JPH1121245A - テストステロン5α−リダクターゼ阻害剤 - Google Patents
テストステロン5α−リダクターゼ阻害剤Info
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- JPH1121245A JPH1121245A JP9356766A JP35676697A JPH1121245A JP H1121245 A JPH1121245 A JP H1121245A JP 9356766 A JP9356766 A JP 9356766A JP 35676697 A JP35676697 A JP 35676697A JP H1121245 A JPH1121245 A JP H1121245A
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Abstract
クターゼ阻害作用を示す阻害剤を提供する。 【解決手段】 ホウセンカ抽出物を含有するテストステ
ロン5α−リダクターゼ阻害剤。
Description
5α−リダクターゼ阻害剤に関し、更に詳しくは天然物
であるホウセンカ抽出物又は当該ホウセンカ抽出物の含
有成分である特定のビスナフトキノン誘導体を有効成分
として含有する、有用かつ安全性の高いテストステロン
5α−リダクターゼ阻害剤に関する。
トステロン(男性ホルモン)は、血液を介して皮脂腺、毛
包、前立腺などに移行した後、各組織に存在する代謝酵
素であるテストステロン5α−リダクターゼにより還元
され、より活性なジヒドロテストステロン(DHT)へと
変換される。各組織で生成したDHTは、皮脂腺や毛包
では皮脂の分泌を、また、前立腺では細胞の増殖を促進
することが知られている。
ネ)、前立腺肥大症などの疾患では、男性ホルモンによ
る作用がその発症原因あるいは憎悪因子とされており、
これらはDHTの異常産生に起因するものと考えられて
いる。従って、これらの疾患の治療薬としては、テスト
ステロン5α−リダクターゼ阻害剤を含む抗男性ホルモ
ン剤が広く用いられている。抗男性ホルモン剤として
は、プロゲステロン、クロルマジノン、シプロテロンと
いった強力なステロイド剤が、また、天然物由来では、
センブリ、ウイキョウ、カンゾウなどの抽出物がテスト
ステロン5α−リダクターゼ阻害剤として利用されてい
る。更に、天然物中の成分としてローソン(ヘンナ
葉)、シコニン(シコン)、オイゲノール(チョウジ)
などにテストステロン5α−リダクターゼ阻害作用が報
告されている[フレグランス・ジャーナル,No.92,78
頁〜(1988).参照のこと]。
従来の抗男性ホルモン剤、特にステロイド剤は、その強
力なホルモン様作用による好ましくない副作用を有して
おり、安全性に問題があった。また、これまでに知られ
ている天然物由来のテストステロン5α−リダクターゼ
阻害剤は、作用は認められるものの、その活性成分の不
明なものが多かった。あるいは、前述のフレグランス・
ジャーナルのように活性成分が特定されていても作用が
弱いものが多かった。
たもので、その目的とするところは、優れた男性ホルモ
ン阻害作用を有し、かつホルモン様作用のない高い安全
性を備えたテストステロン5α−リダクターゼ阻害剤を
提供することにある。
を解決するため、漢方処方中で汎用されている種々の生
薬から民間療法で利用されている生薬に至る種々の植物
抽出エキスについて、テストステロン5α−リダクター
ゼ阻害作用を指標として検索を行った。その結果、古く
から民間生薬として知られるホウセンカにテストステロ
ン5α−リダクターゼ阻害作用があることを見いだし
た。更に鋭意研究を重ねた結果、当該ホウセンカから特
定のビスナフトキノン誘導体を単離し、そのテストステ
ロン5α-リダクターゼ阻害作用を確認して、本発明を
完成するに至った。
有効成分として含有するテストステロン5α−リダクタ
ーゼ阻害剤を提供するものである。
ビスナフトキノン誘導体を有効成分として含有するテス
トステロン5α−リダクターゼ阻害剤を提供するもので
ある。
ビスナフトキノン誘導体を有効量で含有するホウセンカ
抽出物を有効成分として含有するテストステロン5α−
リダクターゼ阻害剤を提供するものである。
ロン5α−リダクターゼ阻害剤を有効成分として含有す
る育毛用組成物及びアクネ用組成物を提供するものであ
る。
