JPH1044972A - ブレーキ倍力装置 - Google Patents

ブレーキ倍力装置

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JPH1044972A
JPH1044972A JP8217822A JP21782296A JPH1044972A JP H1044972 A JPH1044972 A JP H1044972A JP 8217822 A JP8217822 A JP 8217822A JP 21782296 A JP21782296 A JP 21782296A JP H1044972 A JPH1044972 A JP H1044972A
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piston
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ピストン27のリヤ側に圧力室Cを形成
し、弁機構11の定圧通路17を圧力室およびピストン
に形成した第1通路34を介して定圧室Aに連通させ
る。圧力室Cはバルブボデイに形成した第2通路35を
介して変圧室Bにも連通させる。第1通路と第2通路と
はキー部材37に連動する開閉弁手段36によって選択
的に開閉される。ピストンのフロント側に出力軸28を
設け、リヤ側はリアクションディスク26を介して弁プ
ランジャ13を連動させている。 【効果】 急制動時には、弁プランジャおよびキー部材
を介して開閉弁手段が前進され、それにより上記第1通
路を閉じるとともに第2通路を開くので、圧力室内に変
圧室内の大気が導入されてピストンが前進される。その
結果、ブレーキペダルに伝達される反力が低減されて大
きな制動力を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレーキ倍力装置に関
し、より詳しくは、ブレーキペダルが急激に踏込まれた
際にはブレーキペダルに伝達される反力を小さくして、
軽い踏力で大きな制動力を得ることができるようにした
ブレーキ倍力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般にブレーキ倍力装置は、シェ
ル内に摺動自在に設けたバルブボデイと、このバルブボ
デイに設けられてシェル内を前後の定圧室と変圧室とに
区画するパワーピストンと、上記バルブボデイに設けら
れ、定圧室に連通する定圧通路、変圧室に連通する変圧
通路および大気に連通する大気通路間の流路を切換える
弁機構と、この弁機構を構成する弁プランジャに連動
し、ブレーキペダルの踏込みに応じて上記弁機構の流路
を切換える入力軸と、上記バルブボデイに進退動可能に
設けられて上記弁プランジャに連動し、かつブレーキ倍
力装置の非作動時にシェルの内面に当接して上記弁プラ
ンジャをバルブボデイに対する前進位置に保持するキー
部材と、上記バルブボデイとマスターシリンダのピスト
ンとを連動させる出力軸と、この出力軸に加えられるブ
レーキ反力を弁プランジャに伝達するリアクションディ
スクとを備えている。そしてこの種のブレーキ倍力装置
において、上記バルブボデイに電磁石を組み込み、該電
磁石により、急制動時に弁プランジャを通常作動時より
もさらに前進させてブレーキ倍力装置による制動力を増
大させることができるようにしたものが知られている
(特開平7−251734号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電磁石
を用いた上述のブレーキ倍力装置では、電磁石とストロ
ークセンサおよび制御装置を必要とするため構成が複雑
でコストが高くなるという欠点がある。また、電磁弁が
過熱すると火災になる虞もある。本発明はそのような事
情に鑑み、電磁石を用いることなく急制動時に軽い踏力
で制動力を増大させることができるようにしたブレーキ
倍力装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、上述
した従来一般のブレーキ倍力装置において、上記バルブ
ボデイにピストンを摺動自在に設けてそのリヤ側に圧力
室を形成し、該ピストンのフロント側に出力軸を連動さ
せるとともに、該ピストンのリヤ側にリアクションディ
