JP4224230B2 - 遊技装置及び遊技装置の制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の表示領域にシンボルを表示させ、その配列に基づいてプレイヤに与える賞を決定する遊技装置、遊技装置の制御方法、プログラム、及び、コンピュータ読取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の表示領域それぞれに表示すべきシンボルを乱数値によって決定し、ディスプレイ上のシンボルの配列に基づいて入賞を判定する遊技装置の代表的なものとして、スロットマシンが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のスロットゲームにおいては、一般的に、シンボルが一番左の列から所定の個数だけ並んだ際に、その配列に基づいたボーナスをプレイヤに与えるというものが多い。そのため、プレイヤはこのような既存の方法でボーナスを与える遊技装置では満足できず、また、複雑でボーナスゲームに入ったことが分かりにくいことから、更に新規な遊技装置の登場を求めている。
【0004】
本発明の目的は、プレイヤにボーナスを与える方法を新規にすることで、遊技の娯楽性を高め、ボーナスゲームが行われていることを認識しやすく、プレイヤの興味を引き付けことができる遊技装置、遊技装置の制御方法、プログラム、及びコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、複数種のシンボルが変動して表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数のシンボル表示領域が複数行複数列に配置されたディスプレイと、ディスプレイの表示内容を制御するコントローラと、を備え、コントローラは、シンボル表示領域においてシンボルの変動表示を行わせ、ボーナスシンボルを含んだ複数種のシンボルのなかから各シンボル表示領域に停止表示すべきシンボルを乱数抽選によって決定し、各シンボル表示領域に停止表示されたシンボルの配列に基づいてプレイヤに与える賞を決定する遊技装置において、プレイヤの選択操作を受け付ける選択手段を備え、コントローラは、ディスプレイにおける連続して並ぶ二列以上のシンボル表示領域であるX列にボーナスシンボルが停止表示された場合に、X列を構成する複数のシンボル表示領域の全てに同一の図柄からなるボーナスシンボルを表示させ、その表示後に、ボーナスシンボルが表示された複数のシンボル表示領域のいずれか一つを選択するためのプレイヤによる選択操作を選択手段で受け付けた場合には、選択手段で受け付けられたシンボル表示領域に基づいて、プレイヤに与えるボーナスを決定することを特徴としている。
【0006】
本発明の遊技装置では、複数行複数列に配置された複数のシンボル表示領域のうち、X列連続してボーナスシンボルが停止表示された場合に、ボーナスシンボルが表示されたX列全てのシンボル表示領域に同一の図柄からなるボーナスシンボルが表示され、そのボーナスシンボルが表示されたシンボル表示領域をプレイヤが選択することによりボーナスが決定される。つまり、ボーナスシンボルだけでなくX列全ての表示領域がボーナス獲得の対象となる。そのため、プレイヤは多くのボーナスシンボルが連続して表示されることを期待し、娯楽性が高まると共に、X列全てのシンボル表示領域のシンボルがボーナスシンボルになるので、ボーナスゲームが行われていることを認識することが容易となる。特に、X列にボーナスシンボルが停止表示された場合に、X列全てのシンボル表示領域にボーナスシンボルが表示されるため、X列に停止表示されたボーナスシンボルの周囲のシンボル表示領域に、ボーナスシンボルが広がるように見え、プレイヤの興味を引き付けることができる。
【0007】
さらに、コントローラは、プレイヤによる選択操作に基づいて、プレイヤに与えるボーナスを決定するので、ボーナスの内容がプレイヤの意志に依存し、プレイヤの興味を引き付けると共に、娯楽性を高めることができる。
【0008】
さらに、ボーナスは、プレイヤに与える配当であり、コントローラは、ボーナスを決定した後、選択手段で受け付けられたシンボル表示領域に、ボーナスシンボルに代えてプレイヤに与える配当を示す数字を表示させることができる。
【0010】
