JP2000302636A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

Info

Publication number
JP2000302636A
JP2000302636A JP11263411A JP26341199A JP2000302636A JP 2000302636 A JP2000302636 A JP 2000302636A JP 11263411 A JP11263411 A JP 11263411A JP 26341199 A JP26341199 A JP 26341199A JP 2000302636 A JP2000302636 A JP 2000302636A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sesame oil
cosmetic
extracted
effect
herb
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11263411A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4215906B2 (ja
Inventor
Kazuyoshi Morita
和良 森田
Yasuko Fukuda
靖子 福田
Yasushi Sumida
康史 炭田
Kazuto Hamada
和人 濱田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP26341199A priority Critical patent/JP4215906B2/ja
Publication of JP2000302636A publication Critical patent/JP2000302636A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4215906B2 publication Critical patent/JP4215906B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】老化予防効果、メラニン生成抑制効果および養
毛効果が期待される化粧料を提供することにある。 【解決手段】ハーブをゴマ油で常温から150℃の範囲
で抽出したハーブ抽出油を配合することを特徴とする化
粧料 、そのハーブがサンショウ、タイム、パプリカ、
オレガノ、ナツメグ、ジンジャー、ガーリック、フェン
ネル、クミン、クローブおよびオールスパイスであると
ころの化粧料、それらの内、そのハーブがクミンまたは
ジンジャーで調製されたものを配合することを特徴とす
る美白化粧料、または、それらのハーブの内、そのハー
ブがクローブで調製されたものを配合することを特徴と
する養毛化粧料によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、老化予防効果、メ
ラニン生成抑制効果および養毛効果が期待される化粧料
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】インド
古代人が病気とその治療の経験と知識からアーユルヴェ
ーダ(生命の科学)という伝統医学を発展させている。
アーユルヴェーダの中心的概念は、”ダートゥ”および
ヴァータ、ピッタ、カパと呼ばれる3つの要素(トリド
ーシャと呼ぶ)からなる。
【0003】”ダートゥ”は自然界を支える根本要素と
いう意味で、ラサ(体液)、血液、筋肉、脂肪、骨、骨
髄(神経)、生殖器の7つの組織からなるといわれる。
食物は摂取されるとこの7つの組織を経て代謝される。
そして全ての生物が3つの要素(トリドーシャ)に分類
される。ヒトの体を支えているのがこの”ダートゥ”で
あり、ヒトの体質(肉体、心理、生理)に当たるもの
が”ドーシャ”と呼ばれるものである。
【0004】これら3つの要素が平衡状態であれば身体
を維持する役割を果たすが、その平衡を崩し、不調和と
なるとそれぞれの要素に応じた疾病を起こすといわれ
る。3つの”ドーシャ”の平衡を保つような正しい食
事、療法が大切といわれ、病気に対してはさまざまな薬
用植物、香料、有機物、鉱物などの物質からなるものが
利用されている。
【0005】皮膚におけるアーユルヴェーダは、食事療
法のほかに、乾癬をはじめとする皮膚の病気のための処
方箋、オイルマッサージ、発汗療法などの健康増進方法
が紹介されている。紹介されている処方箋は、古来伝承
を基にして身近な食物や多様な薬草を複雑に組合わせ混
合されて、処方されたものである。しかしながら、その
根拠は経験から積み立てられているものであり、現代の
科学的評価が加えられたものはいまだ少ないのである。
【0006】最近、例えば、一部のアーユルヴェーダ製
品に抗酸化性を認めた文献[V.Sujaet al.,Current Sc
ience.,72(1),10(1997)]、マウスでの免疫修飾効果を認
めた文献[R. Inaba et al.,Jpn. J. Hyg.,50,901-
