JP4206484B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置に識別図柄を可変状態および可変停止状態で順に表示し、識別図柄の可変停止時の態様に基づいて大当りの抽選結果を報知する構成の遊技機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
上記遊技機には表示パターン群の中から表示パターンを選択し、図柄表示装置に表示パターンの選択結果に応じた演出表示を行う構成のものがある。この構成の場合、表示パターンの出現率や種類等の出現態様が長時間遊技を行う間に画一化されるので、画面に飽きが生じ、遊技のおもしろさ低下する虞れがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技のおもしろさを継続的に得ることができる遊技機を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の遊技機は、遊技盤に設けられ識別図柄が可変表示される表示装置と、前記遊技盤に設けられパチンコ球が入賞することが可能な始動口と、予め決められた時間が経過する毎にランダムカウンタに予め決められた値を加算することでランダムカウンタを更新するものであってランダムカウンタの更新処理を予め決められた初期値および予め決められた上限値の範囲内で行う手段と、ランダムカウンタの取得結果が記録されるカウンタデータエリアを有するRAMと、パチンコ球が前記始動口内に入賞した場合にランダムカウンタの更新結果を取得しランダムカウンタの取得結果を前記RAMのカウンタデータエリアに記録する手段と、前記RAMのカウンタデータエリアにランダムカウンタの取得結果が記録されている場合に前記RAMのカウンタデータエリアから取得順序が最も古いランダムカウンタの取得結果を検出しランダムカウンタの検出結果を予め決められた大当り値と比較することに基づいて大当りであるか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段が大当りであるか否かを判定した場合に前記大当り判定手段の判定結果を報知するための識別図柄を設定する図柄設定手段と、複数の変動パターンのそれぞれに対して識別図柄の可変表示を開始してから停止するまでの所要時間である変動表示時間を設定してなる変動パターンテーブルが予め記録された手段と、前記大当り判定手段が大当りであるか否かを判定した場合に変動パターンテーブルから変動パターンを選択的に設定する手段と、変動パターンが設定された場合に識別図柄の可変表示を開始するための表示制御コマンドを送信する手段と、表示制御コマンドが送信された場合に前記RAMのカウンタデータエリアから大当りであるか否かを判定するために使用された取得順序が最も古いランダムカウンタの取得結果を消去する手段と、表示制御コマンドが送信されてから変動パターンの設定結果に応じた変動表示時間が経過した時点で図柄確定コマンドを送信する手段と、前記表示装置に識別図柄が可変状態で表示開始されてから可変停止状態で表示されるまでの演出内容を決めるための第1の表示パターンを複数の変動パターンのそれぞれに対して設定してなる第1の表示パターンテーブルおよび前記表示装置に識別図柄が可変状態で表示開始されてから可変停止状態で表示されるまでの演出内容を決めるための第2の表示パターンを複数の変動パターンのそれぞれに対して設定してなる第2の表示パターンテーブルが予め記録された手段と、第1の表示パターンテーブルおよび第2の表示パターンテーブルのいずれを選択するかに相当するパラメータを第1のスペックおよび第2のスペック相互間で切換える手段と、第1のスペックが設定されている状態では変動パターンが設定されることに基づいて第1の表示パターンテーブルから変動パターンの設定結果に応じた第1の表示パターンを選択的に設定し第2のスペックが設定されている状態では変動パターンが設定されることに基づいて第2の表示パターンテーブルから変動パターンの設定結果に応じた第2の表示パターンを選択的に設定する手段と、表示制御コマンドが送信された場合に前記表示装置に識別図柄の可変表示を開始すると共に図柄確定コマンドが送信された場合に前記図柄設定手段の設定結果に応じた識別図柄を前記表示装置に可変停止状態で表示するものであって第1のスペックが設定されている状態では識別図柄を可変状態で表示開始してから可変停止状態で表示するまでの様子を第1の表示パターンの設定結果で表示すると共に第2のスペックが設定されている状態では識別図柄を可変状態で表示開始してから可変停止状態で表示するまでの様子を第2の表示パターンの設定結果で表示する表示制御手段と、前記表示装置に識別図柄が可変停止状態で表示された場合に識別図柄を継続的に表示する待機表示を行う手段と、図柄確定コマンドが送信された場合に待機表示時間の計測を開始するものであって待機表示時間の計測結果が予め決められた値に到達する前に前記RAMのカウンタデータエリアにランダムカウンタの取得結果が記録された場合および待機表示時間の計測結果が予め決められた値に到達しても前記RAMのカウンタデータエリアにランダムカウンタの取得結果が記録されなかった場合のそれぞれに待機表示時間の計測を終える手段と、待機表示時間の計測結果が予め決められた値に到達しても前記RAMのカウンタデータエリアにランダムカウンタの取得結果が記録されなかった場合にデモ表示コマンドを送信する手段と、デモ表示コマンドが送信された場合には 待機表示に換えて客待ち状態にあることを遊技者に報知するデモンストレーション表示を前記表示装置に行うと共にデモ表示時間の計測を開始する手段と、デモ表示時間の計測結果が予め決められた値に到達する前に表示制御コマンドが送信された場合およびデモ表示時間の計測結果が予め決められた値に到達しても表示制御コマンドが送信されなかった場合のそれぞれにデモ表示時間の計測を終える手段と、デモ表示時間の計測結果が予め決められた値に到達しても表示制御コマンドが送信されないことに基づいてデモ表示時間の計測が終了した場合に前記表示装置にデモンストレーション表示に換えて待機表示を行うと共に新たに待機表示時間の計測を開始する手段と、新たな待機表示時間の計測結果が予め決められた値に到達する前に表示制御コマンドが送信された場合および新たな待機表示時間の計測結果が予め決められた値に到達しても表示制御コマンドが送信されなかった場合のそれぞれに新たな待機表示時間の計測を終える手段と、新たな待機表示時間の計測結果が予め決められた値に到達しても表示制御コマンドが送信されないことに基づいて新たな待機表示時間の計測が終了した場合にデモ表示時間の計測を再開すると共に前記表示装置に待機表示に換えてデモンストレーション表示を再開する手段を備え、第1のスペックの設定状態でデモ表示コマンドが送信された場合には1回目のデモンストレーション表示の開始に連動して第1のスペックから第2のスペックに切換えられると共に第2のスペックの設定状態でデモ表示コマンドが送信された場合には1回目のデモンストレーション表示の開始に連動して第2のスペックから第1のスペックに切換えられ、1回目のデモンストレーション表示が終了した後にはデモンストレーション表示が再開される毎に第1のスペックおよび第2のスペックが交互に切換えられ、遊技者が第1のスペックの設定状態でパチンコ球を前記始動口内に入賞させた場合には第1のスペックが確定すると共に第2のスペックの設定状態でパチンコ球を前記始動口内に入賞させた場合には第2のスペックが確定するところに特徴を有する。このため、表示パターンの出現態様に大きな変化を付けることができるので、長時間遊技を行う場合にも画面に飽きが生じ難くなり、遊技のおもしろさが継続的に得られる。しかも、遊技者が遊技を中断し、始動口内にパチンコ球が入賞しないようにすることに基づいてスペックを切換え、表示パターンの出現態様を変えることができる。しかも、表示パターンの表示中に表示モードが変わることがなくなるので、表示パターンが途中から変わる不整合な画面が出現することがなくなる。しかも、遊技者が好みのスペックに変わったタイミングでパチンコ球を始動口内に入賞させ、表示モードの中から好みのものを設定する新たな楽しみが得られる。
【0004】
<請求項3〜4に係る発明について>
サブ制御装置がメイン制御装置からの指令信号を検出することに基づいて表示パターン群の選択的な設定処理を行うところに特徴を有している。この指令信号としてはサブ制御装置に表示装置の表示内容を指令する表示コマンド等の既存のコマンドが好ましく、表示パターン群の設定目的だけに使用される専用コマンドは好ましくない。この構成の場合、メイン制御装置に表示パターン群の選択プログラムを記録する必要がなくなり、表示パターン群が異なる異機種にメイン制御装置を流用するときにメイン制御装置の制御内容を変更する手間が少なくなるので、メイン制御装置を異機種間で簡単に流用できる。
【0005】
<請求項5〜6に係る発明について>
サブ制御装置がメイン制御装置からの指令信号とは無関係な内部基準に基づいて表示パターン群の選択的な設定処理を行うところに特徴を有している。この内部基準とは、サブ制御装置が内部で計測する時間やランダムカウンタ等、サブ制御装置がメイン制御装置からの指令信号とは無関係に検出できるものを称している。この構成の場合、メイン制御装置に表示パターン群の選択プログラムを記録する必要がなくなり、表示パターン群が異なる異機種にメイン制御装置を流用するときにメイン制御装置の制御内容を変更する手間が少なくなるので、メイン制御装置を異機種間で簡単に流用できる。
【0006】
<請求項7に係る発明について>
複数の表示パターン群が時間を条件に切換えて使用されるところに特徴を有する。この構成の場合、単に遊技を続けているだけで表示パターン群が切換り、数多くの表示パターンを見ることができるので、遊技のおもしろさが高まる。
<請求項8に係る発明について>
複数の表示パターン群が大当りの発生を条件に切換えて使用されるところに特徴を有する。この構成の場合、大当りを勝取った喜びに加えて別の出現態様で表示パターンが見られる楽しみができるので、遊技のおもしろさが高まる。
【0007】
<請求項9に係る発明について>
複数の表示パターン群がリーチの発生を条件に切換えて使用されるところに特徴を有する。この構成の場合、例えば特定のリーチが発生することに基づいて表示パターン群を切換えることができる。このため、リーチが続けて発生する場合に同一の表示パターンが続けて出現することが少なくなるので、表示パターンに退屈感を感じ難くなり、遊技のおもしろさが高まる。
<請求項10に係る発明について>
表示装置に表示パターンに応じた表示が行われているときには表示パターン群の切換えが行われないところに特徴を有する。この構成の場合、表示パターンの表示時には表示パターン群が切換えられず、表示パターンの表示終了後に切換えられるので、表示パターンの演出内容が途中から変わる不整合な画面が出現することがなくなる。特に表示パターン群を時間を条件に切換えるにあたって、表示パターンに応じた表示が行われているときには表示パターン群の切換えが行われないようにしたときには表示パターンの切換えタイミングに表示パターンの表示時間に依存したばらつきができるので、表示パターンの出現態様にランダム性が発生し、画面に飽きが一層生じ難くなる。
【0008】
<請求項11に係る発明について>
表示パターンに応じた表示の終了から設定時間が経過するまでは表示パターン群の切換えが行われないところに特徴を有している。この構成の場合、表示パターンの表示終了から設定時間が経過するのを待って表示パターン群が切換えられる。このため、表示パターンの表示時間に依存して表示パターン群の切換え時間のばらつきが助長されるので、表示パターンの出現態様のランダム性が高まり、画面に飽きがより一層生じ難くなる。
【0009】
<請求項12に係る発明について>
パチンコ球の始動口に対する入賞または始動ゲートに対する通過が設定時間ない場合に表示パターン群が切換えられるところに特徴を有している。この構成の場合、遊技者が遊技を中断し、始動口内にパチンコ球が入賞等しないようにすることに基づいて表示パターン群を切換え、表示パターンの出現態様を変えることができるので、遊技のおもしろさが高まる。
【0010】
<請求項13に係る発明について>
表示装置に現在の表示パターン群を報知する表示が行われるところに特徴を有している。この構成の場合、表示パターン群が好みの状態であるときにパチンコ球を打出し、好みの表示パターンを出現させる楽しみができるので、遊技のおもしろさが高まる。
【0011】
<請求項14に係る発明について>
電源スイッチおよびリセットスイッチが同時にオン操作されたときにはサブ制御装置が第1の表示パターン群を初期設定し、電源スイッチが単独でオン操作されたときにはサブ制御装置が第2の表示パターン群を初期設定するところに特徴を有する。この構成の場合、パチンコホール側が電源スイッチのオン操作時にリセットスイッチを選択的にオン操作だけで表示パターン群を選択できるので、パチンコホール側にとっては開店時に複数の同一台を異なる演出内容に設定しておくことができ、遊技者にとっては予想外の演出が出現する楽しみができる。
【0012】
<請求項15に係る発明について>
サブ制御装置が主電源の投入時に固定された表示パターン群を初期設定するところに特徴を有する。この構成の場合、パチンコホール側が主電源を投入したときには複数の台が共通の表示モードに初期設定され、その後に表示パターン群の選択的な設定処理が行われることに基づいて台毎の表示モードにばらつきができる。このため、パチンコホール側が電源スイッチのオン操作時にリセットスイッチをオン操作するか否かに迷うことがなくなる。
【0013】
<請求項16に係る発明について>
複数の表示パターン群に共通の表示パターンが設定されている場合に現在の表示パターン群が表示されるところに特徴を有する。この構成の場合、複数の表示パターン群に共通の表示パターンが設定されているので、表示パターンの出現態様だけでは現在の表示モードを把握できない虞れがあるが、現在のモードが表示されるので、現在のモードが自分の望むものであるか否かを遊技者が自ら判断できる。
【0014】
<請求項17に係る発明について>
識別図柄の可変表示が行われる毎に表示パターン群の設定処理を行うか否かが判定されるところに特徴を有する。この構成の場合、表示パターン群の設定処理を行うか否かが可変表示毎に判定され、表示パターン群の設定処理を行うことが判定された場合に表示パターン群の設定処理が行われる。このため、表示モードの変更時期を予測し難くなるので、遊技者に表示モードの変更時期を探求する新たな楽しみを与えることができる。
【0015】
<請求項18に係る発明について>
デモンストレーション表示または待機表示が行われることに基づいて表示パターン群の設定処理が行われるところに特徴を有する。後者の待機表示とは直前の可変停止図柄を表示するものであり、内部的にはコマンドの出力を待つコマンド待ち処理が行われている。前者のデモンストレーション表示とは遊技機が客待ち状態にあることを遊技者に報知するものであり、待機表示の開始から設定時間が経過してもパチンコ球が始動口内に入賞しない場合に待機表示がデモンストレーション表示に切換わる。これら待機表示およびデモンストレーション表示は表示パターンとは無関係な実質的な遊技停止時に行われるものである。このため、表示パターンの表示中に表示モードが変わることがなくなるので、表示パターンが途中から変わる不整合な画面が出現することがなくなる。
【0016】
<請求項19に係る発明について>
1回目のデモンストレーション表示または1回目の待機表示が行われたときにはパチンコ球が始動口内に入賞するまで表示パターン群の次の設定処理が行われないところに特徴を有する。パチンコ球が始動口内に入賞しないときには待機表示およびデモ表示が繰返される。1回目のデモンストレーション表示とはデモンストレーション表示および待機表示が繰返される場合の1回目の表示を称している。また、1回目の待機表示とは確定表示の直後に行われる待機表示のことではなく、1回目のデモンストレーション表示の直後に行われる待機表示のことを称している。この構成の場合、遊技者がパチンコ球を遊技盤内に打出して始動口内に入賞させ、1回目のデモンストレーション表示または1回目の待機表示が出現するまで遊技を停止していれば、表示モードが自動的に切換わるので、好みに応じて表示モードを選択する新たな楽しみを遊技者に与えることができる。
【0017】
<請求項20に係る発明について>
待機表示毎またはデモンストレーション表示毎に表示パターン群の設定処理が行われるところに特徴を有する。この構成の場合、1回目のデモンストレーション表示,2回目のデモンストレーション表示……の度に表示モードが変わる。この状態でパチンコ球が始動口内に入賞すると、デモンストレーション表示が終了して可変表示が開始され、デモンストレーション表示の終了時点の表示モードが設定される。このため、遊技者がデモンストレーション表示の回数を考慮し、好みの表示モードに変わったタイミングでパチンコ球を始動口内に入賞させ、遊技者に全ての表示モードの中から好みのものを設定する新たな楽しみを与えることができる。この作用・効果は待機表示毎に表示モードを変える場合にも同一である。
【0018】
<請求項21に係る発明について>
サブ制御装置がメイン制御装置からの可変表示コマンドを検出することに基づいてランダムカウンタの計測値を取得し、計測値の取得結果に基づいて表示パターン群の切換えの有無を判断するところに特徴を有する。この可変表示コマンドはサブ制御装置に可変表示の開始を指令するものであり、表示モードの選択に係る専用コマンドではない。従って、現行のメイン制御装置の制御内容を変更せず、サブ制御装置に表示モード選択に係る処理を追加する程度で表示モードの切換え機能を簡単に搭載できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例を図1ないし図16に基づいて説明する。パチンコホールの台島には、図16に示すように、外枠1が設置されている。この外枠1は前後面が開口する四角筒状をなすものであり、外枠1の前面には、図15に示すように、前面扉2が左側辺部の垂直な軸(図示せず)を中心に回動可能に装着されている。また、前面扉2の前面には横長な長方形状の皿板3が左側辺部の垂直な軸(図示せず)を中心に回動可能に装着されている。この皿板3の前面には上皿4が固定されており、上皿4内にはパチンコ球(図示せず)が貯溜されている。
【0020】
前面扉2の前面には右下部に位置して発射ハンドル5が回動可能に装着されており、発射ハンドル5の後方には、図16に示すように、発射モータ6が装着されている。この発射モータ6の回転軸にはクランク機構を介して打球槌(いずれも図示せず)が連結されており、発射ハンドル5が図15の時計回り方向へ回動操作されると、発射モータ6に電源が与えられ、打球槌が上皿4内のパチンコ球を上皿4内から弾き出す。
【0021】
前面扉2の前面には、図15に示すように、矩形状の窓枠7が左側辺部の垂直な軸(図示せず)を中心に回動可能に装着されており、窓枠7の内周面には透明なガラス窓(図示せず)が保持されている。また、前面扉2の後面には額縁状の機構盤(図示せず)が固定されている。この機構盤には遊技盤8が保持されており、遊技盤8は窓枠7のガラス窓により前方から覆われている。また、前面扉2の前面には右側部に位置して枠鍵9が装着されており、枠鍵9は前面扉2を外枠1に密着した閉鎖状態にロックし、窓枠7を前面扉2に密着した閉鎖状態にロックしている。
【0022】
遊技盤8の前面には外レール10および内レール11が固定されており、打球槌により弾かれたパチンコ球は外レール10および内レール11間を通して遊技盤8内の上部に放出される。また、遊技盤8の前面には複数の障害釘12が打込まれており、遊技盤8内の上部に放出されたパチンコ球は障害釘12に当りながら落下する。
【0023】
遊技盤8の前面には表示台板13が固定されており、表示台板13には図柄表示装置14が保持されている。この図柄表示装置14はカラー液晶表示器からなるものであり、遊技盤8の前面には図柄表示装置14の下方に位置して始動口に相当する特別図柄始動口15が固定されている。この特別図柄始動口15は上面が開口するポケット状をなすものであり、特別図柄始動口15内には特別図柄始動センサ16(図14参照)が固定されている。この特別図柄始動センサ16は近接スイッチからなるものであり、特別図柄始動口15内にパチンコ球が入球したことを検出して特別図柄始動信号(始動信号と称する)を出力する。
【0024】
遊技盤8の後面には、図16に示すように、正方形状のセンタカバー17が固定されており、センタカバー17の後面にはメイン基板ボックス18が固定されている。このメイン基板ボックス18内にはメイン基板19が収納されており、メイン基板19にはメイン制御装置20が搭載されている。このメイン制御装置20はCPU,ROM,RAM,入出力インターフェースを有するものであり (マイクロコンピュータを主体に構成されたものであり)、メイン制御装置20の入力端子には、図14に示すように、特別図柄始動センサ16が電気的に接続されている。尚、メイン制御装置20は大当り判定手段,図柄設定手段,変動パターン設定手段に相当するものである。
【0025】
表示台板13の後面には表示基板(図示せず)が固定されており、表示基板はセンタカバー17により後方から覆われている。この表示基板には表示制御装置21(図14参照)が搭載されており、表示制御装置21の出力端子には、図14に示すように、ドライブ回路22を介して図柄表示装置14が電気的に接続されている。この表示制御装置21はCPU,ROM,RAM,入出力インターフェースを有するものであり(マイクロコンピュータを主体に構成されたものであり)、表示制御装置21の入力端子にはメイン制御装置20の出力端子が電気的に接続されている。尚、表示制御装置21はサブ制御装置,選択手段,制御手段,表示パターン設定手段,表示制御手段,表示パターン群設定手段に相当するものである。
【0026】
遊技盤8の前面には、図15に示すように、特別図柄始動口15の下方に位置して入賞口台板23が固定されており、入賞口台板23には前後面が開口する四角筒状の大入賞口24が形成されている。また、入賞口台板23には扉25が水平な軸26を中心に回動可能に装着されており、扉25は大入賞口ソレノイド27(図14参照)のプランジャにクランク機構(図示せず)を介して連結されている。この大入賞口ソレノイド27は入賞口台板23の後面に固定されたものであり、大入賞口ソレノイド27の断電時には、図15に示すように、扉25が垂直状態に回動することに基づいて大入賞口24の前面を閉鎖し、大入賞口ソレノイド27の通電時には扉25が前方へ倒れた水平状態に回動することに基づいて大入賞口24の前面を開放する。
【0027】
大入賞口ソレノイド27は、図14に示すように、ドライブ回路28を介してメイン制御装置20の出力端子に電気的に接続されており、メイン制御装置20はドライブ回路28を通して大入賞口ソレノイド27に励磁電源を設定時間(例えば30秒)だけ与えることに基づいて大入賞口24を設定時間だけ開放する。この開放動作はラウンド動作と称されるものであり、設定回数(例えば15ラウンド)だけ繰返される(大当り処理)。
【0028】
メイン制御装置20の入力端子には近接スイッチからなる大入賞口センサ29が電気的に接続されている。この大入賞口センサ29は大入賞口24内に配設されたものであり、大入賞口24内にパチンコ球が入球したことを検出して入賞信号を出力する。また、前面扉2の後面には、図16に示すように、メインセット30が固定されている。このメインセット30はセンタカバー17を囲う矩形枠状をなすものであり、メインセット30の後面には賞球基板ボックス31が固定されている。
【0029】
賞球基板ボックス31内には賞球基板32が収納されており、賞球基板32には賞球制御装置33が搭載されている。この賞球制御装置33はCPU,ROM,RAM,入出力インターフェースを有するものであり(マイクロコンピュータを主体に構成されたものであり)、賞球制御装置33の入力端子は、図14に示すように、メイン制御装置20の出力端子に電気的に接続され、メイン制御装置20は大入賞口センサ29からの入賞信号を検出することに基づいて賞球制御装置33にパチンコ球の払出指令を出力する。
【0030】
メインセット30の後面には、図16に示すように、上端部に位置して球タンク34が固定されており、球タンク34内にはパチンコ球が貯溜されている。また、メインセット30の後面には傾斜樋状のタンクレール35および払出ケース36が固定されている。この払出ケース36内はタンクレール35を介して球タンク34内に通じており、払出ケース36内には球タンク34内からタンクレール35を通してパチンコ球が供給される。
【0031】
払出ケース36内にはパチンコ球の払出し機構が収納されている。この払出機構はパルスモータからなる払出モータ37を駆動源とするものであり、払出モータ37の回転軸が回転することに基づいて払出ケース36内から下方へパチンコ球が払出される。この払出モータ37は、図14に示すように、ドライブ回路38を介して賞球制御装置33の出力端子に電気的に接続されており、賞球制御装置33はメイン制御装置20からの払出指令を検出することに基づいて払出モータ37を駆動制御し、払出ケース36内からパチンコ球を払出す。
【0032】
メインセット30には、図16に示すように、賞球通路39が形成されており、払出ケース36内から払出されたパチンコ球は賞球通路39を通して上皿4内に払出される。また、前面扉2の前面には、図15に示すように、下皿40が固定されており、上皿4内から溢れたパチンコ球は賞球通路39を通して下皿40内に払出される。
【0033】
メイン制御装置20の出力端子には、図14に示すように、ランプ制御装置41の入力端子が電気的に接続されている。このランプ制御装置41はCPU,ROM,RAM,入出力インターフェースを有するものであり(マイクロコンピュータを主体に構成されたものであり)、ランプ制御装置41の出力端子にはドライブ回路42を介して保留球ランプ43〜46が電気的に接続されている。これら保留球ランプ43〜46はLEDからなるものであり、図15に示すように、表示台板13の前面に横一列に固定されている。
【0034】
表示制御装置21の割込み入力端子には、図14に示すように、タイマ回路47が電気的に接続されている。このタイマ回路47は電源が投入されることに基づいて計時動作を開始するものであり、計時動作の開始から設定時間To(30秒)が経過する毎に表示制御装置21にモード変更信号を出力する。
【0035】
次に上記構成の作用について説明する。尚、下記動作はメイン制御装置20のCPUおよび表示制御装置21のCPUがメイン制御装置20のROMおよび表示制御装置21のROMに予め記録されたメイン制御プログラムおよび表示制御プログラムに基づいて実行するものである。
【0036】
メイン制御装置20は電源が投入されると、図2のステップS1へ移行する。そして、大当り値に1個の設定値「7」を投入することに基づいて大当り確率を通常値にセットし、表示制御装置21にイニシャル指令を出力する。すると、表示制御装置21は図1の(a)のステップS31でイニシャル指令を検出し、ステップS32へ移行する。ここで変動モードを「1」にセットし、図柄表示装置14に初期図柄「1」,「2」,「3」を横3列に表示する。
【0037】
メイン制御装置20は図2のステップS2でカウンタデータが有ると判断すると、ステップS3へ移行する。このカウンタデータはメイン制御装置20が特別図柄始動センサ16からの始動信号を検出することに基づいて割込みルーチンで取得するものであり、その処理内容は次の通りである。
【0038】
<データ取得処理について>
メイン制御装置20は特別図柄始動センサ16からの始動信号を検出すると、図5のステップS101へ移行し、RAMのカウンタデータエリアを参照する。このカウンタデータエリアは、図6に示すように、保留データ記録部▲1▼〜▲5▼からなるものであり、メイン制御装置20は図5のステップS101で保留データ記録部▲1▼〜▲5▼に空欄がないことを検出すると、処理を終える。また、ステップS101で保留データ記録部▲1▼〜▲5▼に空欄があることを検出すると、ステップS102へ移行する。
【0039】
メイン制御装置20はステップS102へ移行すると、大当りカウンタ値No,リーチカウンタ値Nr,大当り図柄カウンタ値Noz,外れ図柄カウンタ値Nhzを取得する。これら大当りカウンタNo〜外れ図柄カウンタNhzは、図7に示すように、「0」から上限値に加算された後に「0」に戻って加算されるリングカウンタからなるものであり、メイン制御装置20は大当りカウンタ値No〜外れ図柄カウンタ値Nhzを取得すると、保留データ記録部▲1▼〜▲5▼の空欄に記録する。これら保留データ記録部▲1▼〜▲5▼には保留データ記録部▲1▼,保留データ記録部▲2▼,保留データ記録部▲3▼,保留データ記録部▲4▼,保留データ記録部▲5▼の順で記録順序が設定されており、メイン制御装置20は大当りカウンタ値No〜外れ図柄カウンタ値Nhzを1セットとして当該記録順序に応じた先頭の空欄に記録する。
【0040】
メイン制御装置20は大当りカウンタ値No〜外れ図柄カウンタ値Nhzを記録すると、図5のステップS103へ移行し、保留データ記録部▲2▼〜▲5▼の記録状態を検出する。ここで、保留データ記録部▲2▼〜▲5▼にカウンタデータが記録されていないことを検出したときには処理を終える。また、保留データ記録部▲2▼〜▲5▼にカウンタデータが記録されていることを検出したときにはステップS104へ移行する。
【0041】
保留データ記録部▲2▼〜▲5▼には、図6に示すように、保留球ランプ43〜46が割付けられており、メイン制御装置20は図5のステップS104へ移行すると、カウンタデータが記録されている保留データ記録部▲2▼〜▲5▼に対応する保留球ランプ43〜46の点灯指令をランプ制御装置41に出力する。
【0042】
ランプ制御装置41はメイン制御装置20からの点灯指令を検出すると、保留球ランプ43〜46のうち点灯指定に応じたものを点灯させる。従って、保留データ記録部▲1▼にカウンタデータが記録されている状態で特別図柄始動口15内にパチンコ球が入賞したときには保留データ記録部▲2▼〜▲5▼に当該順序でカウンタデータが記録され、保留球ランプ43〜46が当該順序で点灯する。
【0043】
メイン制御装置20は図2のステップS2からS3へ移行すると、保留データ記録部▲1▼から大当りカウンタ値No〜外れ図柄カウンタ値Nhzを検出し、ステップS4へ移行する。そして、保留データ記録部▲1▼の大当りカウンタ値Noに基づいて外れ,外れリーチ,大当りの判定処理を行い、判定結果に応じた処理動作を行う。以下、外れ判定時の処理内容,外れリーチ判定時の処理内容,大当り判定時の処理内容について説明する。
【0044】
<外れ判定時の処理内容について>
メイン制御装置20は図2のステップS4へ移行すると、保留データ記録部▲1▼の大当りカウンタ値Noを大当り値「7」と比較する。この大当り値「7」はメイン制御装置20のROMに予め記録されたものであり、メイン制御装置20は両者が相違していることを検出すると、外れと判定してステップS5へ移行し、保留データ記録部▲1▼のリーチカウンタ値Nrをリーチ値「7」および「14」と比較する。これらリーチ値「7」および「14」はメイン制御装置20のROMに予め記録されたものであり、メイン制御装置20はリーチカウンタ値Nrがリーチ値「7」および「14」でないことを検出すると、完全外れと判定してステップS6へ移行する。
【0045】