(2)本発明は、複数種のシンボルが変動して表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数のシンボル表示領域が複数行複数列に配置されたディスプレイを備え、各シンボル表示領域に停止表示されたシンボルの配列に基づいてプレイヤに与える賞を決定するスロットマシンにおいて、複数のシンボルの中にボーナスシンボルが含まれており、プレイヤの選択操作を受け付ける選択手段と、ディスプレイにおける連続して並ぶ二列以上のシンボル表示領域であるX列にボーナスシンボルが停止表示された場合に、X列を構成する複数の前記シンボル表示領域の全てに同一の図柄からなるボーナスシンボルを表示させる画像処理手段と、その表示後に、ボーナスシンボルが表示された複数のシンボル表示領域のいずれか一つを選択するためのプレイヤによる選択操作を選択手段で受け付けた場合には、選択手段で受け付けられたシンボル表示領域に基づいて、プレイヤに与えるボーナスを決定する決定手段と、を備えることを特徴としている。
【0011】
本発明のスロットゲームでは、複数行複数列に配置された複数のシンボル表示領域のうち、X列連続してボーナスシンボルが停止表示された場合に、ボーナスシンボルが表示されたX列全てのシンボル表示領域に同一の図柄からなるボーナスシンボルが表示され、そのボーナスシンボルが表示されたシンボル表示領域をプレイヤが選択することによりボーナスが決定される。つまり、ボーナスシンボルだけでなくX列全ての表示領域がボーナス獲得の対象となる。そのため、プレイヤは多くのボーナスシンボルが連続して表示されることを期待し、娯楽性が高まると共に、X列全てのシンボル表示領域のシンボルがボーナスシンボルになるので、ボーナスゲームが行われていることを認識することが容易となる。
【0012】
(3)本発明は、複数種のシンボルが変動して表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数のシンボル表示領域が複数行複数列に配置されたディスプレイと、ディスプレイの表示内容を制御するコントローラと、プレイヤの選択操作を受け付ける選択手段と、を備えた遊技装置の制御方法において、ディスプレイにおいてシンボルの変動表示を行わせるステップと、ボーナスシンボルを含んだ複数種のシンボルのなかから各シンボル表示領域に停止表示すべきシンボルを決定するステップと、各シンボル表示領域に表示されたシンボルの配列に基づいてプレイヤに与える賞を決定するステップと、ディスプレイにおける連続して並ぶ二列以上のシンボル表示領域であるX列にボーナスシンボルが停止表示された場合に、X列を構成する複数のシンボル表示領域の全てに同一の図柄からなるボーナスシンボルを表示させるステップと、その表示後に、ボーナスシンボルが表示された複数のシンボル表示領域のいずれか一つを選択するためのプレイヤによる選択操作を選択手段で受け付けた場合には、選択手段で受け付けられたシンボル表示領域に基づいて、プレイヤに与えるボーナスを決定するステップと、を含むことを特徴としている。
【0013】
本発明の遊技装置の制御方法では、複数行複数列に配置された複数のシンボル表示領域のうち、X列連続してボーナスシンボルが停止表示された場合に、ボーナスシンボルが表示されたX列全てのシンボル表示領域に同一の図柄からなるボーナスシンボルが表示され、そのボーナスシンボルが表示されたシンボル表示領域をプレイヤが選択することによりボーナスが決定される。つまり、ボーナスシンボルだけでなくX列全ての表示領域がボーナス獲得の対象となる。そのため、プレイヤは多くのボーナスシンボルが連続して表示されることを期待し、娯楽性が高まると共に、X列全てのシンボル表示領域のシンボルがボーナスシンボルになるので、ボーナスゲームが行われていることを認識することが容易となる。
【0014】
さらに、コントローラは、プレイヤによる選択操作に基づいて、プレイヤに与えるボーナスを決定するので、ボーナスの内容がプレイヤの意志に依存し、プレイヤの興味を引き付けると共に、娯楽性を高めることができる。
【0016】
特に、X列にボーナスシンボルが停止表示された場合に、X列全てのシンボル表示領域にボーナスシンボルが表示されるため、X列に停止表示されたボーナスシンボルの周囲のシンボル表示領域に、ボーナスシンボルが広がるように見え、プレイヤの興味を引き付けることができる。
【0017】
