JP3849629B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンコーダのパルス信号のカウント値に基づいてロータの回転位置を検出してモータの通電相を順次切り換えることでロータを目標位置まで回転駆動するモータ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、構造が簡単で安価なモータとして需要が増加しているスイッチトリラクタンスモータ等のブラシレス型のモータは、ロータの回転に同期してパルス信号を出力するエンコーダを搭載し、このエンコーダのパルス信号をカウントして、そのエンコーダカウント値に基づいてロータの回転位置を検出して通電相を順次切り換えることでロータを回転駆動するようにしたものがある。このようなエンコーダ付きのモータは、起動後のエンコーダカウント値に基づいてロータの回転位置を検出することができるため、フィードバック制御系(F/B制御系)によりロータを目標位置まで回転させる位置切換制御(位置決め制御)を行う各種の位置切換装置の駆動源として用いられている。
【0003】
このような位置切換装置で、モータの駆動コイルが断線すると、モータを正常に駆動できなくなるため、特許文献1(特開2001−271917号公報)に示すように、モータのステータコアに、独立した2系統の駆動コイルを設けると共に、各系統の駆動コイルを別々に駆動する2系統の駆動回路を設け、片方の系統の駆動コイルが断線したときに、残りの1系統の駆動コイルのみを用いてモータをフィードバック制御(以下「F/B制御」と表記する)するようにしたものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−271917号公報(第4頁〜第8頁等)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1では、モータの3相の巻線のうち、1相のみが断線した場合でも、その巻線が属する片方の系統の駆動コイルの断線と判断されて、残りの1系統の駆動コイルのみを用いてモータをF/B制御するようにしている。しかし、この構成では、駆動コイルが2系統必要となり、製造コストが高くなる。しかも、片方の駆動コイルのみでF/B制御する場合、駆動トルクが正常時の半分となるため、駆動トルクが不足して脱調が発生しやすくなり、正常なF/B制御を行えない可能性がある。かといって、片方の駆動コイルのみで正常なF/B制御を可能にする大きな駆動トルクを確保しようとすると、大きな駆動コイルが必要となって、モータが大型化してしまうという欠点が発生する。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、安価な構成で、1相が断線しても、それ以外の相の巻線を用いてF/B制御を実行することができるモータ制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らの最近の試験結果によれば、一旦、モータが回転し始めると、1相の巻線が断線していても、ロータは慣性により回り続けるため、F/B制御が可能であることが判明した。但し、F/B制御開始時の最初の通電相の巻線が断線している場合は、ロータの回転を立ち上げることができないため、F/B制御は不可能である。
【0008】
そこで、本発明の請求項1のモータ制御装置は、モータの各相の巻線の断線を各相毎に検出する断線検出手段を備え、制御手段によってF/B制御を開始する際に、前記断線検出手段によりいずれか1つの相の断線が検出されている場合には、断線の検出されていない相の中から少なくとも最初の2回の通電相を設定するようにしたものである。このようにすれば、1つの相の巻線が断線していても、それ以外の相の巻線を用いてロータの回転を立ち上げることができて、F/B制御を行うことができる。これにより、請求項6のように、モータの駆動コイルを1系統のみにすることが可能となり、モータの低コスト化・小型化を実現することができる。
【0009】
但し、本発明は、前記特許文献1のように2系統の駆動コイルを設けたモータにも適用することが可能であり、この場合、1相のみが断線しても、2系統の駆動コイルを用いてF/B制御することができるため、前記特許文献1と比較して大きな駆動トルクを確保でき、その分、モータの小型化が可能となる。
【0010】
また、請求項2のように、2相以上の断線が検出されたときには、モータへの通電を禁止して警告表示手段に警告表示させるようにしても良い。これは、2相以上の断線が発生した場合に、ロータの回転を立ち上げることができなくなるためである。
【0011】
また、請求項3のように、F/B制御を開始する際に、いずれか1つの相の断線が検出されている場合は、通電相の切り換え順序から見て、断線が検出された相(以下「断線相」という)の次に切り換えられる通電相を前記最初の通電相として設定するようにすると良い。このようにすれば、F/B制御開始後に、断線相が通電相として選択されるまでの通電相の切り換え回数(励磁回数)を最も多くすることができて、断線相が通電相となるまでにロータの回転を十分に立ち上げてロータの慣性力を十分に大きくすることができ、より確実にF/B制御を実行することができる。
【0012】
また、請求項4のように、F/B制御を開始する際に、最初の通電相に所定時間通電してロータをF/B制御開始位置に保持するF/B制御開始位置保持処理を実行した後、通電相を切り換えてロータを回転駆動するようにしても良い。このようにすれば、F/B制御開始時のロータの回転位置と最初の通電相との同期を確実にとることができて、信頼性の高いF/B制御を行うことができる。
【0013】
この場合、請求項5のように、いずれか1つの相の断線が検出されている場合は、F/B制御開始位置保持処理の時間(最初の通電相の通電時間)を通常よりも長い時間に設定するようにすると良い。つまり、正常時に最初の通電相となる相の巻線が断線している場合は、最初の通電相が正常時の最初の通電相からずらされるため、最初の通電相と実際のロータの回転位置との位置関係がずれ、その結果、最初の通電相とロータの回転位置との同期を取るのに要する時間が正常時よりも長くかかる。従って、いずれか1つの相の断線が検出されている場合は、最初の通電相の通電時間(F/B制御開始位置保持処理の時間)を通常よりも長い時間に設定すれば、最初の通電相とロータの回転位置との同期をより確実に取ることができる。
【0014】
また、請求項7のように、モータとしてスイッチトリラクタンスモータを使用するようにしても良い。スイッチトリラクタンスモータは、永久磁石が不要で構造が簡単であるため、安価であり、温度環境等に対する耐久性・信頼性も高いという利点がある。
【0015】
以上説明した請求項1〜7に係る発明は、スイッチトリラクタンスモータ等のブラシレス型のモータを駆動源とする各種の位置切換装置に適用でき、例えば、請求項8のように、車両の自動変速機のレンジを切り換えるレンジ切換機構を駆動するモータの制御装置に適用しても良い。これにより、信頼性の高いモータ駆動式のレンジ切換装置を構成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
