JP4232947B2 - 樹脂被覆金属管およびこの樹脂被覆金属管の樹脂層の除去方法 - Google Patents

樹脂被覆金属管およびこの樹脂被覆金属管の樹脂層の除去方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などに用いられる油圧配管、燃料配管、エアー配管その他の配管として特に車体の下部に配設される管径20mm以下の比較的細径からなる金属管において、走行中でのチッピング(飛石)やスプラッシュ(泥水)に対する耐食性をもたせるために膜状の樹脂層をその外周面に有し、かつ後工程で管端部にグルーブ、スプール、バルジ、フレアなどの端末加工を施すために、および/または中間部にクランプ部材用の把持部を形成するために樹脂被覆金属管の前記膜状の樹脂層を除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の下部に配設されるパワーステアリングなどの油圧配管、燃料のメイン配管、リターン配管、エバポ配管などの燃料配管あるいはその他の配管には耐チッピング性や耐スプラッシュ性をもたせるために樹脂被覆層を少なくとも薄膜状に、必要に応じ厚膜状に形成して用いる樹脂被覆金属管が数多く用いられている。
そしてこのような被覆金属管の具体例としては、金属管の外周面に施された電気、化学、溶融などのめっき法による亜鉛または亜鉛/ニッケルめっき層の上に、必要に応じてクロメート皮膜を形成して、さらに約20μmの厚さのエポキシ系プライマーとポリフッ化ビニル(PVF)をコーティングしたり、その上にさらに全長に亘って熱収縮性チューブを被着して重合被覆層を形成したものや、あるいは金属管の外周面に施された亜鉛または亜鉛/アルミニウムめっき層などの上に約200〜300μmの厚さのPA11あるいPA12のようなポリアミド系樹脂(PA)やポリプロピレン(PP)などの樹脂を押出成形したものが知られている。
【0003】
このような被覆金属管や重合被覆金属管にグルーブ、スプール、バルジ、フレアなどの端末加工を実施する場合やクランプ部材による把持部を形成する場合には、予め外層の樹脂層を剥取っておく必要がある。このような剥取作業は、従来ワイヤーバフによるバフ研磨や切削によって行われていた。
【0004】
しかしながらワイヤーバフによる研磨はワイヤーの当たりが均等でなく、剥取が不均一になって樹脂層を完全に剥取ることができなかったり、また剥取りすぎるとワイヤーにより下地のめっき層や重合被覆層を設けたものでは内層として残存させるべき樹脂層までも傷つける場合があり、耐食性が劣化するなどの問題があった。
【0005】
一方切削による剥取作業では対象となる金属管の精度、例えば真円度、真直度、外径、各層の肉厚などのばらつきによって均一に樹脂層を除去することができず、切削刃によって下地のめっき層や内層として残存させるべき樹脂層までも削り取ったり、傷つけたりすることがあった。またいずれの方法でも樹脂層の剥取作業の際に下地のめっき層や内層として残存させるべき樹脂層を傷つけず、かつ均一に剥取る必要があるために手間と時間がかかり、したがってその改善が強く望まれていた。
【0006】
そこで、本発明者は、極めて簡単で下地に損傷を与えることなく、かつ確実に樹脂層を剥取ることができ、また重合被覆樹脂層を設けた場合でも外層が内層より軟質の樹脂からなる場合には外層のみを剥取ることができる樹脂被覆金属管の樹脂層の剥取方法を先に提案した(特開平11−82820号公報参照)。
【0007】
この方法は、金属管の外周面に下地処理を施した後、樹脂層を被着してなる樹脂被覆金属管から該樹脂層を剥取るに際し、外部より径方向で内方へ押圧する剥離ロールにより前記樹脂層を押圧するとともに、前記金属管と押圧手段とを相対的に周方向に移動せしめることを主たる特徴の一つとするものである。図8はその方法の一例を示す概略図で、例えば管径20mm程度以下の鋼管からなる金属管1−1の外周面に樹脂層(エポキシ系樹脂、PVF、ポリプロピレン、ポリエチレンあるいはポリアミド系樹脂等)1−2が施された樹脂被覆金属管1の前記樹脂層1−2に対し、該金属管1と同心円上に配置した複数個の剥離ロール3を回転させながら押圧することにより当該樹脂層1−2を剥取るものである。
この方法によれば、極めて簡単で下地に損傷を与えることなく、かつ確実に樹脂層を剥取ることができ、また重合被覆樹脂層を設けた場合でも外層が内層より軟質の樹脂からなる場合には外層のみを剥取ることができるという効果を奏する。