メイン制御装置20のROMには外れ図柄テーブルが記録されている。この外れ図柄テーブルは外れ図柄と外れ図柄カウンタ値Nhzとの関係を示すものであり、外れ図柄は左列の数字図柄と中列の数字図柄と右列の数字図柄との組合せから構成され、左列の数字図柄と右列の数字図柄とは異なる値に設定されている。尚、外れ図柄テーブルには各列の数字図柄として「1」〜「12」のいずれかが記録されている。
【0046】
メイン制御装置20は図2のステップS6へ移行すると、保留データ記録部▲1▼の外れ図柄カウンタ値Nhzに応じた外れ図柄をROMの外れ図柄テーブルから取得する。そして、ステップS7で変動パターンを「3」に設定し、ステップS8で表示制御装置21に制御情報を出力し、ステップS9で表示制御装置21に図柄変動指令を出力する。この制御情報は外れ図柄の設定結果と変動パターンとを有するものであり、表示制御装置21は図1の(a)のステップS33で制御情報を検出すると、RAMに記録してステップS34へ移行する。
【0047】
表示制御装置21はステップS34へ移行すると、制御情報の変動パターンを「3」と比較する。ここでは変動パターンとしてRAMに「3」が記録されているので、「YES」と判断してステップS39へ移行し、メイン制御装置20からの図柄変動指令を待つ。
【0048】
表示制御装置21はステップS39でメイン制御装置20からの図柄変動指令を検出すると、ステップS40へ移行し、図柄表示装置14の各列の数字図柄を縦方向に「1」→「2」…「11」→「12」→「1」…の設定順序で変動させる。尚、数字図柄は識別図柄に相当するものである。
【0049】
表示制御装置21は図柄を変動開始すると、ステップS41へ移行し、変動パターンに応じた演出画面を図柄表示装置14に表示する。ここでは変動パターン「3」が設定されているので、演出画面として図柄表示装置14の各列が制御情報で指定された数字図柄で仮停止する様子を表示する。この数字図柄の仮停止は左列→右列→中列の順序で行われるものであり、表示制御装置21は各列の数字図柄を仮停止させると、ステップS42へ移行し、メイン制御装置20からの図柄確定指令を待つ。
【0050】
メイン制御装置20は図2のステップS9で図柄変動指令を出力すると、ステップS10で演出表示時間Teの経過を待つ。この演出表示時間Teは表示制御装置21が図1の(a)のステップS41で演出画面を表示するのに要する時間に相当するものであり、メイン制御装置20が変動パターンに基づいて設定するものである。
【0051】
メイン制御装置20は図2のステップ10で演出表示時間Teの経過を検出すると、ステップS11で表示制御装置21に図柄確定指令を出力する。すると、表示制御装置21は図1の(a)のステップS42で図柄確定指令を検出し、ステップS43で各列の数字図柄を確定させる。
【0052】
メイン制御装置20は図柄確定指令を出力すると、図2のステップS12へ移行し、保留データ記録部▲1▼のカウンタデータを消去する。そして、保留データ記録部▲2▼〜▲5▼にカウンタデータが記録されているときにはカウンタデータを前段の保留データ記録部▲1▼〜▲4▼に移動させ、保留データ記録部▲2▼〜▲5▼のうち空欄にしたものに対応する保留球ランプ43〜46の消灯指令をランプ制御装置41に出力する。すると、ランプ制御装置41は保留球ランプ43〜46のうち消灯指令に応じたものを消灯する。
【0053】
<外れリーチ判定時の処理内容について>
メイン制御装置20は図2のステップS5で保留データ記録部▲1▼のリーチカウンタ値Nrがリーチ値「7」または「14」であることを検出すると、外れリーチと判定し、ステップS13のリーチ処理へ移行する。そして、図8のステップS201で外れ図柄テーブルから保留データ記録部▲1▼の外れ図柄カウンタ値Nhzに応じた外れ図柄を取得し、ステップS202へ移行する。
【0054】
メイン制御装置20はステップS202へ移行すると、外れ図柄の左列の数字図柄と中列の数字図柄とを比較する。ここで、左列の数字図柄と中列の数字図柄とが同一であることを検出すると、ステップS203へ移行し、右列の数字図柄を左列にコピーする。例えば外れ図柄が「1 1 2」であるときには右列の 「2」の数字図柄が左列にコピーされ、外れリーチ図柄が「2 1 2」に設定される。
【0055】
メイン制御装置20はステップS202で左列の数字図柄と中列の数字図柄とが相違していることを検出すると、ステップS204へ移行し、左列の数字図柄を右列にコピーする。例えば外れ図柄が「1 2 4」であるときには左列の 「1」の数字図柄が右列にコピーされ、外れリーチ図柄が「1 2 1」に設定される。
【0056】
メイン制御装置20はリーチ処理を終えると、図2のステップS14へ移行し、変動パターンカウンタ値Nhを取得する。この変動パターンカウンタNhは 「0」から「2」に加算された後に「0」に戻って加算されるリングカウンタからなるものであり、メイン制御装置20は変動パターンカウンタ値Nhを取得すると、ステップS15で変動パターンを変動パターンカウンタ値Nhに設定する。
【0057】
メイン制御装置20は変動パターンを設定すると、ステップS8で表示制御装置21に制御情報を出力し、ステップS9で表示制御装置21に図柄変動指令を出力する。この制御情報は外れリーチ図柄の設定結果と変動パターンとを有するものであり、表示制御装置21は図1の(a)のステップS33で制御情報を検出すると、RAMに記録してステップS34へ移行する。
【0058】
表示制御装置21はステップS34へ移行すると、制御情報の変動パターンを「3」と比較する。ここでは変動パターンとして「0」〜「2」のいずれかが設定されているので、「NO」と判断してステップS35へ移行し、リーチパターンカウンタ値Npを取得する。このリーチパターンカウンタ値Npは「0」から「99」に加算された後に「0」に戻って加算されるリングカウンタからなるものであり、表示制御装置21はリーチパターンカウンタ値Npを取得すると、ステップS36へ移行する。
【0059】
表示制御装置21はステップS36へ移行すると、表示モードに相当する変動モードを「1」と比較する。この変動モードは表示制御装置21がタイマ回路47からのモード変更信号を30秒毎に検出することに基づいて「1」および「2」間で書換えるものであり、その処理内容は次の通りである。
【0060】
<モード設定処理について>
表示制御装置21はタイマ回路47からのモード変更信号を検出すると、図1の(b)のステップS301へ移行し、現在の変動モードを「1」と比較する。ここで、現在の変動モードが「1」であることを検出したときにはステップS302で変動モードを「2」に書換え、現在の変動モードが「2」であることを検出したときにはステップS303で変動モードを「1」に書換える。
【0061】
表示制御装置21のROMには、図3の(a)および図4の(a)に示すように、表示パターン群に相当する外れリーチ用の変動パターンテーブル1および外れリーチ用の変動パターンテーブル2が記録されている。これら各変動パターンテーブルは変動パターンとリーチパターンとの対応関係を示すものであり、表示制御装置21は図1の(a)のステップS36で変動モードが「1」であると判断すると、ステップS37へ移行し、下記▲1▼〜▲3▼に示すように、図3の(a)の変動パターンテーブル1から変動パターンおよびリーチパターンカウンタ値Npに応じたリーチパターンを取得する。
【0062】
▲1▼変動パターンが「0」の場合:リーチパターンを「A」〜「C」の中から選択する。例えばリーチパターンカウンタ値Npが「0〜74」であるときにはリーチパターンAが選択され、リーチパターンカウンタ値Npが「75〜84」であるときにはリーチパターンBが選択され、リーチパターンカウンタ値Npが「85〜99」であるときにはリーチパターンCが選択される。
【0063】
▲2▼変動パターンが「1」の場合:リーチパターンカウンタ値Npに拘らず、リーチパターンCを選択する。
▲3▼変動パターンが「2」の場合:リーチパターンを「A」および「B」の中から選択する。例えばリーチパターンカウンタ値Npが「0〜69」であるときにはリーチパターンAが選択され、リーチパターンカウンタ値Npが「70〜99」であるときにはリーチパターンBが選択される。
【0064】
表示制御装置21は図1の(a)のステップS36で変動モードが「2」であると判断すると、ステップS38へ移行し、下記▲4▼〜▲6▼に示すように、図4の (a)の変動パターンテーブル2から変動パターンおよびリーチパターンカウンタ値Npに応じたリーチパターンを取得する。
【0065】
▲4▼変動パターンが「0」の場合:リーチパターンを「D」および「E」の中から選択する。例えばリーチパターンカウンタ値Npが「0〜49」であるときにはリーチパターンDが選択され、リーチパターンカウンタ値Npが「50〜99」であるときにはリーチパターンEが選択される。
▲5▼変動パターンが「1」の場合:リーチパターンカウンタ値Npに拘らず、リーチパターンAを選択する。
▲6▼変動パターンが「2」の場合:リーチパターンカウンタ値Npに拘らず、リーチパターンEを選択する。
【0066】
表示制御装置21はリーチパターンを設定すると、図1のステップS39へ移行する。ここで、メイン制御装置20からの図柄変動指令を検出すると、ステップS40へ移行し、図柄表示装置14の各列の数字図柄を設定順序で変動させる。そして、ステップS41へ移行し、演出画面としてステップS37またはS38で設定したリーチパターンA〜Eを選択的に表示する。以下、外れ用のリーチパターンA〜Eについて説明する。
【0067】
<リーチパターンA(ノーマルリーチ)について>
表示制御装置21は、図9の(a)に示すように、図柄表示装置14の左列および右列を制御情報で指定された図柄で順に仮停止させ、図9の(b)に示すように、中列の図柄をスロー変動状態に切換える。このスロー変動は図柄が明確に識別できる程度の速度でゆっくりと変動することを称するものであり、表示制御装置21は中列の図柄を2周程度だけスロー変動させると、図9の(c)に示すように、制御情報の設定図柄で仮停止させる。
【0068】
<リーチパターンB(ブロックリーチ)について>
表示制御装置21は、図10の(a)および(b)に示すように、図柄表示装置14の左列,右列,中列を制御情報で指定された図柄で順に仮停止させる。そして、左列〜右列の図柄を消去し、図10の(c)に示すように、縦・横・斜めの合計8本の有効ラインYLを表示する。次に、図10の(d)〜(h)に示すように、キャラクター図柄を登場させ、仮停止時の2種類の図柄を交互に落下させ、キャラクター図柄が図柄を受止めて積上げる様子を演出する。このとき、同一の図柄が縦・横・斜めのいずれにも揃わないように図柄を積上げる。
【0069】
<リーチパターンC(スクラッチリーチ)について>
表示制御装置21は、図11の(a)および(b)に示すように、図柄表示装置14の左列,右列,中列を制御情報で指定された図柄で順に仮停止させる。そして、図11の(c)に示すように、図柄表示装置14の中段に仮停止図柄を表示し、上段および下段にスクラッチ図柄▲1▼〜▲6▼を表示する。次に、図11の(d)〜(g)に示すように、スクラッチ図柄▲1▼〜▲6▼が順番に削られて仮停止時の図柄が現れる様子を演出する。このとき、同一の図柄が縦・横・斜めのいずれにも揃わないように図柄を表示する。
【0070】
<リーチパターンD(チェンジリーチ)について>
表示制御装置21は、図12の(a)に示すように、図柄表示装置14の左列および右列を制御情報で指定された図柄で順に仮停止させる。次に、図12の (b)に示すように、中列の図柄をスロー変動状態に切換え、図12の(c)に示すように、中列の外れ図柄(ここでは左列および右列の仮停止図柄と相違する図柄を外れ図柄と称している)に光線が照射される演出の画面を表示する。そして、図12の(d)に示すように、光線が照射された中列の外れ図柄が大当り図柄(ここでは左列および右列の仮停止図柄と同一の図柄を大当り図柄と称している)に変わる演出の画面を表示し、図12の(e)に示すように、制御情報の設定図柄で仮停止させる。
【0071】
<リーチパターンE(逆転リーチ)について>
表示制御装置21は、図13の(a)および(b)に示すように、図柄表示装置14の左列,右列,中列を制御情報で指定された図柄で順に仮停止させる。そして、図13の(c)に示すように、中列の図柄を通常の図柄変動時とは逆の 「1」→「12」→「11」→「10」…「2」→「1」…の順序でスロー変動させ、図13の(d)に示すように、制御情報の設定図柄で仮停止させる。
【0072】
メイン制御装置20は図2のステップS9で図柄変動指令を出力すると、ステップS10で演出表示時間Teの経過を待つ。この演出表示時間Teは、上述したように、メイン制御装置20が変動パターンに基づいて設定するリーチパターンの表示時間に相当するものであり、メイン制御装置20は演出表示時間Teの経過を検出すると、ステップS11で表示制御装置21に図柄確定指令を出力し、ステップS12でカウンタデータエリアのカウンタデータを整理する。
【0073】
表示制御装置21は図1の(a)のステップS42で図柄確定指令を検出すると、ステップS43へ移行し、図柄表示装置14の左列,中列,右列に制御情報で指定された図柄を静止表示することに基づいて図柄が確定したことを遊技者に知らせる。尚、図9の(d),図10の(i),図11の(h),図12の(f),13の(e)は各列の図柄が静止表示された図柄確定画面を示している。
【0074】
<大当り判定時の処理内容について>
メイン制御装置20のROMには大当り図柄テーブルが記録されている。この大当り図柄テーブルは大当り図柄と大当り図柄カウンタ値Nozとの関係を示すものであり、大当り図柄は左列の数字図柄と中列の数字図柄と右列の数字図柄との組合せから構成され、左列の数字図柄〜右列の数字図柄は「1」〜「12」のうちの同一値に設定されている。
【0075】
メイン制御装置20は図2のステップS4で保留データ記録部▲1▼の大当りカウンタ値Noが大当り値「7」と同一であることを検出すると、大当りと判定してステップS16へ移行する。ここで、保留データ記録部▲1▼の大当り図柄カウンタ値Nozに応じた大当り図柄を大当り図柄テーブルから取得し、ステップS17へ移行する。
【0076】
メイン制御装置20はステップS17へ移行すると、変動パターンカウンタ値Nhを取得する。そして、ステップS18で変動パターンを変動パターンカウンタ値Nhに設定し、ステップS19で表示制御装置21に制御情報を出力し、ステップS20で表示制御装置21に図柄変動指令を出力する。この制御情報は大当り図柄の設定結果と変動パターンとを有するものであり、表示制御装置21は図1の(a)のステップS33で制御情報を検出すると、RAMに記録してステップS34へ移行する。
【0077】
表示制御装置21はステップS34へ移行すると、制御情報の変動パターンを「3」と比較する。ここでは変動パターンとして「0」〜「2」のいずれかが設定されているので、「NO」と判断してステップS35へ移行する。そして、リーチパターンカウンタ値Npを取得し、ステップS36で変動モードを「1」と比較する。
【0078】
表示制御装置21のROMには、図3の(b)および図4の(b)に示すように、表示パターン群に相当する大当り用の変動パターンテーブル1および大当り用の変動パターンテーブル2が記録されている。これら各変動パターンテーブルは変動パターンとリーチパターンとの対応関係を示すものであり、表示制御装置21は図1の(a)のステップS36で変動モードが「1」であると判断すると、ステップS37へ移行し、下記▲1▼〜▲3▼に示すように、図3の(b)の変動パターンテーブル1から変動パターンおよびリーチパターンカウンタ値Npに応じたリーチパターンを取得する。
【0079】
▲1▼変動パターンが「0」の場合:リーチパターンを「A」〜「C」の中から選択する。例えばリーチパターンカウンタ値Npが「0〜29」であるときにはリーチパターンAが選択され、リーチパターンカウンタ値Npが「30〜84」であるときにはリーチパターンBが選択され、リーチパターンカウンタ値Npが「85〜99」であるときにはリーチパターンCが選択される。
【0080】
▲2▼変動パターンが「1」の場合:リーチパターンカウンタ値Npに拘らず、リーチパターンCを選択する。
▲3▼変動パターンが「2」の場合:リーチパターンを「B」および「C」の中から選択する。例えばリーチパターンカウンタ値Npが「0〜49」であるときにはリーチパターンBが選択され、リーチパターンカウンタ値Npが「50〜99」であるときにはリーチパターンCが選択される。
【0081】
表示制御装置21は図1の(a)のステップS36で変動モードが「2」であると判断すると、ステップS38へ移行し、下記▲4▼〜▲6▼に示すように、図4の (b)の変動パターンテーブル2から変動パターンおよびリーチパターンカウンタ値Npに応じたリーチパターンを取得する。
【0082】
▲4▼変動パターンが「0」の場合:リーチパターンカウンタ値Npに拘らず、リーチパターンDを選択する。
▲5▼変動パターンが「1」の場合:リーチパターンカウンタ値Npに拘らず、リーチパターンEを選択する。
▲6▼変動パターンが「2」の場合:リーチパターンを「A」,「D」,「E」の中から選択する。例えばリーチパターンカウンタ値Npが「0〜29」であるときにはリーチパターンAが選択され、リーチパターンカウンタ値Npが「30〜59」であるときにはリーチパターンDが選択され、リーチパターンカウンタ値Npが「60〜99」であるときにはリーチパターンEが選択される。
【0083】
表示制御装置21はリーチパターンを設定すると、図1の(a)のステップS39へ移行する。ここで、メイン制御装置20からの図柄変動指令を検出すると、ステップS40で図柄表示装置14の各列の数字図柄を変動させる。そして、ステップS41へ移行し、演出画面としてステップS37またはS38で設定したリーチパターンを図柄表示装置14に表示する。以下、大当り用のリーチパターンA〜Eについて説明する。
【0084】
<リーチパターンA(ノーマルリーチ)について>
表示制御装置21は、図9の(a)に示すように、図柄表示装置14の左列および右列を制御情報で指定された図柄で順に仮停止させる。そして、図9の(b)に示すように、中列の図柄をスロー変動状態に切換え、図9の(e)に示すように、制御情報の設定図柄で仮停止させる。
【0085】
<リーチパターンB(ブロックリーチ)について>
表示制御装置21は、図10の(a)に示すように、図柄表示装置14の左列および右列を制御情報で指定された図柄で順に仮停止させ、図10の(b)に示すように、中列を制御情報で指定された図柄以外の図柄で仮停止させ、図10の(c)に示すように、8本の有効ラインYLを表示する。そして、図10の(d),(e),(f),(g),(i)に示すように、キャラクター図柄が2種類の仮停止図柄を交互に受止めて積上げる様子を演出する。このとき、同一の図柄が縦・横・斜めのいずれかに揃うように図柄を積上げる。
【0086】
<リーチパターンC(スクラッチリーチ)について>
表示制御装置21は、図11の(a)に示すように、図柄表示装置14の左列および右列を制御情報で指定された図柄で順に仮停止させ、図11の(b)に示すように、中列を制御情報で指定された図柄以外の図柄で仮停止させる。そして、図11の(c)に示すように、中段および上下段に仮停止図柄およびスクラッチ図柄▲1▼〜▲6▼を表示し、図11の(d),(e),(i),(j)に示すように、スクラッチ図柄▲1▼〜▲6▼が順番に削られて仮停止時の図柄が現れる様子を演出する。このとき、同一の図柄が縦・横・斜めのいずれかに揃うように図柄を表示する。
【0087】
<リーチパターンD(チェンジリーチ)について>
表示制御装置21は、図12の(a)に示すように、図柄表示装置14の左列および右列を制御情報で指定された図柄で順に仮停止させ、図12の(b)に示すように、中列をスロー変動状態に切換える。そして、図12の(c)および (d)に示すように、外れ図柄が大当り図柄に変わる演出の画面を表示し、図12の(g)に示すように、中列を制御情報の設定図柄(大当り図柄)で仮停止させる。
【0088】
<リーチパターンE(逆転リーチ)について>
表示制御装置21は、図13の(a)に示すように、図柄表示装置14の左列および右列を制御情報で指定された図柄で順に仮停止させ、図13の(b)に示すように、中列を制御情報で指定された図柄以外の図柄で仮停止させる。そして、図13の(c)に示すように、中列の図柄を図柄変動時とは逆の「1」→「12」→「11」→「10」…「2」→「1」…の順序でスロー変動させ、図13の(f)に示すように、制御情報の設定図柄で仮停止させる。
【0089】
メイン制御装置20は図2のステップS20で図柄変動指令を出力すると、ステップS21で演出表示時間Teの経過を待つ。この演出表示時間Teは、上述したように、メイン制御装置20が変動パターンに基づいて設定するリーチパターンの表示時間に相当するものであり、メイン制御装置20は演出表示時間Teの経過を検出すると、ステップS22で表示制御装置21に図柄確定指令を出力する。すると、表示制御装置21は図1の(a)のステップS42で図柄確定指令を検出し、ステップS43で図柄表示装置14の左列,中列,右列に制御情報で指定された図柄を静止表示する。尚、図9の(f),図10の(k),図11の(k),図12の(h),13の(g)は各列の図柄が静止表示された図柄確定画面を示している。
【0090】
メイン制御装置20は図2のステップS22で図柄確定指令を出力すると、ステップS23で大当り処理を実行する。そして、ステップS24で大当り図柄が奇数であることを検出したときにはステップS25へ移行し、大当り値に「7」,「57」,「107」,「157」,「207」,「257」を投入することに基づいて大当り確率を高値「6/317」にセットする。また、大当り図柄が偶数であることを検出したときにはステップS24からS26へ移行し、大当り値に「7」を投入することに基づいて大当り確率を通常値「1/317」にセットする。
【0091】
メイン制御装置20は大当り確率を設定すると、ステップS12へ移行する。ここで、カウンタデータの整理および保留球ランプ43〜46の消灯を行い、ステップS2に復帰する。従って、奇数図柄で大当りが発生したときには次回の大当りが「6/317」の高確率で判定され、偶数図柄で大当りが発生したときには次回の大当りが「1/317」の通常確率で判定される。
【0092】
上記第1実施例によれば、外れリーチ用の変動パターンテーブル1および外れリーチ用の変動パターンテーブル2を選択的に使用し、大当り用の変動パターンテーブル1および大当り用の変動パターンテーブル2を選択的に使用したので、表示パターンに相当するリーチパターンの出現種および出現率に大きな変化ができる。このため、長時間遊技を行う場合にも画面に飽きが生じ難くなるので、安定した遊技のおもしろさが継続的に得られる。
【0093】
また、外れリーチ用の変動パターンテーブル1および外れリーチ用の変動パターンテーブル2を時間を条件に切換えて使用し、大当り用の変動パターンテーブル1および大当り用の変動パターンテーブル2を時間を条件に切換えて使用した。このため、単に遊技を続けているだけで変動パターンテーブルが自動的に切換り、数多くのリーチパターンを見ることができるので、遊技のおもしろさが高まる。
【0094】
また、表示制御装置21がメイン制御装置20からの指令信号とは無関係な内部基準に基づいて変動パターンテーブルの選択的な設定処理を独自に行った。このため、メイン制御装置21に変動パターンテーブルの選択プログラムを記録する必要がなくなり、メイン制御装置21を異機種に流用するときにメイン制御装置21の制御内容を変更する手間が少なくなるので、メイン制御装置21を異機種間で簡単に流用できる。
また、表示制御装置21が電源投入時に固定された変動モード「1」を初期設定するように構成したので、パチンコホールの開店時に台島に並べられた複数の台を全て同一の変動モード「1」からスタートさせることができる。
【0095】
また、表示制御装置21がメイン制御装置20からの変動パターンを検出することに基づいてリーチパターンを複数の中から選択し、図柄表示装置14にリーチパターンの選択結果に応じた表示を行うように構成した(表示制御装置21にリーチパターンの選択機能を持たせた)。このため、メイン制御装置20にリーチパターンの選択プログラムを記録する必要がなくなり、リーチパターンが異なる異機種にメイン制御装置20を流用するときにメイン制御装置20の制御内容を変更する手間が少なくなるので、この点からもメイン制御装置20を異機種間で簡単に流用できる。
【0096】
次に本発明の第2実施例を図17および図18に基づいて説明する。表示制御装置21は図17のステップS31でメイン制御装置20からのイニシャル指令を検出すると、ステップS32で変動モードを「1」にセットし、変動モードタイマToをスタートさせ、図柄表示装置14に初期図柄「1」,「2」,「3」を横3列に表示する。
【0097】
表示制御装置21はステップS33で制御情報がないことを検出すると、ステップS44へ移行し、変動モードタイマToを設定時間(30秒)と比較する。ここで「YES」と判断すると、ステップS45へ移行し、変動モードを「1」と比較する。
【0098】
表示制御装置21はステップS45で変動モードが「1」であると判断すると、ステップS46で変動モードを「2」に書換え、ステップS45で変動モードが「2」であると判断すると、ステップS47で変動モードを「1」に書換える。そして、ステップS48で変動モードタイマToを「0」にリセットし、ステップS49で変動モードタイマToをスタートさせる。
【0099】
表示制御装置21はメイン制御装置20からの制御情報を検出すると、ステップS33からS34,S35,S36を経てS37またはS38へ移行する。そして、現在の変動モードに応じた変動パターンテーブルからリーチパターンを取得し、ステップS41でリーチパターンを表示する。次に、ステップS43で図柄を確定させてステップS33からS44へ移行し、変動モードタイマToが設定時間を越えていると判断したときにはステップS46またはS47で変動モードを書換える。
【0100】
上記第2実施例によれば、図18に示すように、変動モードの切換え時間(30sec)が図柄の変動中および演出画面の表示中に経過したきには変動モードが書換えられず、図柄の確定直後に書換えられるので、変動モードの書換え時間がリーチパターンの表示時間に依存してばらつく。このため、変動モードが設定時間毎に書換えられず、リーチパターンの出現態様に予測不能なランダム性ができるので、画面に飽きが一層生じ難くなる。
【0101】
次に本発明の第3実施例を図19および図20に基づいて説明する。表示制御装置21は図19のステップS31でメイン制御装置20からのイニシャル指令を検出すると、ステップS32で変動モードを「1」にセットし、タイマ判定値Tを「30秒」にセットする。そして、変動モードタイマToをスタートさせ、図柄表示装置14に初期図柄「1」,「2」,「3」を横3列に表示する。
【0102】
表示制御装置21はステップS33で制御情報がないことを検出すると、ステップS44へ移行し、変動モードタイマToをタイマ判定値T(ここでは30秒)と比較する。ここで「YES」と判断すると、ステップS45からS46へ移行し、変動モードを「1」から「2」に書換える。そして、ステップS48で変動モードタイマToをリセットし、ステップS49で変動モードタイマToをスタートさせ、ステップS50でタイマ判定値Tに「30秒」をセットする。従って、パチンコ球が特別図柄始動口15に入賞していない制御情報の非検出状態ではタイマ判定値T(30秒)が経過する毎に変動モードが「1」および「2」に交互に書換えられる。
【0103】
表示制御装置21はステップS33で制御情報を検出すると、ステップS33からS34,S35,S36を経てS37またはS38へ移行する。そして、現在の変動モードに応じた変動パターンテーブルからリーチパターンを取得し、ステップS41でリーチパターンを表示し、ステップS43で図柄を確定させる。次に、ステップS51でタイマ判定値「T」に「60秒」をセットし、ステップS52で変動モードタイマToを「0」にリセットし、ステップS53で変動モードタイマToをスタートさせる。
【0104】
上記第3実施例によれば、図20に示すように、図柄の変動中および演出画面の表示中に切換え時間が経過したときには変動モードが書換えられず、図柄の確定後に書換えられる。このため、変動モードの書換え時間がばらつき、リーチパターンの出現態様にランダム性ができるので、画面に飽きが一層生じ難くなる。しかも、図柄の確定から設定時間が経過するのを待って変動モードが書換えられる。このため、変動モードの書換え時間のばらつきが助長され、リーチパターンの出現態様のランダム性が高まるので、画面に飽きがより一層生じ難くなる。
【0105】
また、パチンコ球が特別図柄始動口15内に60秒間のうちに入賞したときには変動モードタイマToが「0」にリセットされることに基づいて変動モードが現在値に保持され、パチンコ球が特別図柄始動口15内に60秒間のうちに入賞しなかったときには変動モードが書換えられる。このため、変動モードが好みの状態でないときに遊技を中断し、特別図柄始動口15内にパチンコ球が入賞しないようにすることに基づいて変動モードを好みのものに書換え、好みの表示パターンを出現させる楽しみができるので、遊技のおもしろさが高まる。
【0106】
次に本発明の第4実施例を図21に基づいて説明する。表示制御装置21はステップS43で図柄を確定させると、ステップS54でRAMの制御情報を検出する。ここで、今回の制御情報で指定された図柄が大当り図柄であることを検出すると、ステップS55へ移行する。そして、現在の変動モードが「1」であると判断すると、ステップS56で変動モードを「2」に書換える。また、現在の変動モードが「2」であると判断すると、ステップS57で変動モードを「1」に書換える。
【0107】
上記第4実施例によれば、外れリーチ用の変動パターンテーブル1および外れリーチ用の変動パターンテーブル2が大当りの発生を条件に切換えて使用され、大当り用の変動パターンテーブル1および大当り用の変動パターンテーブル2が大当りの発生を条件に切換えて使用される。このため、大当りを勝取った喜びに加えて別種のリーチパターンが見られる楽しみができるので、遊技のおもしろさが高まる。
【0108】
また、表示制御装置21が内部基準に基づいて自ら大当りの発生の有無を判断し、変動モードの選択的な設定処理を行った。このため、メイン制御装置20に変動モードの選択プログラムを記録する必要がなくなり、メイン制御装置20を異機種に流用するときにメイン制御装置20の制御内容を変更する手間が少なくなるので、メイン制御装置20を異機種間で簡単に流用できる。
【0109】
また、図柄表示装置14にリーチパターンが表示されているときには変動モードの切換えが行われず、リーチパターンの表示終了直後に変動モードの切換えを行ったので、リーチパターンの演出内容が途中から変わる不整合な画面が出現することがなくなる。
【0110】
尚、上記第4実施例においては、表示制御装置21が内部の判断基準に基づいて大当りの発生の有無を判断したが、これに限定されるものではなく、例えばメイン制御装置20から表示制御装置21に大当り信号を出力し、表示制御装置21がメイン制御装置21からの大当り信号に基づいて大当りの発生の有無を検出して変動モードの選択処理を行うように構成しても良い。
【0111】
