JP2001219837A - 車両の液圧制御装置 - Google Patents

車両の液圧制御装置

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JP2001219837A
JP2001219837A JP2000035041A JP2000035041A JP2001219837A JP 2001219837 A JP2001219837 A JP 2001219837A JP 2000035041 A JP2000035041 A JP 2000035041A JP 2000035041 A JP2000035041 A JP 2000035041A JP 2001219837 A JP2001219837 A JP 2001219837A
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brake fluid
reservoir
electric motor
regenerative voltage
motor
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Hirahisa Kato
平久 加藤
Yasuhiro Abe
泰浩 阿部
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リザーバ内のブレーキ液量の推定誤差に起因
して、アンチスキッド制御終了後の電動モータ駆動停止
後にリザーバ内にブレーキ液が残留した場合でも、リザ
ーバ内の残留ブレーキ液を確実に排出し得るようにす
る。 【解決手段】 アンチスキッド制御終了後、リザーバ2
3,24内の推定ブレーキ液量に応じた時間だけ電動モ
ータ20を延長駆動した後、駆動を停止する。この駆動
停止後に発生する電動モータの回生電圧に基づきリザー
バ内のブレーキ液の残留の有無を判定し、リザーバ内の
ブレーキ液残留有りと判定したときに電動モータを再起
動してリザーバ内の残留ブレーキ液を排出する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各車輪のホイール
シリンダ内のブレーキ液をリザーバに収容することによ
って減圧し、リザーバ内のブレーキ液を電動モータ駆動
の液圧ポンプによってマスタシリンダに戻すように構成
し、アンチスキッド制御を行ない得る車両の液圧制御装
置に係る。
【0002】
【従来の技術】車両の液圧制御装置として種々の装置が
知られているが、この中でホイールシリンダ内のブレー
キ液をリザーバに収容することによって減圧すると共
に、液圧ポンプによってリザーバ内のブレーキ液をマス
タシリンダに戻す方式のアンチロックブレーキ装置が、
例えば特開昭62−134361号公報に開示されてい
る。
【0003】更に、上記公報を従来技術として、特開平
8−80831号公報には、リザーバ内のブレーキ液の
量を推定する手段を備えたアンチスキッド制御装置が提
案されている。即ち、上記公報に記載の装置はブレーキ
ペダルに対する衝撃を低減すべく、ブレーキ圧変調弁と
ホイールブレーキ(ホイールシリンダ)との間のブレー
キ回路に戻り導管(戻し用液圧路)を接続することとし
ているが、通常のブレーキ作動状態に戻す際の、所定の
時間が明確にされておらず、例えば、戻しポンプに接続
される所定の時間が短い場合には、直ちにリザーバ内が
ブレーキ液で満たされるので、車輪がロックに至ること
になり、上記所定の時間が長過ぎるとホイールシリンダ
内を十分昇圧できなくなる旨問題提起されている。従っ
て、リザーバ内のブレーキ液の量をモニタすることが必
要となるが、リザーバ内の液量を検出するために新たに
センサを設けたのでは低コスト化の要請に応えることが
できないとして、リザーバ内に収容されたブレーキ液の
量を安価な手段で適切に推定し得る装置が提案されてい
る。
【0004】また、特開平9−263228号公報に
は、リザーバ内のブレーキ液の残留量を推測する推測手
段を設け、該推測手段による推測に基づいてアンチロッ
クブレーキ制御終了後のポンプ駆動時間を変更する車両
の制動力制御装置が開示されている。これは、アンチロ
ックブレーキ制御終了後にもポンプを延長して駆動する
ことによってリザーバ内のブレーキ液を還流させる場合
に、エネルギ消費及び騒音に対処すべく、ポンプの延長