《実施形態(1)》
以下、本発明を車両のレンジ切換装置に適用した実施形態(1)を図1乃至図19に基づいて説明する。
【0017】
まず、図1に基づいてレンジ切換機構11の構成を説明する。レンジ切換機構11の駆動源となるモータ12は、例えばスイッチトリラクタンスモータにより構成され、減速機構26(図4参照)を内蔵し、その出力軸13の回転位置を検出する出力軸センサ14が設けられている。この出力軸13には、ディテントレバー15が固定されている。
【0018】
また、ディテントレバー15にはL字形のパーキングロッド18が固定され、このパーキングロッド18の先端部に設けられた円錐体19がロックレバー21に当接している。このロックレバー21は、円錐体19の位置に応じて軸22を中心にして上下動してパーキングギヤ20をロック/ロック解除するようになっている。パーキングギヤ20は、自動変速機27の出力軸に設けられ、このパーキングギヤ20がロックレバー21によってロックされると、車両の駆動輪が回り止めされた状態(パーキング状態)に保持される。
【0019】
一方、ディテントレバー15をパーキングレンジ(以下「Pレンジ」と表記する)と他のレンジ(以下「NotPレンジ」と表記する)に保持するためのディテントバネ23が支持ベース17に固定され、このディテントバネ23の先端に設けられた係合部23aがディテントレバー15のPレンジ保持凹部24に嵌まり込んだときに、ディテントレバー15がPレンジの位置に保持され、該ディテントバネ23の係合部23aがディテントレバー15のNotPレンジ保持凹部25に嵌まり込んだときに、ディテントレバー15がNotPレンジの位置に保持されるようになっている。
【0020】
Pレンジでは、パーキングロッド18がロックレバー21に接近する方向に移動して、円錐体19の太い部分がロックレバー21を押し上げてロックレバー21の凸部21aがパーキングギヤ20に嵌まり込んでパーキングギヤ20をロックした状態となり、それによって、自動変速機27の出力軸(駆動輪)がロックされた状態(パーキング状態)に保持される。
【0021】
一方、NotPレンジでは、パーキングロッド18がロックレバー21から離れる方向に移動して、円錐体19の太い部分がロックレバー21から抜け出てロックレバー21が下降し、それによって、ロックレバー21の凸部21aがパーキングギヤ20から外れてパーキングギヤ20のロックが解除され、自動変速機27の出力軸が回転可能な状態(走行可能な状態)に保持される。
【0022】
尚、前述した出力軸センサ14は、モータ12の減速機構26の出力軸13の回転角度に応じた電圧を出力する回転センサ(例えばポテンショメータ)によって構成され、その出力電圧によって現在のレンジがPレンジとNotPレンジのいずれであるかを確認できるようになっている。
【0023】
次に、図2に基づいてモータ12の構成を説明する。本実施形態では、モータ12として、スイッチトリラクタンスモータ(以下「SRモータ」と表記する)が用いられている。このSRモータ12は、ステータ31とロータ32が共に突極構造を持つモータで、永久磁石が不要で構造が簡単であるという利点がある。円筒状のステータ31の内周部には、例えば12個の突極31aが等間隔に形成され、これに対して、ロータ32の外周部には、例えば8個の突極32aが等間隔に形成され、ロータ32の回転に伴い、ロータ32の各突極32aがステータ31の各突極31aと微小ギャップを介して順番に対向するようになっている。ステータ31の12個の突極31aには、U相、V相、W相の合計12個の巻線33が順番に巻回されている。尚、ステータ31とロータ32の突極31a,32aの数は適宜変更しても良いことは言うまでもない。
【0024】
図2に示すように、U相、V相、W相の合計12個の巻線33の巻回順序は、ステータ31の12個の突極31aに対して、例えば、V相→W相→U相→V相→W相→U相→V相→W相→U相→V相→W相→U相の順序で巻回されている。図3に示すように、U相、V相、W相の合計12個の巻線33がY結線され(各相の4個の巻線33はそれぞれ直列に接続され)、1系統の駆動コイル35が構成されている。この駆動コイル35は、車両に搭載されたバッテリ(図示せず)を電源としてモータドライバ37によって駆動される。尚、図3に示すモータドライバ37の回路構成例では、各相毎にトランジスタ等のスイッチング素子39を1個ずつ設けたユニポーラ駆動方式の回路構成としているが、各相毎にスイッチング素子を2個ずつ設けたバイポーラ駆動方式の回路構成を採用しても良い。
【0025】
本実施形態では、駆動コイル35の中性点を、バッテリの正極(電圧Vb)側に接続し、駆動コイル35の各相の巻線33の一端をモータドライバ37の各スイッチング素子39に接続した構成となっている。このモータドライバ37の各スイッチング素子39のオン/オフは、ECU41のCPU41a(制御手段)によって制御される。
【0026】
各相の巻線33の断線を検出するために、各相の巻線33の通電ラインにそれぞれ断線検出回路60が設けられている。各相の断線検出回路60は、直流電源電圧Vcc(例えば5V)側とグラウンド側との間に2個の抵抗61,62を直列に接続すると共に、両抵抗61,62の中間接続点を各相の通電ラインに接続し、両抵抗61,62の中間接続点を信号線を介してCPU41aの各入力ポートに接続し、両抵抗61,62の中間接続点の電圧レベル(各相の通電ラインの電圧レベル)を各入力ポートを介して断線検出信号としてCPU41aに読み込むようになっている。この場合、直流電源電圧Vcc側の抵抗61の抵抗値は例えば30kΩに設定され、グラウンド側の抵抗62の抵抗値は例えば10kΩに設定されている。
【0027】
例えば、巻線33が正常(断線なし)の場合は、スイッチング素子39をオフすると、両抵抗61,62の中間接続点の電圧レベル(断線検出信号)が巻線33を介して印加されるバッテリ電圧Vbによって上昇して、断線検出信号がハイレベルとなる。そして、スイッチング素子39をオンすると、両抵抗61,62の中間接続点が該スイッチング素子39を介してグラウンド側に導通した状態となるため、断線検出信号がローレベルとなる。
【0028】
これに対し、巻線33が断線している場合は、スイッチング素子39をオフしても、両抵抗61,62の中間接続点には巻線33を介してバッテリ電圧Vbが印加されないため、断線検出信号がローレベルに維持され、ハイレベルには反転しない。
【0029】
このような関係から、ECU41のCPU41aは、各相のスイッチング素子39をオフしたときに、各相の断線検出信号がハイレベルになれば、各相の巻線33が正常(断線なし)と判定し、各相のスイッチング素子39をオフしたときに、各相の断線検出信号がローレベルのまま変化しなければ、各相の巻線33が断線していると判定する。もし、2相以上の巻線33が断線すると、ロータ32を回転駆動できないため、2相以上の巻線33の断線が検出された場合は、全相の通電を禁止し、インストルメントパネル(図示せず)に設けられた警告表示部38(警告表示手段)に警告表示させる。