(4)本発明のプログラムは、複数種のシンボルが変動して表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数のシンボル表示領域が複数行複数列に配置されたディスプレイと、プレイヤの選択操作を受け付ける選択手段と、を備えた遊技装置を制御するコンピュータに、ディスプレイにおいてシンボルの変動表示を行わせるステップと、ボーナスシンボルを含んだ複数種のシンボルのなかから各シンボル表示領域に停止表示すべき前記シンボルを決定するステップと、各シンボル表示領域に表示されたシンボルの配列に基づいてプレイヤに与える賞を決定するステップと、ディスプレイにおける連続して並ぶ二列以上のシンボル表示領域であるX列にボーナスシンボルが停止表示された場合に、X列を構成する複数のシンボル表示領域の全てに同一の図柄からなるボーナスシンボルを表示させるステップと、その表示後に、ボーナスシンボルが表示された複数のシンボル表示領域のいずれか一つを選択するためのプレイヤによる選択操作を選択手段で受け付けた場合には、選択手段で受け付けられたシンボル表示領域に基づいて、プレイヤに与えるボーナスを決定するステップと、を実行させることを特徴としている。
【0018】
(5)本発明のコンピュータ読取り可能な記録媒体は、上記プログラムが記録されたことを特徴としている。
【0019】
このようなプログラム及び記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに実行させることによって、上記遊技装置及び遊技装置の制御方法の説明で述べたような効果を得ることができる。すなわち、複数行複数列に配置された複数のシンボル表示領域のうち、X列連続してボーナスシンボルが停止表示された場合に、ボーナスシンボルが表示されたX列全てのシンボル表示領域に同一の図柄からなるボーナスシンボルが表示され、そのボーナスシンボルが表示されたシンボル表示領域をプレイヤが選択することによりボーナスが決定される。つまり、ボーナスシンボルだけでなくX列全ての表示領域がボーナス獲得の対象となる。そのため、プレイヤは多くのボーナスシンボルが連続して表示されることを期待し、娯楽性が高まると共に、X列全てのシンボル表示領域のシンボルがボーナスシンボルになるので、ボーナスゲームが行われていることを認識することが容易となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、同一要素には同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略する。
【0021】
図1は、本実施形態のスロットマシン(遊技装置)10を示す外観斜視図である。スロットマシン10は、筐体40の下側にスロットゲームをデジタル表示するためのメインディスプレイ20を備え、筐体40の上側にはサブゲームをディジタル表示するための第2ディスプレイ30を備えている。これらメインディスプレイ20及び第2ディスプレイ30は、ともに液晶ディスプレイであり、メインディスプレイ20についてはタッチスクリーンとなっている。
【0022】
メインディスプレイ20の下方手前には、メダルや硬貨などの媒体(以下、これらを総称して「コイン」とする)を投入するコイン投入部22と、紙幣を挿入するための紙幣挿入部23とが設けられている。プレイヤはコイン又は紙幣のいずれによってもスロットゲームを行うことができる。もちろん、コイン又は紙幣のいずれかによってのみゲームを行えるようにしてもよい。また、筐体40の最下部には、払い出されたコインをプレイヤが受け取るためのコイン受部42が設けられている。
【0023】
また、コイン投入部22の手前には、6つの押しボタンが配列されている。これらは、公知のスロットマシンに設けられているものであり、右から順番に、シンボルの回転開始を指示するスタートボタン24、1BETを指示するBETボタン25、残りクレジットから最高掛け枚数(例えば30枚)までBETするためのMAXBETボタン26、前回と同様の数だけBETするREPEATBETボタン27、ゲームで獲得したコインを確定するコレクトボタン28、コインの払出しを指示するペイアウトボタン29となっている。更に、コイン投入部22の図中左方には、第2ディスプレイ30で展開されるゲームに使用する2つの選択ボタン31、32が設けられている。
【0024】
図2は、本実施形態のスロットマシン10の処理を制御するコントローラ50と、これに電気的に接続された各種アクチュエータとを示すブロック図である。
【0025】
コントローラ50には、各種制御を統括するCPU51と、スロットゲームに必要なプログラム及びデータとを格納した格納手段としてのメインメモリ52と、Video RAMを有すると共にメインディスプレイ20の表示内容を制御する画像処理回路53と、蓄積したコインをプレイヤに払い出すホッパ44を制御するホッパ駆動回路54と、サブゲームに必要なプログラム及びデータを格納した格納手段としての第2メモリ55と、Video RAMを有すると共に第2ディスプレイ30の表示内容を制御する画像処理回路56と、が含まれている。また、CPU51と各アクチュエータとの間には、I/Oポートなどが適宜配される。