駆動を最小限に止めることを企図したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、前掲の何れ
の公報に記載の装置においても、リザーバ内のブレーキ
液量を常時正確に推定することは至難であり、誤差を生
ずればブレーキ液が残留することになる。例えば、悪路
走行時、あるいは路面の摩擦係数の変化が大きい場合、
キャリパ、ブレーキパッド等の足回り部品の摩耗等に起
因して消費液量が大きくなった場合等においては、リザ
ーバ内のブレーキ液量に誤差が生じ易くなり、ブレーキ
液がリザーバ内に残留した状態となる。しかし、これを
防止するために前述のポンプの延長駆動時間を単に長く
したのでは、エネルギ消費及び騒音に対処するという所
期の目的に反することになる。
【0006】そこで、本発明は、アンチスキッド制御終
了後、リザーバ内の推定ブレーキ液量に応じた時間だけ
電動モータを延長駆動した後、その駆動を停止する車両
の液圧制御装置において、リザーバ内のブレーキ液量の
推定誤差に起因して、アンチスキッド制御終了後の電動
モータ駆動停止後にリザーバ内にブレーキ液が残留した
場合でも、リザーバ内の残留ブレーキ液を確実に排出し
得るようにすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
め、本発明は、車両の各車輪に装着したホイールシリン
ダとマスタシリンダとの間に配置し、ホイールシリンダ
内のブレーキ液圧を調整する液圧制御弁と、該液圧制御
弁を介して前記ホイールシリンダから排出したブレーキ
液を貯蔵するリザーバと、該リザーバ内のブレーキ液を
吸入し前記マスタシリンダ及び前記液圧制御弁間の液圧
路に戻す液圧ポンプと、該液圧ポンプを駆動する電動モ
ータと、前記リザーバ内のブレーキ液量を推定する推定
手段と、アンチスキッド制御中に前記電動モータを常時
駆動し、アンチスキッド制御終了後、前記推定手段が推
定した前記リザーバ内のブレーキ液量に応じた時間だけ
前記電動モータを延長駆動した後、その駆動を停止する
モータ制御手段とを備えた車両の液圧制御装置におい
て、前記モータ制御手段による前記電動モータの駆動停
止後に発生する回生電圧を検出する回生電圧検出手段
と、該回生電圧検出手段が検出した回生電圧に基づき前
記リザーバ内のブレーキ液の残留の有無を判定する残留
判定手段と、該残留判定手段が前記リザーバ内のブレー
キ液残留有りと判定したときに前記電動モータを再起動
して前記リザーバ内の残留ブレーキ液を排出する再起動
手段とを更に備えることとしたものである。
【0008】前記残留判定手段は、請求項2に記載のよ
うに、前記リザーバ内にブレーキ液が残留していない場
合に、前記電動モータを所定時間駆動後停止したときに
前記回生電圧検出手段が検出した回生電圧を基準電圧と
し、前記電動モータを所定時間駆動後停止したときに前
記回生電圧検出手段が検出した回生電圧の低下割合が、
前記基準電圧の低下割合より大であるときに前記リザー
バ内のブレーキ液残留有りと判定するように構成するこ
とができる。尚、前記所定時間は、通常の車両状態にお
けるリザーバ内のブレーキ液残留量の推定結果に基づい
て設定すればよい。
【0009】あるいは、前記残留判定手段は、請求項3
に記載のように、前記リザーバ内にブレーキ液が残留し
ていない場合に、前記電動モータを所定時間駆動後停止
したときに前記回生電圧検出手段が検出した回生電圧を
基準電圧とし、前記電動モータを所定時間駆動後停止し
たときに前記回生電圧検出手段が検出した回生電圧が、
前記基準電圧を下回るまでに要する時間が、基準時間未
満であるときに前記リザーバ内のブレーキ液残留有りと
判定するように構成することができる。
【0010】更に、前記再起動手段は、構成請求項4に
記載のように、前記残留判定手段が前記リザーバ内のブ
レーキ液残留有りと判定したときに前記電動モータを一
定時間駆動するように構成するとよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る液
圧制御装置を示すもので、液圧発生手段としてはマスタ
シリンダ2a及びブースタ2bを備え、これらがブレー
キペダル3によって駆動される。各車輪FL,FR,R
L,RRにはホイールシリンダ51乃至54が装着され
ている。尚、車輪FLは運転席からみて前方左側の車輪
