JP4185265B2 - 遊技装置及び遊技装置の制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の表示領域にシンボルを表示させ、その配列に基づいて入賞を判定する遊技装置、遊技装置の制御方法、プログラム、及びコンピュータ読取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の表示領域それぞれに表示すべきシンボルを乱数値によって決定し、ディスプレイ上のシンボルの配列に基づいて入賞を判定する遊技装置の代表的なものとして、スロットマシンが挙げられる。最近のゲームブームに乗り、スロットマシンはカジノやゲームセンタにおいて多大な人気を集めている。
【0003】
そして、従来スロットマシンでは3行3列の表示領域を有するものが主流であったが、近年、4列以上の表示領域を有するものが登場し始めている。このようなスロットマシンによれば、入賞の判断ラインであるペイラインを例えばジグザグにするなど多彩に設定することができ、プレイヤのスロットマシンに対する興味を惹き付けることができる。
【0004】
また、プレイヤの興味を惹き付ける方策として、スロットマシンにボーナスゲームを設けたものが流行している。このボーナスゲームは、例えばスロットゲームにおいてシンボルが所定の配列になった際に実行されるものであり、ボーナスゲームの結果に応じて、プレイヤに賞金やメダルが支払われることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の遊技装置においては、一般的に、ボーナスゲームは、左から所定の個数だけボーナスシンボルが並んだ際にスタートされるものが多く、通常、このボーナスゲームは、スロットを表示するディスプレイとは異なる第2のディスプレイで展開される。刺激を求めるプレイヤは、このような既存のボーナスゲームを備えた遊技装置では満足できず、更に新規な遊技装置の登場を求めている。
【0006】
また、近年のゲームの内容は徐々に複雑になっており、ボーナスゲーム中であることをプレイヤが識別し易くすることも重要である。ゲーム内容を楽しくすることを追求するあまり、複雑化したゲーム内容をプレイヤが把握できなくなると、結果としてプレイヤはそのゲームに対する興味が薄れてしまう。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ボーナスゲームの内容を新規にすることでプレイヤの興味を引き付け、且つ、ボーナスゲーム中であることをプレイヤに容易に把握させることができる遊技装置、遊技装置の制御方法、プログラム、及びコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、複数種のシンボルからなるリールが回転表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数の表示領域を3行X列(Xは5以上の整数)有するディスプレイと、所定のプログラムを実行すると共に、ディスプレイの表示内容を制御するコントローラと、を備え、コントローラは、プレイヤによる操作手段のスタート操作を受け付けると、表示領域においてリールの回転表示を行わせ、特定のボーナスシンボルを含んだ複数種のシンボルのなかから各表示領域に停止表示すべきシンボルを乱数抽選によって決定した後で各表示領域にシンボルを停止表示させ、各表示領域に停止表示されたシンボルの配列に基づいて入賞の判定を行ってプレイヤに配当を支払うスロットゲームを開始し、スロットゲームにおける乱数抽選により、3行のうちの中央行における両側列を除いた(X−2)個の表示領域それぞれにボーナスシンボルが表示されると決定された場合に、ディスプレイ上でボーナスゲームを開始させ、ボーナスゲームにおいては、(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の表示領域上を所定のキャラクタを移動させ、その後、キャラクタに複数の表示領域のうちのいずれかの上で所定の動作をさせると共に、所定の動作をした表示領域に、キャラクタが動作をしたことを示すマークを表示させ、キャラクタが所定の動作をした表示領域に表示されたシンボルの種類に基づいて、プレイヤに与える配当であるボーナスを決定し、プレイヤにボーナスを与えた後、キャラクタを、マークを表示領域に表示させた状態のまま、(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の表示領域上を再び移動させ、その後、キャラクタに複数の表示領域のうちのいずれかの上で再び所定の動作をさせ、キャラクタが再び所定の動作をした表示領域にマークが既に表示されていた場合にはボーナスゲームを終了させ、マークが表示されていない場合には、キャラクタが所定の動作をした表示領域に表示されたシンボルの種類に基づいてボーナスを決定することを特徴としている。
【0009】
本発明の遊技装置では、3行設けられた複数の表示領域のうちの中央行において、X列設けられた表示領域の両側列を除いた(X−2)個の表示領域それぞれにボーナスシンボルが表示されることで、ボーナスゲームが開始される。このように一番左の表示領域からボーナスシンボルが揃うことを条件とせず、両端の表示領域を除いた列にボーナスシンボルが揃った際にボーナスゲームが始まるようにすることで、プレイヤに新鮮さを与えることができる。さらに、プレイヤは、ボーナスを複数回に渡って得られる可能性があるが、一度選択されて上記マークが示された表示領域を再度キャラクタが選択した場合には、ボーナスゲームは終了することになる。これにより、プレイヤはキャラクタが上記マークの表示がある表示領域で所定動作を行わないことを望み、ボーナスゲームをよりスリリングなものとすることができる。
【0010】
また、ボーナスゲームが開始されると、コントローラは、中央部に位置する(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の表示領域上を、所定のキャラクタを移動させる。この際、複数ある表示領域のうち最上行、最下行、左右両端列をキャラクタが移動することになる。つまり、(X−2)個のボーナスシンボルが中央部に揃うことで、当該ボーナスシンボルの周囲に、キャラクタが移動する通路が形成されていることになる。
【0011】
このように、ボーナスゲームを開始させる条件と、ボーナスゲームの内容に関連を持たせることで、プレイヤを遊技装置に惹き付けることができる。また、ボーナスゲームは、シンボルの配列が行われたディスプレイで引き続き行われるため、ボーナスゲーム中であることをプレイヤに容易に把握させることができる。
【0012】
ボーナスゲームにおいては、複数の表示領域のいずれかで上記キャラクタが所定の動作を行う。そして、その動作を行った表示領域に表示されたシンボルの種類に基づいて、コントローラは、プレイヤに与えるボーナスの内容を決定する。
【0013】
