JP5528902B2 - ステッピングモータ装置 - Google Patents

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本発明は、ステッピングモータ装置に係り、特に車載メータ等に用いられるステッピングモータ装置に関するものである。
従来から、上述したステッピングモータ装置を用いたものとして、例えば車両の指示装置が知られている。この指示装置は、各種センサの計測値を示す目盛りが設けられた文字板と、この文字板上の目盛りを指示する指針とを備え、この指針を駆動するムーブメントとしてステッピングモータが用いられている。
上記ステッピングモータ装置100は、図6に示すように、マイクロコンピュータ(以下マイコンと略記)101に内蔵された駆動回路102からステッピングモータ103の励磁コイルとしてのA相コイル104A、B相コイル104Bに駆動信号を供給し、A相、B相コイル104A、104Bの励磁状態を周期的に変化させることにより、このA相、B相コイル104A、104Bに囲まれた回転子としてのマグネットロータ105に回転トルクを発生させてステッピングモータ103を回転させる。
詳しくは、ステッピングモータ装置100は指針の現位置θ´と目標指示位置θとの差分である移動量(θ−θ´)に応じた位相分の駆動信号をA相、B相コイル104A、104Bに供給して、上記移動量(θ−θ´)分、ステッピングモータ103を回転させる。上記指針の現位置θ´と目標指示位置θとは、ステッピングモータ装置100のメモリ内に格納されていて、ステッピングモータ装置100は、A相、B相コイル104A、104Bに供給した駆動信号に基づいて上記指針の現位置θ´を更新すると共に、各種センサからの計測値に基づいて上記目標指示位置θを更新する。これにより、指針が上記文字板上の計測値を指示するようになる。
しかしながら、上述した指示装置は、車両の振動あるいは雑音が重畳しているモータ駆動信号の入力などの原因により、指針が本来移動すべき移動量(θ−θ´)と、実際の移動量とが異なる脱調を起してしまうことがある。そして、この脱調が繰り返されると、メモリに記憶された指針の現位置θ´と、文字板上の指針の現位置とが異なり、正確な指示を行うことができなくなってしまう。
そこで、このような問題を解決するために、ステッピングモータ103に片とストッパとを設ける。片は、例えばステッピングモータ103の回転を指針に伝動するための指針側のギアに設けた凸部であり、ステッピングモータ103に連動して回転する。ストッパは、上記片と当接してステッピングモータ103の回転を機械的に停止させる。このストッパは、片と当接したとき、指針が計測値0を指示するように設ける。
そして、ステッピングモータ装置100は、例えば、イグニッションスイッチがオンして電源が投入される毎に、片がストッパに向かう復帰方向にステッピングモータ103を回転させる初期化駆動信号をA相、B相コイル104A、104Bに供給して、片を強制的にストッパに当接させる初期化処理を行う。これにより、指針が強制的に計測値0で停止する。ステッピングモータ装置100はまた、メモリ内の現位置θ´を計測値0にリセットする。
以上の初期化処理により、メモリに記憶された現位置θ´が計測値0にリセットされているとき、文字板上の指針も計測値0を指示することとなるため、メモリに記憶された指針の現位置θ´と、文字板上の指針の現位置との間の誤差をリセットすることができる。
なお、上記片とストッパとの当接検出は、A相、B相コイル104A、104Bの両端をマイコン101に内蔵した電圧検出手段としてのA/Dコンバータ106に接続して、初期化駆動信号のうちA相、B相コイル104A、104Bが無励磁に制御される検出位相θ1〜θ4(図8)で、A相、B相コイル104A、104Bの両端電圧を取り込んで、マグネットロータ105の回転に応じてA相、B相コイル104A、104Bに発生する誘導電圧の有無に基づいて検出することが提案されている(特許文献1〜5)。例えば、A相、B相コイル104A、104Bの両端電圧が閾値より大きいとき、高い誘導電圧が発生するマグネットロータ105の回転時であり、片がストッパに当接していないと判断する。一方、閾値以下のとき、誘導電圧が殆んど発生しておらず、マグネットロータ105が片とストッパとの当接により機械的に停止されたことを検出する。
図8に示す初期化駆動信号は、A相、B相コイル104A、104Bが無励磁に制御される検出位相θ1〜θ4が1電気サイクル中に4回ある。マグネットロータ105の着磁極数が多い場合や、その他部品サイズが小型化されているときには、通常、当接検出の精度を向上させるため、初期化駆動信号の1電気サイクル中、A相、B相コイル104A、104Bが無励磁に制御される4回全ての検出タイミングθ1〜θ4で当接検出を行う。
次に、上記概略で説明したマイコン101の初期化処理の詳細を図7を参照して以下説明する。まず、イグニッションスイッチIGのオンに応じて、マイコン101は初期化処理を開始する。初期化処理において、マイコン101は、駆動回路102を制御して片がストッパに向かう復帰方向にマグネットロータ105が回転するように初期化駆動信号をA相、B相コイル104A、104Bに対して供給する(ステップS101)。
上記初期化駆動信号は、図8に示すように、駆動パルスP1〜P4からなり、それらはH(ハイレベル)及びL(ローレベル)の組み合わせにより構成される。駆動パルスP1及びP2は、A相コイル104Aの+端子、−端子にそれぞれ供給される。駆動パルスP3及びP4は、B相コイル104Bの+端子、−端子にそれぞれ供給される。
次に、マイコン101は、上述した初期化駆動信号の位相が検出位相θ1〜θ4の何れかであるか否かを判断する(ステップS102)。判断した結果、初期化駆動信号の位相が検出位相θ1〜θ4の何れでもなければ(ステップS102でN)、マイコン101は、ステップS101に戻る。これに対して、判断した結果、初期化駆動信号の位相が検出位相θ1〜θ4の何れかであれば(ステップS102でY)、マイコン101は、駆動回路102を制御してA相、B相コイル104A、104Bの対象端子をグランド基準で開放する(ステップS103)。
その後、マイコン101は、A相、B相コイル104A、104Bの対象端子から入力される電圧をA/Dコンバータ106によりサンプリングさせる(ステップS104)。その後、マイコン101は、A/Dコンバータ106によりサンプリングされたA相、B相コイル104A、104Bの対象端子から入力される電圧のデジタル値が閾値より低い場合にストッパと片とが当接したと判定し、閾値以上の場合にストッパと片とが当接していないと判定する(ステップ105)。
次に、マイコン101は、ステップS105の当接判定で当接が判定されたか否かを判断する(ステップS106)。当接が判定されていれば(ステップS106でY)、マイコン101は、初期化駆動信号の出力を停止すると共に停止する直前の初期化駆動信号の励磁状態を保持して(ステップS107)、処理を終了する。
一方、当接が判定されていなければ(ステップS106でN)、マイコン101は、指針6が所定角度以上回転するような初期化駆動信号が出力されたか否かを判定する(ステップS108)。なお、所定角度としては、例えば目盛りの最大値と計測値0との成す角度に設定されている。指針6が所定角度以上回転するような初期化駆動信号が出力されていなければ(ステップS108でN)、マイコン101は再びステップS101に戻る。
一方、指針6が所定角度以上回転するような初期化駆動信号が出力されていれば(ステップS108でY)、マイコン101は、何らかの原因で誘導電圧では当接判定が行えなかったと判断して、ステップS107に進む。
ところが、上述した初期化駆動信号は、図8に示すように、検出位相θ1ではB相コイル104Bの+端子よりも−端子の電位が高い誘導電圧が生じ、検出位相θ3では逆にB相コイル104Bの−端子よりも+端子の電位が高い誘導電圧が生じる。また、検出位相θ2ではA相コイル104Aの+端子よりも−端子の電位が高い誘導電圧が生じ、検出位相θ4では逆にA相コイル104Aの−端子よりも+端子の電位が高い誘導電圧が生じる。
このため、図6に示すように、ステッピングモータ103に2つのA相、B相コイル104A、104Bが設けられている場合、マイコン101として汎用のものを用いると、1つのステッピングモータ103に対して4つのA/Dポートが必要となる。複数のステッピングモータ103を汎用のマイコン101で制御する場合には、さらに多くのA/Dポートが必要となる。また、マイコン101外部に検出専用のインタフェース(以下I/F)107〜110が必要となり部品点数が増えてしまう。このため、マイコン101周辺にインタフェース107〜110が多く配線上での部品レイアウトや配線レイアウトが非常に困難であった。
そこで、図9に示すように、A相コイル104Aの+端子、B相コイル104Bの−端子をグランド電位にして、A相コイル104Aの−端子、B相コイル104Bの+端子のみをA/Dコンバータ106に接続して、A/Dポートを減らすことも考えられる。しかしながら、このようにA/Dポートを減らすと検出位相θ1及びθ4ではA相コイル104Aの−端子、B相コイル104Bの+端子にマイナスの誘導電圧が発生するので、汎用のマイコン101を用いることができず、高価なカスタムマイコンを開発したり、負の電圧を判定できるように専用の回路を構成する必要があり、コスト的に問題がある。
特開2002−250641号公報 特許第4209724号公報 特許第4209731号公報 特許第4213040号公報 特表2003−504003号公報
そこで、本発明は、電圧検出手段の端子数の削減することにより、励磁コイルと電圧検出手段との間のインタフェース部品の削減及び配線上の部品レイアウトや配線レイアウトの自由度向上を図ったステッピングモータ装置を安価に提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための請求項1記載の発明は、励磁コイル及び前記励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する回転子を有するステッピングモータと、前記回転子の回転に連動する被駆動部材と当接して前記回転子の回転を機械的に停止させるストッパと、前記励磁コイルに初期化駆動信号を供給して前記被駆動部材が前記ストッパに向かう復帰方向に前記回転子が回転するように前記励磁コイルの励磁状態を変化させる初期化駆動手段と、前記励磁コイルに生じる電圧を検出する電圧検出手段と、前記初期化駆動信号のうち前記励磁コイルが無励磁に制御され、かつ、前記回転子の回転に応じて当該無励磁に制御される励磁コイルに一端より他端の電位が高い誘導電圧が生じる第1検出位相と、前記初期化駆動信号のうち前記励磁コイルが無励磁に制御され、かつ、前記回転子の回転に応じて当該無励磁に制御される励磁コイルの他端より一端の電位が高い誘導電圧が生じる第2検出位相と、の双方の位相で前記電圧検出手段により検出された前記励磁コイルに生じる電圧に基づいて前記被駆動部材と前記ストッパとの当接を検出する位置検出手段と、を備えたステッピングモータ装置において、前記初期化駆動手段が、前記第1検出位相において前記励磁コイルの一端にグランド電圧を供給すると共に他端を開放し、前記第2検出位相において前記励磁コイルの一端に前記誘導電圧より高い電圧を供給すると共に他端を開放し、前記電圧検出手段が、前記励磁コイルの両端のうち他端のみに接続されていることを特徴とするステッピングモータ装置に存する。
請求項2記載の発明は、前記初期化駆動手段が、当該初期化駆動手段の電源電圧を前記誘導電圧より高い電圧として前記励磁コイルに供給することを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータ装置に存する。
請求項3記載の発明は、前記位置検出手段が、前記第1検出位相において前記電圧検出手段により検出された電圧が第1閾値より低い場合に前記当接を検出し、前記第2検出位相において前記電圧検出手段により検出された電圧が第2閾値より高い場合に前記当接を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載のステッピングモータ装置に存する。
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、初期化駆動手段が、第2検出位相において励磁コイルの一端に誘導電圧より高い電圧を供給すると共に他端を開放することにより、第2検出位相においても励磁コイルの他端に正の誘導電圧を発生させることができる。このため、励磁コイルの両端を電圧検出手段に接続しなくても、第1検出位相及び第2検出位相の双方の位相でマイナス電圧の検出ができない位置検出手段を用いた励磁コイルの両端電圧の検出ができる。よって、電圧検出手段の端子数の削減することができ、励磁コイルと電圧検出手段との間のインタフェース部品の削減及び配線上の部品レイアウトや配線レイアウトの自由度向上を図ったステッピングモータ装置を安価に提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、電源電圧を流用して誘導電圧より高い電圧として励磁コイルに供給するだけでよく、構成を簡単にすることができる。
請求項3記載の発明によれば、第1検出位相及び第2検出位相の双方の位相で正確に当接を検出することができる。
本発明のステッピングモータ装置を組み込んだ指示装置の一実施形態を示す正面図である。 図1に示す指示装置を構成するステッピングモータ装置を示す回路図である。 図2に示すステッピングモータの詳細を示す図である。 図2に示すステッピングモータ装置を構成するマイコンの処理手順を示すフローチャートである。 図2に示すマイコンの駆動回路がステッピングモータに供給する初期化駆動信号及びA相コイル、B相コイルに発生する誘導電圧のタイムチャートである。 従来のステッピングモータ装置の一例を示す回路図である。 図6に示すステッピングモータ装置を構成するマイコンの処理手順を示すフローチャートである。 従来のステッピングモータに供給する初期化駆動信号及びA相コイル、B相コイルに発生する誘導電圧のタイムチャートである。 従来のステッピングモータに供給する初期化駆動信号及びA相コイル、B相コイルに発生する誘導電圧のタイムチャートである。
以下、本発明のステッピングモータ装置を図1〜図5に基づいて説明する。図1に示すように、本発明のステッピングモータ装置は、例えば指示装置としての車両用コンビネーションメータ1に用いられる。
車両用コンビネーションメータ1は、自動車等の移動体に搭載されて、この移動体の乗員に対して該移動体の状況を表示する装置である。この車両用コンビネーションメータ1は、エンジンの回転数を表示するタコメータ2と、車両の速度を表示するスピードメータ3と、液晶ディスプレイなどの表示部4と、を備えている。
上記タコメータ2及びスピードメータ3には、それぞれ、エンジンの回転数や車両の速度を示す目盛りが設けられた文字板5と、この文字板5上の目盛りを指示する指針6と、この指針6を駆動するステッピングモータ装置7(図2)と、を備えている。
上記ステッピングモータ装置7は、図2に示すように、指針6を駆動するための回転トルクが発生するステッピングモータ8と、このステッピングモータ8の回転を制御するマイコン9と、を備えている。なお、上記ステッピングモータ8はメータ2、3毎に設けられているが、説明を簡単にするために図2では1つのステッピングモータ8だけを図示する。
上記ステッピングモータ8は、図2及び図3に示すように、励磁コイルとしての2つのA相コイル81A及びB相コイル81Bと、A相、B相コイル81A、81Bの励磁状態の変化に追従して回転する回転子としてのマグネットロータ82と、マグネットロータ82の駆動力を指針6に伝えるギア83と、マグネットロータ82の回転に連動する被駆動部材としての片84と、片84と当接してマグネットロータ82の回転を機械的に停止させるストッパ85と、図示しないケースと、を備えている。
上記マグネットロータ82は、円柱状に設けられ、その外周に沿ってN極S極が交互に例えば3極づつ着磁されている。上記ギア83は、例えば、互いに噛み合う4つから構成されている。そして、4つのギア83の一つはマグネットロータ82の回転軸に固定され、一つは指針6の回転軸に固定されている。残りの二つは、マグネットロータ82に固定されたギア83と指針6に固定されたギア83との間に設けられている。
上記片84は、上述したギア83のうち指針6の回転軸に固定されているギア83に凸設されている。上記ストッパ85は図示しないケースに凸設されている。以下、片84がストッパ85に向かうマグネットロータ82の回転を復帰方向とする。これに対して、片84がストッパ85から離れるマグネットロータ82の回転を正転方向とする。
上記マイコン9は、図2に示すように、周知のプログラムに従って各種の処理を行う図示しないCPUと、CPUが行う処理プログラム等を格納した読み出し専用のメモリである図示しないROMと、CPUでの各種の処理過程で利用するワークエリア、各種データを格納するデータ格納エリアなどを有する読み出し書き込み自在のメモリである図示しないRAMと、A相、B相コイル81A、81Bに対して駆動信号を出力する駆動回路91と、A相、B相コイル81A、81Bの両端電圧を取り込んでデジタル値に変換する電圧検出手段としてのA/Dコンバータ92と、を備えている。
上記駆動回路91は、A相、B相コイル81A、81Bの両端が接続されていて、位相が互いに90度異なる周期的に変化する駆動信号をA相、B相コイル81A、81Bに供給してマグネットロータ82を回転させる。上記A/Dコンバータ92には、A相コイル81Aの−端子、B相コイル81Bの+端子がローパスフィルタから構成されるI/F10、11を介して接続されている。
また上述したマイコン9には、イグニッションスイッチIG、電源IC13、EEPROM14に接続されている。このイグニッションスイッチIGは、マイコン9と車載バッテリBとの間に設けられている。上記電源IC13は、車載バッテリBから電源電圧を生成して、マイコン9に対して供給している。EEPROM14は、書換可能な不揮発性のメモリ手段である。このEEPROM14には、後述する初期化駆動信号のうちA相、B相コイル81A、81Bが無励磁に制御される位相θ1〜θ4が予め記憶されている。
次に、上述した構成の車両用コンビネーションメータ1の動作について図4及び図5を参照して以下説明する。まず、イグニッションスイッチIGのオンに応じて、マイコン9は初期化処理を開始する。初期化処理において、マイコン9は、初期化駆動手段として働き、駆動回路91を制御して片84がストッパ85に向かう復帰方向にマグネットロータ82が回転するように初期化駆動信号をA相、B相コイル81A、81Bに対して供給する(ステップS1)。
次に、上記初期化駆動信号について詳しく説明する。初期化駆動信号は、図5に示すように、駆動パルスP1〜P4からなり、それらはH(ハイレベル)及びL(ローレベル)の組み合わせにより構成される。このHは電源IC13から供給される電源電圧と等しく、Lは0ボルトである。駆動パルスP1及びP2は、A相コイル81Aの+端子、−端子にそれぞれ供給される。駆動パルスP3及びP4は、B相コイル81Bの+端子、−端子にそれぞれ供給される。
上述した初期化駆動信号は、A相、B相コイル81A、81Bが無励磁に制御される位相θ1〜θ4が1電気サイクル中に4回ある。マグネットロータ82を回転すると、A相、B相コイル81A、81Bに対向するマグネットロータ82の極がN極からS極、S極からN極と繰り返し変化するため、A相、B相コイル81A、81B内を通る磁束が増減を繰り返す。そして、無励磁に制御されたA相、B相コイル81A、81Bの+端子及び−端子の一方を開放すると、上記A相、B相コイル81A、81B内を通る磁束の増減を打ち消すようにA相、B相コイル81A、81Bには+端子よりも−端子の電位が高い誘導電圧と−端子よりも+端子の電位が高い誘導電圧が交互に生じる。