【0026】
尚、メインメモリ52は、ROM領域とRAM領域とを有しており、ROM領域には、スロットゲームを実行するモジュールと、ボーナスゲームに関するモジュールを含んだプログラムと、シンボルの画像に関するデータと、が少なくとも含まれている。一方、メインメモリ52のRAM領域には、プレイヤのBET数、クレジット数などの可変するデータが書き込まれる。第2メモリ55についても、同様にROM領域とRAM領域が設けられており、ROM領域にはサブゲームに関するプログラム及びデータが書き込まれている。また、メインディスプレイ20にはタッチセンサ21が内蔵されており、プレイヤは、ディスプレイの画面にタッチすることで各種情報を入力することができる。
【0027】
更に、CPU51には、コインが投入されたことを検知するコインセンサ45、スタートボタン24、BETボタン25、及び選択ボタン31、32などがバスを通じて接続されている。尚、図示は省略するが、この他、各種ボタンや紙幣センサなどもコントローラ50に接続されている。また、上記ホッパ44及びコインセンサは、図1に示した筐体40に収容されている。
【0028】
図3は、メインディスプレイ20の表示画面を示す図である。本実施形態では、メインディスプレイ20に、複数のシンボルが表示されるべき表示領域が3行5列の計15個設けられている。また、複数種のシンボルが外周に描かれたリールが回転し、各リールが停止した際に選択されたシンボルが表示領域A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、D1〜D3、E1〜E3に表示されるように、画像処理される。
【0029】
また、各表示領域の下方には、残りのクレジット数、有効ライン数(LINES)、各ラインのBET数であるLINE BET、プレイヤが今回ベットした総数であるTOTAL BET、プレイヤが今回のゲームで獲得した配当(WON)、などが表示されている。更に、メインディスプレイ20には、プレイヤへの支払額を示すペイテーブルの表示を指示するためのPAY TABLEキー61と、ゲーム方法などが不明な際に助言を求めるためのHELPキー62とが表示されている。これらのキー61、62にプレイヤがタッチするとタッチセンサ21によって検知され、それぞれペイテーブル及び操作方法の説明が画面に表示される。
【0030】
図4は、各リールに表示されるシンボルを示すシンボルテーブル64である。このシンボルテーブル64の情報は、メインメモリ52に格納されている。テーブル中のアルファベットは、各シンボルを示した種別を示すものである。メインディスプレイ20の表示領域においては、このシンボルテーブル64に示す順番でリールにシンボルが描かれているように画像が形成される。尚、例えば第1リールの5番目に示された“H”は、ボーナスシンボルを示す。
【0031】
次に、図5及び図6のフローチャートを参照して、本実施形態のスロットマシンの制御方法を説明する。
【0032】
まず、図5を参照して、ボーナスゲームが開始されるまでのスロットマシン10の制御を説明する。
【0033】
スロットマシン10を作動させると、CPU51はメインメモリ52にアクセスし、表示領域を形成する枠やPAY TABLEキー61などのスロットゲームの基本画面に関する情報を画像処理回路53に転送する。画像処理回路53では、これらの情報を一旦Video RAMに格納した後、メインディスプレイ20に表示させる。これにより、スロットマシン10はプレイヤがスロットゲームを行える状態となる。以下の処理は、メインメモリ52に格納されたプログラムのスロットゲームに関するモジュールをCPU51が実行することで行われる。
【0034】
ステップ101(以下、ステップを「S」と略す)において、コントローラ50のCPU51はBETを待ち受ける。BETはクレジットが残っている状態で行うことができ、プレイヤはBETボタン25、MAXBETボタン26、REPEATBETボタン27のいずれかによってBET数を指示する。
【0035】
BETが完了した後、プレイヤがスタートボタン24を押すと(S102)、メインディスプレイ20においてリールが回転し始める(S103)。具体的には、スタートボタン24からのスタート信号を受信したCPU51が画像処理回路53を制御し、あたかも現物のリールが回転しているかのように画像処理を行わせる。尚、プレイヤがMAXBETボタン26又はREPEATBETボタン27を押した場合は、スタートボタン24を押すことなく、リールが回転し始める。
