JP4209041B2 - 球状アルミナ粉末の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体封止材、各種基板用等の充填材として好適な球状アルミナ粉末及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、球状アルミナ粉末は、熱伝導性、絶縁性に優れているので、半導体封止材や基板等の絶縁材料の充填材として使われている。しかしながら、球状シリカ粉末と比べると、流動性、金型摩耗特性、耐湿信頼性等が劣っているので、これらを解決しなければならない課題が球状アルミナ粉末にはある。
【0003】
特に、金型摩耗特性の改善が大きな課題であり、それを球状形態の最適化により解決することの提案がある。例えば、特開平5−294613号公報には、破砕アルミナ粉を、ハロゲン化合物の存在下で加熱処理することによって、カッティングエッジのない丸みを帯びた粒子(角取り粒子)とすることが開示されている。このようして得られた角取りアルミナは、破砕形状アルミナよりも摩耗特性は確かに改善されるが、球状とは言い難いので、球状シリカ並に高度なレベルにまで改善することができない。
【0004】
一方、バイヤー法等で得られたアルミナを高温火炎中に溶射し、球状化する方法が知られている。しかし、この方法で得られた球状アルミナにおいても、摩耗特性はある程度改善されるが不十分であり、しかも原料に含まれる不純物Naの除去が困難で、数100ppm以上のNa分が残存する。充填材のNa分が多いと、例えば半導体封止材に使用した場合に耐湿信頼性が著しく低下するため、使用することができない。
【0005】
そこで、球状且つNa分の少ないアルミナ粉末の製法として、金属アルミニウムを爆発燃焼させてアルミナを製造する方法がある(特開平5−193908号公報)。この方法によって、高度に金型摩耗特性を高度に改善することができるが、Na分が少ないにもかかわらず、どういうわけか耐湿信頼性が不十分である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、高度な熱伝導性(放熱性)を維持しつつ、金型摩耗特性、流動性及び耐湿信頼性を改善したアルミナ粉末、特に充填材として好適な球状アルミナ粉末を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は水酸化アルミニウム粉末又は水酸化アルミニウム粉末のスラリーを、強力な分散機能を有するフィード管から火炎中に噴霧し、得られた微粉末を500℃以上の高温で捕集する、主結晶相がδとαからなり、それぞれのX線回折における最大ピーク強度比が1:9〜9:1、平均球形度が0.90以上、Na含有量が50ppm以下であり、しかも粉末濃度20重量%の純水スラリーのpHが6〜8であることを特徴とする球状アルミナ粉末の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、更に詳しく本発明について説明する。
【0009】
本発明の球状アルミナは、主結晶相のδとαの合計が90質量%以上であり、それぞれのX線回折における最大ピーク強度比が28:72〜85:15である。δ、α以外の低温型結晶相、例えばγ、θが多く存在すると放熱性が著しく損なわれるので、それらはできるだけ少ないほうがよい。δとαの割合については、δが著しく多いと放熱性が、またαが著しく多いと金型摩耗特性が急激に低下するので、いずれもX線回折における最大ピーク強度比が90%をこえないこと、特にδ、α共にその最大ピーク強度比が30〜70%の構成比率であることが好ましい。δとαの構成比率は、CuKα線による粉末X線回折装置で得られたδ結晶相の最大ピーク強度〈2 1 14〉面とα結晶相の最大ピーク強度〈1 1 3〉面の強度を算出し、両結晶相中に対する割合(%)から求めることができる。算出に際し、δ結晶相の最大ピーク強度〈2 1 14〉面はα結晶相の他のピーク強度と重なりあるためピーク分離が必要である。

【0010】
本発明の球状アルミナ粉末の平均球形度は、0.90以上、好ましくは0.95以上である。この値より低くなると、金型摩耗特性が急減に低下するうえに、流動性も低下する。
【0011】
平均球形度は、次に示す方法で測定される。まず、粒子像から粒子の投影面積(A)と周囲長(PM)を測定する。周囲長(PM)に対応する真円の面積を(B)とすると、その粒子の球形度はA/Bとして表示できる。そこで試料粒子の周囲長(PM)と同一の周囲長を持つ真円を想定するとPM=2πr、B=πr2であるから、B=π×(PM/2π)2となり、個々の粒子の球形度は、球形度=A/B−A×4π/(PM)2として算出できる。これを任意に選ばれた200個以上の粒子について測定し、その平均値を平均球形度とする。実際の測定は、市販のフロー式粒子像分析装置を用いて行われ、数千個の粒子の体積基準の平均値が自動測定される。