ボーナスゲームの結果、プレイヤに与えるボーナスとしては、例えばコインの支払や、他のボーナスゲームを実行することが挙げられる。
【0014】
また、本発明の遊技装置において、シンボルの種類と前記ボーナスの内容との対応関係を示すテーブルを格納した格納手段を備え、コントローラは、前記格納手段の前記テーブルに基づいて、前記プレイヤに与えるボーナスの内容を決定するように構成できる。
【0017】
また、本発明の遊技装置をスロットマシンとし、コントローラは、乱数値に従って、前記複数種のシンボルのなかから前記各表示領域に表示すべきシンボルを決定するように構成してもよい。
【0018】
また、本発明の遊技装置をスロットマシンとし、コントローラは、3行X列のリールの画像をディスプレイに表示させるように構成してもよい。
【0025】
(2)本発明の遊技装置の制御方法は、複数種のシンボルからなるリールが回転表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数の表示領域を3行X列(Xは5以上の整数)表示するディスプレイと、ディスプレイの表示内容を制御するコントローラと、を備えた遊技装置の制御方法において、プレイヤによる操作手段のスタート操作を受け付けると、所定のプログラムに従ってスロットゲームを開始し、ディスプレイに、表示領域においてリールの回転表示を行わせるステップと、特定のボーナスシンボルを含んだ複数種のシンボルのなかから各表示領域に停止表示すべきシンボルを乱数抽選によって決定した後で各表示領域にシンボルを停止表示させるステップと、各表示領域に停止表示されたシンボルの配列に基づいて、入賞の判定を行ってプレイヤに配当を支払うステップと、乱数抽選により、3行のうちの中央行における両側列を除いた(X−2)個の表示領域それぞれにボーナスシンボルが表示されると決定された場合に、ディスプレイ上でボーナスゲームを開始させるステップと、ボーナスゲームにおいて、(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の表示領域上を所定のキャラクタを移動させ、その後、キャラクタに複数の表示領域のうちのいずれかの上で所定の動作をさせると共に、所定の動作をした表示領域に、キャラクタが動作をしたことを示すマークを表示させるステップと、キャラクタが所定の動作をした表示領域に表示されたシンボルの種類に基づいて、プレイヤに与える配当であるボーナスを決定するステップと、プレイヤにボーナスを与えた後、マークを表示領域に表示させた状態でキャラクタを(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の表示領域上を再び移動させ、その後、キャラクタに複数の表示領域のうちのいずれかの上で再び所定の動作をさせるステップと、キャラクタが再び所定の動作をした表示領域にマークが既に表示されていた場合にはボーナスゲームを終了させるステップと、を含むことを特徴としている。
【0026】
本発明の遊技装置の制御方法では、3行設けられた複数の表示領域のうちの中央行において、X列設けられた表示領域の両側列を除いた(X−2)個の表示領域それぞれにボーナスシンボルが表示されることで、ボーナスゲームが開始される。このように一番左の表示領域からボーナスシンボルが揃うことを条件とせず、最も端の表示領域を除いた列にボーナスシンボルが揃った際にボーナスゲームが始まるようにすることで、プレイヤに新鮮さを与えることができる。
【0027】
また、ボーナスゲームが開始されると、コントローラは、中央部に位置する(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の表示領域上を、所定のキャラクタを移動させる。この際、複数ある表示領域のうち最上行、最下行、左右両端列をキャラクタが移動することになる。つまり、(X−2)個のボーナスシンボルが中央部に揃うことで、当該ボーナスシンボルの周囲に、キャラクタが移動する通路が形成されていることになる。
【0028】
このように、ボーナスゲームを開始させる条件と、ボーナスゲームの内容に関連を持たせることで、プレイヤを遊技装置に惹き付けることができる。また、ボーナスゲームは、シンボルの配列が行われたディスプレイで引き続き行われるため、ボーナスゲーム中であることをプレイヤに容易に把握させることができる。
【0029】
ボーナスゲームにおいては、複数の表示領域のいずれかで上記キャラクタが所定の動作を行う。そして、その動作を行った表示領域に表示されたシンボルの種類に基づいて、コントローラは、プレイヤに与えるボーナスを決定する。さらに、プレイヤは、複数回に渡ってボーナスを得られる可能性があるが、一度選択されて上記マークが示された表示領域を再度キャラクタが選択した場合には、ボーナスゲームは終了することになる。これにより、プレイヤはキャラクタが上記マークの表示がある表示領域で所定動作を行わないことを望み、ボーナスゲームをよりスリリングなものとすることができる。
【0030】
また、本発明の遊技装置の制御方法において、遊技装置は、前記シンボルの種類と前記ボーナスの内容との対応関係を示すテーブルを格納した格納手段を備え、プレイヤに与えるボーナスの内容を決定するステップにおいて、前記格納手段の前記テーブルに基づいて、前記ボーナスの内容を決定するようにしてもよい。
【0033】
(3)本発明のプログラムは、ディスプレイに、複数種のシンボルからなるリールが回転表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数の表示領域を3行X列(Xは5以上の整数)表示し、プレイヤによる操作手段のスタート操作を受け付けると、表示領域においてリールの回転表示を行わせてスロットゲームを開始するステップと、特定のボーナスシンボルを含んだ複数種のシンボルのなかから各表示領域に停止表示すべきシンボルを乱数抽選によって決定した後で各表示領域にシンボルを停止表示させるステップと、各表示領域に停止表示されたシンボルの配列に基づいて、入賞の判定を行ってプレイヤに配当を支払うステップと、乱数抽選により、3行のうちの中央行における両側列を除いた(X−2)個の表示領域それぞれにボーナスシンボルが表示されると決定された場合に、ディスプレイ上でボーナスゲームを開始させるステップと、ボーナスゲームにおいて、(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の表示領域上を所定のキャラクタを移動させ、その後、キャラクタに複数の表示領域のうちのいずれかの上で所定の動作をさせると共に、所定の動作をした表示領域に、キャラクタが動作をしたことを示すマークを表示させるステップと、キャラクタが所定の動作をした表示領域に表示されたシンボルの種類に基づいて、プレイヤに与える配当であるボーナスを決定するステップと、プレイヤにボーナスを与えた後、マークを表示領域に表示させた状態でキャラクタを(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の表示領域上を再び移動させ、その後、キャラクタに複数の表示領域のうちのいずれかの上で再び所定の動作をさせるステップと、キャラクタが再び所定の動作をした表示領域にマークが既に表示されていた場合にはボーナスゲームを終了させるステップと、をコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0034】
