JP3276327B2 - テストステロン5α−リダクターゼ阻害剤 - Google Patents

テストステロン5α−リダクターゼ阻害剤

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豊也 加藤
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豊也 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、テストステロン
5α−リダクターゼ阻害剤に関し、更に詳しくは天然物
であるホウセンカ抽出物又は当該ホウセンカ抽出物の含
有成分である特定のビスナフトキノン誘導体を有効成分
として含有する、有用かつ安全性の高いテストステロン
5α−リダクターゼ阻害剤に関する。
【0002】
【従来の技術】精巣や副腎で生合成され分泌されたテス
トステロン(男性ホルモン)は、血液を介して皮脂腺、毛
包、前立腺などに移行した後、各組織に存在する代謝酵
素であるテストステロン5α−リダクターゼにより還元
され、より活性なジヒドロテストステロン(DHT)へと
変換される。各組織で生成したDHTは、皮脂腺や毛包
では皮脂の分泌を、また、前立腺では細胞の増殖を促進
することが知られている。
【0003】一方、男性型脱毛症、尋常性ざ瘡(アク
ネ)、前立腺肥大症などの疾患では、男性ホルモンによ
る作用がその発症原因あるいは憎悪因子とされており、
これらはDHTの異常産生に起因するものと考えられて
いる。従って、これらの疾患の治療薬としては、テスト
ステロン5α−リダクターゼ阻害剤を含む抗男性ホルモ
ン剤が広く用いられている。抗男性ホルモン剤として
は、プロゲステロン、クロルマジノン、シプロテロンと
いった強力なステロイド剤が、また、天然物由来では、
センブリ、ウイキョウ、カンゾウなどの抽出物がテスト
ステロン5α−リダクターゼ阻害剤として利用されてい
る。更に、天然物中の成分としてローソン(ヘンナ
葉)、シコニン(シコン)、オイゲノール(チョウジ)
などにテストステロン5α−リダクターゼ阻害作用が報
告されている[フレグランス・ジャーナル,No.92,78
頁〜(1988).参照のこと]。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の抗男性ホルモン剤、特にステロイド剤は、その強
力なホルモン様作用による好ましくない副作用を有して
おり、安全性に問題があった。また、これまでに知られ
ている天然物由来のテストステロン5α−リダクターゼ
阻害剤は、作用は認められるものの、その活性成分の不
明なものが多かった。あるいは、前述のフレグランス・
ジャーナルのように活性成分が特定されていても作用が
弱いものが多かった。
【0005】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、その目的とするところは、優れた男性ホルモ
ン阻害作用を有し、かつホルモン様作用のない高い安全
性を備えたテストステロン5α−リダクターゼ阻害剤を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、漢方処方中で汎用されている種々の生
薬から民間療法で利用されている生薬に至る種々の植物
抽出エキスについて、テストステロン5α−リダクター
ゼ阻害作用を指標として検索を行った。その結果、古く
から民間生薬として知られるホウセンカにテストステロ
ン5α−リダクターゼ阻害作用があることを見いだし
た。更に鋭意研究を重ねた結果、当該ホウセンカから特
定のビスナフトキノン誘導体を単離し、そのテストステ
ロン5α-リダクターゼ阻害作用を確認して、本発明を
完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、ホウセンカ抽出物を
有効成分として含有するテストステロン5α−リダクタ
ーゼ阻害剤を提供するものである。
【0008】また、本発明は、下記式(I)で表される
ビスナフトキノン誘導体を有効成分として含有するテス
トステロン5α−リダクターゼ阻害剤を提供するもので
ある。
【0009】
【化3】
【0010】また、本発明は、上記式(I)で表される
ビスナフトキノン誘導体を有効量で含有するホウセンカ
抽出物を有効成分として含有するテストステロン5α−
リダクターゼ阻害剤を提供するものである。
【0011】更に本発明は、上記の本発明のテストステ
ロン5α−リダクターゼ阻害剤を有効成分として含有す
る育毛用組成物及びアクネ用組成物を提供するものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】前記本発明のテストステロン5α
−リダクターゼ阻害剤に利用されるホウセンカの起源
は、わが国を含むアジア各国に自生するツリフネソウ科
の一年草で、インパティエンスバルサミナ(Impatiens B
alsamina L.)の学名を持つ植物である。
