JP4228168B2 - 自動ブレーキ倍力装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は自動車等に用いられるブレーキ倍力装置に関し、より詳しくは自動ブレーキとしての機能を備えた自動ブレーキ倍力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動ブレーキとしての機能を備えた自動ブレーキ倍力装置として、例えば特開平11−333216号公報の装置が知られている。
上記公報の自動ブレーキ倍力装置は、シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに設けたパワーピストンとを備えており、パワーピストンの前後には区画形成した定圧室および変圧室がともに負圧がかけられた状態で設けられている。
上記バルブボディ内には真空弁と大気弁とを有する弁機構が設けられており、この弁機構はブレーキペダルに連動する入力軸により制御されて流路を切換え、ブレーキペダルの踏み込み時には真空弁を閉じるとともに大気弁を開いて変圧室に大気を導入することにより、ブレーキ倍力装置を作動させるようになっている。
また、自動ブレーキ倍力装置は上記弁機構を制御して上記流路を切換えさせる駆動手段としてのソレノイドを備えており、このソレノイドは自動ブレーキ時に励磁されて、ブレーキペダルが踏み込まれなくても真空弁を閉じるとともに大気弁を開いて変圧室に大気を導入することにより、ブレーキ倍力装置を自動的に作動させることができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、自動ブレーキ作動時には、ソレノイドの励磁によって大気弁が開かれることになるが、その際、大気弁が急激に開かれることから自動ブレーキ倍力装置の出力上昇も急激なものとなり、運転者に違和感を与えていた。
本発明は上述した事情に鑑み、応答性を損なうことなく自動ブレーキ倍力装置の出力上昇を緩やかなものとして、運転者に違和感を与えることなく自動ブレーキをかけることができるようにした自動ブレーキ倍力装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに設けたパワーピストンと、このパワーピストンの前後に区画形成した定圧室と変圧室と、上記バルブボディに設けられて流路を切換え制御する真空弁と第1大気弁とを有する弁機構と、ブレーキペダルに連動するとともに上記弁機構を制御して上記流路を切換えさせる入力軸と、さらに上記弁機構を制御して上記流路を切換えさせる駆動手段とを備えた自動ブレーキ倍力装置において、
上記入力軸によって開閉作動される第2大気弁を上記第1大気弁よりも大気側に設けて該第2大気弁と上記第1大気弁との間に大気室を区画成形するとともに、該大気室をオリフィスを介して大気に連通させ、さらに上記駆動手段を上記第2大気弁に連動させ、該駆動手段により上記第1大気弁を開放させてから上記第2大気弁を開放させるようにしたものである。
【0005】
上記構成によれば、自動ブレーキ倍力装置の非作動時には第1大気弁と第2大気弁とが共に閉じられており、この状態では第1大気弁と第2大気弁との間の大気室にはオリフィスを介して大気が導入されて大気圧となっている。
この状態から駆動手段により先ず第1大気弁が開放されると、第2大気弁は閉じているので、大気はオリフィスおよび大気室を介して変圧室に導入されるようになり、上記オリフィスによって変圧室の圧力上昇が抑制されるので、自動ブレーキ倍力装置の出力上昇は緩やかなものとなる。
この後、上記駆動手段により第2大気弁が開かれると、大気は速やかに変圧室に導入されるようになるので、自動ブレーキ倍力装置の出力上昇の応答性が損なわれることはない。
また、通常ブレーキ時には、上記入力軸によって第1大気弁と第2大気弁とを開閉作動させることができるので、やはり自動ブレーキ倍力装置の応答性が損なわれることはない。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1において、自動ブレーキ倍力装置1のシェル2内は、その中央部に設けたセンタープレート3によって、前方側のフロント室4と後方側のリヤ室5とに区画形成している。そして筒状のバルブボディ6を、シェル2のリヤ側(右方側)の内周部とセンタープレート3の内周部とにそれぞれシール手段7、8により気密を保持して摺動自在に貫通させている。
