JP3653209B2 - ステッパモータ駆動回路及びステッパモータ駆動回路に用いられる初期設定方法 - Google Patents
ステッパモータ駆動回路及びステッパモータ駆動回路に用いられる初期設定方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステッパモータ駆動回路に関し、特に、ステッパモータにより位置制御される表示指針がそのゼロ位置を定めたストッパに接触したかどうかを検出するために回転子の回転により発生する誘導電圧を検出し、ストッパが上記ゼロ位置に設定されたかどうかを判定するゼロ位置検出処理(以下ゼロ検という)を効率的に行うことのできるステッパモータ駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
車速を表示するスピードメータやエンジンの回転数を表示するタコメータ等の車載メータには、応答性や価格的な理由で近年ステッパモータが多用されている。しかしながら、ステッパモータを搭載する車両の振動やエンジンノイズ等により発生した誤った駆動信号等により、ステッパモータの回転に連動する指針の本来移動すべき移動量と実際の移動量との間に差異が生じてしまう場合がある。このような場合を想定して、例えば、イグニッションスイッチのオンのタイミングで、指針を上記ストッパで定められるゼロ位置に戻すと共に、このときの指針の位置に同期させて計数機構の初期設定を行うゼロ位置設定処理が行われる。上記処理において、指針がゼロ位置に戻ったかどうか、すなわち、指針がストッパ7に接触したかどうかを判定するために、回転子の回転により発生する誘導電圧を検出する上記ゼロ検が行われている。
【0003】
まず従来のゼロ検を図7及び図8を用いて説明する。
図7は従来のゼロ検による各励磁ステップ、ゼロ位置検出励磁パターン、検出タイミング信号及び誘導電圧の関係を示す図である。図8は、図7の各励磁ステップと回転子の回転パターンの関係を示す図である。括弧内の数字は回転子の回転角である。長方形の中の数字はステップ番号を示す。なお、これらの図においてはゼロ検時には矢印で示す方向にステッパモータの回転子が回転するものと想定する。この回転子にはそれぞれ5つのN極及びS極が交互に均等に着磁されている。
【0004】
回転子を回転させるための励磁信号は、 C1−a信号、C1−b信号、C2−a信号及びC2−b信号からなり、それらはH(ハイレベル)及びL(ローレベル)の組み合わせにより構成される。このHは例えば5ボルトであり、Lは0ボルトである。 C1−a信号、C1−b信号は駆動用コイルC1のそれぞれa端及びb端に供給される。 また、C2−a信号、C2−b信号は駆動兼検出用コイルC2のそれぞれa端及びb端に供給される。
【0005】
回転子にギア連結された指針がストッパで定められたゼロ位置方向に移動するように回転子を回転させるためのゼロ位置検出励磁パターンの1サイクルは、均等時間割り当てられた8つの励磁ステップ1、8、7、6、5、4、3及び2で構成されている。
【0006】
励磁ステップ1の励磁信号(C1−a信号、C1−b信号、C2−a信号及びC2−b信号からなる)とそれに対応する回転子の回転パターンが同期しており、励磁ステップが1、8、7、6、5、4、3及び2の順に移行するにしたがって、回転子は図8に示すように9度ずつ回転していく。例えば、励磁ステップ1から励磁ステップ8に遷移する際には、回転子はその励磁信号(C1−a信号、C1−b信号、C2−a信号及びC2−b信号)によって、回転角0度から9度に角度変移する。以下の各励磁ステップ間の角度変移量も同様に9度である。なお、励磁ステップ2から次のサイクルの励磁ステップ1に移行する際の角度変移量も9度である。
このような8つの励磁ステップからなるサイクルが、指針がストッパに接触するまで、すなわち、回転子が回転できなくなりコイルC2により検出される誘導電圧が所定の基準電圧を下回るまで基本的に繰り返される。
【0007】
検出タイミング信号はコイルC2の両端a及びbに供給されるC2−a及び信号C2−b信号がL(ゼロボルト)になる励磁ステップ7でHになるように設定されている。この検出タイミング信号に応答して、コイルC2により検出される誘導電圧が所定の基準電圧と比較される。指針6がストッパ7に接触すると、誘導電圧は理論的にはゼロになるはずなので上記基準電圧を下回ることになり、これを持ってゼロ検終了とすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来のゼロ検では1サイクルの中の全ての励磁ステップは、次の励磁ステップに遷移する際に均等な角度づつ回転子を回転させる。つまり、上記検出励磁ステップに前の励磁ステップから遷移する際にも、他の駆動励磁ステップ間と同じ角度だけ回転子が回転するのみである。
【0009】
一方、ステッパモータの使用環境や経年変化等により、上記検出励磁ステップにおいて検出される誘導電圧は低下することもある。そのような場合、他の駆動励磁ステップと同じ角度変移量だけしか得られない従来の検出励磁ステップでは、図7に示すように、指針がストッパに未だ接触しておらず回転子が回転しているのにも関わらず、検出される誘導電圧は基準電圧を下回ってしまい、この点で指針がストッパに接触したと判断されてしまうことも予想される。そうすると、正確なゼロ検が行えなくなり、その結果、指針も誤表示をしたまま修正されなくなってしまうという問題があった。これが、速度メータに連結されたステッパモータであれば、実際の速度を指針が正しく表示できない場合が発生し交通事故の原因にもなりかねない。
【0010】
よって本発明は、上述した現状に鑑み、従来のゼロ検励磁パターンの基本形を維持しながらもより確実にゼロ検を行うことができるステッパモータ駆動回路を提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載のステッパモータ駆動回路は、図1〜3に示すように、N極及びS極が交互に均等に着磁された回転子3、複数の励磁ステップ1、7a、7b、6、5、4、3及び2で1サイクルが構成される励磁パターンに応答して前記回転子3を前記励磁ステップに応じた角度毎回転させる駆動コイル、及び前記回転子3の回転運動に応じた磁束変化にる誘導電圧を検出する検出素子を有するステッパモータと、前記回転子3の回転により位置制御される被駆動部材をストッパ7で定められるゼロ位置に設定し、このときの前記被駆動部材の位置と計数機構を同期させるゼロ位置設定装置と、前記検出素子により検出される誘導電圧に基づいて前記被駆動部材が前記ゼロ位置に設定されたかどうかを判断するゼロ位置判断手段とを備えたステッパモータ駆動回路1において、前記ゼロ位置設定装置は、前記被駆動部材が前記ゼロ位置方向に移動するように前記回転子3を回転させる複数の励磁ステップ1、7a、7b、6、5、4、3及び2で1サイクルが構成され、この1サイクルの中に、前ステップからのステップ遷移の際に他の励磁ステップ1、6、5、4、3及び2よりも前記回転子3の回転量が大きくなるような検出励磁ステップ7a及び7bを設けたゼロ位置検出励磁パターンを生成し、前記検出素子は、この検出励磁ステップ7a及び7bにおいて前記誘導電圧を検出することを特徴とする。
