JP4404442B2 - 駆動装置及び、駆動制御装置 - Google Patents

駆動装置及び、駆動制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は駆動装置及び、駆動制御装置に係わり、特に、ステッピングモータの回転によって被駆動部材が駆動される駆動装置及び、ステッピングモータを回転駆動するための駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述した駆動制御装置を組み込んだ駆動装置として、例えば、車両の速度やエンジンの回転数を指示する指針を被駆動部材とする指示装置が知られている。上記指示装置は、図1に示すように、2つの励磁コイル1a1、1a2及び、NS極が交互に5極づつ着磁され、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態の変化に追従して回転する回転子1bを有するステッピングモータ1と、回転子1bの回転駆動に連動する指針2と、回転子1bの回転駆動を指針2に伝えるギア3と、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を制御して、回転子1bを正逆回転させる駆動制御装置4とを備えている。
【0003】
ここで、ステッピングモータ1の回転動作原理を、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態と回転子1bの回転との関係の一例を図7を参照して以下説明する。まず、励磁ステップ▲1▼に規定された励磁状態、すなわち励磁コイル1a2のb側が無励磁に、励磁コイル1a1のa側がS極となるように制御すると、励磁コイル1a1のa側に回転子1bのN極が吸引され安定する。
【0004】
次に、励磁ステップ▲2▼に進んで、励磁コイル1a2のb側がS極に、励磁コイル1a1のa側もS極になるように制御すると、回転子1bは励磁ステップ▲1▼の回転子1bの位置から矢印Y1方向に9度回転した位置で停止する。回転子1bの矢印Y1方向の回転に伴って指針2は、矢印Y3方向に移動することとなる(図1参照)。
【0005】
以下、励磁コイル1a2のb側、励磁コイル1a1のa側をそれぞれS極、無励磁(励磁ステップ▲3▼)→S極、N極(励磁ステップ▲4▼)→無励磁、N極(励磁ステップ▲5▼)→N極、N極(励磁ステップ▲6▼)→N極、無励磁(励磁ステップ▲7▼)→N極、S極(励磁ステップ▲8▼)となるように制御すると、回転子1bは励磁状態の変化に追従して矢印Y1方向に9度づつ回転する。
【0006】
そして、励磁ステップ▲8▼から、再び励磁ステップ▲1▼に規定された励磁状態に制御すると、回転子1bはまた矢印Y1方向に9度回転して安定する。従って、それぞれ異なる複数の励磁ステップ▲1▼→▲2▼→…▲8▼から構成される励磁パターンに従って繰り返し励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を制御することによって、回転子1bを1ステップごとに矢印Y1方向に9度づつ回転させている。以降、回転子1bの矢印Y1方向の回転を正回転という。
【0007】
また、回転子1bを矢印Y2方向に回転させるためには、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を励磁ステップ▲8▼→▲7▼→…→▲1▼というように上記励磁パターンと逆のパターンに従って制御すればよい。そして、この回転子1bの矢印Y2方向の回転に伴って、指針2は矢印Y4方向に移動することとなる(図1参照)。以降、回転子1bの矢印Y2方向の回転を逆回転という。
【0008】
次に、上記指示装置が例えば車速計に用いられている場合についての動作を以下説明する。駆動制御装置4には、車速センサが計測した車速情報に基づき算出した指針2の指示位置である目標位置θと、現位置θ′との差である移動量θ−θ′に相当する回転子1bの回転角度を示す角度データD1が供給される。そして、駆動制御装置4がこの角度データD1に応じて励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を制御することにより、指針2が移動量θ−θ′だけ移動して目標位置θを指示するようになる。
【0009】
ところで、上記指示装置は、車体の振動或いは、雑音が重畳している角度データD1の入力等の原因により、指針2が本来移動すべき移動量θ−θ′と、実際の移動量とが異なる脱調を起こしてしまうことがあった。そして、この脱調が繰り返されると、指針2が指示する速度と、速度センサが計測した速度情報との間で差異が生じ、指示装置は正確な指示を行うことができなくなってしまう。
【0010】
そこで、このような問題を解決するために、図1に示すように、指針2がゼロ(例えば0km/h)を示す位置にストッパ5を設け、イグニッションオン、オフ又は車載バッテリを接続するタイミングで、指針2をストッパ5側に移動させると共に、ストッパ5に当接させてゼロ位置に機械的に停止させることによって、指針2が指示する速度と、速度センサが計測した速度情報との差異をリセットするリセット動作を行っていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した指示装置は、指針2を確実にストッパ5に当接させるため、指針2の振れ角Aより大きい角度(A+α)だけ指針2を移動させるように回転子1bを回転させる必要がある。このため、指針2が指示する速度と、速度センサが計測した速度情報との間で差異が生じていようが、いまいが、またその差異が大きかろうが、小さかろうが必ずリセット動作に指針2を角度(A+α)移動させる分の時間を費やし、リセット動作に時間がかかり過ぎるという問題があった。
【0012】
また、指針2がストッパ5に当接して停止しているにも拘わらず励磁コイル1a1、1a2の励磁状態が制御し続けられるため、指針2がストッパ5に当接したり離れたりを繰り返し、指針2がストッパ5に当接する毎に「カチ、カチ」という音が生じ、運転者にとってその音は不快となる。
【0013】
そこで、上記問題を解決するために、指針2がストッパ5に当接したと同時に、回転子1bの回転制御を停止させてリセット動作を終了させる指示装置が知られている。すなわち、指針2がストッパ5に当接しておらず、指針2が移動して回転子1bが回転している間は、無励磁に制御されている励磁コイル1a1又は、1a2には誘導電圧が生じる。一方、指針2がストッパに当接して、回転子1bの回転が停止したときは、無励磁状態に制御されている励磁コイル1a1又は、1a2に誘導電圧が生じない。
