JP4273449B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ球を遊技盤内に弾き出すことに基づいて遊技を行う構成の遊技機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
上記遊技機にはパチンコ球が始動口内に入賞することに基づいて大当りおよび外れを判定し、大当りの発生時には入賞口を開放してパチンコ球が入賞口内に入賞することを許容する構成のものがある。この構成の場合、パチンコ球を始動口内に入賞させることに基づいて大当りを発生させ、多量の賞品球を獲得することにしか遊技性がない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、多量の賞品球を獲得することとは別の新たな遊技性を有する遊技機を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る遊技機は、パチンコ球が発射される遊技盤と、前記遊技盤に設けられ左図柄と中図柄と右図柄が表示される図柄表示装置と、前記遊技盤に設けられパチンコ球が入賞することが可能な始動口と、前記遊技盤に設けられパチンコ球が入賞することが可能な開放状態およびパチンコ球が入賞することが不能な閉鎖状態相互間で切換えられる大入賞口と、前記遊技盤に設けられパチンコ球が入賞または通過することが可能なスペック設定口と、第1のランダムカウンタを予め決められた下限値および予め決められた上限値の範囲内で更新する手段と、第2のランダムカウンタを予め決められた下限値および予め決められた上限値の範囲内で更新する手段と、予め決められた複数の遊技スペックのそれぞれに対して第1のランダムカウンタの下限値から第1のランダムカウンタの上限値の範囲内の相互に異なる複数の大当り値を相互に同数個だけ設定してなる第1のデータおよび当該複数の遊技スペックのそれぞれに対して第2のランダムカウンタの下限値から第2のランダムカウンタの上限値の範囲内の相互に異なる複数の値を設定してなる第2のデータが予め記録されたROMと、パチンコ球が前記スペック設定口内に入賞または前記スペック設定口内を通過した場合に第2のランダムカウンタの更新結果を検出し前記ROMの第2のデータから第2のランダムカウンタの検出結果に応じた遊技スペックを選択することで遊技スペックを設定するスペック設定手段と、第1のランダムカウンタの更新結果が記録されるカウンタデータエリアを有するRAMと、パチンコ球が前記始動口に入賞した場合に第1のランダムカウンタの更新結果を検出し第1のランダムカウンタの検出結果を遊技スペックの現在の設定結果と共に前記RAMのカウンタデータエリアに記録する手段と、前記RAMのカウンタデータエリアに第1のランダムカウンタの検出結果が記録されている場合に前記RAMのカウンタデータエリアから遊技スペックの記録結果を検出し前記ROMの第1のデータから遊技スペックの検出結果に応じた複数の大当り値を検出するものであって遊技スペックとして検出順序が最も古い第1のランダムカウンタと共に前記RAMのカウンタデータエリアに記録されたものを検出する手段と、前記RAMのカウンタデータエリアに第1のランダムカウンタの検出結果が記録されている場合には前記RAMのカウンタデータエリアから検出順序が最も古い第1のランダムカウンタの記録結果を検出し第1のランダムカウンタの検出結果を遊技スペックに応じた複数の大当り値のそれぞれの検出結果と比較することで前記大入賞口を開放状態にする大当りであるか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段が大当りであるか否かを判定した場合に左図柄と中図柄と右図柄のそれぞれを設定するものであって前記大当り判定手段が大当りであると判定した場合には左図柄と中図柄と右図柄を相互に同一な組合せに設定すると共に前記大当り判定手段が大当りではないと判定した場合には左図柄と中図柄と右図柄を相互に同一ではない組合せに設定する図柄設定手段と、前記大当り判定手段が大当りであるか否かを判定した場合に前記RAMのカウンタデータエリアから記録順序が最も古い第1のランダムカウンタの記録結果を消去する手段と、前記図柄表示装置に左図柄と中図柄と右図柄のそれぞれを可変状態および可変停止状態で順に表示するものであって左図柄と中図柄と右図柄を可変停止状態で表示する場合に前記図柄設定手段の設定結果に応じた組合せにすることで前記大当り判定手段の判定結果を報知する表示制御手段を備え、前記表示制御手段は前記スペック設定手段が遊技スペックを設定した場合に遊技スペックの設定結果を遊技者に報知するための動画面を前記図柄表示装置に表示するものであり、前記スペック設定手段はパチンコ球が前記スペック設定口内に入賞または前記スペック設定口内を通過した場合には前記RAMのカウンタデータエリアに第1のランダムカウンタが記録されている場合であっても第2のランダムカウンタの更新結果を検出し前記ROMの第2のデータから第2のランダムカウンタの検出結果に応じた遊技スペックを選択することで遊技スペックを設定するものであり、前記スペック設定手段が前記RAMのカウンタデータエリアに第1のランダムカウンタの検出結果が記録されている状態で遊技スペックを設定した場合には前記RAMのカウンタデータエリアに既に記録されている第1のランダムカウンタに対しては前記RAMのカウンタデータエリアに既に記録されている遊技スペックが適用 され前記RAMのカウンタデータエリアに新たに記録される第1のランダムカウンタに対して遊技スペックの設定結果が適用されるところに特徴を有している。