(4)本発明のコンピュータ読取り可能な記録媒体は、上記のプログラムが記録されたことを特徴としている。
【0035】
このようなプログラムをコンピュータに実行させることによって、上記遊技装置及び遊技装置の制御方法の説明で述べたような効果を得ることができる。すなわち、ボーナスゲームを開始させる条件と、ボーナスゲームの内容に関連を持たせることで、プレイヤを遊技装置に惹き付けることができる。また、ボーナスゲームは、シンボルの配列が行われたディスプレイで引き続き行われるため、ボーナスゲーム中であることをプレイヤに容易に把握させることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、同一要素には同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略する。
【0037】
図1は、本実施形態のスロットマシン(遊技装置)10を示す外観斜視図である。スロットマシン10は、筐体40の下側にスロットゲームをデジタル表示するためのメインディスプレイ20を備え、筐体40の上側には後述するサブゲームをデジタル表示するための第2ディスプレイ30を備えている。これらメインディスプレイ20及び第2ディスプレイ30は、ともに液晶ディスプレイであり、メインディスプレイ20についてはタッチスクリーンとなっている。
【0038】
メインディスプレイ20の下方手前には、メダルや硬貨などの媒体(以下、これらを総称して「コイン」とする)を投入するコイン投入部22と、紙幣を挿入するための紙幣挿入部23とが設けられている。プレイヤは、コイン又は紙幣のいずれによってもスロットゲームを行うことができる。もちろん、コイン又は紙幣のいずれかによってのみゲームを行えるようにしてもよい。また、筐体40の最下部には、払い出されたコインをプレイヤが受け取るためのコイン受部42が設けられている。
【0039】
また、コイン投入部22の手前には、6つの押しボタンが配列されている。これらは公知のスロットゲームに設けられているものであり、右から順番に、シンボルの回転開始を指示するスタートボタン24、1BETを指示するBETボタン25、残りクレジットから最高掛け枚数(例えば30枚)までBETするためのMAXBETボタン26、前回と同様の数だけBETするREPEATBETボタン27、ゲームで獲得したコインを確定するコレクトボタン28、コインの払出しを指示するペイアウトボタン29となっている。更に、コイン投入部22の図中左方には、第2ディスプレイ30で展開されるサブゲーム(後述する)に使用する2つの選択ボタン31,32が設けられている。
【0040】
図2は、本実施形態のスロットマシン10の処理を制御するコントローラ50と、これに電気的に接続された各種アクチュエータとを示すブロック図である。
【0041】
コントローラ50には、各種制御を統括するCPU51と、スロットゲームに必要なプログラム及びデータを格納した格納手段としてのメインメモリ52と、Video RAMを有すると共にメインディスプレイ20の表示内容を制御する画像処理回路53と、蓄積したコインをプレイヤに払い出すホッパ44を制御するホッパ駆動回路54と、サブゲームに必要なプログラム及びデータを格納した格納手段としての第2メモリ55と、Video RAMを有すると共に第2ディスプレイ30の表示内容を制御する画像処理回路56と、が含まれている。また、CPU51と各アクチュエータとの間には、I/Oポートなどが適宜配される。
【0042】
尚、メインメモリ52は、ROM領域とRAM領域とを有しており、ROM領域には、スロットゲーム及びボーナスゲーム(後述する)を実行するモジュールを含んだプログラムと、シンボル配列に応じた配当を示すペイテーブルやシンボルの画像に関するデータと、が少なくとも含まれている。一方、メインメモリ52のRAM領域には、プレイヤのBET数、クレジット数などの可変するデータが書き込まれる。第2メモリ55についても、同様にROM領域とRAM領域が設けられており、ROM領域には複数のサブゲームに関するプログラム及びデータが書き込まれている。また、メインディスプレイ20にはタッチセンサ21が内蔵されており、プレイヤは、ディスプレイの画面にタッチすることで各種情報を入力することができる。
【0043】
更に、CPU51には、コインが投入されたことを検知するコインセンサ45、スタートボタン24、BETボタン25、及び選択ボタン31,32などがバスを通じて接続されている。尚、図示は省略するが、この他、各種ボタンや紙幣センサなどもコントローラ50に接続されている。また、上記ホッパ44及びコインセンサは、図1に示した筐体40に収容されている。
【0044】
図3は、メインディスプレイ20の表示画面を示す図である。本実施形態では、メインディスプレイ20に、複数のシンボルが表示されるべき表示領域が3行5列の計15個設けられている。また、複数種のシンボルが外周に描かれたリールが回転し、各リールが停止した際に選択されたシンボルが表示領域A1〜A3,B1〜B3,C1〜C3,D1〜D3,E1〜E3に表示されるように、画像処理される。
【0045】
また、各表示領域の下方には、残りのクレジット数、有効ライン数(LINES)、各ラインのBET数であるLINE BET、プレイヤが今回ベットした総数であるTOTAL BET、プレイヤが今回のゲームで獲得した配当(WON)、などが表示されている。更に、メインディスプレイ20には、プレイヤへの支払額を示すペイテーブルの表示を指示するためのPAY TABLEキー61と、ゲーム方法などが不明な際に助言を求めるためのHELPキー62とが表示されている。これらのキー61,62にプレイヤがタッチするとタッチセンサ21によって検知され、それぞれペイテーブル及び操作方法の説明が画面に表示される。
【0046】
図4(a)及び図4(b)は、スロットマシン10のペイラインを示す図である。理解し易くするために、2つの図に分けてペイラインを示した。各図に示すように、本ゲームでは9本のペイラインが準備されている。これらのペイラインのいずれかに所定のシンボルが配列されると、その配列内容に応じた配当がプレイヤに支払われる。このように、本実施形態では3行5列と列数を多くしているため、多彩なペイラインを設けることができる。
【0047】