【0014】
以上のことに着目し、励磁コイル1a1、1a2の何れかが無励磁に制御される励磁ステップ▲1▼、▲3▼、▲5▼又は、▲7▼のうち1つを検出励磁ステップとし、励磁コイル1a1、1a2が検出励磁ステップに制御される毎に、無励磁となっている励磁コイル1a1又は、1a2の両端電圧を検出できるようにする。
【0015】
そしてさらに、逆回転時において検出励磁ステップの1つ前の励磁ステップで、指針2がストッパ5と当接するように、指針2を回転子1bに組み込む。具体的には、例えば励磁ステップ▲1▼を検出励磁ステップとすると、逆回転時における一つ前の励磁ステップである励磁ステップ▲2▼で指針2がストッパ5に当接するようにする。
【0016】
そして、検出した励磁コイル1a1又は、1a2の両端電圧が、予め定めた閾値を超えたとき、励磁コイル1a1又は、1a2に誘導電圧が発生し、回転子1bが回転中であると判断する。一方、両端電圧が、閾値以下であるとき、誘導電圧が生じておらず、指針2がストッパ5と当接してゼロ位置で停止したとして指針2を逆回転させる励磁状態の制御を停止させて、リセット動作を終了させるものが考えられていた。
【0017】
ところが、回転子1bは、指針2がストッパ5と当接した直後は、すぐにその回転が停止せず、ギア3のあそび分だけさらに回転した後停止することがある。このため、このあそび分の回転に応じて当接直後であっても励磁コイル1a1又は、1a2に誘導電圧が発生してしまうため、検出励磁ステップに制御中に、無励磁の励磁コイル1a1又は、1a2に発生する電圧は、当接時と非当接時とで差があまり大きく出ないという問題がある。
【0018】
従って、ギア3のあそびの状態等によっては指針2がストッパ5に当接したにも拘わらず、あそび分の回転により発生する誘導電圧により、両端電圧が閾値を超えてしまい、回転子1bが回転中であると誤判断してしまい、指針2がストッパ5に当接したと同時にリセット動作を終了することができない。
【0019】
また、このギア3のあそび分を考慮して閾値を高めに設定しておくと、今度は指針2がストッパ5に当接していない間、すなわち回転子1bが回転中に発生する誘導電圧が閾値以下となり、指針2が示す速度と、速度センサが計測した速度情報とがリセットされないうちに、リセット動作を終了させてしまうという問題があった。
【0020】
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、確実に被駆動部材がストッパに当接したことを検出することにより、被駆動部材がストッパに当接したとほぼ同時にリセット動作を確実に終了することができる駆動装置及び、駆動制御装置を提供することを課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、複数の励磁コイルと、NS極が着磁され、かつ前記励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する回転子とを有するステッピングモータと、前記回転子の回転駆動に連動する被駆動部材と、前記被駆動部材と当接して所定位置に停止させるストッパと、前記励磁コイルの励磁状態を制御し、前記回転子を正逆回転させる第1の励磁手段と、前記励磁コイルの励磁状態を規定する複数の異なる励磁ステップから構成される励磁パターンに従って励磁状態の制御をすることにより、前記被駆動部材が前記所定位置に向かうように前記回転子を逆回転させる第2の励磁手段と、前記回転子の回転により誘導電圧が生じる検出コイルと、前記複数の励磁ステップのうち1つを検出励磁ステップとしたとき、前記第2の励磁手段により前記励磁コイルが前記検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御されるごとに、前記検出コイルに発生する両端電圧に基づき、前記被駆動部材が前記ストッパに当接して前記所定位置で停止したことを検出する位置検出手段と、命令信号を入力したとき、前記第1の励磁手段による制御を停止させると共に、前記第2の励磁手段による制御を開始させ、前記位置検出手段により前記被駆動部材が前記所定位置で停止したことを検出したとき、前記第1の励磁手段による制御を開始させると共に、前記第2の励磁手段による制御を停止させる制御手段とを備え、前記被駆動部材は、前記逆回転時において前記検出励磁ステップの1つ前の励磁ステップで前記ストッパと当接するように、前記回転子に組み込まれ、前記第2の励磁手段は、前記検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御する時間を、前記被駆動部材と前記ストッパとの当接直後、当該検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御したとき、前記回転子に発生する振動の振幅が第1の所定値以下に収束するまでの時間より長くすることを特徴とする駆動装置に存する。
【0022】
請求項1記載の発明によれば、第1の励磁手段が、複数の励磁コイルの励磁状態を制御し、当該励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する回転子を正逆回転させる。ストッパが、回転子の回転駆動に連動する被駆動部材を所定位置に機械的に停止させる。第2の励磁手段が、励磁コイルの励磁状態を規定する複数の異なる励磁ステップから構成される励磁パターンに従って励磁状態の制御をすることにより、被駆動部材がストッパに向かうように回転子を逆回転させる。
【0023】
制御手段が、命令信号を入力したとき、第1の励磁手段による制御を停止させると共に、第2の励磁手段による制御を開始させる。第2の励磁手段による制御が開始されると、位置検出手段が、複数の励磁ステップのうち1つを検出励磁ステップとしたとき、第2の励磁手段により励磁コイルが検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御されるごとに、回転子の回転により誘導電圧が生じる検出コイルの両端電圧に基づき、被駆動部材がストッパに当接して所定位置で停止したことを検出する。
【0024】
