JP3704597B2 - ブレーキ倍力装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はブレーキ倍力装置に関し、より詳しくは、ブレーキペダルが急激に踏込まれた際にはブレーキペダルに伝達される反力を小さくして、軽い踏力で大きな制動力を得ることができるようにしたブレーキ倍力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般にブレーキ倍力装置は、シェル内に摺動自在に設けたバルブボデイと、このバルブボデイに設けられてシェル内を前後の定圧室と変圧室とに区画するパワーピストンと、上記バルブボデイに設けられ、定圧室に連通する定圧通路、変圧室に連通する変圧通路および大気に連通する大気通路間の流路を切換える弁機構と、この弁機構を構成する弁プランジャに連動し、ブレーキペダルの踏込みに応じて上記弁機構の流路を切換える入力軸と、上記バルブボデイに進退動可能に設けられて上記弁プランジャに連動し、かつブレーキ倍力装置の非作動時にシェルの内面に当接して上記弁プランジャをバルブボデイに対する前進位置に保持するキー部材と、上記バルブボデイとマスターシリンダのピストンとを連動させる出力軸と、この出力軸に加えられるブレーキ反力を弁プランジャに伝達するリアクションディスクとを備えている。
そしてこの種のブレーキ倍力装置において、上記バルブボデイに電磁石を組み込み、該電磁石により、急制動時に弁プランジャを通常作動時よりもさらに前進させてブレーキ倍力装置による制動力を増大させることができるようにしたものが知られている(特開平7−251734号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電磁石を用いた上述のブレーキ倍力装置では、電磁石とストロークセンサおよび制御装置を必要とするため構成が複雑でコストが高くなるという欠点がある。また、電磁弁が過熱すると火災になる虞もある。
本発明はそのような事情に鑑み、電磁石を用いることなく急制動時に軽い踏力で制動力を増大させることができるようにしたブレーキ倍力装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、上述した従来一般のブレーキ倍力装置において、上記バルブボデイにピストンを摺動自在に設けてそのリヤ側に圧力室を形成し、該ピストンのフロント側に出力軸を連動させるとともに、該ピストンのリヤ側にリアクションディスクを介して弁プランジャを連動させ、上記弁機構に連通する定圧通路を、上記圧力室および上記ピストンに形成した第1通路を介して定圧室に連通させるとともに、上記圧力室をバルブボデイに形成した第2通路を介して変圧室に連通させ、さらに上記キー部材に連動され、該キー部材がバルブボデイに対する後退位置に位置されている際には上記第1通路を開放するとともに第2通路を閉鎖し、かつ該キー部材がバルブボデイに対して前進位置に変位された際に上記第1通路を閉鎖するとともに第2通路を開放させる開閉弁手段を設けたものである。
【0005】
【作用】
上記構成において、通常の作動時つまりブレーキペダルが緩やかに踏込まれた際には、上記弁機構の流路が切換わって変圧室内に大気が導入され、それによってパワーピストン前後の定圧室と変圧室間に差圧が発生して該パワーピストンが前進される。すると、キー部材がシェルの内面から離隔されてバルブボデイに対する後退位置に移動されるので、該キー部材に連動している開閉弁手段は上記第1通路を開放するとともに第2通路を閉鎖する。
この状態では、上記圧力室を変圧室に連通させ第2通路は閉鎖され、また上記弁機構に連通する定圧通路は、上記圧力室および上記ピストンに形成した第1通路を介して定圧室に連通しているので、ピストンの圧力室には大気が導入されることはない。
この状態では、従来のブレーキ倍力装置と同様な作動が行なわれる。
これに対し、ブレーキペダルが急激に踏込まれた急制動の場合には、弁プランジャが相対的に大きく前進され、それによってキー部材も該弁プランジャによってバルブボデイに対する前進位置に保持されたままとなる。
するとこの状態では、キー部材に連動された開閉弁手段は上記第1通路を閉鎖するとともに第2通路を開放させるようになり、第1通路の閉鎖により圧力室と定圧室との連通が遮断されるとともに、第2通路の開放により圧力室が変圧室に連通される。この際には、ブレーキペダルの踏込みによって弁機構の流路が切換わって変圧室に大気が導入されているので、この大気は第2通路を介して圧力室内に導入され、ピストンを前進させるようになる。