905(1995)]などが紹介されているにすぎない。またスキ
ントリートメントやアクネ治療を紹介した文献[Cosmeti
c & Toiletries,112(Aug),37-42(1997)]も紹介され
ているがその根拠を示すデータはなく、その効果の真価
は不明である。
【0007】かかる事情に鑑み、発明者等は、このイン
ドの伝統医学を生かして化粧品に応用すべく、ハーブ
(生薬、薬草、漢方、香辛料など)を一定条件下、油で
抽出したものを現代のサイエンスで評価し、化粧品への
応用を試みた。
【0008】本発明者等は、インドの伝統医学でも、日
本でも食用油として身近で健康性が謳われているゴマ油
を用いていくつかのハーブを一定条件下で抽出したもの
について、抗酸化性効果、チロシナーゼ阻害活性効果、
5α−レダクターゼ阻害効果などを鋭意検討したとこ
ろ、ハーブをゴマ油で常温から150℃で抽出したもの
を配合した化粧料、例えば、ハーブがサンショウ、タイ
ム、パプリカ、オレガノ、ナツメグ、ジンジャー、ガー
リック、フェンネル、クミン、クローブ、オールスパイ
スなどを抽出したものに、抗酸化性効果、チロシナーゼ
阻害活性効果、5α−レダクターゼ阻害効果などを有す
ることを見出し、本発明を完成したものであって、その
目的とするところは、老化予防効果、メラニン生成抑制
効果および養毛効果が期待される化粧料を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、ハーブを
ゴマ油で常温から150℃の範囲で抽出したハーブ抽出
油を配合することを特徴とする化粧料、そのハーブが例
えば、サンショウ、タイム、パプリカ、オレガノ、ナツ
メグ、ジンジャー、ガーリック、フェンネル、クミン、
クローブおよびオールスパイスであるところの化粧料、
それらの内、そのハーブがクミンまたはジンジャーで調
製されたものを配合することを特徴とする美白化粧料、
または、それらのハーブの内、そのハーブがクローブで
調製されたものを配合することを特徴とする養毛化粧料
によって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0011】本発明に利用されるハーブとは、生薬、薬
草、漢方、香辛料などの植物成分をを指す。具体的には
サンショウ、タイム、パプリカ、オレガノ、ナツメグ、
ジンジャー、ガーリック、フェンネル、クミン、クロー
ブおよびオールスパイスなどが挙げられる。
【0012】また、本発明で利用されるゴマ油として
は、ゴマを圧搾して得られる粗油、その粗油を脱臭、脱
色処理して得られる無臭、無色のゴマ油に調製されたも
のが挙げられ、更には、市販のごま油などが挙げられ
る。
【0013】本発明で抽出方法としては、該ハーブの乾
燥粉末を1〜50重量%濃度になるようにあらかじめ用
意しておいた容器に入ったゴマ油に添加し抽出する。ゴ
マ油で抽出する条件としては、常温から150℃であ
り、常温(20℃)で数十日〜150℃で数時間の範囲
の条件下で抽出を行うのが好ましい。また、容器内は窒
素置換するのがより好ましい。抽出は暗所で行うのがよ
り好ましい。抽出後、残査はろ過操作、遠心機操作など
で分離することが好ましい。本発明に利用される、上記
条件で得られたものを以下「ハーブ抽出ゴマ油」と呼称
する。上記の常温から150℃の温度条件下で得られた
ハーブ抽出ゴマ油は、意外にも皮膚刺激が著しく緩和さ
れるのである。
【0014】本発明に利用されるハーブ抽出ゴマ油の配
合量としては、化粧料の形態により適宜選択されるが、
化粧料の処方成分全量を基準として、0.1〜90重量
%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜50重量
%の範囲である。
【0015】本発明の化粧料には、上記原料の他にター
ル系色素、酸化鉄などの着色顔料、パラベンなどの防腐
剤、脂肪酸石鹸、セチル硫酸ナトリウムなどの陰イオン
界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬
化ヒマシ油、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリグリ
セリン脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤、テト
ラアルキルアンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤、
ベタイン型、スルホベタイン型、スルホアミノ酸型、N
−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウムなどの両
性界面活性剤、レシチン、リゾフォスファチジルコリン
などの天然系界面活性剤、保湿剤、紫外線吸収剤、香料
などを、本発明の目的を達成する範囲内で適宜配合する
ことができる。
【0016】本発明の化粧料の形態としては、通常のも
のが適用され、例えば、化粧水、クリーム、乳液、ファ
ンデーション、パック、浴用剤、ヘアートニック、ヘア