スクを介して弁プランジャを連動させ、上記弁機構に連
通する定圧通路を、上記圧力室および上記ピストンに形
成した第1通路を介して定圧室に連通させるとともに、
上記圧力室をバルブボデイに形成した第2通路を介して
変圧室に連通させ、さらに上記キー部材に連動され、該
キー部材がバルブボデイに対する後退位置に位置されて
いる際には上記第1通路を開放するとともに第2通路を
閉鎖し、かつ該キー部材がバルブボデイに対して前進位
置に変位された際に上記第1通路を閉鎖するとともに第
2通路を開放させる開閉弁手段を設けたものである。
【0005】
【作用】上記構成において、通常の作動時つまりブレー
キペダルが緩やかに踏込まれた際には、上記弁機構の流
路が切換わって変圧室内に大気が導入され、それによっ
てパワーピストン前後の定圧室と変圧室間に差圧が発生
して該パワーピストンが前進される。すると、キー部材
がシェルの内面から離隔されてバルブボデイに対する後
退位置に移動されるので、該キー部材に連動している開
閉弁手段は上記第1通路を開放するとともに第2通路を
閉鎖する。この状態では、上記圧力室を変圧室に連通さ
せ第2通路は閉鎖され、また上記弁機構に連通する定圧
通路は、上記圧力室および上記ピストンに形成した第1
通路を介して定圧室に連通しているので、ピストンの圧
力室には大気が導入されることはない。この状態では、
従来のブレーキ倍力装置と同様な作動が行なわれる。こ
れに対し、ブレーキペダルが急激に踏込まれた急制動の
場合には、弁プランジャが相対的に大きく前進され、そ
れによってキー部材も該弁プランジャによってバルブボ
デイに対する前進位置に保持されたままとなる。すると
この状態では、キー部材に連動された開閉弁手段は上記
第1通路を閉鎖するとともに第2通路を開放させるよう
になり、第1通路の閉鎖により圧力室と定圧室との連通
が遮断されるとともに、第2通路の開放により圧力室が
変圧室に連通される。この際には、ブレーキペダルの踏
込みによって弁機構の流路が切換わって変圧室に大気が
導入されているので、この大気は第2通路を介して圧力
室内に導入され、ピストンを前進させるようになる。上
記ピストンには、そのフロント側に出力軸を連動させて
あり、また該ピストンのリヤ側にリアクションディスク
を介して弁プランジャを連動させているので、ピストン
が圧力室内の圧力により前進されると、出力軸からピス
トン、リアクションディスク、弁プランジャおよび入力
軸を介してブレーキペダルに伝達されるブレーキ反力が
小さくなる。その結果、通常の作動時に比較して、軽い
踏力で大きな制動力を得ることができることになる。
【0006】
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、ブレーキ倍力装置1は、フロントシ
ェル2とリアシェル3とで構成した密封容器内に進退動
自在に設けたバルブボデイ4を備えており、このバルブ
ボデイ4の末端筒状部4Aをリアシェル3の開口から軸
方向リヤ側に突出させるとともに、バルブボデイ4の末
端筒状部4Aとリアシェル3との間にシール部材5を設
けてその部分をシールしている。上記バルブボデイ4に
はパワーピストン6を連結してあり、このパワーピスト
ン6とこの背面に張設したダイアフラム7とによりパワ
ーピストン6の前後に定圧室Aと変圧室Bとを形成して
いる。上記定圧室Aはフロントシェル2に設けた負圧導
入管8を介して図示しない負圧源に連通してあり、これ
によって定圧室A内に常時負圧を導入している。上記バ
ルブボデイ4内には弁機構11を収容してあり、該弁機
構11は、図2に拡大して示してあるように、バルブボ
デイ4に形成した環状の第1弁座12と、この環状の第
1弁座12よりも内側で上記バルブボデイ4に摺動自在
に嵌合した弁プランジャ13のリヤ側端部に形成した環
状の第2弁座14と、さらに両弁座12、14に図2の
右方からばね15によって着座される弁体16とを備え
ている。
【0007】上記第1弁座12と弁体16とが接触する
環状のシート部よりも外周側の空間は、バルブボデイ4
に形成した定圧通路17を介して、後に詳述するように
して、定圧室Aに連通させている。また、第1弁座12
と弁体16とが接触する環状のシート部と、第2弁座1
4と弁体16とが接触する環状のシート部との間の空間
