JP4209724B2 - ステッパモータの駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステッパモータの駆動装置に関し、特に車載メータ等に用いられるステッパモータの初期化処理を改善したステッパモータの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車速を表示するスピードメータやエンジンの回転数を表示するタコメータ等の車載メータには、指示精度や価格的な理由で近年ステッパモータが多用されている。
【0003】
しかしながら、このようなステッパモータを用いた車載メータを搭載する車両においては、車両の振動やノイズ等により発生した誤った駆動信号等により、ステッパモータの回転に連動する指針の本来移動すべき移動量と実際の移動量との間に差異が生じてしまう場合がある。
【0004】
そこで、このようなステッパモータを用いた車載メータでは、たとえば、イグニッションスイッチのオンのタイミングで、ステッパモータをストッパ方向に逆回転させて、指針をストッパで定められるゼロ位置に戻す初期化処理が行われている。
【0005】
この初期化処理においては、ステッパモータにより位置制御される表示指針がそのゼロ位置を定めたストッパに接触したかどうかを検出するために、ステッパモータの回転子の回転により発生する誘導電圧を検出し、検出された誘導電圧が所定の閾値以下になったときに、表示指針がゼロ位置に設定されたストッパに当たって停止したと判定するゼロ位置検出処理を行っている。
【0006】
以下、このゼロ位置検出処理について図14および図15を用いて説明する。
【0007】
図14は、ゼロ位置検出処理における各励磁ステップ、ゼロ位置検出励磁パターン、検出タイミング信号および誘導電圧の関係を示す図である。図15は、図14の各励磁ステップと回転子の回転パターンの関係を示す図である。括弧内の数字は回転子の回転角である。長方形の中の数字はステップ番号を示す。なお、これらの図においては、ゼロ位置検出処理時には矢印で示す方向にステッパモータの回転子が回転するものと想定する。この回転子には、それぞれ3つのN極およびS極が交互に均等に着磁されている。
【0008】
回転子を回転させるための励磁信号は、励磁パルスP1、P2、P3およびP4からなり、それらはH(ハイレベル)およびL(ローレベル)の組み合わせにより構成される。このHはたとえば5ボルトであり、Lは0ボルトである。励磁パルスP1およびP2は、一方の励磁コイル1a1の両端a,bに供給される。また、励磁パルスP3およびP4は、他方の励磁コイル1a2の両端a,bに供給される。
【0009】
回転子にギア連結された指針がストッパで定められたゼロ位置方向に移動するように回転子を逆回転させるためのゼロ位置検出励磁パターンの1サイクルは、それぞれ均等時間が割り当てられた8つの励磁ステップ3、2、1、8、7、6、5および4で構成され、ステッパモータはハーフステップ駆動方式で駆動される。
【0010】
励磁ステップ1の励磁信号(P1、P2、P3およびP4)とそれに対応する回転子の回転パターンが同期しており、励磁ステップが3、2、1、8、7、6、5および4の順に移行するにしたがって、回転子は、図15に示すように15度ずつ回転していく。たとえば、励磁ステップ3から励磁ステップ2に遷移する際には、回転子はその励磁信号(P1、P2、P3およびP4)によって、回転角0度から15度に角度変移する。以下の各励磁ステップ間の角度変移量も同様に15度である。なお、励磁ステップ4から次のサイクルの励磁ステップ3に移行する際の角度変移量も15度である。
【0011】
このような8つの励磁ステップからなるサイクルが、指針がストッパに接触するまで、すなわち、回転子が回転できなくなり、励磁コイルにより検出される誘導電圧値が閾値を下回るまで繰り返される。
【0012】
ゼロ位置検出の検出タイミング信号は、励磁コイル1a1が無励磁状態となるタイミングで、すなわち、励磁コイル1a1の両端aおよびbに供給される励磁パルスP1およびP2がL(ゼロボルト)になる励磁ステップ1および5と、励磁コイルC2の両端aおよびbに供給される励磁パルスP3およびP4がL(ゼロボルト)になる励磁ステップ3および7で、Hになるように設定されている。この検出タイミング信号に応答して、一方の端部が接地されかつ他方の端部が開放された励磁コイル1a1および1a2により検出される誘導電圧が、閾値(基準電圧V)と比較される。