ーローション、ヘアートリートメント、ヘアークリー
ム、ヘアーコンディショナー、ヘアージェル、ヘアーミ
スト、ヘアーフォーム、コロン、洗顔料、ボディーシャ
ンプー、シャンプー、リンスおよび浴用剤などが挙げら
れる。
【0017】
【実施例】以下、実施例および比較例に基づいて本発明
を更に詳細に説明する。尚、以下における%表示は特に
指定しない限り、重量%を示す。また、実施例に先立ち
(1)抗酸化性試験法、(2)荒れ肌改善効果の測定試
験法、(3)チロシナーゼ阻害効果の測定方法、(4)
美白効果の官能評価試験法、(5)5α−レダクターゼ
阻害試験法、(6)マウス毛成長促進効果試験法を説明
する。さらに、ハーブ抽出ゴマ油の製造方法の例を示
す。
【0018】(1)抗酸化性試験法 乾燥サンプル瓶の重量を測定した後、被験試料(製造例
1〜4などに示した方法にて調製したハーブ抽出ゴマ
油)5gをサンプル瓶(n=2)に計り取り、サンプル
瓶をアルミホイルで覆い、60℃に調製した恒温機に静置
した。経時的にその試料を取り出し、デシケーター中で
30分放置し、常温にもどした後、その重量を測定し、
n=2の重量増加率の平均値を求めた。後述での自動酸
化安定性結果は、上記重量増加率が0.1%となるまで
の時間を求めた。 (2)荒れ肌改善効果の測定試験法 下脚に荒れ肌を有する中高年被験者20名を対象として
4週間連続塗布効果を調べた。被験者の左側脚試験部位
に1日2回約1gの試料を塗布し、試験開始前および終
了後の皮膚の状態を表1の判定基準により判定した。な
お、右側下脚は試料を塗布せず対象とした。
【0019】
【表1】
【0020】試験前後の試験部位と対照部位の判定結果
を比較し、皮膚乾燥度が2段階以上改善された場合(例
えば+→−,++→±)を「有効」、1段階改善された
場合を「やや有効」、変化がなかった場合を「無効」と
した。試験結果は「有効」、「やや有効」となった被験
者の人数で示した。
【0021】(3)チロシナーゼ阻害効果の測定方法 マックルベイン緩衝液(pH6.8)1mlに0.3m
g/ml濃度のチロシン溶液1mlを加え、ここへ被験
試料(EtoH・TritonX-100・H2O・試料=6:2:
41:1で試料乳化分散)0.9mlを加え、37℃に
て10分間予備保温を行う。その後、これに1mg/m
l濃度のマッシュルーム由来チロシナーゼ(シグマ社
製)0.1mlを加え、37℃、15分間反応させた。
それから分光光度計を用いて、波長475nmにて吸光
度(A)を測定した。一方、チロシナーゼの代わりに緩
衝液0.1mlを加えたものの吸光度(B)、試料溶液
の代わりに分散液(EtoH・TritonX-100・H2O=
6:2:42)0.9mlを加えたものの吸光度
(C)、さらに試料溶液とチロシナーゼの代わりに緩衝
液0.1mlと分散液0.9mlを加えたものの吸光度
(D)をそれぞれ測定して下式に従いチロシナーゼ活性
の阻害率(%)を算出する。 阻害率(%)=[1−(A−B)/(C−D)]×10
【0022】(4)美白効果の官能評価試験法 色素沈着に悩む被験者25名が試料を3週間連用し美白
効果を評価した。結果は「美白効果があった」と回答し
た被験者の人数で示した。
【0023】(5)5α−レダクターゼ活性阻害試験
法。 酵素源:SD系ラット(10週齢、オス)を屠殺後、
前立腺を摘出し、3倍容の0.25Mシュークロースを
含む0.1Mヘペス(HEPES)緩衝液(pH7.
2)中にてホモジナイズした。得られたホモジネートを
3,000rpm,10分の遠心分離により核分画を分
離し、同倍容の上記緩衝溶液に再懸濁して酵素溶液とし
た。
【0024】アッセー法:5α- レダクターゼ活性
測定にはマイクロラジオアッセー法を用いた。詳しく
は、1.5nmolの(4−14C)-テストステロン及び
試料溶液を添加し、溶媒を揮発させた後、10μlの5
0mMニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド(N
ADPH)及び60μlの上記緩衝溶液を加え攪拌し、
37℃で5分間プレインキュベーションした。反応は3
0μlの酵素溶液を添加することにより開始した。37
℃、60分間インキュベートした後、0.4mlのクロ
ロホルム:メタノール(1:2)溶液を加えて、反応を
停止させ、3,000rpm,10分間遠心し、分析用
サンプルを得た。
【0025】分析方法:50μlの各サンプルを下記
2段階の薄層クロマトグラフィー(TLC)に掛けた。
本系により、文献[Clin.Endocrinol.,M.J.Thornton,I.L
aing,K.Hamada,A.G.Messenger and V.A.Randall,39,
633-639, 1993]に示す如く、全ての男性ホルモン代
謝物を分析することが可能である。 ・ジクロロメタン:ジエチルエーテル(70:10) ・クロロホルム:ジエチルエーテル(90:10) TLC板は風乾後、ラジオクロマトアナライザー(アロ
カ JT601)を用いて、5α- レダクターゼに
