JP4233945B2 - 車両および自動二輪車のアンチロックブレーキ制御装置 - Google Patents

車両および自動二輪車のアンチロックブレーキ制御装置 Download PDF

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本発明は、車輪速度センサの検出値に基づいて路面の摩擦係数を推定し、車輪速度センサの検出値および推定摩擦係数に基づいて車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御するようにした車両および自動二輪車のアンチロックブレーキ制御装置に関する。
前回の制御サイクルでの非駆動輪の車輪速度と、今回の制御サイクルでの非駆動輪の車輪速度との差に基づいて、路面の摩擦係数を推定した結果をブレーキ制御量に反映させるようにした車両のアンチロックブレーキ制御装置が既に知られている(たとえば特許文献1参照。)。
特開昭56−34551号公報
上記従来のような摩擦係数の推定手法では、非駆動輪の接地路面が前回の制御サイクルでは低摩擦係数であったのに、今回の制御サイクルでは高摩擦係数であるときには、非駆動輪の車輪速度の変化量が実際の車体速度の変化量よりも小さく演算されることになり、今回の制御サイクルでも接地路面が低摩擦係数であると推定される可能性がある。しかるにアンチロックブレーキ制御時に制動距離を短縮させるためには、路面の摩擦係数を高く推定するのが望ましい。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、車輪の接地路面が低摩擦係数から高摩擦係数に変化するときでも、推定摩擦係数が不所望に低くなることを回避し得るようにした車両および自動二輪車のアンチロックブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、非駆動輪および駆動輪の車輪速度をそれぞれ検出する非駆動輪用および駆動輪用車輪速度センサと、それらの車輪速度センサの検出値に基づいて路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段と、前記非駆動輪用および駆動輪用車輪速度センサの検出値および前記摩擦係数推定手段の推定結果に基づいて非駆動輪用および駆動輪用車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御可能なブレーキ制御部とを備える車両のアンチロックブレーキ制御装置において、前記摩擦係数推定手段は、今回の制御サイクルの車体速度として今回の制御サイクルで非駆動輪用車輪速度センサによって検出される非駆動輪の車輪速度ならびに該車輪速度に基づいて推定される非駆動輪基準推定車体速度のうち低い方の速度を選択し、前回の制御サイクルの車体速度として、前回の制御サイクルで非駆動輪用車輪速度センサによって検出された非駆動輪の車輪速度、当該非駆動輪の車輪速度に基づいて推定される非駆動輪基準推定車体速度、前回の制御サイクルで駆動輪用車輪速度センサによって検出された駆動輪の車輪速度、ならびに当該駆動輪の車輪速度に基づいて推定される駆動輪基準推定車体速度のうち最も高い速度を選択し、選択された前回の制御サイクルの車体速度ならびに今回の制御サイクルの車体速度偏差に基づいて、路面の摩擦係数を推定することを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記非駆動輪が前輪であることを特徴とする。
さらに上記目的を達成するために、請求項3記載の発明は、前輪および後輪の車輪速度をそれぞれ検出する前輪用および後輪用車輪速度センサと、それらの車輪速度センサの検出値に基づいて路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段と、前記前輪用および後輪用車輪速度センサの検出値および前記摩擦係数推定手段の推定結果に基づいて前輪用および後輪用車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御可能なブレーキ制御部とを備える自動二輪車のアンチロックブレーキ制御装置において、前記摩擦係数推定手段は、今回の制御サイクルの車体速度として、今回の制御サイクルで前輪用車輪速度センサによって検出される前輪の車輪速度ならびに該車輪速度に基づいて推定される前輪基準推定車体速度のうち低い方の速度を選択し、前回の制御サイクルの車体速度として、前回の制御サイクルで前輪用車輪速度センサによって検出された前輪の車輪速度、当該前輪の車輪速度に基づいて推定される前輪基準推定車体速度、前回の制御サイクルで後輪用車輪速度センサによって検出された後輪の車輪速度、ならびに当該後輪の車輪速度に基づいて推定される後輪基準推定車体速度のうち最も高い速度を選択し、選択された前回の制御サイクルの車体速度ならびに今回の制御サイクルの車体速度間の偏差に基づいて、路面の摩擦係数を推定することを特徴とする。