次に本発明の第5実施例を図22に基づいて説明する。表示制御装置21はステップS43で図柄を確定させると、ステップS58で今回のリーチパターンを検出する。ここで、今回のリーチパターンが「B(ブロックリーチ)」であることを検出すると(この状態では変動モードが「1」に設定されている)、ステップS55からS56へ移行し、変動モードを「1」から「2」に書換える。
【0112】
表示制御装置21はステップS58で今回のリーチパターンが「B(ブロックリーチ)」でないことを検出すると、ステップS59へ移行する。ここで、今回のリーチパターンが「E(逆転リーチ)」であることを検出すると(この状態では変動モードが「2」に設定されている)、ステップS55からS57へ移行し、変動モードを「2」から「1」に書換える。
【0113】
上記第5実施例によれば、外れリーチ用の変動パターンテーブル1および外れリーチ用の変動パターンテーブル2をリーチパターンB,Eの発生を条件に切換えて使用し、大当り用の変動パターンテーブル1および大当り用の変動パターンテーブル2をリーチパターンB,Eの発生を条件に切換えて使用した。このため、リーチパターンBが連続して表示されたり、リーチパターンEが連続して表示されることがなくなるので、リーチパターンに退屈感を感じ難くなり、遊技のおもしろさが高まる。
【0114】
また、表示制御装置21が内部の判断基準に基づいて自らリーチの発生の有無を判断し、変動モードの選択的な設定処理を行った。このため、メイン制御装置20に変動モードの選択プログラムを記録する必要がなくなり、メイン制御装置20を異機種に流用するときにメイン制御装置20の制御内容を変更する手間が少なくなるので、メイン制御装置20を異機種間で簡単に流用できる。
【0115】
また、図柄表示装置14にリーチパターンが表示されているときには変動モードの切換えが行われず、リーチパターンの表示終了直後に変動モードの切換えを行ったので、リーチパターンの演出内容が途中から変わる不整合な画面が出現することがなくなる。
【0116】
尚、上記第5実施例においては、リーチパターンBまたはEが1回発生することに基づいて変動モードを切換えたが、これに限定されるものではなく、例えばリーチパターンBまたはEが予め設定された複数回発生することに基づいて変動モードを切換えても良い。
また、上記第5実施例においては、特定のリーチパターンBまたはEが1回発生することに基づいて変動モードを切換えたが、これに限定されるものではなく、例えば、リーチパターンが種類に拘らず複数回または1回発生することに基づいて変動モードを切換えても良い。この構成の場合、表示制御装置21が図柄の設定結果として「左列=右列」を検出した場合にリーチの発生を判断すると良い。または、メイン制御装置20が大当りおよび外れリーチの判定時に表示制御装置21にリーチ信号を出力し、表示制御装置21がメイン制御装置20からのリーチ信号を検出することに基づいてリーチの発生を検出するようにしても良い。
【0117】
また、上記第4〜第5実施例においては、図柄の確定直後に変動パターンを切換えたが、これに限定されるものではなく、例えば変動パターンに応じたリーチパターンの表示の終了から設定時間が経過するまでは変動パターンを切換えず、リーチパターンの表示終了から設定時間が経過した後に変動パターンを切換えても良い。
【0118】
また、上記第1〜第5実施例においては、表示制御装置21が変動モードを報知しない構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば本発明の第6実施例を示す図23のように、現在の変動モードを図柄表示装置14の表示領域Zh内に常時表示するように構成しても良い。この構成の場合、複数の変動パターンテーブルに共通のリーチパターンが設定されており、リーチパターンの出現態様だけでは現在の変動モードを把握できない虞れがあるが、現在の変動モードが表示されるので、現在の変動モードが自分の望むものであるか否かを遊技者が自ら判断できる。また、現在の変動モードを図柄表示装置14に表示する構成特に第1〜第3実施例に適用する場合、変動モードが好みの状態であるときにパチンコ球を打出し、好みのリーチパターンを出現させる楽しみができるので、遊技のおもしろさが高まる。
【0119】
また、上記第6実施例においては、変動モードを常時表示する構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば図柄の非変動時のみ表示したり、図柄の変動時のみ表示したり、リーチパターンの表示時のみ表示する等、特定のタイミングで表示しても良い。
【0120】
また、上記第1〜第6実施例においては、変動モードを「1」および「2」に切換えたが、これに限定されるものではなく、例えば3種類以上の変動モード間で切換えても良い。この場合、各変動モードに対応して外れ用の変動パターンテーブルおよび大当り用の変動パターンテーブルを記録しておき、外れ用の変動パターンテーブルおよび大当り用の変動パターンテーブルを変動モードに応じて選択的に使用すると良い。
【0121】
また、上記第1〜第6実施例においては、外れ用の変動パターンテーブル1および外れ用の変動パターンテーブル2,大当り用の変動パターンテーブル1および大当り用の変動パターンテーブル2としてリーチパターンの種類が異なるものを用いたが、これに限定されるものではなく、例えば同一のリーチパターンを異なる度合いで出現させるもの(リーチパターンカウンタ値Npが相違するもの)を用いても良い。
【0122】
また、上記第1〜第6実施例においては、外れリーチの判定時および大当りの判定時に異なる変動パターンテーブルからリーチパターンを取得したが、これに限定されるものではなく、例えば共通の変動パターンテーブルからリーチパターンを取得しても良い。
【0123】
また、上記第1〜第6実施例においては、変動モードを時間を条件に切換えて使用したり、大当りの発生を条件に切換えて使用したり、リーチの発生を条件に切換えて使用したが、これに限定されるものではなく、例えば変動表示毎に変動モードの切換えを行うか否かを抽選する構成を追加しても良い。この構成の場合、表示制御装置21がメイン制御装置20から図柄変動指令を検出することに基づいてランダムカウンタの計測値を取得し、計測値の取得結果が設定値である場合に変動モードを切換えるように構成すると良い。
【0124】
次に本発明の第7実施例を図24〜図93に基づいて説明する。パチンコホールの台島には、図89に示すように、外枠101が設置されている。この外枠101は前後面が開口する四角筒状をなすものであり、外枠101の前面には、図88に示すように、前面扉102が左側辺部の垂直な軸(図示せず)を中心に回動可能に装着されている。この前面扉102は外枠101の前面開口部を開閉する枠状をなすものであり、前面扉102の前面には横長な長方形状の皿板103が左側辺部の垂直な軸(図示せず)を中心に回動可能に装着されている。この皿板103の前面には上皿104が固定されており、上皿104内にはパチンコ球P(図93参照)が貯溜されている。
【0125】
上皿104の左端部には、図88に示すように、複数のスリット105が形成されている。これら複数のスリット105の後方にはスピーカ106が固定されており、スピーカ106の駆動時にはスピーカ106から複数のスリット105を通して前方の遊技者に効果音等が出力される。
【0126】
前面扉102の前面には右下部に位置してハンドル台107が固定されており、ハンドル台107には発射ハンドル108が回動可能に装着されている。この発射ハンドル108の後方には、図89に示すように、発射モータ109が装着されており、発射モータ109の回転軸には、図90の(a)に示すように、打球装置110を介して打球槌111が連結されている。この発射モータ109は打球装置110の駆動源に相当するものであり、発射ハンドル108が図88の時計回り方向へ回動操作されたときには発射モータ109に電源が与えられ、打球装置110が打球槌111を回動操作することに基づいて上皿104内のパチンコ球Pを上皿104内から弾き出す。
【0127】
打球装置110はカム機構を有している。このカム機構は、図90の(b)に示すように、発射モータ109の回転軸に連結された偏平な半円形状のカム112および打球槌111に連結されたローラ状のカムフォロワ113を主体に構成されたものであり、発射モータ109の回転位相角が「0°〜180°」の範囲内では、破線で示すように、カム112がカムフォロワ113を矢印A方向へ押圧することに基づいて打球槌111を軸114を中心に矢印A方向の待機位置に回動操作し、発射モータ109の回転位相角が「180°〜360°」の範囲内ではカム112がカムフォロワ113から離間する。この打球槌111の矢印A方向への回動は巻ばね115の付勢力に抗して行われるものであり、カム112がカムフォロワ113から離間したときには、実線で示すように、打球槌111が巻ばね115の復元力で待機位置から反矢印A方向の原点位置に復帰し、原点位置の手間でパチンコ球Pを叩く。
【0128】
打球機構110は飛距離調節機構を有している。この飛距離調節機構は巻ばね115の有効巻数を発射ハンドル108の回動位置に応じて変化させるものであり、発射ハンドル108が時計回り方向へ回動操作されたときには巻ばね115の有効巻数が変化することに基づいてばね力が強くなる。従って、打球槌111の待機位置から原点位置への復元力が強くなるので、打球槌111によるパチンコ球Pの殴打力が大きくなり、パチンコ球Pの飛距離が増す。
【0129】
前面扉102の前面には、図88に示すように、矩形状の窓枠116が左側辺部の垂直な軸(図示せず)を中心に回動可能に装着されており、窓枠116の内周面には透明なガラス窓117が保持されている。また、前面扉102の後面には額縁状の機構盤(図示せず)が固定されている。この機構盤には、図87に示すように、略正方形状の遊技盤118が保持されており、遊技盤118は窓枠116のガラス窓117により前方から覆われている。
【0130】
前面扉102の前面には、図88に示すように、右側部に位置して枠鍵119が装着されており、枠鍵119は前面扉102を外枠101に密着した閉鎖状態にロックし、窓枠116を前面扉102の開口部の内周面に嵌合した閉鎖状態にロックしている。また、遊技盤118の前面には、図87に示すように、外レール120および内レール121が固定されており、打球槌111が弾いたパチンコ球Pは外レール120および内レール121間の発射通路122を通って上昇する。
【0131】
内レール121の上端部にはシャッタ123の下端部が固定されている。このシャッタ123は発射通路122の出口124を閉鎖する板ばねからなるものであり、打球槌111が弾いたパチンコ球Pがシャッタ123にばね力を上回る勢いで衝突したときにはシャッタ123が弾性変形することに基づいて出口124が開放され、パチンコ球Pが遊技盤118内の上部に左側から放出される。また、遊技盤118の前面には複数の障害釘125が打込まれており、遊技盤118内の上部に放出されたパチンコ球Pは障害釘125に当りながら落下する。
【0132】
遊技盤118の前面には左上隅部および右上隅部に位置して三角形状のコーナーランプカバー126が固定されている。これら各コーナーランプカバー126の後方には複数のコーナーランプ127(図85参照)が固定されており、各コーナーランプカバー126は後方のコーナーランプ127が点灯することに基づいて発光する。尚、コーナーランプ127は発光体に相当するものである。
【0133】
遊技盤118の前面には、図87に示すように、左側部および右側部に位置してサイドランプカバー128が固定されている。これら各サイドランプカバー128の後方には複数のサイドランプ129(図85参照)が固定されており、各サイドランプカバー128は後方のサイドランプ129が点灯することに基づいて発光する。尚、サイドランプ129は発光体に相当するものである。
【0134】
遊技盤118の前面には、図87に示すように、表示台板130が固定されており、表示台板130の上端部には保留球表示器131を構成する4個の保留球ランプ132が横一列に固定されている。また、表示台板130にはカラー液晶表示器からなる図柄表示装置133が固定されている。この図柄表示装置133は横長な表示領域を有するものであり、表示領域には、二点鎖線で示すように、変動領域HEが横3列に設けられている。これら各変動領域HEは仮想的なものであり、左列の変動領域HE内,中列の変動領域HE内,右列の変動領域HE内には左図柄,中図柄,右図柄として識別図柄に相当する数字図柄が表示される。尚、図柄表示装置133は表示装置に相当するものである。
【0135】
遊技盤118には表示台板130の下方に位置して特別図柄始動口136が固定されている。この特別図柄始動口136は上面が開口するポケット状をなすものであり、特別図柄始動口136内には始動口センサ137(図81参照)が固定されている。この始動口センサ137は近接スイッチからなるものであり、特別図柄始動口136内にパチンコ球Pが入賞したことを検出して始動信号を出力する。尚、特別図柄始動口136は始動口に相当するものである。
【0136】
遊技盤118の前面には、図87に示すように、特別図柄始動口136の下方に位置して入賞口台板138が固定されており、入賞口台板138には、図91に示すように、前面が開口する四角筒状の大入賞口139が形成されている。また、入賞口台板138には、図87に示すように、扉140が下端部の水平な軸141を中心に回動可能に装着されており、大入賞口139の前面は扉140が垂直な閉鎖状態に回動することに基づいて閉鎖され、図91に示すように、扉140が前方に倒れた水平状態に回動することに基づいて開放される。尚、大入賞口139は入賞口に相当するものである。
【0137】
入賞口台板138の後面には左側部に位置して大入賞口ソレノイド142が固定されている。この大入賞口ソレノイド142のプランジャには扉140が機械的に連結されており、扉140は大入賞口ソレノイド142のプランジャが進退することに基づいて開放状態および閉鎖状態に回動操作される。
【0138】
大入賞口139内には左側部および右側部に位置してカウント領域143および特定領域144が形成されている。これらカウント領域143および特定領域144は大入賞口139の奥壁に形成された孔からなるものであり、カウント領域143内および特定領域144内にはカウントセンサ145(図81参照)およびVセンサ146(図81参照)が固定されている。これらカウントセンサ145およびVセンサ146は近接スイッチからなるものであり、カウント領域143内および特定領域144内にパチンコ球Pが入賞したことを検出してカウント信号および特定入賞信号を出力する。
【0139】
大入賞口139内には、図91に示すように、横長な矩形棒状の可動片147が装着されている。この可動片147は右方の特定領域144から左方のカウント領域143に向って下降するカウント状態(図91参照)および左方のカウント領域143から右方の特定領域144に向って下降する特定入賞状態(図92参照)間で回動可能にされたものであり、可動片147がカウント状態にあるときには大入賞口139内に入賞したパチンコ球Pが可動片147の上面の傾斜に沿ってカウント領域143内に高確率で入賞し、可動片147が特定入賞状態にあるときには可動片147の上面の傾斜に沿って特定入賞領域144内に高確率で入賞する。
【0140】
入賞口台板138の後面には右側部に位置して可動片ソレノイド148が固定されている。この可動片ソレノイド148のプランジャには可動片147が機械的に連結されており、可動片ソレノイド148の断電時には可動片ソレノイド148のプランジャが可動片147を特定入賞状態に保持し、可動片ソレノイド148の通電時には可動片ソレノイド148のプランジャが可動片147をカウント状態に保持する。
【0141】
遊技盤118の後面には、図89に示すように、正方形状のセンタカバー149が固定されており、センタカバー149の外周部には矩形枠状のメインセット150が配設されている。このメインセット150は前面扉102の後面に固定されたものであり、メインセット150には集合樋(図示せず)が設けられている。この集合樋は特別図柄始動口136,大入賞口139のカウント領域143,大入賞口139の特定領域144に接続されており、特別図柄始動口136内に入賞したパチンコ球P,カウント領域143内に入賞したパチンコ球P,特定領域144内に入賞したパチンコ球Pは共通の集合樋内に転がり込み、集合樋を通して機外に排出される。
【0142】
メインセット150の後面には上端部に位置して球タンク151が固定されている。この球タンク151は上面が開口する容器状をなすものであり、球タンク151内にはパチンコ球Pが貯溜されている。また、メインセット150の後面にはタンクレール152が固定されている。このタンクレール152は傾斜樋状をなすものであり、タンクレール152の右端部は球タンク151内に接続されている。
【0143】
メインセット150の左側部には賞球払出装置153が装着されている。この賞球払出装置153はパチンコ球Pが特別図柄始動口136内および大入賞口139内に入賞することに基づいて上皿104内にパチンコ球Pを賞品球として払出すものであり、次のように構成されている。
<賞球払出装置153について>
メインセット150には、図93に示すように、払出ケース154が固定されており、払出ケース154内には球通路155が形成されている。この球通路155の上端部はタンクレール152の出口に接続されており、球通路155内には球タンク151内からタンクレール152内を通してパチンコ球Pが一列に充填されている。この球通路155の上下方向中間部にはスプロケット156が軸157を中心に回動可能に装着されており、スプロケット156の外周部には凹状をなす複数の球受け部158が形成されている。
【0144】
払出ケース154内にはステッピングモータからなる払出モータ159(図83参照)が固定されている。この払出モータ159の回転軸にはスプロケット156の軸157が連結されており、払出モータ159の回転停止時にはスプロケット156の回動が払出モータ159の電磁力で拘束され、図93に実線で示すように、パチンコ球Pがスプロケット156の1個の球受け部158内に保持されている。この状態で払出モータ159の回転軸が単位量だけ回転すると、図93に二点鎖線で示すように、スプロケット156が矢印A方向へ回動することに基づいて1個の球受け部158内から1個のパチンコ球Pが排出され、球通路155の下端部を通して払出ケース154の下方へ放出される。
【0145】
払出しケース154内にはスプロケット156の下方に位置して払出センサ160が固定されている。この払出しセンサ160は近接スイッチからなるものであり、スプロケット156からパチンコ球Pが払出されたことを検出して払出信号を出力する。賞球払出装置153は以上のように構成されている。
【0146】
メインセット150には下皿通路(図示せず)が設けられている。この下皿通路の上端部は賞球払出装置153の球通路155に接続されており、球通路155内から放出されるパチンコ球Pは下皿通路内を落下する。また、下皿通路の途中部分には上皿通路(図示せず)が設けられている。この上皿通路は上皿104に接続されており、賞球払出装置153から放出されるパチンコ球Pは下皿通路内から上皿通路内に転がり込み、上皿通路内を通して上皿104内に払出されることになる。
【0147】
前面扉102の前面には、図88に示すように、上皿104の下方に位置して下皿161が固定されている。この下皿161は下皿通路の下端部に接続されたものであり、パチンコ球Pが上皿104内から溢れて上皿通路内に充満した状態では下皿通路の下端部を通して下皿161内に払出される。
【0148】
メインセット150の後面には、図89に示すように、下端部に位置して横長な長方形状のメイン基板ボックス162が固定されている。このメイン基板ボックス162内にはメイン基板163(図81参照)が収納されており、メイン基板163には、図81に示すように、ワンチップ型のマイクロコンピュータを主体に構成されたメイン制御装置164が搭載されている。このメイン制御装置164はCPU165,ROM166,RAM167,I/O168を有するものであり、ROM166には制御プログラムおよび制御データが記録されている。尚、メイン制御装置164は大当り判定手段,図柄設定手段,変動パターン設定手段,大当り遊技手段,スタート回数計測手段,保留回数計測手段,メイン制御手段,特典判定手段,確率変更手段に相当するものである。
【0149】
始動口センサ137,カウントセンサ145,Vセンサ146,払出センサ160はセンサ出力回路169およびI/O168を介してCPU165に電気的に接続されている。このセンサ出力回路169はメイン基板163に搭載されたものであり、CPU165は始動口センサ137からの始動信号,カウントセンサ145からのカウント信号,Vセンサ146からのV信号,払出センサ160からの払出信号をセンサ出力回路169を介して検出する。
【0150】
大入賞口ソレノイド142および可動片ソレノイド148はソレノイド駆動回路170およびI/O168を介してCPU165に電気的に接続されている。このソレノイド駆動回路170はメイン基板163に搭載されたものであり、CPU165は大入賞口ソレノイド142および可動片ソレノイド148をソレノイド駆動回路170を介して通断電制御し、大入賞口139の扉140および可動片147を回動操作する。また、4個の保留球ランプ132はランプ駆動回路171およびI/O168を介してCPU165に電気的に接続されている。このランプ駆動回路171はメイン基板163に搭載されたものであり、CPU165は4個の保留球ランプ132をランプ駆動回路171を介して通断電制御し、保留球表示器131の点灯状態を制御する。
【0151】
表示台板130の後面にはサブ基板に相当する図柄基板172(図82参照)が固定されている。この図柄基板172はセンタカバー149により後方から覆われたものであり、図柄基板172には、図82に示すように、図柄制御装置173が搭載されている。この図柄制御装置173はCPU174,ROM175,RAM176,VDP177,VROM178,VRAM179,I/O180を有するものであり、図柄制御装置173のROM175には表示制御プログラムおよび表示制御データが記録され、図柄制御装置173のVROM178には表示プログラムおよび表示データが記録されている。尚、図柄制御装置173は表示パターン設定手段,表示制御手段,表示パターン群設定手段,表示モード設定手段,サブ制御装置に相当するものである。
【0152】
図柄制御装置173のCPU174にはI/O180を介してメイン制御装置164のI/O168が電気的に接続されている。この図柄制御装置173はメイン制御装置164から表示制御コマンドおよび表示制御データが単方向で送信されるものであり、図柄制御装置173のCPU174はメイン制御装置164からの表示制御コマンド等に基づいて駆動コマンドを設定し、VDP177に出力する。すると、VDP177は駆動コマンドに応じた表示データをVROM178から検出し、LCD駆動回路181を介して図柄表示装置133に駆動コマンドに応じた画面を表示する。このLCD駆動回路181は図柄基板172に搭載されたものであり、スプライト機能を有している。このスプライト機能は図形を画面中で移動させる動画機能であり、VDP177が複数の図形と表示位置とを指定すれば、LCD駆動回路181が複数の指定図形をハードウェア的に合成して図柄表示装置133に表示する。
【0153】
図柄制御装置173のVROM178には表示データとして背景データA〜D(図65参照)、背景データA´〜B´(図66参照)、図柄データ1〜12(図44参照)、キャラクタデータMおよびW(図72参照)、キャラクタデータM1およびM2(図78参照)等が記録されており、VDP177は背景データ,図柄データ,キャラクターデータの種類および表示位置を駆動コマンドに応じてLCD駆動回路181に指定し、背景データの前方に図柄データおよびキャラクタデータが重なる動画面を表示する。
【0154】
メインセット150の後面には、図89に示すように、メイン基板ボックス162の前方に位置して払出基板ボックス182が固定されている。この払出基板ボックス182内には、図83に示すように、払出基板183が収納されており、払出基板183にはワンチップ型のマイクロコンピュータを主体に構成された払出制御装置184が搭載されている。この払出制御装置184はCPU185,ROM186,RAM187,I/O188を有するものであり、ROM186には払出制御プログラムおよび払出制御データが記録されている。この払出制御装置184のCPU185にはI/O188を介してメイン制御装置164のI/O168が電気的に接続されており、払出制御装置184にはメイン制御装置164から賞球コマンドおよび賞球データが単方向で送信される。
【0155】
払出制御装置184のCPU185にはI/O188およびモータ駆動回路189を介して払出モータ159が電気的に接続されている。このモータ駆動回路189は払出基板183に搭載されたものであり、払出制御装置184のCPU185はモータ駆動回路189を通して払出モータ159の回転量を制御する。この回転量は払出制御装置184のCPU185がメイン制御装置164からの賞球データに基づいて調節するものであり、CPU185は払出モータ159の回転量を制御することに基づいて賞球払出装置153から上皿104内に賞球データに応じた個数のパチンコ球Pを賞品球として払出す。
【0156】
払出制御装置184のCPU185にはI/O188およびセンサ出力回路190を介して払出センサ160が電気的に接続されている。このセンサ出力回路190は払出基板183に搭載されたものであり、CPU185は払出センサ160からの払出信号をセンサ出力回路190を介して検出する。そして、払出モータ159を駆動したにも拘らず払出信号が検出されないときには払出モータ159を再駆動し(リトライ)、賞品球Pの未払いを防止する。
【0157】
メインセット150の後面には音ランプ基板ボックス(図示せず)が固定されている。この音ランプ基板ボックス内には、図84に示すように、音ランプ基板191が収納されており、音ランプ基板191にはワンチップ形のマイクロコンピュータを主体に構成されたスピーカ制御装置192が搭載されている。このスピーカ制御装置192はCPU193,ROM194,RAM195,I/O196を有するものであり、ROM194にはスピーカ制御プログラムおよびスピーカ制御データが記録されている。このスピーカ制御装置192にはI/O196を介してメイン制御装置164が電気的に接続されており、スピーカ制御装置192のCPU193にはメイン制御装置164からスピーカ制御コマンド等が単方向で送信される。
【0158】
スピーカ制御装置192のCPU193にはI/O196およびスピーカ駆動回路197を介してスピーカ106が電気的に接続されている。このスピーカ駆動回路197は音ランプ基板191に搭載されたものであり、スピーカ制御装置192のCPU193はスピーカ駆動回路197を通してスピーカ106から音声および効果音等を出力する。この効果音等の出力はスピーカ制御装置192のCPU193がメイン制御装置164からのスピーカ制御コマンドに基づいて行うものであり、スピーカ106の駆動時にはスピーカ106からスピーカ制御コマンドに応じた効果音等が出力される。
【0159】
音ランプ基板191には、図85に示すように、ワンチップ形のマイクロコンピュータを主体に構成されたランプ制御装置198が搭載されている。このランプ制御装置198はCPU199,ROM200,RAM201,I/O202を有するものであり、ROM200にはランプ制御プログラムおよびランプ制御データが記録されている。このランプ制御装置198にはI/O202を介してメイン制御装置164が電気的に接続されており、ランプ制御装置198のCPU199にはメイン制御装置164からランプ制御コマンド等が単方向で送信される。
【0160】
ランプ制御装置198のCPU199にはI/O202およびランプ駆動回路203を介して複数のコーナーランプ127および複数のサイドランプ129が電気的に接続されている。このランプ駆動回路203は音ランプ基板191に搭載されたものであり、ランプ制御装置198のCPU199はランプ駆動回路203を通して複数のコーナーランプ127および複数のサイドランプ129を点灯制御する。この点灯制御はランプ制御装置198のCPU199がメイン制御装置164からのランプ制御コマンドに基づいて行うものであり、コーナーランプ127およびサイドランプ129の駆動時にはコーナーランプ127およびサイドランプ129がランプ制御コマンドに応じて発光する。
【0161】
メインセット149の後面には、図89に示すように、左上部に位置して電源基板205が固定されており、電源基板205には、図86に示すように、電源回路206および電源スイッチ207が搭載されている。この電源スイッチ207はオン状態およびオフ状態にロックされる自己保持形のモーメンタリスイッチからなるものであり、電源スイッチ207のオン状態ではパチンコホールの島設備から電源基板205の電源回路206にAC24Vの主電源Vinが供給され、電源回路206が主電源Vinを整流,平滑,昇圧,降圧することに基づいてDC32Vの駆動電源V1,DC12Vの駆動電源V2,DC5Vの駆動電源V3を生成する。
【0162】
電源基板205にはメイン基板163がハーネスを介して電気的に接続されており、大入賞口ソレノイド142,可動片ソレノイド148には電源基板205の電源回路206からメイン基板163のソレノイド駆動回路170を通してDC32の駆動電源V1が印加され、4個の保留球ランプ132には電源基板205の電源回路206からメイン基板163のランプ駆動回路171を通してDC12の駆動電源V2が印加される。また、始動口センサ137,カウントセンサ145,Vセンサ146には電源基板205の電源回路206からメイン基板163を通してDC12Vの駆動電源V2が印加され、メイン制御装置164には電源基板205の電源回路206からメイン基板163を通してDC5Vの駆動電源V3が印加される。
【0163】
電源基板205には図柄基板172がハーネスを介して電気的に接続されており、図柄表示装置133には電源基板205の電源回路206から図柄基板172のLCD駆動回路181を通してDC12Vの駆動電源V2が印加され、図柄制御装置173には電源基板205の電源回路206から図柄基板172を通してDC5Vの駆動電源V3が印加される。
【0164】
電源基板205には払出基板183がハーネスを介して電気的に接続されており、払出モータ159には電源基板205の電源回路206から払出基板183のモータ駆動回路189を通してDC32Vの駆動電源V1が印加される。また、払出センサ160には電源基板205の電源回路206から払出基板183を通してDC12Vの駆動電源V2が印加され、払出制御装置184には電源基板205の電源回路206から払出基板183を通してDC5Vの駆動電源V3が印加される。
【0165】
電源基板205には音ランプ基板191がハーネスを介して電気的に接続されており、スピーカ106には電源基板205の電源回路206から音ランプ基板191のスピーカ駆動回路197を通してDC12Vの駆動電源V2が印加される。また、コーナーランプ127およびサイドランプ129には電源基板205の電源回路206から音ランプ基板191のランプ駆動回路203を通してDC12Vの駆動電源V2が印加され、スピーカ制御装置192およびランプ制御装置198には電源基板205の電源回路206から音ランプ基板191を通してDC5Vの駆動電源V3が印加される。