【0030】
本実施形態では、ECU41の回路基板に、CPU41aとモータドライバ37と各相の断線検出回路60を搭載するようにしたが、モータドライバ37及び/又は断線検出回路60をECU41の外部に設けるようにしても良い。
【0031】
図4に示すように、ECU41は、レンジ切換制御装置42に搭載され、このレンジ切換制御装置42には、Pレンジへの切換操作を行うPレンジスイッチ43と、NotPレンジへの切換操作を行うNotPレンジスイッチ44の操作信号が入力される。Pレンジスイッチ43又はNotPレンジスイッチ44の操作により選択されたレンジは、インストルメントパネル(図示せず)に設けられたレンジ表示部45に表示される。
【0032】
SRモータ12には、ロータ32の回転位置を検出するためのエンコーダ46が設けられている。このエンコーダ46は、例えば磁気式のロータリエンコーダにより構成されており、その具体的な構成は、図5及び図6に示すように、N極とS極が円周方向に交互に等ピッチで着磁された円環状のロータリマグネット47がロータ32の側面に同軸状に固定され、このロータリマグネット47に対向する位置に、3個のホールIC等の磁気検出素子48,49,50が配置された構成となっている。本実施形態では、ロータリマグネット47のN極とS極の着磁ピッチが7.5°に設定されている。このロータリマグネット47の着磁ピッチ(7.5°)は、SRモータ12の励磁1回当たりのロータ32の回転角度と同じに設定されている。後述するように、1−2相励磁方式でSRモータ12の通電相の切り換えを6回行うと、全ての通電相の切り換えが一巡してロータ32とロータリマグネット47が一体的に7.5°×6=45°回転する。このロータリマグネット47の45°の回転角度範囲に存在するN極とS極の数は、合計6極となっている。
【0033】
更に、ロータ32の基準回転位置に相当する位置のN極(N’)とその両側のS極(S’)がそれ以外の磁極よりも径方向の幅が広くなるように形成されている。尚、本実施形態では、SRモータ12の通電相の切り換えが一巡する間にロータ32とロータリマグネット47が一体的に45°回転することを考慮して、ロータ32の基準回転位置に相当する幅広な着磁部分(N’)が45°ピッチで形成されており、従って、ロータリマグネット47全体として、基準回転位置に相当する幅広な着磁部分(N’)が合計8個形成されている。尚、基準回転位置に相当する幅広な着磁部分(N’)は、ロータリマグネット47全体として、1個のみ形成した構成としても良い。
【0034】
このロータリマグネット47に対して3個の磁気検出素子48,49,50が次のような位置関係で配置されている。A相信号を出力する磁気検出素子48とB相信号を出力する磁気検出素子49は、ロータリマグネット47の幅狭な着磁部分(N,S)と幅広な着磁部分(N’,S’)の両方に対向し得る位置の同一円周上に配置されている。一方、Z相信号を出力する磁気検出素子50は、ロータリマグネット47の幅狭な着磁部分(N,S)よりも径方向外側又は内側の位置で、且つ、幅広な着磁部分(N’,S’)のみに対向し得る位置に配置されている。A相信号とB相信号を出力する2個の磁気検出素子48,49の間隔は、図7に示すように、A相信号とB相信号の位相差が、電気角で90°(機械角で3.75°)となるように設定されている。ここで、“電気角”はA・B相信号の発生周期を1周期(360°)とした場合の角度で、“機械角”は機械的な角度(ロータ32の1回転を360°とした場合の角度)であり、A相信号の立ち下がり(立ち上がり)からB相信号の立ち下がり(立ち上がり)までにロータ32が回転する角度がA相信号とB相信号の位相差の機械角に相当する。また、Z相信号を出力する磁気検出素子50は、Z相信号とB相信号(又はA相信号)との位相差が0となるように配置されている。
【0035】
各磁気検出素子48,49,50の出力は、N極(N’極)と対向したときにハイレベル“1”となり、S極(S’極)と対向したときにローレベル“0”となる。尚、Z相信号用の磁気検出素子50の出力は、ロータ32の基準回転位置に相当する幅広なN’極に対向する毎にハイレベル“1”となり、それ以外の位置では、ローレベル“0”となる。
【0036】
本実施形態では、ECU41のCPU41aが後述するエンコーダカウンタルーチンによってA相信号とB相信号の立ち上がり/立ち下がりの両方のエッジをカウントして、そのエンコーダカウント値に応じてSRモータ12の通電相を切り換えることでロータ32を回転駆動する。この際、A相信号とB相信号の発生順序によってロータ32の回転方向を判定し、正回転(Pレンジ→NotPレンジの回転方向)ではエンコーダカウント値をカウントアップし、逆回転(NotPレンジ→Pレンジの回転方向)ではエンコーダカウント値をカウントダウンする。これにより、ロータ32が正回転/逆回転のいずれの方向に回転しても、エンコーダカウント値とロータ32の回転位置との対応関係が維持されるため、正回転/逆回転のいずれの回転方向でも、エンコーダカウント値によってロータ32の回転位置(回転角度)を検出して、その回転位置に対応した相の巻線33に通電してロータ32を回転駆動する。
【0037】
図7は、ロータ32を逆回転方向(NotPレンジ→Pレンジの回転方向)に回転させたときのエンコーダ46の出力波形と通電相の切換パターンを示している。逆回転方向(NotPレンジ→Pレンジの回転方向)と正回転方向(Pレンジ→NotPレンジの回転方向)のいずれの場合も、ロータ32が7.5°回転する毎に1相通電と2相通電とを交互に切り換えるようになっており、ロータ32が45°回転する間に、ロータ32の回転方向に応じて、U相通電→UW相通電→W相通電→VW相通電→V相通電→UV相通電の順序又はその反対の順序で通電相の切り換えを一巡するようになっている。
【0038】
そして、この通電相の切り換え毎に、ロータ32が7.5°ずつ回転して、A相、B相信号用の磁気検出素子48,49に対向するロータリマグネット47の磁極がN極→S極(N’極→S’極)又はS極→N極(S’極→N’極)に変化してA相信号とB相信号のレベルが交互に反転し、それによって、ロータ32が7.5°回転する毎に、エンコーダカウント値が2ずつカウントアップ(又はカウントダウン)する。また、通電相の切り換えが一巡してロータ32が45°回転する毎に、Z相用の磁気検出素子50がロータ32の基準回転位置に相当する幅広なN’極に対向して、Z相信号がハイレベル“1”となる。尚、本明細書では、A相、B相、Z相信号がハイレベル“1”となることを、A相、B相、Z相信号が出力されると言う場合がある。
【0039】
このようなエンコーダ46付きのSRモータ12でレンジ切換制御を行う場合は、指令シフトレンジ(目標位置)がPレンジからNotPレンジ又はその反対方向に切り換えられる毎に、ロータ32を回転駆動して、エンコーダカウント値に基づいてSRモータ12の通電相を順次切り換えることで、ロータ32を目標位置に向かって回転駆動するフィードバック制御(以下「F/B制御」と表記する)を実行し、エンコーダカウント値が目標位置に応じて設定された目標カウント値に到達した時点で、ロータ32の回転位置が目標位置に到達したと判断してF/B制御を終了し、ロータ32を目標位置で停止させるようにしている。
【0040】
このF/B制御中は、エンコーダ46のA相・B相信号出力タイミングに同期して、ロータ32の回転方向に応じて、U相通電→UW相通電→W相通電→VW相通電→V相通電→UV相通電の順序又はその反対の順序で通電相を切り換える。一旦、ロータ32が回転し始めると、1相の巻線33が断線していても、ロータ32は慣性により回り続けるため、F/B制御が可能であるが、F/B制御開始時の最初の通電相の巻線33が断線している場合は、ロータ32の回転を立ち上げることができないため、F/B制御は不可能である。
【0041】
そこで、本実施形態では、CPU41aは、F/B制御を開始する際に、いずれか1つの相の断線が検出されている場合には、断線の検出されていない2つの相の中から最初の通電相を設定するようにしている。具体的には、通電相の切り換え順序から見て、断線が検出された相(以下「断線相」という)の次に切り換えられる通電相を最初の通電相として設定するようにしている。このようにすれば、F/B制御開始後に、断線相が通電相として選択されるまでの通電相の切り換え回数(励磁回数)を最も多くすることができて、断線相が通電相となるまでにロータ32の回転を十分に立ち上げてロータ32の慣性力を十分に大きくすることができ、確実にF/B制御を実行することができる。
【0042】
更に、本実施形態では、F/B制御を開始する際に、最初の通電相に所定時間通電してロータ32をF/B制御開始位置に保持するF/B制御開始位置保持処理を所定時間実行した後、通電相を切り換えてロータ32を回転駆動するようにしている。このようにすれば、F/B制御開始時のロータ32の回転位置と最初の通電相との同期を確実にとることができて、信頼性の高いF/B制御を行うことができる。
【0043】
この場合、いずれか1つの相の断線が検出されている場合は、F/B制御開始位置保持処理の時間(最初の通電相の通電時間)を通常よりも長い時間に設定するようにしている。つまり、正常時に最初の通電相となる相の巻線が断線している場合は、最初の通電相が正常時の最初の通電相からずらされるため、最初の通電相と実際のロータ32の回転位置との位置関係がずれ、その結果、断線時には最初の通電相とロータ32の回転位置との同期を取るのに要する時間が正常時よりも長くかかる。従って、いずれか1つの相の断線が検出されている場合は、最初の通電相の通電時間(F/B制御開始位置保持処理の時間)を通常よりも長い時間に設定すれば、最初の通電相とロータ32の回転位置との同期をより確実に取ることができる。
【0044】
以上説明した本実施形態のモータ制御は、レンジ切換制御装置42のECU41のCPU41aによって後述する各ルーチンに従って実行される。以下、これら各ルーチンの処理内容を説明する。
【0045】
[巻線断線検出]
図8及び図9に示す巻線断線検出ルーチンは、所定周期(例えば8ms周期)で起動され、特許請求の範囲でいう断線検出手段としての役割を果たす。本ルーチンでは、次のような方法で各相の巻線33の断線を検出する。
【0046】
図3に示すように、各相の巻線33の通電ラインにそれぞれ断線検出回路60を設け、各相の断線検出回路60の両抵抗61,62の中間接続点の電圧レベル(各相の通電ラインの電圧レベル)をCPU41aの各入力ポートを介してCPU41aに読み込む。そして、各相の巻線33が正常(断線なし)の場合は、モータドライバ37のスイッチング素子39をオフすると、両抵抗61の中間接続点の電圧レベルが巻線33を介して印加されるバッテリ電圧Vbによって上昇して、CPU41aの入力ポートの電圧レベル(以下「ポートレベル」という)がハイレベルとなる。その後、スイッチング素子39をオンすると、両抵抗61,62の中間接続点が該スイッチング素子39を介してグラウンド側に導通した状態となるため、CPU41aのポートレベルがローレベルとなる。
【0047】
これに対し、各相の巻線33が断線している場合は、スイッチング素子39をオフしても、両抵抗61,62の中間接続点には巻線33を介してバッテリ電圧Vbが印加されないため、CPU41aのポートレベルがローレベルに維持され、ハイレベルには反転しない。
【0048】
このような関係から、ECU41のCPU41aは、全相のスイッチング素子39をオフして全相の巻線33への通電をオフしているときに、各相のポートレベルがローレベルであるか否かで、各相の巻線33が断線しているか否かを判定する。
【0049】
図8及び図9の巻線断線検出ルーチンが起動されると、まずステップ101で、全相が通電オフの状態か否かを判定し、通電オフでなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。その後、全相が通電オフの状態となれば、ステップ101からステップ102に進み、CPU41aのU相のポートレベルがハイレベルであるか否かで、U相の巻線33が正常(断線なし)であるか否かを判定し、もし、U相のポートレベルがローレベルになっていれば、ステップ103に進み、U相の巻線33の断線と判断する。
【0050】
この後、ステップ104に進み、V相のポートレベルがハイレベルであるか否かで、V相の巻線33が正常(断線なし)であるか否かを判定し、もし、V相のポートレベルがローレベルになっていれば、ステップ105に進み、V相の巻線33の断線と判断する。
【0051】
この後、ステップ106に進み、W相のポートレベルがハイレベルであるか否かで、W相の巻線33が正常(断線なし)であるか否かを判定し、もし、W相のポートレベルがローレベルになっていれば、ステップ107に進み、W相の巻線33の断線と判断する。
【0052】
以上のようにしてU相、V相、W相の各相の巻線33の断線の有無を判定した後、図9のステップ108に進み、3相のうち、2相以上が断線しているか否かを判定し、もし、2相以上が断線していれば、ロータ32を回転駆動できないため、ステップ109に進み、全相の通電を禁止し、次のステップ110で、インストルメントパネルの警告表示部38に警告表示させる。
【0053】
一方、2相以上が断線していなければ、ステップ111に進み、1相のみが断線しているか否かを判定し、もし、1相のみが断線していれば、ステップ112に進み、1相断線フラグXdansenをONにセットする。
【0054】
これに対し、上記ステップ111で、「No」と判定されれば、ステップ113に進み、全相が正常(断線なし)と判断し、次のステップ114に進み、1相断線フラグXdansenをOFFにセットする。
【0055】
[エンコーダカウンタ]
