JP3785304B2 - 駆動装置及び、駆動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動装置及び、駆動制御装置に係わり、特に、ステッピングモータの回転によって被駆動部材が駆動される駆動装置及び、ステッピングモータを回転駆動するための駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述した駆動制御装置を組み込んだ駆動装置として、例えば、車両の速度やエンジンの回転数を指示する指針を被駆動部材とする指示装置が知られている。上記指示装置は、図8に示すように、2つの励磁コイル11a1、11a2及び、NS極が交互に5極づつ着磁され、励磁コイル11a1、11a2の励磁状態の変化に追従して回転する回転子11bを有するステッピングモータ11と、回転子11bの回転動作に連動する指針21と、回転子11bの回転動作を指針21に伝えるギア31と、励磁コイル11a1、11a2の励磁状態を制御して、回転子11bを正逆回転させる駆動制御装置4とを備えている。
【0003】
ここで、励磁コイル11a1、11a2の励磁状態と回転子11bの回転との関係を図8を参照して以下説明する。まず、励磁ステップ▲1▼に規定された励磁状態、すなわち励磁コイル11a2のb側が無励磁に、励磁コイル11a1のa側がS極となるように制御すると、励磁コイル11a1のa側に回転子11bのN極が吸引され安定する。
【0004】
次に、励磁ステップ▲2▼に進んで、励磁コイル11a2のb側がS極に、励磁コイル11a2のa側がS極になるように制御すると、回転子11bは励磁ステップ▲1▼の回転子11bの位置から矢印Y1方向に9度回転した位置で安定する。この回転子1bの矢印Y1方向の回転を以降正回転という。
【0005】
以下、励磁コイル11a2のb側、励磁コイル11a1のa側をそれぞれS極、無励磁(励磁ステップ▲3▼)→S極、N極(励磁ステップ▲4▼)→無励磁、N極(励磁ステップ▲5▼)→N極、N極(励磁ステップ▲6▼)→N極、無励磁(励磁ステップ▲7▼)→N極、S極(励磁ステップ▲8▼)となるように制御すると、回転子11bは励磁状態の変化に追従して9度づつ正回転する。
【0006】
そして、励磁ステップ▲8▼から、再び励磁ステップ▲1▼に規定された励磁状態に制御すると、回転子1bはまた9度正回転して安定する。従って、それぞれ異なる複数の励磁ステップ▲1▼→▲2▼→…▲8▼から構成される励磁パターンに従って繰り返し励磁コイル11a1、11a2の励磁状態を制御することによって、回転子11bを1ステップごとに9度づつ正回転させている。なお、この正回転に応じて指針21は矢印Y3方向(図8参照)に回転することとなる。
【0007】
また、回転子11bを矢印Y2方向に回転させるには、励磁コイル11a1、11a2の励磁状態を励磁ステップ▲8▼→▲7▼→…→▲1▼というように上記励磁パターンと逆の励磁パターンに従って制御すればよい。以降、回転子11bの矢印Y2方向の回転を逆回転と言い、この逆回転を行うことにより指針21がストッパ51に向かう方向Y4(図7参照)に移動することとなる。
【0008】
上記指示装置が例えば車速計に用いられている場合、駆動制御装置4は、車速センサが計測した車速情報に基づき算出した指針21の指示位置である目標位置θと、現位置θ′との差である移動量θ−θ′に相当する回転子11bの回転角度を示す角度データD11が供給される。そして、駆動制御装置4内の第1の励磁回路4a1が、この角度データD11に応じて励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を制御することにより、指針2が差分θ−θ′だけ移動して目標位置を指示するようになる。
【0009】
ところで、上記指示装置は、車体の振動あるいは雑音が重畳している角度データD11の入力等の原因により、指針21が本来移動すべき移動量θ−θ′と、実際の移動量とが異なる脱調を起こしてしまうことがあった。そして、この脱調が繰り返されると、指針21が指示する速度と、速度センサが計測した速度情報との間で差異が生じ、指示装置は正確な指示を行うことができなくなってしまう。
【0010】
そこで、このような問題を解決するために、図7に示すように、指針21がゼロ(例えば0Km/h)を示す位置にストッパ51を設けると共に、駆動制御装置4内に、励磁コイル11a1及び、11a2の励磁状態を制御して、指針21をストッパ51側に逆回転させる第2の励磁回路4bと、イグニッションスイッチオン、オフ又はバッテリを接続するごとに、第1の励磁回路4a1による制御を停止させると共に、第2の励磁回路4bによる制御を開始させる制御回路4fを更に設ける。
【0011】
以上のような指示装置において、制御回路4fは、イグニッションスイッチオン、オフ又はバッテリを接続する毎に、第2の励磁回路4bによる制御を開始させ、指針21をストッパ51側に移動させることによって、強制的に指針21をストッパ51に当接させてゼロ位置に停止させ、指針21が指示する速度と、速度センサが計測した速度情報との間の差異をリセットするリセット動作を行っていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した指示装置は、指針21を確実にストッパ51に当接させるため、指針21の振れ角Aより大きい角度(A+α)だけ指針21を移動させるように回転子11bを回転させる必要がある。このため、指針21が指示する速度と、速度センサが計測した速度情報との間で差異が生じていようが、いまいが必ずリセット動作に指針21を角度(A+α)移動させる分の時間を費やし、リセット動作に時間がかかり過ぎるという問題があった。