【0166】
メイン基板163および払出基板183にはバックアップ電源回路208が搭載されている。これら各バックアップ電源回路208はリチウム電池を主体に構成されたものであり、電源スイッチ207がオフされた主電源Vinの遮断時にはメイン制御装置164のRAM167および払出制御装置184のRAM187にバックアップ電源回路208からデータバックアップ用のバックアップ電源V4が印加される。尚、メイン制御装置164のRAM167はバックアップ手段に相当するものである。
【0167】
電源基板205にはリセットスイッチ209が搭載されている。このリセットスイッチ209は操作力が除去されることに基づいてオン状態からオフ状態に復帰するプッシュスイッチからなるものであり、図89に示すように、片手で同時操作可能な程度に電源スイッチ207に隣接配置されている。このリセットスイッチ209は、図81および図83に示すように、メイン制御装置164のCPU165および払出制御装置184のCPU185にI/O168およびI/O188を介して電気的に接続されており、リセットスイッチ209のオン操作時にはリセットスイッチ209からメイン制御装置164のCPU165および払出制御装置184のCPU185にリセット信号が出力される。尚、リセットスイッチ209は電源基板205の電源回路206からDC12Vの駆動電源V2が供給されるものである。
【0168】
次に上記構成の作用について説明する。
遊技者が上皿104内にパチンコ球Pを投入して発射ハンドル108を時計回り方向へ回動操作すると、遊技盤118内にパチンコ球Pが発射され、障害釘125に当りながら落下する。このパチンコ球Pの発射個数は最大で「99個/分」に設定されるものであり、遊技盤118内に発射されたパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞すると、賞球払出装置153から設定個数(例えば5個)のパチンコ球Pが上皿104内に賞品球として払出され、しかも、特別図柄遊技が開始される。この特別図柄遊技は図柄表示装置133にゲーム画面を表示することに基づいて行われるものであり、特別図柄遊技の概略は次の通りである。図柄表装置133には左,中,右の各列の図柄として「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12」のいずれかの数字が静止状態で表示されており、パチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞すると、各列の図柄が同時に変動開始する。この変動は各列の図柄が移動しながら変化することを称するものであり、各列の図柄の移動方向は上から下であり、各列の図柄の変化順序は「1」→「2」→「3」……「11」→「12」→「1」…のループ状である。
【0169】
左図柄,中図柄,右図柄の変動開始から所定時間が経過すると、左図柄および右図柄が当該順序で仮停止し、左図柄および右図柄の仮停止状態での組合せに応じてリーチの発生の有無が報知される。この仮停止状態では左図柄および右図柄が変動領域HE内で上下方向に揺れ、再変動する可能性が残っていることが視覚的に表現される。
【0170】
左図柄,中図柄,右図柄は図柄制御装置173がメイン制御装置164からの表示制御コマンドおよび表示制御データを検出することに基づいて可変停止状態で表示するものであり、当該可変停止を確定停止と称する。仮停止は図柄制御装置173が自ら設定した表示パターンに基づいて確定停止前に左図柄,中図柄,右図柄を停止させることを称するものであり、メイン制御装置164からの表示制御コマンドおよび表示制御データとは無関係に行われる。
【0171】
リーチ図柄は大当りが発生する視覚的な可能性が存在する2個の図柄(左図柄および右図柄)の組合せを称するものであり、リーチはリーチ図柄が仮停止することによって発生する。このリーチ図柄には、下記に示すように、12種類が設定されており、「↓」は中図柄が変動中であることを示している。
【0172】
<リーチ図柄>
「1 ↓ 1」,「2 ↓ 2」,「3 ↓ 3」,「4 ↓ 4」,「5 ↓5」,「6 ↓ 6」,「7 ↓ 7」,「8 ↓ 8」,「9 ↓ 9」,「10 ↓ 10」,「11 ↓ 11」,「12 ↓ 12」
リーチの発生状態では図柄表示装置133に複数種のリーチアクションが選択的に表示される。このリーチアクションは最終の中図柄が何で仮停止するかを演出する動画面を称するものであり、どのような種類のリーチアクションが出現するかに応じて大当りに対する異なる信頼度が設定されている。
【0173】
左図柄,中図柄,右図柄の変動開始から所定時間が経過すると、左図柄および右図柄に続けて中図柄が仮停止する。そして、最終の中図柄が仮停止すると、左図柄,中図柄,右図柄が1本の水平な有効ラインYL(図72参照)に沿って変動領域HE内で静止した確定表示状態になる。これら3列の図柄の変動開始から確定表示に至る経過時間は変動表示時間(可変時間)と称されるものであり、3列の図柄の確定表示状態での組合せによって大当りおよび外れが報知される。
【0174】
大当り図柄とは大当りを報知する3列の組合せ図柄を称するものであり、下記に示すように、大当り図柄には12通りが設定されている。
【0175】
<大当り図柄>
「1 1 1」,「2 2 2」,「3 3 3」,「4 4 4」,「5 55」,「6 6 6」,「7 7 7」,「8 8 8」,「9 9 9」,「10 10 10」,「11 11 11」,「12 12 12」
図柄表示装置133に大当り図柄以外の完全外れ図柄および外れリーチ図柄が確定表示されたときには確定表示が一定時間だけ継続される。前者の完全外れ図柄はリーチすら発生しない3列の組合せ図柄を称するものであり、具体的には左図柄および右図柄が相違するものである。後者の外れリーチ図柄はリーチは発生するものの大当りとならない3列の組合せ図柄を称するものであり、具体的には左図柄および右図柄が同一で中図柄が相違するものである。
【0176】
大当りの発生時には特典に相当する確率変動の獲得の有無が抽選される。この確率変動は大当りを通常より高確率で判定する高確率モードを称するものであり、大当りが奇数図柄「1 1 1」,「3 3 3」,「5 5 5」,「7 7 7」,「9 9 9」,「11 11 11」のいずれかで発生したときには確率変動の獲得と判定され、大当りが普通図柄「2 2 2」,「4 4 4」, 「6 6 6」,「8 8 8」,「10 10 10」,「12 12 12」のいずれかで発生したときには確率変動の非獲得と判定される。即ち、確率変動の獲得の有無は大当りの発生を条件に「1/2」の確率で振分けられる。
【0177】
確率変動は大当り遊技終了後の1回目の図柄変動から適用されるものであり、次の大当り時に確率変動の非獲得が判定されるか、または、変動回数がリミット値(10000回)に達しても大当りが発生しないか、または、確率変動の連続獲得回数がリミット値(20回)に達することに基づいて終了する。
【0178】
図柄表示装置133に大当り図柄が確定表示されたときには確定表示が一定時間だけ継続された後、大当り遊技が開始される。この大当り遊技は大入賞口139の扉140を開放し、大入賞口139内にパチンコ球Pが入賞すること許容する遊技者に有利な状態を発生させるものであり、大入賞口139は上限個(例えば15個)のパチンコ球Pが入賞する個数条件または開放時間が上限値(例えば27秒)に達する時間条件が満足されるまで開放状態に保持される。
【0179】
大入賞口139の個数条件および時間条件を基準とする開放動作は大当りラウンドと称されるものであり、個数条件および時間条件が満足される間に大入賞口139の特定領域144内にパチンコ球Pが入賞したときには大当りラウンドが再開される。この大当りラウンドには上限値(例えば15回)が設定されており、大当りラウンドが上限値に達したときには大当り遊技が終了する。また、個数条件または時間条件が満足される間に特定領域144内にパチンコ球Pが入賞しなかったときには大当りラウンドが上限値に達してなくても大当り遊技が終了する。
【0180】
大当り遊技時には図柄表示装置133に大当り表示が行われる。この大当り表示は現在の大当りラウンドの回数および大入賞口139に対するパチンコ球Pの入賞個数を大当り表示用の動画面を背景として表示するものであり、大当り遊技の終了時には大当り表示の中で「大当り終了」等の終了メッセージが表示され、終了メッセージの後には直前の大当り図柄が一定時間だけ確定表示される。
【0181】
図柄変動を即座に開始できない変動表示時,確定表示時(大当り表示後の確定表示も含む),大当り表示時等にパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞したときには図柄変動および図柄変動に続く一連の遊技が4回を上限に保留される。保留球表示器131は当該保留回数を保留球ランプ132の点灯個数によって表示するものであり、図柄変動が開始されたときには保留球ランプ132が消灯することによって保留回数の減少が報知される。
【0182】
確定表示(大当り表示後の確定表示も含む)の終了時点で保留回数が「0」のときには確定表示が継続される。この確定表示の継続は待機表示と称されるものであり、待機表示時には確定表示時と完全に同一の確定画面が表示される。この待機表示の継続時間には上限値(例えば1分)が設定されており、待機表示の継続時間が上限値に達する前にパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞したときには待機表示が終了し、変動表示が行われる。
【0183】
待機表示の継続時間が上限値に達してもパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞しないときには図柄表示装置133にデモンストレーション表示(デモ表示と称する)が行われる。このデモ表示は遊技者に客待ち状態にあることを報知するためのものであり、キャラクタが所定の動作を行う動画面から構成されている。このデモ表示の途中でパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞したときにはデモ表示がパチンコ球Pの入賞時点で終了し、変動表示が開始される。また、デモ表示が終了してもパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞しないときにはデモ表示に換えて待機表示が再開され、直前の左図柄,中図柄,右図柄が確定表示される。即ち、パチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞するまで待機表示,デモ表示,待機表示,デモ表示……が繰返される。
【0184】
デモ表示が開始されたときには表示モードに相当する演出表示用のスペックが切換わる。このスペックの切換えは「スペックA→スペックB→スペックA……」の交互に行われるものであり、スペックAおよびスペックBの設定時には表示パターン群Aおよび表示パターン群Bの中から表示パターンが選択され、図柄の変動開始から確定に至る演出表示が表示パターンの選択結果に応じた態様で実行される。このスペックの切換えは待機表示およびデモ表示の繰返しのうち1回目のデモ表示の開始を条件に行われるものであり、2回目以後のデモ表示の開始時にはスペックの切換えは行われない。
【0185】
パチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞したときにはスペックの抽選処理が行われる。このスペック抽選処理はスペックの切換えの有無を抽選するものであり、スペックAの設定状態で抽選に当選したときにはスペックがAからBに切換わり、スペックBの設定状態で抽選に当選したときにはスペックがBからAに切換わる。このスペック抽選処理は大当りおよび外れの判定結果に応じた異なる確率で行われるものであり、外れの判定時には当選確率が「1/200」の低値に設定され、大当りの判定時には当選確率が「1/5」の高値に設定されている。
【0186】
次にメイン制御装置164,図柄制御装置173,スピーカ制御装置192,ランプ制御装置198の内部処理を説明する。
<メイン制御装置164の内部処理について>
メイン制御装置164のCPU165は電源が投入されると、図27のメインプログラムを起動する。このメインプログラムはステップS1〜S7の実行後またはステップS1,S9,S7の実行後にステップS8のカウンタ更新処理を無限ループ状に繰返すものであり、CPU165はステップS1へ移行すると、割込み禁止を設定し、タイマ割込みプログラムの起動を禁止する。
【0187】
CPU165は割込み禁止を設定すると、ステップS2へ移行し、リセットスイッチ209からのリセット信号の有無を判断する。例えばリセットスイッチ209のオン操作状態で電源スイッチ207がオン操作されたときにはCPU165はステップS2でリセット信号有りを検出し、ステップS3へ移行する。また、リセットスイッチ209の非操作状態で電源スイッチ207がオン操作されたときにはCPU165はステップS2でリセット信号無しを検出し、ステップS9の停電復旧処理へ移行する。
【0188】
CU165はステップS3へ移行すると、ランダムカウンタの計測値,ノーマルカウンタの計測値,タイマの計測値,遊技制御フラグの設定結果,デモ表示フラグの設定結果,大当りの判定結果,図柄の設定結果,変動パターンの設定結果,確率変動の獲得結果等のRAM167の全データおよびI/O168を初期設定する。
【0189】
CPU165はステップS4へ移行すると、図柄制御装置173のCPU174にINT信号を出力する。このINT信号は図柄制御装置173のCPU174にIRQ割込みプログラムの起動を指令するものであり、図柄制御装置173のCPU174はINT信号を受信することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動し、INT信号に続けて出力される表示制御コマンド等をIRQ割込みプログラムで受信する。
【0190】
CPU165はステップS4でINT信号を出力すると、ステップS5で図柄制御装置173のCPU174に表示制御コマンドとして待機表示コマンドを出力する。この待機表示コマンドは図柄制御装置173のCPU174に待機表示の開始を指令するものであり、図柄制御装置173のCPU174は待機表示コマンドを検出することに基づいて初期待機画面の表示を開始する。この初期待機画面はオフィスの背景上に初期図柄「1 2 3」を表示するものであり、初期図柄「1 2 3」は水平な有効ラインYLに沿って静止した確定状態で表示される。
【0191】
CPU165は待機表示コマンドを出力すると、ステップS6でタイマT1をスタートさせる。このタイマT1は待機表示の継続時間(待機表示時間)を計測するものであり、CPU165はタイマT1をスタートさせると、ステップS7で割込み許可を設定することに基づいてタイマ割込みプログラムの起動を許容し、タイマ割込みプログラムの残余時間でステップS8のカウンタ更新処理をループ状に繰返すことに基づいてランダムカウンタR4,R6,R7,R8を更新する。
【0192】
ランダムカウンタR4は、図49の(a)に示すように、大当り判定用のランダムカウンタR3の加算開始値を抽選するものである。このランダムカウンタR4はメインプログラムの1ループ毎に「1」ずつ加算され、初期値「0」から上限値「952」に加算された後に「0」に戻って加算される。
ランダムカウンタR6は左図柄を「1〜12」の左図柄群の中から選択するものであり、完全外れおよび外れリーチの判定時にのみ活用される。このランダムカウンタR6はメインプログラムの1ループ毎に「1」ずつ加算され、初期値「0」から上限値「11」に加算された後に「0」に戻って加算される。
【0193】
ランダムカウンタR7は中図柄を「1〜12」の中図柄群の中から選択するものであり、完全外れおよび外れリーチの判定時にのみ活用される。このランダムカウンタR7は左図柄用のランダムカウンタR7が「0」にリセットされる桁上げ毎に「1」ずつ加算され、初期値「0」から上限値「11」に加算された後に 「0」に戻って加算される。
ランダムカウンタR8は右図柄を「1〜12」の右図柄群の中から選択するものであり、完全外れおよび外れリーチの判定時にのみ活用される。このランダムカウンタR8は中図柄用のランダムカウンタR7が「0」にリセットされる桁上げ毎に「1」ずつ加算され、初期値「0」から上限値「11」に加算された後に 「0」に戻って加算される。
【0194】
図28のタイマ割込みプログラムは4msecが経過する毎に起動するものであり、メイン制御装置164のCPU165はタイマ割込みプログラムの起動時にはメインプログラムを実行位置で一時停止させ、タイマ割込みプログラムの終了時にはメインプログラムを一時停止位置から再開する。このタイマ割込みプログラムはステップS21の出力監視処理〜ステップS36の大当り遊技終了処理を有するものであり、ステップS21の出力監視処理〜ステップS25の保留球処理はタイマ割込みプログラムが起動する毎に実行され、ステップS26のデモ表示処理〜ステップS36の大当り遊技終了処理は遊技制御フラグの設定状態に基づいて選択的に実行される。
【0195】
(1)出力監視処理
メイン制御装置164のCPU165は始動口センサ137からの始動信号の有無,カウントセンサ145からのカウント信号の有無,Vセンサ146からのV信号の有無,払出センサ160からの払出信号の有無をセンサ出力回路169を介して検出し、検出結果をRAM167の出力監視エリアに格納する。この出力監視エリアには、図50に示すように、始動信号記録部,カウント信号記録部,V信号記録部,払出信号記録部が形成されており、始動信号の有無,カウント信号の有無,V信号の有無,払出信号の有無は出力監視エリアの始動信号記録部,カウント信号記録部,V信号記録部,払出信号記録部に記録される。この出力監視処理はタイマ割込が発生する4msec毎に行われるものであり、出力監視エリアの各格納データは4msec毎に更新される。
【0196】
(2)カウンタ更新処理
図28のステップS22のカウンタ更新処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御装置164のCPU165はステップS22のカウンタ更新処理へ移行すると、ランダムカウンタR1〜R5を更新する。
【0197】
ランダムカウンタR1は、図49の(a)に示すように、変動パターンを選択するパラメータとして機能するものであり、左図柄,中図柄,右図柄の変動開始から仮停止に至る間は図柄表示装置133に変動パターンの選択結果に応じた演出内容のアニメーション画面が表示される。このランダムカウンタR1はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、初期値「0」から上限値「191」に加算された後に「0」に戻って加算される。
【0198】
ランダムカウンタR2は外れの判定時に判定結果を完全外れおよび外れリーチに振分けるものである。このランダムカウンタR2はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、初期値「0」から上限値「222」に加算された後に「0」に戻って加算される。
【0199】
ランダムカウンタR3は大当りの発生の有無を判定するものである。このランダムカウンタR3はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、ランダムカウンタR3が上限値に達したときにはランダムカウンタR4の現在の計測値が取得され、ランダムカウンタR3がランダムカウンタR4の取得値から上限値「952」に加算される。即ち、ランダムカウンタR3は一定の初期値から一定の上限値に加算された後に一定の初期値に戻るものではなく、ランダムな初期値R4から一定の上限値に加算された後にランダムな初期値R4に戻って加算される。
【0200】
ランダムカウンタR4は、上述したように、ランダムカウンタR3の加算開始値を設定するものであり、タイマ割込みプログラムが起動する4msec毎に加算され且つメインプログラムの1ループ毎に加算される。
ランダムカウンタR5は大当りの判定時に大当り図柄を大当り図柄群「1〜12」の中から選択するものである。このランダムカウンタR5はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、初期値「0」から上限値 「11」に加算された後に「0」に戻って加算される。
【0201】
(3)賞球信号処理
図22のステップS23の賞球信号処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御装置164のCPU165は賞球信号処理の中で払出制御装置184のCPU185に賞球コマンドおよび賞球データを出力し、賞品球の払出しを行う。
【0202】
CPU165は図29のステップS41で始動口センサ137からの始動信号の有無,カウントセンサ145からのカウント信号の有無,Vセンサ146からのV信号の有無を判断する。これら始動信号の有無〜V信号の有無はRAM167の出力監視エリアを参照することに基づいて行われるものであり、CPU165は出力監視エリアに始動信号有りが記録されていることを検出したときにはステップS42でカウンタN1に「5」を加算し、カウント信号有りが記録されていることを検出したときにはカウンタN1に「15」を加算し、V信号有りが記録されていることを検出したときにはカウンタN1に「15」を加算する。
【0203】
CPU165はステップS43へ移行すると、カウンタN1を設定値「0」と比較し、「N1>0」を検出したときにはステップS44で払出制御装置184のCPU185に賞球コマンドおよび賞球データ(=カウンタN1)を出力する。この賞球コマンドは払出制御装置184のCPU185に賞品球の払出しを指令するものであり、払出制御装置184のCPU185は賞球コマンドおよび賞球データを検出することに基づいて賞球払出装置153を駆動し、賞球払出装置153から上皿104内に賞球データN1に等しい個数のパチンコ球Pを賞品球として払出す。
【0204】
CPU165はステップS45へ移行すると、払出センサ160からの払出信号の有無を検出する。この払出信号の有無はRAM167の出力監視エリアを参照することに基づいて行われるものであり、CPU165は出力監視エリアに払出信号有りが記録されていることを検出したときにはステップS46へ移行する。ここでカウンタN1から「1」を減算し、カウンタN1が「0」になるまで賞球コマンドおよび賞球データの出力を行う。
【0205】
(4)データ取得処理
図22のステップS24のデータ取得処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御装置164のCPU165はデータ取得処理でパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞したことを条件にランダムカウンタR1〜R8の現在の計測値を取得し、RAM167のカウンタデータエリア(図50参照)に格納する。
【0206】
CPU165は図30のステップS51へ移行すると、始動口センサ137からの始動信号の有無を検出する。この始動信号の有無はRAM167の出力監視エリアを参照することに基づいて行われるものであり、CPU165は出力監視エリアに始動信号有りが記録されていることを検出したときにはステップS52へ移行し、カウンタN2を上限値「4」と比較する。このカウンタN2はパチンコ球Pの特別図柄始動口136に対する入賞個数を計測するものであり、CPU165は「N2<4」を検出したときにはステップS53でランダムカウンタR1〜R8の現在の計測値を検出し、ステップS54でカウンタN2に「1」を加算する。
【0207】
カウンタN2には、図48に示すように、計測値「1」〜「4」に対応してカウンタデータエリアの保留データ記録部E1〜E4が割付けられており、CPU165は図30のステップS55へ移行すると、ランダムカウンタR1〜R8の取得結果をカウンタN2の計測値に対応する記録部に格納する。例えばカウンタN2の計測値が「1」であるときにはランダムカウンタR1〜R8の取得結果が計測値「1」に対応する保留データ記録部E1に格納され、計測値が「3」であるときにはランダムカウンタR1〜R8の取得結果が計測値「3」に対応する保留データ記録部E3に格納される。
【0208】
(5)保留球処理
図22のステップS25の保留球処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御装置164のCPU165は保留球処理でカウンタN2の計測値を検出し、検出結果に基づいて保留球ランプ132を点灯・消灯することに基づいて遊技者に保留回数を報知する。
【0209】
保留球ランプ132には図87の左から順にランプナンバー「RP1」,「RP2」,「RP3」,「RP4」が割付けられている。カウンタN2の計測値 「1」〜「4」には、図48に示すように、ランプナンバー「RP1」〜「RP4」が割付けられており、CPU165は保留球処理へ移行すると、カウンタN2の計測値を検出し、計測値の検出結果に対応するランプナンバーの保留球ランプ132を点灯する。
【0210】
例えばカウンタN2の計測値が「3」の状態では「N2=3」に対応する3個の保留球ランプ132が点灯している。この状態で特別図柄始動口136内に1個のパチンコ球Pが入賞したときにはカウンタN2が「3」から「4」に加算され、「N2=4」に対応する4個の保留球ランプ132が点灯する。従って、1個の保留球ランプ132が新たに点灯することになり、遊技者に保留回数が「3」から「4」に増えたことが報知される。この状態で図柄変動が開始されたときには、後述するように、カウンタN2が「4」から「3」に減算されるので、減算後のタイマ割込み処理で「N2=3」に対応する3個の保留球ランプ132が点灯する。従って、1個の保留球ランプ132が消灯することになり、遊技者に保留回数が「4」から「3」に減ったことが報知される。
【0211】
(6)デモ表示処理
図22のステップS26のデモ表示処理は遊技制御フラグがデモ表示処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置164のCPU165はデモ表示処理で図柄制御装置173のCPU174に表示制御コマンドを出力することに基づいてデモ表示を開始する。尚、遊技制御フラグはデモ表示処理に初期設定されるものであり、電源投入直後の1回目のタイマ割込みではデモ表示処理が実行される。
【0212】
CPU165は図31のステップS61でデモ表示中であるか否かを判断する。このデモ表示はデモ表示フラグの設定状態に基づいて判断されるものであり、CPU165はデモ表示フラグに表示中がセットされていることを検出したときにはステップS68で遊技制御フラグに制御データ設定処理をセットする。
【0213】
CPU165はステップS61でデモ表示フラグに表示停止中がセットされていることを検出したときにはステップS62で待機表示時間用のタイマT1の計測値を設定値(1min)と比較する。ここで、「T1≧1min」を検出したときにはステップS63でタイマT1を停止することに基づいて待機表示時間の計測を終え、ステップS64でタイマT1を「0」にリセットする。
【0214】
CPU165はタイマT1をリセットすると、ステップS65で図柄制御装置173のCPU174にINT信号を出力し、ステップS66で表示制御コマンドとしてデモ表示コマンドを出力する。このデモ表示コマンドは図柄制御装置173のCPU174にデモ表示の開始を指令するものであり、図柄制御装置173のCPU174はINT信号を検出することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動する。そして、IRQ割込みプログラムの中でデモ表示コマンドを検出し、図柄表示装置133にデモ画面を表示する。
【0215】
デモ画面は、図24の(d)に示すように、海岸の背景上に子供のキャラクタC1およびC2が追い掛けっこをする動画面からなるものであり、デモ表示の開始から設定時間(30sec)が経過してもパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞しないときにはデモ画面に換えて待機画面が表示される。この待機画面は直前の左図柄,中図柄,右図柄を水平な有効ラインYLに沿って静止した確定状態で表示するものであり(変動表示が1回も行われていないときには待機表示時の図柄として初期図柄「1 2 3」が表示される)、待機表示の開始から設定時間(1min)が経過してもパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞しないときには待機画面に換えてデモ画面が表示される。即ち、パチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞しないときには待機表示およびデモ表示が繰返される。
【0216】
CPU165は図31のステップS66でデモ表示コマンドを出力すると、ステップS67でデモ表示フラグに表示中をセットすることに基づいてデモ画面が表示中であることを記録する。そして、ステップS67で遊技制御フラグを制御データ設定処理にセットする。
【0217】
(7)制御データ設定処理
図22のステップS27の制御データ設定処理は遊技制御フラグが制御データ設定処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置164のCPU165は制御データ設定処理で大当りと外れリーチと完全外れとを振分け、大当り図柄と外れリーチ図柄と完全外れ図柄とを設定し、大当りの判定時には確率変動の獲得の有無を判定する。
【0218】
CPU165は図32のステップS71でカウンタN2を「0」と比較する。このカウンタN2は、上述したように、ランダムカウンタR1〜R8の格納状態を示すものであり、CPU165は「N2=0」を検出したときにはランダムカウンタR1〜R8がRAM167に格納されていないと判断し、ステップS93で遊技制御フラグにデモ表示処理をセットする。即ち、デモ表示処理は変動表示,確定表示(大当り表示終了後の確定表示を含む),大当り表示が行われておらず、しかも、ランダムカウンタR1〜R8が存在しない実質的な遊技停止時に実行されるものである。
【0219】
CPU165は、図32のステップS71でランダムカウンタR1〜R8がRAM167に格納されていると判断すると、ステップS72でタイマT1を停止し、ステップS73でタイマT1を「0」にリセットする。このタイマT1は、上述したように、待機表示の開始時を起点する経過時間(待機表示時間)を計測するものであり、パチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞したときにはデータ取得処理でランダムカウンタR1〜R8が取得され、ステップS71でランダムカウンタR1〜R8の存在が検出されるので、ステップS72で待機表示時間の計測動作が終了し、ステップS73でタイマT1がリセットされる。
【0220】
CPU165はステップS73でタイマT1をリセットすると、ステップS74でRAM167の確変エリア(図50参照)を参照する。ここで確変エリアに確率変動フラグが確変状態で記録されていることを検出したときには確率変動中であると判断し、確率変動フラグが非確変状態で記録されていることを検出したときには確率変動中でないと判断する。
【0221】
