JP4215906B2 - 化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、老化予防効果、メラニン生成抑制効果および養毛効果が期待される化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
インド古代人が病気とその治療の経験と知識からアーユルヴェーダ(生命の科学)という伝統医学を発展させている。アーユルヴェーダの中心的概念は、”ダートゥ”およびヴァータ、ピッタ、カパと呼ばれる3つの要素(トリドーシャと呼ぶ)からなる。
【0003】
”ダートゥ”は自然界を支える根本要素という意味で、ラサ(体液)、血液、筋肉、脂肪、骨、骨髄(神経)、生殖器の7つの組織からなるといわれる。
食物は摂取されるとこの7つの組織を経て代謝される。そして全ての生物が3つの要素(トリドーシャ)に分類される。
ヒトの体を支えているのがこの”ダートゥ”であり、ヒトの体質(肉体、心理、生理)に当たるものが”ドーシャ”と呼ばれるものである。
【0004】
これら3つの要素が平衡状態であれば身体を維持する役割を果たすが、その平衡を崩し、不調和となるとそれぞれの要素に応じた疾病を起こすといわれる。
3つの”ドーシャ”の平衡を保つような正しい食事、療法が大切といわれ、病気に対してはさまざまな薬用植物、香料、有機物、鉱物などの物質からなるものが利用されている。
【0005】
皮膚におけるアーユルヴェーダは、食事療法のほかに、乾癬をはじめとする皮膚の病気のための処方箋、オイルマッサージ、発汗療法などの健康増進方法が紹介されている。
紹介されている処方箋は、古来伝承を基にして身近な食物や多様な薬草を複雑に組合わせ混合されて、処方されたものである。
しかしながら、その根拠は経験から積み立てられているものであり、現代の科学的評価が加えられたものはいまだ少ないのである。
【0006】
最近、例えば、一部のアーユルヴェーダ製品に抗酸化性を認めた文献[V.Suja et al.,Current Science.,72(1),10(1997)]、マウスでの免疫修飾効果を認めた文献[R. Inaba et al.,Jpn. J. Hyg.,50,901-905(1995)]などが紹介されているにすぎない。またスキントリートメントやアクネ治療を紹介した文献[Cosmetic & Toiletries,112(Aug),37-42(1997)]も紹介されているがその根拠を示すデータはなく、その効果の真価は不明である。
【0007】
かかる事情に鑑み、発明者等は、このインドの伝統医学を生かして化粧品に応用すべく、ハーブ(生薬、薬草、漢方、香辛料など)を一定条件下、油で抽出したものを現代のサイエンスで評価し、化粧品への応用を試みた。
【0008】
本発明者等は、インドの伝統医学でも、日本でも食用油として身近で健康性が謳われているゴマ油を用いていくつかのハーブを一定条件下で抽出したものについて、抗酸化性効果、チロシナーゼ阻害活性効果、5α−レダクターゼ阻害効果などを鋭意検討したところ、ハーブをゴマ油で常温から150℃で抽出したものを配合した化粧料、例えば、ハーブがサンショウ、タイム、パプリカ、オレガノ、ナツメグ、ジンジャー、ガーリック、フェンネル、クミン、クローブ、オールスパイスなどを抽出したものに、抗酸化性効果、チロシナーゼ阻害活性効果、5α−レダクターゼ阻害効果などを有することを見出し、本発明を完成したものであって、その目的とするところは、老化予防効果、メラニン生成抑制効果および養毛効果が期待される化粧料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、ハーブをゴマ油で常温から150℃の範囲で抽出したハーブ抽出油を配合することを特徴とする化粧料、そのハーブが例えば、サンショウ、タイム、パプリカ、オレガノ、ナツメグ、ジンジャー、ガーリック、フェンネル、クミン、クローブおよびオールスパイスであるところの化粧料、それらの内、そのハーブがクミンまたはジンジャーで調製されたものを配合することを特徴とする美白化粧料、または、それらのハーブの内、そのハーブがクローブで調製されたものを配合することを特徴とする養毛化粧料によって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について詳述する。