は、バルブボデイ4に形成した半径方向の変圧通路19
を介して変圧室Bに連通させている。さらに、上記第2
弁座14と弁体16とが接触する環状のシート部よりも
内周側の空間は、バルブボデイ4の末端筒状部4A内の
大気通路20を介して大気に連通させてあり、この大気
通路20内にフィルタ21を設けている。上記弁プラン
ジャ13の右端には、図示しないブレーキペダルに連動
する入力軸22の先端部を枢支連結してあり、この入力
軸22とバルブボデイ4との間に弾装したバルブリター
ンスプリング23により該入力軸22および弁プランジ
ャ13をリヤ側に向けて付勢している。
【0008】他方、弁プランジャ13の左側にはプレー
トプランジャ24とリアクションディスク26とを順次
配設してあり、このリアクションディスク26はパワー
ピストン6およびバルブボデイ4に摺動自在に設けたピ
ストン27のリヤ側凹部27A内に設けてある。上記ピ
ストン27は円盤状の本体部分27Bと、該本体部分2
7Bの中央部分からリヤ側に突出する筒状部分27C
と、この筒状部分27Cの軸方向中央部に設けた隔壁部
分27Dとを備えており、隔壁部分27Dよりもリヤ側
の筒状部分27C内を上記リヤ側凹部27Aとするとと
もに、隔壁部分27Dよりもフロント側の筒状部分27
C内をフロント側凹部27Eとしている。そして上記ピ
ストン27の本体部分27Bをパワーピストン6に形成
したシリンダ部分6A内に気密を保って摺動自在に嵌合
し、また筒状部分27Cのリヤ側凹部27A内にバルブ
ボデイ4のフロント側中央部に形成した環状凸部4Bを
摺動自在に嵌合している。また、上記筒状部分27Cの
フロント側凹部27E内には出力軸28のリヤ側端部を
嵌合してあり、この出力軸28のフロント側端部は、図
1に示すように、フロントシェル2にボルト29とナッ
ト30とで連結したマスターシリンダ31のピストン3
2に連動させている。そしてフロントシェル2とピスト
ン27との間にリターンスプリング33を弾装して、通
常はバルブボデイ4やピストン27を図1で示す非作動
位置に保持している。
【0009】さらに、上記ピストン27のリヤ側に圧力
室Cを形成してあり、この圧力室Cを上記定圧通路17
に連通させるとともに、上記ピストン27に穿設した第
1通路34を介して定圧室Aに連通させている。したが
って前述したように、上記定圧通路17は、圧力室Cお
よび第1通路34を介して定圧室Aに連通することにな
る。また上記圧力室Cは、バルブボデイ4の軸方向に形
成した第2通路35および変圧通路19を介して変圧室
Bにも連通させている。上記圧力室Cの内部には開閉弁
手段36を設けてあり、この開閉弁手段36は後詳する
キー部材37連動して進退動され、図2に示すように、
後退位置に位置されている際には上記第1通路34を開
放するとともに第2通路35を閉鎖して圧力室Cを定圧
室Aに連通させ、また図1に示すように、前進位置に移
動された際に上記第1通路34を閉鎖するとともに第2
通路35を開放させて圧力室Cを変圧室Bに連通させる
ようになる。
【0010】上記キー部材37は、図示しないが、その
先端部分を従来周知のように二股状としてあり、該キー
部材37を上記変圧通路19内に挿通してその先端部分
を弁プランジャ13の小径部13Aに係合させることに
より、弁プランジャ13がバルブボデイ4から抜出るの
を防止している。上記キー部材37は変圧通路19内で
バルブボデイ4の軸方向に進退動可能となっており、ま
た該キー部材37と弁プランジャ13とは、上記小径部
13Aの軸方向長さの範囲内でバルブボデイ4の軸方向
に進退動可能となっている。そして図示非作動状態で
は、上記キー部材37をリアシェル3の内周面に当接さ
せてバルブボデイ4に対する前進位置に保持しており、
この状態では、該キー部材37によって弁プランジャ1
3をバルブボデイ4に対する後退位置から前進させて、
ブレーキ倍力装置1の作動開始時における入力軸22の
ロスストロークが減少されるようになっている。他方、
上記開閉弁手段36は、ピストン27の筒状部分27C
の外周面に摺動自在に嵌合した薄肉な段付筒状部材38
を備えており、この段付筒状部材38のフロント側の大
径部分38Aに、ピストン27のリヤ側端面またはバル
ブボデイ4のフロント側端面に選択的に弾接されて第1