なお、樹脂被覆金属管の樹脂層1−2を外部より剥離ロール3により径方向で内方へ押圧すると、該樹脂層が金属管1−1の外周面から剥取られる理由は定かではないが、押圧しながら回動する剥離ロール2により樹脂層1−2が延ばされて該樹脂層の内周面が拡張され、ロール2の回動により前記樹脂層1−2の拡張された内周面との間の界面で剥離が発生して樹脂層1−2のみが剥取られるものと思われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、樹脂被覆金属管の中でも特に防錆能の高いナイロンコート化された樹脂被覆金属管の場合は、前記した図8に示す従来の方法によりこのナイロンコートを除去しようとすると、図9に示すように除去された境界部分に“ひげ”とか“だま”と呼ばれるナイロンのかえり1−2´が発生するという問題が生じた。このようなかえりは、コンタミ・シール等の問題を引起こす可能性があるためカッター等により除去する必要があり、工程増を招くため好ましくない。
【0009】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、防錆能の高いナイロンコート化された樹脂被覆金属管であっても、前記した剥離ロールによる方法により境界部分に“ひげ”とか“だま”と呼ばれる樹脂層のかえりを発生させることなく樹脂層を良好に除去することができる樹脂被覆金属管およびこの樹脂被覆金属管の樹脂層の除去方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る樹脂被覆金属管は、樹脂層と樹脂層剥離部との間にローリング加工部を有することを特徴とし、また、前記ローリング加工部は、樹脂層より僅かに薄肉の段差部または圧痕、あるいは段差部と圧痕とからなることを特徴とする。
また、本発明に係る樹脂層の除去方法は、外部より径方向で内方へ押圧する剥離ロールにより前記樹脂層を押圧するとともに、前記金属管と剥離ロールとを相対的に周方向に移動せしめて樹脂層を剥離除去する方法において、前記剥離ロールの押圧部分の境界部分にあたる箇所の樹脂層にロール押圧手段により当該樹脂層の肉厚より小さい段差および/または圧痕とからなるローリング加工部を設けることを特徴とし、また、前記ローリング加工部を設けるためのロール押圧手段として、前記剥離ロールと一体または別体のロールを用いることを特徴とする。
さらに、本発明に係る樹脂層の除去方法は、前記剥離ロールの樹脂層側端部にかえり押圧ロールを一体に設け、該剥離ロールを剥離位置まで径方向内方へ移動保持し、樹脂被覆金属管もしくは剥離ロールを管軸方向へ相対移動させることにより樹脂層を剥離除去するとともに、前記かえり押圧ロールにより剥離ロールの押圧部分の境界部分にあたる箇所の樹脂層に当該樹脂層の肉厚より小さい段差および/または圧痕とからなるローリング加工部を設けることを特徴とし、また、剥離ロールの樹脂層側端部に別体の樹脂層かえり押圧ロールを設け、該剥離ロールを剥離位置まで径方向内方へ移動保持し、樹脂被覆金属管もしくは剥離ロールを管軸方向へ相対移動させることにより樹脂層を剥離除去するとともに、前記かえり押圧ロールにより剥離ロールの押圧部分の境界部分にあたる箇所の樹脂層に当該樹脂層の肉厚より小さい段差および/または圧痕とからなるローリング加工部を設けることを特徴とし、さらにまた、剥離ロールの樹脂層側端部に別体の樹脂層かえり押圧ロールを設け、剥離ロールを剥離位置まで径方向内方へ移動保持し、樹脂被覆金属管もしくは剥離ロールを管軸方向へ相対移動させて樹脂層を剥離除去し、続いて前記かえり押圧ロールを径方向内方へ移動させてかえりを除去することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に本発明を添付図面について詳述すれば、図1は本発明方法を実施するための装置の一実施例を示す一部拡大断面図、図2は図1に示す装置の正面図、図3は同上装置による樹脂層除去後の剥離ロールと樹脂被覆金属管を示す横断半截図、図4は本発明方法を実施するための装置の他の実施例を示す一部拡大断面図、図5〜図7は本発明方法の別の実施例を示す図1相当図で、図5は本発明の請求項5に対応する実施例、図6は同請求項6に対応する実施例、図7は同請求項7に対応する実施例をそれぞれ示す。