なお、被駆動部材は、逆回転時において検出励磁ステップの1つ前に制御される励磁ステップで、ストッパと当接するように回転子に組み込まれ、第2の励磁手段が、検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御する時間を、被駆動部材とストッパとの当接直後に、検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御したとき、回転子に発生する振動の振幅が第1の所定値以下に収束するまでの時間(以下、当接収束時間という)より長くしている。そして、位置検出手段により被駆動部材が所定位置で停止したことを検出したとき、制御手段が第1の励磁手段による制御を開始させると共に、第2の励磁手段による制御を停止させる。
【0025】
従って、被駆動部材とストッパとの当接直後、回転子に発生する振動の振幅が第1の所定値以下に収束した後は、検出コイルに誘導電圧がほとんど生じることはない。一方、被駆動部材とストッパとが当接していない場合であれば、当接時の振幅が第1の所定値以下となるタイミングで、第1の所定値より大きい振幅での振動が生じているため、検出コイルに大きな誘導電圧が生じ続けている。
【0026】
以上のことに着目し、検出励磁ステップに規定される励磁状態に規定する時間を、当接収束時間より長くすれば、検出励磁ステップに制御してから当接収束時間経過後、検出コイルには、当接時はほとんど誘導電圧が発生することがないが、非当接時は振動が収束していないため大きな誘導電圧が発生するため、非当接時と当接時とで検出コイルに発生する電圧の差を大きくすることができる。
【0027】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の駆動装置であって、前記第1の所定値は、前記回転子の振動が停止したと見なせる振幅に相当することを特徴とする駆動装置に存する。
【0028】
請求項2記載の発明によれば、第1の所定値が、回転子の振動が停止したとみなせる振幅に相当するので、被駆動部材とストッパとの当接時に、検出励磁ステップに制御してから第1の所定値以下に収束するまでの時間経過後に、検出コイルには発生する誘導電圧がほぼゼロとすることができ、より一層確実に被駆動部材がストッパに当接したことを検出することができる。
【0029】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の駆動装置であって、前記位置検出手段は、前記検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御中、前記検出コイルに発生する両端電圧の絶対値の平均値又は、積算値を算出し、該平均値又は、積算値に基づき、前記被駆動部材が前記ストッパに当接して前記所定位置で停止したことを検出することを特徴とする駆動装置に存する。
【0030】
請求項3記載の発明によれば、位置検出段が、検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御中、検出コイルに発生する電圧の絶対値の平均値又は、積算値を算出し、該平均値又は、積算値に基づき、被駆動部材がストッパに当接して所定位置で停止したことを検出する。従って、検出励磁ステップに規定する励磁状態に制御する時間を、当接収束時間より長くすることにより、検出励磁ステップに制御中、検出コイルに発生する電圧の絶対値の平均又は、積算値は、当接時と非当接時とで差を大きくすることができ、確実に被駆動部材がストッパに当接したことを検出することができる。
【0031】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の駆動装置であって、前記位置検出手段は、前記検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御されてから、一定時間経過するまでに前記検出コイルに発生する電圧の絶対値を除いた平均値又は、積算値を算出することを特徴とする駆動装置に存する。
【0032】
請求項4記載の発明によれば、検出励磁ステップに制御した直後は、当接時であっても比較的大きい誘導電圧が発生する可能性があり、検出コイルに生じる電圧は、当接時と非当接時とで差があまりないことに着目し、判断手段が、検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御されてから、一定時間経過するまでに検出コイルに発生する電圧の絶対値を除いた平均値又は、積算値を算出する。従って、当接時と、非当接時との平均値又は、積算値の差を小さくすることなく、平均値又は、積算値を算出する期間を短くすることができる。
【0033】
請求項5記載の発明は、請求項3又は4記載の駆動装置であって、前記第2の励磁手段は、前記検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御する時間を、前記被駆動部材と前記ストッパとが当接していない場合、当該検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御したとき、前記回転子に発生する振動の振幅が第2の所定値以下に収束するまでの時間以下にすることを特徴とする駆動装置に存する。
【0034】
請求項5記載の発明によれば、第2の励磁手段が、検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御する時間を、被駆動部材とストッパとが当接していない場合、当該検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御したとき、回転子に発生する振動の振幅が第2の所定値以下に収束する時間(以下、非当接収束時間という)以下にする。
【0035】
検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御する時間を、当接収束時間より長くするほど、検出励磁ステップに制御中、検出コイルに発生する電圧の平均値及び、積算値は、当接時と非当接時とで差が大きくなり、非当接収束時間でその差が最大となる。従って、検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御する時間を、当接収束時間より長く、かつ非当接収束時間以下にすれば、検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御する時間が無駄に長くなることがない。