通路34または第2通路35を選択的に閉鎖する弾性素
材からなる環状シート部39を設けている。そして上記
段付筒状部材38の段部とピストン27のリヤ側端部と
の間にばね40を弾装し、このばね40によって開閉弁
手段36をリヤ側に向けて付勢している。また上記段付
筒状部材38のリヤ側端部の一部には、上記第2通路3
5内を貫通して変圧通路19に突出する突出部分38B
を連設し、該変圧通路19内に突出した先端部分に貫通
孔38Cを穿設して、この貫通孔38C内にキー部材3
7を挿通させている。さらに、上記ピストン27の本体
部分27Bの外周に環状のシール部材41を設け、これ
によってピストン27とパワーピストン6との間をシー
ルし、また筒状部分27Cの外周にもシール部材41を
設けて該筒状部分27Cと段付筒状部材38との間をシ
ールしている。
【0011】ところで本実施例では、図1に示すよう
に、キー部材37がバルブボデイ4に対して相対的に進
退動することができる間隔L1と、非作動時における開
閉弁手段36のシート部39のリヤ側端面とバルブボデ
イ4のフロント側端面との間の間隔L2と、同じく非作
動時における弁体16のフロント側端部と第1弁座12
のフロント側の間隔L3とを、L1−L2>L3の式を
満足するように設定してある。それによって、ブレーキ
ペダルが踏み込まれて弁機構11が切換わって倍力作用
が始まるよりも以前に、ばね40の弾発力が弁プランジ
ャ13および入力軸22に作用することが防止できる。
【0012】以上の構成において、図1に示すようにブ
レーキペダルが踏込まれていない非作動状態では、キー
部材37がリアシェル3の内周に当接しており、バルブ
ボデイ4はこのキー部材37に当接してその後退が規制
されている。この状態では、キー部材37はバルブボデ
イ4に対して相対的に前進されており、このキー部材3
7に連動している弁プランジャ13も前進されて弁機構
11の流路を切換える直前の状態となっている。また開
閉弁手段36の段付筒状部材38は、その突出部分38
Bがキー部材37に連動して前進されているので、上記
第1通路34が閉鎖されるとともに第2通路35が開放
されて、圧力室Cは変圧室Bに連通されている。このと
き上記変圧室Bおよび圧力室Cは、後述するブレーキ倍
力装置の後退作動による非作動状態への復帰時に定圧室
Aと同圧の負圧が導入されているので、パワーピストン
6およびピストン27の前後には圧力差が生じておら
ず、したがってそれらは図1に示す非作動状態に保持さ
れている。
【0013】この状態から、図2に示すように、ブレー
キペダルが緩やかに踏込まれると入力軸22および弁プ
ランジャ13が前進され、弁プランジャ13の第2弁座
14に着座していた弁体16がバルブボデイ4の第1弁
座12に着座して圧力室Cと変圧室Bとの連通を遮断す
るとともに、第2弁座14から離座して変圧室Bを大気
に連通させる。これにより、パワーピストン6の前後の
定圧室Aと変圧室Bとに圧力差が生じるので、パワーピ
ストン6およびバルブボデイ4が前進されるようにな
る。そしてバルブボデイ4が前進されると、キー部材3
7はリアシェル3の内面から離隔されるようになり、キ
ー部材37がリアシェル3の内面から離隔されると、該
キー部材37は前進している弁プランジャ13およびバ
ルブボデイ4に対して後退することができる状態とな
る。その結果、開閉弁手段36はばね40の弾発力によ
ってバルブボデイ4に対する前進位置から後退され、第
1通路34を開いて定圧室Aと圧力室Cとを連通させ、
かつ第2通路35を閉じて圧力室Cと変圧室Bとの連通
を遮断する。この状態では、ピストン27の前後の定圧
室Aと圧力室Cは共に負圧となっているので、ピストン
27が作動することはない。そしてこの状態では、通常
のブレーキ倍力装置と同様に踏力に応じた制動力が得ら
れることになる。
【0014】これに対し、図3に示すように、ブレーキ
ペダルが急激に踏込まれると、上述と同様にしてキー部
材37がリアシェル3から離隔されるが、この際には弁
プランジャ13がバルブボデイ4に対して通常の制動作
動時よりも前進されるので、キー部材37は弁プランジ
ャ13の前進によって前進され、バルブボデイ4に対し
て後退することができない。その結果、開閉弁手段36
も前進され、第1通路34を閉じて定圧室Aと圧力室C
