JP2017161455A - 制御装置 - Google Patents

制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017161455A
JP2017161455A JP2016048421A JP2016048421A JP2017161455A JP 2017161455 A JP2017161455 A JP 2017161455A JP 2016048421 A JP2016048421 A JP 2016048421A JP 2016048421 A JP2016048421 A JP 2016048421A JP 2017161455 A JP2017161455 A JP 2017161455A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse
output
motor
encoder
pulse signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016048421A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6547663B2 (ja
Inventor
淳 樽井
Atsushi Tarui
淳 樽井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2016048421A priority Critical patent/JP6547663B2/ja
Priority to US15/454,179 priority patent/US10061305B2/en
Publication of JP2017161455A publication Critical patent/JP2017161455A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6547663B2 publication Critical patent/JP6547663B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B19/00Programme-control systems
    • G05B19/02Programme-control systems electric
    • G05B19/18Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form
    • G05B19/4155Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form characterised by programme execution, i.e. part programme or machine function execution, e.g. selection of a programme
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B23/00Testing or monitoring of control systems or parts thereof
    • G05B23/02Electric testing or monitoring
    • G05B23/0205Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults
    • G05B23/0208Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterized by the configuration of the monitoring system
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P29/00Arrangements for regulating or controlling electric motors, appropriate for both AC and DC motors
    • H02P29/02Providing protection against overload without automatic interruption of supply
    • H02P29/024Detecting a fault condition, e.g. short circuit, locked rotor, open circuit or loss of load
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P29/00Arrangements for regulating or controlling electric motors, appropriate for both AC and DC motors
    • H02P29/02Providing protection against overload without automatic interruption of supply
    • H02P29/024Detecting a fault condition, e.g. short circuit, locked rotor, open circuit or loss of load
    • H02P29/0241Detecting a fault condition, e.g. short circuit, locked rotor, open circuit or loss of load the fault being an overvoltage
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P31/00Arrangements for regulating or controlling electric motors not provided for in groups H02P1/00 - H02P5/00, H02P7/00 or H02P21/00 - H02P29/00
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
    • H02P6/14Electronic commutators
    • H02P6/16Circuit arrangements for detecting position
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/33Director till display
    • G05B2219/33289During diagnostic of servocontroller, motor is isolated
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/34Director, elements to supervisory
    • G05B2219/34013Servocontroller

Abstract

【課題】モータのロータの回転に応じてパルス信号を出力するエンコーダを備えたシステムの耐ノイズ性を向上させることができるようにする。【解決手段】モータ12のロータの回転に応じて四相のパルス信号を所定の規則に沿って出力するエンコーダ46を設ける。そして、モータ12の回転駆動中に、パルス異常状態(つまりパルス信号が規則に沿わずに出力された状態)で、且つ、直前正常出力タイミング(つまり最後にパルス信号が規則に沿って出力されたタイミング)から経過した時間が所定の判定時間よりも長い場合に、エンコーダ46の異常を確定する。これにより、エンコーダ46の出力信号にノイズが重畳して一時的にパルス異常状態になった場合に、エンコーダ46が正常であるにも拘らずエンコーダ46の異常と誤判定してしまうことを防止する。【選択図】図2