CPU165は確率変動中でないと判断すると、図32のステップS75へ移行する。ここでRAM167の保留データ記録部E1からランダムカウンタR3を検出し、大当り値「17,401,727」と比較する。そして、ランダムカウンタR3が大当り値「17〜727」のいずれかと同一であることを検出したときには大当りと判定し、大当り値のいずれとも同一でないことを検出したときには外れと判定し、判定結果をRAM167の大当りエリア(図50参照)に格納する。即ち、確率変動の非設定状態では大当りが「3/953」の低確率で判定される。
【0222】
CPU165は図32のステップS74で確率変動中であると判断すると、ステップS76へ移行する。ここでRAM167の保留データ記録部E1からランダムカウンタR3を検出し、大当り値「17,61,103,197,277,367,401,431,523,619,661,727,797,887,941」と比較する。そして、ランダムカウンタR3が大当り値「17〜941」のいずれかと同一であることを検出したときには大当りと判定し、大当り値のいずれとも同一でないことを検出したときには外れと判定し、判定結果をRAM167の大当りエリア(図50参照)に格納する。即ち、確率変動の設定状態では大当りが「15/953」の高確率で判定される。
【0223】
CPU165は大当りおよび外れの判定結果をRAM167の大当りエリアに格納すると、図32のステップS77へ移行する。ここで、大当りエリアに大当りおよび外れのいずれの判定結果が格納されているかを判断し、大当りが格納されていることを検出したときにはステップS78へ移行する。尚、RAM167の大当りエリアは大当りおよび外れの次回の判定結果を記録することに基づいて更新されるものである。
【0224】
メイン制御装置164のROM166には、図44に示すように、大当り図柄テーブルが記録されている。この大当り図柄テーブルはランダムカウンタR5と大当り図柄との対応関係を示すものであり、CPU165は図32のステップS78へ移行すると、RAM167の保留データ記録部E1からランダムカウンタR5を検出する。そして、大当り図柄テーブルからランダムカウンタR5に応じた図柄を検出し、左図柄と中図柄と右図柄とを同一の検出図柄に設定する。例えばランダムカウンタR5が「6」であるときには図柄「7」が検出され、左図柄と中図柄と右図柄とが同一の検出図柄「7」に設定される。
【0225】
CPU165は図32のステップS79へ移行すると、大当り図柄の設定結果を検出し、大当り図柄の設定結果に基づいて確率変動の獲得の有無を判定する。この確率変動の獲得の有無は大当り図柄が奇数であるか偶数であるかに基づいて判定されるものであり、CPU165は大当り図柄が奇数であることを検出したときには確率変動の獲得と判定し、RAM167の確変エリアに確変フラグを確率変動状態で格納する。また、大当り図柄が偶数であることを検出したときには確率変動の非獲得と判定し、確変エリアに確変フラグを非確率変動状態で格納する。尚、確変エリアは次回の確率変動の判定時に更新されるものであり、次回の大当りが発生するまでは更新されない。
【0226】
CPU165は確率変動の獲得の有無を判定すると、図32のステップS80で確変エリアの確変フラグの設定状態に基づいて確率変動の獲得結果を検出する。ここで確率変動の獲得を検出したときにはステップS81でカウンタN3に 「1」を加算する。このカウンタN3は確率変動の連続獲得回数を計測するものであり、CPU165はステップS80で確率変動の非獲得を検出したときにはステップS85でカウンタN3を「0」にリセットする。
【0227】
CPU165はステップS81でカウンタN3を加算すると、ステップS82で上限値「20」と比較する。このカウンタN3は、上述したように、確率変動の連続獲得回数を計測するものであり、CPU165は「N3=20」を検出したときにはステップS83でRAM167の確変エリアの記録内容を書換える。この書換えは確率変動フラグを非確率変動状態で格納するものであり、確率変動の連続獲得回数が「20回」に達したときにはランダムカウンタR3に基づく抽選結果が確率変動の獲得であっても確率変動の非獲得が強制的に設定される。
【0228】
CPU165は確率変動の判定結果を非獲得に更新すると、ステップS84で大当り図柄の設定結果を変更し、ステップS85で確変回数用のカウンタN3を「0」にリセットする。この大当り図柄の再設定は大当り図柄の設定結果を「+1」図柄に変更するものであり、例えば大当り図柄の設定結果が「7 7 7」であるときには左図柄「7」,中図柄「7」,右図柄「7」が「+1」図柄である「8」に変更され、大当り図柄「8 8 8」が再設定される。
【0229】
CPU165はステップS77でRAM167の大当りエリアに外れの判定結果が格納されていることを検出すると、ステップS86へ移行する。ここでRAM167の保留データ記録部E1からランダムカウンタR2を検出し、リーチ値「5,11,23,31,43,53,61,79,89,97,113,127,139,149,157,163,173,181,193」と比較する。そして、ランダムカウンタR2がリーチ値「5〜193」のいずれかと同一であることを検出したときには外れリーチと判定し、リーチ値「5〜193」のいずれとも同一でないことを検出したときには完全外れと判定し、判定結果をRAM167の外れリーチエリア(図50参照)に格納する。尚、RAM167の外れリーチエリアは完全外れおよび外れリーチの次回の判定結果を記録することに基づいて更新される。
【0230】
CPU165は外れリーチおよび完全外れの判定結果をRAM167の外れリーチエリアに格納すると、図32のステップS87へ移行し、外れリーチエリアから外れリーチおよび完全外れの判定結果を検出する。そして、外れリーチの判定結果が格納されていることを検出したときにはステップS88で外れリーチ図柄を設定し、完全外れの判定結果が格納されていることを検出したときにはステップS89で完全外れ図柄を設定する。
【0231】
外れリーチ図柄および完全外れ図柄は原則的にランダムカウンタR6〜R8に基づいて設定されるものであり、ランダムカウンタR6〜R8が外れリーチ図柄および完全外れ図柄を構成しない組合せであるときには図柄の組合せを変更することに基づいて外れリーチ図柄および完全外れ図柄が設定される。以下、外れリーチ図柄および完全外れ図柄の設定方法について説明する。
【0232】
(7−1)外れリーチ図柄の設定
メイン制御装置164のROM166には、図45の(a)〜(c)に示すように、左図柄テーブル〜右図柄テーブルが記録されており、左図柄テーブルには左図柄とランダムカウンタR6との対応関係が記録され、中図柄テーブルには中図柄とランダムカウンタR7との対応関係が記録され、右図柄テーブルには右図柄とランダムカウンタR8との対応関係が記録されている。
【0233】
メイン制御装置164のCPU165は図33のステップS101へ移行すると、RAM167の保留データ記録部E1からランダムカウンタR6〜R8を検出する。そして、左図柄テーブルからランダムカウンタR6に応じた左図柄を選択し、中図柄テーブルからランダムカウンタR7に応じた中図柄を選択し、右図柄テーブルからランダムカウンタR8に応じた右図柄を選択する。
【0234】
CPU165は左図柄〜右図柄を選択すると、ステップS102で左図柄と右図柄とを比較する。ここで左図柄と右図柄とが同一であることを検出したときにはステップS103へ移行し、左図柄と中図柄と右図柄とを比較する。ここで3者が同一であることを検出したときにはステップS104へ移行し、中図柄を 「+1」図柄に変更する。
【0235】
例えば左図柄〜右図柄の選択結果が「1 2 1」であるときにはステップS102で「左図柄=右図柄」が検出され、ステップS103で「左図柄=中図柄=右図柄」でないことが検出され、外れリーチ図柄「1 2 1」が確定する。また、左図柄〜右図柄の選択結果が「1 1 1」であるときにはステップS102で「左図柄=右図柄」が検出され、ステップS103で「左図柄=中図柄=右図柄」が検出される。そして、ステップS104で中図柄が「+1」図柄である「2」に変更され、外れリーチ図柄「1 2 1」が確定する。尚、「12」の「+1」図柄は「1」である。
【0236】
CPU165はステップS102で左図柄の選択結果と右図柄の選択結果とが相違していることを検出すると、ステップS105へ移行し、左図柄を右図柄にコピーする。次に、ステップS103で「左図柄=中図柄=右図柄」を検出したときにはステップS104へ移行し、中図柄を「+1」図柄に変更する。
【0237】
例えば左図柄〜右図柄の選択結果が「1 2 4」であるときにはステップS102で「左図柄=右図柄」でないことが判断される。そして、ステップS105で左図柄「1」が右図柄にコピーされ、左図柄〜右図柄が「1 2 1」に変更される。この場合にはステップS103で「NO」と判断され、外れリーチ図柄「1 2 1」が確定する。また、左図柄〜右図柄の選択結果が「1 1 2」であるときにはステップS102で「左図柄=右図柄」でないことが検出される。そして、ステップS105で左図柄「1」が右図柄にコピーされ、左図柄〜右図柄が「1 1 1」に変更される。この場合にはステップS104で中図柄が「1」から「2」に変更され、外れリーチ図柄「1 2 1」が確定する。
【0238】
(7−2)完全外れ図柄の設定
メイン制御装置164のCPU165は図34のステップS111でRAM167の保留データ記録部E1からランダムカウンタR6〜R8を検出する。そして、左図柄テーブルからランダムカウンタR6に応じた左図柄を選択し、中図柄テーブルからランダムカウンタR7に応じた中図柄を選択し、右図柄テーブルからランダムカウンタR8に応じた右図柄を選択する。
【0239】
CPU165は左図柄〜右図柄を選択すると、ステップS112で左図柄と右図柄とを比較する。ここで左図柄と右図柄とが同一であることを検出したときにはステップS113へ移行し、中図柄を右図柄にコピーする。そして、ステップS114で左図柄と中図柄と右図柄とを比較し、3者が同一であることを検出したときにはステップS115で右図柄を「+1」図柄に変更する。例えば左図柄〜右図柄の選択結果が「1 2 2」であるときにはステップS112で「左図柄=右図柄」でないことが検出され、完全外れ図柄「1 2 2」が確定する。左図柄〜右図柄の選択結果が「1 2 1」であるときにはステップS112で「左図柄=右図柄」であることが検出される。そして、ステップS113で中図柄「2」が右図柄にコピーされ、左図柄〜右図柄の組合わせが「1 2 2」に変更される。この場合にはステップS114で「NO」と判断され、完全外れ図柄「1 2 2」が確定する。また、左図柄〜右図柄の選択結果が「1 1 1」であるときにはステップS113で中図柄「1」が右図柄にコピーされても左図柄〜右図柄の組合わせが「1 1 1」から変らない。この場合にはステップS115で右図柄が「+1」図柄である「2」に変更され、完全外れ図柄「1
1 2」が確定する。
【0240】
CPU165は図32のステップS90へ移行すると、RAM167の保留データ記録部E1からランダムカウンタR1を検出し、ランダムカウンタR1に基づいて変動パターンを設定する。この変動パターンは左図柄〜右図柄の組合せが決まる様子をどのような演出内容の表示パターンで表示するかを設定するためのパラメータとして機能するものであり、下記に示すように、大当り,外れリーチ,完全外れの判定結果に応じた異なる態様で設定される。
【0241】
(7−3)大当り判定時の変動パターン設定
メイン制御装置164のROM166には、図46に示すように、大当り用の変動パターンテーブルが記録されている。この変動パターンテーブルはランダムカウンタR1と変動パターンとの対応関係を示すものであり、CPU165は図32のステップS90へ移行すると、大当り用の変動パターンテーブルからランダムカウンタR1に応じた変動パターンを検出する。例えばランダムカウンタR1が「10」であるときには変動パターン「34」が検出され、変動パターンが「34」に設定される。
【0242】
(7−4)外れリーチ判定時の変動パターン設定
メイン制御装置164のROM166には、図47に示すように、外れリーチ用の変動パターンテーブルが記録されている。この変動パターンテーブルは停止図柄の差分ΔSとランダムカウンタR1と変動パターンとの対応関係を示すものであり、停止図柄の差分ΔSとは外れリーチ図柄の設定結果のうち「中図柄−左図柄」を称する。
【0243】
CPU165は図32のステップS90へ移行すると、外れリーチ用の変動パターンテーブルからランダムカウンタR1および差分ΔSに応じた変動パターンを検出する。例えばランダムカウンタR1が「10」で、外れリーチ図柄の設定結果が「10 2 10」であるときには変動パターン「3」が設定される。
【0244】
(7−5)完全外れ判定時の変動パターン設定
CPU165は完全外れの判定時には図32のステップS90で変動パターンを「1」に設定する。この完全外れの判定時にはランダムカウンタR1に基づく変動パターンの振分けがなく、変動パターンが「1」に一義的に設定される。
【0245】
変動パターンには、図46および図47に示すように、変動表示時間が個別に設定されている。これら各変動表示時間は左図柄〜右図柄の変動開始から確定に至る所要時間を称するものであり、CPU165は図32のステップS91へ移行すると、変動パターンの選択結果に応じた変動表示時間を選択し、ステップS92で遊技制御フラグを変動表示処理に設定する。尚、変動パターン「1」には変動表示時間「T1」が設定されており、変動パターン「1」の設定時には変動表示時間が「T1」に設定される。
【0246】
(8)変動表示処理
図28のステップS28の変動表示処理は遊技制御フラグが変動表示処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置164のCPU165は変動表示処理で図柄制御装置173のCPU174に表示制御コマンドおよび表示制御データを出力することに基づいて変動表示を開始する。
【0247】
CPU165は図35のステップS121でタイマT2を「0」にリセットし、ステップS122で図柄制御装置173のCPU174にINT信号を出力する。そして、ステップS123で表示制御コマンドとして図柄制御コマンドを出力し、表示制御データとして直前の制御データ設定処理で設定した変動パターンと直前の制御データ設定処理で設定した左図柄〜右図柄とを出力する。すると、図柄制御装置173のCPU74はINT信号を検出することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動する。そして、図柄制御コマンド,変動パターンの設定結果,左図柄〜右図柄の設定結果をIRQ割込みプログラムの中で受信し、変動表示を開始する。
【0248】
CPU165はステップS123で図柄制御コマンド等を出力すると、ステップS124でタイマT2をスタートさせる。この図柄制御コマンド等の出力後には図柄制御装置173のCPU174が図柄表示装置133に変動表示を行っており、タイマT2は変動表示の開始時を起点とする継続時間を計測することになる。
【0249】
CPU165はタイマT2をスタートさせると、ステップS125でカウンタN4に「1」を加算することに基づいて変動回数を計測し、ステップS126でRAM167のカウンタデータエリアを整理する。このカウンタデータエリアの整理とは保留データ記録部E1〜E3に保留データ記録部E2〜E4の格納データを上書きするものであり、例えば保留データ記録部E1だけにランダムカウンタR1〜R8が格納されているときには保留データ記録部E1に保留データ記録部E2のデフォルトデータが記録され、保留データ記録部E1のランダムカウンタR1〜R8が消去される。
【0250】
保留データ記録部E1〜E4にランダムカウンタR1〜R8が格納されているときには保留データ記録部E2〜E4のランダムカウンタR1〜R8が前段の保留データ記録部E1〜E3に移動され、保留データ記録部E4にデフォルトデータが記録される。従って、次回の制御データ設定処理では保留データ記録部E2に格納されていたランダムカウンタR1〜R8に基づいて大当りの判定,図柄の設定,変動パターンの設定,スペック切換えの抽選等が行われ、次々回の制御データ設定処理では保留データ記録部E3に格納されていたランダムカウンタR1〜R8に基づいて大当りの判定,図柄の設定,変動パターンの設定,スペック切換えの抽選等が行われる。
【0251】
CPU165はRAM167のカウンタデータエリアを整理すると、図35のステップS127でカウンタN2から「1」を減算し、ステップS128で遊技制御フラグにスピーカ制御処理をセットする。カウンタN2は、上述したように、特別図柄始動口136に対するパチンコ球Pの入賞個数を「4」を上限値として計測するものである。従って、図柄制御コマンドが出力された変動表示の開始直後にはカウンタN2が減算され、カウンタN2が上限値まで加算されていたときでもカウンタN2に加算の余地が生成される。このカウンタN2の減算状態ではRAM167のカウンタデータエリアに空欄が必ず生成される。このため、以後の出力監視処理で始動信号有りが記録されたときにはデータ取得処理でカウンタN2が加算され、カウンタデータエリアにランダムカウンタR1〜R8が新たに格納される。
【0252】
(9)スピーカ制御処理
図28のステップS29のスピーカ制御処理は遊技制御フラグがスピーカ制御処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置164のCPU165は図36のステップS131でスピーカ制御装置192のCPU193にINT信号を出力する。そして、ステップS132でスピーカ制御コマンドおよびスピーカ制御データを出力し、ステップS133で遊技制御フラグにランプ制御処理をセットする。
【0253】
INT信号はスピーカ制御装置192のCPU193にIRQ割込みプログラムの起動を指令するものであり、スピーカ制御装置192のCPU193はINT信号を検出することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動し、INT信号に続けて出力されるスピーカ制御コマンドおよびスピーカ制御データをIRQ割込みプログラムの中で受信する。このスピーカ制御データはメイン制御装置164が直前の制御データ設定処理で設定した変動パターンを有するものであり、スピーカ制御装置192のCPU193は複数の鳴動パターンの中から変動パターンに応じたものを選択的に設定する。そして、スピーカ106を鳴動パターンの選択結果に基づいて駆動制御し、スピーカ106から変動パターンに応じた音を出力する。
【0254】
(10)ランプ制御処理
図28のステップS30のランプ制御処理は遊技制御フラグがランプ制御処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置164のCPU165は図37のステップS141でランプ制御装置198のCPU199にINT信号を出力する。そして、ステップS142でランプ制御コマンドおよびランプ制御データを出力し、ステップS143で遊技制御フラグに全図柄停止処理をセットする。
【0255】
INT信号はランプ制御装置198のCPU199にIRQ割込みプログラムの起動を指令するものであり、ランプ制御装置198のCPU199はINT信号を検出することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動し、INT信号に続けて出力されるランプ制御コマンドおよびランプ制御データをIRQ割込みプログラムの中で受信する。このランプ制御データはメイン制御装置164が直前の制御データ設定処理で設定した変動パターンを有するものであり、ランプ制御装置198のCPU199は複数の電飾パターンの中から変動パターンに応じたものを選択的に設定する。そして、コーナーランプ127およびサイドランプ129を電飾パターンの選択結果に基づいて駆動制御し、コーナーランプカバー126およびサイドランプカバー128を変動パターンに応じた態様で電飾する。
【0256】
(11)全図柄停止処理
図28のステップS31の全図柄停止処理は遊技制御フラグが全図柄停止処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置164のCPU165は全図柄停止処理で図柄制御装置173のCPU174に表示制御コマンドを出力し、変動表示を終了させる(図柄確定)。
【0257】
CPU165は図38のステップS151で変動表示時間用のタイマT2の計測値を変動表示時間の選択結果と比較する。ここでタイマT2の計測値が変動表示時間の選択結果に達していることを検出したときにはステップS152でタイマT2を停止させ、変動表示時間の計測を終える。
【0258】
CPU165は変動表示時間の計測を終えると、ステップS153で図柄制御装置173のCPU174にINT信号を出力する。そして、ステップS154で表示制御コマンドとして全図柄停止コマンド(図柄確定コマンド)を出力し、ステップS155で遊技制御フラグに確定表示処理をセットする。この変動表示時間の経過時点では左図柄,中図柄,右図柄が必ず仮停止状態にあり、図柄制御装置173のCPU174はINT信号を受信することに基づいてIRQ割込みプログラムの中で全図柄停止コマンドを受信し、左図柄,中図柄,右図柄を仮停止状態から静止した確定状態に切換える。
【0259】
(12)確定表示処理
図28のステップS32の確定表示処理は遊技制御フラグが確定表示処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置164のCPU165は図39のステップS161でタイマT3を「0」にリセットする。このタイマT3は確定表示時の開始時を起点とする経過時間(確定表示時間)を計測するものであり、CPU165はタイマT3をリセットすると、ステップS162でタイマT3をスタートさせることに基づいて確定表示時間の計測を開始し、ステップS163で遊技制御フラグに確定表示終了処理をセットする。
【0260】
(13)確定表示終了処理
図28のステップS33の確定表示終了処理は遊技制御フラグが確定表示終了処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置164のCPU165は確定表示終了処理の中でリミッタ機能を確認したり、待機表示時間の計測を開始する。
【0261】
CPU165は図40のステップS171で確定表示時間用のタイマT3の計測値が確定表示時間に達したことを検出すると、ステップS172でタイマT3を停止させる。この確定表示時間は変動表示時間とは異なり、固定的な一定値 (1sec程度)に設定されたものであり、CPU165はステップS172でタイマT3を停止させると、ステップS173でRAM167の大当りエリアから大当りの判定結果を検出する。ここで大当りを検出したときにはステップS174で遊技制御フラグに大当り遊技開始処理をセットし、ステップS175で変動回数用のカウンタN4を「0」にリセットする。即ち、カウンタN4は変動回数を大当りの発生を基準に計測するものである。
【0262】
CPU165はステップS173でRAM167の大当りエリアに外れが格納されていることを検出すると、ステップS176で待機表示時間用のタイマT1をスタートさせることに基づいて待機表示時間の計測を開始する。そして、ステップS177で遊技制御フラグに制御データ設定処理をセットし、ステップS178で確変エリアの確率変動フラグの設定状態に基づいて確率変動中であるか否かを判断する。ここで確率変動中であることを検出したときにはステップS179へ移行し、変動回数用のカウンタN4を上限値「10000」と比較する。
【0263】
CPU165はステップS179で「N4≧10000」を検出したときにはステップS180へ移行し、確変継続回数用のカウンタN3を「0」にリセットする。そして、ステップS181へ移行し、確変エリアの確率変動フラグを非確率変動状態に書換える。従って、確率変動の設定状態で変動回数N4が10000回に達しても大当りが発生しないときには確率変動が強制的に解除され、10001回目の変動からは大当りが低確率で判定される。
【0264】
(14)大当り遊技開始処理
図28のステップS34の大当り遊技開始処理は遊技制御フラグが大当り遊技開始処理セットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置164のCPU165は図41のステップS191でVフラグを特定入賞状態にセットする。このVフラグは原則的にパチンコ球Pが大入賞口139の特定領域144内に入賞することに基づいて特定入賞状態にセットされるものであり、CPU165はVフラグを特定入賞状態にセットすると、ステップS192で図柄制御装置173のCPU174にINT信号を出力する。そして、ステップS193で表示制御コマンドとして大当り表示コマンドを出力し、ステップS194で遊技制御フラグに大当り遊技処理をセットする。
【0265】
大当り表示コマンドは図柄制御装置173のCPU174に大当り表示の実行を指令するものであり、図柄制御装置173のCPU174はINT信号を検出することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動し、IRQ割込みプログラムで大当り表示コマンドを受信することに基づいて図柄表示装置133に大当り表示を行う。この大当り表示は進行中の大当りラウンド数およびパチンコ球Pの大入賞口139に対する入賞個数等を表示するものであり、大当りラウンド数の表示および入賞個数の表示は大当り表示用のアニメーション画面を背景として行われる。
【0266】
(15)大当り遊技処理
図28のステップS35の大当り遊技処理は遊技制御フラグが大当り遊技処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置164のCPU165は大当り遊技処理の中で大当りラウンド動作を実行する。
【0267】
CPU165は図42のステップS201へ移行すると、大入賞口139の開放状態を判断する。この大入賞口139の開放状態は開放フラグの設定状態に基づいて判断されるものであり、CPU165は開放フラグが開放状態にセットされていることを検出したときには大入賞口139が開放されていると判断してステップS213へ移行し、開放フラグが閉鎖状態にセットされていることを検出したときには大入賞口139が閉鎖されていると判断してステップS202へ移行する。
【0268】
CPU165はステップS202へ移行すると、Vフラグの設定状態を判断する。このVフラグは大当り遊技開始処理の中で特定入賞状態にセットされたり、大当り遊技処理中に大入賞口139の特定領域144内にパチンコ球Pが入賞することに基づいて特定入賞状態にセットされるものであり、CPU165はVフラグが特定入賞状態にセットされていることを検出したときにはステップS203へ移行する。
【0269】
CPU165はステップS203へ移行すると、大当りラウンド用のカウンタN6を上限値「14」と比較する。このカウンタN6は大入賞口139の開放回数を計測するものであり、CPU165は「N6≦14」を検出したときにはステップS204でカウンタN6に「1」を加算する。
CPU165はカウンタN6を加算すると、ステップS205でタイマT4を「0」にリセットする。このタイマT4は大入賞口139の開放時間を計測するものであり、CPU165はタイマT4をリセットすると、ステップS206で大入賞口ソレノイド142に駆動電源を印加し、大入賞口139を開放する。これにより、パチンコ球Pが大入賞口139内に入賞することを許容する大当り状態を発生させ、遊技者に有利な状態を生成する。
【0270】
CPU165は大入賞口139を開放すると、ステップS207で可動片ソレノイド148の駆動電源を遮断し、可動片147を特定入賞状態に回動操作する。この特定入賞状態では可動片147が大入賞口139のカウント領域143から特定領域144に向って下降傾斜し、大入賞口139内に入賞したパチンコ球Pが可動片147の傾斜に沿って特定領域144内に案内される。
【0271】
CPU165は可動片147を特定入賞状態に回動操作すると、ステップS208で開放フラグを開放状態にセットすることに基づいて大入賞口139の開放を記録する。そして、ステップS209で開放時間計測用のタイマT4をスタートさせ、大入賞口139の開放時間を計測開始する。次に、ステップS210でVフラグをカウント状態にリセットし、大入賞口139の特定領域144内にパチンコ球Pが入賞したか否かを判定可能な状態にする。
【0272】
大当りの判定直後にはVフラグが特定入賞状態にセットされ、開放フラグが閉鎖状態にセットされ、カウンタN6が「0」にセットされている。従って、CPU165はステップS201からS202,S203へ経てS204へ移行し、カウンタN6を「0」から「1」に加算する。そして、ステップS205でタイマT4をリセットし、ステップS206で大入賞口139を開放し、ステップS207で可動片147を特定入賞状態に回動操作する。尚、開放フラグおよびカウンタN6は電源投入時に閉鎖状態および「0」に初期設定されるものである。
【0273】
CPU165は大入賞口139の開放状態でタイマ割込みが発生すると、ステップS201で開放フラグが開放状態にセットされていることを検出し、ステップS213でV信号の有無を判断する。このV信号はパチンコ球Pが大入賞口139の特定領域144内に入賞することに基づいてVセンサ146から出力されるものであり、CPU165はRAM167の出力監視エリアにV信号有りが記録されていることを検出したときにはV信号有りと判断し、V信号無しが記録されていることを検出したときにはV信号無しと判断する。
【0274】
CPU165はステップS213でV信号有りを検出すると、ステップS214でVフラグを特定入賞状態にセットすることに基づいてパチンコ球Pが特定領域144内に入賞したことを記録する。そして、ステップS215で可動片ソレノイド148に駆動電源を印加し、可動片147をカウント状態に回動操作する。このカウント状態では可動片147が大入賞口139の特定領域144からカウント領域143に向って下降傾斜し、大入賞口139内に入賞したパチンコ球Pが可動片147の傾斜に沿ってカウント領域143内に案内される。
【0275】
CPU165はステップS216へ移行すると、入賞個数用のカウンタN5に「1」を加算する。このカウンタN5は大入賞口139の1回の開放時に何個のパチンコ球Pが入賞したかを計測するものであり、パチンコ球Pがカウント領域143内および特定領域144内に入賞した場合の双方で加算される。
CPU165はステップS217へ移行すると、カウント信号の有無を判断する。このカウント信号はパチンコ球Pが大入賞口139のカウント領域143内に入賞することに基づいてカウントセンサ145から出力されるものであり、CPU165はRAM167の出力監視エリアにカウント信号有りが記録されているときにはカウント信号有りと判断し、カウント信号無しが記録されているときにはカウント信号無しと判断する。
【0276】