【0036】
リールが回転し始めた後、CPU51は、メインメモリ52のプログラムによって乱数を発生させ、その値に応じて各リールの停止位置、すなわち、各表示領域に表示すべきシンボルを決定する(S104)。尚、このような乱数表に基づく抽選は、いかなるタイミングで行ってもよい。例えば、スタートボタン24が押された際に抽選を行ってもよいし、BETボタンが押される度に抽選し直してもよい。
【0037】
次いで、CPU51は、画像処理回路53を制御して、メインディスプレイ20上の各リールを停止させる(S105)。この際、各表示領域に必ず一つのシンボルが表示されるように設定しておいてもよいし、或いは、乱数値によってはシンボルが表示されなかったり、シンボルの一部のみが表示される場合もあるように設定してもよい。本実施形態では、各表示領域に、必ず一つのシンボルが表示されることとする。
【0038】
次に、CPU51は、X列(本実施形態では、Xは、3、4、又は5である)連続してボーナスシンボルが並んだかどうかを判断する(S106)。詳しくは、一番左列のリールから順に、図4の記号“H”で示されたボーナスシンボルが、3個、4個、又は5個連続で揃ったかどうかを判断する。X列連続してボーナスシンボルが並んでいない場合は、スロットゲームは終了し、メインディスプレイ20に例えば“GAME OVER”と表示する。
【0039】
一方、X列連続してボーナスシンボルが並んだ場合は、ボーナスゲームが開始される(S107)。図7は、メインディスプレイ20の表示領域A1、B2、C3上に、3列連続してボーナスシンボル70が表示された状態を示す図である。ここで、ボーナスシンボルはテントの絵柄とされている。
【0040】
尚、ここではメインディスプレイ20上の表示領域の一番左の列から3列連続でボーナスシンボル70が表示されているが、これには限定されず、例えば左から2列目より3列連続でボーナスシンボル70が表示された場合であってもよく、表示領域上の任意にX列連続でボーナスシンボル70が表示されればよい。
【0041】
図6は、ボーナスゲームにおけるスロットマシン10の制御方法を示すフローチャートである。以下の処理は、メインメモリ52に格納されたプログラムのボーナスゲームに関するモジュールをCPU51が実行することで行われる。
【0042】
ボーナスゲームが開始されると、まず、CPU51は画像処理手段として画像処理回路53を制御し、ボーナスシンボルが表示された3列全ての表示領域にプレイヤが選択可能な特定シンボルを表示させる(S201)。
【0043】
図8は、図7においてボーナスシンボル70が表示された3列全ての表示領域に特定シンボルが表示された状態を示す図である。特定シンボルは、ボーナスシンボルと同じマーク(テント)としてあり、A1、B2、C3以外の表示領域がテントに変化する。尚、ここでは、特定シンボルとしてボーナスシンボルと同じテントが表示されているが、ゾウやライオン等の他のシンボルであってももちろんよい。
【0044】
本実施形態では表示領域上に3列連続してボーナスシンボル70が表示された場合を示しているが、例えば、ボーナスシンボル70が4列連続して表示された場合は、4列全ての表示領域に選択可能な特定シンボルが表示される。
【0045】
また、ボーナスシンボル70が表示された3列全ての表示領域に選択可能な特定シンボルが表示されるのは、図6に示すように、ボーナスシンボル70が直線上に一列に表示された場合のみとしてもよいし、直線上に一列に表示されなくとも3列連続でボーナスシンボル70が表示された場合であればよいとしてもよい。
【0046】
S201において、ボーナスシンボルが表示された3列全ての表示領域に特定シンボル70を表示させた後、CPU51はプレイヤに任意の特定シンボル70を選択させる(S202)。このとき、例えば、ディスプレイ20の表示領域上に選択指示を促す表示をする。また、プレイヤはディスプレイ20にタッチすることで特定シンボル70のいずれかを選択できる。尚、CPU51がメインメモリ52のプログラムによって得られる乱数値に基づいて選択するようにしてもよい。
【0047】
S202で特定シンボルが選択されると、CPU51は決定手段としてメインメモリ52のプログラムによって得られる乱数値に基づきボーナスの内容を決定し(S203)、選択したシンボルをボーナスの内容を示す表示に変化させ、プレイヤにボーナスを与える(S204)。ボーナスの内容を示すものとして、例えば、配当を示す数字や、第2ディスプレイにおいて実行されるサブゲームに移行することを示すキャラクタ等を表示することが挙げられる。また、特定シンボルが表示された各表示領域に対応するボーナスの内容は、上記のようにシンボルが選択された時点で決定してもよいし、選択前に決定しておいてもよい。