【0012】
本発明において、Naは原料段階から多く含まれやすい不純物であり、耐湿信頼性に悪影響を及ぼすので制御する必要がある。本発明においては、Naは50ppm以下、好ましくは20ppm以下に規制する必要がある。Naの規制はできる限り原料である水酸化アルミニウム粉末の段階で行うことが望ましいが、原料のNaレベル及びNa低減処理技術とコストとのバランスより、後述する本発明の球状アルミナ粉末の製造方法における捕集技術によって行うことが好ましい。
【0013】
本発明が備えなければならない次の条件は、アルミナ粉末の中性度である。本発明では、アルミナ粉末濃度20重量%の純水スラリーのpHが6〜8となるアルミナ粉末であることが必要である。これ以外のpHを示すアルミナ粉末は、結局のところ、金属等の陽イオン不純物、又は硝酸、硫酸、ハロゲン等の陰イオン不純物が多く含まれていることになり、耐湿信頼性に悪影響を及ぼす。
【0014】
本発明の球状アルミナ粉末は、次のようにして製造することができる。
【0015】
本発明で使用される原料は、水酸化アルミニウム粉末又はそのスラリーであるが、特に好ましくは、水酸化アルミニウム粉末のスラリーである。その理由は、アルミナ粉末のスラリーを原料とする場合に比較し、水酸化アルミニウム粉末は、δとαの割合とその構成比率の制御が容易であり、高球形度品が得られやすいからである。すなわち、後述する溶射工程において、水酸化アルミニウム粉末の場合は脱水反応し、アルミナとなるが、その生成過程において順次結晶性の高いアルミナが形成されるために、δとαの割合を制御しやすくなるのに対し、アルミナの場合は、一般にはα結晶相タイプであり、δ結晶相の高い球状アルミナが得られ難いためと、α結晶相タイプは高温で安定なため、高い球形度を得るにはより高い火炎温度が必要になるためである。また、本発明において、水酸化アルミニウム粉末を原料とする他の利点は、同レベルのNa含有量にするためのNa除去が容易であることである。この理由としては、水酸化アルミニウム粉末の場合、脱水反応によって粒子表面のNaだけでなく粒内に存在するNaも水と共に除去されやすいためと考えられる。更には、アルミナに比べ水酸化アルミニウムは、焼成されていない分だけ原料費も安くなる。
【0016】
本発明で使用される水酸化アルミニウム粉末のスラリーについて、更に詳述すると、スラリー濃度については特に限定されないが、概ね10〜70重量%の範囲が好ましい。10重量%未満では著しく生産性が損なわれ、70重量%を越えると、原料の粒度、純度にもよるがスラリー粘度が上昇し、輸送及び噴霧が困難となる。溶媒については水が、分散性、安全性及び経済性の点で好ましいが、原料である水酸化アルミニウム粉末を分散させることができれば、アルコール等の可燃性液体や水−アルコール等の混合溶液でもよい。スラリーの調製については、溶媒と原料粉を所定量投入し、十分分散するまで撹拌機等で混合すればよく、特別な調製法は必要としない。
【0017】
本発明においては、水酸化アルミニウム粉末のδ、αアルミナ粉末への転化と球状化には溶射法が用いられる。溶射法によれば、球状化させやすい利点があるが、火炎温度を2000℃前後に高める必要があるため、球状化された粒子が合着し、球形度が低下する問題がある。そこで、本発明では、水酸化アルミニウム粉末を媒体中に分散させてスラリー状態とし、それを火炎中に微細な霧状で噴霧供給することが重要となる。噴霧方法としては、スプレードライヤーで用いられているような噴霧ノズルを利用できるが、好ましくは強力な分散機能を有するフィード管による噴射であり、湿式スラリーの噴射には二流体ノズルが好ましい。
【0018】
また、上記湿式スラリーのかわりに、水酸化アルミニウム粉末を酸素、空気等の気体に分散させた乾式フィード法を用いることができる。この場合、強力な分散機能を有するフィード法で十分に分散させることが重要となり、例えばフィード管部をエゼクタ効果と高速空気流によるせん断力による分散を利用したリングノズル方式で行うことが好ましい。
【0019】
火炎の形成には、水素、天然ガス、アセチレンガス、プロパンガス、ブタン等の燃料ガスと、空気、酸素等の助燃ガスとをノズルから噴射・燃焼させることによって行うことができる。火炎の温度は、2000℃程度以上にする。
【0020】
火炎中に噴射された水酸化アルミニウム粉末は、高温の熱処理を受けて、δ、αアルミナ粉末への転化と球状化が行われる。熱処理された粉末は、排ガスと共にブロワー等で吸引され、サイクロンやバグフィルターの捕集器で捕集される。その際の捕集温度は少なくとも500℃は必要である。捕集温度を高くするほどNaの除去が容易となるので好ましいが、捕集器の材質からその上限は1100℃程度とする。捕集温度が500℃未満では、溶射でガス化したNa成分が捕集粉に付着析出しNa含有量が多くなる。また、その他の陽イオン不純物や陰イオン不純物が多く混入し、アルミナ粉末の中性度が不十分となる。
【0021】
上記特開平5−193908号公報の技術では、Na分が少ないにもかかわらず、吸湿信頼性が低くなる原因は、この捕集温度に関係していると考えられ、本発明よりも著しく低温で捕集されているものと思われる。本発明のように、高温捕集を行うことによって、粉末濃度20重量%の純水スラリーのpHが6〜8の中性域にすることができる。
【0022】
【実施例】
以下、実施例、比較例をあげて更に具体的に本発明を説明する。
【0023】
燃焼炉を用いて、溶射法で球状アルミナを製造した。燃焼炉は開放型で、内炎と外炎が形成できるように、二重管構造のLPG−酸素混合型バーナーが炉頂に設けられており、そのバーナーの中心部には更にスラリー噴射用の二流体ノズルが取り付けられている。そして、二流体ノズルの中心からスラリーが、またその周囲から酸素がそれぞれ火炎に噴射される。火炎の形成は、二重管構造バーナーのそれぞれの噴射口の細孔から、外炎形成用と内炎形成用のLPG−酸素の混合ガスが噴射されることによって行われ、LPGと酸素ガス量の制御によって火炎状態が調整される。火炎を通過した熱処理物は、ブロワーで捕集系に送られ、まず内壁がアルミナライニングされたサイクロンで捕集され、更にコージェライト製セラミックフィルターからなるバグフィルターで捕集される。途中の連絡配管は水冷ジャケット方式で水冷されている。また、サイクロン及びバグフィルターの前に冷却エアを吸引できる一次エア導入孔及び二次エア導入孔とその導入量を調整するバルブが設けられている。冷却水量とエア導入量の調整によってサイクロン及びバグフィルターの捕集温度が調節される。
【0024】
実施例1〜2 比較例1
平均粒径8μm、Na含有量400ppmの水酸化アルミニウム粉末(日本軽金属社製、商品名BF083)を純水に入れ、粉末濃度50重量%の湿式スラリーを調製した。これを二流体ノズル(アトマックス社製「型番BNH160S−IS」)の中心から、燃焼炉の火炎中に20kg/hの割合で噴射した。噴射には、ゲージ圧0.3MPa、ガス量約12Nm3/hの酸素ガスを使用した。
【0025】
一方、バーナーからは、内炎用として、LPG:6Nm3/hと酸素ガス:18Nm3/hの混合ガスを、外炎用として、バーナーの最外周の空隙から、LPG:4Nm3/hと酸素ガス:12Nm3/hの混合ガスを噴射した。連絡配管の冷却水量、一次エア導入孔及び二次エア導入孔の開度を種々操作し、粉末をサイクロンとバグフィルターで捕集した。各捕集器の捕集温度と、以下に従って測定された粉末特性の結果を表1に示す。
【0026】
(1)平均球形度
シスメックス社製フロー式粒子像分析装置(商品名「FPIA−1000」)を用い、自動測定した。
(2)δ、αの構成比率
粉末X線回折装置を用い、δ結晶相の最大ピーク強度〈2 1 14〉面とα結晶相の最大ピーク強度〈1 1 3〉面の強度を算出し、両結晶相中に対するδ結晶相の割合(%)を求めた。
(3)Na含有量
粉末の一定量を純水中に浸漬し100℃の温度で24時間放置した際に抽出されたNa+を原子吸光法にて測定した。
(4)粉末濃度20重量%純水スラリーのpH
粉末と純水を用い、粉末濃度20重量%になるようにスラリーを調整し、1分間振とうした後、5分間静置した溶液のpHをpHメーターにて測定した。
(5)平均粒径
コールター社製レーザー回折散乱法粒度分布測定装置(商品名「LS−230」)を用いて測定した。
【0027】
【表1】
Figure 0004209041
【0028】
表1より、本発明の製造条件で製造された実施例1、2の球状アルミナ粉末は、本発明で規定された全ての粉末特性を満たしていたが、500℃未満の捕集温度で操業された比較例1では、Na含有量が非常に多いものであった。
【0029】
実施例3 比較例2〜3
バーナーの中心部に設置された湿式スラリー噴射用二流体ノズルのかわりに、リングノズル方式のフィード管を設け、テーブルフィーダーを用いて水酸化アルミニウム粉末を乾式で供給した。供給量はテーブルフィーダーの回転数を調整して20kg/hとし、輸送用ガスとしてゲージ圧0.4MPa、ガス量約15Nm3/hの酸素ガスを用い、バーナー内のリングノズル方式のフィード管へ定量供給した。原料の供給法以外は、実施例1に準じて熱処理を行い、粉末を捕集した(実施例3)。次に、フィード管内のリングノズルを外したこと以外は、実施例3と同じ条件で実施した(比較例2)。更に、捕集温度をかえたこと以外は、実施例3と同じ条件で実施した(比較例3)。それらの結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
Figure 0004209041
【0031】
表2より、乾式スラリーを用いても、本発明で規定された全ての粉末特性を有する球状アルミナ粉末がが得られ(実施例3)、原料を強力に分散させない比較例2では平均球形度が低下し、500℃未満の捕集温度である比較例3ではNa含有量が非常に多かった。
【0032】
実施例4
平均粒径30μm、Na含有量300ppmの水酸化アルミニウム粉末(日本軽金属社製、商品名BW33)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして球状アルミナ粉末を製造した。その結果を表3に示す。
【0033】
実施例5
実施例1で使用した水酸化アルミニウム粉末を湿式ボールミルで24時間粉砕し、平均粒径1μm、Na含有量400ppmとしたものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして球状アルミナ粉末を製造した。その結果を表3に示す。
【0034】
【表3】
Figure 0004209041
【0035】
表3より、原料の水酸化アルミ粉末の粒度を変更しても本発明の球状アルミナが得られた。
【0036】
比較例4
水酸化アルミニウム粉末のかわりに、平均粒径20μm、Na含有量5ppmの金属アルミニウム粉末を用いたこと以外は、実施例1に準じて球状アルミナ粉末を製造した。その結果を表4に示す。
【0037】
比較例5
水酸化アルミニウム粉末のかわりに、平均粒径15μm、Na含有量50ppmのαアルミナ粉末を用いたこと以外は、実施例1に準じて球状アルミナ粉末を製造した。その結果を表4に示す。
【0038】
【表4】
Figure 0004209041
【0039】
表4より、金属アルミニウム粉末を原料に用いた比較例4では、pHが6未満となり、またαアルミナ粉末を用いた比較例5では、δ、αの構成比率が0%となって、いずれも本発明の球状アルミナ粉末を製造することができなかった。
【0040】
本発明の球状アルミナ粉末の充填材としての効果を確認するため、半導体封止材を調合し、熱伝導率、流動性、耐湿信頼性及び金型摩耗特性を以下に従い評価した。それらの結果を表5に示す。
【0041】
半導体封止材の調合は、各実施例、各比較例のサイクロン捕集品とバグフィルター捕集品とを7:3の重量比で混合してなる充填材265.7重量部と、シランカップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)1.0重量部とを混合し、次いでエポキシ樹脂(クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)21.6重量部、硬化剤(フェノールノボラック型エポキシ樹脂)10.9重量部、離型剤(カルナバワックス)1.0重量部及び硬化促進剤(トリフェニルホスフィン)0.2重量部を配合し、熱ロールで10分間混練した後、冷却粉砕して行った。
【0042】
(6)熱伝導率
熱伝導率測定装置(アグネ社製「ARC−TC−1型」)を用い、室温において温度傾斜法で測定した。
(7)流動性
175℃におけるスパイラルフローを測定した。
(8)耐湿信頼性
アルミウム配線を有する16ピンモニターICをトランスファー成形し、硬化後260℃のハンダ浴に10秒間浸漬した後、120℃、2気圧の水蒸気中で20V印加してアルミニ配線のオープン不良率(断線率)とリーク不良率(アルミニウム線間の漏れ電流値が10nA以上になった率)との和が50%以上になるまでの時間を求めた。試料個数は20個である。
(9)金型摩耗特性
サイクロン捕集品とバグフィルター捕集品を7:3の重量比で配合して得られた上記充填材をシリコーンゴムに40体積%を配合して混練した後、フローテスターにて直径1000μmの孔が開いたアルミニウム製円板を通過させ、その広がりの大きさを測定した。なお、試料の通過量は100gとした。
【0043】
【表5】
Figure 0004209041
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、熱伝導性、流動性、耐湿信頼性及び金型摩耗特性に優れた半導体封止材を得ることのできる球状アルミナ粉末が提供される。
【0045】
本発明の球状アルミナの製造方法によれば、上記特性を有する球状アルミナを容易に製造することができる。

Claims (1)

  1. 水酸化アルミニウム粉末又は水酸化アルミニウム粉末のスラリーを強力な分散機能を有するフィード管から火炎中に噴霧し、得られた微粉末を500℃以上の高温で捕集する、主結晶相がδとαからなり、それぞれのX線回折における最大ピーク強度比が1:9〜9:1、平均球形度が0.90以上、Na含有量が50ppm以下であり、しかも粉末濃度20重量%の純水スラリーのpHが6〜8であることを特徴とする球状アルミナ粉末の製造方法。
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