上記請求項1または2記載の発明によれば、前回の制御サイクルの車体速度として、非駆動輪および駆動輪の車輪速度、ならびにそれらの車輪速度にそれぞれ基づく非駆動輪および駆動輪基準推定車体速度のうち最も高い速度を選択するようにしているので、接地路面が低摩擦係数から高摩擦係数に変化するときでも、摩擦係数を得るための車体速度の変化量を比較的大きい値として演算することができ、推定摩擦係数が不所望に低くなることを回避して制動距離の短縮化を図ることができる。
また上記請求項記載の発明によれば、前回の制御サイクルの車体速度として、前輪および後輪の車輪速度、ならびにそれらの車輪速度にそれぞれ基づく前輪および後輪基準推定車体速度のうち最も高い速度を選択するようにしているので、接地路面が低摩擦係数から高摩擦係数に変化するときでも、摩擦係数を得るための車体速度の変化量を比較的大きい値として演算することができ、推定摩擦係数が不所望に低くなることを回避して制動距離の短縮化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図3は本発明の一実施例を示すものであり、図1は自動二輪車用ブレーキ装置の液圧回路図、図2は制御ユニットの構成を示すブロック図、図3はアンチロックブレーキ制御時における実車体速度、前輪および後輪の車輪速度、ならびに前輪および後輪基準推定車体速度の経時変化の一例を示す図である。
先ず図1において、スクータ型である自動二輪車には、乗員が右手で操作する右ブレーキレバー1の操作に応じて液圧を出力する第1マスタシリンダMAと、乗員が左手で操作する左ブレーキレバー2の操作に応じて液圧を出力する第2マスタシリンダMBとが搭載される。一方、非駆動輪である前輪には、一対のポッド3,4を有する前輪用車輪ブレーキBFが搭載されており、この前輪用車輪ブレーキBFには、第1マスタシリンダMAが制御弁手段6Aを介して接続されるとともに第2マスタシリンダMBが制御弁手段6B1および遅延弁5を介して接続される。また駆動輪である後輪に装着された後輪用車輪ブレーキBRには第2マスタシリンダMBが制御弁手段6B2を介して接続される。
制御弁手段6Aは、前輪用車輪ブレーキBFのポッド3および第1マスタシリンダMA間に設けられる常開型電磁弁7と、該常開型電磁弁7に並列に接続されるチェック弁8と、前輪用車輪ブレーキBFのポッド3およびリザーバ10A間に設けられる常閉型電磁弁9とで構成されるものであり、第1マスタシリンダMAおよび前輪用車輪ブレーキBFのポッド3間の連通・遮断と、前輪用車輪ブレーキBFのポッド3およびリザーバ10A間の連通・遮断とを切換え可能である。
リザーバ10Aには、該リザーバ10Aのブレーキ液を汲上げて第1マスタシリンダMA側に圧送する戻しポンプ11Aの吸入側が吸入弁12Aを介して接続されており、この戻しポンプ11Aの吐出側は、吐出弁13A、ダンパ14Aおよびオリフィス15Aを介して第1マスタシリンダMAに接続される。
制御弁手段6B1は、上記制御弁手段6Aと同様に常開型電磁弁7、チェック弁8および常閉型電磁弁9で構成されるものであり、前輪用車輪ブレーキBFのポッド4に接続される遅延弁5および第2マスタシリンダMB間の連通・遮断と、前記遅延弁5およびリザーバ10B間の連通・遮断とを切換え可能である。
また制御弁手段6B2は、上記制御弁手段6A,6B1と同様に常開型電磁弁7、チェック弁8および常閉型電磁弁9で構成されるものであり、後輪用車輪ブレーキBRおよび第2マスタシリンダMB間の連通・遮断と、後輪用車輪ブレーキBRおよびリザーバ10B間の連通・遮断とを切換え可能である。
リザーバ10Bには、該リザーバ10Bのブレーキ液を汲上げて第2マスタシリンダMB側に圧送する戻しポンプ11Bの吸入側が吸入弁12Bを介して接続されており、この戻しポンプ11Bの吐出側は、吐出弁13B、ダンパ14Bおよびオリフィス15Bを介して第2マスタシリンダMBに接続される。
前記両戻しポンプ11A,11Bには共通な単一のモータ16が連結されており、該モータ16により両戻しポンプ11A,11Bが駆動される。
図2において、各制御弁手段6A,6B1,6B2における常開型電磁弁7…および常閉型電磁弁9…の非通電・通電、ならびにモータ16の作動は、前輪および後輪の車輪速度を個別に検出する前輪用および後輪用車輪速度センサ19F,19Rの検出信号が入力される制御ユニット18により制御されるものであり、制御ユニット18は、前記前輪用および後輪用車輪速度センサ19F,19Rの検出値に基づいて路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段20と、前記前輪用および後輪用車輪速度センサ19F,19Rの検出値および前記摩擦係数推定手段20の推定結果に基づいて各制御弁手段6A,6B1,6B2における常開型電磁弁7…および常閉型電磁弁9…の非通電・通電およびモータ16の作動を制御することで前輪用および後輪用車輪ブレーキBF,BRのブレーキ液圧を制御するブレーキ制御部21とを備える。