図中、11は樹脂被覆金属管、12はかえり押圧ロールを一体に設けた剥離ロール、12−1は剥離用ロール本体、12−2はかえり押圧ロール、13はカラー、13−1はリテーナ、14はかえり押圧ロールを分離して設けた別体型の剥離ロール、14−1は剥離用ロール本体、14−2はかえり押圧ロール、15はローリング加工部である。
【0012】
樹脂被覆金属管11は、図8に示す樹脂被覆金属管と同様、電縫管、シームレス管、セミシームレス管、およびあらかじめ銅合金めっき層を施して一重または多重に巻いて造管されたろう付け管あるいは溶接管からなる比較的細径、例えば管径20mm程度以下の鋼管からなる金属管11−1と、該金属管11−1の外周面に被覆されたエポキシ系樹脂とPVFとの重合樹脂層、ポリプロピレン、ポリエチレンあるいはポリアミド系樹脂、またはナイロンからなる膜状の単層の樹脂層11−2とからなる。
【0013】
剥離ロール12は、ロール本体部12−1の一端にかえり押圧ロール12−2を一体に設けたもので、このロール本体部12−2とかえり押圧ロール12−2との間には樹脂層11−2の厚さより薄厚の段差12−3が設けられている。かえり押圧ロール12−2の軸方向長さは特に限定するものではないが、一般には約3mm程度で、かえりの幅の約2倍程度が好ましい。また、段差12−3の大きさは0.1mm程度で、樹脂層11−2の厚さの約1/10〜2/3程度でよい。
【0014】
この剥離ロール12は、該樹脂被覆金属管11の樹脂層11−2を外部より径方向で内方へ押圧するよう複数個のロール12をリテーナ13−1を介してリング状のカラー13内に保持し、カラー13を回転させることにより各剥離ロール12が樹脂被覆金属管11の樹脂層11−2を押圧しながら回動して前記樹脂層11−2を剥取る仕組みとなしている。
なお、剥離ロール12をリテーナ13−1を介してカラー13内に配設することは必ずしも必要でなく、各剥離ロール12の回転中心軸を樹脂被覆金属管1の外周面に沿って移動させることが肝要である。
【0015】
次に、上記剥離ロール12による樹脂被覆金属管11の樹脂層11−2の除去方法について説明すると、樹脂被覆金属管11を固定した状態で、剥離ロール12を回動させつつ樹脂層11−2の外周面を径方向で内方に押圧して移動させる。この時、樹脂層11−2は剥離ロール12のロール本体部12−1の回動により剥取られると同時に、このロール本体部12−1の押圧動作に伴って当該剥離ロール12のかえり押圧ロール12−2により樹脂層端部が僅かではあるが確実に押圧されるので、剥取られる樹脂層の境界部分に前記した“ひげ”とか“だま”と呼ばれる樹脂層のかえりの発生が抑制され、図3に示すようにこのローリング加工部15は、樹脂層11−2の境界部分にかえり押圧ロール12−2による段差11−2aができると同時に、当該樹脂層の段差部にはかえりの全くない境界部が得られる。前記ローリング加工部15にできる段差部は、樹脂層の材質や、
真円度等によって、段差のみに限らず圧痕となったり、あるいは段差部と圧痕とからなる場合がある。
【0016】
また、図4に示す装置は、樹脂層を剥離するロール本体部と、かえりを発生させないためのかえり押圧ロール部を別個に設けて構成した剥離ロール14により樹脂被覆金属管11の樹脂層11−2を剥取る装置を例示したもので、このかえり押圧ロール部が別体型の剥離ロール14は、端面フラットな剥離用ロール本体14−1と該ロール本体の一端に配置した別体のかえり押圧ロール14−2とで構成されており、この剥離用ロール本体14−1とかえり押圧ロール14−2は、それぞれ段差14−3が保持されるように片持ち方式で軸支されて回転駆動される仕組みとなっている。
【0017】
図4に示すかえり押圧ロール部別体型の剥離ロール14による場合も、その作用効果は図1、図2に示すかえり押圧ロール部一体型の剥離ロール12と同様、樹脂被覆金属管11を固定した状態で、剥離用ロール本体14−1とかえり押圧ロール14−2を回動させつつ樹脂層11−2の外周面を径方向で内方に押圧して移動させる時、樹脂層11−2は剥離用ロール本体14−1の回動により剥取られると同時に、かえり押圧ロール14−2により樹脂層端部が押圧されるので、剥取られる樹脂層の境界部分に前記した“ひげ”とか“だま”と呼ばれる樹脂層のかえりの発生が抑制され、図3に示すように樹脂層の境界部分にかえり押圧ロール14−2による段差11−2aが僅かにできると同時に、当該樹脂層の段差部にはかえりの全くない境界部が得られる。
