対に設けられている。
ここで、第2罫線K2は、図示例の場合、第1ブランク2の段目に対して垂直に形成している。
これらの罫線は、ブランクを打ち抜く際に同時に形成されてもよい。
同様に、上記第1罫線K1と交差する方向に折曲げ用の第2罫線K2が一対に設けられている。
ここで、第2罫線K2は、図示例の場合、第1ブランク2の段目に対して垂直に形成している。
これらの罫線は、ブランクを打ち抜く際に同時に形成されてもよい。
[第1罫線]
前記第1罫線K1を形成する押罫8として、本実施例では図に示す5本罫が用いられている(図3(b)参照)。
この押罫8は、樹脂を押し潰して予め伸ばしているため、罫線に沿って折り曲げても樹脂が割れにくくなる。
また、押罫8の幅P2が 段目のワンピッチP1より広い(図3(a)参照)ため、必ず段目を跨ぐことになり、折り畳む場合の寸法が安定する。
この押罫8の罫刃は、5つの同じ厚みを有する押罫構成刃を一体に形成した構造からなっており、図示例では中央の押罫構成刃8cが最も高く、他の押罫構成刃8a、8b、8d、8eは中央の押罫構成刃8cより低いほぼ同じ高さに設定されている。
上記罫刃は図示例に限定されず、中央の押罫構成刃が最も高く、他の押罫構成刃が低ければよく、3つ以上の構成刃からなっていればよい。
これにより第1罫線K1は、図3(a)に示すように中央が最も窪んだ形成となっており、後述の溶着による強度を高めることができる。
前記第1罫線K1を形成する押罫8として、本実施例では図に示す5本罫が用いられている(図3(b)参照)。
この押罫8は、樹脂を押し潰して予め伸ばしているため、罫線に沿って折り曲げても樹脂が割れにくくなる。
また、押罫8の幅P2が 段目のワンピッチP1より広い(図3(a)参照)ため、必ず段目を跨ぐことになり、折り畳む場合の寸法が安定する。
この押罫8の罫刃は、5つの同じ厚みを有する押罫構成刃を一体に形成した構造からなっており、図示例では中央の押罫構成刃8cが最も高く、他の押罫構成刃8a、8b、8d、8eは中央の押罫構成刃8cより低いほぼ同じ高さに設定されている。
上記罫刃は図示例に限定されず、中央の押罫構成刃が最も高く、他の押罫構成刃が低ければよく、3つ以上の構成刃からなっていればよい。
これにより第1罫線K1は、図3(a)に示すように中央が最も窪んだ形成となっており、後述の溶着による強度を高めることができる。
[第2ブランク]
図2は長方形の第2ブランク3であって、前記第1ブランク2と一辺の長さを同じくしており、本実施例では同じ2枚の第2ブランク2を左右一対用のブランクとして用いる。
この第2ブランク3には、前記第1ブランク2の折曲げ用の第2罫線K2に対する間隔に設定された折曲げ用の第3罫線K3が一対に設けられている。
ここで第3罫線K3は、図示例の場合、第2ブランク3の段目に対して垂直に形成している。
なお、折曲げ用の前記第2罫線K2や第3罫線K3は、一般的な押罫を用いた折曲線として成形されているが、この発明では第1罫線K1を含め罫線の構造は特に限定しなくてもよい。
図2は長方形の第2ブランク3であって、前記第1ブランク2と一辺の長さを同じくしており、本実施例では同じ2枚の第2ブランク2を左右一対用のブランクとして用いる。
この第2ブランク3には、前記第1ブランク2の折曲げ用の第2罫線K2に対する間隔に設定された折曲げ用の第3罫線K3が一対に設けられている。
ここで第3罫線K3は、図示例の場合、第2ブランク3の段目に対して垂直に形成している。
なお、折曲げ用の前記第2罫線K2や第3罫線K3は、一般的な押罫を用いた折曲線として成形されているが、この発明では第1罫線K1を含め罫線の構造は特に限定しなくてもよい。
上記第1ブランク2と第2ブランク3には、必要に応じて印刷が施される。