【0013】本発明のテストステロン5α−リダクター
ゼ阻害剤は、その有効成分として前記ホウセンカ抽出物
またはその成分である式(I)で表されるビスナフトキ
ノン誘導体を含有する。ホウセンカ抽出物は、例えば、
ホウセンカの全草、あるいは、葉、茎、花弁のうち何れ
か1ヶ所以上(以下、「原体」という)を乾燥又は乾燥せ
ずに裁断した後、常温もしくは加温下で溶剤により抽出
することにより得られる。
【0014】ここで用いられる溶剤としては、水、有機
溶媒及びこれらの混合物が挙げられる。これらの有機溶
媒の具体例としては、メタノール、エタノール、ブタノ
ール等の低級アルコール類、または、これら低級アルコ
ール類と水の混合液(10〜90V/V%、好ましくは20〜70V/
V%)、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ま
たは、これらケトン類と水との混合液(10〜90V/V%、好
ましくは20〜70V/V%)、ヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、石油エーテル等の炭化水素類、クロロホルム、ジク
ロロメタン、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水
素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエー
テル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、及び
これらの混合物などが挙げられる。
【0015】原体からの好ましい抽出方法の具体例とし
ては、原体を裁断した後、適当な有機溶媒(好ましく
は、低級アルコール類、含水低級アルコール類、ケトン
類、含水ケトン類、炭化水素類、または、エステル類)
で抽出し、溶媒を留去する方法、あるいは、原体を裁断
した後、無水あるいは含水低級アルコール等の溶媒で抽
出し、次いで抽出物を酢酸エチル、ブタノール等の水と
混和しない溶媒と水を用いる液-液抽出に付し、更に有
機層または水層から溶媒を留去する方法等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。尚、ホウセンカ成分
の効率的抽出には、原体と溶剤の抽出比率が1〜80W/V
%、好ましくは10〜60W/V%であるのが好適である。
【0016】また、抽出溶媒として例えば無水または含
水エタノールまたは水を用いた場合は、溶媒を留去する
ことなくそのまま用いることができ、更に溶媒の一部を
留去して或いは留去することなく、エタノール、水等を
適宜加えることによりアルコール濃度を調整して用いる
こともできる。
【0017】一方、ホウセンカ成分である式(I)で表
されるビスナフトキノン誘導体は、前記何れかの抽出方
法、好ましくは含水低級アルコール(好ましくは含水メ
タノール、含水エタノール)、親水性有機溶剤(好ましく
はメタノール、エタノール、アセトン)、疎水性有機溶
剤(好ましくはブタノール、酢酸エチル、クロロホルム)
の中から選ばれる1種以上により得られた当該抽出物か
ら、更に適当な分離精製手段、好ましくは薄層クロマト
法、カラムクロマト法、高速液体クロマト法または再結
晶等を繰り返し行うことにより単離、精製され得る。
【0018】また、式(I)で表されるビスナフトキノ
ン誘導体、すなわち2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ
-1,4-ナフトキノン)は、有機合成により得ることもでき
る。すなわち、2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン(ローソ
ンと呼称されるときもある)とアセトアルデヒド又はア
セタールとを適当な有機溶媒、好ましくはジメチルホル
ムアミド又はアセトニトリルなどの溶媒中で、周囲温度
あるいは加温下、好ましくは50〜80℃で縮合することに
より製造される。次いで、得られる粗生成物から、通常
用いられる分離精製手段、例えば抽出、濃縮、カラムク
ロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、再結晶な
どにより単離、精製される。
【0019】本発明者らの研究により、テストステロン
5α−リダクターゼ阻害作用が確認された式(I)で表
されるビスナフトキノン誘導体は、本発明のホウセンカ
抽出物のテストステロン5α−リダクターゼ阻害作用に
おける主要活性成分の1つであることがわかる。
【0020】本発明に含まれるホウセンカ抽出物のテス
トステロン5α−リダクターゼ阻害作用については、今
まで全く報告されていない。更に、本発明者らによって
初めてホウセンカから単離された式(I)で表されるビ
スナフトキノン誘導体は、合成品としては公知物質であ
るが、これまで他の天然物成分として抽出、単離された
例もなく、テストステロン5α−リダクターゼ阻害作用
についても全く報告されていない。尚、ホウセンカに関