CPU165はステップS217でカウント信号有りを検出すると、ステップS218で入賞個数用のカウンタN5に「1」を加算し、ステップS219でカウンタN5を上限値「10個」と比較し、ステップS220で開放時間計測用のタイマT4の計測値を上限値「27秒」と比較する。ここで「N5≧10個」および「T≧27秒」のいずれかを検出したときにはステップS221で大入賞口ソレノイド142を断電することに基づいて大入賞口139を閉鎖する。即ち、大入賞口139は規定個数のパチンコ球Pが入賞するか、開放時間が上限値に達することに基づいて開放状態から閉鎖されるものであり、大入賞口139の入賞個数および開放時間を条件とする開閉動作を大当りラウンド動作と称する。
【0277】
CPU165はステップS221で大入賞口139を閉鎖すると、ステップS222で開放時間計測用のタイマT4を停止させることに基づいて開放時間の計測を終える。そして、ステップS223で入賞個数用のカウンタN5を「0」にリセットし、ステップS224で開放フラグを閉鎖状態にセットすることに基づいて大入賞口139の閉鎖を記録する。尚、カウンタN5は電源投入時に「0」に初期設定されるものである。
【0278】
CPU165は大入賞口139の閉鎖状態でタイマ割込みが発生すると、ステップS201からS202へ移行し、Vフラグの設定状態を判断する。ここでVフラグが特定入賞状態にセットされていないことを検出したときにはステップS211で大当りラウンド用のカウンタN6を「0」にリセットし、ステップS212で遊技制御フラグを大当り遊技終了処理にセットすることに基づいて大当り遊技処理を終える。
【0279】
CPU165はステップS202でVフラグが特定入賞状態にセットされていることを検出すると、ステップS203で大当りラウンド用のカウンタN6を上限値「14」と比較する。ここで「N6≦14」を検出したときにはステップS203からS204〜S206へ移行し、大入賞口139を開放する。即ち、大当りラウンド動作は大入賞口139の開放時にパチンコ球Pが特定領域144内に入賞することを条件に再開されるものである。
【0280】
CPU165はステップS203で「N6>14」を検出したときにはステップS211でカウンタN6をリセットし、ステップS212で遊技制御フラグを大当り遊技終了処理にセットする。即ち、大当りラウンド動作の繰返し数には上限値「15回」が設定されており、パチンコ球Pが特定領域144内に入賞した場合でも大当りラウンドが15回に達しているときには大当りラウンドが再開されず、大当り遊技処理が終了する。
【0281】
(16)大当り遊技終了処理
図28のステップS36の大当り遊技終了処理は遊技制御フラグが大当り遊技終了処理セットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置164のCPU165は大当り遊技終了処理の中で図柄制御装置173のCPU174に表示制御コマンドを送信し、大当り表示の終了を指令する。
【0282】
CPU165は図43のステップS231へ移行すると、図柄制御装置173のCPU174にINT信号を出力し、ステップS232で表示制御コマンドとして表示終了コマンドを出力する。この表示終了コマンドは図柄制御装置173のCPU174に大当り表示終了を指令するものであり、図柄制御装置173のCPU174はINT信号を検出することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動し、IRQ割込みプログラムの中で表示終了コマンドを受信することに基づいて大当り表示を終え、大当り図柄の確定表示を開始する。
【0283】
CPU165はステップS232で表示終了コマンドを出力すると、ステップS233でRAM167の大当りエリアの格納データを「大当り」から「外れ」に書換え、ステップS234で遊技制御フラグに確定表示処理をセットする。従って、大当り表示の終了後には図39の確定表示処理で大当り図柄の確定表示時間が計測開始され、確定表示時間が経過したときには図40の確定表示終了処理で外れが強制的に判定される。そして、待機表示時間の計測が開始され、待機表示時間が経過したときには大当り図柄が確定表示された待機画面に換えてデモ画面が表示される。
【0284】
<図柄制御装置173の内部処理について>
図柄制御装置173のCPU174は電源が投入されると、図51のステップS301で割込み禁止を設定し、ステップS302でRAM176の全データおよびI/O180を初期設定する。このとき、表示モードに相当するスペックをスペックAに初期設定し、スステップS303で割込み禁止の設定を解除することに基づいて割込みの発生を許可する。
【0285】
CPU174はステップS303で割込みを許可すると、ステップS304のカウンタ更新処理へ移行する。そして、カウンタ更新処理を無限ループ状に繰返し、ランダムカウンタR9およびR10を「1」ずつ加算する。ランダムカウンタR9は表示パターンを選択するためのものであり、「0」から上限値「191」に加算されたときには「0」に戻って再び加算される。また、ランダムカウンタR10はスペックの切換えの有無を抽選するためのものであり、「0」から 「199」に加算されたときには「0」に戻って加算される。
【0286】
図柄制御装置173のCPU174はメイン制御装置164からのINT信号を検出すると、図52のIRQ割込みプログラムを起動し、ステップS311でメイン制御装置164からの表示制御コマンドおよび表示制御データを検出し、RAM176の特定エリアに格納する。
【0287】
図柄制御装置173のCPU174は4msecが経過する毎に図53のタイマ割込みプログラムを起動し、図柄表示装置133の表示内容をタイマ割込みプログラムで制御する。このタイマ割込みプログラムはステップS321のコマンド待ち処理〜ステップS329の大当り表示終了処理を有するものであり、ステップS321のコマンド待ち処理〜ステップS329の大当り表示終了処理は表示制御フラグの設定内容に応じて選択的に実行される。
【0288】
(1)コマンド待ち処理
図53のステップS321のコマンド待ち処理は表示制御フラグがコマンド待ち処理にセットされている場合に実行されるものである。この表示制御フラグは電源投入時にコマンド待ち処理に初期設定されるものであり、電源投入時にはコマンド待ち処理が実行される。
【0289】
図柄制御装置173のCPU174は図54のステップS331へ移行すると、RAM176の特定エリアにデモ表示コマンドが格納されているか否かを判断する。ここで「NO」と判断したときにはステップS337へ移行し、RAM176の特定エリアに図柄制御コマンドが格納されているか否かを判断する。ここで「YES」と判断したときにはステップS338へ移行し、表示制御フラグに表示パターン設定処理をセットする。
【0290】
CPU174はステップS331でデモ表示コマンドの格納を検出すると、ステップS332でスペックを切換える。このスペックは表示パターン群に相当する表示パターンテーブルを選択するためのパラメータとして機能するものであり、スペックAの設定状態でデモ表示コマンドが検出されたときにはスペックAからスペックBに切換えられ、スペックBの設定状態でデモ表示コマンドが検出されたときにはスペックBからスペックAに切換えられる。
【0291】
CPU174はスペックを切換えると、ステップS333でタイマT5を「0」にリセットする。このタイマT5はデモ表示の経過時間(デモ表示時間)を計測するものであり、CPU174はタイマT5をリセットすると、ステップS334でVDP177にデモ表示開始コマンドを出力する。このデモ表示開始コマンドはVDP177にデモ表示の開始を指令するものであり、VDP177はデモ表示開始コマンドを検出することに基づいてVROM178から必要な表示データを読出し、図柄表示装置133にデモ表示を開始する。
【0292】
CPU174はデモ表示開始コマンドを出力すると、ステップS335でタイマT5をスタートさせ、デモ表示時間を計測開始する。そして、ステップS336へ移行し、表示制御フラグにデモ表示処理をセットする。
【0293】
(2)デモ表示処理
図53のステップS322のデモ表示処理は表示制御フラグがデモ表示処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置173のCPU174は図55のステップS341へ移行すると、RAM176の特定エリアに図柄制御コマンドが格納されているか否かを判断する。ここで「NO」と判断したときにはステップS342でデモ表示時間用のタイマT5の計測値を設定値(30sec)と比較する。
【0294】
CPU174はステップS342で「T5<30sec」を検出したときにはステップS343へ移行し、デモ表示パターンから背景の種類,キャラクタの種類,キャラクタの動作タイミング等のイベントの発生タイミングを検出する。このデモ表示パターンは図柄制御装置173のROM175に記録されたものであり、CPU174はステップS343でタイマT5がイベントの発生タイミングに達したことを検出したときにはVDP177に必要なコマンドを出力し、デモ表示パターンに応じた動画面を表示する。
【0295】
CPU174はステップS341でRAM176の特定エリアに図柄制御コマンドが格納されていると判断すると、ステップS344へ移行し、デモ表示時間用のタイマT5を停止する。そして、ステップS345へ移行し、表示制御フラグに表示パターン設定処理をセットする。
【0296】
CPU174はステップS342で「T5≧30sec」を検出したときにはステップS346でタイマT5を停止し、ステップS347でタイマT6を「0」にリセットする。このタイマT6は待機表示時間を計測するものであり、CPU174はタイマT6をリセットすると、ステップS348でVDP177に待機表示開始コマンドおよび待機表示データを出力する。この待機表示データは直前のメイン制御装置164からの左図柄,中図柄,右図柄(確定図柄)を示すものであり、VDP177は待機表示開始コマンドおよび待機表示データを検出すると、VROM178からオフィスの背景データAおよび待機表示データに応じた図柄データを読出し、図24の(c)に示すように、直前の確定図柄をオフィスの背景上に表示する。
【0297】
CPU174はVDP177に待機表示開始コマンドを出力すると、図55のステップS349でタイマT6をスタートさせる。このタイマT6は待機表示時間を計測するものであり、CPU174は待機表示時間の計測を開始すると、ステップS350で表示制御フラグに待機表示処理をセットする。
【0298】
(3)待機表示処理
図53のステップS323の待機表示処理は表示制御フラグが待機表示処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置173のCPU174は図56のステップS351へ移行すると、RAM176の特定エリアに図柄制御コマンドが格納されているか否かを判断する。例えば「NO」と判断したときにはステップS352で待機表示時間用のタイマT6の計測値を設定値(1min)と比較する。ここで「T6<1min」を検出したときにはステップS353へ移行し、待機表示を継続する。
【0299】
CPU174はステップS351でRAM176の特定エリアに図柄制御コマンドが格納されていると判断すると、ステップS354へ移行し、待機表示時間用のタイマT6を停止する。そして、ステップS355へ移行し、表示制御フラグに表示パターン設定処理をセットする。
【0300】
CPU174はステップS352で「T6≧1min」を検出したときにはステップS356でタイマT6を停止し、ステップS357でタイマT5を「0」にリセットする。このタイマT5は、上述したように、デモ表示時間を計測するためのものであり、CPU174はタイマT5をリセットすると、ステップS358でVDP177にデモ表示開始コマンドを出力し、待機表示に換えて上述のデモ表示を開始する。
【0301】
CPU174はVDP177にデモ表示開始コマンドを出力すると、ステップS359でタイマT5をスタートさせることに基づいてデモ表示時間を計測開始し、ステップS360で表示制御フラグにデモ表示処理をセットする。従って、パチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞し、メイン制御装置164から図柄制御装置173に図柄制御コマンドが出力されるまでデモ表示処理および待機表示処理が繰返され、デモ表示および待機表示が交互に行われる。
【0302】
(4)表示パターン設定処理
図53のステップS324の表示パターン設定処理は表示制御フラグが表示パターン設定処理にセットされている場合に実行されるものであり、表示制御フラグは、上述したように、デモ表示の停止中は勿論のこと、デモ表示中および待機表示中に図柄制御コマンドが検出された場合にも表示パターン設定処理にセットされる。この表示パターン設定処理はスペックに応じた複数の表示パターンの中から変動パターンに応じたものを選択的に設定するものであり、各表示パターンは各列の図柄の変動速度,各列の図柄の仮停止タイミング,背景の種類,背景の切換タイミング,キャラクタの表示タイミング,キャラクタの種類,吹出しの表示タイミング,吹出しの種類,表示パターンの終了タイミング(変動表示時間)等を示している。
【0303】
図柄制御装置173のROM175には、図63の(a)および(b)に示すように、表示パターンテーブルとしてスペックA用およびスペックB用の2種類が記録されている。これら両表示パターンテーブルは変動パターンおよびランダムカウンタR9から表示パターンおよび変動表示時間を選択するためのものであり、両表示パターンテーブルには同一の変動パターンおよび同一のランダムカウンタR9に対応して異なる表示パターンが設定され、しかも、同一の変動パターンおよび同一のランダムカウンタR9に対応して同一の変動表示時間が設定されている。
【0304】
図柄制御装置173のCPU174は図57のステップS361へ移行すると、ランダムカウンタR9およびR10の現在の計測値を取得する。そして、ステップS362へ移行し、大当りおよび外れを判定する。この判定処理はメイン制御装置164から図柄制御コマンドと共に受信した図柄の設定結果に基づいて行われるものであり、図柄の設定結果が「左図柄=中図柄=右図柄」であるときには大当りと判定され、図柄の設定結果が「左図柄=中図柄=右図柄」でないときには外れと判定される。
【0305】
CPU174はステップS362で大当りと判定すると、ステップS363へ移行し、ランダムカウンタR10の取得結果を40個のスペック切換え値5N (Nは1〜40の整数)と比較する。これらスペック切換え値「5,10,15……,195,200」は図柄制御装置173のROM175に記録されたものであり、CPU174はランダムカウンタR10の取得値が40個のスペック切換え値のいずれかと同一であることを検出したときにはスペックの切換えを設定し、ランダムカウンタR10の取得値が40個のスペック切換え値のいずれとも同一でないことを検出したときにはスペックの継続を設定する。即ち、大当りの判定時にはスペックの切換えが「40/200」の高確率で判定される。
【0306】
CPU174はステップS362で外れと判定すると、ステップS364へ移行し、ランダムカウンタR10の取得結果を1個のスペック切換え値「7」と比較する。このスペック切換え値「7」は図柄制御装置173のROM175に記録されたものであり、CPU174はランダムカウンタR10の取得値がスペック切換え値「7」と同一であることを検出したときにはスペックの切換えを設定し、ランダムカウンタR10の取得値がスペック切換え値「7」と相違していることを検出したときにはスペックの継続を設定する。即ち、外れの判定時(外れリーチおよび完全外れの判定時)にはスペックの切換えが「1/200」の低確率で判定される。
【0307】
CPU174はスペックの切換えの有無を判定すると、ステップS365で判定結果を検出する。ここでスペックの切換えを検出したときにはステップS366へ移行し、現在がスペックAであるときにはスペックBに切換え、現在がスペックBであるときにはスペックAに切換える。
【0308】
CPU174はステップS367へ移行すると、スペックに応じた表示パターンテーブルから変動パターンに応じた表示パターンおよび変動表示時間を選択し、ステップS368で表示制御フラグを変動開始処理にセットする。例えばスペックAが設定されているときには図63の(a)のスペックA用の表示パターンテーブルから表示パターンおよび変動表示時間が選択され、スペックBが設定されているときには図63の(b)のスペックB用の表示パターンテーブルから表示パターンおよび変動表示時間が選択される。
【0309】
例えばスペックAの設定時には、図63の(a)に示すように、変動パターンが「1」のときにはランダムカウンタR9に拘らず表示パターン「1」および変動表示時間「T1」が選択され、変動パターンが「4」のときにはランダムカウンタR9に応じて表示パターン「4−1」〜「4−3」および共通の変動表示時間「T4」が選択される。また、スペックBの設定時には、図63の(b)に示すように、変動パターンが「1」のときにはランダムカウンタR9に拘らず表示パターン「101」および変動表示時間「T1」が選択され、変動パターンが 「4」のときにはランダムカウンタR9に応じて表示パターン「104−1」〜「104−3」および共通の変動表示時間「T4」が選択される。
【0310】
図67はスペックA用の表示パターン「1」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「1」は完全外れの判定時に一義的に選択されるものであり、表示パターン「1」の選択時には背景として背景データAのオフィスが表示され、キャラクタの表示は行われず、左図柄,右図柄,中図柄は通常変動状態から当該順序で仮停止する。これら左図柄,右図柄,中図柄の仮停止はRAM176の特定エリアに格納されているメイン制御装置164からの表示制御データ(図柄の設定結果)で行われるものであり、3列の仮停止状態では3列の図柄が外れの組合せになる。
【0311】
図68はスペックA用の表示パターン「4−1」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「4−1」は外れリーチの判定時に選択されるものであり、表示パターン「4−1」の選択時には背景として背景データAのオフィスが表示され、キャラクタの表示は行われない。また、左図柄および右図柄は通常変動状態から当該順序で仮停止し、中図柄は通常変動状態から低速変動状態に切換わった後に仮停止する。これら左図柄,右図柄,中図柄の仮停止はRAM176の特定エリアに格納されているメイン制御装置164からの表示制御データ(図柄の設定結果)で行われるものであり、左図柄および右図柄の仮停止時にはリーチが発生し、3列の仮停止状態では3列の図柄が外れの組合せになる。
【0312】
図69はスペックA用の表示パターン「4−2」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「4−2」は表示パターン「4−1」のバリエーションに相当するものであり、中図柄が低速変動状態に切換わると同時に背景が背景データAのオフィスから背景データDの建物に切換わる点で表示パターン「4−1」と相違する。
【0313】
図70はスペックA用の表示パターン「4−3」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「4−3」も表示パターン「4−1」のバリエーションに相当するものであり、中図柄が低速変動状態に切換わると同時に背景が背景データAのオフィスから背景データDの建物に切換わる点および左図柄の通常変動中にキャラクタM(図72参照)の表示がリーチ予告として瞬間的に行われる点で表示パターン「4−1」と相違する。
【0314】
図71はスペックA用の表示パターン「58」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「58」は大当りの判定時に選択されるものであり、表示パターン「58」の選択時には背景として背景データAのオフィス→背景データCの廊下→背景データAのオフィスが切換え表示される。また、左図柄および右図柄は通常変動状態から仮停止した後に消滅し、中図柄は通常変動状態から消滅する。この中図柄の消滅は背景がオフィスから廊下に切換わると同時に行われるものであり、背景の切換え状態ではキャラクタMおよびキャラクタWが表示され、所定の動作を行う。この動画面はリーチアクションと称されるものであり、キャラクタMおよびキャラクタWの動作内容に応じて大当りの発生の有無をイメージさせる。
【0315】
図72は表示パターン「58」の選択時に出現するリーチアクションを説明するものであり、表示パターン「58」の選択時にはキャラクタMがキャラクタWに自分を放り投げることを哀願し、図72の(a)および(b)に示すように、キャラクタWがキャラクタMの哀願を承諾してキャラクタMを放り投げる演出のリーチアクションが表示される。このリーチアクションの終了時には、図72の(c)に示すように、背景が廊下からオフィスに切換わり、背景の切換えと同時に3列の図柄が大当りとなる組合せで有効ラインYL上に仮表示される。
【0316】
図73はスペックB用の表示パターン「101」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「101」は表示パターン「1」の選択時と同一の変動パターンが設定され、表示パターン「1」の選択時と異なるスペック「B」が設定されている場合に選択されるものであり、背景として野原が表示される点で表示パターン「1」と相違する。
【0317】
図74はスペックB用の表示パターン「104−1」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「104−1」は表示パターン「4−1」の選択時と同一の変動パターンおよびランダムカウンタR9が設定され、表示パターン「4−1」の選択時と異なるスペック「B」が設定されている場合に選択されるものであり、背景として野原が表示される点で表示パターン「4−1」と相違する。
【0318】
図75はスペックB用の表示パターン「104−2」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「104−2」は表示パターン「4−2」の選択時と同一の変動パターンおよびランダムカウンタR9が設定され、表示パターン「4−2」の選択時と異なるスペック「B」が設定されている場合に選択されるものであり、背景として野原およびリングが切換え表示される点で表示パターン「4−2」と相違する。
【0319】
図76はスペックB用の表示パターン「104−3」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「104−3」は表示パターン「4−3」の選択時と同一の変動パターンおよびランダムカウンタR9が設定され、表示パターン「4−3」の選択時と異なるスペック「B」が設定されている場合に選択されるものであり、背景として野原およびリングが切換え表示される点,リーチ予告としてキャラクM1(図78参照)が出現する点で表示パターン「4−3」と相違する。
【0320】
図77はスペックB用の表示パターン「158」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「158」は表示パターン「58」の選択時と同一の変動パターンおよびランダムカウンタR9が設定され、表示パターン「58」の選択時と異なるスペック「B」が設定されている場合に選択されるものであり、表示パターン「158」の選択時には表示パターン「58」とは異なる野原→リング→野原の背景が切換え表示される。また、左図柄および右図柄は通常変動状態から仮停止した後に消滅し、中図柄は通常変動状態から消滅する。この中図柄の消滅は背景が野原からリングに切換わると同時に行われるものであり、背景の切換え時には表示パターン「58」と異なるキャラクタM1およびM2が表示され、表示パターン「58」と異なるリーチアクションが表示される。
【0321】
図78は表示パターン「158」の設定時に出現するリーチアクションを説明するものであり、表示パターン「158」の設定時には、図78の(a)に示すように、キャラクタM1およびM2がリング上でボクシングを行い、図78の (b)に示すように、キャラクタM1がM2を倒すリーチアクションが表示される。このリーチアクションの終了時には、図78の(c)に示すように、背景がリングから野原に切換わり、背景の切換えと同時に3列の図柄が大当りとなる組合せで有効ラインYL上に仮表示される。
【0322】
図64は図柄制御装置173のVROM178に記録された各種の表示データを示すものであり、図柄制御装置173のCPU175はスペックAの設定時にはVDP177に「オフィス,廊下,建物,トイレ」の中から背景を指示し、 「M,W」の中からキャラクタを指示し、キャラクタ「M,W」に応じたリーチアクションを表示する。また、スペックBの設定時には「リング,野原」の中から背景を指示し、「M1,M2」の中からキャラクタを指示し、キャラクタ「M1,M2」に応じたリーチアクションを表示する。
【0323】
(5)変動開始処理
図53のステップS325の変動開始処理は表示制御フラグが変動開始処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置173のCPU174は変動開始処理の中で変動表示を開始する。
CPU174は図58のステップS371でタイマT7を「0」にリセットし、ステップS372でタイマT7をスタートさせる。このタイマT7は変動表示の経過時間(変動表示時間)を計測するものであり、CPU174はタイマT7をスタートさせると、ステップS373でVDP177に変動開始コマンドを出力し、ステップS374で表示制御フラグに変動表示処理をセットする。
【0324】
VDP177は変動開始コマンドを検出すると、図柄表示装置133の左図柄,中図柄,右図柄を通常変動させる。この通常変動は左列の変動領域HE内,中列の変動領域HE内,右列の変動領域HE内に図柄「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12」を通常速度で切換え表示するものであり、通常変動時の各列の図柄の切換え順序は「1」→「2」→「3」……「11」→「12」→「1」…のループ状に設定されている。
【0325】
(6)変動表示処理
図53のステップS326の変動表示処理は表示制御フラグが変動表示処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置173のCPU174は変動表示処理の中で表示パターンの設定結果に応じたアニメーション画面を表示する。
【0326】
CPU174は図59のステップS381へ移行すると、表示パターンから各列の図柄の仮停止タイミング,背景の切換タイミング,キャラクタの表示タイミング,吹出しの表示タイミング等のイベントの発生タイミングを検出する。そして、変動表示時間用のタイマT7の計測値がイベントの発生タイミングに達したことを検出したときにはVDP177に必要なコマンドを出力し、表示パターンに応じたアニメーション画面を表示する。
【0327】
CPU174はステップS382へ移行すると、表示パターンの終了を判断する。この表示パターンの終了は表示パターンで設定されている終了タイミング (変動表示時間)をタイマT7の計測値と比較することに基づいて判断されるものであり、CPU174は表示パターンの表示終了を検出すると、ステップS383でタイマT7を停止させ、ステップS384で表示制御フラグに全図柄停止処理をセットする。
【0328】
(7)全図柄停止処理
図53のステップS327の全図柄停止処理は表示制御フラグが全図柄停止処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置173のCPU174は全図柄停止処理の中で左図柄,中図柄,右図柄を確定表示する。
【0329】
CPU174は図60のステップS391へ移行すると、全図柄停止コマンドの有無を判断する。この全図柄停止コマンドはCPU174がIRQ割込み処理でメイン制御装置164からの全図柄停止コマンドを検出することに基づいてRAM176の特定エリアに格納するものであり、CPU174は全図柄停止コマンドの格納を検出すると、ステップS392でVDP177に図柄確定コマンドを出力し、ステップS393で表示制御フラグを大当り表示処理にセットする。
【0330】
全図柄停止コマンドはメイン制御装置164が出力するものであり、全図柄停止コマンドの出力タイミングは変動パターンに応じた変動表示時間の経過タイミングに設定されている。表示パターンは図柄制御装置173が変動パターンに基づいて設定するものであり、変動パターンに応じた変動表示時間の経過タイミングで終了するように設定されている。即ち、図柄制御装置173のCPU174からVDP177への図柄確定コマンドは左図柄,中図柄,右図柄が仮停止状態にある表示パターンの終了タイミングで出力されるものである。VDP177は仮停止状態で左図柄,中図柄,右図柄を左列の変動領域HE内,中列の変動領域HE内,右列の変動領域HE内で上下に揺らしており、図柄確定コマンドを検出すると、左図柄,中図柄,右図柄を水平な1本の有効ラインYL上に静止した確定表示状態に切換える。
【0331】
(8)大当り表示処理
図53のステップS328の大当り表示処理は表示制御フラグが大当り表示処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置173のCPU174は大当り表示処理の中で図柄表示装置133に大当り表示を行う。
【0332】
CPU174は図61のステップS401へ移行すると、RAM176の特定エリアに大当り表示コマンドが記録されているか否かを検出する。この大当り表示コマンドはメイン制御装置164が大当り遊技開始時に出力するものであり、CPU174はステップS401で「NO」と判断したときにはステップS402で遊技制御フラグをコマンド待ち処理にセットし、「YES」と判断したときにはステップS403へ移行する。
【0333】
CPU174はステップS403へ移行すると、VDP177に大当り表示コマンドを出力し、ステップS404で表示制御フラグに大当り表示終了処理をセットする。すると、VDP177はVROM178から必要な表示データを読出し、図柄表示装置133に大当り表示を行う。
【0334】
(9)大当り表示終了処理
図53のステップS329の大当り表示終了処理は表示制御フラグが大当り表示終了処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置173のCPU174は大当り表示終了処理の中で大当り表示を終える。
【0335】
CPU174は図62のステップS411へ移行すると、RAM176の特定エリアに表示終了コマンドが記録されているか否かを検出する。この表示終了コマンドはメイン制御装置164が大当り遊技終了時に出力するものであり、CPU174はステップS411で「YES」と判断したときにはステップS412でVDP177に表示終了コマンドを出力し、ステップS413で表示制御フラグにコマンド待ち処理をセットする。
【0336】
VDP177は表示終了コマンドを検出すると、VROM178から必要な表示データを読出し、図柄表示装置133に「大当り終了」等の終了メッセージを表示することに基づいて大当り表示を終えた後、直前の大当り図柄を水平な有効ラインYLに沿って静止した確定状態で表示する。
【0337】