指針がストッパで定められたゼロ位置方向に移動するように回転子を回転させたとき、指針がストッパに接触すると、誘導電圧は理論的にはゼロになるはずなので、閾値を下回ることになり、この時点でゼロ位置検出が行われたことになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述のゼロ位置検出処理では、誘導電圧の検出サイクルがハーフステップ駆動方式になっており、図16のベクトル図で示すように、コイルA相(励磁コイル1a1)とコイルB相(励磁コイル1a2)における1相励磁ステップと2相励磁ステップとで駆動トルクの大きさが変わるため、駆動トルクが一定ではなく、また、回転子の回転速度が変わるため、回転が非円滑になり、図17に示すように、検出される誘導電圧値がかなりの変動幅で変動し、ゼロ位置の誤検出が発生する可能性がある。
【0014】
そこで本発明は、上述した従来の問題点に鑑み、ゼロ位置の誤検出を防止することができるステッパモータの駆動装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、励磁コイルおよび前記励磁コイルの励磁状態の変化に応じて回転する回転子を有するステッパモータと、前記回転子の回転に連動する被駆動部材と、前記被駆動部材をゼロ位置に機械的に停止させるストッパと、前記励磁コイルの励磁状態を制御する制御手段と、前記回転子の回転に応じた磁束変化により発生する誘導電圧を検出する検出素子と、前記検出素子で検出された前記誘導電圧に基づき、前記被駆動部材が前記ストッパによりゼロ位置に停止させられたか否かを検出するゼロ位置検出手段とを備え、前記制御手段は、前記被駆動部材をゼロ位置へ戻すゼロ位置検出処理時、前記回転子をマイクロステップ駆動方式で逆回転させるための複数の励磁ステップで電気的1サイクルが構成される励磁パターンを生成して前記励磁コイルに供給し、前記励磁パターンは、前記1サイクルにおける電気的90度毎が、前記誘導電圧を検出するための複数の誘導電圧検出用励磁ステップと、複数の回転用励磁ステップとを含み、前記複数の誘導電圧検出用励磁ステップの合計時間長を第1の所定時間長とし、前記複数の回転用励磁ステップの合計時間長を第2の所定時間長としたとき、前記第2の所定時間長は前記第1の所定時間長より長く設定されていることを特徴とするステッパモータの駆動装置に存する。
【0016】
請求項1記載の発明によれば、励磁コイルおよび励磁コイルの励磁状態の変化に応じて回転する回転子を有するステッパモータと、回転子の回転に連動する被駆動部材と、被駆動部材をゼロ位置に機械的に停止させるストッパと、励磁コイルの励磁状態を制御する制御手段と、回転子の回転に応じた磁束変化により発生する誘導電圧を検出する検出素子と、検出素子で検出された誘導電圧に基づき、被駆動部材がストッパによりゼロ位置に停止させられたか否かを検出するゼロ位置検出手段とを備え、制御手段は、被駆動部材をゼロ位置へ戻すゼロ位置検出処理時、回転子をマイクロステップ駆動方式で逆回転させるための複数の励磁ステップで電気的1サイクルが構成される励磁パターンを生成して励磁コイルに供給し、励磁パターンは、1サイクルにおける電気的90度毎が、誘導電圧を検出するための複数の誘導電圧検出用励磁ステップと、複数の回転用励磁ステップとを含み、複数の誘導電圧検出用励磁ステップの合計時間長を第1の所定時間長とし、複数の回転用励磁ステップの合計時間長を第2の所定時間長としたとき、第2の所定時間長は第1の所定時間長より長く設定されているので、ゼロ位置検出処理時に、安定した回転時誘導電圧を得ることができ、ゼロ位置の誤検出を防止することができる。
【0017】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、前記マイクロステップ駆動方式は、1/n(n≧3)マイクロステップを使用することを特徴とする請求項1記載のステッパモータの駆動装置に存する。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、マイクロステップ駆動方式は、1/n(n≧3)マイクロステップを使用するので、駆動トルクがほぼ一定になり、かつ各励磁ステップ毎の回転角度が小さく振動が発生しないため、回転子の回転が円滑になり、安定した回転時誘導電圧を得ることができ、ゼロ位置の誤検出を防止することができる。