図5は、スロットマシン10のペイテーブル63を示す図である。上記のように、このペイテーブル63の情報はメインメモリ52に予め格納されており、プレイヤがメインディスプレイ20のPAY TABLEキー61にタッチすることで、画面に表示されるものである。このスロットゲームでは、ピエロ(PIERROT)、ギャル(GAL)、ライオン(LION)、ゾウ(ELEPHANT)、アシカ(SEAL)、綱渡り(LOPE)、こん棒(CLUB)、テント(TENT)、チケット(TICKET)、クマ(BEAR)の順でランク付けされている。また、各シンボルを分類するために、A〜G,J,Lの符号が付けられている。そして、例えば綱渡り(LOPE)のシンボルが左リールから順に3つ並ぶと、シンボルが並んだリールのBET数を5倍にした額がプレイヤの獲得賞金となる。
【0048】
また、記号Jで示されるチケットシンボルは、ボーナスゲームを開始させるためのボーナスシンボルである。チケットシンボルは、2,3,4列目のリールに表示されるものであり、それぞれ"CIR"という文字が表示されたシンボル、"CUS"という文字が表示されたシンボル、"GOLD TICKET"という文字が帯上に表示されたシンボルとされている(図9参照)。つまり、一番左列の表示領域及び一番右列の表示領域には、チケットシンボルは表示されない。
【0049】
尚、詳しくは後の方法に関する説明で述べるが、2,3,4列目のリール各々に、行は問わずチケットシンボルが表示されると、ボーナスゲームへの移行が決定する。ボーナスゲームにおいては、チケットシンボルは、表示領域B2,C2,D2に移動される。その後、ピエロのキャラクタがメインディスプレイ20上に登場し、このチケットシンボルの周囲を移動し、該周囲に表示されたシンボルのいずれかを選択することになる。そして、選択されたシンボルの種類に応じて、プレイヤに与えられるボーナスの内容が確定する。
【0050】
このようなボーナスゲームに関する制御は、コントローラ50のCPU51、メインメモリ52、画像処理回路53、メインディスプレイ20の協働によって行われる。
【0051】
図6は、各リールに表示されるシンボルを示すシンボルテーブル64である。このシンボルテーブル64の情報は、メインメモリ52に格納されている。テーブル中のアルファベットは、図5に示した種別を示すものであり、例えば、第2リールの3,13,23番目、第3リールの3,13,23番目、第4リールの3番目はチケットシンボル(Jで示される)となっている。メインディスプレイ20の表示領域においては、このシンボルテーブル64に示す順番でリールにシンボルが描かれているように画像が形成される。
【0052】
次に、図7及び図8のフローチャートを参照して、本実施形態のスロットマシンの制御方法を説明する。
【0053】
まず、図7を参照して、ボーナスゲームが開始されるまでのスロットマシン10の制御を説明する。
【0054】
スロットマシン10を作動させると、CPU51はメインメモリ52にアクセスし、表示領域を形成する枠やPAY TABLEキー61などのスロットゲームの基本画面に関する情報を画像処理回路53に転送する。画像処理回路53では、これらの情報を一端Video RAMに格納した後、メインディスプレイ20に表示させる。これにより、スロットマシン10はプレイヤがスロットゲームを行える状態となる。以下の処理は、メインメモリ52に格納されたプログラムのスロットゲームに関するモジュールをCPU51が実行することで行われる。
【0055】
ステップ101(以下、ステップを「S」と略す)において、コントローラ50のCPU51は、プレイヤのBETを待受ける。BETはクレジットが残っている状態で行うことができ、プレイヤは、BETボタン25、MAXBETボタン26、REPEATBETボタン27のいずれかによってBET数を指示する。
【0056】
BETが完了した後、プレイヤがスタートボタン24を押すと(S102)、メインディスプレイ20においてリールが回転し始める(S103)。具体的には、スタートボタン24からのスタート信号を受信したCPU51が画像処理回路53を制御し、あたかも現物のリールが回転しているかのように画像処理を行わせる。尚、プレイヤがMAXBETボタン26又はREPEATBETボタン27を押した場合は、スタートボタン24を押すことなく、リールが回転し始める。
【0057】
リールが回転し始めた後、CPU51は、メインメモリ52のプログラムによって乱数を発生させ、その値に応じて各リールの停止位置、すなわち、各表示領域に表示すべきシンボルを決定する(S104)。尚、このような乱数値に基づく抽選は、いかなるタイミングで行ってもよい。例えば、スタートボタン24が押された際に抽選を行ってもよいし、BETボタンが押される度に抽選し直してもよい。
【0058】
次いで、CPU51は、画像処理回路53を制御して、メインディスプレイ20上の各リールを停止させる(S105)。この際、各表示領域に必ず一つのシンボルが表示されるように設定しておいてもよいし、或いは、乱数値によってはシンボルが表示されなかったり、シンボルの一部のみが表示される場合もあるように設定してもよい。本実施形態では、各表示領域に、必ず一つのシンボルが表示されることとする。
【0059】
リールが停止した後、CPU51は入賞の判定を行う(S106)。尚、入賞判定は、S104でシンボルの配列が確定した時点で行うことができるため、S106をS105の前にしてもよい。そして、シンボルが入賞の配列になっている場合は、CPU51は、メインメモリ52に格納されたペイテーブル63に基づいてプレイヤに支払う配当を決定し(S107)、その配当額をメインディスプレイ20の"WON"の欄に表示させる(S108)。一方、S106で入賞とならなかった場合は、S107,S108を経ずに、次のS109に進む。
【0060】
S109においては、CPU51は、2,3,4列全てにチケットシンボルが表示されているか否かを判断する(S109)。つまり、ボーナスゲームに移行できるか否かを判断する。また、本実施形態では、2,3,4列のチケットシンボルが互いに異なる行に表示されている場合であっても、ボーナスゲームへ移行することになる。尚、この判断は、S104でシンボルの配列が確定した後であれば、いつでも行うことができる。
【0061】
S109で2,3,4リール全てにチケットシンボルが表示された状態でなければ、スロットゲームは終了し、メインディスプレイに例えば"GAME OVER"と表示する。
【0062】
一方、図9に示すように、2,3,4リール全てにチケットシンボルが表示された場合は、ボーナスゲームへの移行が確定する。同図では、表示領域B2,C1,D3に、ボーナスシンボルであるチケットシンボル70,71,72が表示されている(チケットシンボルを破線で囲む)。このように一番左の表示領域からチケットシンボル(ボーナスシンボル)が揃うことを条件とせず、両端の表示領域を除いた列にチケットシンボルが揃った際にボーナスゲームが始まるようにすることで、プレイヤに新鮮さを与えることができる。
【0063】