【0013】
また、指針21がストッパ51に当接して停止しているにも拘わらず励磁コイル11a1、11a2の励磁状態が制御し続けられるため、指針21がストッパ51に当接したり離れたりを繰り返し、指針21がストッパ51に当接する毎に「カチ、カチ」という音が生じ、運転者にとってその音は不快となる。
【0014】
そこで、リセット動作により指針21がストッパ51に当接しておらず、指針21が移動して回転子11bが回転している間は、無励磁状態のコイルに誘導電圧が生じ、一方、指針21がストッパ51に当接して、回転子1bの回転が停止したときは、コイルに誘導電圧が生じていないことに着目し、駆動制御装置4内に、無励磁状態のコイルに生じる誘導電圧の有無に基づき、指針21がストッパ51と当接したことを検出する位置検出回路4dをさらに設けたものが考えられている。すなわち、この指示装置は、位置検出回路4dが当接を検出したとき、制御回路4fが第2の励磁回路4bによる回転子11bの逆回転制御を停止させて、指針21がストッパ51と当接したと同時に、指針21の移動を停止するものである。
【0015】
しかしながら、例えば車両内では、上述した車速計以外に、タコメータや、燃料計など多数の指示装置が備えられている場合が多い。従って、指示装置ごとに、位置検出回路を設ける必要があり、コスト的に問題があった。
【0016】
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、単一の位置検出手段によって、複数の被駆動部材が所定位置で停止したことを検出することにより、コストダウンを図った駆動装置及び、駆動制御装置を提供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、複数の励磁コイルと、NS極が着磁され、かつ前記励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する回転子とを有する複数のステッピングモータと、前記各回転子の回転動作に連動する複数の被駆動部材と、前記各被駆動部材を所定位置に機械的に停止させる複数のストッパと、前記複数の励磁コイルを各々制御し、前記各回転子を正逆回転させる複数の第1の励磁手段と、前記各複数の励磁コイルの励磁状態を規定する複数の励磁ステップから構成される励磁パターンに従って前記複数の励磁コイルの励磁状態を制御し、前記各被駆動部材が前記所定位置に向かう方向に前記各回転子を逆回転させる第2の励磁手段と、前記各回転子の回転に応じて誘導電圧が生じる複数の検出コイルと、前記第2の励磁手段による制御中、前記各検出コイルに生じる誘導電圧の有無を順次検出し、該検出した誘導電圧の有無に基づき、前記各被駆動部材が前記各ストッパに当接して前記所定位置で停止したことを検出する単一の位置検出手段と、命令信号を入力したとき、前記第1の励磁手段による制御を停止させると共に、前記第2の励磁手段による制御を開始させ、前記位置検出手段により全ての前記被駆動部材が前記所定位置で停止したことを検出したとき、前記第2の励磁手段による制御を停止させると共に、前記複数の第1の励磁手段による制御を開始させる制御手段とを備えることを特徴とする駆動装置に存する。
【0018】
請求項1記載の発明によれば、複数の第1の励磁手段が、複数の励磁コイルの励磁状態を各々制御し、当該励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する各回転子を正逆回転させる。複数のストッパが、各回転子の回転動作に連動する各被駆動部材を所定位置に停止させる。第2の励磁手段が、励磁コイルの励磁状態を規定する複数の異なる励磁ステップから構成される励磁パターンに従って、励磁状態の制御をすることにより、被駆動部材がストッパに向かうように逆回転させる。
【0019】
制御手段が、命令信号を入力したとき、第1の励磁手段による制御を停止させると共に、第2の励磁手段による制御を開始させる。第2の励磁手段による制御が開始されると、単一の位置検出手段が、各検出コイルに生じる誘導電圧の有無を順次検出し、該検出した誘導電圧の有無に基づき、被駆動部材がストッパに当接して所定位置で停止したことを検出する。そして、位置検出手段により全ての被駆動部材が所定位置で停止したことを検出したとき、制御手段が第1の励磁手段による制御を開始させると共に、第2の励磁手段による制御を停止させる。
【0020】
従って、位置検出手段が複数の検出コイルに生じる誘導電圧の有無を順次検出することにより、単一の位置検出手段により複数の被駆動部材がストッパと当接して所定位置で停止していることを検出することができる。
【0021】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の駆動装置であって、請求項1記載の駆動装置であって、前記複数の励磁コイルの励磁状態が、前記複数のステッピングモータ間で所定励磁ステップづつずれるように、前記第2の励磁手段による制御を遅延させる遅延手段を更に備え、前記位置検出手段は、前記被駆動部材が前記ストッパに当接した後に、前記回転子が正回転する前に制御される励磁ステップを検出励磁ステップとし、前記各複数の励磁コイルが前記検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御されるごとに、当該励磁コイルに対応する前記検出コイルに生じる誘導電圧の有無を検出することを特徴とする駆動装置に存する。