【0019】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、前記制御手段は、前記被駆動部材をゼロ位置へ戻すゼロ位置検出処理時、スタートから一定時間の間前記誘導電圧を検出しないことを特徴とする請求項1または2記載のステッパモータの駆動装置に存する。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、制御手段は、被駆動部材をゼロ位置へ戻すゼロ位置検出処理時、スタートから一定時間の間前記誘導電圧を検出しないので、回転中の誘導電圧を安定に得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は、本発明に係るステッパモータの駆動装置の実施の形態を用いた車載メータの構成図である。車載メータは、たとえばスピードメータであり、固定子(図示しない)に互いに直交する位置に配置された2つの励磁コイル1a1および1a2と、N極およびS極が交互に3極づつ着磁され、励磁コイル1a1および1a2の励磁状態の変化に追従して回転する回転子1bを有するステッパモータ1と、ステッパモータ1を駆動制御するための駆動回路4とを備えている。
【0023】
車載メータは、さらに、回転子1bの回転駆動に連動する被駆動部材としての指針2と、回転子1bの回転駆動を指針2に伝えるギア3と、指針2を機械的ゼロ位置で接触させて停止させるストッパ5とを備えている。なお、ストッパ5と指針2の接触によるゼロ位置設定に代えて、ギヤ3から突出する被駆動部材としてのストッパ片6と、ゼロ位置に相当する位置に別個に設けられたストッパ5′との接触によるゼロ位置設定とする構成にしても良い。
【0024】
駆動回路4は、図2に示すように、制御手段としてのマイクロコンピュータ41(以下、マイコン41という)を備えている。マイコン41は、プログラムに従って各種の処理を行う中央演算ユニット(CPU)41aと、メモリ41bと、モータ駆動回路41cと、ゼロ位置検出回路41dとを備えている。
【0025】
CPU41aは、車速センサ(図示しない)からの速度情報に基づき算出された角度データ信号D1と、イグニッションスイッチ(図示しない)のイグニッションオン操作に基づくHレベルの初期化指令信号S1が入力され、モータ駆動回路41cから励磁コイル1a1,1a2の両端a,bに励磁信号S1、S2、S3およびS4を出力する。
【0026】
ゼロ位置検出開路41dは、励磁コイル1a1および1a2の一端aまたはbにそれぞれ接続された、I/F(インターフェース)回路42a、42b、42cおよび42dを介して誘導電圧V1,V2,V3およびV4が入力され、ゼロ位置判定信号をCPU41aに供給する。
【0027】
CPU41aは、通常動作時には、角度データ信号D1に応じて、マイクロステップ駆動方式で励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を制御することにより、角度データ信号D1に対応して回転子1bを正方向(Y2)または逆方向(Y1)に正逆回転させるようにステッパモータ1を駆動制御すると共に、初期化処理動作時にも、初期化指令信号S1に応じて、マイクロステップ駆動方式で励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を制御することにより、回転子1bを、指針2がストッパ5に向かう方向(すなわち、Y1方向)に移動するように逆回転させるべくステッパモータ1を駆動制御する。
【0028】
ゼロ位置検出回路42は、初期化処理動作時、検出タイミング信号に合わせて一端が開放された無励磁状態の励磁コイル1a1,1a2の両端に発生する誘導電圧が各I/F回路を介して入力され、入力された誘導電圧が閾値以下になったときに、指針2がストッパ5に接触してゼロ位置にあることを判定するゼロ位置判定信号をCPU41aに出力する。すなわち、上述の励磁コイル1a1,1a2は、一端が開放された時、誘導電圧の検出素子として働くことになる。
【0029】
図3に示すように、駆動回路4は、初期化処理動作時にステッパモータ1を逆回転させる際、まず電気的1サイクルにおける0゜から180゜までの区間だけステッパモータ1を加速させるための励磁パターンを有する励磁パルスP1,P2,P3,P4を励磁コイル1a1,1a2に供給してステッパモータ1を逆回転開始から加速し、その後、ゼロ位置検出処理を行う。
【0030】
ゼロ位置検出処理においては、駆動回路4は、回転子1bをマイクロステップ駆動方式で逆回転させる複数の励磁ステップで電気的1サイクルが構成される励磁パターンを有する励磁信号S1、S2、S3およびS4を生成し、このときの励磁パターンは、1サイクルにおける電気的90度が、誘導電圧を検出するための第1の所定時間長を有する誘導電圧検出用励磁ステップと、この誘導電圧検出用励磁ステップの第1の所定時間長より長い第2の所定時間長の回転用励磁ステップとを含む。