次いで、第1ブランク2の第2罫線K2と平行に延びる端縁部21と、第2ブランク3の第3罫線K3と平行に延びる端縁部31は、いずれも端部を半球状に密封するアールシールが施される。
また、第2ブランク3では、第3罫線K3と交差方向に延びる端縁部32にも同様のアールシールが施される。
次いで、第1ブランク2の第2罫線K2と平行に延びる端縁部21と、第2ブランク3の第3罫線K3と平行に延びる端縁部31は、いずれも端部を半球状に密封するアールシールが施される。
また、第2ブランク3では、第3罫線K3と交差方向に延びる端縁部32にも同様のアールシールが施される。
[製函]
このような第1ブランク2と第2ブランク3を用いて製函加工が行われる。
まず、第1ブランク2の一対の第1罫線K1に沿って、それぞれ第2ブランク3、3を直角に配置する。
次いで、第1ブランク2の第1罫線K1より外側の端縁部22までの第1熱溶着代23と第2ブランク3の端縁部32側で折曲げられた第1熱溶着代23に対応する被溶着個所33を加熱・加圧しながら前記第1ブランク2側の縁部を折り返して溶着し、該溶着個所が第2ブランク3の面と同一面となるように形成する。
このような第1ブランク2と第2ブランク3を用いて製函加工が行われる。
まず、第1ブランク2の一対の第1罫線K1に沿って、それぞれ第2ブランク3、3を直角に配置する。
次いで、第1ブランク2の第1罫線K1より外側の端縁部22までの第1熱溶着代23と第2ブランク3の端縁部32側で折曲げられた第1熱溶着代23に対応する被溶着個所33を加熱・加圧しながら前記第1ブランク2側の縁部を折り返して溶着し、該溶着個所が第2ブランク3の面と同一面となるように形成する。
上記溶着方法として、例えば、特開2008−222255号(図6〜図9、図11参照)で開示され構成を用いることができるが、この発明では溶着個所が他の面と略同一面に設定される方法であれば、特に限定されない。
図8に一例を示すように、第2ブランク3が、第1ブランク2の第1罫線K1上で直角に配置されて、熱板6と押し板7を順次、均一に押し当て、熱溶着を行う。
即ち、熱板6は、図示例の場合、断面正方形の1つの直角部を除いた3つの直角部R1〜R3を有し、中央の直角部R1の両側に加熱面6a、6bを有する押圧部62と、該押圧部62に結合されたアーム部61とを備えた構成からなっている。この熱板6の形状は一例であって、箱体の溶着個所となるコーナーの角度に対応した角度で交叉する一対の加熱面6a、6bを有するものであればよい。
即ち、熱板6は、図示例の場合、断面正方形の1つの直角部を除いた3つの直角部R1〜R3を有し、中央の直角部R1の両側に加熱面6a、6bを有する押圧部62と、該押圧部62に結合されたアーム部61とを備えた構成からなっている。この熱板6の形状は一例であって、箱体の溶着個所となるコーナーの角度に対応した角度で交叉する一対の加熱面6a、6bを有するものであればよい。
上記中央の直角部R1を第1ブランク2の第1罫線K1の外側の第1熱溶着代23と第2ブランク3の被溶接個所33との角部に整合して、第1加熱面6aを第1熱溶着代23に押し当てると共に、第2加熱面6bを第2ブランク3の被溶接個所33に押し当て、そのまま熱板6を約45度の角度で下向きに角部に向けて均等に推し進めることで、第1、第2加熱面6a、6bが接した個所をその板厚の約半分程度溶融する(図8(b)参照)。
これにより、第1熱溶着代23は、その端部から第2ブランク3の略半分の幅に至り、第1熱溶着代23の厚みの略半分を溶融して第1熱溶着代23の中空構造内に溶け込ませて第1溶融片24を形成する。