【0012】
請求項1記載のステッパモータ駆動回路によれば、ステッパモータの回転子3の回転により位置制御される被駆動部材をストッパ7で定められるゼロ位置に設定し、このときの被駆動部材の位置と計数機構を同期させるゼロ位置設定装置と、上記回転子3の回転に応じて検出される誘導電圧に基づいて被駆動部材がゼロ位置に設定されたかどうかを判断するゼロ位置判断手段とを備える。
そしてゼロ位置設定装置は、被駆動部材がゼロ位置方向に移動するように回転子3を回転させる複数の励磁ステップ1、7a、7b、6、5、4、3及び2で1サイクルが構成されるゼロ位置検出励磁パターンを生成する。上記1サイクルの中には、前ステップからのステップ遷移の際に他の励磁ステップよりも回転子3の回転量が大きくなるような検出励磁ステップ7a及び7bが設けられ、この検出励磁ステップ7a及び7bで検出素子は誘導電圧を検出することによって、被駆動部材がゼロ位置に設定されたかどうかが判断される。検出励磁ステップ7a及び7bに遷移する際に回転子3の回転量が大きくなるのでより大きな誘導電圧が検出励磁ステップ7a及び7bで検出可能となる。
なお、上記被駆動部材とは回転子3の回転により位置制御される部材を示し、例えば、片9、指針6、あるいはギア4、5等のいずれであってもよい。また、ここでいうストッパ7で定められるゼロ位置とは、必ずしも被駆動部材の可動範囲の端部である必要はない。例えば、ゼロ位置検出時のみに出現するストッパ7により定められる基準位置を上記ゼロ位置としてもよい。また、上記ゼロ位置は、指針6が計数機構に応答して表示値を示す際の表示原点、例えば、速度メータの0km/h点等とは必ずしも一致はしない場合もある。
【0013】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載のステッパモータ駆動回路は、請求項1記載のステッパモータ駆動回路において、ゼロ位置検出励磁パターンは、図7及び図8に示すようなステップが遷移する毎に前記回転子3を等角度ずつ回転させる複数の基本励磁ステップ1、8、7、6、5、4、3及び2で1サイクルが構成される基本励磁パターンに対して、このうちの特定励磁ステップ8をこの特定励磁ステップ8の次励磁ステップ7に置換することにより、図2及び図3に示すような検出励磁ステップ7a及び7bが設けられたことを特徴とする。
【0014】
請求項2記載のステッパモータ駆動回路によれば、図7及び図8に示すようなステップが遷移する毎に回転子3を等角度ずつ回転させる複数の基本励磁ステップ1、8、7、6、5、4、3及び2で1サイクルが構成される基本励磁パターンに対して、このうちの特定励磁ステップ8が次励磁ステップ7に置換された検出励磁ステップ7a及び7bが設けられた図2及び図3に示すようなゼロ位置検出励磁パターンが生成される。すなわち、特定励磁ステップ8がスキップされ、その代わりに励磁ステップ7が連続的に割り当てられたことになる。従って、励磁ステップ1から一気にステップ7に遷移するようになり、回転子3もこの間の励磁信号の変化に応じて通常励磁ステップの2倍の角度回転することになる。その結果、より大きな誘導電圧が発生する。
【0015】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載のステッパモータ駆動回路は、図1〜図3に示すように、請求項1又は2記載のステッパモータ駆動回路において、前記検出素子は、前記ゼロ位置検出励磁パターンが供給され前記回転子3を回転させ、供給される駆動電圧がゼロである前記検出励磁ステップ7a及び7bで前記誘導電圧を検出するコイルC2を含むことを特徴とする。
【0016】
請求項3記載のステッパモータ駆動回路によれば、検出素子は、ゼロ位置検出励磁パターンが供給され回転子3を回転させると共に供給される駆動電圧がゼロである検出励磁ステップ7a及び7bで誘導電圧を検出するコイルC2を含む。すなわち、誘導電圧検出素子は回転子駆動用コイルにも兼用されている。
【0017】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載のステッパモータ駆動回路は、図2及び図3に示すように、請求項3記載のステッパモータ駆動回路において、前記検出励磁ステップ7a及び7bは、前記検出素子に供給される駆動電圧がゼロとなる前記ゼロ位置検出励磁パターンの1サイクル中の最初の励磁ステップであることを特徴とする。
【0018】
請求項4記載のステッパモータ駆動回路によれば、検出励磁ステップ7a及び7bは、検出素子に供給される駆動電圧がゼロとなるゼロ位置検出励磁パターンの1サイクル中の最初の励磁ステップである。すなわち、図2及び図3に示すように、検出素子C2に供給される駆動電圧がゼロとなる励磁ステップは1サイクル中に励磁ステップ7a及び7b、並びに励磁ステップ3の2回あるが、本発明ではそのうちの最初の励磁ステップである7a及び7bを検出励磁ステップとしている。
【0019】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載のステッパモータ駆動回路は、図1及び図6に示すように、請求項1〜4いずれか記載のステッパモータ駆動回路において、前記誘導電圧を前記検出励磁ステップ7a及び7b内で複数回サンプリング検出後平均化し、この平均化した値を前記誘導電圧として前記ゼロ位置判断手段に供給する平均化手段をさらに有することを特徴とする。
【0020】
請求項5記載のステッパモータ駆動回路によれば、図6に示すように、平均化手段が誘導電圧を検出励磁ステップ7a及び7b内で複数回サンプリング検出後平均化する。従って、種々の誘導電圧変動要因の影響を軽減できる。
【0021】
上記課題を解決するためになされた請求項6記載のステッパモータ駆動回路は、図4及び図5に示すように、請求項1〜5いずれか記載のステッパモータ駆動回路において、前記ゼロ位置検出励磁パターン生成手段は、前記被駆動部材がどの位置にあっても前記ゼロ位置に復帰するのに十分なサイクルの前記ゼロ位置検出励磁パターンの生成後はこのパターンの生成を停止することを特徴とする。
【0022】
請求項6記載のステッパモータ駆動回路によれば、図4に示すように、被駆動部材が前記ゼロ位置に復帰するまで(図4の処理ステップS5)、ゼロ位置検出励磁パターンはサイクリックに生成されるが、被駆動部材がどの位置にあってもゼロ位置に復帰するのに十分なサイクル(図4の処理ステップS6)のゼロ位置検出励磁パターンの生成後はこのパターンの生成を停止する。
【0023】
上記課題を解決するためになされた請求項7記載のステッパモータ駆動回路は、図4及び図5に示すように、請求項6記載のステッパモータ駆動回路において、前記検出励磁ステップ7a及び7bの前に前記回転子3を安定させるために十分な時間割り当てられた安定化励磁ステップ1を設けたことを特徴とする。
【0024】
請求項7記載のステッパモータ駆動回路によれば、図5に示すように、検出励磁ステップ7a及び7bの前に回転子3を安定させるために十分な時間割り当てられた安定化励磁ステップ1を設けている。この安定化励磁ステップ1は、回転子3を安定させるために十分な時間割り当てられており、回転子3は検出励磁ステップ7a及び7bの直前で安定状態になる。