そして、図10に示すように、CPU51は、画像処理回路53を制御し、各チケットシンボル70,71,72を3行のうちの中央行、すなわち表示領域B2,C2,D2に移動させる(S110)。つまり、チケットシンボル70,71,72は、周囲を1行の表示領域で囲まれていることになる。これにより、ボーナスゲームの準備が整い、S111においてボーナスゲームが開始される。
【0064】
図8は、ボーナスゲームにおけるスロットマシン10の制御方法を示すフローチャートである。以下の処理は、メインメモリ52に格納されたプログラムのボーナスゲームに関するモジュールをCPU51が実行することで行われる。
【0065】
ボーナスゲームが開始されると、まず、S112において、CPU51は画像処理回路53を制御し、図11に示すように、大きなボールに乗ったピエロのキャラクタ66をメインディスプレイ20に表示させる。このピエロのキャラクタ66の画像情報は、メインメモリ52に予め格納されている。
【0066】
次いで、CPU51は、メインメモリ52のプログラムによって得られる乱数値に基づいて、この後移動させるピエロキャラクタ66をどの表示領域で停止させるかを決定する(S113)。ここでは、表示領域D1が選択されたこととする。上記のように、本実施形態では各表示領域に必ず一つのシンボルが表示されることになっているため、S113では、言い換えればピエロキャラクタ66が停止するシンボルを決定することになる。
【0067】
その後、図12に示すように、画像処理回路53は、CPU51の制御のもと、中央の表示領域B2,C2,D2に表示された3つのチケットシンボル70,71,72の周囲の表示領域上を、ピエロキャラクタ66を移動させる(S114)。移動の方向としては、時計周りや反時計周りでもよく、更にはこれらの方向に交互に移動させてもよい。この際、複数ある表示領域のうち最上行、最下行、左右両端列をピエロキャラクタ66が移動することになる。つまり、5列あるリールから両端分を引いた3個のボーナスシンボルが中央部に揃うことで、当該ボーナスシンボルの周囲に、ピエロキャラクタ66が移動する通路が形成されていることになる。
【0068】
次いで、図13に示すように、CPU51は、画像処理回路53を制御して、S113で選択したシンボル上でピエロキャラクタ66を横転させて、移動を停止させる(S115)。本実施形態では、ピエロキャラクタ66が転倒するという動作をすることで、その表示領域のシンボルが選択されたことをプレイヤは把握することができる。本実施形態では、表示領域D1に表示されたゾウのシンボルが選択されたことになる。尚、本実施形態では、ピエロが転ぶという動作によって、そのシンボルが選択されたこととしているが、この他の動作によってシンボルが選択されたことを示してもよい。例えば、ピエロキャラクタ66が単にシンボル上で停止するだけでもよく、或いは、宙返りなどの動作を行うようにしてもよい。
【0069】
次いで、S116において、CPU51は、ピエロが転ぶことで選択されたシンボルに、"COLLECT"マークが示されているか否かを判断する。この"COLLECT"マークは、ピエロが転ぶことで一度選択されたシンボルに表示されるものであり、ボーナスゲームの開始時にはいずれのシンボルにも表示されていない。
【0070】
そして、選択されたシンボルにCOLLECTマークが表示されていないためS117に進み、そのシンボルの種類を判定する。そのシンボルの種類に応じたボーナスがプレイヤに与えられることになる。この際、CPU51は、図14に示すテーブル65に基づいて、ボーナスの内容を決定する。
【0071】
図14に示すテーブル65は、ピエロキャラクタ66が横転することで選択されたシンボルの種類と、プレイヤに与えられるボーナスの内容との対応関係を示しており、この情報はメインメモリ52のROM領域に格納されている。テーブル65から判るように、上位4つのピエロ(A)、ギャル(B)、ライオン(C)、ゾウ(D)のシンボルのいずれかが選択された場合は、S118に進み、第2のボーナスゲームモードに突入する(以下、この第2のボーナスゲームをサブゲームと称する)。一方、下位5つのアシカ(E)、綱渡り(F)、こん棒(G)、テント(J)、クマ(L)のいずれかが選択された場合は、S120に進み、スロットゲームにおける総BET数を2倍にした配当がプレイヤにボーナスとして支払われる。
【0072】
S117において、ゾウのシンボル(表示領域D1)が選択されたことが判明すると、CPU51は、上記テーブル65に基づいてサブゲームである“ゾウの輪投げゲーム”を実行することを確認した上で、コントローラ50の第2メモリ55に格納された“ゾウの輪投げゲーム”のプログラムを実行する(S119)。
【0073】
このサブゲームは、第2ディスプレイ30で展開されるものであり、第2ディスプレイ30の表示内容は画像処理回路56によって制御される。このように、他のボーナスゲームであるサブゲームを最初のボーナスゲームと異なるディスプレイで行うことで、プレイヤに新たなボーナスゲームの開始を実感させることができ、娯楽性を向上できる。
【0074】
“ゾウの輪投げゲーム”の開始に際しては、例えば、メインディスプレイ20でゾウのシンボルを選択したピエロキャラクタ66がそのゾウによって第2ディスプレイ30まで弾き飛ばされたような画像処理が行われる。そして、第2ディスプレイ30に表示されたピエロキャラクタが別に登場したゾウの鼻を目掛けて輪を投げて、鼻に掛かった輪の数に応じた配当がプレイヤに支払われることになる。このサブゲームを行うに際しては、予め第2メモリ55のプログラムに従って乱数値により配当を決定した上で、ピエロが輪を投げる画像処理が行われる。
【0075】
この他のサブゲームを簡単に説明すると、例えば、ピエロのシンボルが選択された場合に実行される対決ゲームでは、2人のピエロが登場してプレイヤはいずれかを選択し、綱渡りや玉乗り対決の結果勝者となったピエロがプレイヤの選択した方であった場合は、プレイヤに所定の配当が支払われることになる。尚、ピエロの選択に際しては、選択ボタン31,32を利用してもよいし、第2ディスプレイ30にタッチセンサを設け、画面上のピエロをプレイヤがタッチして選択するようにしてもよい。
【0076】
そして、サブゲーム又はコインの支払というボーナスをプレイヤに与えた後、S121において、CPU51は画像処理回路53を制御し、メインディスプレイ20の選択されたシンボル(ゾウのシンボル)に、既にそのシンボル上でピエロキャラクタ66が転んで選択されたことを示すCOLLECTマークを表示する(図15参照)。COLLECTマークの画像情報は、第2メモリ55のROM領域に格納されている。
【0077】
次いで、CPU51は、チケットシンボル70,71,72の周囲の全てのシンボルが選択されたか否かを判定する(S122)。全てのシンボルが選択された場合は、ボーナスゲームが終了し、その旨が例えばディスプレイ表示によってプレイヤに告知される。一方、全てのシンボルが選択されていない場合は、S113の前までリターンし、S113〜S115の処理によって、再びピエロキャラクタ66を移動させ、横転させていずれかのシンボルを選択させる。つまり、プレイヤは、再度ボーナスを得る機会が与えられたことになる。このように、プレイヤにボーナスを複数回に渡って得る可能性を与えることで、スロットマシン10への興味を向上させることができる。尚、S113のシンボルの選択に際しては、既に選択されたシンボルも抽選の対象となる。