しては、その白色花弁の抽出物に抗アレルギー作用があ
ることが既に報告され[Phytotherapy Res. 6, 112 (19
92).参照のこと]、また、式(I)で表されるビスナフ
トキノン誘導体に関しては、抗エイズ作用(HIV−1
インテグラーゼ及びプロテアーゼ阻害作用)の検討がな
されているが[J. Med. Chem., 39, 2472 (1996).参照
のこと]、いずれも本発明のテストステロン5α−リダ
クターゼ阻害作用とは作用メカニズムの異なるものであ
る。従って、本発明のホウセンカ抽出物又は式(I)で
表されるビスナフトキノン誘導体が有するテストステロ
ン5α−リダクターゼ阻害作用は、本発明者らによって
初めて見出された有用な薬理作用である。
【0021】なお、本発明の効果を損なわない範囲で、
作用増強を目的として、上記の本発明のホウセンカ抽出
物に式(I)で表されるビスナフトキノン誘導体を別途
添加することもできる。
【0022】また、本発明のテストステロン5α−リダ
クターゼ阻害剤としては、前記式(I)で表されるビス
ナフトキノン誘導体を有効量で含有するホウセンカ抽出
物を有効成分とするものが含まれる。ここで、「有効
量」とは、所望のテストステロン5α−リダクターゼ阻
害作用を得るのに充分な量を意味する。式(I)で表さ
れるビスナフトキノン誘導体は、本発明の有効成分であ
るホウセンカ抽出物の主要活性成分であり、ホウセンカ
抽出物が式(I)の化合物を有効量で含む場合はこれを
そのまま本発明のテストステロン5α−リダクターゼ阻
害剤として用いることができる。また、式(I)の化合
物を含有していても所望のテストステロン5α−リダク
ターゼ阻害作用を得るのに充分でない場合は、別途式
(I)の化合物を添加したホウセンカ抽出物を用いるこ
とができる。
【0023】かくして得られるホウセンカ抽出物又は式
(I)で表されるビスナフトキノン誘導体は、いずれも
望ましからぬホルモン様作用のない優れたテストステロ
ン5α−リダクターゼ阻害作用を有しており、その応用
としては、DHTの異常産生に起因する疾患、例えば、
男性型脱毛症やアクネ等の皮膚疾患であれば外用剤の医
薬品、医薬部外品、化粧品として、また、前立腺肥大症
等の疾患であれば経口剤又は注射剤の医薬品として投与
することにより、その予防または治療に用いることがで
きるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0024】本発明のホウセンカ抽出物は、通常成人一
人当たり、外用剤の場合であれば、乾燥重量で1回に1
mg〜1g、好ましくは10mg〜500mg、内服剤の場合であれ
ば1回に0.1〜500mg、好ましくは0.5〜100mg配合するこ
とができる。また、本発明の式(I)で表されるビスナ
フトキノン誘導体は、通常成人一人当たり、外用剤の場
合であれば、0.1mg〜500mg、好ましくは1mg〜50mg、内
服剤の場合であれば0.01〜100mg、好ましくは0.1mg〜50
mg配合することができる。但し、投与量は年令、体重、
症状、治療効果、投与方法、処理時間等により変動する
ので、上記投与範囲より少ない量で十分の場合もある
し、また範囲を越えて投与する必要のある場合もある。
【0025】本発明のテストステロン5α−リダクター
ゼ阻害剤の剤形は、特に限定されるものではなく、例え
ば、男性型脱毛症用であればヘアローション、シャンプ
ー、リンス、ヘアトニック、ヘアトリートメント、ヘア
クリーム等の通常頭髪に用いられるものが、また、アク
ネ用であれば軟膏、ローション、クリーム、ジェル、乳
液等の通常皮膚用として用いられるものが挙げられる。
また、前立腺肥大症用であれば錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、細粒剤、散剤、液剤等の通常の経口剤あるいは注射
剤とすることもできる。
【0026】本発明のテストステロン5α−リダクター
ゼ阻害剤には、上記必須成分であるホウセンカ抽出物又
は式(I)で表されるビスナフトキノン誘導体の他に、
必要に応じ、本発明の効果を損なわない範囲で、外用剤
の場合であれば、通常適用される炭化水素類、ロウ類、
油脂類、高級脂肪酸、低級あるいは高級アルコール、界
面活性剤、香料、色素、防腐剤、抗酸化剤、紫外線吸収
剤、pH調節剤、また、経口用製剤であれば、適当な賦形
剤、例えば、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング
剤、着色剤等を添加することができる。
【0027】更に、本発明の有効成分であるホウセンカ
抽出物又は式(I)で表されるビスナフトキノン誘導体
以外の他の薬効成分として、例えば、卵胞ホルモン(エ
ストラジオール、エチニルエストラジオール等)、抗ア
ンドロゲン剤(スピロノラクトン、プロゲステロン等)、
消炎、鎮疹剤(グリチルリチン酸塩、アズレン等)、代謝
・毛根賦活剤(パントテン酸、パントテニールアルコー