【0022】
請求項2記載の発明によれば、複数のステッピングモータ間で励磁ステップをずらせば、検出励磁ステップもずれることに着目し、遅延手段は、励磁コイルの励磁状態が、複数のステッピングモータ間で所定励磁ステップづつずれるように、第2の励磁手段による制御を遅延させる。位置検出手段は、被駆動部材がストッパに当接した後に、回転子が正回転する前に制御される励磁ステップを検出励磁ステップとし、前記複数の励磁コイルが検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御されるごとに、当該励磁コイルに対応する前記検出コイルに生じる誘導電圧の有無を検出する。ところで、被駆動部材がストッパに当接して回転子が停止した状態で、第2の励磁手段による励磁コイルの制御が行われ続けると、所定の励磁ステップに制御されたとき回転子は正回転し、この正回転により被駆動部材がストッパに当接したにも拘わらず誘導電圧が発生してしまう。すなわち、被駆動部材とストッパとの当接後、回転子はずっと停止状態を保持することができない。
【0023】
従って、被駆動部材とストッパとが当接した後、回転子が正回転する前に制御される励磁ステップを検出励磁ステップとし、遅延手段によって励磁コイルの励磁状態が、複数のステッピングモータ間で所定励磁ステップづつずれるように、第2の励磁手段による制御を遅延させることにより、単一の位置検出手段によって、複数の検出コイルに生じる誘導電圧の有無の検出を、検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御されたとき行うことができる。
【0024】
請求項3記載の発明は、請求項1又は、2記載の駆動装置であって、前記第2の励磁手段は、前記各複数の励磁コイルの何れか1つのみが励磁されるような励磁ステップから前記励磁パターンに従った励磁状態の制御を開始することを特徴とする駆動装置に存する。
【0025】
請求項3記載の発明によれば、回転子の位置がどんな位置にあったとしても、複数の励磁コイル何れか1つのみが励磁されているときは、回転子はその励磁コイルと対極する位置まで回転することに着目し、第2の励磁手段が、複数の励磁コイルの何れか1つのみが励磁されるような励磁ステップから励磁パターンに従った励磁状態の制御を開始する。従って、回転子の位置がどんな位置にあったとしても、必ず励磁状態にある励磁コイルと対極する位置から回転をし始めることができるため、逆回転し始めから回転を安定させることができる。
【0026】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3何れか1項記載の駆動装置であって、前記検出励磁ステップは、前記複励の励磁コイルの何れかが無励磁となるような励磁状態を規定し、前記検出コイルとして、前記無励磁に制御されている前記励磁コイルを流用することを特徴とする駆動装置に存する。
【0027】
請求項4記載の発明によれば、検出コイルとして、複数の励磁コイルの内、第2の励磁手段により無励磁状態に制御されているものを流用するので、回転子を回転させるための励磁コイルと、誘導電圧の検出用のコイルとを別途にする必要がない。
【0028】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4何れか1項記載の駆動装置であって、前記被駆動部材と前記ストッパとが当接する励磁ステップを当接励磁ステップとしたとき、前記第2の励磁手段は、前記当接励磁ステップに規定された励磁状態に制御した後、制御を停止することを特徴とする駆動装置に存する。
【0029】
請求項5記載の発明によれば、被駆動部材とストッパとが当接する励磁ステップを当接励磁ステップとしたとき、第2の励磁手段が、当接励磁ステップに規定された励磁状態に制御した後、制御を停止する。従って、被駆動部材とストッパとが確実に当接した状態で、第2の励磁手段による制御を停止することができる。
【0030】
請求項6記載の発明は、複数のステッピングモータが有する複数の励磁コイルの励磁状態を各々制御して、前記各励磁コイルの変化に追従して回転する前記複数のステッピングモータが有する複数の回転子を各々正逆回転させる複数の第1の励磁手段と、前記励磁コイルの励磁状態を規定する複数の励磁ステップから構成される励磁パターンに従って励磁状態の制御をすることにより、前記各回転子の回転動作に連動する複数の被駆動部材が、所定位置に設けられたストッパに向かうように前記各回転子を逆回転させる第2の励磁手段と、前記各回転子の回転により誘導電圧が生じる複数の検出コイルと、前記第2の励磁手段による制御中、前記各検出コイルに生じる誘導電圧の有無を順次検出し、該検出した誘導電圧の有無に基づき、前記各被駆動部材が前記各ストッパに当接して前記所定位置で停止したことを検出する単一の位置検出手段と、命令信号を入力したとき、前記第1の励磁手段による制御を停止させると共に、前記第2の励磁手段による制御を開始させ、前記位置検出手段により全ての前記被駆動部材が前記所定位置で停止したことを検出したとき、前記第2の励磁手段による制御を停止させると共に、前記複数の第1の励磁手段による制御を開始させる制御手段とを備えることを特徴とする駆動制御装置に存する。