上記フロント室4およびリヤ室5内に位置するバルブボディ6の外周部には、それぞれフロントパワーピストン11とリヤパワーピストン12とを連結してあり、また各パワーピストン11、12の背面にフロントダイアフラム13とリヤダイアフラム14とをそれぞれ張設している。上記フロントダイアフラム13によってフロント室4内を定圧室Aと変圧室Bとに区画してあり、またリヤダイアフラム14によってリヤ室5内を定圧室Cと変圧室Dとに区画している。
上記バルブボディ6内には、上記定圧室A、Cと変圧室B、Dとの連通状態を切換える弁機構15を設けるとともに、該弁機構15よりリヤ側に第2大気弁16を設けている。
【0007】
上記弁機構15は従来公知の弁機構と同等の構成を有しており、バルブボディ6の内周部に設けた環状の真空弁座17と、バルブボディ6内に軸方向に移動可能に設けた弁プランジャ18と、この弁プランジャ18およびバルブボディ6に対して軸方向に移動可能に設けた作動部材19のリヤ側端部に設けた環状の第1大気弁座20と、さらに両弁座17、19に図1の右側からスプリング22によって着座する弁体23とを備えている。
そして上記真空弁座17とそれに接離する弁体23のフロント側シート部23aとによって真空弁24を構成してあり、また第1大気弁座20とそれに接離する弁体23のリヤ側シート部23bとによって第1大気弁25を構成している。
【0008】
上記弁プランジャ18のリヤ側の端部には図示しないブレーキペダルに連動している入力軸26の先端部を枢支連結してあり、上記第2大気弁16は、入力軸26より外方に突出し、該突出部に設けた環状の第2大気弁体27と、該第2大気弁体27が着座する第2大気弁座28とを備えている。そしてこの第2大気弁16と上記第1大気弁25との間を大気室Eとして区画形成してある。
さらに、上記第2大気弁体27にはこれを貫通してオリフィス29を形成してあり、このオリフィス29を介して上記大気室E内に、つまり第1大気弁25に常に大気を供給することができるようにしている。
【0009】
上記真空弁24よりも外周側の空間は、バルブボディ6に形成した第1定圧通路30を介して上記定圧室Aに連通し、また定圧室Aはバルブボディ6に形成した第2定圧通路31を介して定圧室Cに連通している。上記定圧室A内は図示しない負圧導入管を介して負圧源と連通しており、それにより定圧室A、C内には常時負圧が導入されている。
また、上記弁体23に設けた弁機構15のフロント側シート部23aとリヤ側シート部23bとの間に位置する内側の空間は、バルブボディ6に形成した半径方向の第1変圧通路32を介して変圧室Dに連通しており、この変圧室Dはバルブボディ6に形成した第2変圧通路33を介して変圧室Bに連通している。
さらに、上記第1大気弁25を構成するリヤ側シート部23bより内方リヤ側の空間は、上記大気室Eに連通しており、また第2大気弁16のリヤ側は、バルブボディ6に形成した大気通路34およびそこに設けたフィルタ35を介して大気に連通している。
【0010】
上記弁体23はスプリング22によってフロント側に向けて付勢してあり、また入力軸26は、バルブボディ6に設けたリテーナ50と入力軸26に設けたリテーナ51との間に弾装したスプリング52によってリヤ側に向けて付勢してある。このとき、スプリング52の弾発力をスプリング22の弾発力よりも大きく設定してある。
これにより、図1に示した自動ブレーキ倍力装置1の非作動状態では、第1大気弁座20に弁体23のリヤ側シート部23bが着座して第1大気弁25を閉鎖するとともに、弁体23のフロント側シート部23aが真空弁座17から離座して真空弁24を開放させ、さらに第2大気弁座28に第2大気弁体27が着座して第2大気弁16を閉鎖している。
この非作動状態では、上記各定圧室A、Cと変圧室B、Dが相互に連通して各室内に負圧が導入され、また大気室Eにはオリフィス29を介して大気が導入されている。
【0011】
次に、上記バルブボディ6には、第1変圧通路32の少しフロント側に半径方向孔6Aを形成してあり、この半径方向孔6Aにキー部材53を挿通させるとともに、該キー部材53を弁プランジャ18における小径の係合部18aに係合させている。これによって、弁プランジャ18がバルブボディ6のリヤ側へ脱落するのを防止しており、キー部材53と弁プランジャ18とは、上記係合部18aの軸方向長さの範囲内でバルブボディ6の軸方向に変位可能となっている。
図1に示した自動ブレーキ倍力装置1の非作動時には、上記キー部材53をシェル2のリヤ側の壁面2aに当接させることで、キー部材53および弁プランジャ18をバルブボディ6に対する前進位置に保持するようにしている。これにより、自動ブレーキ倍力装置1の作動開始時における入力軸26のロスストロークを減少させるようにしている。
【0012】