図24の(a)は図柄制御装置173がメイン制御装置164からの表示制御コマンド等に基づいて実行する表示動作を示すタイムチャートであり、電源投入時を示している。例えばリセットスイッチ209のオン操作状態で電源スイッチ207がオン操作されたリセット時には図柄制御装置173がスペックAを初期設定し、メイン制御装置164からの待機表示コマンドを検出して待機表示を開始する。この待機表示時間が経過してもパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞しないときにはメイン制御装置164からのデモ表示コマンドを検出し、待機表示をデモ表示に切換え、待機表示からデモ表示への切換え時にスペックAからスペックBに切換える。
【0338】
図25は図柄制御装置173がメイン制御装置164からの表示制御コマンド等に基づいて実行する表示動作を示すタイムチャートであり、外れが判定された場合を示している。ここで入賞球▲1▼が発生したときには図柄制御装置173がメイン制御装置164からの図柄制御コマンドを検出して変動表示を開始する。この変動表示▲1▼中に入賞球▲2▼が発生したときにはメイン制御装置164が保留回数を加算し、入賞球▲1▼に基づく確定表示▲1▼が設定時間だけ行われた後に図柄制御コマンドを出力するので、図柄制御装置173がメイン制御装置164からの図柄制御コマンドを再び検出し、入賞球▲2▼に基づく変動表示▲2▼および確定表示▲2▼を実行する。
【0339】
図柄制御装置173は確定表示▲2▼の終了時には待機表示▲2▼を開始する。この確定表示直後の待機表示は図柄制御装置173がメイン制御装置164からの表示制御コマンドを受けて行うものではなく、確定表示▲2▼を継続することに基づいて行うものである。この待機表示▲2▼はパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞するか、待機表示時間が経過するまで続くものであり、例えば待機表示時間の経過前に入賞球▲3▼が発生したときには図柄制御装置173がメイン制御装置164からの図柄制御コマンドを検出して待機表示▲2▼を終え、変動表示▲3▼および確定表示▲3▼を行う。
【0340】
確定表示▲3▼の終了時に入賞球が発生していないときには待機表示▲3▼(確定表示▲3▼の継続)が行われる。この待機表示時間が経過しても入賞球が発生しないときには図柄制御装置173がメイン制御装置164からのデモ表示コマンドを検出する。そして、待機表示表示▲3▼を終えてデモ表示▲3▼を開始し、デモ表示▲3▼の開始時にスペックを切換える。このスペックの切換えは図柄制御装置173がコマンド待ち処理でメイン制御装置164からのデモ表示コマンドを検出することに基づいて行うものであり、1回目のデモ表示の開始時だけに行う。この1回目のデモ表示は変動表示および変動表示に続く確定表示後に待機表示時間(1min)だけ入賞球が発生しないことを条件に開始されるものであり、図24の(b)に示すように、1回目以外のデモ表示の開始時にはスペックの切換えが行われない。
【0341】
図26は図柄制御装置173がメイン制御装置164からの表示制御コマンド等に基づいて実行する表示動作を示すタイムチャートであり、大当りが判定された場合を示している。ここで入賞球▲1▼に基づいて大当りが判定されたときには図柄制御装置173が確定表示▲1▼に続けて大当り表示▲1▼を行い、大当り表示▲1▼の終了後に確定表示▲1▼を再開する。
【0342】
確定表示▲1▼の終了時点で入賞球が存在するときには図柄制御装置173がメイン制御装置164からの図柄制御コマンドを検出して変動表示を開始し、確定表示▲1▼の終了時点で入賞球が存在しないときには確定表示▲1▼を継続する(待機表示▲1▼の開始)。この待機表示時間の経過前に入賞球が発生したときには図柄制御装置173がメイン制御装置164からの図柄制御コマンドを検出して待機表示▲1▼を終え、変動表示を開始する。また、待機表示時間が経過しても入賞球が発生しないときには図柄制御装置173がメイン制御装置164からのデモ表示コマンドを検出して待機表示▲1▼を終える。そして、デモ表示▲1▼を開始し、デモ表示▲1▼の開始時にスペックを切換える。
【0343】
<メイン制御装置164および図柄制御装置173の電源復旧時の内部処理>
メイン制御装置164はデータバックアップ機能を有しており、主電源Vinが遮断されたときにはメイン制御装置164のRAM167にメイン基板163のバックアップ電源回路208からバックアップ電源V4が印加され、ランダムカウンタR1〜R8の計測値,カウンタN1〜N6の計測値,タイマT1〜T4の計測値,遊技制御フラグの設定結果,大当りの判定結果,図柄の設定結果,変動パターンの設定結果,確率変動の獲得結果,割込みの状態等の全データがRAM167にバックアップされる。この主電源Vinの遮断とは停電等の事故に係る遮断のみならず、電源スイッチ207のオフ操作も含む。
【0344】
メイン制御装置164のCPU165はリセットスイッチ209の非操作状態で主電源Vinが投入されたときには図27のステップS2でリセットスイッチ209からのリセット信号が無いと判断し、ステップS9の停電復旧処理へ移行する。即ち、遊技中に生じた停電が自動的に復旧した場合のみならず、パチンコホール側がリセットスイッチ209の非操作状態で電源スイッチ207をオン操作した場合にもステップS9の停電復旧処理が実行される。
【0345】
CPU165は停電復旧処理へ移行すると、RAM167のバックアップデータに基づいて電源遮断時の遊技状態を検出し、遊技状態の検出結果に基づいて表示制御コマンドおよび表示制御データを設定する。そして、図柄制御装置173のCPU174にINT信号を出力し、INT信号の出力後に表示制御コマンドおよび表示制御データを出力する。次に、RAM167のバックアップデータに基づいて電源遮断直前のプログラム実行位置に戻り、プログラムを再開する。
【0346】
図柄制御装置173のCPU174はINT信号を検出すると、IRQ割込みプログラムを起動する。そして、IRQ割込みプログラムの中で表示制御コマンドおよび表示制御データを検出し、図柄制御装置133に表示制御コマンドおよび表示制御データに応じた画面を表示する。
【0347】
例えば変動表示中に主電源Vinが遮断されたときには電源投入時にメイン制御装置164から図柄制御装置173に図柄制御コマンド,変動パターン,図柄の設定結果が出力され、図柄制御装置173が図57の表示パターン設定処理へ移行する。ここで、ランダムカウンタR9およびR10を取得し、ランダムカウンタR10の取得結果に基づいてスペックの切換えの有無を抽選する。そして、スペックの切換えを抽選結果に基づいて選択的に行い、スペックに応じた表示パターンテーブルからランダムカウンタR9および変動パターンに応じた表示パターンを設定し、表示パターンに応じた変動表示を行う。この場合には図柄制御装置173が電源投入時にスペックAを初期設定しており、スペックの切換えに当選したときにはスペックAからスペックBに切換える。
【0348】
確定表示中に主電源Vinが遮断されたときには電源投入時にメイン制御装置164から図柄制御装置173に全図柄停止コマンド,図柄の設定結果が出力される。すると、図柄制御装置173が図60の全図柄停止処理へ移行し、図柄の設定結果を有効ラインYLに沿って確定表示する。この場合には図柄制御装置173が電源投入時にスペックAを初期設定しており、スペックAが継続して設定される。
【0349】
大当り表示中に主電源Vinが遮断されたときには電源投入時にメイン制御装置164から図柄制御装置173に大当り表示コマンド,図柄の設定結果が出力される。すると、図柄制御装置173が図61の大当り表示処理へ移行し、大当り表示を行った後に図柄の設定結果を有効ラインYLに沿って確定表示する。この場合には図柄制御装置173が電源投入時にスペックAを初期設定しており、スペックAが継続して設定される。
【0350】
デモ表示中に主電源Vinが遮断されたときには電源投入時にメイン制御装置164から図柄制御装置173にデモ表示コマンド,図柄の設定結果が出力される。すると、図柄制御装置173が図54のコマンド待ち処理へ移行し、スペックを切換える。そして、デモ表示を行った後に待機表示を行い、図柄の設定結果を有効ラインYLに沿って確定表示する。この場合には図柄制御装置173が電源投入時にスペックAを初期設定しており、コマンド待ち処理でスペックAをスペックBに切換える。
【0351】
待機表示中に主電源Vinが遮断されたときには電源投入時にメイン制御装置164から図柄制御装置173にデモ表示コマンド,図柄の設定結果が出力される。すると、図柄制御装置173が図54のコマンド待ち処理へ移行し、スペックを切換える。そして、デモ表示を行った後に待機表示を行い、図柄の設定結果を有効ラインYLに沿って確定表示する。この場合には図柄制御装置173が電源投入時にスペックAを初期設定しており、コマンド待ち処理でスペックAをスペックBに切換える。
【0352】
デモ表示コマンドは変動表示および変動表示に続く確定表示後に待機表示時間(1min)だけ入賞球が発生しないことを条件に開始される。パチンコホールの閉店時には遊技者が遊技を終えてから数十分後に電源スイッチ207をオフすることが多く、電源スイッチ207のオフ時にはデモ表示または待機表示が行われていることが大半であり、メイン制御装置164のRAM167にデモ表示中がバックアップされる。従って、パチンコホールの開店時にリセットスイッチ209の非操作状態で電源スイッチ207がオンされたときにはスペックAが初期設定された後にmsecの単位でスペックBに切換わり、実質的にスペックBが初期設定される。
【0353】
尚、図柄制御装置173のCPU174は図柄表示装置133に現在のスペックを表示する。このスペックの表示は、待機表示(図24のc参照),デモ表示(図24のd参照),変動表示(図72参照),確定表示,大当り表示等、表示内容に拘らず常時表示されるものであり、CPU174はスペックを切換えたときにはスペックの表示を即座に切換える。
【0354】
<スピーカ制御装置192の内部処理について>
スピーカ制御装置192のCPU193はメイン制御装置164からのINT信号を検出すると、IRQ割込みプログラムを起動する。そして、INT信号に続くスピーカ制御コマンドおよびスピーカ制御データをIRQ割込みプログラムで受信し、RAM195に格納する。このスピーカ制御データは変動パターンを有するものであり、CPU93はタイマ割込みプログラムでスピーカ制御コマンド有りを検出すると、図79に示すように、複数の鳴動パターンの中から変動パターンに応じたものを選択し、スピーカ106を鳴動パターンの選択結果に基づいて駆動する。
【0355】
<ランプ制御装置198の内部処理について>
ランプ制御装置198のCPU199はメイン制御装置164からのINT信号を検出すると、IRQ割込みプログラムを起動する。そして、INT信号に続くランプ制御コマンドおよびランプ制御データをIRQ割込みプログラムで受信し、RAM201に格納する。このランプ制御データは変動パターンを有するものであり、CPU199はタイマ割込みプログラムでランプ制御コマンド有りを検出すると、図80に示すように、複数の電飾パターンの中から変動パターンに応じたものを選択し、コーナーランプ27およびサイドランプ29を電飾パターンの選択結果に基づいて駆動する。
【0356】
上記第7実施例によれば、複数の表示パターンテーブルを選択的に使用した。このため、表示パターンの出現態様に大きな変化を付けることができるので、長時間遊技を行う場合にも画面に飽きが生じ難くなり、遊技のおもしろさが継続的に得られる。
また、図柄制御装置173がメイン制御装置164からのデモ表示コマンドを検出することに基づいて表示パターンテーブルの選択的な設定処理を行った。このため、メイン制御装置164に表示パターンテーブルの選択プログラムを記録する必要がなくなり、メイン制御装置164を異機種に流用するときにメイン制御装置164の制御内容を変更する手間が少なくなるので、メイン制御装置164を異機種間で簡単に流用できる。
【0357】
また、図柄表示装置133に表示パターンに応じた表示が行われているときにはスペックの切換えが行われず、しかも、表示パターンに応じた表示の終了から設定時間(待機表示時間)が経過するまではスペックの切換えが行われないように構成した。このため、表示パターンの演出内容が途中から変わる不整合な画面が出現することがなくなる。
【0358】
また、パチンコ球Pの特別図柄始動口136に対する入賞が設定時間(待機表示時間)だけない場合に表示パターンテーブルを切換えた。このため、遊技者が遊技を中断し、特別図柄始動口136内にパチンコ球Pが入賞しないようにすることに基づいて表示パターンテーブルを切換え、表示パターンの出現態様を変えることができるので、遊技のおもしろさが高まる。
【0359】
また、図柄表示装置133に現在の表示モードを報知するためのスペック表示を行った。このため、表示モードが好みの状態であるときにパチンコ球Pを打出し、好みの表示パターンを出現させる楽しみができるので、遊技のおもしろさが高まる。
【0360】
また、図柄制御装置173が主電源Vinの投入時に固定されたスペックAを初期設定するように構成したので、パチンコホール側が電源スイッチ207をオン操作することに基づいて複数の台を共通のスペックAに初期設定することができる。しかも、メイン制御装置164がRAM167のバックアップデータに基づいて電源遮断直前の表示内容に応じた表示制御コマンドを出力し、図柄制御装置173が表示制御コマンドとしてデモ表示コマンドを検出することに基づいてスペックの選択的な設定処理を行うように構成した。このため、スペックAの初期設定後にメイン制御装置164からの表示制御コマンドの種類に基づいてスペックの選択的な設定処理が行われ、前日の電源遮断時の表示内容に応じたスペックが実質的に初期設定されるので、パチンコホール側が特種な操作を行わなくとも台毎のスペックにばらつきを付けることができる。
【0361】
また、変動表示が行われる毎にスペックの変更の有無をランダムカウンタR9の計測値に基づいて無作為に抽選し、抽選に当選した場合にスペックを切換えた。このため、遊技者にとってスペックの変更時期を予測し難くなるので、遊技者にスペックの変更時期を探求する新たな楽しみを与えることができる。
【0362】
また、デモ表示が行われることに基づいてスペックの設定処理を確定的に行った。このデモ表示は表示パターンとは無関係な実質的な遊技停止時に行われるものであり、表示パターンの表示中にスペックが変わることがなくなるので、表示パターンが途中から変わる不整合な画面が出現することがなくなる。
【0363】
また、1回目のデモ表示が行われたときにはパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞するまでスペックの次の設定処理を行わないようにした。このため、遊技者がパチンコ球Pを遊技盤118内に打出して特別図柄始動口136内に入賞させ、1回目のデモ表示が出現するまで遊技を停止していれば、スペックが自動的に切換わるので、好みに応じてスペックを簡単に切換える新たな楽しみを遊技者に与えることができる。
【0364】
また、図柄制御装置173がメイン制御装置164からの図柄制御コマンド (可変表示コマンドに相当する)を検出することに基づいてランダムカウンタR10の計測値を取得し、計測値の取得結果に基づいてスペックの切換えの有無を判断した。この図柄制御コマンドは図柄制御装置173に変動表示の開始を指令するものであり、スペックの選択に係る専用コマンドではない。従って、現行のメイン制御装置164の制御内容を変更せず、図柄制御装置173に表示モード選択に係る処理を追加する程度でスペックの切換え機能を簡単に搭載できる。
【0365】
また、大当りの判定時にはスペックの切換えを高確率で判定し、外れの判定時にはスペックの切換えを低確率で判定した。このため、長時間遊技を行って大当りを獲得したときにはスペックが高確率で自動的に切換わり、大当り後の次の変動表示から別の演出内容を見ることができるので、新たな気持ちで大当り後の次の遊技に取組むことができる。
【0366】
尚、上記第7実施例においては、1回目のデモ表示の開始を条件にスペックを確定的に切換えたが、これに限定されるものではなく、例えば1回目の待機表示の開始を条件にスペックを確定的に切換えても良い。この1回目の待機表示とは確定表示の直後に行われるものではなく、1回目のデモ表示の直後に行われるものを称している。
【0367】
次に本発明の第8実施例を図94〜図98に基づいて説明する。図柄制御装置173のROM175には、図94および図95に示すように、スペックA用の表示パターンテーブルおよびスペックB用の表示パターンテーブルが記録されており、両表示パターンテーブルには異なる少数個の表示パターンが記録され、多数個の同一の表示パターンが記録されている。
【0368】
例えば外れリーチ用の表示パターン「4−3」および大当り用の表示パターン「26−3」はスペックA用の表示パターンテーブルに記録され、スペックB用の表示パターンテーブルに記録されていない。また、外れリーチ用の表示パターン「4−4」および大当り用の表示パターン「26−4」はスペックB用の表示パターンテーブルに記録され、スペックA用の表示パターンテーブルに記録されていない。
【0369】
表示パターン「4−3」の設定時には、図70に示すように、左図柄,中図柄,右図柄の変動中にキャラクタMが瞬間的に表示され、リーチの発生が予告される。そして、中図柄が低速変動状態に切換わると同時に背景がオフィスから建物に切換わり、中図柄が外れリーチ図柄を構成する数字で仮停止する。表示パターン「4−4」は表示パターン「4−3」と基本的に同一のものであり、図96に示すように、リーチ予告としてキャラクタM1が瞬間的に表示される点で表示パターン「4−3」と相違する。
【0370】
表示パターン「26−3」の設定時には、図97に示すように、左図柄,中図柄,右図柄の変動中にキャラクタMが瞬間的に表示され、リーチの発生が予告される。そして、左図柄だけが仮停止した中図柄および右図柄の変動中にキャラクタMが瞬間的に再表示され、大当りの発生が予告される。この後、中図柄が低速変動状態に切換わると同時に背景がオフィスから建物に切換わり、中図柄が大当り図柄を構成する数字で仮停止する。表示パターン「26−4」は表示パターン「26−3」と基本的に同一のものであり、図98に示すように、リーチ予告および大当り予告としてキャラクタM1が瞬間的に表示される点で表示パターン 「26−3」と相違する。即ち、リーチ予告用および大当り予告用のキャラクタMはスペックA専用のものであり、スペックBの設定時には出現しない。また、リーチ予告用および大当り予告用のキャラクタM1はスペックB専用のものであり、スペックAの設定時には出現しない。
【0371】
上記第8実施例によれば、複数の表示パターンテーブルに共通の表示パターンが設定されている場合に現在のスペックを表示するように構成した。このため、表示パターンの出現態様だけでは現在のスペックを把握できない虞れがあるが、現在のスペックが表示されるので、現在のスペックが自分の望むものであるか否かを遊技者が自ら判断できる。
【0372】
また、上記第7〜第8実施例においては、図柄制御装置173がメイン制御装置164からの既存の表示制御コマンドを検出することに基づいてスペックを切換えたが、これに限定されるものではなく、例えばメイン制御装置164から図柄制御装置173に専用の表示モード設定コマンドを出力し、図柄制御装置173が表示モード設定コマンドを検出することに基づいてスペックの設定処理を行うように構成しても良い。この構成の場合、メイン制御装置164が設定時間の経過を検出する毎に表示モード設定コマンドを出力し、図柄制御装置173が表示モード設定コマンドを検出することに基づいてスペックAおよびBを交互に切換えると良い。
【0373】
また、上記第7〜第8実施例においては、図柄制御装置173が1回目のデモ表示を行うことに基づいてスペックを切換えたが、これに限定されるものではなく、例えば本発明の第9実施例を示す図99のように、図柄制御装置173がデモ表示を開始する毎にスペックを切換える構成としても良い。この構成の場合、1回目のデモンストレーション表示,2回目のデモンストレーション表示……の度にスペックが変わる。この状態でパチンコ球Pが特別図柄始動口136内に入賞すると、デモ表示が終了して変動表示が開始され、デモ表示の終了時点のスペックが設定される。このため、遊技者がデモ表示の回数を考慮し、好みのスペックに変わったタイミングでパチンコ球Pを特別図柄始動口136内に入賞させ、遊技者に全てのスペックの中から好みのものを設定する新たな楽しみを与えることができる。
【0374】
また、上記第9実施例においては、図柄制御装置173がデモ表示の開始毎にスペックを切換える構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば本発明の第10実施例を示す図100のように、図柄制御装置173が待機表示を開始する毎にスペックを切換える構成としても良い。この待機表示とは確定表示直後の待機表示を除外するものであり、デモ表示の後の待機表示を称している。この待機表示の開始は図柄制御装置173が内部の判断基準に基づいて行うものであり、メイン制御装置164からの表示制御コマンドに基づいて行うものではない。
【0375】
また、上記第7〜第10実施例においては、図柄制御装置173が電源投入時にスペックAを初期設定する構成としたが、これに限定されるものではなく、例えばメイン制御装置164が電源投入時に図柄制御装置173にデモ表示フラグを出力し、図柄制御装置173がデモ表示フラグの状態に基づいてスペックAおよびBを選択的に初期設定するように構成しても良い。以下、当該構成を具体化した本発明の第11実施例について説明する。
【0376】
メイン制御装置164はリセットスイッチ209のオン操作状態で電源スイッチ207が操作されると、図柄制御装置173にデモ表示フラグ「0(表示停止中)」を出力する。すると、図柄制御装置173はデモ表示フラグ「0(表示停止中)」を検出し、デモ表示フラグ「0」に基づいてスペックAを設定する。
【0377】
メイン制御装置164はリセットスイッチ209の非操作状態で電源スイッチ207が操作されると、RAM167からデモ表示フラグのバックアップデータを読出し、図柄制御装置173に出力する。すると、図柄制御装置173はメイン制御装置164からのデモ表示フラグを検出し、デモ表示フラグが「0(表示停止中)」であるときにはスペックAを設定し、デモ表示フラグが「1(表示中)」であるときにはスペックBを設定する。
【0378】
主電源Vinの遮断はパチンコホールの閉店後に行われるものであり、主電源Vinの遮断時にはデモ表示が行われている確率が極めて高い。従って、RAM167にデモ表示フラグとして「1(表示中)」がバックアップされるので、電源スイッチ207の単独操作時にはスペックBが初期設定される。
【0379】
上記第11実施例によれば、電源スイッチ207およびリセットスイッチ209が同時にオン操作されたときには図柄制御装置174がスペックAを初期設定し、電源スイッチ207が単独でオン操作されたときにはスペックBを初期設定するように構成した。このため、パチンコホール側が電源スイッチ207のオン操作時にリセットスイッチ209を選択的にオン操作だけでスペックを選択できるので、パチンコホール側にとっては開店時に複数の同一台を異なる演出内容に設定しておくことができ、遊技者にとっては予想外の演出が出現する楽しみができる。
【0380】
また、上記第7〜第11実施例においては、メイン制御装置164が主電源Vinの遮断時にデータをRAM167にバックアップする構成としたが、これに限定されるものではなく、例えばROM165にバックアップしたり、専用の揮発性メモリまたは不揮発性メモリにバックアップする構成としても良い。
【0381】
また、上記第7〜第11実施例においては、待機表示中に電源スイッチ207がオフ操作されたときには電源スイッチ207のオン操作時にメイン制御装置164から図柄制御装置173にデモ表示コマンドを出力し、図柄制御装置173が図柄表示装置133にデモ表示を行う構成としたが、これに限定されるものではなく、例えばメイン制御装置164から図柄制御装置173に待機表示コマンドを出力し、図柄制御装置173が図柄表示装置133に待機表示を行う構成としても良い。この場合、待機表示コマンドと共に背景指定コマンドおよび図柄指定コマンドを出力し、電源スイッチ207のオフ操作時に図柄表示装置133に確定表示されていた左図柄,中図柄,右図柄を特定の背景上に確定表示することが好ましい。
【0382】
また、上記第7〜第11実施例においては、メイン制御装置164が主電源Vinの遮断時に全データをバックアップする構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば一切のデータをバックアップしないように構成しても良い。この構成の場合、図柄制御装置173が電源投入時に予め設定された特定のスペックAを初期設定するように構成すると良い。
【0383】
また、上記第1〜第11実施例においては、複数の表示パターンテーブルに全く異なる表示パターンを設定したり、一部が同一で残りが異なる表示パターンを設定したが、これに限定されるものではなく、例えば全く同一の表示パターンを設定しても良い。この構成の場合、複数の表示テーブルに表示パターンの選択確率として異なる値を設定することが好ましい。
【0384】
また、上記第1〜第11実施例においては、遊技盤18および118にポケット状の特別図柄始動口15および136を固定したが、これに限定されるものではなく、例えば上下面が開口するコ字状の始動ゲートを装着しても良い。この場合、始動ゲート内に特別図柄始動センサ16または137を固定し、パチンコ球が始動ゲート内を通過することに基づいて特別図柄始動センサ16または137から始動信号が出力されるようにすると良い。
また、上記第1〜第11実施例においては、図柄表示装置14および133としてカラー液晶表示器を用いたが、これに限定されるものではなく、例えばLED表示器を用いても良い。
【0385】
また、上記第1〜第11実施例においては、保留回数に上限値を設定したが、これに限定されるものではなく、例えば上限値を設定しないようにしても良い。また、上記第1〜第11実施例においては、図柄変動の保留回数の上限値を 「4回」に設定したが、これに限定されるものではなく、例えば「1回」〜「3回」のいずれかに設定したり、「5回」以上に設定しても良い。
【0386】
また、上記第1〜第11実施例においては、大当りの判定を条件に確率変動の獲得の有無が判定される構成のパチンコ機に本発明を適用したが、これに限定されるものではなく、例えば大当り確率が固定されたパチンコ機に本発明を適用したり、大当りの判定を条件に時間短縮の獲得の有無が判定される構成のパチンコ機に適用しても良い。この時間短縮とは変動表示時間の短縮を称するものであり、時間短縮の獲得時には変動回数が予め設定された値(例えば100回)に達するまで変動表示時間が短縮される。
【0387】
また、上記第1〜第11実施例においては、大当りの判定を条件に特典の獲得の有無が判定される構成のパチンコ機に本発明を適用したが、これに限定されるものではなく、例えば特典の獲得の有無が判定されない構成のパチンコ機(特典機能を持たないパチンコ機)に適用しても良い。
また、上記第1〜第11実施例においては、左図柄,中図柄,右図柄として数字図柄を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば漢字図柄やアルファベット図柄等を用いても良く、要は大当りおよび外れを識別できる符号(識別情報)であれば良い。
また、上記第1〜第11実施例においては、左,中,右の3列に図柄を表示したが、これに限定されるものではなく、例えば上,中,下の3段に表示したり、3列×3段に表示しても良い。
【0388】
また、上記第1〜第11実施例においては、大当りの発生に連動して大当り動作が行われる1種のパチンコ機に本発明を適用したが、これに限定されるものではなく、例えば3種のパチンコ機に適用しても良い。この3種のパチンコ機は大当りの発生に連動して特別入賞口が開放されるものであり、特別入賞口の開放時に特別入賞口内にパチンコ球が入球することに基づいて大当り動作が行われる。上記実施例には特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[発明1]〜[発明21]が記載されている。
[発明1]
表示装置に識別図柄を可変状態および可変停止状態で順に表示し、識別図柄の可変停止時の態様に基づいて大当りの抽選結果を報知する構成の遊技機において、表示パターン群の中から表示パターンを選択的に設定する表示パターン設定手段と、前記表示装置に前記表示パターン設定手段の設定結果に応じた表示を行う表示制御手段とを備え、前記表示パターン設定手段は複数の表示パターン群を選択的に使用することを特徴とする遊技機。
[発明2]
パチンコ球が始動口内に入賞したことを条件に識別図柄が可変表示される表示装置を備えた遊技機において、パチンコ球が前記始動口内に入賞したことを条件に大当りおよび外れを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果を報知するための識別図柄を設定する図柄設定手段と、パチンコ球が前記始動口内に入賞したことを条件に変動パターンを設定する変動パターン設定手段と、表示パターン群を複数の中から選択的に設定する表示パターン群設定手段と、前記表示パターン群設定手段の設定結果に応じた表示パターン群の中から前記変動パターン設定手段の設定結果に応じた表示パターンを選択的に設定する表示パターン設定手段と、前記図柄設定手段の設定結果に応じた識別図柄を前記表示装置に可変停止状態で表示することに基づいて前記大当り判定手段の判定結果を報知すると共に前記表示パターン設定手段の設定結果に応じた表示パターンで識別図柄が可変してから可変停止するまでの様子を表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
発明1および発明2のそれぞれは複数の表示パターン群を選択的に使用する手段を設けたところに特徴を有している。この表示パターン群とは複数の表示パターンの集合体を称するものであり、具体的には複数の表示パターン群として全く異なる表示パターンを設定したり、一部が同一で残りが異なる表示パターンを設定したり、全く同一の表示パターンを異なる選択確率で設定することができる。このため、表示パターンの出現態様に大きな変化を付けることができるので、長時間遊技を行う場合にも画面に飽きが生じ難くなり、遊技のおもしろさが継続的に得られる。
[発明3]
表示装置に識別図柄を可変状態および可変停止状態で順に表示し、識別図柄の可変停止時の態様に基づいて大当りの抽選結果を報知する構成の遊技機において、表示パターン群の中から表示パターンを選択的に設定し前記表示装置に表示パターンの設定結果に応じた表示を行うサブ制御装置と、前記サブ制御装置に指令信号を出力するメイン制御装置とを備え、前記サブ制御装置は前記メイン制御装置からの指令信号を検出することに基づいて複数の表示パターン群を選択的に使用することを特徴とする遊技機。
[発明4]