よるテストステロンの5α−ダイハイドロテストステロ
ンへの変換率を測定した。試料無添加(コントロール)
の場合の変換率(A)と各試料の変換率(B)から、下
記式で5α-レダクターゼ阻害率を算出した。 5α−レダクターゼ阻害率(%)=[1−(B)/
(A)]×100 尚、この数値が高い程、5α-レダクターゼ活性阻害能
を有する。
【0026】(6)マウス毛成長促進効果試験法 C3H系マウス(雄・8週齢・平均体重35g)の背部
中央の皮膚を電気バリカンで刈った後、シェーバーによ
り完全に除毛した。翌日より実施例および比較例の各試
料を被験部皮膚に毎日1回、一匹当り0.2ml塗布し
た。一試料に対して動物は一群10匹を使用した。実験
開始後14日目に動物を屠殺し、被験部皮膚の写真撮影
を行なった。つぎに、写真を画像解析装置に取り込み、
最初に毛刈りした無塗布部の面積率(A)と、塗布部
(比較例及び実施例)の発毛面積率(B)を求め、さら
に 発毛率=(B)/(A) を個々の動物について算出した。後述の表には実施例ま
たは比較例の各群の平均値を示した。
【0027】製造例1〜4(ハーブ抽出ゴマ油の製造方
法) 以下にハーブ抽出ゴマ油の製造方法の例を示す。
【0028】製造例1(オレガノ抽出ゴマ油) オレガノの乾燥粉末を5重量%濃度になるようにあらか
じめ入れておいたゴマ油(竹本油脂社製)に添加し、容
器内を窒素置換して、30℃で、暗所にて3週間抽出し
た。抽出後、遠心分離機で3000rpm,10分の条
件下で残査を除いてオレガノ抽出ゴマ油得た。
【0029】製造例2(クミン抽出ゴマ油) クミンの乾燥粉末を5重量%濃度になるようにあらかじ
め入れておいたゴマ油に添加し、容器内を窒素置換し
て、30℃で、暗所にて3週間抽出した。抽出後、遠心
分離機で3000rpm,10分の条件下で残査を除い
てクミン抽出ゴマ油得た。
【0030】製造例3(ジンジャー抽出ゴマ油) ジンジャーの乾燥粉末を5重量%濃度になるようにあら
かじめ入れておいたゴマ油に添加し、容器内を窒素置換
して、30℃で、暗所にて3週間抽出した。抽出後、遠
心分離機で3000rpm,10分の条件下で残査を除
いてジンジャー抽出ゴマ油得た。
【0031】製造例4(クローブ抽出ゴマ油) クローブの乾燥粉末を5重量%濃度になるようにあらか
じめ入れておいたゴマ油に添加し、容器内を窒素置換し
て、30℃で、暗所にて3週間抽出した。抽出後、遠心
分離機で3000rpm,10分の条件下で残査を除い
てクローブ抽出ゴマ油得た。
【0032】実施例1〜11,比較例1〜2 抗酸化性効果 被験試料は製造方法1〜4で得られた試料の他、同製造
方法でサンショウ、タイム、パプリカ、ナツメグ、ガー
リック、フェンネル、オールスパイスのゴマ油抽出物を
それぞれ調製した。実施例1はオレガノ抽出ゴマ油、実
施例2はクミン抽出ゴマ油、実施例3はジンジャー抽出
ゴマ油、実施例4はクローブ抽出ゴマ油、実施例5はサ
ンショウ抽出ゴマ油、実施例6はタイム抽出ゴマ油、実
施例7パプリカ抽出ゴマ油、実施例8はナツメグ抽出ゴ
マ油、実施例9はガーリック抽出ゴマ油、実施例10は
フェンネル抽出ゴマ油、実施例11はオールスパイス抽
出ゴマ油である。また、比較例1、比較例2のゴマ油お
よびサフラワー油は市販品を用いた。これらの被験試料
について前述の抗酸化性試験で評価した。その自動酸化
安定性の結果を表2に示した。その結果、ゴマ油やサフ
ラワー油単独(比較例1および2)よりも本発明の上記
ハーブ類をゴマ油で抽出したハーブ抽出ゴマ油(実施例
1〜11)のほうが抗酸化性が優れることが示された。
【0033】
【表2】
【0034】実施例12〜13および比較例3〜5 チロシナーゼ阻害効果 被験試料は製造方法2および3で得られたものを表3に
示す濃度に調製した。試料はハーブ抽出ゴマ油をエタノ
ールと活性剤(toriton X100)に分散し、その後水を
添加し、ボルテックスで分散して調製する。実施例12
はクミン抽出ゴマ油(2%)、実施例13はジンジャー
抽出ゴマ油(2%)である。また比較例3は、市販品
(竹本油脂社製)のゴマ油、比較例4はAyuruveda-1
(商品名Valiga Narayana Thailam)で、比較例5は陽
性対照のアルブチン(0.6%)である。これらの被験
試料について前述のチロシナーゼ阻害効果試験で評価し
た。その結果を表3に示した。その結果、比較例5が陽
性を示す試験系において、比較例3および4には、ほと
んど活性を認めないのに対し、実施例12のクミン抽出
ゴマ油および実施例13のジンジャー抽出ゴマ油には活
性を認めた。
【0035】
【表3】
【0036】実施例14〜16および比較例6 テストステロン−5α−レダクターゼ活性阻害作用 被験試料は製造方法4で得られたクローブのゴマ油抽出
物を使用した。クローブ抽出ゴマ油を表4で示した濃度
に調製した。(実施例14〜16)また、0.1Mヘペ
ス(HEPES)緩衝液(pH7.2)を対照とした。
(比較例6)これらの被験試料について前述のテストス
テロン−5α−レダクターゼ活性阻害作用の測定試験で
評価した。その結果を表4に示したように、比較例6で