【0036】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5記載の駆動装置であって、前記検出励磁ステップは、前記複数の励磁コイルの何れかが無励磁となるような励磁状態を規定し、前記検出コイルとして、前記無励磁に制御されている前記励磁コイルを流用することを特徴とする駆動装置に存する。
【0037】
請求項6記載の発明によれば、検出コイルとして、第2の励磁手段により無励磁状態に制御されている励磁コイルを流用している。従って、誘導電圧検出用の検出コイルと、回転子を回転させるための検出コイルとを別途に設ける必要がない。
【0038】
請求項7記載の発明は、複数の励磁コイルの励磁状態を制御して、前記励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する回転子を正逆回転させる第1の励磁手段と、前記励磁コイルの励磁状態を規定する複数の異なる励磁ステップから構成される励磁パターンに従って励磁状態の制御をすることにより、前記回転子の回転駆動に連動する被駆動部材が所定位置に向かうように前記回転子を逆回転させる第2の励磁手段と、前記回転子の回転による誘導電圧が生じる検出コイルと、前記複数の励磁ステップのうち1つを検出励磁ステップとしたとき、前記第2の励磁手段により前記励磁コイルが前記検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御されるごとに、前記検出コイルの両端電圧に基づき、前記被駆動部材が前記ストッパに当接して前記所定位置で停止したことを検出する位置検出手段と、命令信号を入力したとき、前記第1の励磁手段による制御を停止させると共に、前記第2の励磁手段による制御を開始させ、前記位置検出手段により前記被駆動部材が前記所定位置で停止したことを検出したとき、前記第1の励磁手段による制御を開始させると共に、前記第2の励磁手段による制御を停止させる制御手段とを備え、前記被駆動部材は、前記逆回転時において前記検出励磁ステップの1つ前の励磁ステップに規定される励磁状態に制御されたとき、前記ストッパと当接するように、前記回転子に組み込まれ、前記第2の励磁手段は、前記検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御する時間を、前記被駆動部材と前記ストッパとの当接直後、当該検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御したとき、前記回転子に発生する振動の振幅が第1の所定値以下に収束するまでの時間よりも長くすることを特徴とする駆動制御装置に存する。
【0039】
請求項7記載の発明によれば、第1の励磁手段が、複数の励磁コイルの励磁状態を制御し、当該励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する回転子を正逆回転させる。ストッパが、回転子の回転駆動に連動する被駆動部材を所定位置に機械的に停止させる。第2の励磁手段が、励磁コイルの励磁状態を規定する複数の異なる励磁ステップから構成される励磁パターンに従って励磁状態の制御をすることにより、被駆動部材がストッパに向かうように回転子を逆回転させる。
【0040】
制御手段が、命令信号を入力したとき、第1の励磁手段による制御を停止させると共に、第2の励磁手段による制御を開始させる。第2の励磁手段による制御が開始されると、位置検出手段が、複数の励磁ステップのうち1つを検出励磁ステップとしたとき、第2の励磁手段により励磁コイルが検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御されるごとに、回転子の回転により誘導電圧が生じる検出コイルの両端電圧に基づき、被駆動部材がストッパに当接して所定位置で停止したことを検出する。
【0041】
なお、被駆動部材が、逆回転時において検出励磁ステップの1つ前に制御される励磁ステップで、ストッパと当接するように回転子に組み込まれ、第2の励磁手段が、検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御する時間を、被駆動部材とストッパとの当接直後に、検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御したとき、回転子に発生する振動の振幅が第1の所定値以下に収束するまでの時間(以下、当接収束時間という)より長くしている。そして、位置検出手段により被駆動部材がストッパに当接して所定位置で停止したことを検出したとき、制御手段が第1の励磁手段による制御を開始させると共に、第2の励磁手段による制御を停止させる。
【0042】
従って、被駆動部材とストッパとの当接直後、回転子に発生する振動の振幅が第1の所定値以下に収束した後は、検出コイルに誘導電圧がほとんど生じることはない。一方、被駆動部材とストッパとが当接していない場合であれば、当接時の振幅が第1の所定値以下となるタイミングで、第1の所定値より大きい振幅での振動が生じているため、検出コイルに大きな誘導電圧が生じ続けている。
【0043】
以上のことに着目し、検出励磁ステップに規定される励磁状態に規定する時間を、当接収束時間より長くすれば、検出励磁ステップに制御してから当接収束時間経過後、検出コイルにほとんど誘導電圧が発生することがないが、非当接時には当接直後に比べて大きな誘導電圧が発生するため、確実に被駆動部材がストッパに当接したことを検出することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の駆動装置として駆動制御装置を組み込んだ指示装置を示す図である。指示装置は、上述した従来で説明したように、励磁コイル1a1、1a2及び、NS極が交互に5極づつ着磁され、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態の変化に追従して回転する回転子1bを有するステッピングモータ1とを備えている。
【0045】
指示装置はさらに、回転子1bの回転駆動に連動する被駆動部材としての指針2と、回転子1bの回転駆動を指針2に伝えるギア3と、指針2がゼロを示す位置(以下、ゼロ位置という)に、指針2を機械的に停止させるストッパ5とを備えている。なお、このゼロ位置が請求項中の所定位置に相当する。