との連通を遮断するとともに、第2通路35を開いて圧
力室Cを変圧室Bに連通させる。この際には、既に上記
弁機構11の流路が切換わって変圧室Bに大気が導入さ
れているので、この大気が圧力室Cにも導入される。こ
れによりピストン27の前後の定圧室Aと圧力室Cとに
圧力差が生じるので、ピストン27が前進されてバルブ
ボデイ4に対して出力軸28をフロント側に向けて押し
返すようになる。マスターシリンダ31およびピストン
32に作用するブレーキ反力は、上記出力軸28からピ
ストン27、リアクションディスク26、弁プランジャ
13および入力軸22を介してブレーキペダルに伝達さ
れているが、上記ピストン27が前進されるとその分、
ブレーキペダルに伝達されるブレーキ反力が小さくな
る。これにより、上述した通常の作動時に比較して、急
制動時には軽い踏力で大きな制動力を得ることができる
ことになる。この急制動時において、中間負荷状態でブ
レーキペダルの踏力の増大を停止させた際には、上記段
付筒状部材38に作用する圧力差により、開閉弁手段3
6がばね40の弾発力に抗して第1通路34を閉じた状
態で保持されるため、圧力室Cと定圧室Aとの連通は遮
断された状態のままとなる。またこの状態では、段付筒
状部材38の突出部分38Bに穿設した貫通孔38C内
に挿通されているキー部材37も前進位置に保持されて
いる。これに対し、弁プランジャ13は上記キー部材3
7に対して後退することができ、やがて弁プランジャ1
3の第2弁座14が第1弁座12に着座している弁体1
6に当接して、サーボバランス状態となる。このとき、
上述したように圧力室Cと定圧室Aとの連通が遮断さ
れ、かつ圧力室C内に変圧室B内の大気が導入された状
態のままなので、ブレーキペダルに伝達されるブレーキ
反力は小さいままに維持される。
【0015】さらに上述した急制動時のサーボバランス
状態からブレーキペダルの踏込みが解除されると、バル
ブリターンスプリング23の弾発力により弁プランジャ
13が後退され、第2弁座14に弁体16が着座して変
圧室Bと大気との連通を遮断した状態から、さらに弁体
16が第1弁座12から離座されて定圧通路17と変圧
通路19とを連通させる。これにより変圧室B内に導入
されていた大気は、上記変圧通路19、定圧通路17、
圧力室Cおよび第1通路34を介して定圧室Aに逃げる
ようになり、定圧室Aと変圧室Bとの差圧が小さくな
る。これと同時に、上記弁プランジャ13はその後退に
伴ってキー部材37を後退させるので、該キー部材37
と上記貫通孔38Cで係合している段付筒状部材38も
後退され、それによって圧力室Cと定圧室Aとが連通さ
れるとともに、圧力室Cと変圧室Bとの連通が遮断され
る。上記定圧室Aと変圧室Bとの圧力差が小さくなって
バルブボデイ4がリターンスプリング46によって非作
動位置に復帰されると、先ずキー部材37がリアシェル
3の内壁面に当接してその後退が規制される。他方、バ
ルブボデイ4の後退は継続し、それによってキー部材3
7はバルブボデイ4に対して相対的に前進される。そし
てバルブボデイ4がキー部材37に当接すると、その後
退が規制される。この状態では、キー部材37に係合し
た弁プランジャ13もキー部材37によってバルブボデ
イ4に対して前進され、弁機構11の流路を切り換える
寸前の状態となっている。また、キー部材37に連動す
る開閉弁部材40も前進されて圧力室Cが変圧室Bに連
通されているが、ブレーキペダルの踏込みが解除された
ブレーキ倍力装置の後退作動時には変圧室Bに導入され
ていた大気は定圧室Aに逃げ、該変圧室Bの圧力は実質
的に定圧室Aの圧力と同圧の負圧となっているので、前
述したようにパワーピストン6およびピストン27の前
後には圧力差が生じておらず、したがってそれらは図1
に示す非作動状態に保持されている。
【0016】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来の
ように電磁石を用いることなく、ブレーキペダルが急激
に踏込まれた急制動時には、通常作動時よりもブレーキ
ペダルに伝達されるブレーキ反力を低減することができ
るので、軽い踏力で大きな制動力を得ることができると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】ブレーキ倍力装置の通常作動時の状態を示した