上記半径方向孔6Aよりもフロント側となるバルブボディ6の内周部に、ソレノイド54のハウジング56を気密を保持して嵌着している。このハウジング56は概略円筒状に形成してあり、その外周部側にコイルを巻回したスプール58を収納している。ハウジング56の内周部は、軸方向のリヤ側の領域をフロント側に比較して大径にしてあり、その大径部56bに概略円筒状のピストン59を摺動自在に嵌合している。このピストン59は、上記ソレノイド54によって進退動される作動部材19の一部を構成している。またハウジング56の内周部の小径部56aにおいては、弁プランジャ18を摺動自在に嵌合している。
上記ハウジング56の小径部56aのリヤ側には後端面56cが設けられ、該後端面56cには環状のプレート57が固定され、他方、この後端面56cの形状に合わせて、ピストン59のフロント側には前端面59aを形成している。したがって、ハウジング56の後端面56cとピストン59の前端面59aとが近接位置で対向している。
上記弁プランジャ18は、フロント側の部分を小径部18bとし、そのリヤ側となる部分を中径部18c、さらにそのリヤ側の部分を大径部18dとしている。そして、中径部18cにおけるリヤ側の領域に環状溝を形成し、そこを上記キー部材53が係合する係合部18aとしている。また、上述したように弁プランジャ18のリヤ側の端部の軸部に入力軸26を枢支連結している。このように構成した弁プランジャ18は、そのフロント側の小径部18bを上記ピストン59とハウジング56の小径部56aにリヤ側から貫通させている。
ハウジング56における内周部のフロント側には、プランジャプレート62を摺動自在に嵌合させてあり、図1に示す自動ブレーキ倍力装置1の非作動状態では、弁プランジャ18の小径部18bのフロント側の端部(弁プランジャ18のフロント側の端面)は、プランジャプレート62と当接している。
【0013】
弁プランジャ18におけるリヤ側の大径部18dには、リヤ側から上記作動部材19の一部を構成する筒状部材63を摺動自在に嵌装している。弁プランジャ18の大径部18dには、環状シール部材64を装着してあるので、弁プランジャ18の大径部18dの外周面と筒状部材63の内周面との間の気密が保持されている。この筒状部材63のリヤ側の端部はフランジ状に形成してあり、そのフランジ状の部分の外周寄りの箇所を上記第1大気弁座20としている。
この筒状部材63のフロント側の端部は、概略筒状の連結部材66に連結され、該連結部材66のフロント側の内周面は弁プランジャ18の上記中径部18cを摺動自在に嵌合している。
また、弁プランジャ18と筒状部材63の間にはスプリング65が設けられ、該スプリング65によって付勢された弁プランジャ18は連結部材66の後端に当接することにより図示非作動位置に保持させている。
【0014】
さらに、弁プランジャ18の中径部18cと小径部18bとの境界にある接合面18eと連結部材66のフロント側に設けられた段差66aとの間を、連結部材66の内周面を摺動自在にスリーブ67が設けられ、また、スリーブ67は内周側をプレート68を介してピストン59に連結しており、また、プレート68と連結部材66との間にはスプリング65が弾装され、これによって、通常はスリーブ67を段差66aに当接させ、ピストン59を図示非作動位置に保持させている。
ソレノイド54が励磁されてピストン59がハウジング56およびバルブボディ6に対してフロント側に移動されると、それと一体になって、筒状部材63(第1大気弁座20)がバルブボディ6および弁プランジャ18に対してフロント側へ移動されるようになっている。連結部材66の軸方向の中央には切欠き部を形成してあり、この切欠き部を介して上記弁プランジャ18の係合部18aにキー部材53を挿通出来るようにしている。
【0015】
一方、ソレノイド54のハウジング56のフロント側に出力軸71を配置してあり、この出力軸71の後端面71A内に、円盤状のリアクションディスク72を当接している。そして、その状態の出力軸71の後端面71Aおよびリアクションディスク72をハウジング56におけるフロント側の内周部に摺動自在に嵌装するとともに、リアクションディスク72をハウジング56のフロント側の端面56dに当接させている。
これによって、リアクションディスク72とその隣接リヤ側に位置するプランジャプレート62のフロント側の端面とが近接位置で対向している。出力軸71の基部には、フロント側からカップ状のリテーナ73を被せてあり、このリテーナ73の外周部とシェル2のフロント側の壁面2aとにわたってリターンスプリング74を弾装してあり、これによって、通常はバルブボディ6等を図示非作動位置に保持させている。