上記ピストンには、そのフロント側に出力軸を連動させてあり、また該ピストンのリヤ側にリアクションディスクを介して弁プランジャを連動させているので、ピストンが圧力室内の圧力により前進されると、出力軸からピストン、リアクションディスク、弁プランジャおよび入力軸を介してブレーキペダルに伝達されるブレーキ反力が小さくなる。
その結果、通常の作動時に比較して、軽い踏力で大きな制動力を得ることができることになる。
【0006】
【実施例】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1において、ブレーキ倍力装置1は、フロントシェル2とリアシェル3とで構成した密封容器内に進退動自在に設けたバルブボデイ4を備えており、このバルブボデイ4の末端筒状部4Aをリアシェル3の開口から軸方向リヤ側に突出させるとともに、バルブボデイ4の末端筒状部4Aとリアシェル3との間にシール部材5を設けてその部分をシールしている。
上記バルブボデイ4にはパワーピストン6を連結してあり、このパワーピストン6とこの背面に張設したダイアフラム7とによりパワーピストン6の前後に定圧室Aと変圧室Bとを形成している。上記定圧室Aはフロントシェル2に設けた負圧導入管8を介して図示しない負圧源に連通してあり、これによって定圧室A内に常時負圧を導入している。
上記バルブボデイ4内には弁機構11を収容してあり、該弁機構11は、図2に拡大して示してあるように、バルブボデイ4に形成した環状の第1弁座12と、この環状の第1弁座12よりも内側で上記バルブボデイ4に摺動自在に嵌合した弁プランジャ13のリヤ側端部に形成した環状の第2弁座14と、さらに両弁座12、14に図2の右方からばね15によって着座される弁体16とを備えている。
【0007】
上記第1弁座12と弁体16とが接触する環状のシート部よりも外周側の空間は、バルブボデイ4に形成した定圧通路17を介して、後に詳述するようにして、定圧室Aに連通させている。また、第1弁座12と弁体16とが接触する環状のシート部と、第2弁座14と弁体16とが接触する環状のシート部との間の空間は、バルブボデイ4に形成した半径方向の変圧通路19を介して変圧室Bに連通させている。さらに、上記第2弁座14と弁体16とが接触する環状のシート部よりも内周側の空間は、バルブボデイ4の末端筒状部4A内の大気通路20を介して大気に連通させてあり、この大気通路20内にフィルタ21を設けている。
上記弁プランジャ13の右端には、図示しないブレーキペダルに連動する入力軸22の先端部を枢支連結してあり、この入力軸22とバルブボデイ4との間に弾装したバルブリターンスプリング23により該入力軸22および弁プランジャ13をリヤ側に向けて付勢している。
【0008】
他方、弁プランジャ13の左側にはプレートプランジャ24とリアクションディスク26とを順次配設してあり、このリアクションディスク26はパワーピストン6およびバルブボデイ4に摺動自在に設けたピストン27のリヤ側凹部27A内に設けてある。
上記ピストン27は円盤状の本体部分27Bと、該本体部分27Bの中央部分からリヤ側に突出する筒状部分27Cと、この筒状部分27Cの軸方向中央部に設けた隔壁部分27Dとを備えており、隔壁部分27Dよりもリヤ側の筒状部分27C内を上記リヤ側凹部27Aとするとともに、隔壁部分27Dよりもフロント側の筒状部分27C内をフロント側凹部27Eとしている。
そして上記ピストン27の本体部分27Bをパワーピストン6に形成したシリンダ部分6A内に気密を保って摺動自在に嵌合し、また筒状部分27Cのリヤ側凹部27A内にバルブボデイ4のフロント側中央部に形成した環状凸部4Bを摺動自在に嵌合している。
また、上記筒状部分27Cのフロント側凹部27E内には出力軸28のリヤ側端部を嵌合してあり、この出力軸28のフロント側端部は、図1に示すように、フロントシェル2にボルト29とナット30とで連結したマスターシリンダ31のピストン32に連動させている。そしてフロントシェル2とピストン27との間にリターンスプリング33を弾装して、通常はバルブボデイ4やピストン27を図1で示す非作動位置に保持している。
【0009】
さらに、上記ピストン27のリヤ側に圧力室Cを形成してあり、この圧力室Cを上記定圧通路17に連通させるとともに、上記ピストン27に穿設した第1通路34を介して定圧室Aに連通させている。したがって前述したように、上記定圧通路17は、圧力室Cおよび第1通路34を介して定圧室Aに連通することになる。また上記圧力室Cは、バルブボデイ4の軸方向に形成した第2通路35および変圧通路19を介して変圧室Bにも連通させている。