【0011】
本発明に利用されるハーブとは、生薬、薬草、漢方、香辛料などの植物成分をを指す。具体的にはサンショウ、タイム、パプリカ、オレガノ、ナツメグ、ジンジャー、ガーリック、フェンネル、クミン、クローブおよびオールスパイスなどが挙げられる。
【0012】
また、本発明で利用されるゴマ油としては、ゴマを圧搾して得られる粗油、その粗油を脱臭、脱色処理して得られる無臭、無色のゴマ油に調製されたものが挙げられ、更には、市販のごま油などが挙げられる。
【0013】
本発明で抽出方法としては、該ハーブの乾燥粉末を1〜50重量%濃度になるようにあらかじめ用意しておいた容器に入ったゴマ油に添加し抽出する。ゴマ油で抽出する条件としては、常温から150℃であり、常温(20℃)で数十日〜150℃で数時間の範囲の条件下で抽出を行うのが好ましい。また、容器内は窒素置換するのがより好ましい。抽出は暗所で行うのがより好ましい。抽出後、残査はろ過操作、遠心機操作などで分離することが好ましい。
本発明に利用される、上記条件で得られたものを以下「ハーブ抽出ゴマ油」と呼称する。
上記の常温から150℃の温度条件下で得られたハーブ抽出ゴマ油は、意外にも皮膚刺激が著しく緩和されるのである。
【0014】
本発明に利用されるハーブ抽出ゴマ油の配合量としては、化粧料の形態により適宜選択されるが、化粧料の処方成分全量を基準として、0.1〜90重量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜50重量%の範囲である。
【0015】
本発明の化粧料には、上記原料の他にタール系色素、酸化鉄などの着色顔料、パラベンなどの防腐剤、脂肪酸石鹸、セチル硫酸ナトリウムなどの陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤、ベタイン型、スルホベタイン型、スルホアミノ酸型、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウムなどの両性界面活性剤、レシチン、リゾフォスファチジルコリンなどの天然系界面活性剤、保湿剤、紫外線吸収剤、香料などを、本発明の目的を達成する範囲内で適宜配合することができる。
【0016】
本発明の化粧料の形態としては、通常のものが適用され、例えば、化粧水、クリーム、乳液、ファンデーション、パック、浴用剤、ヘアートニック、ヘアーローション、ヘアートリートメント、ヘアークリーム、ヘアーコンディショナー、ヘアージェル、ヘアーミスト、ヘアーフォーム、コロン、洗顔料、ボディーシャンプー、シャンプー、リンスおよび浴用剤などが挙げられる。
【0017】
【実施例】
以下、実施例および比較例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。尚、以下における%表示は特に指定しない限り、重量%を示す。また、実施例に先立ち(1)抗酸化性試験法、(2)荒れ肌改善効果の測定試験法、(3)チロシナーゼ阻害効果の測定方法、(4)美白効果の官能評価試験法、(5)5α−レダクターゼ阻害試験法、(6)マウス毛成長促進効果試験法を説明する。さらに、ハーブ抽出ゴマ油の製造方法の例を示す。
【0018】
(1)抗酸化性試験法
乾燥サンプル瓶の重量を測定した後、被験試料(製造例1〜4などに示した方法にて調製したハーブ抽出ゴマ油)5gをサンプル瓶(n=2)に計り取り、サンプル瓶をアルミホイルで覆い、60℃に調製した恒温機に静置した。経時的にその試料を取り出し、デシケーター中で30分放置し、常温にもどした後、その重量を測定し、n=2の重量増加率の平均値を求めた。後述での自動酸化安定性結果は、上記重量増加率が0.1%となるまでの時間を求めた。
(2)荒れ肌改善効果の測定試験法