を示し、以下、車輪FRは前方右側、車輪RLは後方左
側、車輪RRは後方右側の車輪を示しており、本実施形
態では図1に明らかなように所謂前後配管が構成されて
いる。
【0012】そして、マスタシリンダ2aとホイールシ
リンダ51乃至54との間に、本発明の液圧制御手段を
構成するアクチュエータ30が介装されている。このア
クチュエータ30は、図1に二点鎖線で示すようにマス
タシリンダ2aの一方の出力ポートとホイールシリンダ
51,52の各々を接続する液圧路に夫々常開の電磁弁
31,33が介装され、これらとマスタシリンダ2aと
の間に液圧ポンプ21の吐出側が接続されている。同様
に、マスタシリンダ2aの他方の出力ポートとホイール
シリンダ53,54の各々を接続する液圧路に夫々常開
の電磁弁35,37が介装され、これらとマスタシリン
ダ2aとの間に液圧ポンプ22の吐出側が接続されてい
る。液圧ポンプ21,22は電動モータ20(以下、単
にモータ20という)によって駆動され、その作動時に
上記の各液圧路に所定の圧力に昇圧されたブレーキ液が
供給される。
【0013】ホイールシリンダ51,52は更に常閉の
電磁弁32,34に接続されており、これらの下流側は
リザーバ23に接続されると共に、液圧ポンプ21の吸
入側に接続されている。ホイールシリンダ53,54は
同じく常閉の電磁弁36,38に接続され、これらの下
流側はリザーバ24に接続されると共に、液圧ポンプ2
2の吸入側に接続されている。リザーバ23,24は夫
々ピストンとスプリングを備えており、電磁弁32,3
4,36,38を介して排出される各ホイールシリンダ
のブレーキ液を収容する。
【0014】電磁弁31乃至38は2ポート2位置電磁
切替弁であり、夫々ソレノイドコイル非通電時には図1
に示す第1位置にあって、各ホイールシリンダ51乃至
54はマスタシリンダ2aに連通している。ソレノイド
コイル通電時には第2位置となり、各ホイールシリンダ
51乃至54はマスタシリンダ2aとは遮断され、リザ
ーバ23あるいは24と連通する。尚、図1においては
DPはダンパ、CVはチェックバルブ、ORはオリフィ
スを示し、図中同一記号のものは同一の部品を示す。チ
ェックバルブCVはホイールシリンダ51乃至54及び
リザーバ23,24側からマスタシリンダ2a側への還
流を許容し、逆方向の流れを遮断するものである。
【0015】而して、これらの電磁弁31乃至38のソ
レノイドコイルに対する通電、非通電を制御することに
よりホイールシリンダ51乃至54内のブレーキ液圧を
増圧、減圧又は保持することができる。即ち、電磁弁3
1乃至38のソレノイドコイル非通電時にはホイールシ
リンダ51乃至54にマスタシリンダ2a及び液圧ポン
プ21あるいは22からブレーキ液圧が供給されて増圧
し、通電時にはホイールシリンダ51乃至54がリザー
バ23あるいは24側に連通し減圧する。また、電磁弁
31,33,35,37のソレノイドコイルに通電しそ
の他の電磁弁のソレノイドコイルを非通電とすれば、ホ
イールシリンダ51乃至54内のブレーキ液圧が保持さ
れる。従って、上記ソレノイドコイルに対する通電、非
通電の時間間隔を調整することにより、パルス増圧モー
ドの液圧制御を行ない、緩やかに増圧するように制御す
ることができ、またパルス減圧モード時には緩やかに減
圧するように制御することができる。
【0016】上記電磁弁31乃至38は電子制御装置1
0に接続され、各々のソレノイドコイルに対する通電、
非通電が制御される。電動モータ20も電子制御装置1
0に接続され、これにより駆動制御される。また、車輪
FL,FR,RL,RRには車輪速度センサ41乃至4
4が配設され、これらが電子制御装置10に接続されて
おり、各車輪の回転速度、即ち車輪速度信号が電子制御
装置10に入力されるように構成されている。電子制御
装置10には、更に、ブレーキペダル3が踏み込まれた
ときオンとなるブレーキスイッチ4、マスタシリンダ液
圧を検出する液圧センサ5等が接続されている。
【0017】電子制御装置10は、一般的なマイクロコ
ンピュータで構成されており、図示は省略するが、バス
を介して相互に接続されたプロセシングユニット(CP
U)、メモリ(ROM、RAM)、タイマ、入出力イン
ターフェース等から成る。この電子制御装置10内に、
リザーバ23,24内のブレーキ液量を推定する推定手