【0031】
このマイクロステップ駆動方式は、1/n(n≧3)マイクロステップを使用し、この実施の形態ではたとえば図4に示すように、電気的1サイクルを64分割するマイクロステップを使用し、電気的90度において16分割され、そのうちの7ステップを検出励磁ステップとし、残りの9ステップを回転用励磁ステップとする。
【0032】
具体的には、図4中の1サイクルにおいて矢印(数字記載あり)の箇所の励磁ステップで、励磁コイル1a1,1a2を励磁する。すなわち、励磁コイル1a1はA相(SIN+)および−A相(SIN−)に対応し、励磁コイル1a2は、B相(COS+)および−B相(COS−)に対応するものとすれば、回転子を逆回転させる励磁ステップは、誘導電圧検出用励磁ステップは、STEP−0,16,32および48とし、回転用励磁ステップはSTEP−2,5,7,9,18,21,23,25,34,37,39,41,50,53,55および57とする。
【0033】
そして、各励磁ステップにおける励磁パルスP1,P2,P3,P4の出力時間は次のように設定される。
誘導電圧検出用励磁ステップ=STEP−0,16,32および48は3(ms;ミリ秒)
回転用励磁ステップ=STEP−2,5,7,9,18,21,23,25,34,37,39,41,50,53,55および57は各1(ms;ミリ秒)
【0034】
したがって、各々の電気的90°の中では、誘導電圧検出用励磁ステップと回転用励磁ステップの時間の大小関係は、
誘導電圧検出用励磁ステップ3(ms)<回転用励磁ステップ4(ms)
となっている。
【0035】
次に、上述した構成の車載メータの動作について、図5に示すCPU41aのゼロ位置検出処置手順を示すフローチャートを参照して以下説明する。まず、同期化終了励磁位置から一定間隔で励磁ステップを更新し(ステップS1)、次いで、一定時間経過したか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2は、具体的には、図3に示すように、ゼロ位置検出処理のスタートから回転子1bが電気的180度だけ加速処理により逆転する一定時間の間経過したか否かを判定する。回転子1bが電気的180度だけ逆転していれば、一定時間経過したと判定して、次に、誘導電圧検出処理を開始する(ステップS3)。
【0036】
次いで、誘導電圧測定用コイルをPWM出力からHi−Z出力(ハイインピーダンス出力)へ切り換える(ステップS4)。Hi−Z出力とは、誘導電圧測定用のコイルに相当する励磁コイルが、無励磁状態で一端が開放された状態とされ、誘導電圧が出力されることである。
【0037】
次いで、誘導電圧測定用コイルから検出励磁ステップ中に表れる誘導電圧を複数回サンプリングする(ステップS5)。次いで、サンプリングされた誘導電圧値が閾値を超えていると判定された回数が予め設定された当接判定回数より少ないか否かを判定する(ステップS6)。
【0038】
ステップS6の答えがイエスならば、次いで加速開始位置が当接検出位置でないか否かを判定し(ステップS7)、加速開始位置が当接検出位置でないと判定されれば、次いで、出力励磁相を一定時間保持し(ステップS8)、次いで初期化処理を正常に終了する。
【0039】
一方、ステップS6の答えがノーならば、次いで回転子1bが360度回転したか否かを判定し(ステップS9)、その答えがイエスならば、次いで、出力励磁相を一定時間保持し(ステップS10)、次いで初期化処理を異常に終了する。また、ステップS9の答えがノーならば、次いで、次の検出励磁ステップまでマイクロステップまで逆転処理を実行し(ステップS11)、次いでステップS4に戻る。
【0040】
図6は、ステッパモータの初期化処理時の駆動波形を示し、図7は、図6における加速処理時の駆動波形の拡大図を示し、図8(A)および(B)は、それぞれ、図7における加速処理の前半および後半のPWM出力波形を示し、図9は、誘導電圧検出処理時の駆動波形の拡大図を示し、図10は、誘導電圧検出サイクル(PWM駆動による励磁)の拡大図を示し、図11は、図10における逆転処理の部分の拡大波形を示し、図12(A)、(B)、(C)および(D)は、それぞれ、図11における回転用励磁ステップ41,39,37,34における拡大波形を示す。
【0041】
図13は、検出された誘導電圧のタイムチャートを示し、この図から、検出される誘導電圧値V1〜V4の変動幅が従来より少なく、安定するまでの時間が短いことが分かる。
【0042】
以上のように、回転用励磁ステップの時間を検出用励磁ステップより長く設定することで、マグネットの回転励磁時間が長く回転が円滑になり、安定した回転時誘導電圧を得ることができ、ゼロ位置の誤検出を防止することができる。