【0025】
上記課題を解決するためになされた請求項8記載のステッパモータ駆動回路は、請求項1〜7いずれか記載のステッパモータ駆動回路において、前記ステッパモータ駆動回路は車載されることを特徴とする。
【0026】
請求項8記載のステッパモータ駆動回路によれば、本ステッパモータ駆動回路は車載される。すなわち、車両では各種の雑音や振動等が発生しやすく、上記計数装置による計数値と、ステッパモータの回転子3の位置関係との同期がずれる可能性のある環境にある。このような環境下及び条件下において本発明のステッパモータ駆動回路は非常に有効である。
【0027】
上記課題を解決するためになされた請求項9記載の初期設定方法は、請求項1〜8いずれか記載のステッパモータ駆動回路に用いられる初期設定方法であって、前記被駆動部材をストッパ7で定められるゼロ位置に設定した状態に前記ゼロ位置検出励磁パターンの1サイクル中の最後の励磁ステップ2が対応するように初期設定したことを特徴とする。
【0028】
請求項9記載のステッパモータ駆動回路に用いられる初期設定方法によれば、前記被駆動部材をストッパ7で定められるゼロ位置に設定した状態に前記ゼロ位置検出励磁パターンの1サイクル中の最後の励磁ステップ2が対応するように初期設定される。すなわち、回転子3と連結される各ギアの遊びを考慮して初期設定が行われる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のステッパモータ駆動回路及びそれが適用されるシステムを示すブロック図である。
【0030】
まず、動作概要を説明する。図中、ステッパモータ駆動回路1は、車速センサのセンサ出力PSに基づいて計数装置2が生成する計数データを計数データ入力端子RXDを介して受信する。そして、ステッパモータ駆動回路1は、ステッパモータの回転子3を回転駆動するための励磁信号を励磁信号出力端子Tx1a、Tx1b、Tx2a及びTx2bから出力し、第1のコイルC1及び第2のコイルC2に供給する。第1のコイルC1及び第2のコイルC2はこの励磁信号に応じてそれぞれの端部a及びbがN又はS極になり、回転子3に交互に均等に着磁されたN極及びS極との吸引又は反発作用によって、回転子3を回転駆動する。この回転子3は中間ギア4を介して出力ギア5に機械的に連結され、出力ギア5を回転駆動する。この回転駆動される出力ギア5は、この回転駆動に連動して速度計のメータ8上に割り振られた速度目盛りの所定値を指示する指針6を有している。例えば、増速時には回転子3、ギア4、5及び指針6は図中矢印で示す方向に回転移動し、減速時又はゼロ検時にはこれとは逆方向に回転移動する。
【0031】
通常時には、指針6は、センサ出力PSに対応するメータ8上の所定の速度目盛りを指示する。この指針6は、片9とストッパ7とで定められ、これ以上指針6が図中矢印と逆方向に移動できない位置をゼロ位置としている。なお、メータ上の表示原点、すなわち、速度0km/h点は上記ゼロ位置よりやや正転方向に移動した点に設けられている。
【0032】
上述のような通常時の動作に対して、この駆動回路1を搭載する車両の振動やエンジンノイズ等により発生した誤った駆動信号等により、指針6が本来移動すべき移動量と実際の移動量との間に差異が生じてしまう場合がある。このような場合を想定して、例えば、イグニッションスイッチのオンのタイミングで、指針6を指針ゼロ位置に戻すと共にこれに同期させて計数装置2による計数機構を初期設定するゼロ位置設定処理が行われる。本実施形態では、ギア5に突設する上記片9を上記ストッパ7で定められるゼロ位置に戻すことにより、指針6が上記指針ゼロ位置に復帰したものとしている。このようなゼロ位置復帰に利用する部材は、回転子3の回転により位置制御されるものであれば上記片9に限定する必要はなく、例えば、指針自体、あるいはギア4、5の一部分等のいずれでも可能である。従って、以後は説明を簡略化するために、代表して指針6をストッパ7で定めるゼロ位置に戻すことにより、一連のゼロ位置設定処理が行われるものとして説明する。
上記指針6がゼロ位置に戻ったかどうか、すなわち、指針6がストッパ7に接触したかどうかを判定するために、回転子3の回転により発生する誘導電圧を検出し上記判定を行う前述のゼロ検が行われる。
【0033】
次にステッパモータ及びステッパモータ駆動回路1の構成に関して説明する。ステッパモータは、基本的に回転子3、第1のコイルC1及び第2のコイルC2から構成される。この第1のコイルC1の端子a及びbにはそれぞれステッパモータ駆動回路1の出力端子TX1a及びTX1bから、回転子3を駆動するための上記励磁信号が供給される。第2のコイルC2の端子a及びbにはそれぞれステッパモータ駆動回路1の出力端子TX2a及びTX2bから、回転子3を駆動するための励磁信号が供給される。
【0034】
上記第1のコイルC1は回転子3を駆動するための駆動専用素子であるが、第2のコイルC2は回転子3を駆動すると共に後述する所定の励磁ステップでは、回転子3の回転に基づき発生する誘導電圧を検出するための誘導電圧検出素子としても機能する。この第2のコイルC2は抵抗R1、R2及びコンデンサC1から構成されるフィルタ回路に接続され、これを介して上記回転に応じた誘導電圧が誘導電圧入力端子RXIに供給される。この誘導電圧が上記ゼロ検に用いられることになる。なお、上記コンデンサC1の値は、例えば、1000pFであり、抵抗R1及びR2の値は共に10kΩである。
【0035】
ステッパモータ駆動回路1は、シリアルパラレル変換部11、波形パターン発生部12、平均化処理部13、誘導電圧比較部14、ゼロ検制御部15及び出力バッファ部16を有する。
【0036】
シリアルパラレル変換部11は計数データ入力端子RXDを介して計数装置2から送出されてくる上記計数データを受信し、コイルC1及びC2に供給する励磁信号に対応するパラレルデータに変換して波形パターン発生部12に供給する。
【0037】
波形パターン発生部12は、図示しないフィルタ部、SIN/COS変換部、パルス幅変調(PWM)出力部から基本的に構成される。フィルタ部では受信したパラレルデータに対してそれぞれ所定の演算式に基づいてフィルタ処理をする。SIN/COS変換部は、フィルタ部での演算結果を基にSIN/COSの象限データ及びSIN/COSデータを所定時間毎に更新してPWM出力部に出力する。PWM出力部は、SIN/COS変換部からの所定時間毎に更新されるデータをPWM信号に変換して、コイルC1及びC2に供給する励磁信号を生成して、励磁信号出力端子TX1a、TX1b、TX2a、及びTX2bに供給する。波形パターン発生部12はまた、ゼロ検制御部15からの指令信号に応答して後述する励磁信号(C1−a、C1−b、C2−a及びC1−b信号)を生成して、これを出力バッファ部16を介して、励磁信号出力端子TX1a、TX1b、TX2a、及びTX2bに供給する。波形パターン発生部12はさらにまた、指針の滑らかな動きを見せるための回転子3をマイクロステップで制御する専用の駆動波形も発生し、ゼロ検制御部15は確実にゼロ検制御を行うためにこの専用の駆動波形を出力するように制御することもできる。