【0031】
請求項6記載の発明によれば、複数の第1の励磁手段が、複数の励磁コイルの励磁状態を各々制御し、当該励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する回転子を正逆回転させる。第2の励磁手段が、励磁コイルの励磁状態を規定する複数の異なる励磁ステップから構成される励磁パターンに従って励磁状態の制御をすることにより、各回転子の回転動作に連動する複数の被駆動部材が各々所定位置に設けられたストッパに向かうように逆回転させる。
【0032】
制御手段が、命令信号を入力したとき、第1の励磁手段による制御を停止させると共に、第2の励磁手段による制御を開始させる。第2の励磁手段による制御が開始されると、単一の位置検出手段が、各検出コイルに生じる誘導電圧の有無を順次検出し、該検出した誘導電圧の有無に基づき、被駆動部材がストッパに当接して所定位置で停止したことを検出する。そして、位置検出手段により全ての被駆動部材が所定位置で停止したことを検出したとき、制御手段が第1の励磁手段による制御を開始させると共に、第2の励磁手段による制御を停止させる。
【0033】
従って、位置検出手段が複数の検出コイルに生じる誘導電圧の有無を順次検出することにより、単一の位置検出手段により複数の被駆動部材がストッパと当接して所定位置で停止していることを検出することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の駆動装置として駆動制御装置を組み込んだ指示装置を示す図である。指示装置は、速度計、タコメータ、フューエルメータ等に対応して設けられる複数のステッピングモータ11…1Nを備えている。前記複数ステッピングモータ11…1Nは、各々2つの励磁コイル11a1、11a2…1Na1、1Na2と、NS極が交互に5極づつ着磁され、各々が2つの励磁コイル11a1、11a2…1Na1、1Na2の励磁状態の変化に追従して回転する回転子11b…1Nbとを備えている。
【0035】
指示装置はさらに、回転子11b…1Nbの回転動作に各々連動する被駆動部材としての複数の指針21…2Nと、回転子11b…1Nbの回転駆動を指針21…2Nにそれぞれ伝える複数のギア31…3Nと、2つの励磁コイル11a1、11a2…1Na1、1Na2の励磁状態を各々制御して、回転子11b…1Nbを回転させる駆動制御装置4と、指針21…2Nをゼロを示す位置(以下、ゼロ位置という)に機械的に各々停止させる複数のストッパ51…5Nとを備えている。なお、このゼロ位置が請求項中の所定位置に相当する。
【0036】
次に、上記駆動制御装置4の構成について説明する。駆動制御装置4は、図2に示すように、複数の第1の励磁回路4a1…4aN(=請求項中の第1の励磁手段に相当する。)を有する。上記第1の励磁回路4a1…4aNは、車速や、エンジンの回転数などの計測値に応じた角度データD11…D1Nをそれぞれ入力すると共に、角度データD11…D1Nに応じた励磁パルスP111〜P114…P1N1〜1N4をそれぞれ出力して、回転子11b…1Nbを角度データD11〜D1Nに応じて各々正逆回転させる。
【0037】
駆動制御装置4はまた、励磁コイル11a1…1Na1のb側に各々設けられたスイッチSW11…SW1Nと、励磁コイル11a1、11a2…1Na1、1Na2の励磁状態を制御する励磁パルスP21〜P24を各々出力し、指針21…2Nがゼロ位置に向かう方向に回転子11b…1Nbを逆回転させると共に、オープン信号S1をスイッチSW11…SW1Nの制御端子に出力する第2の励磁回路4b(=請求項中の第2の励磁手段に相当する。)とを有する。
【0038】
上述した従来例では、励磁ステップ▲8▼→▲7▼…→▲1▼から構成される励磁パターンに従って励磁状態を制御することにより回転子11b…11Nを逆回転させていたが、本実施の形態においては、励磁ステップ▲8▼の代わりに励磁ステップ▲7▼を代入した励磁ステップ▲7▼→▲7▼→▲6▼→…→▲1▼から構成される励磁パターンに従って励磁コイル11a1、11a2…の励磁状態の制御を行う。このため、励磁パルスP21〜24は、図3(a)〜(d)に示すような、パルスから構成される。
【0039】
このように、励磁ステップ▲8▼を除くと、励磁ステップ▲1▼から励磁ステップ▲7▼への励磁状態の変化に追従して回転子11b…1Nbは、それぞれ18度回転する。一方、回転子11b…1Nbは、励磁ステップ▲1▼から励磁ステップ▲7▼へ以外の変化に対しては、上述した従来で説明したように9度づつ回転する。
【0040】
すなわち、他の励磁ステップよりも回転子11b…11Nの回転量が大きくなる励磁ステップ▲7▼に制御した際に、励磁コイル11a1…1Na1のb側をオープン状態にすれば、回転子11b…11Nが回転可能な状態であったとき、検出コイルとしての励磁コイル11a1…1Na1の両端には他の励磁ステップに制御したときより、高い誘導電圧が生じる。
【0041】
また、第2の励磁回路4bは、図3(e)に示すように、励磁ステップ▲7▼を検出励磁ステップとしたとき、検出励磁ステップ▲7▼でHレベルとなるパルスから構成されているオープン信号S1をスイッチSW11〜SW1Nに対して出力する。このことにより、各励磁コイル11a1、11a2…1Na1、1Na2が検出励磁ステップ▲7▼に励磁状態が制御されるごと、スイッチSW11…1Nが開して、励磁コイル11a1…1Na1のb側がオープン状態となるようにしている。
【0042】
なお、上記励磁パルス21〜P24及び、オープン信号S1は、直接出力せずに、シフトレジスタ4c1〜4cNを各々介した後出力している。シフトレジスタ4c1は、励磁パルスP21〜P24をそのまま出力し、シフトレジスタ4c2は、励磁パルスP21〜P24を2ステップ遅れて出力し…、シフトレジスタ4cNは、励磁パルスP21〜P24を2*(N−1)ステップ遅れて出力するレジスタである。従って、励磁コイル11a1、11a2〜1Na1、1Na2の励磁状態が、各々2ステップづつずれるようになっている。以上のことから明らかなように、シフトレジスタ4c1〜4cNは遅延手段を構成している。
【0043】
駆動制御装置4はまた、各スイッチSW11〜SW1Nが開されるタイミング、すなわち各励磁コイルが検出励磁ステップ▲7▼に制御されるタイミングで、当該スイッチSW11〜SW1Nに対応する各励磁コイル11a1…1Na1の両端電圧V1…VNを各々取り込み、取り込んだ両端電圧V1…VNに基づき、誘導電圧の有無を検出すると共に、誘導電圧の有無に基づき、各指針21…2Nがストッパ51…5Nに当接してゼロ位置で停止したことを検出する位置検出回路4d(=請求項中の位置検出手段に相当する。)を有する。
【0044】
駆動制御装置4はまた、図示しない4つのORゲートから構成され、励磁パルスP11〜P14又は、励磁パルスP21〜P24の何れかを励磁コイル11a1、11a2に入力する複数のセレクタ回路4e1〜4eNと、イグニッションオン、オフ又は、車載バッテリの接続等のタイミングで出力される命令信号S2を入力したとき、第1の励磁回路4a1〜4aNによる各々の制御を停止させると共に、第2の励磁回路4bによる各ステッピングモータ11〜1Nの逆回転制御を開始させ、各指針21〜2Nがストッパ51〜5Nに当接してゼロ位置で停止したことを位置検出回路4dが検出する毎に、ゼロ位置で停止した指針に対応するシフトレジスタをリセットして逆回転制御を順次停止させると共に、全ての指針21〜2Nがゼロ位置にあることを検出したとき、第1の励磁回路4a1〜4aNによる制御を開始させる制御回路4f(=請求項中の制御手段に相当する)とを有している。
【0045】
次に、第2の励磁回路4b及び、位置検出回路4dの詳細について説明する。第2の励磁回路4bは、図4に示すように、例えば2[MHz]のクロック信号CKを所定の分周比で分周する分周回路4b1と、分周回路4b1が分周した分周パルスに基づいて、励磁パルスP21〜P24、オープン信号S1を直列にした直列信号を出力するパターン生成回路4b2と、直列信号を並列にすることにより、励磁パルスP21〜P24、オープン信号S1を並列に出力する5ビットのシフトレジスタ4b3とを有している。
【0046】
位置検出回路4dは、シフトレジスタ4c1〜4cNによって2ステップずつ遅延された各オープン信号S11〜S1Nが入力するORゲート4d1と、2ステップづつ遅延された各オープン信号S11〜S1Nが制御端子に入力されたスイッチSW21〜SW2Nと、両端電圧V1〜VNを、例えば8ビットのディジタル値D1に変換するアナログ/ディジタル変換器(以下、A/D変換器という)4d2とを有する。位置検出回路4dはまた、A/D変換器4d2から出力されるディジタル値と、予め定めた閾値とを比較する比較器4d3とを有する。
【0047】
上述した構成の駆動制御装置を組み込んだ駆動装置としての指示装置の動作を図5及び図6のタイムチャートを参照して以下説明する。イグニッションオン、オフ又は、車載バッテリの接続時に応じて出力される命令信号S2が入力したとき(図5(a))、制御回路4fはリセット動作を開始し、第1の励磁回路4a1〜4aNに角度データD11〜D1Nの入力を拒否させる拒否信号S3(図2参照)を各々出力して、第1の励磁回路4a1〜4aNによる制御を停止させる。
【0048】
また、制御回路4fは、分周回路4b1にクロック信号CKの分周を開始させる(図5(b))。そして、パターン生成回路4b2は、この分周パルスに基づき、励磁パルスP21〜P24、オープン信号S1を直列にした直列信号を生成し、シフトレジスタ4b3に対して出力する(図5(c))。
【0049】
シフトレジスタ4b3は、分周パルスが入力する毎にパターン生成回路4b2から出力される直列信号を5ビットのレジスタに順次記憶すると共に、分周パルスが6コイル入力する毎に、各レジスタに記憶された信号を並列に出力し、励磁パルスP21〜P24及び、オープン信号S1をそれぞれ並列に出力する。
【0050】
これら励磁パルスP21〜P24及び、オープン信号S1は、シフトレジスタ4c1…4cNを各々介すことにより、2ステップづつずれて、励磁コイル11a1、11a2…1Na1、1Na2及び、スイッチSW11…SW1Nの制御端子にそれぞれ入力することとなる(図6参照)。また、シフトレジスタ4c1…4cNを介したオープン信号S11〜S1Nは、スイッチSW11〜SW1Nに各々入力されている。
【0051】
上述したように、シフトレジスタ4c1〜4cNによって、励磁パルスP21〜P24及び、オープン信号S1が各々2ステップづつずらしてあるため、各励磁コイル11a1…1Na1の両端電圧検出のタイミングを示すオープン信号S1も2ステップづつずらすことができる(図6参照)。
【0052】
また、スイッチS21〜SW2Nは、シフトレジスタ4c1〜4cNを介したオープン信号S11〜S1NがHレベルになる毎に各々閉し、励磁コイル11a1…1Na1の両端電圧V1…VnをA/D変換器4d2に入力することとなる。従って、A/D変換器4d2には、両端電圧V1…Vnが2ステップごとに順次入力され、この入力に応じたディジタル値D1が比較器4d3に入力する。そして、比較器4d5は、ディジタル値D1と閾値との比較を行う。
【0053】
このとき、指針21…2Nがストッパ51…5Nに当接しておらず、回転子11b…1Nbが回転状態にあるときは無励磁の励磁コイル11a1…1Na1には、誘導電圧が生じているため、比較器4d3に入力する両端電圧V1…VNのディジタル値D1は、予め定めた閾値より高い。このときは、比較器4d5はLレベルの信号を出力する。
【0054】
一方、指針21…2Nがストッパ51…5Nと当接しており、回転子11b…1Nbが停止状態にあるとき無励磁の励磁コイル11a1…1Na1には、誘導電圧が発生しない。従って、比較器4d3に入力する電圧V1…VNのディジタル値D1は、予め定めた閾値より小さくなる。このとき比較器4d3は、誘導電圧無しを検出した旨を伝えるHレベルの検出信号S4を出力する。
【0055】
この出力に応じて制御回路4fは、オープン信号S11〜S1Nの出力に応じたシフトレジスタ4c1〜4cNをリセットする。具体的には、例えば、オープン信号S11がHレベルで有れば、ステッピングモータ11の指針21がゼロ位置となって、回転子11bの回転が停止状態であると判断し、制御回路4fは、シフトレジスタ4c1をリセットして、励磁コイル11a1、11a2に対する励磁パルスP21〜P24及び、オープン信号S11の出力を停止することにより、第2の励磁回路4bによる回転子11bの逆回転制御を停止させる。
【0056】
順次以上のことを繰り返し、制御回路4fは、位置検出回路4dにより全ての指針21〜2Nがストッパ51〜5Nに当接してゼロ位置で停止したことを検出したとき、パターン生成回路4b2の励磁パルスP21〜P24、オープン信号S1を直列にした直列信号の生成を停止させると共に、シフトレジスタ4b3をリセットして第2の励磁回路4bによる逆回転制御を停止させる。また、制御回路4fは、拒否信号S3の出力を停止することにより、第1の励磁回路4a1〜4aNによる制御を開始させる。
【0057】
ところで、本発明の実施形態において、各励磁コイル11a1、11a2…が励磁ステップ▲1▼に規定される励磁状態になったとき、指針21…がストッパ51…に当接するように、指針21…が回転子11bに各々組み込まれている。以降、励磁ステップ▲1▼を当接励磁ステップ▲1▼という。このとき、上述したように検出励磁ステップ▲7▼で励磁コイル11a1…に生じる誘導電圧の有無を検出すると、指針21…がストッパ51…に当接したとき、確実に励磁コイル11a1…に誘導電圧無しを検出することができる。
【0058】
すなわち、指針21…がストッパ51に当接して、回転子11b…が当接励磁ステップ▲1▼に示す位置で停止したとき、第2の励磁回路4bにより、励磁ステップ▲7▼→▲6▼→▲5▼→▲4▼→▲3▼→▲2▼→▲1▼…と逆励磁パターンに従って、励磁コイル11a1、11a2…の励磁状態の制御が行われ続けると、励磁ステップ▲4▼辺りから回転子11b…が正回転してしまう恐れがある。この回転子11b…の正回転による励磁ステップ▲3▼では、指針21…がストッパ51…に当接した後であるにも拘わらず、誘導電圧が発生してしまい、指針21がゼロ位置に到達したことを検出することができない。
【0059】
そこで、上述したように、検出励磁ステップ▲7▼となるタイミングで誘導電圧の有無を検出すれば、正回転する前であり、回転子11b…が完全に停止状態であるため、確実に励磁コイル11a1…に誘導電圧が生じなくなる。
【0060】
そして、指針21…とストッパ51…とが当接した後、回転子11b…が正回転する前に制御される励磁ステップ▲7▼を検出励磁ステップとし、シフトレジスタ4c1〜4cNによって各励磁コイル11a1、11a2…の励磁状態が、各ステッピングモータ11〜1N間で2励磁ステップづつずれるように第2の励磁回路4bによる制御を遅延させることにより、単一の位置検出回路4dによって、複数の励磁コイル11a1…に生じる誘導電圧の有無検出を、検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御されたとき行うことができ、全ての指針21…について確実にストッパ51…と当接してゼロ位置で停止したことを検出することができる。
【0061】
また、パターン生成回路4b2は、最初に励磁するステップを励磁ステップ▲1▼としている。この励磁ステップ▲1▼のように、励磁コイル11a1、11a2…1Na1、1Na2の1つだけが励磁状態となる励磁ステップから始めると以下に示す効果を奏することとなる。
【0062】
すなわち、例えば励磁ステップから逆回転するようにした場合、図7に示すように、第2の励磁回路4bによる制御開始時の回転子1bの位置が励磁ステップ▲6▼に示すような位置であったとき(図9参照)、励磁コイル11a1、11a2…を励磁ステップ▲2▼に規定する励磁状態に制御すると、励磁コイル11a2のb側と、このb側に対向するN極との間の反発力により矢印Y2へ回転しようとする力F1が生じる。一方、励磁コイル11a1のa側と、このa側に対向するS極との間の反発力により矢印Y1へ回転しようとする力が生じる。
【0063】
このため、励磁ステップ▲2▼の励磁状態に制御しても励磁ステップ▲6▼に示す回転子11b…の位置まで回転することなく、励磁ステップ▲6▼に示す回転子11b…の位置で停止したままとなる可能性がある。このように励磁ステップ▲2▼に制御したにも拘わらず回転子11b…の位置が励磁ステップ▲6▼の位置であった場合、次に励磁ステップ▲1▼に制御すると逆回転したいにも拘わらず、正回転してしまうことがある。
【0064】
このように、制御開始時に正回転し、その後逆回転させると回転子11bの回転が遅くなり、回転状態であるにも拘わらず誘導電圧が低下し、誘導電圧無しと誤検出されてしまう恐れがある。そこで、上述したように、励磁ステップ▲1▼から励磁を始めれば、励磁状態となるのは励磁コイル11a2だけなので必ず励磁コイル11a2のb側に吸引されて、励磁ステップ▲1▼の状態から逆回転を始めることができ、回転子始めの回転子1bの回転が遅くならず、誤検出することがなくなる。
【0065】
また、上述したように指針21〜2Nは当接励磁ステップ▲1▼に示す回転子11b〜1Nbの状態でストッパ51〜5Nに当接するように組み込まれていることに着目し、制御回路4fは、励磁ステップ▲7▼で誘導電圧無しが検出され、Hレベルの検出信号S4が出力されたとしても、すぐに第2の励磁回路4bによる回転子11b〜1Nbの逆回転制御を停止せずに、励磁ステップ▲7▼→▲6▼→▲5▼→▲4▼→▲3▼→▲2▼→▲1▼までさらに逆回転制御した後、停止させる。以上のように、当接励磁ステップ▲1▼まで制御してから逆回転制御を停止することにより、指針21〜2Nをゼロ位置にぴったり停止させることができる。
【0066】
なお、上述した実施例では、誘導電圧を検出する検出コイルを無励磁に制御されている励磁コイル11a1…1Na1を流用していたが、例えば、励磁コイル1a1、1a2と別途に設けたコイルにより誘導電圧を検出するようにしても良い。しかしながら、コスト的には、励磁コイルを流用する方が部品点数を増やす必要がないため好ましい。
【0067】
また、上述した実施例では、シフトレジスタ4c1〜4cNによって、各ステッピングモータ11〜1N間の励磁状態を2ステップずらすことにより、全てのステッピングモータ11〜1Nについて、検出励磁ステップ▲7▼に制御されたとき、両端電圧V1〜VNを取り込んで、誘導電圧の有無を検出していたが、例えば、誘導電圧を検出するタイミングがばらばらでも良いならば、シフトレジスタ4c1〜4cNによって、各ステッピングモータ11〜1N間の励磁状態をずらす必要がなく、位置検出回路4dによって単に両端電圧V1〜VNを順次取り込んで、誘導電圧の有無を検出するだけでもよい。
【0068】
また、上述した実施例では、第2の励磁回路4bは、励磁ステップ▲1▼から励磁状態の制御を開始していたが、例えば、2つの励磁ステップ11a1、11a2…の内、何れか1つのみが励磁されるとき、すなわち励磁ステップ▲7▼、▲5▼、▲3▼から励磁状態の制御を開始するようにしても上記効果を得ることができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1又は6記載の発明によれば、位置検出手段が複数の検出コイルに生じる誘導電圧の有無を順次検出することにより、単一の位置検出手段により複数の被駆動部材がストッパと当接して所定位置で停止していることを検出することができるので、位置検出手段を複数のステッピングモータに対して共通化することができ、コストダウンを図ることができる駆動装置及び、駆動制御装置を得ることができる。
【0070】
請求項2記載の発明によれば、被駆動部材とストッパとが当接した後、回転子が正回転する前に制御される励磁ステップを検出励磁ステップとし、遅延手段によって励磁コイルの励磁状態が、複数のステッピングモータ間で所定励磁ステップづつずれるように、第2の励磁手段による制御を遅延させることにより、単一の位置検出手段によって、複数の検出コイルに生じる誘導電圧の有無の検出を、検出励磁ステップに規定された励磁状態に制御されたとき行うことができるので、全ての被駆動部材について確実にストッパと当接して所定位置で停止したことを検出することができる駆動装置を得ることができる。
【0071】
請求項3記載の発明によれば、回転子の位置がどんな位置にあったとしても、必ず励磁状態にある励磁コイルと対極する位置から回転をし始めることができるため、逆回転し始めから回転を安定させることができるので、逆回転し始めに、回転子が回転可能な状態であるにも拘わらず誘導電圧が発生しないということがなくなり、誤検出することがなくなる駆動装置を得ることができる。
【0072】
請求項4記載の発明によれば、回転子を回転させるための励磁コイルと、誘導電圧の検出用のコイルとを別途にする必要がないので、コストダウンを図った駆動装置を得ることができる。
【0073】
請求項5記載の発明によれば、被駆動部材とストッパとが確実に当接した状態で、第2の励磁手段による制御を停止することができるので、確実に被駆動部材の実際の位置と、被駆動部材があるべき位置との間の差異をリセットすることができる駆動装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駆動制御装置を組み込んだ駆動装置の一実施の形態を示す図である。
【図2】図1の駆動制御装置の詳細を説明するための図である。
【図3】図1の第2の励磁回路が出力する励磁パルス及び、オープン信号を説明するための図である。