【0046】
まず、駆動制御装置4の構成について説明する。駆動制御装置4は、図2に示すように、速度情報に基づき算出された角度データD1に応じて回転子1bを正逆回転させる第1の励磁回路4a(=第1の励磁手段)を有する。上記第1の励磁回路4aは、角度データD1に応じた励磁パルスP11〜P14を励磁コイル1a1、1a2に対して出力して、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を制御する。
【0047】
駆動制御装置4はまた、励磁コイル1a1のb側に設けられたスイッチSW1と、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を制御する励磁パルスP21〜P24を出力して、指針2がゼロ位置に向かう方向に回転子1bを逆回転させると共に、オープン信号S1をスイッチSW1の制御端子に出力する第2の励磁回路4b(=第2の励磁手段)を有する。
【0048】
上述した従来例では、励磁ステップ▲8▼→▲7▼…→▲1▼から構成される励磁パターンに従って励磁状態を制御することにより逆回転させていたが、本実施の形態において、第2の励磁回路4bは、図3(a)〜(d)に示すような励磁パルスP21〜P24を励磁コイル1a1、1a2に出力することにより、励磁ステップ▲8▼を除いた励磁ステップ▲7▼→▲6▼→▲5▼→…→▲1▼から構成される励磁パターンに従って励磁コイル1a1、1a2の励磁状態の制御を行う。
【0049】
このように、励磁ステップ▲8▼を除くと、励磁ステップ▲1▼から励磁ステップ▲7▼への励磁状態の変化に追従して回転子1bは、18度回転する。また、回転子1bは、励磁ステップ▲1▼から励磁ステップ▲7▼へ以外の変化に対しては、上述した従来で説明したように9度づつ回転する。
【0050】
そして、励磁ステップ▲7▼を検出励磁ステップとし、検出励磁ステップ▲7▼に励磁状態が制御されるごとに、検出コイルとしての無励磁に制御されている励磁コイル1a1(図7参照)の両端電圧V1に基づき、指針2がストッパ5に当接してゼロ位置で停止したことを検出する。
【0051】
上述したように、前ステップからのステップ遷移の際に他の励磁ステップよりも回転子1bの回転量が大きくなるような励磁ステップを検出励磁ステップすることによって、回転子1bが回転可能な状態であるとき、励磁コイル1a1の両端には高い誘導電圧が生じる。
【0052】
また、第2の励磁回路4bは、図3(e)に示すように、励磁ステップ▲7▼に規定された励磁状態に制御中、オープン信号S1を、スイッチSW1の制御端子に対して出力する。スイッチSW1は、パルスの入力に応じて開し、励磁コイル1a1のb側をオープンにする。また、逆回転時において励磁ステップ▲7▼の一つ前の励磁ステップである励磁ステップ▲1▼で、指針2がストッパ5に当接するように指針2は回転子1bに組み込まれている。
【0053】
駆動制御装置4はまた、図2に示すように、4つのORゲートから構成され、励磁パルスP11〜P14又は、励磁パルスP21〜P24の何れかを励磁コイル1a1、1a2に入力するセレクタ回路4cと、検出励磁ステップ▲7▼に制御中に励磁コイル1a1に発生する電圧V1の積算値を算出すると共に、算出した積算値に基づき指針2がストッパ5に当接してゼロ位置で停止したことを検出する位置検出回路4dとを備える。
【0054】
駆動制御装置4はさらに、イグニッションオン、オフ又は、車載バッテリの接続等のタイミングで出力されるリセット動作を開始させる旨を伝える命令信号S2を入力したとき、第1の励磁回路4aによる制御を停止させると共に、第2の励磁回路4bによる制御を開始させ、指針2がストッパ5に当接してゼロ位置で停止したことを位置検出回路4dが検出したとき、第1の励磁回路4aによる制御を開始させると共に、第2の励磁回路4bによる制御を停止させる制御回路4eを備えている。
【0055】
次に、第2の励磁回路4b及び、位置検出回路4dの詳細について説明する。第2の励磁回路4bは、図4に示すように、例えば2[MHz]のクロック信号CKを所定の分周比で分周する分周回路4b1と、分周回路4b1が分周した分周パルスに基づいて、励磁パルスP21〜P24、オープン信号S1を直列にした直列信号を出力するパターン生成回路4b2と、直列信号を並列にすることにより、励磁パルスP21〜P24、オープン信号S1を並列に出力する5ビットのシフトレジスタ4b3とを有している。
【0056】
位置検出回路4dは、Hレベルのオープン信号S1が入力されると、パルスを発生するパルス発生器4d1を備える。このパルス発生器4d1は、図3(f)に示すように、オープン信号S1がHレベルの間、すなわち励磁ステップ▲7▼に制御中、例えば64個のパルスからなるサンプリング信号S2を出力するものである。
【0057】
位置検出回路4dはまた、励磁コイル1a2の両端電圧V1を例えば8ビットのディジタル信号D2に変換するアナログ/ディジタル変換器(以下、A/D変換器という)4d2と、サンプリング信号S2がHレベルとなるごとに、A/D変換器4d2の出力であるディジタル値D2を順次積算する積算回路4d3とを備える。
【0058】
位置検出回路4dはさらに、該パルス発生器4d1から64個のパルスが入力するごとに1パルス出力するカウンタ4d4と、該カウンタ4d4からパルスが出力される毎に、積算回路4d3が積算した積算値と、予め定めた閾値とを比較する比較器4d5とを備える。
【0059】
上述した構成の駆動制御装置を組み込んだ駆動装置としての指示装置の動作原理を図5に示すタイムチャートを参照して以下説明する。励磁ステップ▲1▼から検出励磁ステップ▲7▼に励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を変化させると、回転子1bはこの励磁状態の変化に追従して18度回転する。そして、そのまま検出励磁ステップ▲7▼に規定された励磁状態に制御し続けると、回転子1bは、慣性等の影響により振動し、その後振動が収束して停止状態となる。
【0060】
ところで、上述したように、指針2は励磁ステップ▲1▼でストッパ5に当接するように組み込まれている。そして、上記振動は、検出励磁ステップ▲7▼の一つ前の励磁ステップである励磁ステップ▲1▼で指針2がストッパ5に当接していなければ、図5(a)に示す誘導電圧が励磁コイル1a1に生じる。