段、モータ20を駆動制御するモータ制御手段、モータ
20の回生電圧を検出する回生電圧検出手段、この回生
電圧に基づきリザーバ23,24内のブレーキ液の残留
の有無を判定する残留判定手段、及びブレーキ液残留有
りのときにモータ20を再起動する再起動手段が構成さ
れている。
【0018】上記のように構成された本実施形態におい
ては、電子制御装置10により、例えばアンチスキッド
制御のための一連の処理が行なわれ、アクチュエータ3
0の作動が制御されるが、これを図2のフローチャート
に基づいて説明する。イグニッションスイッチ(図示せ
ず)が閉成されると、先ず図2のステップ101にて初
期化が行なわれ、各種の演算値がクリアされ、各種フラ
グがリセットされる。この後ステップ102にて所定時
間(例えば、6ms)待機された後、ステップ103に進
み入力処理が行なわれると共に、ステップ104にて状
態推定処理が行なわれる。
【0019】ステップ103で行なわれる入力処理とし
て、例えば車輪速度センサ41乃至44からの出力信号
に基づき各車輪の車輪速度(代表してVwで表す)が演
算され、車輪速度Vwが微分されて車輪加速度DVwが
求められる。更に、液圧センサ5等の出力信号がAD変
換され、ブレーキスイッチ4等の状態が読み込まれる。
また、ステップ104で行なわれる状態推定処理として
は、例えば各車輪の車輪速度Vwに基づき推定車体速度
Vsoが演算され、この推定車体速度Vsoが微分されて車
体加速度DVsoが演算される。更に、路面摩擦係数
(μ)が推定演算され、悪路判定等が行なわれる。
【0020】そして、ステップ105でフェールセーフ
処理が行なわれた後、ステップ106に進みアンチスキ
ッド制御(ABS制御)が実行中か否かが判定される。
未だアンチスキッド制御中でなければ、ステップ107
に進みアンチスキッド制御が開始したか否か判定され、
開始していなければステップ102に戻るが、アンチス
キッド制御が開始したと判定されたときには、ステップ
108に進みABS制御中フラグがセット(1)され
る。而して、ステップ109にてモータ20が起動され
ると共に、ステップ110にて図1の電磁弁31乃至3
8が駆動制御され、ホイールシリンダ51乃至54内の
ブレーキ液圧(ホイールシリンダ液圧)が増圧、減圧又
は保持される。
【0021】この結果、リザーバ23,24内にブレー
キ液が収容されことになるが、そのリザーバ23,24
内のブレーキ液の液量Qrがステップ111にて推定さ
れる。即ち、本実施形態では、通常の車両状態におい
て、今回の演算サイクルのリザーバ液量をQr(n) と
し、前回の演算サイクルのリザーバ液量をQr(n-1) と
し、液圧ポンプ21,22の吐出性能をqp としたと
き、以下に示すように求められる。
【0022】即ち、Qr(n) =Qr(n-1) +(Td・K
d・Kμ)−qp ・Δtここで、Tdは前回の演算サイ
クルから今回の演算サイクルまでの減圧時間(sec )、
Kdは減圧特性係数(cc/sec)、Kμはそのときの路面
摩擦係数であり、Δtは液圧ポンプ21,22の吐出時
間(sec )である。尚、液圧ポンプ21,22の吐出性
能qp は、例えば図4に示したマップに基づいて設定さ
れる。図4において、実線は、常温で、回生電圧が14
Vのときのマスタシリンダ液圧(Mpa )に応じた吐出性
能qp (cc/sec)の一例を表す。同様に、破線は、常温
で、回生電圧が10Vのときのマスタシリンダ液圧(Mp
a )に応じた吐出性能qp 、一点鎖線が、−30°Cで
回生電圧が10Vのときのマスタシリンダ液圧(Mpa)
に応じた吐出性能qp の一例を表す。
【0023】上記ステップ111に続いて、ステップ1
12において、アンチスキッド制御作動の終了後にモー
タ20を継続して駆動する時間(以下、「制御終了後モ
ータオン時間」という)Tkが以下に説明するように設
定され、ステップ113にてカウンタtがクリア(0)
されてステップ102に戻る。この制御終了後モータオ
ン時間Tkは、ステップ111で求められた通常の車両
状態のリザーバ液量Qr(n) に基づき、Tk=Qr(n)
/qp として求められる。従って、制御終了後モータオ
ン時間Tkは、図5に示すようにリザーバ液量Qrに比
例する関係にあるが、上限値Tu及び下限値Tlが設定