パチンコ球が始動口内に入賞したことを条件に識別図柄が可変表示される表示装置を備えた遊技機において、パチンコ球が前記始動口内に入賞したことを条件に大当りおよび外れを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果を報知するための図柄を設定する図柄設定手段と、パチンコ球が前記始動口内に入賞したことを条件に変動パターンを設定する変動パターン設定手段と、表示パターン群を複数の中から選択的に設定する表示パターン群設定手段と、前記表示パターン群設定手段の設定結果に応じた表示パターン群の中から前記変動パターン設定手段の設定結果に応じた表示パターンを選択的に設定する表示パターン設定手段と、前記図柄設定手段の設定結果に応じた識別図柄を前記表示装置に可変停止状態で表示することに基づいて前記大当り判定手段の判定結果を報知する と共に前記表示パターン設定手段の設定結果に応じた表示パターンで識別図柄が可変してから可変停止するまでの様子を表示する表示制御手段とを備え、前記大当り判定手段と図柄設定手段と変動パターン設定手段とはメイン基板に搭載されたメイン制御装置から構成され、前記表示パターン群設定手段と前記表示パターン設定手段と前記表示制御手段とは前記メイン基板とは異なるサブ基板に搭載されたサブ制御装置から構成され、前記サブ制御装置は前記メイン制御装置からの指令信号を検出することに基づいて表示パターン群の設定処理を行うことを特徴とする遊技機。
発明3および発明4のそれぞれはサブ制御装置がメイン制御装置からの指令信号を検出することに基づいて表示パターン群の選択的な設定処理を行うものである。この指令信号としてはサブ制御装置に表示装置の表示内容を指令する表示コマンド等の既存のコマンドが好ましく、表示パターン群の設定目的だけに使用される専用コマンドは好ましくない。この構成の場合、メイン制御装置に表示パターン群の選択プログラムを記録する必要がなくなり、表示パターン群が異なる異機種にメイン制御装置を流用するときにメイン制御装置の制御内容を変更する手間が少なくなるので、メイン制御装置を異機種間で簡単に流用できる。
[発明5]
表示装置に識別図柄を可変状態および可変停止状態で順に表示し、識別図柄の可変停止時の態様に基づいて大当りの抽選結果を報知する構成の遊技機において、表示パターン群の中から表示パターンを選択的に設定し前記表示装置に表示パターンの設定結果に応じた表示を行うサブ制御装置を備え、前記サブ制御装置は内部の判断基準に基づいて複数の表示パターン群を選択的に使用することを特徴とする遊技機。
[発明6]
パチンコ球が始動口内に入賞したことを条件に識別図柄が可変表示される表示装置を備えた遊技機において、パチンコ球が前記始動口内に入賞したことを条件に大当りおよび外れを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果を報知するための識別図柄を設定する図柄設定手段と、パチンコ球が前記始動口内に入賞したことを条件に変動パターンを設定する変動パターン設定手段と、表示パターン群を複数の中から選択的に設定する表示パターン群設定手段と、前記表示パターン群設定手段の設定結果に応じた表示パターン群の中から前記変動パターン設定手段の設定結果に応じた表示パターンを選択的に設定する表示パターン設定手段と、前記図柄設定手段の設定結果に応じた識別図柄を前記表示装置に可変停止状態で表示することに基づいて前記大当り判定手段の判定結果を報知すると共に前記表示パターン設定手段の設定結果に応じた表示パターンで識別図柄が可変してから可変停止するまでの様子を表示する表示制御手段とを備え、前記大当り判定手段と図柄設定手段と変動パターン設定手段とはメイン基板に搭載されたメイン制御装置から構成され、前記表示パターン群設定手段と前記表示パターン設定手段と前記表示制御手段とは前記メイン基板とは異なるサブ基板に搭載されたサブ制御装置から構成され、前記サブ制御装置は前記メイン制御装置からの指令信号とは無関係な内部基準に基づいて表示パターン群の設定処理を行うことを特徴とする遊技機。
発明5および発明6のそれぞれはサブ制御装置がメイン制御装置からの指令信号とは無関係な内部基準に基づいて表示パターン群の選択的な設定処理を行うものである。この内部基準とは、サブ制御装置が内部で計測する時間やランダムカウンタ等、サブ制御装置がメイン制御装置からの指令信号とは無関係に検出できるものを称している。この構成の場合、メイン制御装置に表示パターン群の選択プログラムを記録する必要がなくなり、表示パターン群が異なる異機種にメイン制御装置を流用するときにメイン制御装置の制御内容を変更する手間が少なくなるので、メイン制御装置を異機種間で簡単に流用できる。
[発明7]
複数の表示パターン群が時間を条件に切換えて使用されることを特徴とする発明1〜6のいずれかに記載の遊技機。
発明7は複数の表示パターン群が時間を条件に切換えて使用されるものである。この構成の場合、単に遊技を続けているだけで表示パターン群が切換り、数多くの表示パターン を見ることができるので、遊技のおもしろさが高まる。
[発明8]
複数の表示パターン群が大当りの発生を条件に切換えて使用されることを特徴とする発明1〜6のいずれかに記載の遊技機。
発明8は複数の表示パターン群が大当りの発生を条件に切換えて使用されるものである。この構成の場合、大当りを勝取った喜びに加えて別の出現態様で表示パターンが見られる楽しみができるので、遊技のおもしろさが高まる。
[発明9]
複数の表示パターン群がリーチの発生を条件に切換えて使用されることを特徴とする発明1〜6のいずれかに記載の遊技機。
発明9は複数の表示パターン群がリーチの発生を条件に切換えて使用されるものである。この構成の場合、例えば特定のリーチが発生することに基づいて表示パターン群を切換えることができる。このため、リーチが続けて発生する場合に同一の表示パターンが続けて出現することが少なくなるので、表示パターンに退屈感を感じ難くなり、遊技のおもしろさが高まる。
[発明10]
表示装置に表示パターンに応じた表示が行われているときには表示パターン群の切換えが行われないことを特徴とする発明1〜9のいずれかに記載の遊技機。
発明10は表示装置に表示パターンに応じた表示が行われているときには表示パターン群の切換えが行われないものである。この構成の場合、表示パターンの表示時には表示パターン群が切換えられず、表示パターンの表示終了後に切換えられるので、表示パターンの演出内容が途中から変わる不整合な画面が出現することがなくなる。特に表示パターン群を時間を条件に切換えるにあたって、表示パターンに応じた表示が行われているときには表示パターン群の切換えが行われないようにしたときには表示パターンの切換えタイミングに表示パターンの表示時間に依存したばらつきができるので、表示パターンの出現態様にランダム性が発生し、画面に飽きが一層生じ難くなる。
[発明11]
表示パターンに応じた表示の終了から設定時間が経過するまでは表示パターン群の切換えが行われないことを特徴とする発明1〜10のいずれかに記載の遊技機。
発明11は表示パターンに応じた表示の終了から設定時間が経過するまでは表示パターン群の切換えが行われないものである。この構成の場合、表示パターンの表示終了から設定時間が経過するのを待って表示パターン群が切換えられる。このため、表示パターンの表示時間に依存して表示パターン群の切換え時間のばらつきが助長されるので、表示パターンの出現態様のランダム性が高まり、画面に飽きがより一層生じ難くなる。
[発明12]
パチンコ球の始動口に対する入賞または始動ゲートに対する通過が設定時間ない場合に表示パターン群が切換えられることを特徴とする発明1〜6,10,11のいずれかに記載の遊技機。
発明12はパチンコ球の始動口に対する入賞または始動ゲートに対する通過が設定時間ない場合に表示パターン群が切換えられるものである。この構成の場合、遊技者が遊技を中断し、始動口内にパチンコ球が入賞等しないようにすることに基づいて表示パターン群を切換え、表示パターンの出現態様を変えることができるので、遊技のおもしろさが高まる。
[発明13]
表示装置には現在の表示パターン群を報知する表示が行われることを特徴とする発明1〜12のいずれかに記載の遊技機。
発明13は表示装置に現在の表示パターン群を報知する表示が行われるものである。この構成の場合、表示パターン群が好みの状態であるときにパチンコ球を打出し、好みの表示パターンを出現させる楽しみができるので、遊技のおもしろさが高まる。
[発明14]
主電源の遮断状態でメイン制御装置の制御データをバックアップするバックアップ手段と、前記メイン制御装置およびサブ制御装置に主電源を供給する電源スイッチと、前記メイン制御装置にリセット信号を出力するリセットスイッチとを備え、前記メイン制御装置は前記電源スイッチおよび前記リセットスイッチが同時にオン操作されたときには前記バックアップ手段のバックアップデータをリセットする初期化処理を行うと共に前記サブ制御装置に第1の表示パターン群を初期設定するための指令信号を出力し、前記電源スイッチが単独でオン操作されたときには前記バックアップ手段のバックアップデータに基づいて主電源の遮断直前の状態に戻る復旧処理を行うと共に前記サブ制御装置に第2の表示パターン群を初期設定するための指令信号を出力することを特徴とする発明3〜4のいずれかに記載の遊技機。
発明14は電源スイッチおよびリセットスイッチが同時にオン操作されたときにはサブ制御装置が第1の表示パターン群を初期設定し、電源スイッチが単独でオン操作されたときにはサブ制御装置が第2の表示パターン群を初期設定するものである。この構成の場合、パチンコホール側が電源スイッチのオン操作時にリセットスイッチを選択的にオン操作だけで表示パターン群を選択できるので、パチンコホール側にとっては開店時に複数の同一台を異なる演出内容に設定しておくことができ、遊技者にとっては予想外の演出が出現する楽しみができる。
[発明15]
サブ制御装置は主電源の投入時に固定された表示パターン群を初期設定することを特徴とする発明3〜6のいずれかに記載の遊技機。
発明15はサブ制御装置が主電源の投入時に固定された表示パターン群を初期設定するものである。この構成の場合、パチンコホール側が主電源を投入したときには複数の台が共通の表示モードに初期設定され、その後に表示パターン群の選択的な設定処理が行われることに基づいて台毎の表示モードにばらつきができる。このため、パチンコホール側が電源スイッチのオン操作時にリセットスイッチをオン操作するか否かに迷うことがなくなる。
[発明16]
複数の表示パターン群には共通の表示パターンが設定され、表示装置には現在の表示パターン群を報知する表示が行われることを特徴とする発明1〜15のいずれかに記載の遊技機。
発明16は複数の表示パターン群に共通の表示パターンが設定されている場合に現在の表示パターン群が表示されるものである。この構成の場合、複数の表示パターン群に共通の表示パターンが設定されているので、表示パターンの出現態様だけでは現在の表示モードを把握できない虞れがあるが、現在のモードが表示されるので、現在のモードが自分の望むものであるか否かを遊技者が自ら判断できる。
[発明17]
識別図柄の可変表示が行われる毎に表示パターン群の設定処理を行うか否かが判定されることを特徴とする発明1〜6,10,13〜16のいずれかに記載の遊技機。
発明17は識別図柄の可変表示が行われる毎に表示パターン群の設定処理を行うか否かが判定されるものである。この構成の場合、表示パターン群の設定処理を行うか否かが可変表示毎に判定され、表示パターン群の設定処理を行うことが判定された場合に表示パターン群の設定処理が行われる。このため、表示モードの変更時期を予測し難くなるので、遊技者に表示モードの変更時期を探求する新たな楽しみを与えることができる。
[発明18]
表示装置にデモンストレーション表示または待機表示が行われることに基づいて表示パターン群の設定処理が行われることを特徴とする発明1〜6,10〜16のいずれかに記載の遊技機。
発明18はデモンストレーション表示または待機表示が行われることに基づいて表示パターン群の設定処理が行われるものである。後者の待機表示とは直前の可変停止図柄を表示するものであり、内部的にはコマンドの出力を待つコマンド待ち処理が行われている。 前者のデモンストレーション表示とは遊技機が客待ち状態にあることを遊技者に報知するものであり、待機表示の開始から設定時間が経過してもパチンコ球が始動口内に入賞しない場合に待機表示がデモンストレーション表示に切換わる。これら待機表示およびデモンストレーション表示は表示パターンとは無関係な実質的な遊技停止時に行われるものである。このため、表示パターンの表示中に表示モードが変わることがなくなるので、表示パターンが途中から変わる不整合な画面が出現することがなくなる。
[発明19]
表示装置に1回目のデモンストレーション表示または1回目の待機表示が行われたときにはパチンコ球が始動口内に入賞するまで表示パターン群の次の設定処理が行われないことを特徴とする発明18記載の遊技機。
発明19は1回目のデモンストレーション表示または1回目の待機表示が行われたときにはパチンコ球が始動口内に入賞するまで表示パターン群の次の設定処理が行われないおのである。パチンコ球が始動口内に入賞しないときには待機表示およびデモ表示が繰返される。1回目のデモンストレーション表示とはデモンストレーション表示および待機表示が繰返される場合の1回目の表示を称している。また、1回目の待機表示とは確定表示の直後に行われる待機表示のことではなく、1回目のデモンストレーション表示の直後に行われる待機表示のことを称している。この構成の場合、遊技者がパチンコ球を遊技盤内に打出して始動口内に入賞させ、1回目のデモンストレーション表示または1回目の待機表示が出現するまで遊技を停止していれば、表示モードが自動的に切換わるので、好みに応じて表示モードを選択する新たな楽しみを遊技者に与えることができる。
[発明20]
表示装置に待機表示が行われる毎またはデモンストレーション表示が行われる毎に表示パターン群の設定処理が行われることを特徴とする発明1〜6,10〜16のいずれかに記載の遊技機。
発明20は待機表示毎またはデモンストレーション表示毎に表示パターン群の設定処理が行われるものである。この構成の場合、1回目のデモンストレーション表示,2回目のデモンストレーション表示……の度に表示モードが変わる。この状態でパチンコ球が始動口内に入賞すると、デモンストレーション表示が終了して可変表示が開始され、デモンストレーション表示の終了時点の表示モードが設定される。このため、遊技者がデモンストレーション表示の回数を考慮し、好みの表示モードに変わったタイミングでパチンコ球を始動口内に入賞させ、遊技者に全ての表示モードの中から好みのものを設定する新たな楽しみを与えることができる。この作用・効果は待機表示毎に表示モードを変える場合にも同一である。
[発明21]
サブ制御装置はメイン制御装置からの可変表示コマンドを検出することに基づいてランダムカウンタの計測値を取得し、計測値の取得結果に基づいて表示パターン群の切換えの有無を判断することを特徴とする発明3〜6,10,13〜17のいずれかに記載の遊技機。
発明21はサブ制御装置がメイン制御装置からの可変表示コマンドを検出することに基づいてランダムカウンタの計測値を取得し、計測値の取得結果に基づいて表示パターン群の切換えの有無を判断するものである。この可変表示コマンドはサブ制御装置に可変表示の開始を指令するものであり、表示モードの選択に係る専用コマンドではない。従って、現行のメイン制御装置の制御内容を変更せず、サブ制御装置に表示モード選択に係る処理を追加する程度で表示モードの切換え機能を簡単に搭載できる。
【0389】
【発明の効果】
本発明の遊技機によれば、第1の表示パターンテーブルおよび第2の表示パターンテーブルを選択的に使用したので、表示パターンの表示態様に大きな変化を付けることができる。このため、長時間遊技を行う場合にも画面に飽きが生じ難くなるので、遊技のおもしろさが継続的に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図(aは表示制御装置の制御内容を示すフローチャート、bはモード設定処理内容を示すフローチャート)
【図2】メイン制御装置の制御内容を示すフローチャート
【図3】変動パターンテーブルを示す図(aは外れリーチ用の変動パターンテーブルを示す図、bは大当り用の変動パターンテーブルを示す図)
【図4】別の変動パターンテーブルを示す図(aは外れリーチ用の変動パターンテーブルを示す図、bは大当り用の変動パターンテーブルを示す図)
【図5】メイン制御装置のデータ取得処理内容を示すフローチャート
【図6】保留データ記録部と保留球ランプとの関係を示す図
【図7】カウンタデータを説明するための図
【図8】メイン制御装置のリーチ処理内容を示すフローチャート
【図9】ノーマルリーチ画面を示す図
【図10】ブロックリーチ画面を示す図
【図11】スクラッチリーチ画面を示す図
【図12】チェンジリーチ画面を示す図
【図13】逆転リーチ画面を示す図
【図14】電気的構成を示すブロック図
【図15】全体構成を示す前面図
【図16】全体構成を示す後面図
【図17】本発明の第2実施例を示す図(表示制御装置の制御内容を示すフローチャート)
【図18】変動モードの時間的な変化を示すタイムチャート
【図19】本発明の第3実施例を示す図(表示制御装置の制御内容を示すフローチャート)
【図20】変動モードの時間的な変化を示すタイムチャート
【図21】本発明の第4実施例を示す図(表示制御装置の制御内容を示すフローチャート)
【図22】本発明の第5実施例を示す図(表示制御装置の制御内容を示すフローチャート)
【図23】本発明の第6実施例を示す図(図柄表示装置の画面を示す図)
【図24】本発明の第7実施例を示す図(aおよびbは図柄表示装置の表示内容とスペックとの関係を示すタイミングチャート、cは待機画面を示す図、dはデモ画面を示す図)
【図25】図柄表示装置の表示内容の変化を示すタイミングチャート(外れ判定時)
【図26】図柄表示装置の表示内容の変化を示すタイミングチャート(大当り判定時)
【図27】メイン制御装置のメインプログラムを示すフローチャート
【図28】メイン制御装置のタイマ割込みプログラムを示すフローチャート
【図29】メイン制御装置の賞球信号処理を示すフローチャート
【図30】メイン制御装置のデータ取得処理を示すフローチャート
【図31】メイン制御装置のデモ表示処理を示すフローチャート
【図32】メイン制御装置の制御データ設定処理を示すフローチャート
【図33】メイン制御装置の外れリーチ図柄設定処理を示すフローチャート
【図34】メイン制御装置の完全外れ図柄設定処理を示すフローチャート
【図35】メイン制御装置の変動表示処理を示すフローチャート
【図36】メイン制御装置のスピーカ制御処理を示すフローチャート
【図37】メイン制御装置のランプ制御処理を示すフローチャート
【図38】メイン制御装置の全図柄停止処理を示すフローチャート
【図39】メイン制御装置の確定表示処理を示すフローチャート
【図40】メイン制御装置の確定表示終了処理を示すフローチャート
【図41】メイン制御装置の大当り遊技開始処理を示すフローチャート
【図42】メイン制御装置の大当り遊技処理を示すフローチャート
【図43】メイン制御装置の大当り遊技終了処理を示すフローチャート
【図44】ランダムカウンタと大当り図柄との関係を説明するための図
【図45】(a)はランダムカウンタと左図柄との関係を説明するための図、(b)はランダムカウンタと中図柄との関係を説明するための図、(c)はランダムカウンタと右図柄との関係を説明するための図
【図46】大当り用の変動パターンテーブルを示す図
【図47】外れリーチ用の変動パターンテーブルを示す図
【図48】カウンタデータエリアとカウンタとランプナンバーとの関係を示す図
【図49】(a)はランダムカウンタの一覧を示す図、(b)はノーマルカウンタの一覧を示す図
【図50】メイン制御装置のRAMのデータ格納エリアを示す図
【図51】図柄制御装置のメインプログラムを示すフローチャート
【図52】図柄制御装置のIRQ割込みプログラムを示すフローチャート
【図53】図柄制御装置のタイマ割込みプログラムを示すフローチャート
【図54】図柄制御装置のコマンド待ち処理を示すフローチャート
【図55】図柄制御装置のデモ表示処理を示すフローチャート
【図56】図柄制御装置の待機表示処理を示すフローチャート
【図57】図柄制御装置の表示パターン設定処理を示すフローチャート
【図58】図柄制御装置の変動開始処理を示すフローチャート
【図59】図柄制御装置の変動表示処理を示すフローチャート
【図60】図柄制御装置の全図柄停止処理を示すフローチャート
【図61】図柄制御装置の大当り表示処理を示すフローチャート
【図62】図柄制御装置の大当り表示終了処理を示すフローチャート
【図63】(a)はスペックA用の表示パターンテーブルを示す図、(b)はスペックB用の表示パターンテーブルを示す図
【図64】スペックと表示データとの関係を示す図
【図65】図柄制御装置のVROMに記録された背景データを示す図(スペックA用)
【図66】図柄制御装置のVROMに記録された背景データを示す図(スペックB用)
【図67】スペックA用の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図68】スペックA用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図69】スペックA用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図70】スペックA用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図71】スペックA用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図72】スペックA用の表示パターンの表示画面を示す図(リーチアクションの表示画面を示す図)
【図73】スペックB用の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図74】スペックB用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図75】スペックB用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図76】スペックB用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図77】スペックB用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図78】スペックB用の表示パターンの表示画面を示す図(リーチアクションの表示画面を示す図)
【図79】鳴動パターンテーブルを示す図
【図80】電飾パターンテーブルを示す図
【図81】メイン制御装置の電気的構成を示す図
【図82】図柄制御装置の電気的構成を示す図
【図83】払出制御装置の電気的構成を示す図
【図84】スピーカ制御装置の電気的構成を示す図
【図85】ランプ制御装置の電気的構成を示す図
【図86】電源基板,メイン基板,図柄基板,払出基板,音ランプ基板の接続状態を示す図
【図87】遊技盤を示す前面図
【図88】パチンコ機の全体構成を示す前面図
【図89】パチンコ機の全体構成を示す後面図
【図90】打球装置および打球槌を示す図(aは上面図、bは前面図)
【図91】入賞口台板を示す斜視図(可動片がカウント状態に回動した様子を示す図)
【図92】入賞口台板を示す斜視図(可動片が特定入賞状態に回動した様子を示す図)
【図93】賞球払出装置の内部構成を示す後面図
【図94】本発明の第8実施例を示す図(スペックA用の表示パターンテーブルを示す図)
【図95】スペックB用の表示パターンテーブルを示す図
【図96】スペックB用の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図97】スペックA用の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図98】スペックB用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図99】本発明の第9実施例を示す図(図柄表示装置の表示内容とスペックとの関係を示すタイミングチャート)
【図100】本発明の第10実施例を示す図(図柄表示装置の表示内容とスペックとの関係を示すタイミングチャート)
【符号の説明】
Pはパチンコ球、14は図柄表示装置(表示装置)、16は特別図柄始動口 (始動口)、20はメイン制御装置(大当り判定手段,図柄設定手段,変動パターン設定手段)、21は表示制御装置(サブ制御装置,選択手段、制御手段,表示パターン設定手段,表示制御手段)、136は特別図柄始動口(始動口)、133は図柄表示装置(表示装置)、163はメイン基板、164はメイン制御装置(大当り判定手段,図柄設定手段,変動パターン設定手段)、167はRAM(バックアップ手段)、172は図柄基板(サブ基板)、173は図柄制御装置(表示パターン群設定手段,表示パターン設定手段,表示制御手段,サブ制御装置)、207は電源スイッチ、209はリセットスイッチを示している。

Claims (1)

  1. 遊技盤に設けられ、識別図柄が可変表示される表示装置と、
    前記遊技盤に設けられ、パチンコ球が入賞することが可能な始動口と、
    予め決められた時間が経過する毎にランダムカウンタに予め決められた値を加算することでランダムカウンタを更新するものであって、ランダムカウンタの更新処理を予め決められた初期値および予め決められた上限値の範囲内で行う手段と、
    ランダムカウンタの取得結果が記録されるカウンタデータエリアを有するRAMと、
    パチンコ球が前記始動口内に入賞した場合にランダムカウンタの更新結果を取得し、ランダムカウンタの取得結果を前記RAMのカウンタデータエリアに記録する手段と、
    前記RAMのカウンタデータエリアにランダムカウンタの取得結果が記録されている場合に前記RAMのカウンタデータエリアから取得順序が最も古いランダムカウンタの取得結果を検出し、ランダムカウンタの検出結果を予め決められた大当り値と比較することに基づいて大当りであるか否かを判定する大当り判定手段と、
    前記大当り判定手段が大当りであるか否かを判定した場合に前記大当り判定手段の判定結果を報知するための識別図柄を設定する図柄設定手段と、
    複数の変動パターンのそれぞれに対して識別図柄の可変表示を開始してから停止するまでの所要時間である変動表示時間を設定してなる変動パターンテーブルが予め記録された手段と、
    前記大当り判定手段が大当りであるか否かを判定した場合に変動パターンテーブルから変動パターンを選択的に設定する手段と、
    変動パターンが設定された場合に識別図柄の可変表示を開始するための表示制御コマンドを送信する手段と、
    表示制御コマンドが送信された場合に前記RAMのカウンタデータエリアから大当りであるか否かを判定するために使用された取得順序が最も古いランダムカウンタの取得結果を消去する手段と、
    表示制御コマンドが送信されてから変動パターンの設定結果に応じた変動表示時間が経過した時点で図柄確定コマンドを送信する手段と、
    前記表示装置に識別図柄が可変状態で表示開始されてから可変停止状態で表示されるまでの演出内容を決めるための第1の表示パターンを複数の変動パターンのそれぞれに対して設定してなる第1の表示パターンテーブルおよび前記表示装置に識別図柄が可変状態で表示開始されてから可変停止状態で表示されるまでの演出内容を決めるための第2の表示パターンを複数の変動パターンのそれぞれに対して設定してなる第2の表示パターンテーブルが予め記録された手段と、
    第1の表示パターンテーブルおよび第2の表示パターンテーブルのいずれを選択するかに相当するパラメータを第1のスペックおよび第2のスペック相互間で切換える手段と、
    第1のスペックが設定されている状態では変動パターンが設定されることに基づいて第1の表示パターンテーブルから変動パターンの設定結果に応じた第1の表示パターンを選択的に設定し、第2のスペックが設定されている状態では変動パターンが設定されることに基づいて第2の表示パターンテーブルから変動パターンの設定結果に応じた第2の表示パターンを選択的に設定する手段と、
    表示制御コマンドが送信された場合に前記表示装置に識別図柄の可変表示を開始すると共に図柄確定コマンドが送信された場合に前記図柄設定手段の設定結果に応じた識別図柄を前記表示装置に可変停止状態で表示するものであって、第1のスペックが設定されている状態では識別図柄を可変状態で表示開始してから可変停止状態で表示するまでの様子を第1の表示パターンの設定結果で表示すると共に第2のスペックが設定されている状態では識別図柄を可変状態で表示開始してから可変停止状態で表示するまでの様子を第2の表示パターンの設定結果で表示する表示制御手段と、
    前記表示装置に識別図柄が可変停止状態で表示された場合に識別図柄を継続的に表示する待機表示を行う手段と、
    図柄確定コマンドが送信された場合に待機表示時間の計測を開始するものであって、待機表示時間の計測結果が予め決められた値に到達する前に前記RAMのカウンタデータエリアにランダムカウンタの取得結果が記録された場合および待機表示時間の計測結果が予め決められた値に到達しても前記RAMのカウンタデータエリアにランダムカウンタの取得結果が記録されなかった場合のそれぞれに待機表示時間の計測を終える手段と、
    待機表示時間の計測結果が予め決められた値に到達しても前記RAMのカウンタデータエリアにランダムカウンタの取得結果が記録されなかった場合にデモ表示コマンドを送信する手段と、
    デモ表示コマンドが送信された場合には待機表示に換えて客待ち状態にあることを遊技者に報知するデモンストレーション表示を前記表示装置に行うと共にデモ表示時間の計測を開始する手段と、
    デモ表示時間の計測結果が予め決められた値に到達する前に表示制御コマンドが送信された場合およびデモ表示時間の計測結果が予め決められた値に到達しても表示制御コマンドが送信されなかった場合のそれぞれにデモ表示時間の計測を終える手段と、
    デモ表示時間の計測結果が予め決められた値に到達しても表示制御コマンドが送信されないことに基づいてデモ表示時間の計測が終了した場合に前記表示装置にデモンストレーション表示に換えて待機表示を行うと共に新たに待機表示時間の計測を開始する手段と、
    新たな待機表示時間の計測結果が予め決められた値に到達する前に表示制御コマンドが送信された場合および新たな待機表示時間の計測結果が予め決められた値に到達しても表示制御コマンドが送信されなかった場合のそれぞれに新たな待機表示時間の計測を終える手段と、
    新たな待機表示時間の計測結果が予め決められた値に到達しても表示制御コマンドが送信されないことに基づいて新たな待機表示時間の計測が終了した場合にデモ表示時間の計測を再開すると共に前記表示装置に待機表示に換えてデモンストレーション表示を再開する手段を備え、
    第1のスペックの設定状態でデモ表示コマンドが送信された場合には1回目のデモンストレーション表示の開始に連動して第1のスペックから第2のスペックに切換えられると共に第2のスペックの設定状態でデモ表示コマンドが送信された場合には1回目のデモンストレーション表示の開始に連動して第2のスペックから第1のスペックに切換えられ、1回目のデモンストレーション表示が終了した後にはデモンストレーション表示が再開される毎に第1のスペックおよび第2のスペックが交互に切換えられ、
    遊技者が第1のスペックの設定状態でパチンコ球を前記始動口内に入賞させた場合には第1のスペックが確定すると共に第2のスペックの設定状態でパチンコ球を前記始動口内に入賞させた場合には第2のスペックが確定することを特徴とする遊技機。
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