【0061】
一方、励磁ステップ▲1▼で指針2がストッパ5に当接していれば、理想的には誘導電圧は発生しないことになるが、ギア3のあそび等の影響により回転子1bがあそび分だけ回転して、図5(b)に示すような誘導電圧が生じる。図5から明らかなように当接時は、非当接時に比べて回転子1bに発生する振動の収束時間が短くなることがわかる。これは指針2がストッパ5に当接して、回転子1bの振動を抑えているためである。
【0062】
すなわち、指針2とストッパ5との当接直後、回転子1bに発生する振動の振幅が振動停止と見なせる第1の所定値以下に収束した後は、励磁コイル1a2に誘導電圧がほとんど生じることはない。一方、指針2とストッパ5とが当接していない場合であれば、当接時の振幅が第1の所定値以下となるタイミングで、振動はまだ収束しておらず無励磁の励磁コイル1a2には大きな誘導電圧が生じ続けている(図5参照)。
【0063】
以上のことに着目し、検出励磁ステップ▲7▼に規定される励磁状態に制御する時間を、励磁ステップ▲1▼で指針2がストッパ5に当接した直後に、検出励磁ステップ▲7▼に規定された励磁状態に制御したとき、回転子1bに発生する振動の振幅がゼロとみなせる第1の所定値以下に収束するまでの時間T1(以下、当接収束時間T1という)より長する。
【0064】
このようにすれば、検出励磁ステップ▲7▼に制御してから当接収束時間T1経過後、励磁コイル1a1には、当接時はほとんど誘導電圧が発生することはないが、非当接時には振動が収束していないため大きな誘導電圧が発生する。従って、検出励磁ステップ▲7▼の制御中に励磁コイル1a2に発生する電圧の絶対値の積算値を算出すれば、算出した積算値は当接時と非当接時とではっきりとした差が発生する。
【0065】
また、算出した積算値は、検出励磁ステップ▲7▼に規定される励磁状態に制御する時間を、当接収束時間T1より長くすればするほど当接時と、非当接時との差も大きくなり、指針2とストッパ5との非当接時に、検出励磁ステップ▲7▼に規定された励磁状態に制御したとき、回転子1bに発生する振動の振幅が、振動ゼロとみなせる値に相当する第2の所定値以下に収束するまでの時間T2(以下、非当接収束時間T2という)を超えると、図5からも明らかなように当接時と、非当接時の差の増加は停止する。
【0066】
すなわち、検出励磁ステップ▲7▼に規定される励磁状態に制御する時間を、非当接収束時間T2より長くしても、当接時と、非当接時との積算値の差が大きくなることがなく、無駄に制御時間を長くして回転子1bの逆回転速度を遅くするだけである。従って、検出励磁ステップ▲7▼に規定される励磁状態に制御する時間を、非当接収束時間T2以下にすれば、検出励磁ステップ▲7▼に規定された励磁状態に制御する時間が無駄に長くなることがなく、リセット動作中の回転子1bの逆回転が無駄に遅くなることがない。
【0067】
なお、本発明の実施の形態では、検出励磁ステップ▲7▼に規定される励磁状態に制御する時間を、非当接収束時間T2とし、当接時と非当接時との積算値の差を最大にする最も短い時間に設定している。また、上記当接収束時間T1及び、非当接収束時間T2は、実験等により得た経験値によって定めている。
【0068】
上記概要で説明した駆動制御装置を組み込んだ駆動装置としての指示装置の動作の詳細を図6に示す各回路の出力タイムチャートを参照して以下説明する。イグニッションオン、オフ又は車載バッテリの接続時に応じて出力される命令信号S2が入力したとき(図6(a))、制御回路4eはリセット動作を開始し、第1の励磁回路4aに角度データD1の入力を拒否させる拒否信号を出力して、第1の励磁回路4aによる制御を停止させる。
【0069】
また、制御回路4eは、分周回路4b1にクロック信号CKの分周を開始させる(図6(b))。これにより、パターン生成回路4b2には分周パルスが入力され、これに応じて励磁パルスP21〜P24、オープン信号S1を直列にした直列信号がシフトレジスタ4b3に対して出力される(図6(c))。
【0070】
またシフトレジスタ4b3は、分周パルスが入力する毎にパターン生成回路4b2から出力される直列信号を5ビットのレジスタに順次記憶すると共に、分周パルスが5個入力する毎に、各レジスタに記録された信号を並列に出力し、励磁パルスP21〜P24、オープン信号S1をそれぞれ並列に出力している。
【0071】
そして、この励磁パルス21〜P24の入力により、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態が励磁ステップ▲7▼→▲6▼…→▲1▼に示すように順次変化し、この変化に追従し回転子1bが逆回転する。また、サンプリング信号S2がHレベルになるごとに、A/D変換器4d2が変換したディジタル値D2を積算回路4d3が積算する。すなわち、積算回路4d3は、検出励磁ステップ▲7▼に制御中に励磁コイル1a2に発生する電圧V1を間欠的に64回取り込むと共に、その積算値を算出する。
【0072】
そして、検出励磁ステップ▲7▼に制御中、64個のパルスがすべて出力されるとカウンタ4d4が1パルス出力し、カウンタ4d4からの出力に応じて積算回路4d3には積算ディジタル値D3を比較器4d5に対して出力する。そして、比較器4d5は、積算ディジタル値D3と閾値との比較を行う。
【0073】
このとき、励磁ステップ▲1▼で指針2がストッパ5に当接しておらず、回転子1bが回転状態にあるときは無励磁の励磁コイル1a2には、図5(a)に示すような誘導電圧が生じているため、比較器4d5に入力される両端電圧V1の積算ディジタル値D3は、閾値より高くなる。このとき、比較器4d5はLレベルの信号を出力する。
【0074】
一方、検出励磁ステップ▲7▼の一つ前の励磁ステップである励磁ステップ▲1▼で指針2がストッパ5とすでに当接しているときは、図5(b)に示すような誘導電圧が生じており、その積算値は小さい。従って、比較器4d5に入力する電圧V1の積算ディジタル値D3は、閾値より小さくなる。このときは比較器4d5は、誘導電圧無しを検出したことを伝える旨のHレベルの検出信号を出力する。
【0075】
この出力に応じて制御信号4eは、リセット動作を停止して、第2の励磁回路4bのパターン生成回路4b2に励磁パルスP21〜P24、オープン信号S1を直列にした直列信号の生成を停止させると共に、シフトレジスタ4b3をリセットして第2の励磁回路4bによる制御を停止させる。また、制御信号4eは、第1の励磁回路4aに出力した拒否信号の出力を停止して、第1の励磁回路4aによる制御を開始させる。