【0078】
そして、選択されたシンボルにCOLLECTマークが表示されていない場合は、S117以降でシンボルの種類に応じたボーナスがプレイヤに与えられる。一方、S116で、選択されたシンボルにCOLLECTマークが表示されていた場合は(例えば図15において表示領域D1のゾウのシンボルが選択された場合)、ボーナスゲームは終了となり、その旨がプレイヤに告知される。このように、一度選択されてCOLLECTマークが示された表示領域を再度キャラクタが選択した場合にボーナスゲームを終了させるように設定することで、プレイヤはCOLLECTマークが表示された表示領域でピエロキャラクタ66が転倒しないことを望み、ボーナスゲームをよりスリリングなものとすることができる。
【0079】
選択されたシンボルにCOLLECTマークが表示されておらず、サブゲーム又は所定の配当がプレイヤにボーナスとして与えられた場合は、その後、S121において、選択されたシンボル上にCOLLECTマークが表示される。
【0080】
全てのシンボルが選択されてボーナスゲームが終了するか、COLLECTマークが選択されることでボーナスゲームが終了するまで、ピエロキャラクタ66はシンボルを選択し続け、プレイヤにはボーナスの機会が与えられる。そして、図16に示すように、ボーナスが与えられるに連れてCOLLECTマークが表示されたシンボルの数が多くなるため、プレイヤがボーナスを獲得できる確率は徐々に低くなり、スリルがより高められる。
【0081】
以上説明したように、X列(ここでは5列)の表示領域の中央行における両側列を除いた(X−2)個(ここでは3個)の表示領域にチケットシンボル70,71,72が表示されるというボーナスゲームを開始させる条件と、中央のチケットシンボル70,71,72の周囲の表示領域をピエロキャラクタ66が移動するというボーナスゲームの内容に関連を持たせることで、趣向性が著しく向上し、プレイヤをスロットマシン10に惹き付けることができる。また、ボーナスゲームは、シンボルの配列が行われたメインディスプレイ20で引き続き行われるため、ボーナスゲーム中であることをプレイヤに容易に把握させることができる。
【0082】
また、本実施形態では、2,3,4リールのいずれの行にボーナスシンボルが表示された場合であっても、ボーナスゲームが開始されるように構成されているが、各リールのボーナスシンボルが中央行に表示された場合(すなわち、表示領域B2,C2,D2に表示された場合)にのみ、ボーナスゲームに移行するようにしてもよい。但し、前者のように、ボーナスシンボルがどの行に表示されてもボーナスゲームが開始するように構成した場合は、プレイヤは、ボーナスゲームを実行できる確率が高いように感じ、スロットマシン10への興味を更に惹き付けることができる。
【0083】
尚、本実施形態では、表示領域を3行5列にしているが、列数はこれに限られず、5以上の整数Xであればよい。この場合、両側列を除いた(X−2)列にボーナスシンボルが表示されたことが、ボーナスゲームの開始条件となる。例えば、3行7列の表示領域を設けた場合は、左右両列を除いた5列の表示領域それぞれにボーナスシンボルが表示されることが必要となる。このようにした場合も上記実施形態と同様に、中央行に揃えた(X−2)個のボーナスシンボル群の上、下、両側列に1行の表示領域が存在していることになり、上記のようなボーナスゲームを実行することができる。
【0084】
次に、図17及び図18を参照して、本発明に係るプログラム及びこれが記録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体の好適な実施形態について説明する。
【0085】
図17は、本実施形態のプログラム80の各モジュールを示す図であり、図18は、このプログラム80が書き込まれたCD−ROM(記録媒体)90を示す図である。
【0086】
プログラム80には、処理を統括するメインモジュール130と、スロットゲームの処理に関するスロットゲーム用モジュール140と、ボーナスゲームの処理に関するボーナスゲーム用モジュール150と、が含まれている。
【0087】
更に、スロットゲーム用モジュール140には、表示領域形成モジュール141、リール回転モジュール142、シンボル決定モジュール143、及び入賞判定モジュール144が少なくとも含まれている。
【0088】
表示領域形成モジュール141は、シンボル(ボーナスシンボルを含む)が表示される3行X列(Xは5以上の整数)の表示領域をディスプレイ上に形成するものである。リール回転モジュール142は、ディスプレイ上でリールを回転表示させるものである。シンボル決定モジュール143は、各表示領域に表示すべきシンボルを乱数値に基づいて決定するものである。入賞判定モジュール144は、各表示領域に表示されたシンボルの配列に基づいて入賞の判定を行うものである。また、入賞判定モジュール144が、X列の両側列を除いた(X−2)個の表示領域それぞれにボーナスシンボルが表示されたことを検知した場合に、リール回転モジュール142は、3行のうちの中央行に各列のボーナスシンボルを移動させ、ボーナスゲームに突入する。これら各モジュールをコンピュータが実行することで、上記スロットマシン10における図7のS101〜S111の各処理を実現することができる。
【0089】
ボーナスゲーム用モジュール150には、キャラクタ移動モジュール151、停止シンボル決定モジュール152、ボーナス内容決定モジュール153、COLLECT表示モジュール154、及びボーナス終了判定モジュール155が少なくとも含まれている。
【0090】
キャラクタ移動モジュール151は、ボーナスゲームにおいて所定のキャラクタ(上記の例と同様にピエロキャラクタとして以下説明する)を中央のボーナスシンボルの周囲を移動させるものである。停止シンボル決定モジュール152は、ピエロキャラクタをどのシンボル上で所定の動作(横転することにする)を行わせるかを乱数値に基づいて決定するものである。ボーナス内容決定モジュール153は、選択されたシンボルの種類と、ボーナスの内容との対応関係を示したテーブル(図14参照)に基づいて、プレイヤに与えるボーナスの内容を決定するものである。COLLECT表示モジュール154は、ピエロキャラクタが横転して選択されたシンボルに、既に選択されたことを示すCOLLECTマークを表示するものである。ボーナス終了判定モジュール155は、ピエロキャラクタがボーナスシンボルの周囲の全てのシンボルを選択した場合、或いは、COLLECTマークが表示されたシンボルを選択した場合に、ボーナスゲームが終了したと判定するものである。これら各モジュールをコンピュータが実行することで、上記スロットマシン10における図8のS112〜S122の各処理を実現することができる。