−リダクターゼ阻害剤に利用されるホウセンカの起源
は、わが国を含むアジア各国に自生するツリフネソウ科
の一年草で、インパティエンスバルサミナ(Impatiens B
alsamina L.)の学名を持つ植物である。
ゼ阻害剤は、その有効成分として前記ホウセンカ抽出物
またはその成分である式(I)で表されるビスナフトキ
ノン誘導体を含有する。ホウセンカ抽出物は、例えば、
ホウセンカの全草、あるいは、葉、茎、花弁のうち何れ
か1ヶ所以上(以下、「原体」という)を乾燥又は乾燥せ
ずに裁断した後、常温もしくは加温下で溶剤により抽出
することにより得られる。
溶媒及びこれらの混合物が挙げられる。これらの有機溶
媒の具体例としては、メタノール、エタノール、ブタノ
ール等の低級アルコール類、または、これら低級アルコ
ール類と水の混合液(10〜90V/V%、好ましくは20〜70V/
V%)、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ま
たは、これらケトン類と水との混合液(10〜90V/V%、好
ましくは20〜70V/V%)、ヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、石油エーテル等の炭化水素類、クロロホルム、ジク
ロロメタン、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水
素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエー
テル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、及び
これらの混合物などが挙げられる。
ては、原体を裁断した後、適当な有機溶媒(好ましく
は、低級アルコール類、含水低級アルコール類、ケトン
類、含水ケトン類、炭化水素類、または、エステル類)
で抽出し、溶媒を留去する方法、あるいは、原体を裁断
した後、無水あるいは含水低級アルコール等の溶媒で抽
出し、次いで抽出物を酢酸エチル、ブタノール等の水と
混和しない溶媒と水を用いる液-液抽出に付し、更に有
機層または水層から溶媒を留去する方法等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。尚、ホウセンカ成分
の効率的抽出には、原体と溶剤の抽出比率が1〜80W/V
%、好ましくは10〜60W/V%であるのが好適である。
水エタノールまたは水を用いた場合は、溶媒を留去する
ことなくそのまま用いることができ、更に溶媒の一部を
留去して或いは留去することなく、エタノール、水等を
適宜加えることによりアルコール濃度を調整して用いる
こともできる。
されるビスナフトキノン誘導体は、前記何れかの抽出方
法、好ましくは含水低級アルコール(好ましくは含水メ
タノール、含水エタノール)、親水性有機溶剤(好ましく
はメタノール、エタノール、アセトン)、疎水性有機溶
剤(好ましくはブタノール、酢酸エチル、クロロホルム)
の中から選ばれる1種以上により得られた当該抽出物か
ら、更に適当な分離精製手段、好ましくは薄層クロマト
法、カラムクロマト法、高速液体クロマト法または再結
晶等を繰り返し行うことにより単離、精製され得る。
ン誘導体、すなわち2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ
-1,4-ナフトキノン)は、有機合成により得ることもでき
る。すなわち、2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン(ローソ
ンと呼称されるときもある)とアセトアルデヒド又はア
セタールとを適当な有機溶媒、好ましくはジメチルホル
ムアミド又はアセトニトリルなどの溶媒中で、周囲温度
あるいは加温下、好ましくは50〜80℃で縮合することに
より製造される。次いで、得られる粗生成物から、通常
用いられる分離精製手段、例えば抽出、濃縮、カラムク
ロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、再結晶な
どにより単離、精製される。
5α−リダクターゼ阻害作用が確認された式(I)で表
されるビスナフトキノン誘導体は、本発明のホウセンカ
抽出物のテストステロン5α−リダクターゼ阻害作用に