上記出力軸71のフロント側の先端部は、シェル2のフロント側の壁面2aから外部に突出させてあり、かつその先端部を図示しないマスターシリンダのピストンに連動させている。
【0016】
以上の構成において、通常のブレーキ作動時には、ブレーキペダルが踏み込まれて入力軸26が前進されると、第2大気弁16の第2大気弁体27が第2大気弁座28から離座して該第2大気弁16が開かれる。
これと同時に、入力軸26の前進により弁プランジャ18が前進されると、作動部材19の筒状部材63はスプリング65を介して弁プランジャ18と一体に前進されるようになる。これにより、先ず弁体23のフロント側シート部23aが真空弁座17に着座して真空弁24を閉じ、引き続き筒状部材63に設けた第1大気弁座20が弁体23のリヤ側シート部23bから離隔するので、第1大気弁25が開放される。
このように、通常のブレーキ作動時には、第2大気弁16と第1大気弁25とが実質的に同時に開かれるので、大気は直ちに大気通路34、第2大気弁16、大気室E、第1大気弁25および変圧通路32、33を介して変圧室B、Dへ導入される。したがって自動ブレーキ倍力装置1は、応答性よくブレーキ作動を行なうことができる。
なお、ブレーキペダルの解放時には、第2大気弁16と第1大気弁25とが実質的に同時に閉じ、また真空弁24が開かれて元の非作動状態に復帰するようになる。
【0017】
自動ブレーキ倍力装置1の自動ブレーキ時には、図示しない制御装置によってソレノイド54が励磁されると、ピストン59はその前端面59aがハウジング56の後端面56cに設けたプレート57と当接する前進端位置まで移動され、これと一体的にピストン59と連結したスリーブ67および連結部材66を介して筒状部材63が前進される。
このとき、入力軸26をリヤ側に付勢するスプリング52は、入力軸26と一体の弁プランジャ18と筒状部材63との間に弾装したスプリング65の弾発力よりも大きく設定してあるので、図2に示すように、筒状部材63はスプリング65を撓めながら弁プランジャ18に対して前進されるようになる。
これにより、弁機構15については通常のブレーキ作動時と同様に、先ず弁体23のフロント側シート部23aが真空弁座17に着座して真空弁24を閉じ、引き続き筒状部材63に設けた第1大気弁座20が弁体23のリヤ側シート部23bから離隔して第1大気弁25が開放される。しかしながら、この際には入力軸26は非作動位置に保持されたままとなっているため、第2大気弁16は閉じたままとなっている。
この状態では、大気は大気通路34からオリフィス29を介して大気室Eに流入し、さらに第1大気弁25および変圧通路32、33を介して変圧室B、Dへ導入されるようになる。したがってブレーキペダルが踏み込まれなくても、つまり入力軸26が前進されなくても、自動ブレーキ倍力装置1はブレーキ作動を行なうことができ、しかも変圧室B、Dへ導入される大気はオリフィス29を流通する必要があるので、自動ブレーキ倍力装置1の出力上昇は緩やかなものとなる。
【0018】
上記筒状部材63が弁プランジャ18に対して相対的に大きく前進され、筒状部材63が弁プランジャ18に当接するようになると、該筒状部材63は弁プランジャ18および入力軸26を前進させるようになり、それによって第2大気弁16が開放されるようになる。
これにより通常のブレーキ作動時と同様に、大気は開かれた第2大気弁16を流通することができるので、自動ブレーキ倍力装置1の出力は応答性よく速やかに上昇するようになる。
【0019】
図4は本発明の自動ブレーキ倍力装置1における自動ブレーキ作動時の出力特性と、従来の自動ブレーキ作動時の出力特性とを示したものである。従来の出力特性では出力は急激に上昇しているが、本発明ではその出力特性で示すように、作動初期は大気の流入がオリフィス29によって制限されているため、変圧室B、Dの圧力上昇が緩やかなものとなり、自動ブレーキ倍力装置1の出力上昇も緩やかなものになっている。そして第2大気弁16が開放されると、速やかに出力が上昇するので、応答性が悪化することはない。したがって、応答性を損なうことなく、運転者に違和感を与えることを防止することができる。
また、自動ブレーキ倍力装置1内に設定できるソレノイド54は小型なものとならざるを得ず、小型のソレノイドで大きな出力を得るためにジャンピングを大きくすることが行なわれているが、その場合、自動ブレーキ作動時の出力上昇が急激になって、得ようとする出力よりも瞬間的に大きな出力となるオーバーシュートが生じてしまうため、制御性が悪いものとなっていた。これに対し本実施例によれば自動ブレーキ作動時の出力上昇を緩やかなものとすることができるため、良好な制御性を保つことができる。
さらに変圧室B、Dへ流入する大気の急激な流量変動を抑制することができるので、大気の流入音を低減することもできる。
【0020】
なお、上記実施例においては、オリフィス29は第2大気弁体27を貫通して設けてあるが、これに限定されるものではない。例えば、図2の想像線で示すように、リテーナ50を貫通して設けてもよく、要するに大気室Eをオリフィス29を介して大気に連通させることができればよい。
さらに、上記実施例は、本発明をタンデムタイプの自動ブレーキ倍力装置に適用した場合について説明したが、定圧室と変圧室が一対のシングルタイプの自動ブレーキ倍力装置にも本発明を適用することができることは勿論である。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、応答性を損なうことなく自動ブレーキ倍力装置の出力上昇を緩やかなものとすることができるので、運転者に違和感を与えることなく自動ブレーキをかけることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】図1に示した自動ブレーキ倍力装置の作動初期の状態を示した拡大断面図。
【図3】図2に続く作動状態を示した拡大断面図。
【図4】従来装置の出力特性と本発明の自動ブレーキ倍力装置1の出力特性とを示したグラフ。
【符号の説明】
1 自動ブレーキ倍力装置 6 バルブボディ
11 フロントパワーピストン 12 リヤパワーピストン
16 第2大気弁 17 真空弁座
18 弁プランジャ 20 第1大気弁座
23 弁体 24 真空弁
25 第1大気弁 26 入力軸
27 第2大気弁体 28 第2大気弁座
29 オリフィス 30 第1定圧通路
31 第2定圧通路 32 第1変圧通路
33 第2変圧通路 54 ソレノイド
59 ピストン 63 筒状部材
A、C 定圧室 B、D 変圧室
E 大気室

Claims (4)

  1. シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに設けたパワーピストンと、このパワーピストンの前後に区画形成した定圧室と変圧室と、上記バルブボディに設けられて流路を切換え制御する真空弁と第1大気弁とを有する弁機構と、ブレーキペダルに連動するとともに上記弁機構を制御して上記流路を切換えさせる入力軸と、さらに上記弁機構を制御して上記流路を切換えさせる駆動手段とを備えた自動ブレーキ倍力装置において、
    上記入力軸によって開閉作動される第2大気弁を上記第1大気弁よりもリヤ側に設けて該第2大気弁と上記第1大気弁との間に大気室を区画成形するとともに、該大気室をオリフィスを介して大気に連通させ、さらに上記駆動手段を上記第2大気弁に連動させ、該駆動手段により上記第1大気弁を開放させてから上記第2大気弁を開放させることを特徴とする自動ブレーキ倍力装置。
  2. 上記第2大気弁は、上記バルブボディに設けられた環状の第2大気弁座と、上記入力軸に設けられて第2大気弁座に接離させる第2大気弁体とを備え、上記オリフィスは第2大気弁体を貫通して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動ブレーキ倍力装置。
  3. 上記第2大気弁は、上記バルブボディに設けられた環状の第2大気弁座と、上記入力軸に設けられて第2大気弁座に接離させる第2大気弁体とを備え、上記第2大気弁座は気密を保持してバルブボディに設けられた環状のリテーナの内周部分に設けられており、また上記オリフィスはリテーナを貫通して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動ブレーキ倍力装置。
  4. 上記駆動手段は、ソレノイドと、このソレノイドによって進退動される作動部材とを備えており、上記作動部材に第1大気弁を構成する第1大気弁体が設けられ、また上記入力軸は作動部材に対して所定範囲内で相対変位可能となっていて通常は作動部材に対する前進位置に保持されており、上記ソレノイドによる作動部材の前進時には、該作動部材は上記第1大気弁を開かせてから入力軸に対する相対変位により該入力軸に連動して該入力軸を前進させ、上記第2大気弁を開かせることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の自動ブレーキ倍力装置。
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