【0038】
平均化処理部13は、図示しないサンプリング部、A/D変換部及び平均値算出部により基本的に構成されている。サンプリング部は誘導電圧入力端子RXIから入力してきた誘導電圧を、後述する図6で示すように、上記検出タイミング信号に応答して、このタイミング信号Hの期間内に15回サンプリング検出する。A/D変換部はラダー抵抗及びコンパレータに組み合わせにより構成され、サンプリング部で15回サンプリング検出された誘導電圧を3ビットの疑似データに変換する。平均値算出部は、A/D変換部で3ビット変換された15回分のデータを加算した後平均値を算出して誘導電圧比較部14に出力する。
【0039】
誘導電圧比較部14は、コンパレータから基本的に構成されており、平均化処理部13で平均化された誘導電圧を受けて上記指針6がストッパ7に接触したかどうかを検出するための基準となる予め設定された基準電圧値とを比較し、比較結果をゼロ検制御部15に供給する。この基準電圧は、温度及び経年変化等に応じて、基準電圧設定端子RXRにより変更可能である。基準電圧設定端子RXRは、例えば、1組のピンスイッチの組み合わせにより構成される。使用環境や経時変化等を考慮して、上記基準電圧は、例えば、120mV、140mV、150mV又は160mVに設定される。
【0040】
ゼロ検制御部15は、誘導電圧比較部14からの比較結果及びゼロ検指令信号入力端子RXZからのゼロ検指令信号に応答して、波形パターン発生部12に後述する図2及び図3に示すゼロ位置検出励磁パターン(C1−a、C1−b、C2−a及びC1−b信号)の生成を指令し、生成されたこの励磁パターンを出力バッファ部16を介して出力させると共にゼロ検処理中であることを示すゼロ検モニタ信号を出力する。またゼロ検制御部15は、ゼロ検指令信号に応答して、シリアルパラレル変換部11に計数データの格納を停止するように指令を出す。
【0041】
さらにゼロ検制御部15は、上記ゼロ位置検出励磁パターンに同期して所定のタイミングで検出タイミング信号を生成し、このタイミングでC2−b信号に対応する出力バッファ部16を波形パターン発生部12から切り離す。この検出タイミング信号は、誘導電圧の上記サンプリング及び平均化処理を行う平均化処理部13にも供給される。これらに関わる処理は後に、図4及び図5を用いてさらに詳述する。
【0042】
なお、計数装置2は、インターフェース(I/F)22によって所定の信号レベルに変換された図示しない速度センサから送出されるセンサ出力PSが入力される。ゼロ検モニタ信号がHの状態で入力してきた上記センサ出力PSに基づいて計数装置2は、この装置の有するソフトウエアプログラムによりセンサ出力PSとそれに対応するステッパモータの目標回転角を算出し、この目標回転角にステッパモータを回転制御するための角度データ(又は計数データという)を生成し計数データ出力端子TXDから出力する。また計数装置2は、イグニッションスイッチ等の電源ON信号をトリガーとして、ゼロ検指令信号を生成しゼロ検指令信号出力端子TXZから出力する。
さらに計数装置2は、ゼロ検モニタ信号受信端子RXMを備え、ステッパモータ駆動回路1からゼロ検モニタ信号を受信する。ゼロ検モニタ信号のLからHへの変化、すなわち、ゼロ検終了に応答して、計数装置2は上記計数データの計数機構を初期値に設定する。なお、計数装置2はゼロ検モニタ信号がLの期間では、上記センサ出力PSには応答せず、従って上記計数データの生成は行わず出力端子TXDにはデータの送出も行わない。また、本実施形態ではゼロ検指令信号を端子TXZから入力しているが、これをシリアルデータに付け加えステップモータ駆動回路1内で判断させ生成させることも可能である。
【0043】
次に図2及び図3を用いて、本発明に関わる各励磁ステップ、ゼロ位置検出励磁パターン、検出タイミング信号、誘導電圧及び回転子の回転パターンの関係を説明する。
【0044】
図2は、本発明のステッパモータ駆動回路による各励磁ステップ、ゼロ位置検出励磁パターン、検出タイミング信号及び誘導電圧の関係を示す図である。図3は、図2の各励磁ステップと回転子の回転パターンの関係を示す図である。括弧内の数字は回転子の回転角である。長方形の中の数字はステップ番号を示す。回転子3はそれぞれ5つのN極及びS極が交互に均等に着磁された5磁極対である。ゼロ検時には矢印で示す半時計周りの方向に回転子3が回転するものと想定する。
【0045】
回転子を回転させるための励磁信号は、C1−a信号、C1−b信号、C2−a信号及びC2−b信号からなり、これらはH(ハイレベル)及びL(ローレベル)の組み合わせにより構成される。このHは例えば5ボルトであり、Lは0ボルトである。コイルC1の両端子a及びbにはそれぞれ図2に示されているようなC1−a信号、及びC1−b信号が供給される。同様にコイルC2の両端子a及びbにはそれぞれC2−a信号及びC2−b信号が供給される。これら信号が供給された各コイルC1及びC2は、それらの端子a及びbに供給される上記信号の電位差に応じて電流が流れ、回転子に対抗するコイル端部がN極又はS極になり、回転子に均等に着磁されたN又はS極に反発又は吸引されて回転子を回転駆動する。これらの励磁信号はゼロ検制御部15からの指令に応答して、波形パターン発生部12で生成され、出力バッファ部16を介して出される。
【0046】
図2及び図3において、図1で示したように回転子3にギア連結された指針6がストッパ7で定められたゼロ位置方向に移動するように回転子を回転させるためのゼロ位置検出励磁パターンの1サイクルは、8つの励磁ステップ1、7a、7b、6、5、4、3及び2で構成されている。
【0047】
励磁ステップ1の励磁信号(C1−a信号、C1−b信号、C2−a信号及びC2−b信号からなる)とそれに対応する図3に示すような回転子の回転パターンが同期しており、励磁ステップが1、7a、7b、6、5、4、3及び2の順に移行するにしたがって、回転子は図3に示すように所定の角度ずつ回転していく。
詳述すると、括弧内の回転角で示されるように、励磁ステップ1から7aに移行する際には、回転子はその励磁信号(C1−a信号、C1−b信号、C2−a信号及びC2−b信号によって、回転角0度から18度に角度変移する。励磁ステップ7aから7bに遷移する際には、励磁信号の波形は変化しないので回転角は18度のままである。励磁ステップ7bから励磁ステップ6に移行する際には角度遷移量は9度となりそのときの回転角は27度になる。同様に、励磁ステップ6から5、励磁ステップ5から4、励磁ステップ4から3及び励磁ステップ3から2にそれぞれ遷移する際も、角度変移は9度ずつであり、それぞれのステップに対応する回転角は36度、45度、54度、及び63度となる。なお、励磁ステップ2から次のサイクルの励磁ステップ1に移行する際の角度変移量も9度である。
【0048】
このような8つの励磁ステップからなるサイクルが、指針がストッパに接触して回転子が回転できなくなるまで、すなわち、コイルC2により検出される誘導電圧が所定の基準電圧を下回るまで原則的に繰り返される。