されている。これにより、例えば悪路走行時のようなリ
ザーバ液量Qrが過大に推定される場合には、制御終了
後モータオン時間Tkとして上限値Tuが設定される。
また、制御終了後モータオン時間Tkとして下限値Tl
は保証される。
【0024】一方、ステップ106においてアンチスキ
ッド制御中と判定された場合には、ステップ114に進
みアンチスキッド制御が終了したか否かが判定され、ア
ンチスキッド制御終了と判定された場合にはステップ1
15に進む。ここで、カウンタtが制御終了後モータオ
ン時間Tkと比較され、制御終了後モータオン時間Tk
を経過していると判定された場合には、ステップ116
にてモータ20がオフとされ、制御終了後モータオン時
間Tk以下であればステップ117に進みカウンタtが
インクリメント(t=t+1)される。そして、ステッ
プ118においてモータ20の再起動処理が行なわれる
が、これについては図3のフローチャートを参照して以
下に説明する。
【0025】図3において、先ず、ステップ201にて
再起動判定が完了したか否かが判定され、完了していな
ければステップ202以降において、モータ20の再起
動処理の必要性を判定するための再起動判定が行なわれ
る。即ち、ステップ202において、モータ20を所定
時間Tk駆動後停止したときの回生電圧Vmが、しきい
値(基準電圧)Vkと比較され、回生電圧Vmが基準電
圧Vk未満である場合にはそのままステップ204に進
み、回生電圧Vmが基準電圧Vkに達している場合に
は、ステップ203にて第1のタイマの経過時間taが
インクリメントされた後(ta=ta+1)、ステップ
204に進む。
【0026】ステップ204においては、第1のタイマ
の経過時間taが基準時間Tkaと比較され、基準時間T
kaを経過していなければステップ205,206にてリ
ザーバ残留フラグがセットされると共に、モータ20が
オンとされて再起動される。そして、ステップ207に
て再起動判定完了フラグがセット(1)される。基準時
間Tkaを経過しておれば、ステップ204からステップ
207に進み、再起動判定完了フラグがセット(1)さ
れる。
【0027】上記の基準電圧Vkは、リザーバ内にブレ
ーキ液が残留していない場合に、モータ20を所定時間
Tk駆動後停止したときに検出する回生電圧である。従
って、判定時における、モータ20を所定時間Tk駆動
後停止したときの回生電圧の低下割合が、基準電圧Vk
の低下割合より大であるときには(即ち、急激に低下し
たときには)、モータ20の特性から、リザーバ内にブ
レーキ液残留有りと判定することができる。これと同様
の理由で、本実施形態ではステップ202において、モ
ータ20を所定時間Tk駆動後停止したときの回生電圧
Vmが基準電圧Vkを下回るまでに要する時間(ta)
が、基準時間Tka未満であるときには、リザーバ内のブ
レーキ液残留有りと判定することとしたものである。従
って、この場合にはリザーバ残留フラグがセットされる
と共に、モータ20がオンとされて再起動される。
【0028】この後、ステップ201において再起動判
定完了と判定された場合と同様、ステップ208に進
み、リザーバ20内にブレーキ液が残留しているか否か
が判定される。リザーバ20内にブレーキ液が残留して
いると判定された場合には、ステップ209にて第2の
タイマtbが所定時間Tkbと比較され、所定時間Tkbを
経過していなければ、ステップ210にて第2のタイマ
tbがインクリメント(tb=tb+1)されてメイン
ルーチンに戻り、更にステップ206によるモータ20
のオン状態が維持される。
【0029】ステップ209において第2のタイマtb
が所定時間Tkbを経過したと判定された場合には、ステ
ップ211にてモータ20がオフとされた後、ステップ
212に進みリザーバ残留フラグがリセット(0)され
る。尚、所定時間Tkbは、リザーバ20内の残留ブレー
キ液を全て排出するに足る一定時間に設定されるが、モ
ータ20の再起動は確実にブレーキ液残留有りと判定さ
れたときにのみ行なわれるので、所定時間Tkbを長目に
設定してもモータ20の駆動時間全体として長くなるこ
とはない。
【0030】次に、本実施形態におけるリザーバの残留
判定処理及びモータ20の再起動処理について、図6を
参照して説明する。図6は、その最上段にカウンタtの
状態、次の段にABSフラグの状態(1又は0)を示