次に、図10に示すエンコーダカウンタルーチンの処理内容を説明する。本ルーチンは、AB相割り込み処理によりA相信号とB相信号の立ち上がり/立ち下がりの両方のエッジに同期して起動され、A相信号とB相信号の立ち上がり/立ち下がりの両方のエッジを次のようにしてカウントする。本ルーチンが起動されると、まずステップ201で、A相信号とB相信号の値A(i) 、B(i) を読み込み、次のステップ202で、図11のカウントアップ値ΔN算出マップを検索して、A相信号とB相信号の今回値A(i) 、B(i) と、前回値A(i-1) 、B(i-1) に応じたカウントアップ値ΔNを算出する。
【0056】
ここで、A相信号とB相信号の今回値A(i) 、B(i) と、前回値A(i-1) 、B(i-1) を用いる理由は、A相信号とB相信号の発生順序によってロータ32の回転方向を判定するためであり、図12に示すように、正回転(Pレンジ→NotPレンジの回転方向)ではカウントアップ値ΔNをプラス値にしてエンコーダカウント値Ncntをカウントアップし、逆回転(NotPレンジ→Pレンジの回転方向)ではカウントアップ値ΔNをマイナス値にしてエンコーダカウント値Ncntをカウントダウンする。
【0057】
カウントアップ値ΔNの算出後、ステップ203に進み、前回のエンコーダカウント値Ncntに上記ステップ202で算出したカウントアップ値ΔNを加算して、今回のエンコーダカウント値Ncntを求める。この後、ステップ204に進み、次回のカウント処理のために、A相信号とB相信号の今回値A(i) 、B(i) をそれぞれA(i-1) 、B(i-1) として記憶して本ルーチンを終了する。
【0058】
[F/B制御開始位置保持処理]
図13及び図14に示すF/B制御開始位置保持処理ルーチンは、所定周期(例えば1ms周期)で起動され、F/B制御開始位置保持処理時の通電相判定値Mptn(通電相)を次のようにして設定する。
【0059】
本ルーチンが起動されると、まずステップ300で、F/B制御開始位置保持処理実行条件が成立しているか否かを判定する。ここで、F/B制御開始位置保持処理実行条件は、次の2つの条件▲1▼、▲2▼を同時に満たすことである。
【0060】
▲1▼F/B制御開始前(F/B許可フラグXfb=OFF)であること
▲2▼ロータ32の目標位置(目標カウント値Acnt)が変更されて目標カウント値Acntとエンコーダカウント値Ncntとの差(Acnt−Ncnt)の絶対値が所定値以上になっていること
これら2つの条件▲1▼、▲2▼のいずれか一方でも満たさない条件があれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
【0061】
これに対して、上記2つの条件▲1▼、▲2▼を両方とも満たせば、F/B制御開始位置保持処理実行条件が成立し、ステップ301に進み、F/B制御開始位置保持処理の時間をカウントする通電時間カウンタCT1をカウントアップする。この後、ステップ302に進み、1相断線フラグXdansenがON(いずれか1相の断線有り)であるか否かを判定し、1相断線フラグXdansenがON(いずれか1相の断線有り)の場合は、ステップ303に進み、F/B制御開始位置保持処理の時間Tholdを正常時よりも長い時間(例えば100ms)にセットし、1相断線フラグXdansenがOFF(断線無し)の場合は、ステップ304に進み、F/B制御開始位置保持処理の時間Tholdを比較的短い時間(例えば10ms)にセットする。
【0062】
この後、ステップ305に進み、F/B制御開始位置保持処理の実行時間CT1が上記ステップ303又は304で設定した時間Tholdを越えたか否かを判定する。
【0063】
まだ、F/B制御開始位置保持処理の実行時間CT1が設定時間Tholdを越えていなければ、ステップ306に進み、保持処理時通電相記憶済みフラグXhold=OFF(未記憶)であるか否か(つまりF/B制御開始位置保持処理の開始直前のタイミングであるか否か)を判定し、保持処理時通電相記憶済みフラグXhold=OFFであれば、ステップ307に進み、F/B制御開始位置保持処理時の通電相判定値Mptnを現在の位置カウンタ値(Ncnt−Gcnt)にセットする。
Mptn=Ncnt−Gcnt
【0064】
ここで、位置カウンタ値(Ncnt−Gcnt)は、エンコーダカウント値Ncntを基準位置学習値Gcntで補正した値であり、ロータ32の現在位置を正確に表した値となっている。尚、基準位置学習値Gcntは、ECU41への電源投入後の初期駆動時に学習したロータ32の基準位置の学習値である。
【0065】
この後、ステップ308に進み、通電相判定値Mptnを“12”で割り算して、その余りMptn%12を求める。ここで、“12”は、通電相を一巡させる間のエンコーダカウント値Ncnt(通電相判定値Mptn)の増減量に相当する。このMptn%12の値に基づいて、図18の変換テーブルによって通電相が決定される。
【0066】
この後、図14のステップ309に進み、Mptn%12=2,3,6,7,10,11であるか否かによって1相通電(U相通電、V相通電、W相通電)であるか否かを判定し、1相通電であれば、ステップ310に進み、通電相判定値Mptnを1回の励磁分の回転角度に相当する“2”だけ増加して2相通電(UV相通電、VW相通電、UW相通電)に補正する。これにより、F/B制御開始位置保持処理を1相通電と比べて保持トルクの大きい2相通電で実行することで、ロータ32がF/B制御開始位置付近で振動することを防止して、ロータ32をF/B制御開始位置に確実に停止保持できるようにする。
【0067】
そして、次のステップ311で、後述する図15の1相断線時通電相補正ルーチンを実行して、1相断線フラグXdansenがON(いずれか1相の断線有り)の場合は、通電相判定値Mptnを補正する。この後、ステップ312に進み、保持処理時通電相記憶済みフラグXhold=ON(記憶済み)にセットして本ルーチンを終了する。
【0068】
この後、本ルーチンが起動されたときには、ステップ306で「No」と判定され、ステップ307〜312の処理が実行されない。これにより、F/B制御開始位置保持処理時の通電相判定値Mptn(通電相)を設定する処理は、F/B制御開始位置保持処理の開始直前に1回のみ実行される。
【0069】
その後、F/B制御開始位置停止保持処理の実行時間CT1が前記ステップ303又は304で設定した時間Tholdを越えた時点で、ステップ305で「Yes」と判定されて、F/B制御開始位置保持処理を終了し、図13のステップ313に進み、F/B制御開始位置保持処理時の通電相判定値Mptnに、回転方向に応じて通電相の位相進み分のカウント値(例えば4又は3)を加算又は減算して、次の通電相判定値Mptnを設定し、ロータ32の回転駆動を開始する。この後、ステップ314に進み、F/B許可フラグXfb=ON(F/B制御実行)にセットする。
【0070】
[1相断線時通電相補正]
図15に示す1相断線時通電相補正は、図14のステップ311で起動されるサブルーチンである。本ルーチンが起動されると、まずステップ401で、1相断線フラグXdansenがON(いずれか1相の断線有り)であるか否かを判定し、1相断線フラグXdansenがOFF(断線無し)であれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