【0049】
検出タイミング信号は上記励磁ステップ7a及び7bのタイミングで、コイルC2に発生する誘導起電力を検出するため制御信号である。この検出タイミング信号に応答して、図1で示したフィルタ回路及び平均化処理部13を介して、検出された誘導電圧が誘導電圧比較部14に供給される。
【0050】
この検出タイミングで誘導電圧比較部14に供給された誘導電圧は、図2及び図3に示すように、後述する所定の基準電圧と比較される。この検出タイミングでは、指針がストッパに接触してない限り、回転子が回転するので誘導電圧が発生する。指針がストッパに接触すると、回転子はそれ以上図3に示す方向には回転することができないので誘導電圧は発生せず上記基準電圧を下回り、これにより指針のゼロ位置復帰動作が終了したと判断することができる。
【0051】
上述したように検出励磁ステップ7a及び7bに前の励磁ステップから遷移する際に回転子の回転量が大きくなるので、図2及び図7の誘導電圧を比較すればわかるように、それに応じて誘導電圧も増大する。この結果、回転子が回転している際、すなわち、未だ指針がストッパに接触していない際の誘導電圧が確実に検出できるようになる。もちろん、指針がストッパに接触した際には上記誘導電圧は従来同様ゼロになるので、指針がストッパに接触しているときと、してないときとの誘導電圧の差が大きくなる。この結果、指針がストッパに接触したかどうかの判断が容易になり、すなわち、ゼロ検が確実にできるようになる。
【0052】
詳述すると、図7に示すような、ステップが遷移する毎に回転子を等角度ずつ回転させる複数の基本励磁ステップ1、8、7、6、5、4、3及び2で1サイクルが構成される基本励磁パターンに対して、このうちの特定励磁ステップ8が次励磁ステップ7に置換された検出励磁ステップ7a及び7bが設けられたゼロ位置検出励磁パターンになっている。すなわち、特定励磁ステップ8がスキップされ、代わりに励磁ステップ7が連続的に割り当てられている。従って、励磁ステップ1から一気にステップ7に遷移するようになり、回転子もこの間の励磁信号の変化に応じて通常励磁ステップの2倍の角度変移をすることになる。このように、通常励磁ステップ1、6、5、4、3、2及び1は各励磁ステップごとに等角度毎回転することによりスムーズに回転子の回転運動を維持しつつ、検出励磁ステップ7a及び7bにより一気に通常励磁ステップの2倍の角度回転するようになるので、大きな誘導電圧がより確実に発生し、ゼロ検をより確実に行うことができるようになる。さらに、検出励磁ステップも2倍の時間割当られ得ることになり、図6で示されるような、やや後方にピーク値がシフトする誘導電圧もより確実に検出できるようになる。
【0053】
また、図7及び図8に示すように、検出励磁ステップ7a及び7b以外はゼロ検に用いられる基本励磁パターンは変更不要なので、より大きな誘導電圧を得るために種々の構成要素の全面的な変更をすることなく上記大きな誘導電圧が得られる。
【0054】
さらに、本実施形態によれば、誘導電圧検出するコイルC2は回転子駆動用コイルにも兼用されている。特に、図2及び図3のに示すように、供給される駆動電圧がゼロである励磁ステップを検出励磁ステップ7a及び7bとしているので、検出が駆動の妨げになることもない。従って、小型のステッパモータ装置が製造可能になる。居住スペースの限られた車載パネルの一部に組み込む際にはこのような本発明による小型のステッパモータ装置は特に有効になる。
【0055】
さらに本実施形態によれば、検出励磁ステップ7a及び7bは、検出素子に供給される駆動電圧がゼロとなるゼロ位置検出励磁パターンの1サイクル中の最初の励磁ステップである。すなわち、図2及び図3に示すように、検出素子C2に供給される駆動電圧がゼロとなる励磁ステップは1サイクル中に励磁ステップ7a及び7b、並びに励磁ステップ3の2回あるが、本実施形態ではそのうちの最初の励磁ステップである7a及び7bを検出励磁ステップとしている。従って、1サイクル中のより早いタイミングで誘導電圧の検知ができ、その結果、より早く指針がストッパ7に接触したかどうかの判断ができるようになる。
またさらに、本実施形態は車載した際に特に有効である。すなわち、車両では、各種の雑音や振動等が発生しやすく、上記計数装置による計数値と、ステッパモータの回転子の位置関係との同期がずれる可能性のある環境にある。つまり、指針が計数に対応した正確な値を示さなくなる原因が多く存在する。従って、本発明をこのような環境下及び条件下において適用することは、非常に有効である。
【0056】
ところで理論的には、図3に示すような励磁ステップ1の上側に示す回転子3の回転パターンで指針6がストッパ7に接触するように初期設定し、図2に示すような励磁信号を供給すれば、指針6がストッパ7に接触した後には回転子3は回転できないので検出励磁ステップ7a及び7bで誘導電圧はゼロになるはずである。
【0057】
しかしながら、ステッパモータの回転子3、中間ギア4及び出力ギア5は上述したように機械的に連結されていて、連結される各ギア間に遊びが存在する。従って、現実的には、この遊びによって指針6がストッパ7に接触した後にも回転子3は回転して誘導電圧を発生させ、検出励磁ステップ7a及び7bで基準値以上の誘導電圧が検出されてしまう可能性がある。この結果、誤ったゼロ検判断をしてしまう可能性がある。
【0058】
そこで、この遊びを考慮して、指針6をストッパ7で定められるゼロ位置に押しあてた状態に1サイクル中の最後の励磁ステップ2が対応するように初期設定する。これによって、たとえ連結される各ギア間の遊びによって、回転子3が過回転しても検出励磁ステップ7a及び7bに移行する前に回転子3が停止し、検出励磁ステップ7a及び7bで無駄な誘導電圧検出されることがなくなる。従って、誤ったゼロ検判断を防止できる。
【0059】
次に、図4及び図5を用いて、本発明に関わるゼロ検処理の概要及びこの処理に関わる各信号について説明する。
図4は、本発明のステッパモータ駆動回路が行うゼロ検処理の概要を示すフローチャートである。図5は、図4のゼロ検処理が行われる際の励磁信号のパターン、検出タイミング信号及び検出モニタ信号のタイムチャートである。
【0060】
これらの図中、処理ステップS1においては、ゼロ検制御部15は、前述のゼロ検指令に応答して、ゼロ検処理が開始したことを示すためゼロ検モニタ信号をH(ハイレベル)からL(ローレベル)に変化させ、この信号をゼロ検モニタ信号入力端子RXDに出力し、処理ステップS2に移行する。
【0061】
処理ステップS2においては、ゼロ検制御部15は波形パターン発生部12に指令を送り、励磁ステップ1に示すようなC1−a信号、C1−b信号、C2−a信号及びC2−b信号からなる励磁信号を発生させ、これをこれを出力バッファ部16を介して196.6ms間コイルC1及びC2に供給する。上記C1−a信号、及びC1−b信号は、 図2及び図3の説明でも示したように、それぞれコイルC1のa及びbに供給される。同様に、C2−a及び信号C2−b信号は、それぞれコイルC2のa及びbに供給される。なお、この励磁ステップ1では、ゼロ検制御部15はゼロ検開始を示すため検出タイミング信号をLに設定する。この処理ステップS2が終了すると、処理ステップS3及び処理ステップS4に移行する。