し、その下の段にホイールシリンダ液圧の変化を示し、
更にその下の段にリザーバ内の液量、即ち残留量の変化
を示している。一方、図6の最下段に再起動判定完了フ
ラグの状態(1又は0)を示し、その上の段にリザーバ
残留フラグの状態(1又は0)を示し、更にその上の段
にモータ電圧の変化を示している。
【0031】図6において、t1時にABSフラグがセ
ット(1)され、アンチスキッド制御が開始すると、モ
ータ20が起動されモータ電圧は最大電圧を示す。そし
て、t2時にABSフラグがリセット(0)され、アン
チスキッド制御が終了すると、カウンタtが起動し、
(ステップ111において通常の状態でのリザーバ液量
の推定に基づいて設定された)所定時間Tkを経過した
t3時に、モータ20がオフとされる。これにより、モ
ータ20の回生電圧Vmが低下するが、この回生電圧V
mが基準電圧Vkを下回ると(t4時)、リザーバ残留
フラグ及び再起動判定完了フラグがセット(1)され
る。従って、リザーバ残留フラグ及び再起動判定完了フ
ラグがセットされたt4時以降、所定時間Tkbの間は、
モータ20が再起動されモータ電圧は最大電圧を維持す
ることとなる。この間に、リザーバ内の残留量が0とな
るので、所定時間Tkb経過後のt5時にはリザーバ残留
フラグはリセットされる。
【0032】而して、本実施形態によれば、確実にリザ
ーバ内のブレーキ液の残留の有無を判定することができ
るので、従前のように最悪の車両状態を想定したリザー
バ残留量の推定結果に基づき制御終了後モータオン時間
を長目に設定する必要はなく、通常の車両状態で推定さ
れるリザーバ残留量を前提として制御終了後モータオン
時間を設定すればよく、従ってモータ20への通電時間
全体として従来装置に比べ大幅に短縮することができ
る。そして、モータ20の回生電圧に基づき依然リザー
バ内のブレーキ液残留有りと判定されたときには、その
時点でモータ20を再起動し一定時間駆動すればよいの
で、確実にリザーバ内の残留量を0とすることができ
る。而して、液圧制御終了後もリザーバ内にブレーキ液
が残留するということなく、適切な液圧制御を行なうこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下の効果を奏する。即ち、請求項1乃至3に記載の
液圧制御装置においては、アンチスキッド制御終了後、
リザーバ内の推定ブレーキ液量に応じた時間だけ電動モ
ータを延長駆動した後駆動を停止し、この駆動停止後に
発生する電動モータの回生電圧に基づきリザーバ内のブ
レーキ液の残留の有無を判定し、リザーバ内のブレーキ
液残留有りと判定したときに電動モータを再起動してリ
ザーバ内の残留ブレーキ液を排出するように構成されて
いるので、リザーバ内のブレーキ液量の推定誤差に起因
して、アンチスキッド制御終了後の電動モータ駆動停止
後にリザーバ内にブレーキ液が残留した場合でも、リザ
ーバ内の残留ブレーキ液を確実に排出することができ
る。
【0034】また、請求項4に記載の液圧制御装置にお
いては、リザーバ内のブレーキ液残留有りと判定したと
きに電動モータを一定時間駆動するように構成されてい
るので、リザーバ内の残留ブレーキ液を確実に排出する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両の液圧制御装置
の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるアンチスキッド制
御のための処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態におけるモータ再起動処理
を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に供する液圧ポンプに関
し、種々の条件におけるマスタシリンダ液圧に応じた吐
出性能を示すグラフである。
【図5】本発明の一実施形態に供する液圧ポンプに関
し、リザーバ液量に応じた制御終了後モータオン時間を
示すグラフである。
【図6】本発明の一実施形態におけるリザーバの残留判
定処理及びモータ再起動処理の処理状況を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
2a マスタシリンダ, 3 ブレーキペダル, 10