ル等)、ビタミン類(ビタミンA,B1,E,B2,B6,B12,
C,E等)、血流改善剤(dl-α-トコフェロール、γ-オリ
ザノール等)、局所刺激剤(ショウキョウチンキ、トウガ
ラシチンキ等)、角質溶解剤(サリチル酸、レゾルシン
等)、抗脂漏剤(レシチン、イオウ等)、殺菌剤(塩化ベン
ザルコニウム、ヒノキチオール等)、保湿剤(レモンエキ
ス、ヒアルロン酸、プロピレングリコール、グリセリン
等)等を各種目的に応じてホウセンカ抽出物又は式
(I)で表されるビスナフトキノン誘導体と併せて用い
ることもできる。
【0028】また、本発明のホウセンカ抽出物又は式
(I)で表されるビスナフトキノン誘導体以外の薬効成
分として、各種生薬、例えばセンブリ、オトギリソウ、
チンピ、カシュウ、ショウガ、ニンジン、レイシ、タヒ
ボ、ローズマリー、ニンニク等の抽出物を1種以上添加
することもできる。かかる生薬の抽出、添加方法として
は、通常生薬の抽出に用いられる方法、例えば、水およ
び/または有機溶媒で抽出して得られる液、あるいは溶
媒留去したものをホウセンカ抽出物又は式(I)で表さ
れるビスナフトキノン誘導体と混合する方法、あるい
は、当該ホウセンカの抽出の際、これら生薬を同時抽出
する方法、あるいは、ホウセンカ抽出液、好ましくは、
無水または含水低級アルコール(更に好ましくは、10〜8
0V/V%エタノール)により得られるホウセンカ抽出液を
用いて、これら生薬を再抽出する方法などが挙げられ
る。
【0029】また、本発明のホウセンカ抽出物を外用剤
として用いる場合には、ホウセンカあるいは目的により
併用する生薬抽出物由来の特異臭を和らげ、また、ビタ
ミンC等の栄養成分を与える目的で、レモン、みかん、
すだち、ゆず等柑橘類の果実成分を添加することができ
る。更に、ホウセンカ抽出液、好ましくは、無水または
含水低級アルコール(更に好ましくは、10〜80V/V%エタ
ノール)により得られるホウセンカ抽出液を用いて、こ
れら果実を再抽出する方法が特に好適である。
【0030】以上説明した本発明は、ホウセンカ抽出物
を含有する育毛用組成物を含むものであり、この場合に
おいて、ホウセンカ抽出物は、育毛効果と経済性の面か
ら、本発明の育毛用組成物中に乾燥重量で0.001〜10W/V
%、好ましくは0.01〜5W/V%配合することができる。
【0031】
【実施例】以下に実施例として本発明を説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】抽出例1 一昼夜日陰干しした後裁断したホウセンカの全草(地上
部)(15kg)を35V/V%エタノール(30リットル)に漬け
込み、1ヶ月間浸出した。次いで、全草をろ別し、更に
2週間熟成した後、ろ過して抽出液(26リットル)を得
た。
【0033】抽出例2 一昼夜日陰干しした後裁断したホウセンカの全草(地上
部)(0.5kg)を50V/V%エタノール(1リットル)に漬け
込み、1ヶ月間浸出した。次いで、全草をろ別し、更に
2週間熟成した後、ろ過して抽出液(0.83リットル)を得
た。
【0034】抽出例3 一昼夜日陰干しした後裁断したホウセンカの全草(地上
部)(0.5kg)を70V/V%エタノール(1リットル)に漬け
込み、1ヶ月間浸出した。次いで、全草をろ別し、更に
2週間熟成した後、ろ過して抽出液(0.87リットル)を得
た。
【0035】抽出例4 抽出例1で得られた抽出液(1リットル)を減圧下溶媒留
去して、抽出物(19g)を得た。
【0036】実験例1(急性毒性試験) 5匹づつ2群のICRマウス(雄性、5週齢、体重20〜25g)
に、抽出例4のホウセンカ抽出物を5g/kg経口投与及び
1g/kg腹腔内投与した。投与後14日目に至っても、いず
れのマウスも死亡例を認めず、LD50値は、経口投与:5
g/kg以上、腹腔内投与:1g/kg以上であることがわかっ
た。これより、本発明のホウセンカ抽出物の安全性が非
常に高いことがわかる。
【0037】実験例2(皮膚10日間累積刺激性試験) 日本白色ウサギ(雄性、体重2.5〜3kg)10匹それぞれの
背部を除毛し、更に除毛した部位を背骨を中心として左
右2カ所(左:試験部位、右:無処置部位)に分けた。次
に、これらの除毛したウサギを無作為に5匹づつ2つの
群に分け、一方を実施例群、他方をプラセボ(偽薬)群と
した。次いで、実施例群のウサギ5匹の試験部位に1日
1回の頻度で10日間、抽出例4のホウセンカ抽出物の10
W/V%流動パラフィン溶液(0.5mL)を均一に塗布し、一定
の条件下(気温:23±2℃、明暗サイクル12時間、但し
照明時間7:00〜19:00)で飼育した。また、プラセボ群に
は、流動パラフィン(0.5mL)を実施例群と同様に塗布し
た。10日間経過後、すべてのウサギの試験部位を肉眼に
より観察した。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】上記表1において、Aは発赤、炎症等の刺
激性を示す所見が見られた個体数であり、Bは当該群の
全個体数を示す。本皮膚刺激性試験において、プラセボ
群と実施例群に全く差異が認められなかったことから、
本発明のホウセンカ抽出物には、皮膚に対する累積刺激
性がほとんどないことがわかった。
【0040】抽出例5 抽出例1で得られた抽出液(26リットル)を約2リットル
まで減圧濃縮した後、酢酸エチル(1リットル)で2回液
−液抽出した。次いで、酢酸エチル抽出液を合わせ、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下溶媒留去して、酢酸
エチル抽出物(8.6g)を得た。
【0041】<2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4
-ナフトキノン)(I)の製造方法> 製造例1 抽出例5の方法で得られたホウセンカの酢酸エチル抽出
物(10.0g)にクロロホルムを加え、不溶物をろ別した。
次いで、ろ液を減圧濃縮して得られる残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)で
2回分離精製した後、酢酸エチルで再結晶して黄色プリ
ズム晶の2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフ
トキノン)(1.03g)を得た。
【0042】IR(KBr)cm-1:3296, 1664, 1637, 1359, 1
344, 1278, 729.1 H-NMR(CDCl3):1.73(3H, d, J=7.5Hz, =CHCH 3 ), 4.83
(1H, q, J=7.5Hz,=CHCH3), 7.54-7.83(4H, m, 6,7-H o
f naphthoquinone), 7.96-8.14(4H, m, 5,8-H ofnaphth
oquinone).ここで、「=C」はアルキリデンの1位の炭
素原子を意味する。 元素分析:C22H14O6 計算値 C%=70.59 H%=3.77, 実測値
C%=70.86 H%=3.93 m.p. 196-198℃。
【0043】製造例2 アルゴン置換下、ローソン(10.0g)及びアセタール(14.2
8g)のジメチルホルムアミド(50mL)溶液を80℃で4.5時間
撹拌した。冷後、反応液に酢酸エチルを加え、希塩酸及
び飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧下溶媒留去した。得られた残渣を酢酸エチル
で結晶化し、更に、酢酸エチルで再結晶して、黄色プリ
ズム晶の2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフ
トキノン)(9.10g)を得た。
【0044】本製造例で得られた化合物の物性データ(I
R, 1H-NMR, 元素分析, m.p.)は、ホウセンカから抽出、
単離した製造例1で得られたものと一致した。
【0045】実験例3(急性毒性試験) 1群5匹づつのICRマウス(雄性、5週齢、体重20〜25g)
に、製造例1の2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4
-ナフトキノン)を250mg/kgから1000mg/kgの間の用量で
経口投与した。化合物は0.5%カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム水溶液に分散させて用いた。その結果、
LD50値は514mg/kgであった。
【0046】実験例4(テストステロン5α-リダクター
ゼ阻害活性実験) (酵素液の調製法)ウイスター系雄性ラットより摘出した
前立腺(湿重量15.038g)を小片にし、0.25M-スクロース
含有0.1M-HEPES緩衝液(以下、「緩衝液」という)
(45mL)を加え、ホモジネートした。次いで、900×gで5
分間遠心分離し、沈渣を緩衝液(27.5mL)に懸濁し、再度
900×gで5分間遠心分離した。この沈渣に緩衝液(11.25
mL)を加えて懸濁し、これを酵素液として使用した。
【0047】(テストステロン5α-リダクターゼ阻害活
性測定法)各種濃度(10μg/mL〜1mg/mL)に調製した抽出
例5のホウセンカ抽出物又は製造例1の2,2'-エチリデ
ンビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン)のエタノール
溶液(100μL)及びテストステロンのエタノール溶液(5
μg/mL)(50μL)の混合物を窒素ガスで蒸発乾固した後、
40mM-リン酸水素ナトリウム緩衝液(488μL)、28mM-
ジチオトレイトール(20μL)、2.8mM-β-NADPH
(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸還元型)
(10μL)及び酵素液(50μL)を加え混合し、37℃で30分間
インキュベートした。この混合液にn-ヘキサン(1mL)を
加え10分間振とうした後、3000rpmで10分間遠心分離
した。次いで、n-ヘキサン層を分取し減圧乾固した後、
トリフルオロ酢酸(100μL)を加え40℃で30分間インキュ
ベートした。続いて、混合液を減圧乾固した残渣に、内
部標準物質としてヘキサクロロベンゼンのn-ヘキサン溶
液(1μg/mL)(100μL)を加え溶解し、試料溶液とした。
一方、ホウセンカ抽出物又は2,2'-エチリデンビス(3-ヒ
ドロキシ-1,4-ナフトキノン)を含まない上記と同様の方
法で得られた溶液をコントロール溶液とした。
【0048】前記各試料溶液及びコントロール溶液につ
き、ガスクロマトグラフ質量分析計を用いて、テストス
テロン5α-リダクターゼにより還元されたジヒドロテス
トステロン(DHT)の量を測定し、次式に従い各試料溶
液のテストステロン5α-リダクターゼ阻害率を算出し
た。
【0049】
【数1】
【0050】A:コントロール溶液のDHTピーク面積
/内部標準物質のピーク面積 B:試料溶液のDHTピーク面積/内部標準物質のピー
ク面積 更に、試料の各濃度における阻害率から、ホウセンカ抽
出物及び2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフ
トキノン)のテストステロン5α-リダクターゼに対する5
0%阻害濃度(IC50値)を算出した。結果を表2、3に示
す。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】上記により、ホウセンカ抽出物及びホウセ
ンカ成分である2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4
-ナフトキノン)にはテストステロン5α−リダクターゼ
阻害活性があることが確認された。なお、比較としてロ
ーソンを用いて同様の試験を行ったところ、IC50値は50
0μg/mL以上であった。
【0054】実験例5(抗アクネ菌活性試験) 2種類のアクネ菌(Propionibacterium acnes、Prpionib
acterium avidum)に対する抗菌活性を寒天培養法により
試験した。
【0055】(Propionibacterium acnesに対する抗菌活
性)各種濃度に調製した抽出例1のホウセンカ抽出液、
抽出例5のホウセンカ抽出物及び製造例1の2,2'-エチ
リデンビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン)のエタノ
ール溶液又は懸濁液(0.2mL)をGAM培地(日水製薬社製)
(9.8mL)に溶解又は均一に懸濁し試験管に流し込み凝固
させた(最終エタノール含量:2%)。各培地にPropio
nibacterium acnesを穿刺接種した後、培地上層にTrypt
ic Soy Broth培地(DIFCO社製)(2mL)を重層した(嫌気培
養)。次いで、30℃で7日間培養した後、各試料の各種
濃度における菌の発育を観察し、その有無から最小発育
阻止濃度(MIC)を測定した。結果を表4に示した。
【0056】尚、予め、試料の溶媒であるエタノール
(0.2mL)のみを用いた培地でPropionibacterium acnesを
培養したところ、問題なく菌の発育が認められたことか
ら、本試験に対する溶媒の影響はないものとした。
【0057】(Propionibacterium avidumに対する抗菌
活性)各種濃度に調製した抽出例1のホウセンカ抽出
液、抽出例5のホウセンカ抽出物及び製造例1の2,2'-
エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン)の5
%エタノール溶液又は懸濁液(1mL)を1.5%寒天含有Tryp
tic Soy Broth培地(DIFCO社製)(9mL)に溶解又は均一に
懸濁しシャーレに流し込み凝固させた(最終エタノール
含量:0.5%)後、各培地にPropionibacterium avidum
を接種した。次いで、30℃で3日間培養した後、各試料
の各種濃度における菌の発育を観察し、その有無から最
小発育阻止濃度(MIC)を測定した。
【0058】尚、予め、試料の溶媒である5%エタノー
ル(1mL)のみを用いた培地でPropionibacterium avidum
を培養したところ、問題なく菌の発育が認められたこと
から、本試験に対する溶媒の影響はないものとした。結
果を表4に示した。
【0059】
【表4】
【0060】上記より、ホウセンカ抽出物、特に脂溶性
成分を多く含有する酢酸エチル抽出物に高い抗アクネ菌
活性が認められた。このことから、当該ホウセンカ抽出
物は、前述のテストステロン5α−リダクターゼ阻害作
用により皮脂の分泌を抑制するばかりでなく、アクネ毛
嚢内菌に対する抗菌作用により皮膚炎症等を防ぐ働きを
併せ持つ、優れたアクネ予防・治療用組成物を提供する
ものである。
【0061】抽出例6 抽出例1で得られた抽出液(10リットル)に輪切りしたレ
モン果実(0.5kg)を加え、2週間浸出した。次いで、レ
モン果実をろ別し、更に2週間熟成した後、ろ過してレ
モン/ホウセンカ抽出液(9.8リットル)を得た。
【0062】抽出例7 裁断した乾燥ホウセンカの全草(地上部)(160g)をメタ
ノール(1リットル)にて2回60℃で5時間加熱抽出し
た。冷後、全草をろ別し減圧下溶媒留去して、抽出物(1
8.9g)を得た。
【0063】抽出例8 裁断した乾燥ホウセンカの全草(地上部)(160g)を酢酸
エチル(1リットル)にて2回60℃で5時間加熱抽出し
た。冷後、全草をろ別し減圧下溶媒留去して、抽出物
(6.4g)を得た。
【0064】 実施例1(ヘアローション1−1〜1−3) A 抽出例1の抽出液 31.5mL B 無水エタノール 12.0mL C 精製水 適 量 A及びBを混合した後全量が100mLになるようにCを加
え、均一に混合攪拌してヘアローション(1−1)とし
た。
【0065】 A 製造例1の化合物 5.0mg B 無水エタノール 20.0mL C 精製水 適 量 AをBに溶解した後全量が100mLになるようにCを加
え、均一に混合攪拌してヘアローション(1−2)とし
た。
【0066】 A 抽出例1の抽出液 31.5mL B 製造例1の化合物 1.5mg C 無水エタノール 12.0mL D 精製水 適 量 BをCに溶解し、Aを加えた後全量が100mLになるよう
にDを加え、均一に混合攪拌してヘアローション(1−
3)とした。
【0067】 実施例2(ヘアローション2) A 抽出例6の抽出液 31.5mL B グリチルリチン酸ジカリウム 0.2g センブリエキス 3.0mL ニンジンエキス 3.0mL C 精製水 10.0mL D 天然ビタミンE 0.1mg ヒノキチオール 0.1mg ショウキョウチンキ 1.0mg フェノキシエタノール 0.2g パラオキシ安息香酸メチル 0.1g E 無水エタノール 12.0mL F 精製水 適 量 Bの各成分をCに溶解し、Aと均一に混合した。次い
で、Dの各成分をEに溶解した溶液を先に調製したA、
B、Cの混合液に加え、更に、全量が100mLになるよう
にFを加えた後、均一に混合攪拌してヘアローションと
した。
【0068】 実施例3(ヘアシャンプー) A 抽出例1の抽出液 28.0mL B 25V/V%エタノール 12.0mL C ニッサンアノン5010〔日本油脂(株)製〕 360.0mL A、B、Cをそれぞれ均一に混合攪拌して、ヘアシャン
プーとした。
【0069】 実施例4(育毛用補助食品) A 抽出例1の抽出液 0.75リットル B 朝鮮ニンジン軟エキス 15.0g 霊芝軟エキス 30.0g ショウガ軟エキス 3.0g C カンゾウエキス末 9.0g DNA末 15.0g 根昆布末 150.0g コーンスターチ 3.0kg 乳糖 1.2kg D 95V/V%エタノール 1.0リットル Cの各成分を均一に混合した後、Dを加え予備混合し
た。次いで、均一に混合溶解したA及びBの各成分を加
え更に混合した後、造粒乾燥(1m/m)して、顆粒剤の育
毛用補助食品とした。
【0070】上記実施例1、3で得られたヘアローショ
ン及びヘアシャンプーを用いて下記の方法で育毛試験を
行った。
【0071】<育毛試験>被験者95名(うち女性9名)
に、実施例1のヘアローション(1−1)(3ヶ月分:1
00mL×6本)及び実施例3のヘアシャンプー(3ヶ月分:
400mL×3本)両者を3ヶ月間継続使用させた。3ヶ月経
過後、まず、「効果あり」、「効果なし」、「効果の有無が
不明」の3段階で評価させ、更に「効果あり」と答えた
被験者には、その効果の内容及び発現時期についての回
答を得た。結果を表5〜7に示す。
【0072】
【表5】
【0073】下記表6は、上記表5の評価実験で「効果
があった」と答えた人(有効群)の具体的な効果の内容
を示すものである。
【0074】
【表6】
【0075】下記表7は、前記表5の評価実験で「効果
があった」と答えた人(有効群)の育毛用組成物の使用
開始から効果発現までにかかった期間を示すものであ
る。
【0076】
【表7】
【0077】尚、本試験終了時、すなわち3ヶ月間連続
使用後において、いずれの被験者も皮膚刺激等の異状は
全く認められなかった。
【0078】 実施例5(スキンローション) 重量% A 抽出例6の抽出液 5.0% エタノール 10.0% パラオキシ安息香酸メチル 0.1% B グリセリン 3.0% 1,3-ブチレングリコール 2.0% 精製水 適 量 100.0% 上記処方に従い、Aの成分を均一に溶解した後、Bの成
分溶液に徐々に加え均一に混合溶解してスキンローショ
ンとした。
【0079】 実施例6(スキンクリーム) 重量% A 抽出例6の抽出液 5.0% サラシミツロウ 5.0% モノステアリン酸グリセリン 3.5% ベヘニルアルコール65 3.0% スクワレン 6.0% パラオキシ安息香酸メチル 0.1% パラオキシ安息香酸プロピル 0.1% B グリセリン 10.0% 精製水 適 量 100.0% 上記処方に従い、A、B各成分をそれぞれ約80℃に加温