は活性が認められないのに対しクローブ抽出ゴマ油(実
施例14〜16)はより高い活性を認めた。
【0037】
【表4】
【0038】実施例17〜20,比較例7〜8 製造例1〜4で調製したハーブ抽出ゴマ油を表5の組成
において配合し、下記の調製方法に基づいてスキンクリ
ームを調製した。
【0039】調製方法 (A)を70℃にし、ここへ(B)を添加して均一に溶
解し、(A)を攪拌しながら(C)を(A)に注入して
乳化分散した後、攪拌しながら温度30℃まで冷却して
調製する。
【0040】
【表5】
【0041】この調製方法で製造例1〜4までのハーブ
抽出ゴマ油を配合したスキンクリームを製造した(実施
例17〜20)。また、比較例としてゴマ油無添加(比
較例7)およびゴマ油配合のスキンクリーム(比較例
8)を製造した。それらのスキンクリームについて荒れ
肌改善効果を調べた。得られた結果を表6に示す。
【0042】
【表6】
【0043】これらの結果から分かるように、比較例7
は荒れ肌の改善効果はほとんど認められず、比較例8の
ゴマ油はある程度改善効果が認められるのに対し、本発
明の実施例17〜20のハーブ抽出ゴマ油配合スキンク
リームはより顕著な荒れ肌改善効果を示した。
【0044】実施例21〜24,比較例9〜10 前記実施例17〜20で記載した調製方法で、製造例2
〜3のハーブ抽出ゴマ油を配合したスキンクリームを表
7に示した配合濃度で製造した。(実施例21〜24)
また比較例としてゴマ油無添加(比較例9)およびゴマ
油配合のスキンクリーム(比較例10)を製造した。そ
れらのスキンクリームについて美白効果の官能評価試験
を行った。得られた結果を表7に示す。
【0045】
【表7】
【0046】これらの結果から分かるように、比較例9
は美白効果はほとんど認められず、比較例10のゴマ油
配合クリームはある程度の効果が認められるのに対し、
本発明の実施例21〜22のクミン抽出ゴマ油配合、実
施例23〜24のジンジャ−抽出ゴマ油配合の各スキン
クリームは、より顕著な美白効果を示した。
【0047】実施例25〜26,比較例11〜12 製造例4で調製したクローブ抽出ゴマ油を表8の組成に
おいて配合し、下記の調製方法に基づいてヘアートニッ
クを調製した。
【0048】
【表8】
【0049】調製方法 表8に記載の(A)に属する成分を加熱溶解し、ここに
(B)を徐々に添加し、均一に溶解し、更に(C)成分
を加えて混合攪拌して製造した。
【0050】該ヘアートニックについてマウス毛成長促
進効果を調べた。その結果を表9に示した。これらの結
果から分かるように、本発明の実施例25〜26のヘア
ートニックは明らかに毛成長促進効果を示した。一方、
比較例11は、十分な効果が認められず、比較例12の
ゴマ油配合ヘアートニックは、ある程度の促進効果を認
めたけれども本発明の実施例25〜26のヘアートニッ
クに比べると劣っていた。
【0051】
【表9】
【0052】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明が、老化予防
効果、メラニン生成抑制効果および養毛効果が期待され
る化粧料を提供することは明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱田 和人 神奈川県小田原市寿町5丁目3番28号 鐘 紡株式会社基礎科学研究所内 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA111 AA112 AA121 AA122 AC022 AC072 AC102 AC122 AC242 AC342 AC442 AC472 AC482 AC782 AD352 AD512 CC05 CC37 EE12 EE16 EE22 FF01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハーブをゴマ油で常温から150℃の範
    囲で抽出したハーブ抽出油を配合することを特徴とする
    化粧料。
  2. 【請求項2】 ハーブが、サンショウ、タイム、パプリ
    カ、オレガノ、ナツメグ、ジンジャー、ガーリック、フ
    ェンネル、クミン、クローブ、およびオールスパイスの
    一種、または二種以上である請求項1記載の化粧料。
  3. 【請求項3】 クミンまたはジンジャーをゴマ油で常温
    から150℃の範囲で抽出したハーブ抽出油を配合する
    ことを特徴とする美白化粧料。
  4. 【請求項4】 クローブをゴマ油で常温から150℃の
    範囲で抽出したハーブ抽出油を配合することを特徴とす
    る養毛化粧料。
JP26341199A 1999-02-16 1999-09-17 化粧料 Expired - Fee Related JP4215906B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26341199A JP4215906B2 (ja) 1999-02-16 1999-09-17 化粧料