上記圧力室Cの内部には開閉弁手段36を設けてあり、この開閉弁手段36は後詳するキー部材37連動して進退動され、図2に示すように、後退位置に位置されている際には上記第1通路34を開放するとともに第2通路35を閉鎖して圧力室Cを定圧室Aに連通させ、また図1に示すように、前進位置に移動された際に上記第1通路34を閉鎖するとともに第2通路35を開放させて圧力室Cを変圧室Bに連通させるようになる。
【0010】
上記キー部材37は、図示しないが、その先端部分を従来周知のように二股状としてあり、該キー部材37を上記変圧通路19内に挿通してその先端部分を弁プランジャ13の小径部13Aに係合させることにより、弁プランジャ13がバルブボデイ4から抜出るのを防止している。
上記キー部材37は変圧通路19内でバルブボデイ4の軸方向に進退動可能となっており、また該キー部材37と弁プランジャ13とは、上記小径部13Aの軸方向長さの範囲内でバルブボデイ4の軸方向に進退動可能となっている。そして図示非作動状態では、上記キー部材37をリアシェル3の内周面に当接させてバルブボデイ4に対する前進位置に保持しており、この状態では、該キー部材37によって弁プランジャ13をバルブボデイ4に対する後退位置から前進させて、ブレーキ倍力装置1の作動開始時における入力軸22のロスストロークが減少されるようになっている。
他方、上記開閉弁手段36は、ピストン27の筒状部分27Cの外周面に摺動自在に嵌合した薄肉な段付筒状部材38を備えており、この段付筒状部材38のフロント側の大径部分38Aに、ピストン27のリヤ側端面またはバルブボデイ4のフロント側端面に選択的に弾接されて第1通路34または第2通路35を選択的に閉鎖する弾性素材からなる環状シート部39を設けている。
そして上記段付筒状部材38の段部とピストン27のリヤ側端部との間にばね40を弾装し、このばね40によって開閉弁手段36をリヤ側に向けて付勢している。また上記段付筒状部材38のリヤ側端部の一部には、上記第2通路35内を貫通して変圧通路19に突出する突出部分38Bを連設し、該変圧通路19内に突出した先端部分に貫通孔38Cを穿設して、この貫通孔38C内にキー部材37を挿通させている。
さらに、上記ピストン27の本体部分27Bの外周に環状のシール部材41を設け、これによってピストン27とパワーピストン6との間をシールし、また筒状部分27Cの外周にもシール部材41を設けて該筒状部分27Cと段付筒状部材38との間をシールしている。
【0011】
ところで本実施例では、図1に示すように、キー部材37がバルブボデイ4に対して相対的に進退動することができる間隔L1と、非作動時における開閉弁手段36のシート部39のリヤ側端面とバルブボデイ4のフロント側端面との間の間隔L2と、同じく非作動時における弁体16のフロント側端部と第1弁座12のフロント側の間隔L3とを、L1−L2>L3の式を満足するように設定してある。それによって、ブレーキペダルが踏み込まれて弁機構11が切換わって倍力作用が始まるよりも以前に、ばね40の弾発力が弁プランジャ13および入力軸22に作用することが防止できる。
【0012】
以上の構成において、図1に示すようにブレーキペダルが踏込まれていない非作動状態では、キー部材37がリアシェル3の内周に当接しており、バルブボデイ4はこのキー部材37に当接してその後退が規制されている。
この状態では、キー部材37はバルブボデイ4に対して相対的に前進されており、このキー部材37に連動している弁プランジャ13も前進されて弁機構11の流路を切換える直前の状態となっている。また開閉弁手段36の段付筒状部材38は、その突出部分38Bがキー部材37に連動して前進されているので、上記第1通路34が閉鎖されるとともに第2通路35が開放されて、圧力室Cは変圧室Bに連通されている。
このとき上記変圧室Bおよび圧力室Cは、後述するブレーキ倍力装置の後退作動による非作動状態への復帰時に定圧室Aと同圧の負圧が導入されているので、パワーピストン6およびピストン27の前後には圧力差が生じておらず、したがってそれらは図1に示す非作動状態に保持されている。
【0013】
この状態から、図2に示すように、ブレーキペダルが緩やかに踏込まれると入力軸22および弁プランジャ13が前進され、弁プランジャ13の第2弁座14に着座していた弁体16がバルブボデイ4の第1弁座12に着座して圧力室Cと変圧室Bとの連通を遮断するとともに、第2弁座14から離座して変圧室Bを大気に連通させる。これにより、パワーピストン6の前後の定圧室Aと変圧室Bとに圧力差が生じるので、パワーピストン6およびバルブボデイ4が前進されるようになる。