【0076】
上述したように、検出励磁ステップ▲7▼に規定された励磁状態の制御する時間を、当接収束時間T1より長くすれば、算出した積算値が当接時と非当接時とで大きくなり、ギア3の状態等に影響して当接時に発生する誘導電圧が多少大きくなったとしても、閾値を超えないように、閾値を定めることができ、確実に指針2がストッパ5に当接して、ゼロ位置で停止していることを検出することができる。
【0077】
なお、上述した実施例では、制御中の積算値を算出していたが、例えば、検出励磁ステップ▲7▼に制御した直後は、当接時であっても比較的大きい誘導電圧が発生する可能性があり、励磁コイル1a1に生じる電圧V1は、当接時と非当接時とで差があまりないことに着目し、検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御されてから、一定時間T3経過するまでに励磁コイル1a1に発生する電圧V1の絶対値を除いた積算値を算出するようにしてもよい。すなわち、図5に示すA期間のみの電圧V1の積算値を算出するようにしてもよい。
【0078】
以上のようにすれば、当接時と非当接時との積算値の差を小さくすることなく、積算値を算出する期間を短くすることができ、積算回路4d3の構成を簡単にし、コストダウンを図ることができる。
【0079】
また、上述した実施例では、積算値に基づき、指針2がストッパ5に当接してゼロ位置で停止したことを検出していたが、例えば、検出励磁ステップ▲7▼に制御中に励磁コイル1a1に発生する平均値に基づいて検出するようにしてもよい。
【0080】
さらに、また、上述した実施例では、誘導電圧を検出する検出コイルを第2の励磁回路4bにより無励磁状態に制御されている励磁コイル1a1を流用していたが、例えば、励磁コイル1a1、1a2と別途に設けたコイルにより誘導電圧を検出するようにしてもよい。しかしながら、コスト的には、励磁コイル1a1を流用する方が部品点数を増やす必要がないため好ましい。
【0081】
さらに、上述した実施例では、指針2を被駆動部材としていたが、例えば、図1に示すように、出力ギア内に固定され、出力ギアの回転に伴って移動する内部片6を被駆動部材としても同様の効果を得ることができる。このとき、ストッパ5′は、指針2が例えばゼロを指示するような位置にあるときの内部片6の位置に応じて設けられる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1又は、7記載の発明によれば、検出励磁ステップに規定される励磁状態に規定する時間を、当接収束時間より長くすれば、検出励磁ステップに制御してから当接収束時間経過後、検出コイルには、当接時はほとんど誘導電圧が発生することがないが、非当接時は振動が収束していないため大きな誘導電圧が発生するため、非当接時と当接時とで検出コイルに発生する電圧の差を大きくすることができるので、検出コイルに発生する電圧に基づき、確実に被駆動部材がストッパに当接したことを検出することができ、被駆動部材がストッパに当接したとほぼ同時にリセット動作を確実に終了することができる駆動装置及び、駆動制御装置を得ることができる。
【0083】
請求項2記載の発明によれば、被駆動部材とストッパとの当接時に、検出励磁ステップに制御してから第1の所定値以下に収束するまでの時間経過後に、検出コイルには発生する誘導電圧がほぼゼロとなるため、より一層確実に被駆動部がストッパに当接したことを検出することができるので、被駆動部材がストッパに当接したとほぼ同時にリセット動作をより一層確実に終了することができる駆動装置を得ることができる。
【0084】
請求項3記載の発明によれば、検出励磁ステップに規定する励磁状態に制御する時間を、当接収束時間より長くすることにより、検出励磁ステップに制御中、検出コイルに発生する電圧の絶対値の平均又は、積算値は、当接時と非当接時とで差を大きくすることができ、確実に被駆動部材がストッパに当接したことを検出することができるので、被駆動部材がストッパに当接したとほぼ同時にリセット動作をより一層確実に終了することができる駆動装置を得ることができる。
【0085】
請求項4記載の発明によれば、当接時と、非当接時との平均値又は、積算値の差を小さくすることなく、平均値又は、積算値を算出する期間を短くすることができるので、簡単な構成で平均値を求めることができコストダウンを図った駆動装置を得ることができる。
【0086】
請求項5記載の発明によれば、検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御する時間を、当接収束時間より長く、かつ非当接収束時間以下にすれば、検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御する時間が無駄に長くなることがないので、リセット動作中の回転子の逆回転が無駄に遅くなることがない駆動装置を得ることができる。
【0087】
請求項6記載の発明によれば、誘導電圧検出用の検出コイルと、回転子を回転させるための検出コイルとを別途に設ける必要がないので、コストダウンを図った駆動装置を得ることができる。
【0088】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駆動制御装置を組み込んだ駆動装置としての指示装置を示す回路図である。
【図2】図1の駆動制御装置の詳細を説明するための回路図である。
【図3】図2の第2の励磁回路から出力される励磁パルス及び、オープン信号を説明するためのタイムチャートである。
【図4】図2の第2の励磁回路及び、位置検出回路の詳細を説明するための回路図である。
【図5】図1の指示装置の動作原理を説明するためのタイムチャートである。
【図6】図1の指示装置の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図7】励磁コイルの励磁状態と回転子の回転との関係の一例を示す図である。
【符号の説明】
1a1 励磁コイル
1a2 励磁コイル
1b 回転子
1 ステッピングモータ
2 被駆動部材(指針)
5 ストッパ
4a 第1の励磁手段(第1の励磁回路)
4b 第2の励磁手段(第2の励磁回路)
1a1 検出コイル(励磁コイル)