おける主要活性成分の1つであることがわかる。
トステロン5α−リダクターゼ阻害作用については、今
まで全く報告されていない。更に、本発明者らによって
初めてホウセンカから単離された式(I)で表されるビ
スナフトキノン誘導体は、合成品としては公知物質であ
るが、これまで他の天然物成分として抽出、単離された
例もなく、テストステロン5α−リダクターゼ阻害作用
についても全く報告されていない。尚、ホウセンカに関
しては、その白色花弁の抽出物に抗アレルギー作用があ
ることが既に報告され[Phytotherapy Res. 6, 112 (19
92).参照のこと]、また、式(I)で表されるビスナフ
トキノン誘導体に関しては、抗エイズ作用(HIV−1
インテグラーゼ及びプロテアーゼ阻害作用)の検討がな
されているが[J. Med. Chem., 39, 2472 (1996).参照
のこと]、いずれも本発明のテストステロン5α−リダ
クターゼ阻害作用とは作用メカニズムの異なるものであ
る。従って、本発明のホウセンカ抽出物又は式(I)で
表されるビスナフトキノン誘導体が有するテストステロ
ン5α−リダクターゼ阻害作用は、本発明者らによって
初めて見出された有用な薬理作用である。
作用増強を目的として、上記の本発明のホウセンカ抽出
物に式(I)で表されるビスナフトキノン誘導体を別途
添加することもできる。
クターゼ阻害剤としては、前記式(I)で表されるビス
ナフトキノン誘導体を有効量で含有するホウセンカ抽出
物を有効成分とするものが含まれる。ここで、「有効
量」とは、所望のテストステロン5α−リダクターゼ阻
害作用を得るのに充分な量を意味する。式(I)で表さ
れるビスナフトキノン誘導体は、本発明の有効成分であ
るホウセンカ抽出物の主要活性成分であり、ホウセンカ
抽出物が式(I)の化合物を有効量で含む場合はこれを
そのまま本発明のテストステロン5α−リダクターゼ阻
害剤として用いることができる。また、式(I)の化合
物を含有していても所望のテストステロン5α−リダク
ターゼ阻害作用を得るのに充分でない場合は、別途式
(I)の化合物を添加したホウセンカ抽出物を用いるこ
とができる。
(I)で表されるビスナフトキノン誘導体は、いずれも
望ましからぬホルモン様作用のない優れたテストステロ
ン5α−リダクターゼ阻害作用を有しており、その応用
としては、DHTの異常産生に起因する疾患、例えば、
男性型脱毛症やアクネ等の皮膚疾患であれば外用剤の医
薬品、医薬部外品、化粧品として、また、前立腺肥大症
等の疾患であれば経口剤又は注射剤の医薬品として投与
することにより、その予防または治療に用いることがで
きるが、特にこれらに限定されるものではない。
人当たり、外用剤の場合であれば、乾燥重量で1回に1
mg〜1g、好ましくは10mg〜500mg、内服剤の場合であれ
ば1回に0.1〜500mg、好ましくは0.5〜100mg配合するこ
とができる。また、本発明の式(I)で表されるビスナ
フトキノン誘導体は、通常成人一人当たり、外用剤の場
合であれば、0.1mg〜500mg、好ましくは1mg〜50mg、内
服剤の場合であれば0.01〜100mg、好ましくは0.1mg〜50
mg配合することができる。但し、投与量は年令、体重、
症状、治療効果、投与方法、処理時間等により変動する
ので、上記投与範囲より少ない量で十分の場合もある
し、また範囲を越えて投与する必要のある場合もある。
ゼ阻害剤の剤形は、特に限定されるものではなく、例え
ば、男性型脱毛症用であればヘアローション、シャンプ
ー、リンス、ヘアトニック、ヘアトリートメント、ヘア
クリーム等の通常頭髪に用いられるものが、また、アク
ネ用であれば軟膏、ローション、クリーム、ジェル、乳
液等の通常皮膚用として用いられるものが挙げられる。
また、前立腺肥大症用であれば錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、細粒剤、散剤、液剤等の通常の経口剤あるいは注射
剤とすることもできる。
ゼ阻害剤には、上記必須成分であるホウセンカ抽出物又
は式(I)で表されるビスナフトキノン誘導体の他に、
必要に応じ、本発明の効果を損なわない範囲で、外用剤
の場合であれば、通常適用される炭化水素類、ロウ類、
油脂類、高級脂肪酸、低級あるいは高級アルコール、界
面活性剤、香料、色素、防腐剤、抗酸化剤、紫外線吸収