結果、検出位相θ1ではB相コイル81Bの+端子よりも−端子の電位が高い誘導電圧が生じ、検出位相θ3では逆にB相コイル81Bの−端子よりも+端子の電位が高い誘導電圧が生じる。また、検出位相θ2ではA相コイル81Aの+端子よりも−端子の電位が高い誘導電圧が生じ、検出位相θ4では逆にA相コイル81Aの−端子よりも+端子の電位が高い誘導電圧が生じる。以上のことから明らかなように、A相コイル81Aの+端子、B相コイル81Bの−端子がそれぞれ請求項中の励磁コイルの一端に相当し、A相コイル81Aの−端子、B相コイル81Bの+端子がそれぞれ請求項中の励磁コイルの他端に相当する。
話を図4のフローチャートに戻すと、次に、マイコン9は、上述した初期化駆動信号の位相が検出位相θ1〜θ4の何れかであるか否かを判断する(ステップS2)。判断した結果、初期化駆動信号の位相が検出位相θ1〜θ4の何れでもなければ(ステップS2でN)、マイコン9は、ステップS1に戻る。これに対して、判断した結果、初期化駆動信号の位相が検出位相θ1〜θ4の何れかであれば(ステップS2でY)、マイコン9は次に初期化駆動信号の位相が第1検出位相としての検出位相θ2及びθ3の何れであるか否かを判断する(ステップS3)。
判断した結果、初期化駆動信号の位相が検出位相θ2及びθ3の何れかであれば(ステップS3でY)、マイコン9は、駆動回路91を制御してA相、B相コイル81A、81Bの対象端子をグランド基準で開放する(ステップS4)。詳しく説明すると、マイコン9は、検出位相θ2の場合、図5中の斜線で示すようにA相コイル81Aの−端子側をハイインピーダンス(開放)に制御すると共にA相コイル81Aの+端子側にグランド電圧を供給する。また、検出位相θ3の場合、図5中の斜線で示すようにB相コイル81Bの+端子側をハイインピーダンスに制御すると共にB相コイル81Bの−端子側にグランド電圧を供給する。
これにより、検出位相θ2においては、マグネットロータ82が回転していなければA相コイル81Aの−端子はグランド電圧を示し、マグネットロータ82が回転していればA相コイル81Aの−端子には+の誘導電圧が生じる。また、検出位相θ3においては、マグネットロータ82が回転していなければB相コイル81Bの+端子はグランド電圧を示し、マグネットロータ82が回転していればB相コイル81Bの−端子には+の誘導電圧が生じる。
その後、マイコン9は、検出位相θ2であればA相コイル81Aの−端子の電圧をA/Dコンバータ92によりサンプリングさせ、検出位相θ3であればB相コイル81Bの+端子の電圧をA/Dコンバータ92によりサンプリングさせる(ステップS5)。
次に、マイコン9は、当接判定条件をパターンAに設定して当接判定を行った後(ステップS6)、次のステップS7に進む。当接判定の詳細を説明すると、マイコン9は、A/Dコンバータ92によりサンプリングされたA相コイル81Aの−端子の電圧、B相コイル81Bの+端子の電圧のデジタル値が第1閾値より低い場合、又は、第1閾値以上の状態が所定時間未満であればA相、B相コイル81A、81Bに誘導電圧が生じておらずストッパ85と片84とが当接したと判定し、第1閾値以上、又は、第1閾値以上の状態が所定時間以上であればA相、B相コイル81A、81Bに誘導電圧が生じていてストッパ85と片84とが当接していないと判定する。
一方、ステップS3で判断した結果、初期化駆動信号の位相が検出位相θ2及びθ3の何れでもなければ(ステップS3でN)、マイコン9は、初期化駆動信号の位相が第2検出位相としての検出位相θ1及びθ4の何れかであると判断して、駆動回路91を制御してA相、B相コイル81A、81Bを電源電圧基準で開放する(ステップS9)。詳しく説明すると、マイコン9は、検出位相θ1の場合、図5中の斜線で示すようにB相コイル81Bの+端子側をハイインピーダンスに制御すると共にB相コイル81Bの−端子側に電源電圧を供給する(即ち初期化駆動信号をHにする)。また、検出位相θ4の場合、図5中の斜線で示すようにA相コイル81Aの−端子側をハイインピーダンスに制御すると共にA相コイル81Aの+端子側に電源電圧を供給する。