4d 位置検出手段(位置検出回路)
4e 制御手段(制御回路)

Claims (7)

  1. 複数の励磁コイルと、NS極が着磁され、かつ前記励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する回転子とを有するステッピングモータと、
    前記回転子の回転駆動に連動する被駆動部材と、
    前記被駆動部材と当接して所定位置に停止させるストッパと、
    前記励磁コイルの励磁状態を制御し、前記回転子を正逆回転させる第1の励磁手段と、
    前記励磁コイルの励磁状態を規定する複数の異なる励磁ステップから構成される励磁パターンに従って励磁状態の制御をすることにより、前記被駆動部材が前記所定位置に向かうように前記回転子を逆回転させる第2の励磁手段と、
    前記回転子の回転により誘導電圧が生じる検出コイルと、
    前記複数の励磁ステップのうち1つを検出励磁ステップとしたとき、前記第2の励磁手段により前記励磁コイルが前記検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御されるごとに、前記検出コイルに発生する両端電圧に基づき、前記被駆動部材が前記ストッパに当接して前記所定位置で停止したことを検出する位置検出手段と、
    命令信号を入力したとき、前記第1の励磁手段による制御を停止させると共に、前記第2の励磁手段による制御を開始させ、前記位置検出手段により前記被駆動部材が前記所定位置で停止したことを検出したとき、前記第1の励磁手段による制御を開始させると共に、前記第2の励磁手段による制御を停止させる制御手段とを備え、
    前記被駆動部材は、前記逆回転時において前記検出励磁ステップの1つ前の励磁ステップで前記ストッパと当接するように、前記回転子に組み込まれ、
    前記第2の励磁手段は、前記検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御する時間を、前記被駆動部材と前記ストッパとの当接直後、当該検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御したとき、前記回転子に発生する振動の振幅が第1の所定値以下に収束するまでの時間より長くする
    ことを特徴とする駆動装置。
  2. 請求項1記載の駆動装置であって、
    前記第1の所定値は、前記回転子の振動が停止したと見なせる振幅に相当する
    ことを特徴とする駆動装置。
  3. 請求項1又は2記載の駆動装置であって、
    前記位置検出手段は、前記検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御中、前記検出コイルに発生する両端電圧の絶対値の平均値又は、積算値を算出し、該平均値又は、積算値に基づき、前記被駆動部材が前記ストッパに当接して前記所定位置で停止したことを検出する
    ことを特徴とする駆動装置。
  4. 請求項3記載の駆動装置であって、
    前記位置検出手段は、前記検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御されてから、一定時間経過するまでに前記検出コイルに発生する電圧の絶対値を除いた平均値又は、積算値を算出する
    ことを特徴とする駆動装置。
  5. 請求項3又は4記載の駆動装置であって、
    前記第2の励磁手段は、前記検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御する時間を、前記被駆動部材と前記ストッパとが当接していない場合、当該検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御したとき、前記回転子に発生する振動の振幅が第2の所定値以下に収束するまでの時間以下にする
    ことを特徴とする駆動装置。
  6. 請求項1〜5記載の駆動装置であって、
    前記検出励磁ステップは、前記複数の励磁コイルの何れかが無励磁となるような励磁状態を規定し、
    前記検出コイルとして、前記無励磁に制御されている前記励磁コイルを流用する
    ことを特徴とする駆動装置。
  7. 複数の励磁コイルの励磁状態を制御して、前記励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する回転子を正逆回転させる第1の励磁手段と、
    前記励磁コイルの励磁状態を規定する複数の異なる励磁ステップから構成される励磁パターンに従って励磁状態の制御をすることにより、前記回転子の回転駆動に連動する被駆動部材が所定位置に向かうように前記回転子を逆回転させる第2の励磁手段と、
    前記回転子の回転による誘導電圧が生じる検出コイルと、
    前記複数の励磁ステップのうち1つを検出励磁ステップとしたとき、前記第2の励磁手段により前記励磁コイルが前記検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御されるごとに、前記検出コイルの両端電圧に基づき、前記被駆動部材が前記ストッパに当接して前記所定位置で停止したことを検出する位置検出手段と、
    命令信号を入力したとき、前記第1の励磁手段による制御を停止させると共に、前記第2の励磁手段による制御を開始させ、前記位置検出手段により前記被駆動部材が前記所定位置で停止したことを検出したとき、前記第1の励磁手段による制御を開始させると共に、前記第2の励磁手段による制御を停止させる制御手段とを備え、
    前記被駆動部材は、前記逆回転時において前記検出励磁ステップの1つ前の励磁ステップに規定される励磁状態に制御されたとき、前記ストッパと当接するように、前記回転子に組み込まれ、
    前記第2の励磁手段は、前記検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御する時間を、前記被駆動部材と前記ストッパとの当接直後、当該検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御したとき、前記回転子に発生する振動の振幅が第1の所定値以下に収束するまでの時間よりも長くする
    ことを特徴とする駆動制御装置。
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