また、第2ブランク3は、前記第1熱溶着代23の厚みの略半分の位置から前記第1溶融片24と略同じ長さにわたって第2ブランク3の被溶接個所33の厚みの略半分を溶融して第2ブランク3内の中空構造内に溶け込ませて第2溶融片34を形成する(図8(b)参照)。
第2溶融片34の上部に連なる第2ブランク3の外面周縁3’は、熱板6の進入により斜めに切り欠かれるが、上記個所3’は、後述の押し板7による加圧時に溶融した樹脂によって埋められる。
また、第2ブランク3は、前記第1熱溶着代23の厚みの略半分の位置から前記第1溶融片24と略同じ長さにわたって第2ブランク3の被溶接個所33の厚みの略半分を溶融して第2ブランク3内の中空構造内に溶け込ませて第2溶融片34を形成する(図8(b)参照)。
第2溶融片34の上部に連なる第2ブランク3の外面周縁3’は、熱板6の進入により斜めに切り欠かれるが、上記個所3’は、後述の押し板7による加圧時に溶融した樹脂によって埋められる。
押し板7は、矩形ブロックからなって、表面が水冷などにより冷却されており、前記熱板6によって加熱された溶融片を冷却しながら整形し固化させているが、この発明では、加熱するものでもよい。
この押し板7は、第2ブランク3の表面の垂下位置に端面がセットされており、熱板6による溶融が終了して熱板6が後方に退動すると、上昇し始める。
この押し板7は、第2ブランク3の表面の垂下位置に端面がセットされており、熱板6による溶融が終了して熱板6が後方に退動すると、上昇し始める。
そして、押し板7は、上昇しながら上記第1溶融片24を第2ブランク3の端縁側の外側に折り曲げ、次いで第1溶融片24を第2溶融片34と隙間無く重ね合わせて両者を一体に熱溶着して結合させる(図8(c)参照)。
これにより、上記溶着個所9の表面は、第2ブランク3の他の表面と略同一面となり、段差が生じることなく結合することができる。
これにより、上記溶着個所9の表面は、第2ブランク3の他の表面と略同一面となり、段差が生じることなく結合することができる。
このようにして、まず、図4に示すように、一方の第1ブランク2の第1罫線K1に沿って2枚の第2ブランク3の一方の端部側が直角になるように配置して前記溶着を行い、次いで、図5に示すように、他方の第1ブランク2を前記一対の第2ブランク3の他方の端部に直角となるように配置し前記溶着を行って、図6に示すような角筒体1を成形する。
このように形成された角筒体1を、開口側から溶着個所9に沿って前記第2罫線K2乃至第3罫線K3の位置まで切り離し、切り離されず残った部分を箱体の胴部側壁とし、前記切離された各片を胴部側壁に連接された折曲片として用いる。
本実施例では、A式ケースであるため、前後に4片ずつのフラップを形成する必要があり、図7に示すように、溶着個所9で第1ブランク2の厚みと同じ位置に切断線Cを入れ、前記折曲線となる第3罫線K3の位置まで切離する。
本実施例では、A式ケースであるため、前後に4片ずつのフラップを形成する必要があり、図7に示すように、溶着個所9で第1ブランク2の厚みと同じ位置に切断線Cを入れ、前記折曲線となる第3罫線K3の位置まで切離する。
このようにして、全ての溶着個所9を切離して前後にそれぞれ胴部側壁に第2罫線K2、第3罫線K3を介して連接されるフラップを形成し、各フラップは前記第2罫線K2、第3罫線K3に沿って折り曲げて胴部側壁の開口側を塞ぎ、フラップ相互を公知の固定手段で固定してA式ケースを組み立てることができる。
上記実施例ではA式ケースの場合を例示したが、胴張りスリーブを形成してもよい。
この場合、図6のような角筒体1を成形し、角筒体の前後を任意に切離してフラップに替えて、任意の底部形成片や頂部形成片を設ければよい。
この場合、図6のような角筒体1を成形し、角筒体の前後を任意に切離してフラップに替えて、任意の底部形成片や頂部形成片を設ければよい。