【0091】
このように、インターネットなどの通信網を経由して得た以上のようなプログラム80や、CR−ROM90などの記録媒体に記録されたプログラム80をパーソナルコンピュータや携帯情報端末(PDA;Personal Digital Assistants)などの各種コンピュータにインストールすることで、上記のスロットマシン10と同様なゲームを実現することができる。
【0092】
尚、ゲームの実現に必要なシンボルやキャラクタなどの画像データ、ペイテーブル、ボーナスゲームで選択されるシンボルとボーナスの内容の対応テーブルなどは、プログラム80に組み込んでおいてもよいし、或いは、プログラム以外の出所からコンピュータにインストールしてもよい。また、プログラム80には、図17に示したモジュール以外にも、スロットマシン10で行われる処理に必要な如何なるモジュールを組み込んでもよい。
【0093】
また、上記の記録媒体は、書き込まれた情報をコンピュータが読取ることができるものであれば如何なるものであってもよい。例えば、フロッピーディスクなどの磁気ディスク、DVDなどの光ディスク、半導体記憶装置等が該当する。
【0094】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、回転式のリールを表示させるのではなく、上下方向の各表示領域のシンボルが独立して回転するようにしてもよい。また、ボーナスシンボル及びボーナスゲームにおいてディスプレイ上を移動するキャラクタは上記のものに限られず、種々変更することができる。
【0095】
また、表示領域に表示させるシンボルの抽選は、プログラムによって得られる乱数値を利用するのではなく、乱数発生器によって得られる乱数値に基づいて行ってもよい。
【0096】
更に、コントローラをメインディスプレイ用及び第2ディスプレイ用それぞれに設けて別体としたり、或いは、各ディスプレイに表示させるゲーム用にCPUを用意してもよい。また、メインディスプレイ及び第2ディスプレイは、CRTプラズマ式、ELなどの如何なるものであってもよい。
【0097】
また、本発明の遊技装置は、上記のスロットマシンに限られない。例えば、パチンコの液晶画面上で上記のスロットゲームを実行させてもよいし、或いは、プレイヤがリールを停止させるための停止ボタンが備えられたタイプの遊技装置(例えばパチスロ)であってもよい。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ボーナスゲームの内容を新規にすることでプレイヤの興味を引き付け、且つ、ボーナスゲーム中であることをプレイヤに容易に把握させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遊技装置(スロットマシン)を示す外観斜視図である。
【図2】図1のスロットマシンの処理を制御するコントローラを示すブロック図である。
【図3】メインディスプレイの表示画面を示す図である。
【図4】図4(a)及び図4(b)は、スロットマシン10のペイラインを示す図である。
【図5】スロットマシンのペイテーブルを示す図である。
【図6】各リールに表示されるシンボルを示すシンボルテーブルである。
【図7】ボーナスゲームが開始されるまでのスロットマシンの制御方法を示すフローチャートである。
【図8】ボーナスゲーム中のスロットマシンの制御方法を示すフローチャートである。
【図9】メインディスプレイに3つのボーナスシンボルが表示された状態を示す図である。
【図10】メインディスプレイにおいて、3つのボーナスシンボルを中央行へ移動させた状態を示す図である。
【図11】メインディスプレイにおいて、ピエロキャラクタが登場した状態を示す図である。
【図12】メインディスプレイにおいて、ピエロキャラクタが移動している状態を示す図である。
【図13】メインディスプレイにおいて、ピエロキャラクタが横転して、ゾウのシンボルが選択された状態を示す図である。
【図14】選択されたシンボルとボーナスの内容の対応関係を示すテーブルである。
【図15】メインディスプレイにおいて、選択されたゾウのシンボルに、COLLECTマークを表示した状態を示す図である。
【図16】メインディスプレイにおいて、COLLECTマークが複数のシンボルに表示された状態を示す図である。
【図17】本発明のプログラムの各モジュールを示す構成図である。
【図18】図17に示すプログラムが記録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体(CD−ROM)を示す図である。
【符号の説明】
10…スロットマシン、20…メインディスプレイ、21…タッチセンサ、22…コイン投入部、23…紙幣挿入部、24…スタートボタン、25…BETボタン、30…第2ディスプレイ、31,32…選択ボタン、40…筐体、42…コイン受部、44…ホッパ、45…コインセンサ、50…コントローラ、52…メインメモリ、53…画像処理回路、54…ホッパ駆動回路、55…第2メモリ、56…画像処理回路、63…ペイテーブル、64…シンボルテーブル、66…ピエロキャラクタ、70,71,72…チケットシンボル(ボーナスシンボル)、80…プログラム、90…CD−ROM(記録媒体)、130…メインモジュール、140…スロットゲーム用モジュール、150…ボーナスゲーム用モジュール、A1〜A3,B1〜B3,C1〜C3,D1〜D3,E1〜E3…表示領域。

Claims (8)

  1. 複数種のシンボルからなるリールが回転表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数の表示領域を3行X列(Xは5以上の整数)有するディスプレイと、
    所定のプログラムを実行すると共に、前記ディスプレイの表示内容を制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、
    プレイヤによる操作手段のスタート操作を受け付けると、前記表示領域において前記リールの回転表示を行わせ、特定のボーナスシンボルを含んだ複数種の前記シンボルのなかから前記各表示領域に停止表示すべき前記シンボルを乱数抽選によって決定した後で前記各表示領域に前記シンボルを停止表示させ、前記各表示領域に停止表示された前記シンボルの配列に基づいて入賞の判定を行ってプレイヤに配当を支払うスロットゲームを開始し、
    前記スロットゲームにおける乱数抽選により、前記3行のうちの中央行における両側列を除いた(X−2)個の前記表示領域それぞれに前記ボーナスシンボルが表示されると決定された場合に、前記ディスプレイ上でボーナスゲームを開始させ、