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-36960 1999-02-16
JP3696099 1999-02-16
JP26341199A JP4215906B2 (ja) 1999-02-16 1999-09-17 化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000302636A true JP2000302636A (ja) 2000-10-31
JP4215906B2 JP4215906B2 (ja) 2009-01-28

Family

ID=26376065

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26341199A Expired - Fee Related JP4215906B2 (ja) 1999-02-16 1999-09-17 化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4215906B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000247897A (ja) * 1999-02-26 2000-09-12 Ichimaru Pharcos Co Ltd 化粧料組成物
JP2003040787A (ja) * 2001-07-24 2003-02-13 Nitto Denko Corp 生理活性を有する組成物およびその製造方法
KR100379984B1 (ko) * 2000-05-24 2003-04-16 씨제이 주식회사 초피나무 씨앗껍질 추출물을 유효성분으로 함유하는 피부 미백 및 노화 억제용 조성물
JP2009013128A (ja) * 2007-07-06 2009-01-22 Sosin:Kk 皮膚外用剤及び口腔用組成物
EP2200576A2 (en) * 2007-10-17 2010-06-30 Biocare Co., Ltd. Novel use of lignan-type compounds or extract of nutmeg or aril of nutmeg comprising the same
KR101194226B1 (ko) * 2010-06-11 2012-10-24 (주)미애부생명과학 파프리카 효모발효 추출액을 포함하는 항산화 및 미백 화장료 조성물 및 그 제조방법
JP2013166713A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Ichimaru Pharcos Co Ltd キネシン抑制剤
CN104519894A (zh) * 2012-08-10 2015-04-15 株式会社资生堂 丝聚蛋白基因表达促进剂