【0071】
これに対し、1相断線フラグXdansenがON(いずれか1相の断線有り)の場合は、ステップ401からステップ402に進み、U相の断線であるか否かを判定し、U相の断線であれば、ステップ403に進み、回転方向指示値Dが正回転(Pレンジ→NotPレンジの回転方向)を意味する「1」であるか否かを判定する。その結果、回転方向指示値D=1(正回転)と判定されれば、ステップ404に進み、通電相判定値Mptn=10(V相通電)に設定し、回転方向指示値D=−1(逆回転)と判定されれば、ステップ405に進み、通電相判定値Mptn=3(W相通電)に設定する。これにより、F/B制御を開始する際に、通電相の切り換え順序から見て、断線が検出されたU相の次に切り換えられる通電相が最初の通電相(F/B制御開始位置保持処理時の通電相)として設定される。その結果、U相断線時の通電相の切り換え順序は、正回転時には、V相→VW相→W相→UW相→U相→UV相の順序となり、逆回転時には、W相→VW相→V相→UV相→U相→UW相の順序となる。
【0072】
また、V相が断線している場合は、ステップ406〜409の処理により、正回転時に通電相判定値Mptn=2(W相通電)に設定し、逆回転時に通電相判定値Mptn=7(U相通電)に設定する。その結果、V相断線時の通電相の切り換え順序は、正回転時には、W相→UW相→U相→UV相→V相→VW相の順序となり、逆回転時には、U相→UW相→W相→VW相→V相→UV相の順序となる。
【0073】
また、W相が断線している場合は、ステップ410〜413の処理により、正回転時に通電相判定値Mptn=6(U相通電)に設定し、逆回転時に通電相判定値Mptn=11(V相通電)に設定する。その結果、W相断線時の通電相の切り換え順序は、正回転時には、U相→UV相→V相→VW相→W相→UW相の順序となり、逆回転時には、V相→UV相→U相→UW相→W相→VW相の順序となる。
尚、通電相の切り換え順序は、最終的には、後述する図17の通電相設定ルーチンによって決定される。
【0074】
[F/B制御]
次に、図16に示すF/B制御ルーチンの処理内容を説明する。本ルーチンは、AB相割り込み処理により実行され、F/B制御実行条件が成立しているときに、ロータ32の回転位置(エンコーダカウント値Ncnt−Gcnt)が目標位置(目標カウント値Acnt)から例えば0.5°以内に到達するまで、エンコーダカウント値Ncntと基準位置学習値Gcntとに基づいて通電相を切り換えてロータ32を回転させる。
【0075】
図16のF/B制御ルーチンが起動されると、まずステップ601で、F/B許可フラグXfbがONにセットされているか否か(F/B制御実行条件が成立しているか否か)を判定し、F/B許可フラグXfbがOFF(F/B制御実行条件が不成立)であれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
【0076】
これに対して、F/B許可フラグXfbがONにセットされていれば、ステップ602に進み、後述する図17の通電相設定ルーチンを実行して、現在のエンコーダカウント値Ncntと基準位置学習値Gcntとに基づいて通電相を設定し、次のステップ603で、当該通電相を励磁する通電処理を実行する。
【0077】
[通電相設定]
図17に示す通電相設定ルーチンは、図16のF/B制御ルーチンのステップ602で起動されるサブルーチンである。本ルーチンが起動されると、まずステップ611で、回転方向指示値Dが正回転(Pレンジ→NotPレンジの回転方向)を意味する「1」であるか否かを判定する。その結果、回転方向指示値D=1(正回転)と判定されれば、ステップ612に進み、回転方向が回転方向指示に反して逆転したか否か(エンコーダカウント値Ncntが減少したか否か)を判定し、逆転していなければ、ステップ613に進み、現在のエンコーダカウント値Ncnt、基準位置学習値Gcnt、正回転方向位相進み量K1、速度補正量Ksを用いて通電相判定値Mptnを次式により更新する。
Mptn=Ncnt−Gcnt+K1+Ks
【0078】
ここで、正回転方向位相進み量K1は、ロータ32を正回転させるのに必要な通電相の位相進み量(ロータ32の現在位置に対する通電相の位相進み量)であり、例えばK1=4に設定されている。
【0079】
また、速度補正量Ksは、ロータ32の回転速度に応じて設定される位相進み補正量である。低速域では、速度補正量Ksが0に設定され、高速になるに従って、速度補正量Ksが例えば1又は2に増加される。これにより、ロータ32の回転速度に適した通電相となるように通電相判定値Mptnが補正される。
【0080】
一方、上記ステップ612で、回転方向が回転方向指示に反して逆転したと判定された場合は、逆転防止のために通電相判定値Mptnを更新しない。この場合は、逆転直前の通電相(前回の通電相)に通電され、ロータ32の逆転を抑制する方向に制動トルクが発生する。
【0081】
また、上記ステップ611で、回転方向指示値D=−1(逆回転)、つまりNotPレンジ→Pレンジの回転方向と判定された場合は、ステップ614に進み、回転方向が回転方向指示に反して逆転したか否か(エンコーダカウント値Ncntが増加したか否か)を判定し、逆転していなければ、ステップ615に進み、現在のエンコーダカウント値Ncnt、基準位置学習値Gcnt、逆回転方向位相進み量K2、速度補正量Ksを用いて通電相判定値Mptnを次式により更新する。
Mptn=Ncnt−Gcnt−K2−Ks
【0082】
ここで、逆回転方向位相進み量K2は、ロータ32を逆回転させるのに必要な通電相の位相進み量(ロータ32の現在位置に対する通電相の位相進み量)であり、例えばK2=3に設定されている。速度補正量Ksは正回転の場合と同じである。
【0083】
一方、上記ステップ614で、回転方向が回転方向指示に反して逆転したと判定された場合は、逆転防止のために通電相判定値Mptnを更新しない。この場合は、逆転直前の通電相(前回の通電相)に通電され、ロータ32の逆転を抑制する方向に制動トルクが発生する。
【0084】
以上のようにして、今回の通電相判定値Mptnを決定した後、ステップ615に進み、通電相判定値Mptnを“12”で割り算して、その余りMptn%12を求める。ここで、“12”は、通電相を一巡させる間のエンコーダカウント値Ncntの増減量に相当する。
【0085】
Mptn%12の算出後、ステップ616に進み、図18の変換テーブルを検索して、Mptn%12に対応する通電相を選択し、これを今回の通電相に設定する。
【0086】
図19はU相から回転を開始する場合に最初に通電する相を説明するタイムチャートである。この場合、速度補正量Ks=0となるため、正回転(Pレンジ→NotPレンジ方向への回転)を開始する場合は、通電相判定値Mptnは次式により算出される。
Mptn=Ncnt−Gcnt+K1=Ncnt−Gcnt+4
【0087】
U相から正回転を開始する場合は、(Ncnt−Gcnt)/12の余りは、6となるため、Mptn%12=6+4=10となり、最初の通電相はV相となる。