Description

本発明は、計測対象の回転に応じてパルス信号を出力するパルス出力部を備えた制御装置に関する発明である。
近年、自動車においても、省スペース化、組立性向上、制御性向上等の要求を満たすために、機械的な駆動システムを、モータによって電気的に駆動するシステムに変更する事例が増加する傾向にある。その一例として、車両の自動変速機のレンジ切換機構をモータで駆動するようにしたものがある。このものは、モータの回転に同期して所定角度毎にパルス信号を出力するエンコーダを搭載し、このエンコーダの出力信号のカウント値に基づいてモータの通電相を順次切り換えてモータを回転駆動するようにしている。
このようなシステムにおいては、エンコーダの異常診断技術として、特許文献1に記載されたものがある。このものは、三相のパルス信号を出力するエンコーダを搭載し、三相のパルス信号のうち一相のパルス信号が異常のときに出現するパルス信号の組み合わせパターンである異常パターンを検出することにより、エンコーダの異常を検出するようにしている。
特開2013−72773号公報
しかし、上記特許文献1では、エンコーダの出力信号に重畳するノイズの対策については開示がなく、エンコーダの出力信号にノイズが重畳して一時的に異常パターンになった場合に、エンコーダが正常であるにも拘らずエンコーダの異常と誤判定してしまう可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、耐ノイズ性を向上させることができる制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、計測対象(32)の回転に応じて三相以上のパルス信号を所定の規則に沿って出力するパルス出力部(46)と、前記パルス信号に基づいて前記パルス出力部が異常か否かを判定する判定部(41)とを備え、前記判定部は、前記パルス信号が前記規則に沿わずに出力された状態(以下「パルス異常状態」という)で、且つ、最後に前記パルス信号が前記規則に沿って出力されたタイミング(以下「直前正常出力タイミング」という)から経過した時間が所定の判定時間よりも長い場合に、前記パルス出力部の異常を確定する構成としたものである。
パルス出力部に異常(例えば、いずれかの相のパルス信号がHレベル又はLレベルで固着する異常)が発生すると、パルス異常状態(つまりパルス信号が規則に沿わずに出力された状態)が発生する。一方、パルス出力部の出力信号にノイズが重畳した場合にも、パルス異常状態が発生する。しかし、パルス出力部の出力信号にノイズが重畳してパルス異常状態になった場合には、直前正常出力タイミングからパルス異常状態が発生するまでの時間間隔が、正常時のパルス周期(つまりパルス信号が規則に沿って出力されたタイミングの時間間隔)に比べて短くなる。更に、比較的短時間でパルス正常状態(つまりパルス信号が規則に沿って出力された状態)に戻ると考えられる。
このような特性を考慮して、本発明では、パルス異常状態で、且つ、直前正常出力タイミングから経過した時間が判定時間よりも長い場合に、パルス出力部の異常を確定するようにしている。つまり、パルス異常状態が発生したときに、直前正常出力タイミングから経過した時間が判定時間よりも長い場合には、パルス出力部に異常が発生してパルス異常状態になったと判断して、パルス出力部の異常を確定する。また、パルス異常状態が発生したときに、直前正常出力タイミングから経過した時間が判定時間以下でも、その後、直前正常出力タイミングから経過した時間が判定時間を越えるまでパルス異常状態が継続した場合には、パルス出力部に異常が発生してパルス異常状態になったと判断して、パルス出力部の異常を確定する。一方、パルス異常状態が発生しても、その後、直前正常出力タイミングから経過した時間が判定時間を越える前に、パルス正常状態に復帰した場合には、パルス出力部の出力信号にノイズが重畳して一時的にパルス異常状態になったと判断して、パルス出力部の異常を確定しない。これにより、パルス出力部の出力信号にノイズが重畳して一時的にパルス異常状態になった場合に、パルス出力部が正常であるにも拘らずパルス出力部の異常と誤判定してしまうことを防止でき、耐ノイズ性を向上させることができる。
図1は本発明の一実施例におけるレンジ切換機構の斜視図である。 図2はレンジ切換制御システムの概略構成を示す図である。 図3はエンコーダの構成を説明する図である。 図4はエンコーダの出力波形及び通電相の切り換えパターンを示す図である。 図5は各相のパルス信号の組み合わせパターンのうちパルス正常状態のパターンとパルス異常状態のパターンを説明する図である。 図6はパルス信号がLレベルで固着する異常が発生した場合にパルス異常状態のパターンが発生することを説明する図である。 図7はパルス信号がHレベルで固着する異常が発生した場合にパルス異常状態のパターンが発生することを説明する図である。 図8は異常診断の実行例(その1)を示すタイムチャートである。 図9は異常診断の実行例(その2)を示すタイムチャートである。 図10は異常診断の実行例(その3)を示すタイムチャートである。 図11は異常診断の実行例(その4)を示すタイムチャートである。 図12は異常診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その1)である。 図13は異常診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その2)である。 図14はモータを回転駆動する際の通電相切換の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1及び図2に基づいてレンジ切換制御システムの構成を説明する。
図1及び図2に示すように、レンジ切換機構11は、車両に搭載された自動変速機27のシフトレンジをPレンジとNotPレンジとの間で切り換える2ポジション式のレンジ切換機構である。ここで、Pレンジはパーキングレンジを意味する。NotPレンジはPレンジ以外の他のレンジを意味する。このレンジ切換機構11の駆動源となるモータ12は、例えばスイッチトリラクタンスモータにより構成されている。このモータ12には、減速機構26が内蔵され、その出力軸12aに、レンジ切換機構11のマニュアルシャフト13が接続されている。このマニュアルシャフト13に、ディテントレバー15が固定されている。
また、ディテントレバー15にはL字形のパーキングロッド18が固定されている。このパーキングロッド18の先端部に設けられた円錐体19がロックレバー21に当接している。このロックレバー21は、円錐体19の位置に応じて軸22を中心にして上下動してパーキングギヤ20をロック/ロック解除するようになっている。パーキングギヤ20は、自動変速機27の出力軸に設けられている。このパーキングギヤ20がロックレバー21によってロックされると、車両の駆動輪が回り止めされた状態(つまりパーキング状態)に保持される。
一方、ディテントレバー15をP、NotPの各レンジの位置に保持するためのディテントバネ23が支持ベース17に固定されている。ディテントレバー15には、Pレンジ保持凹部24とNotPレンジ保持凹部25が形成されている。ディテントバネ23の先端に設けられた係合部23aがディテントレバー15のPレンジ保持凹部24に嵌まり込んだときに、ディテントレバー15がPレンジの位置に保持される。ディテントバネ23の係合部23aがディテントレバー15のNotPレンジ保持凹部25に嵌まり込んだときに、ディテントレバー15がNotPレンジの位置に保持される。これらディテントレバー15とディテントバネ23等からディテントレバー15の回転位置を各レンジの位置に係合保持する(つまりレンジ切換機構11を各レンジの位置に保持する)ためのディテント機構14が構成されている。
Pレンジでは、パーキングロッド18がロックレバー21に接近する方向に移動して、円錐体19の太い部分がロックレバー21を押し上げる。これにより、ロックレバー21の凸部21aがパーキングギヤ20に嵌まり込んでパーキングギヤ20をロックした状態となる。これにより、自動変速機27の出力軸がロックされた状態(つまりパーキング状態)に保持される。