また、この発明では、一面が開口する半A式ケースに適用することもできる。
この場合は第1ブランク2を1枚、第2ブランク3を2枚用いて図4に示したような断面コ字状体を形成し、溶着個所9を同様に折曲線まで切離すことで前後に3つの折曲片を形成し。これらの折曲片を重ね合わせて上面が開口する箱や蓋を形成することができる(図示せず)。
この場合は第1ブランク2を1枚、第2ブランク3を2枚用いて図4に示したような断面コ字状体を形成し、溶着個所9を同様に折曲線まで切離すことで前後に3つの折曲片を形成し。これらの折曲片を重ね合わせて上面が開口する箱や蓋を形成することができる(図示せず)。
その他、複数の方形のブランクを溶着し、必要個所を切り離すことで、任意の構造の箱体を製造することができる。
この発明は上記実施例に限定されるものではなく、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうる。
この発明は上記実施例に限定されるものではなく、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうる。
1 角筒体
2 第1ブランク
3 第2ブランク
6 熱板
7 押し板
8 押罫
9 溶着箇所
10 従来のA式ケースのブランク
21 端縁部(K2と平行)
22 端縁部(K2と交差)
23 第1熱溶着代
24 第1溶融片
31 端縁部(K3と平行)
32 端縁部
33 被溶接個所
34 第2溶融片
C 切断線
K1 第1罫線
K2 第2罫線
K3 第3罫線
2 第1ブランク
3 第2ブランク
6 熱板
7 押し板
8 押罫
9 溶着箇所
10 従来のA式ケースのブランク
21 端縁部(K2と平行)
22 端縁部(K2と交差)
23 第1熱溶着代
24 第1溶融片
31 端縁部(K3と平行)
32 端縁部
33 被溶接個所
34 第2溶融片
C 切断線
K1 第1罫線
K2 第2罫線
K3 第3罫線
Claims (4)
- 複数の方形状のブランクを直角に組合せ、直角となる一方のブランクの縁部を折り曲げて他方のブランクの縁部に加圧しながら溶着して溶着部分がブランクの他の部分と面一にしてコーナー部を形成し、
該コーナーの溶着個所を折曲片形成位置まで切離すと共に切離されない部分を胴部側壁とし、前記切離された各片が胴部側壁に連接される折曲片となって胴部の開口側を塞いでなることを特徴とする箱体。 - 複数のブランクが、上下一対と左右一対の4つのブランクからなっており、各ブランクを直角に組合せて角筒体となし、該角筒体の前後の各コーナーに沿って前記溶着個所をフラップ形成位置まで切離して、切離され各片が胴部側壁の前後に連接される各4つのフラップとなることを特徴とする請求項1に記載の箱体。
- 複数のブランクを直角に組合せ、直角となる一方のブランクの縁部を折り曲げて他方のブランクの縁部に加圧しながら溶着して溶着部分がブランクの他の部分と面一にしてコーナー部を形成し、
該コーナーの溶着個所を折曲片形成位置まで切離すと共に切離されない部分を胴部側壁とし、前記切離された各片が胴部側壁に連接される折曲片となって胴部の開口側を塞いでなることを特徴とする箱体の製造方法。 - 複数のブランクが、上下一対と左右一対の4つのブランクからなっており、各ブランクを直角に組合せて角筒体となし、該角筒体の前後の各コーナーに沿って前記溶着個所をフラップ形成位置まで切離して、切離され各片が胴部側壁の前後に連接される各4つのフラップとなることを特徴とする請求項3に記載の箱体の製造方法。
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