【図4】図2の第2の励磁回路及び、位置検出回路の詳細を説明するための図である。
【図5】図1の駆動制御装置を組み込んだ駆動装置の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図6】図1の駆動制御装置を組み込んだ駆動装置の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図7】励磁ステップ▲1▼から制御を開始する理由を説明するための図である。
【図8】従来の駆動制御装置を組み込んだ駆動装置の一例を示す図である。
【図9】励磁コイルの励磁状態と回転子の回転の関係を説明するための図である。
【符号の説明】
11a1、11a2 励磁コイル
12a1、12a2 励磁コイル
1Na1、1Na2 励磁コイル
11b〜1Nb 回転子
11〜1N ステッピングモータ
21〜2N 被駆動部材(指針)
51〜5N ストッパ
4a1〜4aN 第1の励磁手段(第1の励磁回路)
4b 第2の励磁手段(第2の励磁回路)
4c1〜4cN 遅延手段(シフトレジスタ)
11a1〜11aN 検出コイル(励磁コイル)
4d 位置検出手段(位置検出回路)
4f 制御手段(制御回路)
Claims (6)
- 複数の励磁コイルと、NS極が着磁され、かつ前記励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する回転子とを有する複数のステッピングモータと、
前記各回転子の回転動作に連動する複数の被駆動部材と、
前記各被駆動部材を所定位置に機械的に停止させる複数のストッパと、
前記複数の励磁コイルを各々制御し、前記各回転子を正逆回転させる複数の第1の励磁手段と、
前記各複数の励磁コイルの励磁状態を規定する複数の励磁ステップから構成される励磁パターンに従って前記複数の励磁コイルの励磁状態を制御し、前記各被駆動部材が前記所定位置に向かう方向に前記各回転子を逆回転させる第2の励磁手段と、
前記各回転子の回転に応じて誘導電圧が生じる複数の検出コイルと、
前記第2の励磁手段による制御中、前記各検出コイルに生じる誘導電圧の有無を順次検出し、該検出した誘導電圧の有無に基づき、前記各被駆動部材が前記各ストッパに当接して前記所定位置で停止したことを検出する単一の位置検出手段と、
命令信号を入力したとき、前記第1の励磁手段による制御を停止させると共に、前記第2の励磁手段による制御を開始させ、前記位置検出手段により全ての前記被駆動部材が前記所定位置で停止したことを検出したとき、前記第2の励磁手段による制御を停止させると共に、前記複数の第1の励磁手段による制御を開始させる制御手段と
を備えることを特徴とする駆動装置。 - 請求項1記載の駆動装置であって、
前記複数の励磁コイルの励磁状態が、前記複数のステッピングモータ間で所定励磁ステップづつずれるように、前記第2の励磁手段による制御を遅延させる遅延手段を更に備え、
前記位置検出手段は、前記被駆動部材が前記ストッパに当接した後に、前記回転子が正回転する前に制御される励磁ステップを検出励磁ステップとし、前記各複数の励磁コイルが前記検出励磁ステップに規定される励磁状態に制御されるごとに、当該励磁コイルに対応する前記検出コイルに生じる誘導電圧の有無を検出する
ことを特徴とする駆動装置。 - 請求項1又は、2記載の駆動装置であって、
前記第2の励磁手段は、前記各複数の励磁コイルの何れか1つのみが励磁されるような励磁ステップから前記励磁パターンに従った励磁状態の制御を開始する
ことを特徴とする駆動装置。 - 請求項1〜3何れか1項記載の駆動装置であって、
前記検出励磁ステップは、前記複励の励磁コイルの何れかが無励磁となるような励磁状態を規定し、
前記検出コイルとして、前記無励磁に制御されている前記励磁コイルを流用する
ことを特徴とする駆動装置。 - 請求項1〜4何れか1項記載の駆動装置であって、
前記被駆動部材と前記ストッパとが当接する励磁ステップを当接励磁ステップとしたとき、前記第2の励磁手段は、前記当接励磁ステップに規定された励磁状態に制御した後、制御を停止する
ことを特徴とする駆動装置。 - 複数のステッピングモータが有する複数の励磁コイルの励磁状態を各々制御して、前記各励磁コイルの変化に追従して回転する前記複数のステッピングモータが有する複数の回転子を各々正逆回転させる複数の第1の励磁手段と、
前記励磁コイルの励磁状態を規定する複数の励磁ステップから構成される励磁パターンに従って励磁状態の制御をすることにより、前記各回転子の回転動作に連動する複数の被駆動部材が、所定位置に設けられたストッパに向かうように前記各回転子を逆回転させる第2の励磁手段と、
前記各回転子の回転により誘導電圧が生じる複数の検出コイルと、
前記第2の励磁手段による制御中、前記各検出コイルに生じる誘導電圧の有無を順次検出し、該検出した誘導電圧の有無に基づき、前記各被駆動部材が前記各ストッパに当接して前記所定位置で停止したことを検出する単一の位置検出手段と、
命令信号を入力したとき、前記第1の励磁手段による制御を停止させると共に、前記第2の励磁手段による制御を開始させ、前記位置検出手段により全ての前記被駆動部材が前記所定位置で停止したことを検出したとき、前記第2の励磁手段による制御を停止させると共に、前記複数の第1の励磁手段による制御を開始させる制御手段と
を備えることを特徴とする駆動制御装置。
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