【0048】
図9は、プレイヤが表示領域B1をタッチしたことにより配当表示がされたことを示す図である。本実施形態では、プレイヤにタッチされた表示領域B1上の特定シンボル70に配当を示す数字を表示させ、これに応じた数のコイン等をプレイヤに支払う。ここで、プレイヤがシンボルを選べる回数は、一回のみとしてもよいし、複数回選べるようにしてもよい。
【0049】
以上のようにボーナスの内容を決定することで、ボーナスシンボルだけでなくX列全ての表示領域がボーナス獲得の対象となるため、プレイヤは多くのボーナスシンボルが連続して表示されることを期待し、娯楽性が高まる。また、X列の表示領域のシンボルが特定シンボルに変化するので、ボーナスゲームが行われていることを認識することが容易となる。
【0050】
次に、図10及び図11を参照して、本発明に係るプログラム及びこれが記録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体の好適な実施形態について説明する。
【0051】
図10は、本実施形態のプログラム80の各モジュールを示す図であり、図11は、このプログラム80が書き込まれたCD−ROM(記録媒体)90を示す図である。
【0052】
プログラム80には、処理を統括するメインモジュール130と、スロットゲームの処理に関するスロットゲーム用モジュール140と、ボーナスゲームの処理に関するボーナスゲーム用モジュール150と、が含まれている。
【0053】
更に、スロットゲーム用モジュール140には、表示領域形成モジュール141、リール回転モジュール142、シンボル決定モジュール143が少なくとも含まれている。
【0054】
表示領域形成モジュール141は、シンボルが表示される表示領域をディスプレイ上に形成するものである。リール回転モジュール142は、ディスプレイ上でリールを回転表示させるものである。シンボル決定モジュール143は、各表示領域に表示すべきシンボルを乱数表に基づいて決定するものである。これら各モジュールをコンピュータが実行することで、上記スロットマシン10における図5のS101〜S107の各処理を実行することができる。
【0055】
ボーナスゲーム用モジュール150には、特定シンボル表示モジュール151と、シンボル選択モジュール152、ボーナス内容決定モジュール153が少なくとも含まれている。
【0056】
特定シンボル表示モジュール151は、ボーナスシンボルが表示されたX列全ての表示領域に選択可能な特定シンボルを表示させるものである。シンボル選択モジュール152は、選択可能な特定シンボルのなかから任意のシンボルをプレイヤに選択させるものである。ボーナス内容決定モジュール153は、選択されたシンボルに応じて、プレイヤに与えるボーナスの内容を決定するものである。これら各モジュールをコンピュータが実行することで、上記スロットマシン10における図6のS201〜S204の各処理を実現することができる。
【0057】
このように、インターネットなどの通信網を経由して得た以上のようなプログラム80や、CD−ROM90などの記録媒体に記録されたプログラム80をパーソナルコンピュータや携帯情報端末(PDA;Personal Digital Assistants)などの各種コンピュータにインストールすることで、上記のスロットマシン10と同様なゲームを実現することができる。
【0058】
尚、ゲームの実現に必要なシンボルやキャラクタなどの画像データ、ペイテーブル、ボーナスゲームにおけるボーナスの内容の対応テーブルなどは、プログラム80に組み込んでおいてもよいし、或いは、プログラム以外の出所からコンピュータにインストールしてもよい。また、プログラム80には、図10に示したモジュール以外にも、スロットマシン10で行われる処理に必要な如何なるモジュールを組み込んでもよい。
【0059】
また、上記の記録媒体は、書き込まれた情報をコンピュータが読取ることができるものであれば如何なるものであってもよい。例えば、フロッピーディスクなどの磁気ディスク、DVDなどの光ディスク、半導体記憶装置等が該当する。