そしてバルブボデイ4が前進されると、キー部材37はリアシェル3の内面から離隔されるようになり、キー部材37がリアシェル3の内面から離隔されると、該キー部材37は前進している弁プランジャ13およびバルブボデイ4に対して後退することができる状態となる。その結果、開閉弁手段36はばね40の弾発力によってバルブボデイ4に対する前進位置から後退され、第1通路34を開いて定圧室Aと圧力室Cとを連通させ、かつ第2通路35を閉じて圧力室Cと変圧室Bとの連通を遮断する。
この状態では、ピストン27の前後の定圧室Aと圧力室Cは共に負圧となっているので、ピストン27が作動することはない。そしてこの状態では、通常のブレーキ倍力装置と同様に踏力に応じた制動力が得られることになる。
【0014】
これに対し、図3に示すように、ブレーキペダルが急激に踏込まれると、上述と同様にしてキー部材37がリアシェル3から離隔されるが、この際には弁プランジャ13がバルブボデイ4に対して通常の制動作動時よりも前進されるので、キー部材37は弁プランジャ13の前進によって前進され、バルブボデイ4に対して後退することができない。
その結果、開閉弁手段36も前進され、第1通路34を閉じて定圧室Aと圧力室Cとの連通を遮断するとともに、第2通路35を開いて圧力室Cを変圧室Bに連通させる。この際には、既に上記弁機構11の流路が切換わって変圧室Bに大気が導入されているので、この大気が圧力室Cにも導入される。これによりピストン27の前後の定圧室Aと圧力室Cとに圧力差が生じるので、ピストン27が前進されてバルブボデイ4に対して出力軸28をフロント側に向けて押し返すようになる。
マスターシリンダ31およびピストン32に作用するブレーキ反力は、上記出力軸28からピストン27、リアクションディスク26、弁プランジャ13および入力軸22を介してブレーキペダルに伝達されているが、上記ピストン27が前進されるとその分、ブレーキペダルに伝達されるブレーキ反力が小さくなる。
これにより、上述した通常の作動時に比較して、急制動時には軽い踏力で大きな制動力を得ることができることになる。
この急制動時において、中間負荷状態でブレーキペダルの踏力の増大を停止させた際には、上記段付筒状部材38に作用する圧力差により、開閉弁手段36がばね40の弾発力に抗して第1通路34を閉じた状態で保持されるため、圧力室Cと定圧室Aとの連通は遮断された状態のままとなる。またこの状態では、段付筒状部材38の突出部分38Bに穿設した貫通孔38C内に挿通されているキー部材37も前進位置に保持されている。
これに対し、弁プランジャ13は上記キー部材37に対して後退することができ、やがて弁プランジャ13の第2弁座14が第1弁座12に着座している弁体16に当接して、サーボバランス状態となる。このとき、上述したように圧力室Cと定圧室Aとの連通が遮断され、かつ圧力室C内に変圧室B内の大気が導入された状態のままなので、ブレーキペダルに伝達されるブレーキ反力は小さいままに維持される。
【0015】
さらに上述した急制動時のサーボバランス状態からブレーキペダルの踏込みが解除されると、バルブリターンスプリング23の弾発力により弁プランジャ13が後退され、第2弁座14に弁体16が着座して変圧室Bと大気との連通を遮断した状態から、さらに弁体16が第1弁座12から離座されて定圧通路17と変圧通路19とを連通させる。
これにより変圧室B内に導入されていた大気は、上記変圧通路19、定圧通路17、圧力室Cおよび第1通路34を介して定圧室Aに逃げるようになり、定圧室Aと変圧室Bとの差圧が小さくなる。
これと同時に、上記弁プランジャ13はその後退に伴ってキー部材37を後退させるので、該キー部材37と上記貫通孔38Cで係合している段付筒状部材38も後退され、それによって圧力室Cと定圧室Aとが連通されるとともに、圧力室Cと変圧室Bとの連通が遮断される。
上記定圧室Aと変圧室Bとの圧力差が小さくなってバルブボデイ4がリターンスプリング46によって非作動位置に復帰されると、先ずキー部材37がリアシェル3の内壁面に当接してその後退が規制される。他方、バルブボデイ4の後退は継続し、それによってキー部材37はバルブボデイ4に対して相対的に前進される。そしてバルブボデイ4がキー部材37に当接すると、その後退が規制される。