電子制御装置,20 電動モータ, 21,22 液
圧ポンプ, 23,24 リザーバ,30 アクチュエ
ータ, 31〜38 電磁弁,41〜44 車輪速度セ
ンサ, 51〜54 ホイールシリンダ,FL,FR,
RL,RR 車輪

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の各車輪に装着したホイールシリン
    ダとマスタシリンダとの間に配置し、ホイールシリンダ
    内のブレーキ液圧を調整する液圧制御弁と、該液圧制御
    弁を介して前記ホイールシリンダから排出したブレーキ
    液を貯蔵するリザーバと、該リザーバ内のブレーキ液を
    吸入し前記マスタシリンダ及び前記液圧制御弁間の液圧
    路に戻す液圧ポンプと、該液圧ポンプを駆動する電動モ
    ータと、前記リザーバ内のブレーキ液量を推定する推定
    手段と、アンチスキッド制御中に前記電動モータを常時
    駆動し、アンチスキッド制御終了後、前記推定手段が推
    定した前記リザーバ内のブレーキ液量に応じた時間だけ
    前記電動モータを延長駆動した後、その駆動を停止する
    モータ制御手段とを備えた車両の液圧制御装置におい
    て、前記モータ制御手段による前記電動モータの駆動停
    止後に発生する回生電圧を検出する回生電圧検出手段
    と、該回生電圧検出手段が検出した回生電圧に基づき前
    記リザーバ内のブレーキ液の残留の有無を判定する残留
    判定手段と、該残留判定手段が前記リザーバ内のブレー
    キ液残留有りと判定したときに前記電動モータを再起動
    して前記リザーバ内の残留ブレーキ液を排出する再起動
    手段とを更に備えたことを特徴とする車両の液圧制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記残留判定手段は、前記リザーバ内に
    ブレーキ液が残留していない場合に、前記電動モータを
    所定時間駆動後停止したときに前記回生電圧検出手段が
    検出した回生電圧を基準電圧とし、前記電動モータを所
    定時間駆動後停止したときに前記回生電圧検出手段が検
    出した回生電圧の低下割合が、前記基準電圧の低下割合
    より大であるときに前記リザーバ内のブレーキ液残留有
    りと判定するように構成したことを特徴とする請求項1
    記載の車両の液圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記残留判定手段は、前記リザーバ内に
    ブレーキ液が残留していない場合に、前記電動モータを
    所定時間駆動後停止したときに前記回生電圧検出手段が
    検出した回生電圧を基準電圧とし、前記電動モータを所
    定時間駆動後停止したときに前記回生電圧検出手段が検
    出した回生電圧が、前記基準電圧を下回るまでに要する
    時間が、基準時間未満であるときに前記リザーバ内のブ
    レーキ液残留有りと判定するように構成したことを特徴
    とする請求項1記載の車両の液圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記再起動手段は、前記残留判定手段が
    前記リザーバ内のブレーキ液残留有りと判定したときに
    前記電動モータを一定時間駆動するように構成したこと
    を特徴とする請求項2又は3記載の車両の液圧制御装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008273386A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Hitachi Ltd ブレーキ制御装置
JP2009018678A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Advics:Kk 車両の制動制御装置
JP2017177859A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 オートリブ日信ブレーキシステムジャパン株式会社 車両用ブレーキ液圧制御装置

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