下脚に荒れ肌を有する中高年被験者20名を対象として4週間連続塗布効果を調べた。被験者の左側脚試験部位に1日2回約1gの試料を塗布し、試験開始前および終了後の皮膚の状態を表1の判定基準により判定した。なお、右側下脚は試料を塗布せず対象とした。
【0019】
【表1】
【0020】
試験前後の試験部位と対照部位の判定結果を比較し、皮膚乾燥度が2段階以上改善された場合(例えば+→−,++→±)を「有効」、1段階改善された場合を「やや有効」、変化がなかった場合を「無効」とした。試験結果は「有効」、「やや有効」となった被験者の人数で示した。
【0021】
(3)チロシナーゼ阻害効果の測定方法
マックルベイン緩衝液(pH6.8)1mlに0.3mg/ml濃度のチロシン溶液1mlを加え、ここへ被験試料(EtoH・TritonX-100・H2O・試料=6:2:41:1で試料乳化分散)0.9mlを加え、37℃にて10分間予備保温を行う。その後、これに1mg/ml濃度のマッシュルーム由来チロシナーゼ(シグマ社製)0.1mlを加え、37℃、15分間反応させた。それから分光光度計を用いて、波長475nmにて吸光度(A)を測定した。一方、チロシナーゼの代わりに緩衝液0.1mlを加えたものの吸光度(B)、試料溶液の代わりに分散液(EtoH・TritonX-100・H2O=6:2:42)0.9mlを加えたものの吸光度(C)、さらに試料溶液とチロシナーゼの代わりに緩衝液0.1mlと分散液0.9mlを加えたものの吸光度(D)をそれぞれ測定して下式に従いチロシナーゼ活性の阻害率(%)を算出する。
阻害率(%)=[1−(A−B)/(C−D)]×100
【0022】
(4)美白効果の官能評価試験法
色素沈着に悩む被験者25名が試料を3週間連用し美白効果を評価した。結果は「美白効果があった」と回答した被験者の人数で示した。
【0023】
(5)5α−レダクターゼ活性阻害試験法。
▲1▼酵素源:SD系ラット(10週齢、オス)を屠殺後、前立腺を摘出し、3倍容の0.25Mシュークロースを含む0.1Mヘペス(HEPES)緩衝液(pH7.2)中にてホモジナイズした。得られたホモジネートを3,000rpm,10分の遠心分離により核分画を分離し、同倍容の上記緩衝溶液に再懸濁して酵素溶液とした。
【0024】
▲2▼アッセー法:5α- レダクターゼ活性測定にはマイクロラジオアッセー法を用いた。詳しくは、1.5nmolの(4−14C)-テストステロン及び試料溶液を添加し、溶媒を揮発させた後、10μlの50mMニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド(NADPH)及び60μlの上記緩衝溶液を加え攪拌し、37℃で5分間プレインキュベーションした。反応は30μlの酵素溶液を添加することにより開始した。37℃、60分間インキュベートした後、0.4mlのクロロホルム:メタノール(1:2)溶液を加えて、反応を停止させ、3,000rpm,10分間遠心し、分析用サンプルを得た。
【0025】
▲3▼分析方法:50μlの各サンプルを下記2段階の薄層クロマトグラフィー(TLC)に掛けた。
本系により、文献[Clin.Endocrinol.,M.J.Thornton,I.Laing,K.Hamada,A.G.Messenger and V.A.Randall,39, 633-639, 1993]に示す如く、全ての男性ホルモン代謝物を分析することが可能である。
・ジクロロメタン:ジエチルエーテル(70:10)
・クロロホルム:ジエチルエーテル(90:10)
TLC板は風乾後、ラジオクロマトアナライザー(アロカ JT601)を用いて、5α- レダクターゼによるテストステロンの5α−ダイハイドロテストステロンへの変換率を測定した。試料無添加(コントロール)の場合の変換率(A)と各試料の変換率(B)から、下記式で5α-レダクターゼ阻害率を算出した。
5α−レダクターゼ阻害率(%)=[1−(B)/(A)]×100
尚、この数値が高い程、5α-レダクターゼ活性阻害能を有する。
【0026】
(6)マウス毛成長促進効果試験法