この状態では、キー部材37に係合した弁プランジャ13もキー部材37によってバルブボデイ4に対して前進され、弁機構11の流路を切り換える寸前の状態となっている。また、キー部材37に連動する開閉弁部材40も前進されて圧力室Cが変圧室Bに連通されているが、ブレーキペダルの踏込みが解除されたブレーキ倍力装置の後退作動時には変圧室Bに導入されていた大気は定圧室Aに逃げ、該変圧室Bの圧力は実質的に定圧室Aの圧力と同圧の負圧となっているので、前述したようにパワーピストン6およびピストン27の前後には圧力差が生じておらず、したがってそれらは図1に示す非作動状態に保持されている。
【0016】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、従来のように電磁石を用いることなく、ブレーキペダルが急激に踏込まれた急制動時には、通常作動時よりもブレーキペダルに伝達されるブレーキ反力を低減することができるので、軽い踏力で大きな制動力を得ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】ブレーキ倍力装置の通常作動時の状態を示した断面図。
【図3】ブレーキ倍力装置の急制動時の状態を示した断面図。
【図4】ブレーキ倍力装置の後退作動時の状態を示した断面図。
【符号の説明】
1…ブレーキ倍力装置 4…バルブボデイ
11…弁機構 12…第1弁座
13…弁プランジャ 14…第2弁座
16…弁体 17…定圧通路
19…変圧通路 22…入力軸
23…バルブリターンスプリング 27…ピストン
27A…リヤ側凹部 28B…本体部分
27C…筒状部分 27D…隔壁部分
27E…フロント側凹部 34…第1通路
35…第2通路 36…開閉弁手段
37…キー部材 38…段付筒状部材
A…定圧室 B…変圧室 C…圧力室

Claims (4)

  1. シェル内に摺動自在に設けたバルブボデイと、このバルブボデイに設けられてシェル内を前後の定圧室と変圧室とに区画するパワーピストンと、上記バルブボデイに設けられ、定圧室に連通する定圧通路、変圧室に連通する変圧通路および大気に連通する大気通路間の流路を切換える弁機構と、この弁機構を構成する弁プランジャに連動し、ブレーキペダルの踏込みに応じて上記弁機構の流路を切換える入力軸と、上記バルブボデイに進退動可能に設けられて上記弁プランジャに連動し、かつブレーキ倍力装置の非作動時にシェルの内面に当接して上記弁プランジャをバルブボデイに対する前進位置に保持するキー部材と、上記バルブボデイとマスターシリンダのピストンとを連動させる出力軸と、この出力軸に加えられるブレーキ反力を弁プランジャに伝達するリアクションディスクとを備えたブレーキ倍力装置において、
    上記パワーピストン又はバルブボデイにピストンを摺動自在に設けてそのリヤ側に圧力室を形成し、該ピストンのフロント側に出力軸を連動させるとともに、該ピストンのリヤ側にリアクションディスクを介して弁プランジャを連動させ、上記弁機構に連通する定圧通路を、上記圧力室および上記ピストンに形成した第1通路を介して定圧室に連通させるとともに、上記圧力室をバルブボデイに形成した第2通路を介して変圧室に連通させ、さらに上記キー部材に連動され、該キー部材がバルブボデイに対する後退位置に位置されている際には上記第1通路を開放するとともに第2通路を閉鎖し、かつ該キー部材がバルブボデイに対して前進位置に変位された際に上記第1通路を閉鎖するとともに第2通路を開放させる開閉弁手段を設けたことを特徴とするブレーキ倍力装置。
  2. 上記ピストンは、円盤状の本体部分と、この本体部分に連設した筒状部分と、この筒状部分の軸方向中央部分に設けた隔壁部分とを備えており、上記隔壁部分よりもリヤ側の筒状部分内に上記リアクションディスクを収容するとともに、上記隔壁部分よりもフロント側の筒状部分内に上記出力軸のリヤ側端部を嵌合したことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ倍力装置。
  3. 上記開閉弁手段は、上記ピストンの筒状部分の外周面に摺動自在に嵌合した筒状部材と、この筒状部材のフロント側に設けたシート部と、上記筒状部材のリヤ側端部からリヤ側に突出してキー部材に連動する突出部分と、上記筒状部材をリヤ側に付勢するばねとを備えており、上記シート部が上記第1通路と第2通路とを選択的に閉鎖することを特徴とする請求項2に記載のブレーキ倍力装置。
  4. 上記第2通路はバルブボデイの軸方向に形成されており、上記突出部分は該第2通路内を摺動自在に貫通していることを特徴とする請求項3に記載のブレーキ倍力装置。
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