前記摩擦係数推定手段20は、前回の制御サイクルから今回の制御サイクルまでの間での車体の減速度が大きくなるほど摩擦係数が高い値となるとして摩擦係数を推定するものであり、今回の制御サイクルで非駆動輪用である前輪用車輪速度センサ19Fによって検出される前輪の車輪速度ならびに該車輪速度に基づいて推定される前輪基準推定車体速度のうち低い方の速度と、前回の制御サイクルで前輪用車輪速度センサ19Fで検出された前輪の車輪速度、駆動輪用である後輪用車輪速度センサ19Rによって検出された後輪の車輪速度ならびにそれらの車輪速度に基づいてそれぞれ推定される前輪および後輪基準推定車体速度のうち最も高い速度との間の偏差を制御サイクル間の時間で除した値を、前記車体減速度として用いるようにしている。すなわち摩擦係数推定手段20は、車体減速度を得るための車体速度の変化量を演算するにあたり、前回の制御サイクルの車体速度として、非駆動輪である前輪の車輪速度、駆動輪である後輪の車輪速度ならびに非駆動輪および駆動輪基準推定車体速度である前輪および後輪基準推定車体速度のうち最も高い速度を選択するようにしている。
而して制御ユニット18は、前輪用および後輪用車輪速度センサ19F,19Rの検出値および前記摩擦係数推定手段20の推定結果に基づいて車輪がロック状態に入りそうであると判断したときには、ブレーキ液圧の減・増圧サイクルを繰返すように各制御弁手段6A,6B1,6B2の作動を制御することで、前輪用および後輪用車輪ブレーキBF,BRのアンチロックブレーキ制御を実行するものであり、そのアンチロックブレーキ制御時にブレーキ液圧を減圧するときには、制御ユニット18は、常開型電磁弁7…のうちロック状態に入りそうである車輪に対応する常開型電磁弁を通電により閉弁するとともに常閉型電磁弁9…のうち上記車輪に対応する常閉型電磁弁を通電により開弁する。そうすると、ブレーキ液圧の一部がリザーバ10Aあるいは10Bに逃がされて減圧されることになる。またブレーキ液圧を保持する際に制御ユニット18は、常開型電磁弁7…を通電により閉弁するとともに常閉型電磁弁9…を非通電により閉弁状態に保持することになり、さらにブレーキ液圧を増圧する際には、常開型電磁弁7…を非通電により開弁するとともに常閉型電磁弁9…を非通電により閉弁状態に保持する。
一対の戻しポンプ11A,11Bを共通に駆動するモータ16は、上記アンチロックブレーキ制御の開始に応じて作動を開始するものであり、リザーバ10A,10Bに逃がされたブレーキ液が戻しポンプ11A,11Bから第1および第2マスタシリンダMA,MB側に戻される。したがってリザーバ10A,10Bに逃がした分だけ第1および第2マスタシリンダMA,MBにおけるブレーキレバー1,2の操作量が増加することはない。
また制御ユニット18は、前記各制御弁手段6A,6B1,6B2のいずれか1つによるアンチロックブレーキ制御の開始に伴ってモータ16の作動を開始する。
次にこの実施例の作用について説明すると、摩擦係数推定手段20は、今回の制御サイクルで前輪用車輪速度センサ19Fによって検出される前輪すなわち非駆動輪の車輪速度ならびに該前輪の車輪速度に基づいて推定される前輪基準推定車体速度のうち低い方の速度と、前回の制御サイクルで前輪用および後輪用車輪速度センサ19F,19Rによってそれぞれ検出された前輪すなわち非駆動輪の車輪速度、後輪すなわち駆動輪の車輪速度ならびにそれらの車輪速度に基づいてそれぞれ推定される非駆動輪および駆動輪基準推定車体速度である前輪および後輪基準推定車体速度のうち最も高い速度との間の偏差に基づいて、路面の摩擦係数を推定している。
このような摩擦係数推定手段20によれば、前回の制御サイクルの車体速度として前輪および後輪の車輪速度ならびに前輪および後輪基準推定車体速度のうち最も高い速度を選択するようにしているので、接地路面が低摩擦係数から高摩擦係数に変化するときでも、摩擦係数を得るための車体速度の変化量を比較的大きい値として演算することができ、推定摩擦係数が不所望に低くなることを回避して制動距離の短縮化を図ることができる。