【0018】
次に、図5〜図7に示す樹脂層の除去方法は、樹脂被覆金属管もしくは剥離ロールを管軸方向へ相対移動させることにより樹脂層を剥離除去する方法であり、図5に示す方法は、樹脂被覆金属管11の方を固定した状態で、前記した図1〜図3に示す剥離ロール12すなわちロール本体部12−1の一端にかえり押圧ロール12−2を一体に設けた剥離ロール12を剥離位置まで径方向内方へ移動保持し、例えば樹脂被覆金属管11の方を固定した状態で、剥離ロール12を回動させつつ当該ロールを管軸方向へ相対移動させる。この時、樹脂層11−2は剥離ロール12のロール本体部12−1の回動により剥取られると同時に、このロール本体部12−1の管軸方向移動に伴って当該剥離ロール12のかえり押圧ロール12−2により樹脂層端部が僅かではあるが確実に押圧されるので、この場合も剥取られる樹脂層の境界部分に前記した“ひげ”とか“だま”と呼ばれる樹脂層のかえりの発生が抑制され、図3に示すようにこのローリング加工部15には、樹脂層11−2の境界部分にかえり押圧ロール12−2による段差11−2aができると同時に、当該樹脂層の段差部にはかえりの全くない境界部が得られる。
【0019】
また、図6に示す樹脂層の除去方法は、前記した図4に示すかえり押圧ロール部が別体型の剥離ロール14を剥離位置まで径方向内方へ移動保持し、樹脂被覆金属管11の方を固定した状態で、剥離用ロール本体14−1とかえり押圧ロール14−2を回動させつつ当該ロールを同時に管軸方向へ相対移動させる。この時、樹脂層11−2は剥離ロール14のロール本体部14−1の回動により剥取られると同時に、このロール本体部14−1の管軸方向移動に伴って当該剥離ロール14のかえり押圧ロール14−2により樹脂層端部が僅かではあるが確実に押圧されるので、この場合も剥取られる樹脂層の境界部分に前記した“ひげ”とか“だま”と呼ばれる樹脂層のかえりの発生が抑制され、図3に示すようにこのローリング加工部15には樹脂層11−2の境界部分にかえり押圧ロール12−2による段差11−2aができると同時に、当該樹脂層の段差部にはかえりの全くない境界部が得られる。
【0020】
さらに、図7に示す樹脂層の除去方法は、図4に示す剥離ロールと同様、剥離用ロール本体14−1とかえり押圧ロール14−2とからなる剥離ロールを用いるが、この押圧ロール部別体型の剥離ロール14の場合は、剥離用ロール本体14−1のみが管軸方向に移動し、かえり押圧ロール14−2は定位置で径方向にのみ移動するごとく設置されている。したがって、この押圧ロール部別体型の剥離ロール14による場合は、剥離用ロール本体14−1を剥離位置まで径方向内方へ移動保持し、樹脂被覆金属管11の方を固定した状態で、この剥離用ロール本体14−1を回動させつつ当該ロールを同時に管軸方向へ相対移動させて樹脂層を剥離除去する。しかるに、この方法の場合は、剥取られた樹脂層の境界部分にかえり11−2´が発生するため、ロール本体部14−1により樹脂層11−2を剥離した後、かえり押圧ロール14−2を径方向に移動させて前記かえり11−2´を除去する。したがって、この方法による場合も、剥取られる樹脂層の境界部分に前記した“ひげ”とか“だま”と呼ばれる樹脂層のかえりの発生が抑制され、ローリング加工部である樹脂層の境界部分にはかえりの全くない境界部が得られる。
【0021】
なお、図1ないし図4においては樹脂被覆金属管11を固定し、剥離ロール側を回動させつつ樹脂層11−2の外周面を径方向で内方に押圧して移動させる例を説明したが、本発明は樹脂被覆金属管11と該樹脂被覆金属管の樹脂層11−2を押圧する剥離ロール12または14を相対的に周方向に移動させればよく、したがって剥離ロール側を回動可能に固定して、かつ径方向で内方へ付勢しつつ樹脂被覆金属管11を回転させるようにして実施しても同様の作用効果が得られる。また、図5ないし図7においては樹脂被覆金属管11を固定し、剥離ロール側を管軸方向に移動させる例を説明したが、剥離ロール側を固定して樹脂被覆金属管11を管軸方向に移動させても同様の作用効果が得られる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、極めて簡単で下地に損傷を与えることなく、かつ確実に樹脂層を剥取ることができるのみならず、防錆能の高いナイロンコート化された樹脂被覆金属管であっても、前記した剥離ロールによる方法により境界部分に“ひげ”とか“だま”と呼ばれる樹脂層のかえりを発生させることなく樹脂層を良好に除去することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための装置の一実施例を示す一部拡大断面図である。
【図2】図1に示す装置の正面図である。
【図3】同上装置による樹脂層除去後の剥離ロールと樹脂被覆金属管を示す横断半截図である。
【図4】本発明方法を実施するための装置の他の実施例を示す一部拡大断面図である。
【図5】本発明の請求項5に対応する実施例を示す図1相当図である。
【図6】本発明の請求項6に対応する実施例を示す図1相当図である。
【図7】本発明の請求項7に対応する実施例を示す図1相当図である。
【図8】本発明の対象する樹脂被覆金属管の樹脂層剥離装置を示す一部拡大断面図である。
【図9】同上装置による樹脂層除去後の樹脂被覆金属管を示す横断半截図である。
【符号の説明】
11 樹脂被覆金属管
12 一体型剥離ロール
12−1 ロール本体部
12−2 かえり押圧ロール
13 カラー
13−1 リテーナ
14 別体型剥離ロール
14−1 剥離用ロール本体
14−2 かえり押圧ロール
15 ローリング加工部

Claims (7)

  1. 金属管の外周面に樹脂層を被着してなる樹脂被覆金属管において、樹脂層と樹脂層剥離部との間にローリング加工部を有することを特徴とする樹脂被覆金属管。
  2. 前記ローリング加工部は、樹脂層より僅かに薄肉の段差部または圧痕、あるいは段差部と圧痕とからなることを特徴とする請求項1記載の樹脂被覆金属管。
  3. 金属管の外周面に樹脂層を被着してなる樹脂被覆金属管から該樹脂層を剥離除去するに際し、外部より径方向で内方へ押圧する剥離ロールにより前記樹脂層を押圧するとともに、前記金属管と剥離ロールとを相対的に周方向に移動せしめて樹脂層を剥離除去する方法において、前記剥離ロールの押圧部分の境界部分にあたる箇所の樹脂層にロール押圧手段により当該樹脂層の肉厚より小さい段差および/または圧痕とからなるローリング加工部を設けることを特徴とする樹脂被覆金属管の樹脂層の除去方法。
  4. 前記ローリング加工部を設けるためのロール押圧手段として、前記剥離ロールと一体または別体のロールを用いることを特徴とする請求項3記載の樹脂被覆金属管の樹脂層の除去方法。
  5. 金属管の外周面に樹脂層を被着してなる樹脂被覆金属管から該樹脂層を剥離ロールにより剥離除去する方法において、前記剥離ロールの樹脂層側端部にかえり押圧ロールを一体に設け、該剥離ロールを剥離位置まで径方向内方へ移動保持し、樹脂被覆金属管もしくは剥離ロールを管軸方向へ相対移動させることにより樹脂層を剥離除去するとともに、前記かえり押圧ロールにより剥離ロールの押圧部分の境界部分にあたる箇所の樹脂層に当該樹脂層の肉厚より小さい段差および/または圧痕とからなるローリング加工部を設けることを特徴とする樹脂被覆金属管の樹脂層の除去方法。
  6. 金属管の外周面に樹脂層を被着してなる樹脂被覆金属管から該樹脂層を剥離ロールにより剥離除去する方法において、前記剥離ロールの樹脂層側端部に別体の樹脂層かえり押圧ロールを設け、該剥離ロールを剥離位置まで径方向内方へ移動保持し、樹脂被覆金属管もしくは剥離ロールを管軸方向へ相対移動させることにより樹脂層を剥離除去するとともに、前記かえり押圧ロールにより剥離ロールの押圧部分の境界部分にあたる箇所の樹脂層に当該樹脂層の肉厚より小さい段差および/または圧痕とからなるローリング加工部を設けることを特徴とする樹脂被覆金属管の樹脂層の除去方法。
  7. 金属管の外周面に樹脂層を被着してなる樹脂被覆金属管から該樹脂層を剥離ロールにより剥離除去する方法において、前記剥離ロールの樹脂層側端部に別体の樹脂層かえり押圧ロールを設け、剥離ロールを剥離位置まで径方向内方へ移動保持し、樹脂被覆金属管もしくは剥離ロールを管軸方向へ相対移動させて樹脂層を剥離除去し、続いて前記かえり押圧ロールを径方向内方へ移動させてかえりを除去することを特徴とする樹脂被覆金属管の樹脂層の除去方法。
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