一方、NotPレンジでは、パーキングロッド18がロックレバー21から離れる方向に移動して、円錐体19の太い部分がロックレバー21から抜け出てロックレバー21が下降する。これにより、ロックレバー21の凸部21aがパーキングギヤ20から外れてパーキングギヤ20のロックが解除される。これにより、自動変速機27の出力軸が回転可能な状態(つまり走行可能な状態)に保持される。
図2に示すように、レンジ切換機構11のマニュアルシャフト13には、マニュアルシャフト13の回転角(つまり回転位置)を検出する回転センサ16が設けられている。この回転センサ16は、マニュアルシャフト13の回転角度に応じた電圧を出力するセンサ(例えばポテンショメータ)によって構成されている。回転センサ16の出力電圧によって実際のシフトレンジが、PレンジとNotPレンジのいずれであるかを確認できるようになっている。
また、モータ12には、ロータ32の回転角(つまり回転位置)を検出するためのエンコーダ46が設けられている。このエンコーダ46は、例えば磁気式のロータリエンコーダにより構成されている。エンコーダ46は、モータ12のロータ32の回転に同期して四相(A相、B相、C相、D相)のパルス信号を出力するように構成されている。このエンコーダ46が特許請求の範囲でいうパルス出力部に相当する。
エンコーダ46の具体的な構成は、図3に示すように、N極とS極が円周方向に交互に等ピッチで着磁された円環状のロータリマグネット47がロータ32に同軸状に固定されている。このロータリマグネット47に対向する位置に、4個のホールIC等の磁気検出素子48A〜48Dが配置された構成となっている。本実施例では、N極とS極の各着磁数がそれぞれ12でN極とS極の着磁ピッチが15degに設定されている。
このロータリマグネット47に対して、各磁気検出素子48A〜48Dが次のような位置関係で配置されている。以下の説明では、A相信号を出力する磁気検出素子48Aを「A相の磁気検出素子48A」という。B相信号を出力する磁気検出素子48Bを「B相の磁気検出素子48B」という。C相信号を出力する磁気検出素子48Cを「C相の磁気検出素子48C」という。D相信号を出力する磁気検出素子48Dを「D相の磁気検出素子48D」という。
A相の磁気検出素子48AとC相の磁気検出素子48Cは、図4に示すようにA相信号とC相信号の位相差が機械角で3.75degとなるように配置されている。C相の磁気検出素子48CとB相の磁気検出素子48Bは、図4に示すようにC相信号とB相信号の位相差が機械角で3.75degとなるように配置されている。B相の磁気検出素子48BとD相の磁気検出素子48Dは、図4に示すようにB相信号とD相信号の位相差が機械角で3.75degとなるように配置されている。これにより、A相信号とB相信号の位相差が機械角で7.5degとなり、C相信号とD相信号の位相差が機械角で7.5degとなるように設定されている。各磁気検出素子48A〜48Dの出力は、N極と対向したときにHレベルとなり、S極と対向したときにLレベルとなる。
このように構成されたエンコーダ46は、図4に示すように、モータ12のロータ32の回転に応じて四相のパルス信号を所定の規則に沿って出力する(つまり所定の周期及び所定の位相差で出力する)。この場合、図5に示すように、各相のパルス信号の組み合わせパターンのうちパターン0,1,5,7,8,A,E,Fがパルス正常状態(つまりパルス信号が規則に沿って出力された状態)のパターンである。これに対して、パターン2,3,4,6,9,B,C,Dがパルス異常状態(つまりパルス信号が規則に沿わずに出力された状態)のパターンである。
図2に示すように、レンジ切換制御回路42のマイコン41は、エンコーダ46から出力されるA相信号とB相信号の立ち上がり/立ち下がりの両方のエッジをカウントする。マイコン41は、そのカウント値(以下「エンコーダカウント値」という)に応じてモータドライバ37によってモータ12の通電相を所定の順序で切り換えることでモータ12を回転駆動する。尚、モータ12の3相(つまりU相とV相とW相)の巻線とモータドライバ37の組み合わせを2系統設けて、一方の系統が故障しても、他方の系統でモータ12を回転駆動できる構成にしても良い。
マイコン41は、モータ12の回転中に、A相信号とB相信号の発生順序によってモータ12の回転方向を判定する。正回転(例えばPレンジ→NotPレンジの回転方向)ではエンコーダカウント値をカウントアップする。逆回転(例えばNotPレンジ→Pレンジの回転方向)ではエンコーダカウント値をカウントダウンする。これにより、モータ12が正回転/逆回転のいずれの方向に回転しても、エンコーダカウント値とモータ12の回転角との対応関係が維持される。このため、正回転/逆回転のいずれの回転方向でも、エンコーダカウント値によってモータ12の回転位置を検出して、その回転位置に対応した相の巻線に通電してモータ12を回転駆動できるようになっている。
レンジ切換制御回路42には、シフトスイッチ44で検出したシフトレバー操作位置の信号が入力される。レンジ切換制御回路42のマイコン41は、運転者のシフトレバー操作等に応じて目標レンジ(つまり目標のシフトレンジ)を切り換え、その目標レンジに応じてモータ12を回転駆動してシフトレンジを切り換える。更に、切り換え後の実際のシフトレンジをインストルメントパネル(図示せず)に設けられたレンジ表示部45に表示する。
また、レンジ切換制御回路42には、車両に搭載されたバッテリ50(つまり電源)から電源リレー51を介して電源電圧が供給される。電源リレー51のオン/オフは、電源スイッチであるIGスイッチ52(つまりイグニッションスイッチ)のオン/オフを手動操作することで切り換えられる。IGスイッチ52がオンされると、電源リレー51がオンされてレンジ切換制御回路42に電源電圧が供給される。IGスイッチ52がオフされると、電源リレー51がオフされてレンジ切換制御回路42への電源供給が遮断される。
ところで、エンコーダカウント値は、マイコン41のRAMに記憶されるため、レンジ切換制御回路42の電源がオフされると、エンコーダカウント値の記憶値が消えてしまう。そのため、レンジ切換制御回路42の電源投入直後のエンコーダカウント値は、実際のモータ12の回転位置や通電相に対応したものとならない。従って、エンコーダカウント値に応じて通電相を切り換えるためには、電源投入後にエンコーダカウント値と実際のモータ12の回転位置とを対応させて、エンコーダカウント値と通電相とを対応させる必要がある。
そこで、マイコン41は、電源投入後に初期駆動を行ってモータ12の通電相とエンコーダカウント値との対応関係を学習する。この初期駆動では、オープンループ制御でモータ12の通電相の切り換えを所定のタイムスケジュールで一巡させることで、いずれかの通電相でモータ12の回転位置と該通電相とを一致させてモータ12を回転駆動して、エンコーダ46のA相信号及びB相信号のエッジをカウントする。そして、初期駆動終了時のエンコーダカウント値とモータ12の回転位置と通電相との対応関係を学習する。
また、マイコン41は、モータ12の起動後のエンコーダカウント値に基づいてモータ12の起動位置からの回転量(つまり回転角)を検出できるだけである。このため、電源投入後に何等かの方法で、モータ12の絶対的な回転位置を検出しないと、モータ12を正確に目標回転位置まで回転駆動することができない。
そこで、マイコン41は、初期駆動の終了後に、レンジ切換機構11の可動範囲の限界位置に突き当たるまでモータ12を回転させる突き当て制御を実行して、その限界位置を基準位置として学習する。そして、この基準位置のエンコーダカウント値を基準にしてモータ12の回転量(つまり回転角)を制御する。
基準位置を学習した後、マイコン41は、運転者のシフトレバー操作等により目標レンジが切り換えられてレンジ切換要求が発生すると、その目標レンジの切り換えに応じて目標回転位置(つまり目標カウント値)を変更する。そして、マイコン41は、エンコーダカウント値に基づいてモータ12の通電相を順次切り換えてモータ12を目標レンジに相当する目標回転位置まで回転駆動するモータ制御を実行する。これにより、シフトレンジを目標レンジに切り換える(つまりレンジ切換機構11の切換位置を目標レンジの位置に切り換える)。マイコン41が特許請求の範囲でいうモータ制御部としての役割を果たす。