これにより、検出位相θ1においては、マグネットロータ82が回転していなければB相コイル81Bの+端子は電源電圧を示し、マグネットロータ82が回転していればB相コイル81Bには+端子よりも−端子の電位が高い誘導電圧が生じるため図5に示すように電源電圧から誘導電圧を差し引いた電圧値となる。一方、検出位相θ4においては、マグネットロータ82が回転していなければA相コイル81Aの−端子はHレベルを示し、マグネットロータ82が回転していればA相コイル81Aには−端子よりも+端子の電位が高い誘導電圧が生じるため図5に示すように電源電圧から誘導電圧を差し引いた電圧値となる。この電源電圧は誘導電圧よりも高い値であるため、電源電圧から誘導電圧を差し引いた電圧値は正の電圧となる。
その後、マイコン9は、検出位相θ1であればB相コイル81Bの+端子の電圧をA/Dコンバータ92によりサンプリングさせ、検出位相θ4であればA相コイル81Aの−端子の電圧をA/Dコンバータ92によりサンプリングさせる(ステップS9)。
次に、マイコン9は、当接判定条件をパターンBに設定して当接判定を行った後(ステップS10)、次のステップS7に進む。当接判定の詳細を説明すると、マイコン9は、A/Dコンバータ92によりサンプリングされたA相コイル81Aの−端子の電圧、B相コイル81Bの+端子の電圧のデジタル値が第2閾値より高い場合、又は、第2閾値以下の状態が所定時間未満であればA相、B相コイル81A、81Bに誘導電圧が生じておらずストッパ85と片84とが当接したと判定し、第2閾値以下の場合、又は、第2閾値以下の状態が所定時間以上であればA相、B相コイル81A、81Bに誘導電圧が生じてストッパ85と片84とが当接していないと判定する。
ステップS7においてマイコン9は、ステップS6やS10の当接判定で当接が判定されたか否かを判断する。当接が判定されていれば(ステップS7でY)、マイコン9は、初期化駆動信号の出力を停止すると共に停止する直前の初期化駆動信号の励磁状態を保持して(ステップS11)、処理を終了する。
一方、当接が判定されていなければ(ステップS7でN)、マイコン9は、指針6が所定角度以上回転するような初期化駆動信号が出力されたか否かを判定する(ステップS12)。なお、所定角度としては、例えば目盛りの最大値と計測値0との成す角度に設定されている。指針6が所定角度以上回転するような初期化駆動信号が出力されていなければ(ステップS12でN)、マイコン9は再びステップS1に戻る。
一方、指針6が所定角度以上回転するような初期化駆動信号が出力されていれば(ステップS12でY)、マイコン9は、何らかの原因で誘導電圧では当接判定が行えなかったと判断して、ステップS11に進む。
上述した従来のように、検出位相θ1、θ4においてそれぞれB相コイル81Bの−端子、A相コイル81Aの+端子にグランド電圧を供給すると、図9に示すようにB相コイル81Bの+端子、A相コイル81Aの−端子にマイナスの誘導電圧が生じてしまい、汎用のマイコン9ではサンプリングすることができない。これに対して、上述した車両用コンビネーションメータ1によれば、マイコン9が、検出位相θ1、θ4においてそれぞれB相コイル81Bの−端子、A相コイル81Aの+端子に誘導電圧より高い電源電圧を供給すると共にB相コイル81Bの+端子、A相コイル81Aの−端子を開放するので、検出位相θ1及びθ4においてもA相コイル81Aの−端子、B相コイル81Bの+端子に正の誘導電圧を発生させることができる。このため、A相、B相コイル81A、81Bの両端をA/Dコンバータ92に接続しなくても、検出位相θ1、θ4及び検出位相θ2、θ3の双方の位相でマイナス電圧のサンプリングができないA/Dコンバータ92を用いたA相、B相コイル81A、81Bの両端電圧の検出ができる。よって、A/Dコンバータ92のA/Dポート数を削減することができ、A相、B相コイル81A、81BとA/Dコンバータ92との間のI/F部品の削減及び配線上の部品レイアウトや配線レイアウトの自由度向上を図ることができる。
また、上述した車両用コンビネーションメータ1によれば、駆動回路91が、当該マイコン9の電源電圧を誘導電圧より高い電圧としてA相、B相コイル81A、81Bに供給する。従って、電源電圧を流用して誘導電圧より高い電圧としてA相、B相コイル81A、81Bに供給するだけでよく、構成を簡単にすることができる。