C3H系マウス(雄・8週齢・平均体重35g)の背部中央の皮膚を電気バリカンで刈った後、シェーバーにより完全に除毛した。翌日より実施例および比較例の各試料を被験部皮膚に毎日1回、一匹当り0.2ml塗布した。一試料に対して動物は一群10匹を使用した。実験開始後14日目に動物を屠殺し、被験部皮膚の写真撮影を行なった。つぎに、写真を画像解析装置に取り込み、最初に毛刈りした無塗布部の面積率(A)と、塗布部(比較例及び実施例)の発毛面積率(B)を求め、さらに
発毛率=(B)/(A)
を個々の動物について算出した。後述の表には実施例または比較例の各群の平均値を示した。
【0027】
製造例1〜4(ハーブ抽出ゴマ油の製造方法)
以下にハーブ抽出ゴマ油の製造方法の例を示す。
【0028】
製造例1(オレガノ抽出ゴマ油)
オレガノの乾燥粉末を5重量%濃度になるようにあらかじめ入れておいたゴマ油(竹本油脂社製)に添加し、容器内を窒素置換して、30℃で、暗所にて3週間抽出した。抽出後、遠心分離機で3000rpm,10分の条件下で残査を除いてオレガノ抽出ゴマ油得た。
【0029】
製造例2(クミン抽出ゴマ油)
クミンの乾燥粉末を5重量%濃度になるようにあらかじめ入れておいたゴマ油に添加し、容器内を窒素置換して、30℃で、暗所にて3週間抽出した。抽出後、遠心分離機で3000rpm,10分の条件下で残査を除いてクミン抽出ゴマ油得た。
【0030】
製造例3(ジンジャー抽出ゴマ油)
ジンジャーの乾燥粉末を5重量%濃度になるようにあらかじめ入れておいたゴマ油に添加し、容器内を窒素置換して、30℃で、暗所にて3週間抽出した。抽出後、遠心分離機で3000rpm,10分の条件下で残査を除いてジンジャー抽出ゴマ油得た。
【0031】
製造例4(クローブ抽出ゴマ油)
クローブの乾燥粉末を5重量%濃度になるようにあらかじめ入れておいたゴマ油に添加し、容器内を窒素置換して、30℃で、暗所にて3週間抽出した。抽出後、遠心分離機で3000rpm,10分の条件下で残査を除いてクローブ抽出ゴマ油得た。
【0032】
実施例1〜11,比較例1〜2
▲1▼抗酸化性効果
被験試料は製造方法1〜4で得られた試料の他、同製造方法でサンショウ、タイム、パプリカ、ナツメグ、ガーリック、フェンネル、オールスパイスのゴマ油抽出物をそれぞれ調製した。実施例1はオレガノ抽出ゴマ油、実施例2はクミン抽出ゴマ油、実施例3はジンジャー抽出ゴマ油、実施例4はクローブ抽出ゴマ油、実施例5はサンショウ抽出ゴマ油、実施例6はタイム抽出ゴマ油、実施例7パプリカ抽出ゴマ油、実施例8はナツメグ抽出ゴマ油、実施例9はガーリック抽出ゴマ油、実施例10はフェンネル抽出ゴマ油、実施例11はオールスパイス抽出ゴマ油である。また、比較例1、比較例2のゴマ油およびサフラワー油は市販品を用いた。これらの被験試料について前述の抗酸化性試験で評価した。その自動酸化安定性の結果を表2に示した。
その結果、ゴマ油やサフラワー油単独(比較例1および2)よりも本発明の上記ハーブ類をゴマ油で抽出したハーブ抽出ゴマ油(実施例1〜11)のほうが抗酸化性が優れることが示された。
【0033】
【表2】
【0034】
実施例12〜13および比較例3〜5
▲2▼チロシナーゼ阻害効果
被験試料は製造方法2および3で得られたものを表3に示す濃度に調製した。試料はハーブ抽出ゴマ油をエタノールと活性剤(toriton X100)に分散し、その後水を添加し、ボルテックスで分散して調製する。実施例12はクミン抽出ゴマ油(2%)、実施例13はジンジャー抽出ゴマ油(2%)である。また比較例3は、市販品(竹本油脂社製)のゴマ油、比較例4はAyuruveda-1(商品名Valiga Narayana Thailam)で、比較例5は陽性対照のアルブチン(0.6%)である。これらの被験試料について前述のチロシナーゼ阻害効果試験で評価した。その結果を表3に示した。その結果、比較例5が陽性を示す試験系において、比較例3および4には、ほとんど活性を認めないのに対し、実施例12のクミン抽出ゴマ油および実施例13のジンジャー抽出ゴマ油には活性を認めた。
【0035】