【0062】
なお、この励磁ステップ1は、回転子3がどこにあっても、第1のコイルC1が回転子3のS極を引っ張る状態で安定化する。そして、この安定化励磁ステップ1は、回転子3を安定させるために十分な時間、例えばゼロ開始時は196.6ms、リトライ中は55.296ms割り当てられており、回転子3は検出励磁ステップ7a及び7bの直前で安定状態になる。そして、この安定状態から検出励磁ステップ7a及び7bに確実に遷移することができ、上記大きな角度変移が確実に得られるようになる。この結果、誘導電圧の検知、すなわちゼロ検がさらに確実にできるようになる。
【0063】
処理ステップS3及び処理ステップS4においては、ゼロ検制御部15は、波形パターン発生部12に指令を送り、励磁ステップ7a及び7bに示す励磁信号を発生させ、これを出力バッファ部16を介して6.144ms間ずつコイルC1及びC2に供給する。さらに、ゼロ検制御部15は検出タイミング信号をこの励磁ステップ7a及び7bに同期させてLからHに変化させる。前述したように、この検出タイミング信号に応答してコイルC2により誘導電圧が検出される。そして処理ステップS5に移行する。実際には励磁ステップ7a及び7bは、図2及び図3で説明したように、共に同じ信号波形なので、励磁ステップ7a(又は7b)が12.288ms間維持されることになる。
【0064】
処理ステップS5においては、誘導電圧比較部14において、上記励磁ステップに同期して検出された誘導電圧と上記基準電圧とが比較される。ここで検出された誘導電圧が、未だ基準電圧よりも大きい、すなわち、指針が未だストッパ7に接触してないと判断されると(処理ステップS5のN)、再度次のサイクルの検出励磁ステップ7a及び7bで誘導電圧を検出するため、処理ステップS6に移行する。
【0065】
処理ステップS6においては、ゼロ検制御部15は、処理ステップS5において行われた判断回数があらかじめ設定されたリトライ回数に到達したかどうかが判断する。すなわち、この判断の基準となるリトライ回数は、指針6がストッパ7と逆方向に最大限振れたときに想定される位置、例えば、ストッパ7で定められるゼロ位置から350.5度振れた位置にある指針6が、再びゼロ位置に復帰するのに要する励磁パターンの必要サイクル数に基づいて設定されている。この処理ステップS6において、未だリトライ回数が基準値に到達してないと判断する限り(処理ステップS6のN)、ゼロ検制御部15は波形パターン発生部12にゼロ位置検出励磁パターンの生成の継続指令を送出べく処理ステップS7に移行する。この処理ステップS6において、リトライ回数が基準値に到達したと判断すると(処理ステップS6のY)、原則的には必ず指針6がストッパ7に接触しているはずなので、これ以上励磁パターンを生成しても無駄になるためこの生成を停止すべく処理ステップS13に移行する。
【0066】
処理ステップS7においては、ゼロ検制御部15は波形パターン発生部12に指令を送り、励磁ステップ6に示す励磁信号を発生させ、これを出力バッファ部16を介して6.144ms間コイルC1及びC2に供給し、処理ステップS8に移行する。
【0067】
同様に、処理ステップS8、S9、S10及びS11においては、ゼロ検制御部15は、波形パターン発生部12に指令を送り、それぞれ励磁ステップ5、4、3及び2に示す励磁信号を発生させ、これを出力バッファ部16を介してそれぞれ6.144ms間づつコイルC1及びC2に供給し、処理ステップS12に移行する。
【0068】
処理ステップS12においては、ゼロ検制御部15は、波形パターン発生部12に指令を送り、励磁ステップ1に示す励磁信号を発生させ、これを59.296ms間コイルC1及びC2に供給し、ゼロ位置検出励磁パターン生成を継続すべく処理ステップS3に戻る。この処理ステップS3、S4、S7、S8、S9、S10、S11及びS12からなる処理ループの1サイクルのインターバルは、図5に示すように、102.304msに設定されている。
【0069】
一方、 処理ステップS5での誘導電圧比較において、検出された誘導電圧が基準電圧を下回った、すなわち、指針がストッパ7に接触したと判断されると(処理ステップS5のY)、ゼロ検制御部15は波形パターン発生部12及び出力バッファ部16に指令を送り、このゼロ位置検出励磁パターンの生成を停止させ、指針6を初期状態に戻すため処理ステップS13に移行する。処理ステップS13、処理ステップS14及び処理ステップS15における各励磁ステップは、指針6をストッパ7で定められるゼロ位置から正転方向に回転させ、メータ上の表示原点、例えば速度メータ上の速度0km/hの位置に初期設定するためのものである。
【0070】
処理ステップS13においては、ゼロ検制御部15は、波形パターン発生部12及び出力バッファ部16に指令を送り、励磁ステップ7bに示す励磁信号を発生させ、これを98.304ms間コイルC1及びC2に供給する。同様に、 処理ステップS14及び処理ステップS15においては、励磁ステップ8及び1に示す励磁信号が共に98.304ms間づつコイルC1及びC2に供給される。
【0071】
処理ステップS15が終了すると、処理ステップS16においてゼロ検制御部13は、一連のゼロ検に関わる処理が終了したことを示すため、ゼロ検モニタ信号をLからHに変化させ、このモニタ信号をゼロ検モニタ信号入力端子RXDに出力する。
【0072】
上述のように励磁パターンの生成サイクルの停止条件を、被駆動部材がどの位置にあってもゼロ位置に復帰するのに十分なサイクルとしているので、被駆動部材を確実にゼロ位置復帰させることができる。さらにこの復帰後はゼロ位置検出励磁パターンの生成は停止するので無駄なパターン生成処理を防止できる。この結果、以降波形パターン発生部12にて指針制御する時のゼロ位置と一致させることができる。これによって切り替え時の指針の挙動が発生しない。
【0073】
また図5に示すように、検出励磁ステップ7a及び7bの前に、回転子3を安定させるために十分な時間割り当てられた安定化励磁ステップ1を設けている。従って、回転子3は検出励磁ステップ7a及び7bの直前で安定状態になる。そして、この安定状態から検出励磁ステップ7a及び7bに確実に遷移することができるので、大きな角度変動が確実に得られるようになる。この結果、誘導電圧の検知、すなわちゼロ検がさらに確実にできるようになる。
【0074】
上述の図4を用いて説明したゼロ検処理は、ステッパモータ駆動回路1に各種インターフェース回路、ROM、RAM及びCPUを含ませ、このCPUによるソフトウエア制御によって行うことも可能である。
【0075】
図6は、本発明のステッパモータ駆動回路により検出される誘導電圧の温度による特性変化とサンプリングタイミングを示すグラブである。
【0076】
図6に示すように、常温時にはピークがやや検出タイミング信号の中間点付近よりもやや後方のタイミングにシフトした波形になる。これは、印加される駆動信号に対して回転子の回転がやや遅れてついてくるためである。また、低温時及び高温時にはそれぞれピークがやや検出タイミング信号の中間点付近よりもやや前方及び後方のタイミングにシフトした波形になる。