ところで、図6及び図7に示すように、エンコーダ46に異常が発生すると、パルス異常状態が発生する。
例えば、図6(a)に示すように、A相信号がLレベルで固着する異常(つまりLレベルに張り付いた状態になる異常)が発生すると、パルス異常状態のパターン4,6が発生する。図6(b)に示すように、B相信号がLレベルで固着する異常が発生すると、パルス異常状態のパターンD,Cが発生する。図6(c)に示すように、C相信号がLレベルで固着する異常が発生すると、パルス異常状態のパターン3,Bが発生する。図6(d)に示すように、D相信号がLレベルで固着する異常が発生すると、パルス異常状態のパターン6,2が発生する。
また、図7(a)に示すように、A相信号がHレベルで固着する異常(つまりHレベルに張り付いた状態になる異常)が発生すると、パルス異常状態のパターンB,9が発生する。図7(b)に示すように、B相信号がHレベルで固着する異常が発生すると、パルス異常状態のパターン2,3が発生する。図7(c)に示すように、C相信号がHレベルで固着する異常が発生すると、パルス異常状態のパターンC,4が発生する。図7(d)に示すように、D相信号がHレベルで固着する異常が発生すると、パルス異常状態のパターン9,Dが発生する。
一方、エンコーダ46の出力信号にノイズが重畳した場合にも、パルス異常状態が発生する。しかし、エンコーダ46の出力信号にノイズが重畳してパルス異常状態になった場合には、直前正常出力タイミング(つまり最後にパルス信号が規則に沿って出力されたタイミング)からパルス異常状態が発生するまでの時間間隔が、正常時のパルス周期(つまりパルス信号が規則に沿って出力されたタイミングの時間間隔)に比べて短くなる。更に、比較的短時間でパルス正常状態に戻ると考えられる。
このような特性を考慮して、本実施例では、レンジ切換制御回路42のマイコン41により後述する図12及び図13に示す異常診断ルーチンを実行することで、次のような異常診断を行う。モータ12の回転駆動中に、パルス異常状態で、且つ、直前正常出力タイミングから経過した時間が所定の判定時間よりも長い場合に、エンコーダ46の異常を確定する。
つまり、パルス異常状態が発生したときに、直前正常出力タイミングから経過した時間が判定時間よりも長い場合には、エンコーダ46に異常が発生してパルス異常状態になったと判断して、エンコーダ46の異常を確定する。また、パルス異常状態が発生したときに、直前正常出力タイミングから経過した時間が判定時間以下でも、その後、直前正常出力タイミングから経過した時間が判定時間を越えるまでパルス異常状態が継続した場合には、エンコーダ46に異常が発生してパルス異常状態になったと判断して、エンコーダ46の異常を確定する。一方、パルス異常状態が発生しても、その後、直前正常出力タイミングから経過した時間が判定時間を越える前に、パルス正常状態に復帰した場合には、エンコーダ46の出力信号にノイズが重畳して一時的にパルス異常状態になったと判断して、エンコーダ46の異常を確定しない。これにより、エンコーダ46の出力信号にノイズが重畳して一時的にパルス異常状態になった場合に、エンコーダ46の異常と誤判定することを防止する。
図8乃至図11を用いて、本実施例の異常診断の実行例を説明する。
図8乃至図11に示すように、エンコーダ46のパルス信号が出力されたか否かを、パルス信号の立ち上がり又は立ち下がりのエッジを検出したか否かによって判定する。そして、エンコーダ46のパルス信号が出力された(つまり変化した)と判定される毎に、パルス周期Tを算出する。ここで、パルス周期Tは、エンコーダ46のパルス信号が出力された前回のタイミングから今回のタイミングまでの時間間隔とする。
更に、エンコーダ46のパルス信号が出力されたと判定される毎に、パルス正常状態か否かを、各相のパルス信号の組み合わせパターンがパルス正常状態のパターン(例えば、0,1,5,7,8,A,E,Fのいずれか)であるか否かによって判定する。
その結果、パルス異常状態と判定された場合には、その時点t3 で、今回のパルス周期T(つまり直前正常出力タイミングt2 から経過した時間)を、異常発生時のパルス周期Tb とし、この異常発生時のパルス周期Tb が判定時間Kよりも長いか否かを判定する。この場合、前回のパルス周期T(つまり直前正常出力タイミングt2 とその一回前にパルス信号が規則に沿って出力されたタイミングt1 との時間間隔)を、正常時のパルス周期Ta とし、この正常時のパルス周期Ta に応じて判定時間Kを設定する。本実施例では、正常時のパルス周期Ta に所定の係数(例えば1.5)を乗算した値を判定時間Kとして設定する。
図8及び図9に示すように、パルス異常状態と判定された時点t3 で、異常発生時のパルス周期Tb が判定時間K以下と判定された場合には、仮異常判定中フラグをONにセットする。この場合、モータ12の駆動状態を変更しない(つまりモータ12の通電相を切り換えない)。
仮異常判定中フラグがONにセットされた後は、直前正常出力タイミングt2 から経過した時間Tc が判定時間Kよりも長いか否かによってエンコーダ46の異常を確定するか否かを判定する。
図8及び図9には示されていないが、パルス異常状態が継続したまま直前正常出力タイミングt2 から経過した時間Tc が判定時間Kを越えた場合には、その時点で、エンコーダ46に異常が発生してパルス異常状態になったと判断して、エンコーダ46の異常を確定する。
一方、図8に示すように、エンコーダ46の異常が確定する前(つまり直前正常出力タイミングt2 から経過した時間Tc が判定時間Kを越える前)に、パルス正常状態に復帰した場合には、その時点t4 で、エンコーダ46の出力信号にノイズが重畳して一時的にパルス異常状態になったと判断して、エンコーダ46の異常を確定しない。この場合、仮異常判定中フラグをOFFにリセットすると共に、モータ制御を再開してエンコーダカウント値に基づいてモータ12の通電相を切り換えてモータ12を回転駆動する。
尚、図9に示すように、仮異常判定中フラグがONにセットされた後、再びパルス異常状態と判定された場合には、その時点t5 で、直前正常出力タイミングt2 から経過した時間Tc が判定時間Kよりも長いか否かを判定する。経過した時間Tc が判定時間K以下と判定された場合には、仮異常判定中フラグをONに維持して、モータ12の駆動状態を変更しない。
その後、エンコーダ46の異常が確定する前(つまり直前正常出力タイミングt2 から経過した時間Tc が判定時間Kを越える前)に、パルス正常状態に復帰した場合には、その時点t6 で、エンコーダ46の出力信号にノイズが重畳して一時的にパルス異常状態になったと判断して、エンコーダ46の異常を確定しない。この場合、仮異常判定中フラグをOFFにリセットすると共に、モータ制御を再開してエンコーダカウント値に基づいてモータ12の通電相を切り換えてモータ12を回転駆動する。
一方、図10及び図11に示すように、パルス異常状態と判定された時点t3 で、異常発生時のパルス周期Tb が判定時間Kよりも長いと判定された場合には、その時点t3 で、エンコーダ46に異常が発生してパルス異常状態になったと判断して、エンコーダ46の異常を確定する。
エンコーダ46の異常が確定した場合には、各相のパルス信号のうち出力が異常なパルス信号を判定する。例えば、パルス信号が出力されない(つまりパルス信号のエッジが検出されない)状態が所定期間を越えた場合に、その相のパルス信号を異常と判定する。
そして、各相のパルス信号のうち出力が正常な相のパルス信号の出力タイミングを用いてモータ制御を行う。例えば、図10に示すように、B相信号が異常の場合には、B相のパルス信号(つまり出力が異常な相のパルス信号)のエッジに代えて、D相のパルス信号(つまり出力が正常な相のパルス信号)のエッジを用いる。そして、A相のパルス信号のエッジとD相のパルス信号のエッジを用いてエンコーダカウント値を変化させて、そのエンコーダカウント値に基づいてモータ12の通電相を切り換えてモータ12を回転駆動する。