剤、pH調節剤、また、経口用製剤であれば、適当な賦形
剤、例えば、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング
剤、着色剤等を添加することができる。
抽出物又は式(I)で表されるビスナフトキノン誘導体
以外の他の薬効成分として、例えば、卵胞ホルモン(エ
ストラジオール、エチニルエストラジオール等)、抗ア
ンドロゲン剤(スピロノラクトン、プロゲステロン等)、
消炎、鎮疹剤(グリチルリチン酸塩、アズレン等)、代謝
・毛根賦活剤(パントテン酸、パントテニールアルコー
ル等)、ビタミン類(ビタミンA,B1,E,B2,B6,B12,
C,E等)、血流改善剤(dl-α-トコフェロール、γ-オリ
ザノール等)、局所刺激剤(ショウキョウチンキ、トウガ
ラシチンキ等)、角質溶解剤(サリチル酸、レゾルシン
等)、抗脂漏剤(レシチン、イオウ等)、殺菌剤(塩化ベン
ザルコニウム、ヒノキチオール等)、保湿剤(レモンエキ
ス、ヒアルロン酸、プロピレングリコール、グリセリン
等)等を各種目的に応じてホウセンカ抽出物又は式
(I)で表されるビスナフトキノン誘導体と併せて用い
ることもできる。
(I)で表されるビスナフトキノン誘導体以外の薬効成
分として、各種生薬、例えばセンブリ、オトギリソウ、
チンピ、カシュウ、ショウガ、ニンジン、レイシ、タヒ
ボ、ローズマリー、ニンニク等の抽出物を1種以上添加
することもできる。かかる生薬の抽出、添加方法として
は、通常生薬の抽出に用いられる方法、例えば、水およ
び/または有機溶媒で抽出して得られる液、あるいは溶
媒留去したものをホウセンカ抽出物又は式(I)で表さ
れるビスナフトキノン誘導体と混合する方法、あるい
は、当該ホウセンカの抽出の際、これら生薬を同時抽出
する方法、あるいは、ホウセンカ抽出液、好ましくは、
無水または含水低級アルコール(更に好ましくは、10〜8
0V/V%エタノール)により得られるホウセンカ抽出液を
用いて、これら生薬を再抽出する方法などが挙げられ
る。
として用いる場合には、ホウセンカあるいは目的により
併用する生薬抽出物由来の特異臭を和らげ、また、ビタ
ミンC等の栄養成分を与える目的で、レモン、みかん、
すだち、ゆず等柑橘類の果実成分を添加することができ
る。更に、ホウセンカ抽出液、好ましくは、無水または
含水低級アルコール(更に好ましくは、10〜80V/V%エタ
ノール)により得られるホウセンカ抽出液を用いて、こ
れら果実を再抽出する方法が特に好適である。
を含有する育毛用組成物を含むものであり、この場合に
おいて、ホウセンカ抽出物は、育毛効果と経済性の面か
ら、本発明の育毛用組成物中に乾燥重量で0.001〜10W/V
%、好ましくは0.01〜5W/V%配合することができる。
発明はこれらに限定されるものではない。
部)(15kg)を35V/V%エタノール(30リットル)に漬け
込み、1ヶ月間浸出した。次いで、全草をろ別し、更に
2週間熟成した後、ろ過して抽出液(26リットル)を得
た。
部)(0.5kg)を50V/V%エタノール(1リットル)に漬け
込み、1ヶ月間浸出した。次いで、全草をろ別し、更に
2週間熟成した後、ろ過して抽出液(0.83リットル)を得
た。
部)(0.5kg)を70V/V%エタノール(1リットル)に漬け
込み、1ヶ月間浸出した。次いで、全草をろ別し、更に
2週間熟成した後、ろ過して抽出液(0.87リットル)を得
た。
去して、抽出物(19g)を得た。
に、抽出例4のホウセンカ抽出物を5g/kg経口投与及び
1g/kg腹腔内投与した。投与後14日目に至っても、いず
れのマウスも死亡例を認めず、LD50値は、経口投与:5
g/kg以上、腹腔内投与:1g/kg以上であることがわかっ
た。これより、本発明のホウセンカ抽出物の安全性が非
常に高いことがわかる。
背部を除毛し、更に除毛した部位を背骨を中心として左
右2カ所(左:試験部位、右:無処置部位)に分けた。次
に、これらの除毛したウサギを無作為に5匹づつ2つの
群に分け、一方を実施例群、他方をプラセボ(偽薬)群と
した。次いで、実施例群のウサギ5匹の試験部位に1日
1回の頻度で10日間、抽出例4のホウセンカ抽出物の10
W/V%流動パラフィン溶液(0.5mL)を均一に塗布し、一定
の条件下(気温:23±2℃、明暗サイクル12時間、但し
照明時間7:00〜19:00)で飼育した。また、プラセボ群に
は、流動パラフィン(0.5mL)を実施例群と同様に塗布し
た。10日間経過後、すべてのウサギの試験部位を肉眼に
より観察した。結果を表1に示す。
激性を示す所見が見られた個体数であり、Bは当該群の
全個体数を示す。本皮膚刺激性試験において、プラセボ
群と実施例群に全く差異が認められなかったことから、
本発明のホウセンカ抽出物には、皮膚に対する累積刺激
性がほとんどないことがわかった。
まで減圧濃縮した後、酢酸エチル(1リットル)で2回液
−液抽出した。次いで、酢酸エチル抽出液を合わせ、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下溶媒留去して、酢酸
エチル抽出物(8.6g)を得た。
-ナフトキノン)(I)の製造方法> 製造例1 抽出例5の方法で得られたホウセンカの酢酸エチル抽出
物(10.0g)にクロロホルムを加え、不溶物をろ別した。
次いで、ろ液を減圧濃縮して得られる残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)で
2回分離精製した後、酢酸エチルで再結晶して黄色プリ
ズム晶の2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフ
トキノン)(1.03g)を得た。
344, 1278, 729.1 H-NMR(CDCl3):1.73(3H, d, J=7.5Hz, =CHCH 3 ), 4.83
(1H, q, J=7.5Hz,=CHCH3), 7.54-7.83(4H, m, 6,7-H o
f naphthoquinone), 7.96-8.14(4H, m, 5,8-H ofnaphth
oquinone).ここで、「=C」はアルキリデンの1位の炭
素原子を意味する。 元素分析:C22H14O6 計算値 C%=70.59 H%=3.77, 実測値
C%=70.86 H%=3.93 m.p. 196-198℃。
8g)のジメチルホルムアミド(50mL)溶液を80℃で4.5時間
撹拌した。冷後、反応液に酢酸エチルを加え、希塩酸及
び飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧下溶媒留去した。得られた残渣を酢酸エチル
で結晶化し、更に、酢酸エチルで再結晶して、黄色プリ
ズム晶の2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフ
トキノン)(9.10g)を得た。
R, 1H-NMR, 元素分析, m.p.)は、ホウセンカから抽出、
単離した製造例1で得られたものと一致した。
に、製造例1の2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4
-ナフトキノン)を250mg/kgから1000mg/kgの間の用量で
経口投与した。化合物は0.5%カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム水溶液に分散させて用いた。その結果、
LD50値は514mg/kgであった。
ゼ阻害活性実験) (酵素液の調製法)ウイスター系雄性ラットより摘出した
前立腺(湿重量15.038g)を小片にし、0.25M-スクロース
含有0.1M-HEPES緩衝液(以下、「緩衝液」という)
(45mL)を加え、ホモジネートした。次いで、900×gで5
分間遠心分離し、沈渣を緩衝液(27.5mL)に懸濁し、再度
900×gで5分間遠心分離した。この沈渣に緩衝液(11.25
mL)を加えて懸濁し、これを酵素液として使用した。
性測定法)各種濃度(10μg/mL〜1mg/mL)に調製した抽出
例5のホウセンカ抽出物又は製造例1の2,2'-エチリデ
ンビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン)のエタノール
溶液(100μL)及びテストステロンのエタノール溶液(5
μg/mL)(50μL)の混合物を窒素ガスで蒸発乾固した後、
40mM-リン酸水素ナトリウム緩衝液(488μL)、28mM-
ジチオトレイトール(20μL)、2.8mM-β-NADPH
(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸還元型)
(10μL)及び酵素液(50μL)を加え混合し、37℃で30分間
インキュベートした。この混合液にn-ヘキサン(1mL)を
加え10分間振とうした後、3000rpmで10分間遠心分離
した。次いで、n-ヘキサン層を分取し減圧乾固した後、
トリフルオロ酢酸(100μL)を加え40℃で30分間インキュ
ベートした。続いて、混合液を減圧乾固した残渣に、内
部標準物質としてヘキサクロロベンゼンのn-ヘキサン溶
液(1μg/mL)(100μL)を加え溶解し、試料溶液とした。
一方、ホウセンカ抽出物又は2,2'-エチリデンビス(3-ヒ
ドロキシ-1,4-ナフトキノン)を含まない上記と同様の方
法で得られた溶液をコントロール溶液とした。
き、ガスクロマトグラフ質量分析計を用いて、テストス
テロン5α-リダクターゼにより還元されたジヒドロテス
トステロン(DHT)の量を測定し、次式に従い各試料溶
液のテストステロン5α-リダクターゼ阻害率を算出し
た。
/内部標準物質のピーク面積 B:試料溶液のDHTピーク面積/内部標準物質のピー
ク面積 更に、試料の各濃度における阻害率から、ホウセンカ抽
出物及び2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフ
トキノン)のテストステロン5α-リダクターゼに対する5
0%阻害濃度(IC50値)を算出した。結果を表2、3に示
す。
ンカ成分である2,2'-エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4
-ナフトキノン)にはテストステロン5α−リダクターゼ
阻害活性があることが確認された。なお、比較としてロ
ーソンを用いて同様の試験を行ったところ、IC50値は50
0μg/mL以上であった。
acterium avidum)に対する抗菌活性を寒天培養法により
試験した。
性)各種濃度に調製した抽出例1のホウセンカ抽出液、
抽出例5のホウセンカ抽出物及び製造例1の2,2'-エチ
リデンビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン)のエタノ
ール溶液又は懸濁液(0.2mL)をGAM培地(日水製薬社製)
(9.8mL)に溶解又は均一に懸濁し試験管に流し込み凝固
させた(最終エタノール含量:2%)。各培地にPropio
nibacterium acnesを穿刺接種した後、培地上層にTrypt
ic Soy Broth培地(DIFCO社製)(2mL)を重層した(嫌気培
養)。次いで、30℃で7日間培養した後、各試料の各種
濃度における菌の発育を観察し、その有無から最小発育
阻止濃度(MIC)を測定した。結果を表4に示した。
(0.2mL)のみを用いた培地でPropionibacterium acnesを
培養したところ、問題なく菌の発育が認められたことか
ら、本試験に対する溶媒の影響はないものとした。
活性)各種濃度に調製した抽出例1のホウセンカ抽出
液、抽出例5のホウセンカ抽出物及び製造例1の2,2'-
エチリデンビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン)の5
%エタノール溶液又は懸濁液(1mL)を1.5%寒天含有Tryp
tic Soy Broth培地(DIFCO社製)(9mL)に溶解又は均一に
懸濁しシャーレに流し込み凝固させた(最終エタノール
含量:0.5%)後、各培地にPropionibacterium avidum
を接種した。次いで、30℃で3日間培養した後、各試料
の各種濃度における菌の発育を観察し、その有無から最
小発育阻止濃度(MIC)を測定した。
ル(1mL)のみを用いた培地でPropionibacterium avidum
を培養したところ、問題なく菌の発育が認められたこと
から、本試験に対する溶媒の影響はないものとした。結
果を表4に示した。
成分を多く含有する酢酸エチル抽出物に高い抗アクネ菌
活性が認められた。このことから、当該ホウセンカ抽出
物は、前述のテストステロン5α−リダクターゼ阻害作
用により皮脂の分泌を抑制するばかりでなく、アクネ毛
嚢内菌に対する抗菌作用により皮膚炎症等を防ぐ働きを
併せ持つ、優れたアクネ予防・治療用組成物を提供する
ものである。
モン果実(0.5kg)を加え、2週間浸出した。次いで、レ
モン果実をろ別し、更に2週間熟成した後、ろ過してレ