【0043】
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
【0044】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ゼロ位置検出処理時に、安定した回転時誘導電圧を得ることができ、ゼロ位置の誤検出を防止することができる。
【0045】
請求項2記載の発明によれば、駆動トルクがほぼ一定になり、かつ各励磁ステップ毎の回転角度が小さく振動が発生しないため、回転子の回転が円滑になり、安定した回転時誘導電圧を得ることができ、ゼロ位置の誤検出を防止することができる。
【0046】
請求項3記載の発明によれば、回転中の誘導電圧を安定に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るステッパモータの駆動装置の実施の形態を用いた車載メータの構成図である。
【図2】図1の車載メータにおける駆動装置の構成を示す図である。
【図3】図2の駆動装置の動作の概略を説明する図である。
【図4】マイクロステップ駆動方式の具体例を示す図である。
【図5】駆動装置のCPUの処理手順を示すフローチャートを示す。
【図6】ステッパモータの初期化処理時の駆動波形を示す。
【図7】図6における加速処理時の駆動波形の拡大図を示す。
【図8】(A)および(B)は、それぞれ、図7における加速処理の前半および後半のPWM出力波形を示す。
【図9】誘導電圧検出処理時の駆動波形の拡大図を示しす。
【図10】誘導電圧検出サイクル(PWM駆動による励磁)の拡大図を示す。
【図11】図10における逆転処理の部分の拡大波形を示す。
【図12】(A)、(B)、(C)および(D)は、それぞれ、図11における回転用励磁ステップ41,39,37,34における拡大波形を示す。
【図13】位置検出回路で検出される誘導電圧のタイムチャートを示す。
【図14】従来のステッパモータを使用した車載メータにおけるゼロ位置検出処理における各励磁ステップ、ゼロ位置検出励磁パターン、検出タイミング信号および誘導電圧の関係を示す図である。
【図15】図14の各励磁ステップと回転子の回転パターンの関係を示す図である。
【図16】ハーフステップ駆動方式における駆動トルクのベクトル図を示す。
【図17】従来のステッパモータを使用した車載メータにおけるゼロ位置検出処理において検出される誘導電圧のタイムチャートを示す。
【符号の説明】
1 ステッピングモータ
1a1 励磁コイル
1a2 励磁コイル
1b 回転子
2 指針(被駆動部材)
4 駆動回路
41a CPU(制御手段)
41b メモリ
41c モータ駆動回路
41d ゼロ位置検出回路(ゼロ位置検出手段)
5 ストッパ
Claims (3)
- 励磁コイルおよび前記励磁コイルの励磁状態の変化に応じて回転する回転子を有するステッパモータと、
前記回転子の回転に連動する被駆動部材と、
前記被駆動部材をゼロ位置に機械的に停止させるストッパと、
前記励磁コイルの励磁状態を制御する制御手段と、
前記回転子の回転に応じた磁束変化により発生する誘導電圧を検出する検出素子と、
前記検出素子で検出された前記誘導電圧に基づき、前記被駆動部材が前記ストッパによりゼロ位置に停止させられたか否かを検出するゼロ位置検出手段とを備え、
前記制御手段は、前記被駆動部材をゼロ位置へ戻すゼロ位置検出処理時、前記回転子をマイクロステップ駆動方式で逆回転させるための複数の励磁ステップで電気的1サイクルが構成される励磁パターンを生成して前記励磁コイルに供給し、
前記励磁パターンは、前記1サイクルにおける電気的90度毎が、前記誘導電圧を検出するための複数の誘導電圧検出用励磁ステップと、複数の回転用励磁ステップとを含み、前記複数の誘導電圧検出用励磁ステップの合計時間長を第1の所定時間長とし、前記複数の回転用励磁ステップの合計時間長を第2の所定時間長としたとき、前記第2の所定時間長は前記第1の所定時間長より長く設定されている
ことを特徴とするステッパモータの駆動装置。 - 前記マイクロステップ駆動方式は、1/n(n≧3)マイクロステップを使用する
ことを特徴とする請求項1記載のステッパモータの駆動装置。 - 前記制御手段は、前記被駆動部材をゼロ位置へ戻すゼロ位置検出処理時、スタートから一定時間の間前記誘導電圧を検出しない
ことを特徴とする請求項1または2記載のステッパモータの駆動装置。
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