また、上述した車両用コンビネーションメータ1によれば、マイコン9が、検出位相θ2及びθ3においてA/Dコンバータ92によりサンプリングされた電圧が第1閾値より低い場合に当接と判定し、検出位相θ1及びθ4においてA/Dコンバータ92によりサンプリングされた電圧が第2閾値より高い場合に当接を判定するので、検出位相θ1、θ4及び検出位相θ2、θ3の双方の位相で正確に当接を検出することができる。
なお、上述した実施形態では、初期化駆動信号はデューティが変化しないハーフステップ方式の駆動パルスで構成していたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、デューティが変化するマイクロステップ方式の駆動パルスで構成してもよい。
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
7 ステッピングモータ装置
8 ステッピングモータ
9 マイコン(初期化駆動手段、位置検出手段)
81A A相コイル(励磁コイル)
81B B相コイル(励磁コイル)
82 マグネットロータ(回転子)
84 片(被駆動部材)
85 ストッパ
92 A/Dコンバータ(電圧検出手段)
θ1 検出位相(第2検出位相)
θ2 検出位相(第1検出位相)
θ3 検出位相(第1検出位相)
θ4 検出位相(第2検出位相)

Claims (3)

  1. 励磁コイル及び前記励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する回転子を有するステッピングモータと、
    前記回転子の回転に連動する被駆動部材と当接して前記回転子の回転を機械的に停止させるストッパと、
    前記励磁コイルに初期化駆動信号を供給して前記被駆動部材が前記ストッパに向かう復帰方向に前記回転子が回転するように前記励磁コイルの励磁状態を変化させる初期化駆動手段と、
    前記励磁コイルに生じる電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記初期化駆動信号のうち前記励磁コイルが無励磁に制御され、かつ、前記回転子の回転に応じて当該無励磁に制御される励磁コイルに一端より他端の電位が高い誘導電圧が生じる第1検出位相と、前記初期化駆動信号のうち前記励磁コイルが無励磁に制御され、かつ、前記回転子の回転に応じて当該無励磁に制御される励磁コイルの他端より一端の電位が高い誘導電圧が生じる第2検出位相と、の双方の位相で前記電圧検出手段により検出された前記励磁コイルに生じる電圧に基づいて前記被駆動部材と前記ストッパとの当接を検出する位置検出手段と、を備えたステッピングモータ装置において、
    前記初期化駆動手段が、前記第1検出位相において前記励磁コイルの一端にグランド電圧を供給すると共に他端を開放し、前記第2検出位相において前記励磁コイルの一端に前記誘導電圧より高い電圧を供給すると共に他端を開放し、
    前記電圧検出手段が、前記励磁コイルの両端のうち他端のみに接続されている
    ことを特徴とするステッピングモータ装置。
  2. 前記初期化駆動手段が、当該初期化駆動手段の電源電圧を前記誘導電圧より高い電圧として前記励磁コイルに供給する
    ことを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータ装置。
  3. 前記位置検出手段が、前記第1検出位相において前記電圧検出手段により検出された電圧が第1閾値より低い場合に前記当接を検出し、前記第2検出位相において前記電圧検出手段により検出された電圧が第2閾値より高い場合に前記当接を検出する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のステッピングモータ装置。
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