或は、各相のパルス信号のうち出力が正常な相のパルス信号の出力タイミングに基づいて出力が異常な相のパルス信号の正常な出力タイミングを予測し、その予測した出力タイミングを用いてモータ制御を行うようにしても良い。例えば、図11に示すように、B相信号が異常の場合には、A相のパルス信号(つまり出力が正常な相のパルス信号)のエッジとC相のパルス信号(つまり出力が正常な相のパルス信号)のエッジとの時間間隔を正常エッジ間隔Ta (つまり正常時のパルス周期Ta に相当する時間)として算出する。この正常エッジ間隔Ta とC相のパルス信号のエッジとに基づいてB相のパルス信号(つまり出力が異常な相のパルス信号)の正常なエッジタイミングを予測する。その予測したエッジタイミングでソフト割り込みを発生させ、そのソフト割り込みをB相のパルス信号のエッジとして代用する。そして、A相のパルス信号のエッジとソフト割り込みを用いてエンコーダカウント値を変化させて、そのエンコーダカウント値に基づいてモータ12の通電相を切り換えてモータ12を回転駆動する。
以上説明した本実施例の異常診断は、レンジ切換制御回路42のマイコン41によって図12及び図13に示す異常診断ルーチンに従って実行される。以下、この異常診断ルーチンの処理内容を説明する。
図12及び図13に示す異常診断ルーチンは、レンジ切換制御回路42の電源オン期間中で初期駆動及び基準位置学習を実施した後にマイコン41により所定周期で繰り返し実行され、特許請求の範囲でいう判定部としての役割を果たす。
本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、モータ12の駆動中であるか否かを、駆動中フラグがONであるか否かによって判定する。
このステップ101で、モータ12の駆動中ではない(つまり停止中)と判定された場合には、ステップ102に進む。このステップ102で、仮異常判定中フラグがONか否かを判定する。
このステップ102で、仮異常判定中フラグがOFFと判定された場合には、ステップ103に進む。このステップ103で、エンコーダ46のパルス信号が出力されたか否かを、A相〜D相のいずれかのパルス信号の立ち上がり又は立ち下がりのエッジを検出したか否かによって判定する。
このステップ103で、エンコーダ46のパルス信号が出力された(つまり変化した)と判定された場合には、ステップ104に進む。このステップ104で、パルス正常状態か否かを、各相のパルス信号の組み合わせパターンがパルス正常状態のパターン(例えば、0,1,5,7,8,A,E,Fのいずれか)であるか否かによって判定する。
このステップ104で、パルス正常状態と判定された場合には、ステップ105に進む。このステップ105で、現在の制御状態を継続したまま仮異常判定中フラグをOFFにリセットした後、ステップ106に進む。
一方、上記ステップ103で、エンコーダ46のパルス信号が出力されていない(つまり変化していない)と判定された場合には、ステップ104,105を実行することなく、ステップ106に進む。
ステップ106では、レンジ切換要求が発生したか否かを、切換要求フラグがONであるか否かによって判定する。このステップ106で、レンジ切換要求が発生していないと判定された場合には、そのまま本ルーチンを終了する。その後、上記ステップ106で、レンジ切換要求が発生したと判定された場合には、ステップ107に進む。このステップ107で、駆動中フラグをONにセットすると共に、切換要求フラグをOFFにリセットして、本ルーチンを終了する。
これに対して、上記ステップ104で、パルス正常状態ではない(つまりパルス異常状態)と判定された場合には、ステップ108に進む。このステップ108で、仮異常判定中フラグをONにセットして、本ルーチンを終了する。
その後、上記ステップ102で、仮異常判定中フラグがONと判定された場合には、ステップ109に進む。このステップ109で、例えば、パルス異常状態が所定時間以上継続したか否かによってエンコーダ46の異常を確定するか否かを判定する。このステップ109で、エンコーダ46の異常を確定すると判定された場合には、ステップ110に進む。このステップ110で、停止中異常確定処理を実行する。この停止中異常確定処理では、例えば、エンコーダ異常フラグをONにセットする。
一方、上記ステップ101で、モータ12の駆動中と判定された場合には、図13のステップ111に進む。このステップ111で、仮異常判定中フラグがONか否かを判定する。
このステップ111で、仮異常判定中フラグがOFFと判定された場合には、ステップ112に進む。このステップ112で、エンコーダ46のパルス信号が出力されたか否かを、A相〜D相のいずれかのパルス信号の立ち上がり又は立ち下がりのエッジを検出したか否かによって判定する。
このステップ112で、エンコーダ46のパルス信号が出力された(つまり変化した)と判定された場合には、ステップ113に進む。このステップ113で、パルス周期Tを算出する。この場合、エンコーダ46のパルス信号が出力された前回のタイミングから今回のタイミングまでの時間間隔をパルス周期Tとして算出する。
この後、ステップ114に進み、パルス正常状態か否かを、各相のパルス信号の組み合わせパターンがパルス正常状態のパターン(例えば、0,1,5,7,8,A,E,Fのいずれか)であるか否かによって判定する。
このステップ114で、パルス正常状態と判定された場合には、ステップ115に進む。このステップ115で、エンコーダカウント値を更新すると共に、仮異常判定中フラグをOFFにリセットする。
この後、ステップ116に進み、エンコーダカウント値に基づいてモータ12の通電相を切り換える。この後、ステップ117に進み、レンジ切換が終了したか否かを、例えば、モータ12が目標回転位置まで回転した(つまりエンコーダカウント値が目標カウント値に到達した)か否かによって判定する。
このステップ117で、レンジ切換が終了していないと判定された場合には、そのまま本ルーチンを終了する。その後、上記ステップ117で、レンジ切換が終了したと判定された場合には、ステップ118に進む。このステップ118で、駆動中フラグをOFFにリセットして、本ルーチンを終了する。
これに対して、上記ステップ114で、パルス正常状態ではない(つまりパルス異常状態)と判定された場合には、ステップ119に進む。このステップ119で、今回のパルス周期T(つまり直前正常出力タイミングから経過した時間)を、異常発生時のパルス周期Tb とし、この異常発生時のパルス周期Tb が判定時間Kよりも長いか否かを判定する。この場合、前回のパルス周期T(つまり直前正常出力タイミングとその一回前にパルス信号が規則に沿って出力されたタイミングとの時間間隔)を、正常時のパルス周期Ta とし、この正常時のパルス周期Ta に応じて判定時間Kを設定する。本実施例では、正常時のパルス周期Ta に所定の係数を乗算した値を判定時間Kとして設定する。ここで、係数は、1〜2程度の値(例えば1.5)とする。
このステップ119で、異常発生時のパルス周期Tb が判定時間Kよりも長いと判定された場合には、エンコーダ46の異常を確定して、ステップ122に進む。このステップ122で、駆動中異常確定処理を実行する。この駆動中異常確定処理では、例えば、エンコーダ異常フラグをONにセットする。更に、パルス信号のうち出力が正常な相のパルス信号の出力タイミングを用いてモータ制御を行う。或は、パルス信号のうち出力が正常な相のパルス信号の出力タイミングに基づいて出力が異常な相のパルス信号の正常な出力タイミングを予測し、その予測した出力タイミングを用いてモータ制御を行う。
これに対して、上記ステップ119で、異常発生時のパルス周期Tb が判定時間K以下と判定された場合には、ステップ120に進む。このステップ120で、仮異常判定中フラグをONにセットして、本ルーチンを終了する。この場合、モータ12の駆動状態を変更しない(つまりモータ12の通電相を切り換えない)。
その後、上記ステップ111で、仮異常判定中フラグがONと判定された場合には、ステップ121に進む。このステップ121で、直前正常出力タイミングから経過した時間Tc が判定時間Kよりも長いか否かによってエンコーダ46の異常を確定するか否かを判定する。
このステップ121で、直前正常出力タイミングから経過した時間Tc が判定時間K以下と判定されてエンコーダ46の異常を確定しないと判定された場合には、ステップ112に戻る。
エンコーダ46の異常が確定する前(つまり直前正常出力タイミングから経過した時間Tc が判定時間Kを越える前)に、ステップ114で、パルス正常状態と判定された場合には、ステップ115に進む。このステップ115で、エンコーダカウント値を更新すると共に、仮異常判定中フラグをOFFにリセットした後、ステップ116に進み、エンコーダカウント値に基づいてモータ12の通電相を切り換える。これにより、モータ制御を再開する。
尚、仮異常判定中フラグがONにセットされた後、ステップ114で、再びパルス異常状態と判定された場合には、直前正常出力タイミングから経過した時間Tc が判定時間Kよりも長いか否かを判定する。経過した時間Tc が判定時間K以下と判定された場合には、仮異常判定中フラグをONに維持して、モータ12の駆動状態を変更しない。
一方、上記ステップ121で、直前正常出力タイミングから経過した時間Tc が判定時間Kよりも長いと判定されてエンコーダ46の異常を確定すると判定された場合には、ステップ122に進む。このステップ122で、駆動中異常確定処理を実行する。
以上説明した本実施例では、モータ12のロータ32の回転に応じて四相のパルス信号を所定の規則に沿って出力するエンコーダ46を設ける。そして、モータ12の回転駆動中に、パルス異常状態で、且つ、直前正常出力タイミングから経過した時間が判定時間Kよりも長い場合に、エンコーダ46の異常を確定するようにしている。これにより、エンコーダ46の出力信号にノイズが重畳して一時的にパルス異常状態になった場合に、エンコーダ46が正常であるにも拘らずエンコーダ46の異常と誤判定してしまうことを防止でき、耐ノイズ性を向上させることができる。
また、本実施例では、直前正常出力タイミングとその一回前にパルス信号が規則に沿って出力されたタイミングとの時間間隔を正常時のパルス周期Ta とし、この正常時のパルス周期Ta に応じて判定時間Kを設定するようにしている。これにより、正常時のパルス周期Ta (つまりパルス信号が規則に沿って出力されたタイミングの時間間隔)を基準にして判定時間Kを設定することができる。しかも、モータ12の回転速度(つまりロータ12の回転速度)に応じて、正常時のパルス周期Ta が変化するのに対応して、判定時間Kを変化させることができ、判定時間Kを適正に設定することができる。
また、本実施例では、パルス異常状態で、且つ、直前正常出力タイミングから経過した時間が判定時間K以下の場合に、モータ12の駆動状態を変更しない(つまりモータ12の通電相を切り換えない)ようにしている。これにより、間違ったタイミングでモータ12の通電相を切り換えてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、パルス異常状態になった後、エンコーダ46の異常が確定する前(つまり直前正常出力タイミングから経過した時間が判定時間Kを越える前)に、パルス正常状態に復帰した場合には、モータ制御を再開するようにしている。これにより、エンコーダ46の異常が確定されなかった場合(つまりエンコーダ46の異常が確定する前にパルス正常状態に復帰した場合)に、速やかにモータ制御を再開することができる。
また、本実施例では、エンコーダ46の異常が確定した場合には、パルス信号のうち出力が正常な相のパルス信号の出力タイミングを用いてモータ制御を行うようにしている。或は、パルス信号のうち出力が正常な相のパルス信号の出力タイミングに基づいて出力が異常な相のパルス信号の正常な出力タイミングを予測し、その予測した出力タイミングを用いてモータ制御を行うようにしてている。これにより、エンコーダ46の異常が確定した場合に、出力が異常な相のパルス信号を用いずにモータ制御を行うことができる。
ところで、モータ12を回転駆動する場合には、まず、モータ12のロータとステータが磁気的に安定した状態にする。例えば、図14(a)に示すように、所定相(例えばU相)に通電して、ロータの突極とステータの突極を対向させた状態にする。この状態では、回転トルクは発生しない。次に、図14(b)に示すように、通電相をロータ角度で15deg相当分だけ切り換える(例えば通電相をU相からV相に切り換える)。これにより、回転トルクを発生させる。この際、ロータが3.75deg回転する毎にパルス信号が発生する。この後、図14(b)に示すように、ロータの突極とステータの突極が対向して回転トルクがなくなる前に、通電相を切り換える(例えば通電相をV相からV相及びW相に切り換える)。
この操作を繰り返してモータ12のロータを回転させる。このため、通電相の切り換えが遅れても、ある範囲内であれば、回転を継続することができる。図14に示す例では、回転開始時にロータ角度で15deg相当分だけ通電相を切り換え、その後、7.5deg毎に1相通電と2相通電で通電相を切り換えている。このため、一過性のノイズによって通電相切換が7.5deg相当遅れても、低頻度であれば、脱調は発生しないと考えられる。また、3.75deg相当であれば、エンコーダ46の異常によって通電相切換が定期的に遅れたとしても、脱調には至らないと考えられる。これらの考えに基づいて脱調が発生しないように判定時間K(つまり異常確定までの許容時間)を設定するようにしても良い。例えば、判定時間Kを7.5deg相当の時間(又は3.75deg相当の時間)以下に制限する。
尚、上記実施例では、正常時のパルス周期Ta (つまり直前正常出力タイミングとその一回前にパルス信号が規則に沿って出力されたタイミングとの時間間隔)に応じて判定時間Kを設定するようにしている。しかし、これに限定されず、正常時のパルス周期Ta に相関する情報(例えば、モータ12の通電相切換の時間間隔、モータ12の回転速度等)に応じて判定時間Kを設定するようにしても良い。モータ12の回転速度に応じて判定時間Kを設定する場合には、モータ12の回転速度が速いほど判定時間Kを短くして、モータ12の回転速度が遅いほど判定時間Kを長くする。しかしながら、モータ12の回転速度があまり変化しないシステムの場合には、判定時間Kを予め設定した固定値としても良い。
また、上記実施例において、マイコン41が実行する機能の一部又は全部を、一つ或は複数のIC等によりハードウェア的に構成しても良い。
また、上記実施例では、四相のパルス信号を出力するエンコーダを備えたシステムに本発明を適用したが、これに限定されず、三相又は五相以上のパルス信号を出力するエンコーダを備えたシステムに本発明を適用しても良い。
また、上記実施例では、シフトレンジをPレンジとNotPレンジの二つのレンジ間で切り換えるレンジ切換機構を備えたシステムに本発明を適用している。しかし、これに限定されず、例えば、シフトレンジをPレンジとRレンジとNレンジとDレンジの四つのレンジ間で切り換えるレンジ切換機構を備えたシステムに本発明を適用しても良い。或は、シフトレンジを三つのレンジ間又は五つ以上のレンジ間で切り換えるレンジ切換機構を備えたシステムに本発明を適用しても良い。
また、本発明は、自動変速機(例えばAT、CVT、DCT等)に限定されず、電気自動車用の変速機(例えば減速機)のシフトレンジを切り換えるレンジ切換機構を備えたシステムに適用しても良い。
その他、本発明は、レンジ切換機構に限定されず、SRモータ等のブラシレス型の同期モータを駆動源とする各種の位置切換機構を備えたシステムや、モータのロータ以外の計測対象の回転に応じてパルス信号を出力するパルス出力部を備えた位置検出装置に適用しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
12…モータ、32…ロータ、41…マイコン、46…エンコーダ

Claims (7)

  1. 計測対象(32)の回転に応じて三相以上のパルス信号を所定の規則に沿って出力するパルス出力部(46)と、
    前記パルス信号に基づいて前記パルス出力部が異常か否かを判定する判定部(41)とを備え、
    前記判定部は、前記パルス信号が前記規則に沿わずに出力された状態(以下「パルス異常状態」という)で、且つ、最後に前記パルス信号が前記規則に沿って出力されたタイミング(以下「直前正常出力タイミング」という)から経過した時間が所定の判定時間よりも長い場合に、前記パルス出力部の異常を確定する制御装置。
  2. 前記判定部は、前記直前正常出力タイミングとその一回前に前記パルス信号が前記規則に沿って出力されたタイミングとの時間間隔又はそれに相関する情報に応じて前記判定時間を設定する請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記計測対象であるロータ(32)を有するモータ(12)と、
    前記パルス信号に基づいて前記モータの通電相を切り換えて前記モータを回転駆動するモータ制御を実行するモータ制御部(41)と
    を備えている請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記モータ制御部は、前記パルス異常状態で、且つ、前記直前正常出力タイミングから経過した時間が前記判定時間以下の場合に、前記モータの駆動状態を変更しない請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記モータ制御部は、前記パルス異常状態になった後、前記パルス出力部の異常が確定する前に前記パルス信号が前記規則に沿って出力された状態に復帰した場合には、前記モータ制御を再開する請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記モータ制御部は、前記パルス出力部の異常が確定した場合には、前記パルス信号のうち出力が正常な相のパルス信号の出力タイミングを用いて前記モータ制御を行う請求項3乃至5のいずれかに記載の制御装置。
  7. 前記モータ制御部は、前記パルス出力部の異常が確定した場合には、前記パルス信号のうち出力が正常な相のパルス信号の出力タイミングに基づいて出力が異常な相のパルス信号の正常な出力タイミングを予測し、その予測した出力タイミングを用いて前記モータ制御を行う請求項3乃至5のいずれかに記載の制御装置。
JP2016048421A 2016-03-11 2016-03-11 制御装置 Active JP6547663B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016048421A JP6547663B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 制御装置
US15/454,179 US10061305B2 (en) 2016-03-11 2017-03-09 Controller for determining abnormality of a pulse outputter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016048421A JP6547663B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017161455A true JP2017161455A (ja) 2017-09-14
JP6547663B2 JP6547663B2 (ja) 2019-07-24

Family

ID=59786679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016048421A Active JP6547663B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 制御装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10061305B2 (ja)
JP (1) JP6547663B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020075765A1 (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 株式会社デンソー シフトレンジ制御装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20230244264A1 (en) * 2022-01-31 2023-08-03 Nvidia Corporation Fast Clock Detection

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001201364A (ja) 2000-01-21 2001-07-27 Ntn Corp 磁気エンコーダの異常検出回路
JP4103906B2 (ja) * 2005-08-23 2008-06-18 オムロン株式会社 モータ制御装置
JP2009248502A (ja) * 2008-04-09 2009-10-29 Seiko Epson Corp パルス信号生成装置、搬送装置、画像形成装置及びパルス生成方法
JP2009249166A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Seiko Epson Corp パルス信号生成装置、搬送装置、画像形成装置及びパルス生成方法
JP5811945B2 (ja) 2011-06-06 2015-11-11 株式会社デンソー 内燃機関制御用信号出力機能付き回転機、及び内燃機関制御用信号出力機能付き始動モータ
JP5397443B2 (ja) 2011-09-28 2014-01-22 株式会社デンソー 位置検出装置、回転式アクチュエータ、および、それを用いたシフトバイワイヤシステム
JP2014047747A (ja) * 2012-09-03 2014-03-17 Suzuki Motor Corp エンジン制御装置
JP5938008B2 (ja) * 2013-05-27 2016-06-22 株式会社デンソー 電力変換装置
JP6187093B2 (ja) * 2013-09-26 2017-08-30 株式会社ジェイテクト 電力変換装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020075765A1 (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 株式会社デンソー シフトレンジ制御装置
JP2020061869A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 株式会社デンソー シフトレンジ制御装置
CN112823472A (zh) * 2018-10-10 2021-05-18 株式会社电装 换挡挡位控制装置
JP7021045B2 (ja) 2018-10-10 2022-02-16 株式会社デンソー シフトレンジ制御装置
CN112823472B (zh) * 2018-10-10 2023-12-22 株式会社电装 换挡挡位控制装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20170261966A1 (en) 2017-09-14
US10061305B2 (en) 2018-08-28
JP6547663B2 (ja) 2019-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5454962B2 (ja) モータ制御装置
JP4936069B2 (ja) モータ制御装置
US6992451B2 (en) Motor control apparatus operable in fail-safe mode
US7005814B2 (en) Motor control apparatus having current supply phase correction
JP5648854B2 (ja) モータ制御装置
JP2014023196A (ja) モータ制御装置
JP5093624B2 (ja) モータ制御装置
JP3800529B2 (ja) モータ制御装置
JP3849864B2 (ja) モータ制御装置
JP2017028919A (ja) レンジ切換制御装置
JP4189953B2 (ja) 位置切換制御装置
JP2004023890A (ja) モータ制御装置
JP4082164B2 (ja) モータ制御装置
JP6547663B2 (ja) 制御装置
JP3947922B2 (ja) モータ制御装置
JP3849931B2 (ja) モータ制御装置
JP3871130B2 (ja) モータ制御装置
JP3849627B2 (ja) モータ制御装置
JP3888278B2 (ja) モータ制御装置
JP2012100462A (ja) モータ制御装置
JP3800532B2 (ja) モータ制御装置
JP3849629B2 (ja) モータ制御装置
JP4748611B2 (ja) 位置切換制御装置
JP2004023889A (ja) モータ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180605

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190409

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190513

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190528

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190610

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6547663

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250