【0077】
このような温度特性を持つ誘導電圧を、例えば、t8のタイミングで固定的に計測したとすると、この検出期間において回転子の回転角度は等しいにも関わらず、常温時や低温時には誘導電圧は基準電圧値よりも高く未だ指針がゼロ位置に復帰していないと判断され、高温時には基準電圧値よりも低く指針がゼロ位置に復帰したと判断される可能性がある。さらに回転子の着磁のばらつきやその他ギア等の寸法のぱらつきにより、実際には誘導電圧の波形パターンは上記常温時のような波形から多少変形したパターンとなる。また、種々の雑音パルスが誘導電圧に印加される可能性もある。
【0078】
このような誘導電圧波形のばらつきを考慮して本発明では、平均化処理部13が、図6に示すように検出期間中をほぼ均等なインターバルに割り当てられたt1〜t15の15回のタイミングでサンプリング検出する。そして、平均化処理部13は、15回サンプリング検出した誘導電圧を加算した後平均値を算出して出力する。従って、温度変化や種々の雑音パルス等による誘導電圧の変動の影響を軽減してより正確な誘導電圧を検知できるようになる。
【0079】
なお、本実施形態ではステッパモータ駆動回路1はひとつのステッパモータのみを駆動しているが、時分割制御することによりタコメータ、燃料計、温度計、ターボメータ等に対応する複数のステッパモータも駆動することもできる。その場合には、各ステッパモータに対応するゼロ検も上述してきた実施形態に示す方式を時分割的に適用すればよい。
【0080】
また、本実施形態では励磁ステップ1でコイルC2が、N極を引っ張るようにしているが、S極を引っ張るようにしてもよい。その際には、ストッパ7に接触した際の回転子3の回転パターンや各励磁ステップでの信号波形は本実施形態とは異なるものになる。
【0081】
さらに、本発明はゼロ検時の回転子の回転方向は本実施形態に示した方向に限定するものではない。コイルC1及びC2の配極変更、ストッパの位置変更等も可能である。例えば、ゼロ位置検出時のみに出現するストッパにより定められる位置を上記ゼロ位置としてもよい。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、前ステップから検出励磁ステップ7a及び7bに遷移する際に回転子3の回転量が大きくなるので、それに応じて磁束変化にる誘導電圧も増大する。この結果、回転子3が回転している際、すなわち、未だ指針がストッパ7に接触していない際の誘導電圧が確実に検出できるようになる。もちろん、指針がストッパ7に接触した際には上記誘導電圧は従来同様ゼロになるので、指針がストッパ7に接触している時としてないときの誘導電圧の差が大きくなる。この結果、指針6がストッパ7に接触したかどうかの判断が容易になり、すなわち、ゼロ検が確実にできるようになる。
【0083】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて以下の効果が得られる。すなわち本発明では、図7及び図8に示すような、ステップが遷移する毎に回転子3を等角度ずつ回転させる複数の基本励磁ステップ1、8、7、6、5、4、3及び2で1サイクルが構成される基本励磁パターンに対して、このうちの特定励磁ステップ8が次励磁ステップ7に置換された検出励磁ステップ7a及び7bが設けられた図2及び図3に示すようなゼロ位置検出励磁パターンが生成される。つまり、特定励磁ステップ8がスキップされ、代わりに励磁ステップ7が連続的に割り当てられたことになる。従って、励磁ステップ1から一気にステップ7に遷移するようになり、回転子3もこの間の励磁信号の変化に応じて通常励磁ステップの2倍の角度回転することになる。
このように、通常励磁ステップ1、6、5、4、3、2及び1は各励磁ステップごとに等角度毎回転することによりスムーズに回転子3の回転運動を維持しつつ、検出励磁ステップ7a及び7bにより一気に通常励磁ステップの2倍の角度回転するようになるので、大きな誘導電圧がより確実に発生し、ゼロ検をより確実に行うことができるようになる。さらに、検出励磁ステップも2倍の時間割当られ得ることになり、図6で示されるような、やや後方にピーク値がシフトする誘導電圧をより確実に検出できるようになる。
また、図7及び図8に示すように、検出励磁ステップ7a及び7b以外はゼロ検に用いられる基本励磁パターンは変更不要なので、より大きな誘導電圧を得るための種々の構成要素の全面的な変更をすることなく上記大きな誘導電圧が得られる。
【0084】
請求項3記載のステッパモータ駆動回路によれば、請求項1及び2記載の発明の効果に加えて以下の効果が得られる。すなわち本発明では、誘導電圧を検出するコイルC2は回転子駆動用コイルにも兼用されていて、特に、図2及び図3のに示すように、供給される駆動電圧がゼロである励磁ステップを検出励磁ステップ7a及び7bとしているので、検出が駆動の妨げになることもない。従って、小型のステッパモータ装置が製造可能になる。居住スペースの限られた車載パネルの一部に組み込む際にはこのような小型のステッパモータ装置は特に有効になる。
【0085】
請求項4記載のステッパモータ駆動回路によれば、請求項1〜3記載の発明の効果に加えて以下の効果が得られる。すなわち本発明では、検出励磁ステップ7a及び7bは、検出素子に供給される駆動電圧がゼロとなるゼロ位置検出励磁パターンの1サイクル中の最初の励磁ステップである。すなわち、図2及び図3に示すように、検出素子C2に供給される駆動電圧がゼロとなる励磁ステップは1サイクル中に励磁ステップ7a及び7b、並びに励磁ステップ3の2回あるが、本発明ではそのうちの最初の励磁ステップである7a及び7bを検出励磁ステップとしている。従って、1サイクル中のより早いタイミングで誘導電圧の検知ができ、その結果、より早く指針がストッパ7に接触したかどうかの判断ができるようになる。また、運転手に変な指針の動きを見せることなく、ゼロ検を終了させることができる。
【0086】
請求項5記載のステッパモータ駆動回路によれば、請求項1〜4記載の発明の効果に加えて以下の効果が得られる。すなわち本発明では、図6に示すように、平均化手段が誘導電圧を検出励磁ステップ7a及び7b内で複数回サンプリング検出後平均化される。従って、温度変化や種々の雑音パルス等による誘導電圧の変動の影響を軽減してより正確な誘導電圧を検知できるようになる。
【0087】
請求項6記載のステッパモータ駆動回路によれば、請求項1〜5記載の効果に加えて以下の効果が得られる。すなわち本発明では、図4に示すように、被駆動部材が前記ゼロ位置に復帰するまで、ゼロ位置検出励磁パターンはサイクリックに生成されるが、被駆動部材がどの位置にあってもゼロ位置に復帰するのに十分なサイクルのゼロ位置検出励磁パターンの生成後はこのパターンの生成を停止する。
このようにパターンの生成サイクルの停止条件を、被駆動部材がどの位置にあってもゼロ位置に復帰するのに十分なサイクルとしているので、被駆動部材を確実にゼロ位置復帰させることができる。さらにこの復帰後はゼロ位置検出励磁パターンの生成は停止するので無駄なパターン生成処理を防止できる。この結果、以降波形パターン発生部にて指針制御するときのゼロ位置と一致させることができ、運転手に違和感を与えずゼロ検を行うことができる。