し、撹拌下BにAを徐々に加え均一に混合した後、冷却
してスキンクリームとした。
【0080】 実施例7(乳液) 重量% A 抽出例6の抽出液 5.0% モノステアリン酸グリセリン 2.0% ベヘニルアルコール65 2.0% 吸着精製ラノリン 1.0% スクワレン 5.0% パラオキシ安息香酸メチル 0.1% パラオキシ安息香酸プロピル 0.1% B ポリエチレングリコール 2.0% グリセリン 10.0% 精製水 適 量 100.0% 上記処方に従い、A、B各成分をそれぞれ約80℃に加温
し、撹拌下BにAを徐々に加え均一に混合した後、冷却
して乳液とした。
【0081】 実施例8(軟膏1) 重量% A 抽出例4の抽出物 2.0% B ポリエチレングリコール400 15.0% C マクロゴール軟膏 83.0% 100.0% 上記処方に従い、A成分をBに均一に分散させた後、C
を加え混合して軟膏とした。
【0082】 実施例9(軟膏2) 重量% A 製造例1の化合物 0.5% B ポリエチレングリコール400 15.0% C マクロゴール軟膏 84.5% 100.0% 上記処方に従い、A成分をBに均一に分散させた後、C
を加え混合して軟膏とした。
【0083】 実施例10(錠剤) 製造例1の化合物 5 mg 乳糖 73 mg トウモロコシデンプン 20 mg ヒドロキシプロピルセルロース 1 mg ステアリン酸 マグネシウム 1 mg 100 mg 1錠が上記割合になるように各成分を均一に混合した
後、打錠して錠剤とした。
【0084】 実施例11(カプセル1) 製造例1の化合物 10 mg 乳糖 188 mg ステアリン酸 マグネシウム 2 mg 200 mg 1カプセルが上記割合になるように各成分を均一に混合
した後、カプセルに充填した。
【0085】 実施例12(カプセル2) 抽出例4の抽出物 50 mg 乳糖 148 mg ステアリン酸 マグネシウム 2 mg 200 mg 1カプセルが上記割合になるように各成分を均一に混合
した後、カプセルに充填した。
【0086】
【発明の効果】本発明のホウセンカ抽出物及び式(I)
で表されるビスナフトキノン誘導体は、安全性が高くホ
ルモン様作用のない優れたテストステロン5α−リダク
ターゼ阻害作用を有していることから、当該抽出物又は
当該物質を有効成分として配合した組成物は、男性型脱
毛症、アクネ、前立腺肥大症等のDHTの異常産生に起
因する疾患の予防及び治療に有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 29/00 A61P 29/00 (56)参考文献 特開2002−12542(JP,A) 特開 平10−330310(JP,A) 特開 平9−59133(JP,A) J.Med.Chem.,Vol. 39,No.13,pp.2472−2481,1996 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 35/78 A61K 7/06 A61K 31/12 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホウセンカ抽出物を有効成分として含有
    するテストステロン5α−リダクターゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 ホウセンカ抽出物が、含水低級アルコー
    ル、親水性有機溶剤、疎水性有機溶剤の中から選ばれる
    1種以上を抽出溶媒として得られたものである請求項1
    記載のテストステロン5α−リダクターゼ阻害剤。
  3. 【請求項3】 抽出溶媒が、含水メタノール、含水エタ
    ノール、メタノール、エタノール、ブタノール、アセト
    ン、酢酸エチル、クロロホルムの中から選ばれる1種以
    上である請求項1又は2項記載のテストステロン5α−
    リダクターゼ阻害剤。
  4. 【請求項4】 ホウセンカから抽出、単離された下記式
    (I)で表されるビスナフトキノン誘導体を有効成分と
    して含有するテストステロン5α−リダクターゼ阻害
    剤。 【化1】
  5. 【請求項5】 下記式(I)で表されるビスナフトキノ
    ン誘導体を有効量で含有するホウセンカ抽出物を有効成
    分として含有するテストステロン5α−リダクターゼ阻
    害剤。 【化2】
  6. 【請求項6】 請求項1ないしの何れか1項記載のテ
    ストステロン5α−リダクターゼ阻害剤を有効成分とし
    て含有する育毛用組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1ないしの何れか1項記載のテ
    ストステロン5α−リダクターゼ阻害剤を有効成分とし
    て含有するアクネ用組成物。
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