ここで、接地路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に変化した状態でのアンチロックブレーキ制御時の実車体速度、前輪すなわち非駆動輪の車輪速度および後輪すなわち駆動輪の車輪速度、ならびに前輪および後輪基準推定車体速度すなわち非駆動輪および駆動輪基準推定車体速度が、図3で示すように変化した場合を想定すると、接地路面が高摩擦係数である今回の制御サイクルの時刻t2での車体減速度を得るために今回の制御サイクルの車体速度として前輪の車輪速度よりも低い前輪基準推定車体速度VBを得たときに、接地路面が摩擦係数である前回の制御サイクルの時刻t1での車体速度は、本発明に従えば後輪の車輪速度VAが選択されるものであり、車体減速度は(VA−VB)/(t2−t1)として演算されるものである。それに対し、時刻t1での前回の制御サイクルで非駆動輪すなわち前輪の車輪速度VA′を選択するようにしたときには、車体減速度は(VA′−VB)/(t2−t1)として演算されるものであり、{(VA−VB)/(t2−t1)>(VA′−VB)/(t2−t1)}となる。すなわち摩擦係数を得るための車体速度の変化量を比較的大きい値として演算することができ、それにより推定摩擦係数が不所望に低くなることを回避することができるのである。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上記実施例では、自動二輪車のアンチロックブレーキ制御装置に本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、四輪車両のアンチロックブレーキ制御装置に適用することも可能である。
自動二輪車用ブレーキ装置の液圧回路図である。 制御ユニットの構成を示すブロック図である。 アンチロックブレーキ制御時における実車体速度、前輪および後輪の車輪速度、ならびに前輪および後輪基準推定車体速度の経時変化の一例を示す図である。
符号の説明
19F,19R・・・車輪速度センサ
20・・・摩擦係数推定手段
21・・・ブレーキ制御部
BF,BR・・・車輪ブレーキ

Claims (3)

  1. 非駆動輪および駆動輪の車輪速度をそれぞれ検出する非駆動輪用および駆動輪用車輪速度センサ(19F,19R)と、それらの車輪速度センサ(19F,19R)の検出値に基づいて路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段(20)と、前記非駆動輪用および駆動輪用車輪速度センサ(19F,19R)の検出値および前記摩擦係数推定手段(20)の推定結果に基づいて非駆動輪用および駆動輪用車輪ブレーキ(BF,BR)のブレーキ液圧を制御可能なブレーキ制御部(21)とを備える車両のアンチロックブレーキ制御装置において、前記摩擦係数推定手段(20)は、今回の制御サイクルの車体速度として今回の制御サイクルで非駆動輪用車輪速度センサ(19F)によって検出される非駆動輪の車輪速度ならびに該車輪速度に基づいて推定される非駆動輪基準推定車体速度のうち低い方の速度を選択し、前回の制御サイクルの車体速度として、前回の制御サイクルで非駆動輪用車輪速度センサ(19F)によって検出された非駆動輪の車輪速度、当該非駆動輪の車輪速度に基づいて推定される非駆動輪基準推定車体速度、前回の制御サイクルで駆動輪用車輪速度センサ(19R)によって検出された駆動輪の車輪速度、ならびに当該駆動輪の車輪速度に基づいて推定される駆動輪基準推定車体速度のうち最も高い速度を選択し、選択された前回の制御サイクルの車体速度ならびに今回の制御サイクルの車体速度偏差に基づいて、路面の摩擦係数を推定することを特徴とする車両のアンチロックブレーキ制御装置。
  2. 前記非駆動輪が前輪であることを特徴とする請求項1記載の車両のアンチロックブレーキ制御装置。
  3. 前輪および後輪の車輪速度をそれぞれ検出する前輪用および後輪用車輪速度センサ(19F,19R)と、それらの車輪速度センサ(19F,19R)の検出値に基づいて路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段(20)と、前記前輪用および後輪用車輪速度センサ(19F,19R)の検出値および前記摩擦係数推定手段(20)の推定結果に基づいて前輪用および後輪用車輪ブレーキ(BF,BR)のブレーキ液圧を制御可能なブレーキ制御部(21)とを備える自動二輪車のアンチロックブレーキ制御装置において、前記摩擦係数推定手段(20)は、今回の制御サイクルの車体速度として、今回の制御サイクルで前輪用車輪速度センサ(19F)によって検出される前輪の車輪速度ならびに該車輪速度に基づいて推定される前輪基準推定車体速度のうち低い方の速度を選択し、前回の制御サイクルの車体速度として、前回の制御サイクルで前輪用車輪速度センサ(19F)によって検出された前輪の車輪速度、当該前輪の車輪速度に基づいて推定される前輪基準推定車体速度、前回の制御サイクルで後輪用車輪速度センサ(19R)によって検出された後輪の車輪速度、ならびに当該後輪の車輪速度に基づいて推定される後輪基準推定車体速度のうち最も高い速度を選択し、選択された前回の制御サイクルの車体速度ならびに今回の制御サイクルの車体速度間の偏差に基づいて、路面の摩擦係数を推定することを特徴とする自動二輪車のアンチロックブレーキ制御装置。
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