【0060】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、回転式のリールを表示させるのではなく、上下方向の各表示領域のシンボルが独立して回転するようにしてもよい。尚、周囲にシンボルが表示された機械式のリールを回転させて、ディスプレイ上の表示領域においてシンボルを変動表示させてもよい。
【0061】
また、表示領域に表示させるシンボルの抽選は、プログラムによって得られる乱数値を利用するのではなく、乱数発生器によって得られる乱数値に基づいて行ってもよい。
【0062】
更に、コントローラをメインディスプレイ用及び第2ディスプレイ用それぞれに設けて別体としたり、或いは、各ディスプレイに表示させるゲーム用にCPUを用意してもよい。また、メインディスプレイ及び第2ディスプレイは、CRT、プラズマ式、有機ELなどの如何なるものであってもよい。
【0063】
また、本発明の遊技装置は、上記のスロットマシンに限られない。例えば、パチンコの液晶画面上で上記のスロットゲームを実行させてもよいし、或いは、プレイヤがリールを停止させるための停止ボタンが備えられたタイプの遊技装置(例えばパチスロ)であってもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、プレイヤにボーナスを与える方法を新規にすることで、遊技の娯楽性を高め、ボーナスゲームが行われていることを認識しやすく、プレイヤの興味を引き付けことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遊技装置(スロットマシン)を示す外観斜視図である。
【図2】図1のスロットマシンの処理を制御するコントローラを示すブロック図である。
【図3】メインディスプレイの表示画面を示す図である。
【図4】各リールに表示されるシンボルを示すシンボルテーブルである。
【図5】ボーナスゲームが開始されるまでのスロットマシンの制御方法を示すフローチャートである。
【図6】ボーナスゲーム中のスロットマシンの制御方法を示す図である。
【図7】メインディスプレイの表示領域上にボーナスシンボルが3列連続して表示された状態を示す図である。
【図8】ボーナスシンボルが表示された3列全ての表示領域に選択可能な特定シンボルが表示された状態を示す図である。
【図9】プレイヤが表示領域B1をタッチしたことにより配当表示がされたことを示す図である。
【図10】本発明のプログラムの各モジュールを示す構成図である。
【図11】図10に示すプログラムが記録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体(CD−ROM)を示す図である。
【符号の説明】
10…スロットマシン、20…メインディスプレイ、21…タッチセンサ、22…コイン投入部、23…紙幣挿入部、24…スタートボタン、25…BETボタン、30…第2ディスプレイ、31、32…選択ボタン、40…筐体、42…コイン受部、44…ホッパ、45…コインセンサ、50…コントローラ、52…メインメモリ、53…画像処理回路、54…ホッパ駆動回路、55…第2メモリ、56…画像処理回路、70…ボーナスシンボル、80…プログラム、90…CD−ROM(記録媒体)、130…メインモジュール、140…スロットゲーム用モジュール、150…ボーナスゲーム用モジュール、A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、D1〜D3、E1〜E3…表示領域。
Claims (6)
- 複数種のシンボルが変動して表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数のシンボル表示領域が複数行複数列に配置されたディスプレイと、
前記ディスプレイの表示内容を制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記シンボル表示領域において前記シンボルの変動表示を行わせ、
ボーナスシンボルを含んだ複数種の前記シンボルのなかから前記各シンボル表示領域に停止表示すべき前記シンボルを乱数抽選によって決定し、
前記各シンボル表示領域に停止表示された前記シンボルの配列に基づいてプレイヤに与える賞を決定する遊技装置において、
プレイヤの選択操作を受け付ける選択手段を備え、
前記コントローラは、
前記ディスプレイにおける連続して並ぶ二列以上の前記シンボル表示領域であるX列に前記ボーナスシンボルが停止表示された場合に、前記X列を構成する複数の前記シンボル表示領域の全てに同一の図柄からなる前記ボーナスシンボルを表示させ、