モン/ホウセンカ抽出液(9.8リットル)を得た。
ノール(1リットル)にて2回60℃で5時間加熱抽出し
た。冷後、全草をろ別し減圧下溶媒留去して、抽出物(1
8.9g)を得た。
エチル(1リットル)にて2回60℃で5時間加熱抽出し
た。冷後、全草をろ別し減圧下溶媒留去して、抽出物
(6.4g)を得た。
え、均一に混合攪拌してヘアローション(1−1)とし
た。
え、均一に混合攪拌してヘアローション(1−2)とし
た。
にDを加え、均一に混合攪拌してヘアローション(1−
3)とした。
で、Dの各成分をEに溶解した溶液を先に調製したA、
B、Cの混合液に加え、更に、全量が100mLになるよう
にFを加えた後、均一に混合攪拌してヘアローションと
した。
プーとした。
た。次いで、均一に混合溶解したA及びBの各成分を加
え更に混合した後、造粒乾燥(1m/m)して、顆粒剤の育
毛用補助食品とした。
ン及びヘアシャンプーを用いて下記の方法で育毛試験を
行った。
に、実施例1のヘアローション(1−1)(3ヶ月分:1
00mL×6本)及び実施例3のヘアシャンプー(3ヶ月分:
400mL×3本)両者を3ヶ月間継続使用させた。3ヶ月経
過後、まず、「効果あり」、「効果なし」、「効果の有無が
不明」の3段階で評価させ、更に「効果あり」と答えた
被験者には、その効果の内容及び発現時期についての回
答を得た。結果を表5〜7に示す。
があった」と答えた人(有効群)の具体的な効果の内容
を示すものである。
があった」と答えた人(有効群)の育毛用組成物の使用
開始から効果発現までにかかった期間を示すものであ
る。
使用後において、いずれの被験者も皮膚刺激等の異状は
全く認められなかった。
分溶液に徐々に加え均一に混合溶解してスキンローショ
ンとした。
し、撹拌下BにAを徐々に加え均一に混合した後、冷却
してスキンクリームとした。
し、撹拌下BにAを徐々に加え均一に混合した後、冷却
して乳液とした。
を加え混合して軟膏とした。
を加え混合して軟膏とした。
後、打錠して錠剤とした。
した後、カプセルに充填した。
した後、カプセルに充填した。
で表されるビスナフトキノン誘導体は、安全性が高くホ
ルモン様作用のない優れたテストステロン5α−リダク
ターゼ阻害作用を有していることから、当該抽出物又は
当該物質を有効成分として配合した組成物は、男性型脱
毛症、アクネ、前立腺肥大症等のDHTの異常産生に起
因する疾患の予防及び治療に有効である。
Claims (8)
- 【請求項1】 ホウセンカ抽出物を有効成分として含有
するテストステロン5α−リダクターゼ阻害剤。 - 【請求項2】 ホウセンカ抽出物が、含水低級アルコー
ル、親水性有機溶剤、疎水性有機溶剤の中から選ばれる
1種以上を抽出溶媒として得られたものである請求項1
記載のテストステロン5α−リダクターゼ阻害剤。 - 【請求項3】 抽出溶媒が、含水メタノール、含水エタ
ノール、メタノール、エタノール、ブタノール、アセト
ン、酢酸エチル、クロロホルムの中から選ばれる1種以
上である請求項1又は2項記載のテストステロン5α−
リダクターゼ阻害剤。 - 【請求項4】 下記式(I)で表されるビスナフトキノ
ン誘導体を有効成分として含有するテストステロン5α
−リダクターゼ阻害剤。 【化1】 - 【請求項5】 前記式(I)で表されるビスナフトキノ
ン誘導体が、ホウセンカから抽出、単離されたものであ
る請求項4記載のテストステロン5α−リダクターゼ阻
害剤。 - 【請求項6】 下記式(I)で表されるビスナフトキノ
ン誘導体を有効量で含有するホウセンカ抽出物を有効成
分として含有するテストステロン5α−リダクターゼ阻
害剤。 【化2】 - 【請求項7】 請求項1ないし6の何れか1項記載のテ
ストステロン5α−リダクターゼ阻害剤を有効成分とし
て含有する育毛用組成物。 - 【請求項8】 請求項1ないし6の何れか1項記載のテ
ストステロン5α−リダクターゼ阻害剤を有効成分とし
て含有するアクネ用組成物。
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1997
- 1997-12-25 JP JP35676697A patent/JP3276327B2/ja not_active Expired - Lifetime
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