断面図。
【図3】ブレーキ倍力装置の急制動時の状態を示した断
面図。
【図4】ブレーキ倍力装置の後退作動時の状態を示した
断面図。
【符号の説明】
1…ブレーキ倍力装置 4…バルブボデ
イ 11…弁機構 12…第1弁座 13…弁プランジャ 14…第2弁座 16…弁体 17…定圧通路 19…変圧通路 22…入力軸 23…バルブリターンスプリング 27…ピストン 27A…リヤ側凹部 28B…本体部
分 27C…筒状部分 27D…隔壁部
分 27E…フロント側凹部 34…第1通
路 35…第2通路 36…開閉弁手
段 37…キー部材 38…段付筒状
部材 A…定圧室 B…変圧室 C…圧力室

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シェル内に摺動自在に設けたバルブボデ
    イと、このバルブボデイに設けられてシェル内を前後の
    定圧室と変圧室とに区画するパワーピストンと、上記バ
    ルブボデイに設けられ、定圧室に連通する定圧通路、変
    圧室に連通する変圧通路および大気に連通する大気通路
    間の流路を切換える弁機構と、この弁機構を構成する弁
    プランジャに連動し、ブレーキペダルの踏込みに応じて
    上記弁機構の流路を切換える入力軸と、上記バルブボデ
    イに進退動可能に設けられて上記弁プランジャに連動
    し、かつブレーキ倍力装置の非作動時にシェルの内面に
    当接して上記弁プランジャをバルブボデイに対する前進
    位置に保持するキー部材と、上記バルブボデイとマスタ
    ーシリンダのピストンとを連動させる出力軸と、この出
    力軸に加えられるブレーキ反力を弁プランジャに伝達す
    るリアクションディスクとを備えたブレーキ倍力装置に
    おいて、 上記パワーピストン又はバルブボデイにピストンを摺動
    自在に設けてそのリヤ側に圧力室を形成し、該ピストン
    のフロント側に出力軸を連動させるとともに、該ピスト
    ンのリヤ側にリアクションディスクを介して弁プランジ
    ャを連動させ、上記弁機構に連通する定圧通路を、上記
    圧力室および上記ピストンに形成した第1通路を介して
    定圧室に連通させるとともに、上記圧力室をバルブボデ
    イに形成した第2通路を介して変圧室に連通させ、さら
    に上記キー部材に連動され、該キー部材がバルブボデイ
    に対する後退位置に位置されている際には上記第1通路
    を開放するとともに第2通路を閉鎖し、かつ該キー部材
    がバルブボデイに対して前進位置に変位された際に上記
    第1通路を閉鎖するとともに第2通路を開放させる開閉
    弁手段を設けたことを特徴とするブレーキ倍力装置。
  2. 【請求項2】 上記ピストンは、円盤状の本体部分と、
    この本端部分に連設した筒状部分と、この筒状部分の軸
    方向中央部分に設けた隔壁部分とを備えており、上記隔
    壁部分よりもリヤ側の筒状部分内に上記リアクションデ
    ィスクを収容するとともに、上記隔壁部分よりもフロン
    ト側の筒状部分内に上記出力軸のリヤ側端部を嵌合した
    ことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ倍力装置。
  3. 【請求項3】 上記開閉弁手段は、上記ピストンの筒状
    部分の外周面に摺動自在に嵌合した筒状部材と、この筒
    状部材のフロント側に設けたシート部と、上記筒状部材
    のリヤ側端部からリヤ側に突出してキー部材に連動する
    突出部分と、上記筒状部材をリヤ側に付勢するばねとを
    備えており、上記シート部が上記第1通路と第2通路と
    を選択的に閉鎖することを特徴とする請求項2に記載の
    ブレーキ倍力装置。
  4. 【請求項4】 上記第2通路はバルブボデイの軸方向に
    形成されており、上記突出部分は該第2通路内を摺動自
    在に貫通していることを特徴とする請求項3に記載のブ
    レーキ倍力装置。
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