【0088】
一方、U相から逆回転(NotPレンジ→Pレンジ方向への回転)を開始する場合は、通電相判定値Mptnは次式により算出される。
Mptn=Ncnt−Gcnt−K2=Ncnt−Gcnt−3
U相から逆回転を開始する場合は、Mptn%12=6−3=3となり、最初の通電相はW相となる。
【0089】
このように、正回転方向位相進み量K1と逆回転方向位相進み量K2をそれぞれ4と3に設定することで、正回転方向と逆回転方向の通電相の切換パターンを対称にすることができ、正回転方向と逆回転方向のいずれの場合も、ロータ32の現在位置から2ステップ分ずらした位置の相を最初に励磁して回転を開始することができる。
【0090】
以上説明した本実施形態(1)によれば、SRモータ12のF/B制御を開始する際に、いずれか1つの相の断線が検出されている場合は、断線の検出されていない相の中から最初の通電相を設定するようにしたので、1つの相の巻線が断線していても、それ以外の相の巻線を用いてロータ32の回転を立ち上げることができて、F/B制御を行うことができる。これにより、本実施形態(1)のように、SRモータ12の駆動コイル35を1系統のみにすることが可能となり、SRモータ12の低コスト化・小型化を実現することができる。
【0091】
しかも、本実施形態(1)では、F/B制御を開始する際に、いずれか1つの相の断線が検出されている場合は、通電相の切り換え順序から見て、断線が検出された相(断線相)の次に切り換えられる通電相を最初の通電相として設定するようにしたので、F/B制御開始後に、断線相が通電相として選択されるまでの通電相の切り換え回数(励磁回数)を最も多くすることができて、断線相が通電相となるまでにロータ32の回転を十分に立ち上げてロータ32の慣性力を十分に大きくすることができ、より確実にF/B制御を実行することができる。
【0092】
また、本実施形態(1)では、F/B制御を開始する際に、最初の通電相に所定時間通電してロータ32をF/B制御開始位置に保持するF/B制御開始位置保持処理を実行した後、通電相を切り換えてロータ32を回転駆動するようにしたので、F/B制御開始時のロータ32の回転位置と最初の通電相との同期を確実にとることができて、信頼性の高いF/B制御を行うことができる。
【0093】
更に、本実施形態(1)では、いずれか1つの相の断線が検出されている場合に、最初の通電相が正常時の最初の通電相からずらされるため、最初の通電相とロータ32の回転位置との同期を取るのに要する時間が正常時よりも長くかかるという事情を考慮して、いずれか1つの相の断線が検出されている場合は、F/B制御開始位置保持処理の時間(最初の通電相の通電時間)を通常よりも長い時間に設定するようにしたので、最初の通電相とロータ32の回転位置との同期をより確実に取ることができる。
【0094】
《実施形態(2)》
上記実施形態(1)では、各相の通電ラインの電圧レベル(各相の断線検出回路60の両抵抗61,62の中間接続点の電圧レベル)を検出することで、各相の巻線33が断線しているか否かを判定するようにしたが、図20及び図21に示す本発明の実施形態(2)では、各相の通電ラインに流れる励磁電流を電流センサ63で検出することで、各相の巻線33が断線しているか否かを判定するようにしている。以下、前記実施形態(1)と異なる部分についてのみ説明する。
【0095】
本実施形態(2)では、図20に示すように、駆動コイル35の中性点をバッテリ40の負極側に接続し、各相の巻線33の一端をモータドライバ37の各スイッチング素子39を介してバッテリ40の正極側に接続し、ECU41のCPU41aによってモータドライバ37の各スイッチング素子39をオン/オフすることで、各相の巻線33への通電をオン/オフするようになっている。
【0096】
各相の通電ラインには、それぞれ電流センサ63が設けられ、各相の電流センサ63の出力信号がECU41のCPU41aの各入力ポートに入力されるようになっている。
【0097】
各相の巻線33が正常(断線なし)の場合は、スイッチング素子39がオンされた通電相の電流センサ63で励磁電流が検出されるが、巻線33が断線している場合は、スイッチング素子39をオンしても、その相の巻線33には励磁電流が流れないため、その相の電流センサ63で励磁電流が検出されない。
【0098】
このような関係から、ECU41のCPU41aは、各相のスイッチング素子39をオンしたときに、各相の電流センサ63で励磁電流が検出されれば、各相の巻線33が断線していないと判断し、各相のスイッチング素子39をオンしても、各相の電流センサ63で励磁電流が検出されなければ、各相の巻線33が断線していると判断する。
【0099】
以上説明した本実施形態(2)の巻線断線検出は、図21の巻線断線検出ルーチンによって実行される。本ルーチンは、所定周期(例えば8ms周期)で起動され、特許請求の範囲でいう断線検出手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まずステップ701で、U相の通電中(U相のスイッチング素子39のオン中)であるか否かを判定し、U相の通電中であれば、ステップ702に進み、U相の電流センサ63でU相の励磁電流が検出されたか否かを判定する。その結果、U相の励磁電流が検出されなければ、ステップ703に進み、U相の断線と判定する。
【0100】
この後、ステップ704に進み、V相の通電中(V相のスイッチング素子39のオン中)であるか否かを判定し、V相の通電中であれば、ステップ705に進み、V相の電流センサ63でV相の励磁電流が検出されたか否かを判定する。その結果、V相の励磁電流が検出されなければ、ステップ706に進み、V相の断線と判定する。
【0101】
この後、ステップ707に進み、W相の通電中(W相のスイッチング素子39のオン中)であるか否かを判定し、W相の通電中であれば、ステップ708に進み、W相の電流センサ63でW相の励磁電流が検出されたか否かを判定する。その結果、W相の励磁電流が検出されなければ、ステップ709に進み、W相の断線と判定する。
【0102】
以上のようにして、各相の断線の有無を判定した後、前記実施形態(1)で説明した図9のステップ108以降の処理を実行し、1相のみが断線していれば、1相断線フラグXdansenをONにセットし、2相以上が断線していれば、全相の通電を禁止し、警告表示部38に警告表示させる。
【0103】
本実施形態(2)では、各相の通電ラインにそれぞれ電流センサ63を設けたが、これらの代わりに、駆動コイル35の中性点に流れる励磁電流を検出するようにしても良い。この場合は、電流センサを1個だけ設けるだけで良く、低コスト化することができる。
【0104】
尚、前記実施形態(1)では、F/B制御中に、1相通電と2相通電とを交互に切り換える1−2相励磁方式で駆動するようにしたが、1相通電のみで駆動する1相励磁方式、又は2相通電のみで駆動する2相励磁方式を採用しても良い。
【0105】