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000247897A (ja) * 1999-02-26 2000-09-12 Ichimaru Pharcos Co Ltd 化粧料組成物
KR100379984B1 (ko) * 2000-05-24 2003-04-16 씨제이 주식회사 초피나무 씨앗껍질 추출물을 유효성분으로 함유하는 피부 미백 및 노화 억제용 조성물
JP2003040787A (ja) * 2001-07-24 2003-02-13 Nitto Denko Corp 生理活性を有する組成物およびその製造方法
JP2009013128A (ja) * 2007-07-06 2009-01-22 Sosin:Kk 皮膚外用剤及び口腔用組成物
EP2200576A4 (en) * 2007-10-17 2013-12-04 Biocare Co Ltd NEW USE OF LIGNAN COMPOUNDS OR MUSCLE EXTRACT OR MUSCATARILLUS EXTRACT THEREOF
EP2200576A2 (en) * 2007-10-17 2010-06-30 Biocare Co., Ltd. Novel use of lignan-type compounds or extract of nutmeg or aril of nutmeg comprising the same
JP2011500670A (ja) * 2007-10-17 2011-01-06 バイオケア カンパニ−リミテッド リグナン系化合物又はこれを含有する肉荳蒄抽出物又は肉荳蒄仮種皮抽出物の新規な用途
KR101194226B1 (ko) * 2010-06-11 2012-10-24 (주)미애부생명과학 파프리카 효모발효 추출액을 포함하는 항산화 및 미백 화장료 조성물 및 그 제조방법
JP2013166713A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Ichimaru Pharcos Co Ltd キネシン抑制剤
CN104519894A (zh) * 2012-08-10 2015-04-15 株式会社资生堂 丝聚蛋白基因表达促进剂
US20150190336A1 (en) * 2012-08-10 2015-07-09 Shiseido Company, Ltd. Filaggrin gene expression promoter
US9827187B2 (en) * 2012-08-10 2017-11-28 Shiseido Company, Ltd. Filaggrin gene expression promoter
CN104519894B (zh) * 2012-08-10 2018-11-09 株式会社资生堂 丝聚蛋白基因表达促进剂

Also Published As

Publication number Publication date
JP4215906B2 (ja) 2009-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3670279B2 (ja) ポリア・ココス・ウルフ菌抽出物を含有する抗アクネ組成物
JP7275103B2 (ja) ネフェリウム・ラパセウム(Nephelium lappaceum)抽出物の新規な美容的使用
JPH08283172A (ja) 活性酸素消去剤及びこれを含有する皮膚外用剤
JPH0930931A (ja) 化粧料
JP2005082600A (ja) 皮膚症状の治療方法
JP4215906B2 (ja) 化粧料
KR102062854B1 (ko) 복분자 뿌리의 활성분획물을 함유하는 화장료 조성물
CA2606392A1 (en) Hair tonic
JP2003221315A (ja) 育毛用の皮膚外用剤
JP2588723B2 (ja) 頭髪化粧料
JPH08283143A (ja) 皮膚外用剤
JPH0899891A (ja) 皮膚外用剤
JP2000026228A (ja) コラゲナーゼ抑制剤、保湿剤並びにそれらを含む化粧料及び食品
JP5000964B2 (ja) テストステロン5α−リダクターゼ活性阻害剤、アンドロゲンレセプター拮抗剤、その用途、及びアンドロゲン活性発現の抑制方法
JP3276327B2 (ja) テストステロン5α−リダクターゼ阻害剤
JP2008539206A (ja) 少なくとも一のオキサゾリンを活性成分として含有する、色素消失用又は光沢化粧品組成物
JP2824412B2 (ja) 化粧料
JP3597520B2 (ja) 皮膚外用剤
JPH06321760A (ja) 美白剤
JP2002284648A (ja) 育毛剤組成物
KR100867202B1 (ko) 결명자 추출물 또는 이로부터 분리된 에모딘을 포함하는미백용 피부 외용 조성물
JP4220687B2 (ja) テストステロン5α−リダクターゼ阻害剤
KR20020008268A (ko) 오배자 추출물을 함유하는 테스토스테론 5알파-리덕타아제저해제
Khan et al. Silicone based water-in-oil emulsion fortified with anthocyanin: In-vitro, in-vivo study.
JPH05139938A (ja) 発毛・育毛料

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040916

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040917

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080411

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121114

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121114

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131114

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees