JP4423339B2 - ステッピングモータ制御装置およびステッピングモータの駆動制御方法 - Google Patents
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Description
このメータ装置は、センサからの入力に基づいて指針の指示角度を演算して、この指示角度を出力する演算制御部と、指示角度を得るのに必要な駆動軸の回動角度である目標回動角度を演算し、この目標回動角度に基づいてステッピングモータを駆動させるモータ駆動制御装置と、を備えたステッピングモータ制御装置を備えている。
そこで、このような回動量が過大な場合の脱調を防止するステッピングモータ制御装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
これを、図6には、制御周期SS1,SS2,SS3,SS4において、それぞれ指針の指示角度として、0°、10°、5°、40°が与えられた場合を示している。
この例において、例えば、制限値が10°であるとすると、指針の指示角度5°から40°に変化している制御周期SS4では、必要な回動変化量が35°であり、制限値を越えている。この場合、制御周期SS4,SS5,SS6では、指針を制限値である10°回動させる出力を行った後、最後の制御周期SS7で、差分の5°を回動させる出力を行う。
しかも、通常、制限値は、応答性を考慮して脱調が生じない値の上限値に設定されており、必要な回動変化量が制限値よりも大きい場合、常に、制限値の回動を繰り返すため、制限値よりも小さな駆動と比較して、脱調防止の観点からは好ましいものではない。
また、請求項2に記載の発明は、センサから送られるデータに対応して、ステッピングモータの駆動軸の目標回動角度を演算する目標回動角度演算ステップと、前記駆動軸の現在の回動角度と前記目標回動角度との差である目標回動変化量を演算する目標回動変化量演算ステップと、前記目標回動変化量を前記ステッピングモータの脱調が生じるおそれのない変化量の上限値未満にあらかじめ設定された制限値で割った商および余りを用い、前記制限値を超えない範囲で前記目標回動変化量を最小等分する分割目標回動量を求める分割目標回動量演算ステップと、1制御周期あたりの回動量を前記分割目標回動量として前記ステッピングモータを駆動させる駆動ステップと、を備えていることを特徴とするステッピングモータの駆動制御方法とした。
したがって、駆動軸は、現在の回動角度から目標回動角度に向けて、分割目標回動量により一定の回動変化量で回動し、回動が円滑に成される。
しかも、1制御周期における回動量である分割目標回動量は、脱調回動限界を超えない値で回動されるため、常に脱調回動限界で回動させるものと比較して、脱調回動限界の回動頻度が大幅に低下し、脱調防止性能を向上させることができる。
したがって、駆動軸は、現在の回動角度から目標回動角度に達するまで、1制御周期あたりの回動量が一定に回動し、回動が円滑に成される。
しかも、1制御周期における回動量である分割目標回動量は、脱調回動限界を超えない値であるため、常に脱調回動限界で回動させるものと比較して、脱調回動限界での回動頻度が大幅に低下し、脱調防止性能を向上させることができる。
この実施の形態のステッピングモータ制御装置は、センサ(5)から送られるデータに対応してステッピングモータ(3)の駆動軸(3a)の目標回動角度を演算する目標回動角度演算処理と、前記ステッピングモータ(3)の駆動軸(3a)の現在の回動角度と前記目標回動角度との差である目標回動変化量を演算する目標回動変化量演算処理と、前記目標回動変化量を、前記ステッピングモータ(3)の脱調回動限界を超えない範囲の分割目標回動量で等分割する分割目標回動量演算処理と、を実行し、かつ、1制御周期あたりの回動量を前記分割目標回動量として前記ステッピングモータ(3)を駆動させる制御装置(1,2)を備えていることを特徴とするステッピングモータ制御装置とした。
この指示角度信号は、あらかじめ設定された送信周期で出力されるもので、本実施例1では、10ms周期で出力されるものとする。
ステップS1で、車速データDSを読み込み、さらに、次のステップS2でデータの平均化処理を行った後、次のステップS3で補正処理を行う。なお、上述の平均化処理ならびに補正処理は、データ処理として一般的な処理であり、本発明の要旨とする部分ではないので、詳細な説明は省略する。
この制限処理は、指針4すなわち駆動軸3aを目標指示角度DAに向けて回動させるのにあたり、1回の制御周期SSにおける回動変化量を、脱調が生じるおそれの無い変化量の上限値未満の、あらかじめ設定された制限値SA内に制限する処理である。
ちなみに、本実施例1では、この制限値SAとして、10°を用いているものとするが、この制限値SAは、実験などに基づいて、任意の適正値を用いることができる。
この制限処理では、まず、ステップS21において、駆動誤差算出処理を実行する。この駆動誤差算出処理は、指針4が目標指示角度DAを指すのに必要な回動角度である目標回動変化量RRを制限値SAで除算した場合の「商」および「余り」を求める処理である。
一方、「余り」が存在しない場合には、ステップS24に進んで、「商」が0か否か判定し、「商」=0の場合には、ステップS23に進み、「商」が0でない場合には、ステップS25に進む。
Dx=Dx−1−(Dx−1−DA)/商 …(1)
作動時には、コントロールユニット1に、車速データDSが、設定周期(10ms)で入力される。
そこで、コントロールユニット1は、車速データDSを読み込み(ステップS1)、この車速データDSに基づいて、指針4の目標指示角度DAを演算し(ステップS2→S3→S4)、さらに、この目標指示角度DAに基づいて制限処理を実行して、制限値SA以下となる指示指令角度Dxを求める(ステップS5)。
この作動例は、図4に示すように、各制御周期SS1〜7において、車速データDSから演算した目標指示角度DAが0°→10°→5°→40°と変化した例を示している。
したがって、指示指令角度Dx=DAとなり、制御周期SS1では、指示指令角度Dx=0°、制御周期SS2では、指示指令角度Dx=10°、制御周期SS3では、指示指令角度Dx=5°となる。
この場合、ステップS21の駆動誤差算出処理で求められる目標回動変化量RRが、制限値SAよりも大きな値である35°となる。そして、目標回動量RRを制限値SAで除算した結果が、「商」=3、「余り」=5となる。
そこで、ステップS22→S23の処理に基づいて、「商」=4が得られる。
よって、ステップS25では、上記式(1)に各値を代入し、5−(5−40)/4を演算して、指示指令角度Dx=13.75が得られる。
したがって、制御周期SS5では、指針4の指示角度を13.75°から22.5°に変化させるもので、分割目標回動量Rθを、制限値SAよりも小さな+8.75°とする駆動信号が出力される。すなわち、駆動軸3aを+8.75°/10だけ回動させる駆動信号が10回出力される。
しかも、駆動軸3aの必要回動量を制限値SAで除算したときに、「余り」が生じる場合は、1制御周期SSにおける駆動軸3aの回動量である分割目標回動量Rθは、制限値SAよりも小さな値となり、駆動軸3aを制限値SAで回動させるのは、「余り」が生じない場合だけとなる。このため、常に制限値SAで回動させる従来技術と比較して、制限値SAに達する出力機会を減らして、脱調防止性能の向上を図ることができる。
2 モータ駆動制御回路(制御装置)
3 ステッピングモータ
3a 駆動軸
5 車速センサ
A ステッピングモータ制御装置
Claims (2)
- センサから送られるデータに対応してステッピングモータの駆動軸の目標回動角度を演算する目標回動角度演算処理と、前記ステッピングモータの駆動軸の現在の回動角度と前記目標回動角度との差である目標回動変化量を演算する目標回動変化量演算処理と、前記目標回動変化量を前記ステッピングモータの脱調が生じるおそれのない変化量の上限値未満にあらかじめ設定された制限値で割った商および余りを用い、前記制限値を超えない範囲で前記目標回動変化量を最小等分する分割目標回動量を求める分割目標回動量演算処理と、を実行し、かつ、1制御周期あたりの回動量を前記分割目標回動量として前記ステッピングモータを駆動させる制御装置を備えていることを特徴とするステッピングモータ制御装置。
- センサから送られるデータに対応して、ステッピングモータの駆動軸の目標回動角度を演算する目標回動角度演算ステップと、
前記駆動軸の現在の回動角度と前記目標回動角度との差である目標回動変化量を演算する目標回動変化量演算ステップと、
前記目標回動変化量を前記ステッピングモータの脱調が生じるおそれのない変化量の上限値未満にあらかじめ設定された制限値で割った商および余りを用い、前記制限値を超えない範囲で前記目標回動変化量を最小等分する分割目標回動量を求める分割目標回動量演算ステップと、
1制御周期あたりの回動量を前記分割目標回動量として前記ステッピングモータを駆動させる駆動ステップと、
を備えていることを特徴とするステッピングモータの駆動制御方法。
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