また、本発明に用いるエンコーダは、磁気式のエンコーダ46に限定されず、例えば、光学式のエンコーダやブラシ式のエンコーダを用いても良い。
また、本発明に用いるモータは、SRモータ12に限定されず、エンコーダの出力信号のカウント値に基づいてロータの回転位置を検出してモータの通電相を順次切り換えるブラシレス型のモータであれば、SRモータ以外のブラシレス型のモータを用いても良い。
【0106】
また、前記実施形態のレンジ切換装置は、PレンジとNotPレンジの2つのレンジを切り換える構成であるが、例えば、ディテントレバー15の回動動作に連動して自動変速機のレンジ切換弁とマニュアルバルブを切り換えて、自動変速機のP、R、N、D、…の各レンジを切り換えるレンジ切換装置にも本発明を適用して実施できる。
【0107】
その他、本発明は、レンジ切換装置に限定されず、SRモータ等のブラシレス型のモータを駆動源とする各種の装置に適用して実施できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)を示すレンジ切換装置の斜視図
【図2】SRモータの構成を説明する図
【図3】実施形態(1)のSRモータを駆動する回路構成を示す回路図
【図4】レンジ切換装置の制御システム全体の構成を概略的に示す図
【図5】エンコーダのロータリマグネットの構成を説明する平面図
【図6】エンコーダの側面図
【図7】(a)はエンコーダの出力波形を示すタイムチャート、(b)は通電相切り換えパターンを示すタイムチャート
【図8】巻線断線検出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その1)
【図9】巻線断線検出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その2)
【図10】エンコーダカウンタルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図11】カウントアップ値ΔN算出マップの一例を示す図
【図12】指令レンジシフト、A相信号、B相信号、エンコーダカウント値の関係を示すタイムチャート
【図13】F/B制御開始位置保持処理ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その1)
【図14】F/B制御開始位置保持処理ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その2)
【図15】1相断線時通電相補正ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図16】モータF/B制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図17】通電相設定ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図18】mod(Mptn/12)から通電相への変換テーブルの一例を示す図
【図19】通電処理を説明するタイムチャート
【図20】実施形態(2)のSRモータを駆動する回路構成を示す回路図
【図21】実施形態(2)の巻線断線検出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
11…レンジ切換機構、12…SRモータ、14…出力軸センサ、15…ディテントレバー、18…パーキングロッド、20…パーキングギヤ、21…ロックレバー、23…ディテントバネ、24…Pレンジ保持凹部、25…NotPレンジ保持凹部、26…減速機構、27…自動変速機、31…ステータ、32…ロータ、33…巻線、35…駆動コイル、37…モータドライバ、38…警告表示部(警告表示手段)、41…ECU、41a…CPU(制御手段,断線検出手段)、43…Pレンジスイッチ、44…NotPレンジスイッチ、46…エンコーダ、47…ロータリマグネット、48…A相信号用の磁気検出素子、49…B相信号用の磁気検出素子、50…Z相信号用の磁気検出素子。

Claims (8)

  1. 制御対象を回転駆動するモータのロータの回転に同期してパルス信号を出力するエンコーダと、このエンコーダのパルス信号のカウント値(以下「エンコーダカウント値」という)に基づいて前記ロータの回転位置を検出して前記モータの通電相を順次切り換えることで前記ロータを目標位置まで回転駆動するフィードバック制御(以下「F/B制御」と表記する)を実行する制御手段とを備えたモータ制御装置において、
    前記モータの各相の巻線の断線を各相毎に検出する断線検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記F/B制御を開始する際に、前記断線検出手段によりいずれか1つの相の断線が検出されている場合は、少なくとも最初の2回の通電相を断線の検出されていない相の中から設定することを特徴とするモータ制御装 置。
  2. 前記制御手段は、前記断線検出手段により2相以上の断線が検出されたときには、前記モータへの通電を禁止して警告表示手段に警告表示させることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記F/B制御を開始する際に、前記断線検出手段によりいずれか1つの相の断線が検出されている場合は、通電相の切り換え順序から見て、断線が検出された相の次に切り換えられる通電相を前記最初の通電相として設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記F/B制御を開始する際に、前記最初の通電相に所定時間通電して前記ロータをF/B制御開始位置に保持するF/B制御開始位置保持処理を実行した後、通電相を切り換えて前記ロータを回転駆動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のモータ制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記断線検出手段によりいずれか1つの相の断線が検出されている場合は、前記F/B制御開始位置保持処理の時間を通常よりも長い時間に設定することを特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. 前記モータは、各相の巻線を結線した1系統の駆動コイルによって駆動されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のモータ制御装置。
  7. 前記モータは、スイッチトリラクタンスモータであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のモータ制御装置。
  8. 前記モータは、車両の自動変速機のレンジを切り換えるレンジ切換機構を駆動することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のモータ制御装置。
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