    前記ボーナスゲームにおいては、前記(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の前記表示領域上を所定のキャラクタを移動させ、その後、前記キャラクタに前記複数の表示領域のうちのいずれかの上で所定の動作をさせると共に、前記所定の動作をした前記表示領域に、前記キャラクタが前記動作をしたことを示すマークを表示させ、
    前記キャラクタが前記所定の動作をした前記表示領域に表示された前記シンボルの種類に基づいて、プレイヤに与える配当であるボーナスを決定し、
    前記プレイヤに前記ボーナスを与えた後、前記キャラクタを、前記マークを前記表示領域に表示させた状態のまま、前記(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の前記表示領域上を再び移動させ、その後、前記キャラクタに前記複数の表示領域のうちのいずれかの上で再び前記所定の動作をさせ、
    前記キャラクタが再び前記所定の動作をした表示領域に前記マークが既に表示されていた場合には前記ボーナスゲームを終了させ、前記マークが表示されていない場合には、前記キャラクタが前記所定の動作をした前記表示領域に表示された前記シンボルの種類に基づいてボーナスを決定することを特徴とする遊技装置。
  2. 前記シンボルの種類と前記ボーナスとの対応関係を示すテーブルを格納した格納手段を備え、
    前記コントローラは、前記格納手段の前記テーブルに基づいて、前記プレイヤに与えるボーナスを決定することを特徴とする請求項1記載の遊技装置。
  3. スロットマシンであり、前記コントローラは、乱数値に従って前記複数種のシンボルのなかから前記各表示領域に表示すべきシンボルを決定することを特徴とする請求項1記載の遊技装置。
  4. スロットマシンであり、前記コントローラは、3行X列のリールの画像を前記ディスプレイに表示させることを特徴とする請求項1記載の遊技装置。
  5. 複数種のシンボルからなるリールが回転表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数の表示領域を3行X列(Xは5以上の整数)表示するディスプレイと、前記ディスプレイの表示内容を制御するコントローラと、を備えた遊技装置の制御方法において、
    プレイヤによる操作手段のスタート操作を受け付けると、所定のプログラムに従ってスロットゲームを開始し、前記ディスプレイに、前記表示領域において前記リールの回転表示を行わせるステップと、
    特定のボーナスシンボルを含んだ複数種の前記シンボルのなかから前記各表示領域に停止表示すべき前記シンボルを乱数抽選によって決定した後で前記各表示領域に前記シンボルを停止表示させるステップと、
    前記各表示領域に停止表示されたシンボルの配列に基づいて、入賞の判定を行ってプレ イヤに配当を支払うステップと、
    前記乱数抽選により、前記3行のうちの中央行における両側列を除いた(X−2)個の前記表示領域それぞれに前記ボーナスシンボルが表示されると決定された場合に、前記ディスプレイ上でボーナスゲームを開始させるステップと、
    前記ボーナスゲームにおいて、前記(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の前記表示領域上を所定のキャラクタを移動させ、その後、前記キャラクタに前記複数の表示領域のうちのいずれかの上で所定の動作をさせると共に、前記所定の動作をした前記表示領域に、前記キャラクタが前記動作をしたことを示すマークを表示させるステップと、
    前記キャラクタが前記所定の動作をした前記表示領域に表示された前記シンボルの種類に基づいて、プレイヤに与える配当であるボーナスを決定するステップと、
    前記プレイヤに前記ボーナスを与えた後、前記マークを前記表示領域に表示させた状態で前記キャラクタを前記(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の前記表示領域上を再び移動させ、その後、前記キャラクタに前記複数の表示領域のうちのいずれかの上で再び前記所定の動作をさせるステップと、
    前記キャラクタが再び前記所定の動作をした表示領域に前記マークが既に表示されていた場合には前記ボーナスゲームを終了させるステップと、
    を含むことを特徴とする遊技装置の制御方法。
  6. 前記遊技装置は、前記シンボルの種類と前記ボーナスとの対応関係を示すテーブルを格納した格納手段を備え、
    前記プレイヤに与えるボーナスを決定するステップにおいて、前記格納手段の前記テーブルに基づいて、前記ボーナスを決定することを特徴とする請求項5記載の遊技装置の制御方法。
  7. ディスプレイに、複数種のシンボルからなるリールが回転表示された後に、一のシンボルが停止表示される複数の表示領域を3行X列(Xは5以上の整数)表示し、プレイヤによる操作手段のスタート操作を受け付けると、前記表示領域において前記リールの回転表示を行わせてスロットゲームを開始するステップと、
    特定のボーナスシンボルを含んだ複数種の前記シンボルのなかから前記各表示領域に停止表示すべき前記シンボルを乱数抽選によって決定した後で前記各表示領域に前記シンボルを停止表示させるステップと、
    前記各表示領域に停止表示されたシンボルの配列に基づいて、入賞の判定を行ってプレイヤに配当を支払うステップと、
    前記乱数抽選により、前記3行のうちの中央行における両側列を除いた(X−2)個の前記表示領域それぞれに前記ボーナスシンボルが表示されると決定された場合に、前記ディスプレイ上でボーナスゲームを開始させるステップと、
    前記ボーナスゲームにおいて、前記(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の前記表示領域上を所定のキャラクタを移動させ、その後、前記キャラクタに前記複数の表示領域のうちのいずれかの上で所定の動作をさせると共に、前記所定の動作をした前記表示領域に、前記キャラクタが前記動作をしたことを示すマークを表示させるステップと、
    前記キャラクタが前記所定の動作をした前記表示領域に表示された前記シンボルの種類に基づいて、プレイヤに与える配当であるボーナスを決定するステップと、
    前記プレイヤに前記ボーナスを与えた後、前記マークを前記表示領域に表示させた状態で前記キャラクタを前記(X−2)個のボーナスシンボルの周囲の前記表示領域上を再び移動させ、その後、前記キャラクタに前記複数の表示領域のうちのいずれかの上で再び前記所定の動作をさせるステップと、
    前記キャラクタが再び前記所定の動作をした表示領域に前記マークが既に表示されていた場合には前記ボーナスゲームを終了させるステップと、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
  8. 請求項7記載のプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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