【表3】
【0036】
実施例14〜16および比較例6
▲3▼テストステロン−5α−レダクターゼ活性阻害作用
被験試料は製造方法4で得られたクローブのゴマ油抽出物を使用した。クローブ抽出ゴマ油を表4で示した濃度に調製した。(実施例14〜16)また、0.1Mヘペス(HEPES)緩衝液(pH7.2)を対照とした。(比較例6)これらの被験試料について前述のテストステロン−5α−レダクターゼ活性阻害作用の測定試験で評価した。その結果を表4に示したように、比較例6では活性が認められないのに対しクローブ抽出ゴマ油(実施例14〜16)はより高い活性を認めた。
【0037】
【表4】
【0038】
実施例17〜20,比較例7〜8
製造例1〜4で調製したハーブ抽出ゴマ油を表5の組成において配合し、下記の調製方法に基づいてスキンクリームを調製した。
【0039】
調製方法
(A)を70℃にし、ここへ(B)を添加して均一に溶解し、(A)を攪拌しながら(C)を(A)に注入して乳化分散した後、攪拌しながら温度30℃まで冷却して調製する。
【0040】
【表5】
【0041】
この調製方法で製造例1〜4までのハーブ抽出ゴマ油を配合したスキンクリームを製造した(実施例17〜20)。また、比較例としてゴマ油無添加(比較例7)およびゴマ油配合のスキンクリーム(比較例8)を製造した。それらのスキンクリームについて荒れ肌改善効果を調べた。得られた結果を表6に示す。
【0042】
【表6】
【0043】
これらの結果から分かるように、比較例7は荒れ肌の改善効果はほとんど認められず、比較例8のゴマ油はある程度改善効果が認められるのに対し、本発明の実施例17〜20のハーブ抽出ゴマ油配合スキンクリームはより顕著な荒れ肌改善効果を示した。
【0044】
実施例21〜24,比較例9〜10
前記実施例17〜20で記載した調製方法で、製造例2〜3のハーブ抽出ゴマ油を配合したスキンクリームを表7に示した配合濃度で製造した。(実施例21〜24)また比較例としてゴマ油無添加(比較例9)およびゴマ油配合のスキンクリーム(比較例10)を製造した。それらのスキンクリームについて美白効果の官能評価試験を行った。得られた結果を表7に示す。
【0045】
【表7】
【0046】
これらの結果から分かるように、比較例9は美白効果はほとんど認められず、比較例10のゴマ油配合クリームはある程度の効果が認められるのに対し、本発明の実施例21〜22のクミン抽出ゴマ油配合、実施例23〜24のジンジャ−抽出ゴマ油配合の各スキンクリームは、より顕著な美白効果を示した。
【0047】
実施例25〜26,比較例11〜12
製造例4で調製したクローブ抽出ゴマ油を表8の組成において配合し、下記の調製方法に基づいてヘアートニックを調製した。
【0048】
【表8】
【0049】
調製方法
表8に記載の(A)に属する成分を加熱溶解し、ここに(B)を徐々に添加し、均一に溶解し、更に(C)成分を加えて混合攪拌して製造した。
【0050】
該ヘアートニックについてマウス毛成長促進効果を調べた。その結果を表9に示した。これらの結果から分かるように、本発明の実施例25〜26のヘアートニックは明らかに毛成長促進効果を示した。一方、比較例11は、十分な効果が認められず、比較例12のゴマ油配合ヘアートニックは、ある程度の促進効果を認めたけれども本発明の実施例25〜26のヘアートニックに比べると劣っていた。
【0051】
【表9】
【0052】
【発明の効果】
以上記載のごとく、本発明が、老化予防効果、メラニン生成抑制効果および養毛効果が期待される化粧料を提供することは明らかである。
Claims (2)
- オレガノ、ジンジャー、クミンの一種、または二種以上のハーブをゴマ油で常温(20℃)から150℃の範囲で抽出したハーブ抽出油を配合することを特徴とする化粧料。
- クミンまたはジンジャーをゴマ油で常温(20℃)から150℃の範囲で抽出したハーブ抽出油を配合することを特徴とする美白化粧料。
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