その表示後に、前記ボーナスシンボルが表示された複数の前記シンボル表示領域のいずれか一つを選択するための前記プレイヤによる選択操作を前記選択手段で受け付けた場合には、前記選択手段で受け付けられた前記シンボル表示領域に基づいて、前記プレイヤに与えるボーナスを決定することを特徴とする遊技装置。 - 前記ボーナスは、前記プレイヤに与える配当であり、前記コントローラは、前記ボーナスを決定した後、前記選択手段で受け付けられた前記シンボル表示領域に、前記ボーナスシンボルに代えて前記プレイヤに与える配当を示す数字を表示させることを特徴とする請求項1記載の遊技装置。
- 複数種のシンボルが変動して表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数のシンボル表示領域が複数行複数列に配置されたディスプレイを備え、前記各シンボル表示領域に停止表示された前記シンボルの配列に基づいてプレイヤに与える賞を決定するスロットマシンにおいて、
前記複数のシンボルの中にボーナスシンボルが含まれており、
前記プレイヤの選択操作を受け付ける選択手段と、
前記ディスプレイにおける連続して並ぶ二列以上の前記シンボル表示領域であるX列に前記ボーナスシンボルが停止表示された場合に、前記X列を構成する複数の前記シンボル表示領域の全てに同一の図柄からなる前記ボーナスシンボルを表示させる画像処理手段と、
その表示後に、前記ボーナスシンボルが表示された複数の前記シンボル表示領域のいずれか一つを選択するための前記プレイヤによる選択操作を前記選択手段で受け付けた場合には、前記選択手段で受け付けられた前記シンボル表示領域に基づいて、前記プレイヤに与えるボーナスを決定する決定手段と、
を備えることを特徴とするスロットマシン。 - 複数種のシンボルが変動して表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数のシンボル表示領域が複数行複数列に配置されたディスプレイと、前記ディスプレイの表示内容を制御するコントローラと、プレイヤの選択操作を受け付ける選択手段と、を備えた遊技装置の制御方法において、
前記ディスプレイにおいて前記シンボルの変動表示を行わせるステップと、
ボーナスシンボルを含んだ複数種の前記シンボルのなかから前記各シンボル表示領域に停止表示すべき前記シンボルを決定するステップと、
前記各シンボル表示領域に表示された前記シンボルの配列に基づいてプレイヤに与える賞を決定するステップと、
前記ディスプレイにおける連続して並ぶ二列以上の前記シンボル表示領域であるX列に前記ボーナスシンボルが停止表示された場合に、前記X列を構成する複数の前記シンボル表示領域の全てに同一の図柄からなる前記ボーナスシンボルを表示させるステップと、
その表示後に、前記ボーナスシンボルが表示された複数の前記シンボル表示領域のいずれか一つを選択するための前記プレイヤによる選択操作を前記選択手段で受け付けた場合には、前記選択手段で受け付けられた前記シンボル表示領域に基づいて、前記プレイヤに与えるボーナスを決定するステップと、
を含むことを特徴とする遊技装置の制御方法。 - 複数種のシンボルが変動して表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数のシンボル表示領域が複数行複数列に配置されたディスプレイと、プレイヤの選択操作を受け付ける選択手段と、を備えた遊技装置を制御するコンピュータに、
前記ディスプレイにおいて前記シンボルの変動表示を行わせるステップと、
ボーナスシンボルを含んだ複数種の前記シンボルのなかから前記各シンボル表示領域に停止表示すべき前記シンボルを決定するステップと、
前記各シンボル表示領域に表示された前記シンボルの配列に基づいてプレイヤに与える賞を決定するステップと、
前記ディスプレイにおける連続して並ぶ二列以上の前記シンボル表示領域であるX列に前記ボーナスシンボルが停止表示された場合に、前記X列を構成する複数の前記シンボル表示領域の全てに同一の図柄からなる前記ボーナスシンボルを表示させるステップと、
その表示後に、前記ボーナスシンボルが表示された複数の前記シンボル表示領域のいずれか一つを選択するための前記プレイヤによる選択操作を前記選択手段で受け付けた場合には、前記選択手段で受け付けられた前記シンボル表示領域に基づいて、前記プレイヤに与えるボーナスを決定するステップと、
を実行させるプログラム。 - 請求項5記載のプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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