【0088】
請求項7記載のステッパモータ駆動回路によれば、請求項1〜6記載の発明の効果に加えて以下の効果が得られる。すなわち本発明では、図5に示すように、検出励磁ステップ7a及び7bの前に、回転子3を安定させるために十分な時間割り当てられた安定化励磁ステップ1を設けている。従って、回転子3は検出励磁ステップ7a及び7bの直前で安定状態になる。そして、この安定状態から検出励磁ステップ7a及び7bに確実に移行することができ、上記大きな角度変動が確実に得られるようになる。この結果、誘導電圧の検知、すなわちゼロ検がさらに確実にできるようになる。
【0089】
請求項8記載によれば、請求項1〜8記載の発明の効果に加えて以下の効果が得られる。すなわち、本発明ではステッパモータ駆動回路は車載される。また被駆動部材は車両に関するセンサ出力に対応する値を示す指針である。すなわち、車両では、各種の雑音や振動等が発生しやすく、上記計数装置による計数値と、ステッパモータの回転子3の位置関係との同期がずれる可能性のある環境にある。つまり、指針が計数に対応した正確な値を示さなくなる原因が多く存在する。また、車両では居住スペースが限られている。従って、本発明のステッパモータ駆動回路をこのような環境下及び条件下において適用することは、非常に有効である。
【0090】
請求項9記載のステッパモータ駆動回路に用いられる初期設定方法によれば、ステッパモータの回転子3、中間ギア4及び出力ギア5の機械的連結によって生じる遊びを考慮して初期設定が行われる。すなわち、連結される各ギア間の遊びを考慮して、被駆動部材をストッパ7で定められるゼロ位置に設定した状態に1サイクル中の最後の励磁ステップ2が対応するように初期設定する。これによって、上記遊びによって、回転子3が過回転しても検出励磁ステップ7a及び7bに移行する前に回転子3が停止し、検出励磁ステップ7a及び7bで無駄な誘導電圧検出されることがなくなる。従って、誤ったゼロ検判断を防止できる。
【0091】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステッパモータ駆動回路及びそれが適用されるシステムを示すブロック図である。
【図2】本発明のステッパモータ駆動回路による各励磁ステップ、ゼロ位置検出励磁パターン、検出タイミング信号及び誘導電圧の関係を示す図である。
【図3】図2の各励磁ステップと回転子の回転パターンの関係を示す図である。
【図4】本発明のステッパモータ駆動回路が行うゼロ検処理の概要を示すフローチャートである。
【図5】図4のゼロ検処理が行われる際の励磁信号のパターン、検出タイミング信号及び検出モニタ信号のタイムチャートである。
【図6】本発明のステッパモータ駆動回路により検出される誘導電圧の温度による特性変化とサンプリングタイミングを示すグラブである。
【図7】従来例による各励磁ステップ、ゼロ位置検出励磁パターン、検出タイミング信号及び誘導電圧の関係を示す図である。
【図8】図7の各励磁ステップと回転子の回転パターンの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ステッパモータ駆動回路
2 計数装置
3 回転子
4 中間ギア
5 出力ギア
6 指針
7 ストッパ
8 メータ
9 片
Claims (9)
- N極及びS極が交互に均等に着磁された回転子、複数の励磁ステップ1サイクルが構成される励磁パターンに応答して前記回転子を前記励磁ステップに応じた角度毎回転させる駆動コイル、及び前記回転子の回転運動に応じた磁束変化にる誘導電圧を検出する検出素子を有するステッパモータと、
前記回転子の回転により位置制御される被駆動部材をストッパで定められるゼロ位置に設定し、このときの前記被駆動部材の位置と計数機構を同期させるゼロ位置設定装置と、
前記検出素子により検出される誘導電圧に基づいて前記被駆動部材が前記ゼロ位置に設定されたかどうかを判断するゼロ位置判断手段と、
を備えたステッパモータ駆動回路において、
前記ゼロ位置設定装置は、前記被駆動部材が前記ゼロ位置方向に移動するように前記回転子を回転させる複数の励磁ステップで1サイクルが構成され、この1サイクルの中に、前ステップからのステップ遷移の際に他の励磁ステップよりも前記回転子の回転量が大きくなるような検出励磁ステップを設けたゼロ位置検出励磁パターンを生成し、
前記検出素子は、この検出励磁ステップにおいて前記誘導電圧を検出する
ことを特徴とするステッパモータ駆動回路。 - 請求項1記載のステッパモータ駆動回路において、
ゼロ位置検出励磁パターンは、ステップが遷移する毎に前記回転子を等角度ずつ回転させる複数の基本励磁ステップで1サイクルが構成される基本励磁パターンに対して、このうちの特定励磁ステップをこの特定励磁ステップの次励磁ステップに置換することにより前記検出励磁ステップが設けられた
ことを特徴とするステッパモータ駆動回路。 - 請求項1又は2記載のステッパモータ駆動回路において、
前記検出素子は、前記ゼロ位置検出励磁パターンが供給され前記回転子を回転させ、供給される駆動電圧がゼロである前記検出励磁ステップで前記誘導電圧を検出するコイルを含む
ことを特徴とするステッパモータ駆動回路。 - 請求項3記載のステッパモータ駆動回路において、
前記検出励磁ステップは、前記検出素子に供給される駆動電圧がゼロとなる前記ゼロ位置検出励磁パターンの1サイクル中の最初の励磁ステップである
ことを特徴とするステッパモータ駆動回路。 - 請求項1〜4いずれか記載のステッパモータ駆動回路において、
前記誘導電圧を前記検出励磁ステップ内で複数回サンプリング検出後平均化し、この平均化した値を前記誘導電圧として前記ゼロ位置判断手段に供給する平均化手段
をさらに有することを特徴とするステッパモータ駆動回路。 - 請求項1〜5いずれか記載のステッパモータ駆動回路において、
前記ゼロ位置検出励磁パターン生成手段は、前記被駆動部材がどの位置にあっても前記ゼロ位置に復帰するのに十分なサイクルの前記ゼロ位置検出励磁パターンの生成後はこのパターンの生成を停止する
ことを特徴とするステッパモータ駆動回路。 - 請求項6記載のステッパモータ駆動回路において、
前記検出励磁ステップの前に、前記回転子を安定させるために十分な時間割り当てられた安定化励磁ステップを設けた
ことを特徴とするステッパモータ駆動回路。 - 請求項1〜7いずれか記載のステッパモータ駆動回路において、
前記ステッパモータ駆動回路は車載される
ことを特徴とするステッパモータ駆動回路。 - 請求項1〜8いずれか記載のステッパモータ駆動回路に用いられる初期設定方法であって、
前記被駆動部材をストッパで定められるゼロ位置に設定した状態に前記ゼロ位置検出励磁パターンの1サイクル中の最後の励磁ステップが対応するように初期設定したことを特徴とするステッパモータ駆動回路に用いられる初期設定方法。
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