【0004】
<請求項1に係る遊技機が奏する作用・効果について>
パチンコ球が始動口内に入賞すると、図柄表示装置に左図柄と中図柄と右図柄のそれぞれが可変表示される。そして、左図柄と中図柄と右図柄が大当りであるか否かの判定結果に応じた組合せで可変停止状態で表示されることに基づいて大当りであるか否かが遊技者に報知される。このとき、大当りが発生すると、大入賞口が開放状態に切換わることに基づいて大入賞口内にパチンコ球が入賞することが許容されるので、大当りを発生させて多量の賞品球を獲得する遊技性がある。しかも、パチンコ球がスペック設定口内に入賞等したときには遊技スペックの設定処理が行われ、遊技内容が遊技スペックの設定結果に応じて制御されるので、スペック設定口内にパチンコ球を入賞等させて遊技スペックを自ら変える新たな遊技性ができる。しかも、遊技スペックの変更前に始動口内に入賞したパチンコ球に遊技スペックの変更効果が及ぶことがなくなり、遊技スペックの変更後に始動口内に入賞したパチンコ球だけに遊技スペックの変更効果が及ぶようになる。即ち、遊技者が遊技スペックの変更を希望してパチンコ球をスペック設定口内に入賞等させた以後に遊技スペックを実質的に変更することができる。しかも、遊技スペックの設定結果が動画面の中で遊技者に報知されるので、どのような動画面が出現するかを期待する新たな楽しみを遊技者に与えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例を図1〜図66に基づいて説明する。パチンコホールの台島には、図3に示すように、外枠1が設置されている。この外枠1は前後面が開口する四角筒状をなすものであり、外枠1の前面には、図2に示すように、前面扉2が左側辺部の垂直な軸(図示せず)を中心に回動可能に装着されている。この前面扉2は外枠1の前面開口部を開閉する枠状をなすものであり、前面扉2の前面には横長な長方形状の皿板3が左側辺部の垂直な軸(図示せず)を中心に回動可能に装着されている。この皿板3の前面には上皿4が固定されており、上皿4内にはパチンコ球P(図7参照)が貯溜されている。
【0019】
上皿4の左端部には、図2に示すように、複数のスリット5が形成されている。これら複数のスリット5の後方にはスピーカ6が固定されており、スピーカ6の駆動時にはスピーカ6から複数のスリット5を通して前方の遊技者に効果音等が出力される。
【0020】
前面扉2の前面には右下部に位置してハンドル台7が固定されており、ハンドル台7には発射ハンドル8が回動可能に装着されている。この発射ハンドル8の後方には、図3に示すように、発射モータ9が装着されており、発射モータ9の回転軸には、図4の(a)に示すように、打球装置10を介して打球槌11が連結されている。この発射モータ9は打球装置10の駆動源に相当するものであり、発射ハンドル8が図2の時計回り方向へ回動操作されたときには発射モータ9に電源が与えられ、打球装置10が打球槌11を回動操作することに基づいて上皿4内のパチンコ球Pを上皿4内から弾き出す。
【0021】
打球装置10はカム機構を有している。このカム機構は、図4の(b)に示すように、発射モータ9の回転軸に連結された偏平な半円形状のカム12および打球槌11に連結されたローラ状のカムフォロワ13を主体に構成されたものであり、発射モータ9の回転位相角が「0°〜180°」の範囲内では、破線で示すように、カム12がカムフォロワ13を矢印A方向へ押圧することに基づいて打球槌11を軸14を中心に矢印A方向の待機位置に回動操作し、発射モータ9の回転位相角が「180°〜360°」の範囲内ではカム12がカムフォロワ13から離間する。この打球槌11の矢印A方向への回動は巻ばね15の付勢力に抗して行われるものであり、カム12がカムフォロワ13から離間したときには、実線で示すように、打球槌11が巻ばね15の復元力で待機位置から反矢印A方向の原点位置に復帰し、原点位置の手間でパチンコ球Pを叩く。
【0022】
打球機構10は飛距離調節機構を有している。この飛距離調節機構は巻ばね15の有効巻数を発射ハンドル8の回動位置に応じて変化させるものであり、発射ハンドル8が時計回り方向へ回動操作されたときには巻ばね15の有効巻数が変化することに基づいてばね力が強くなる。従って、打球槌11の待機位置から原点位置への復元力が強くなるので、打球槌11によるパチンコ球Pの殴打力が大きくなり、パチンコ球Pの飛距離が増す。
【0023】
前面扉2の前面には、図2に示すように、矩形状の窓枠16が左側辺部の垂直な軸(図示せず)を中心に回動可能に装着されており、窓枠16の内周面には透明なガラス窓17が保持されている。また、前面扉2の後面には額縁状の機構盤(図示せず)が固定されている。この機構盤には、図1に示すように、略正方形状の遊技盤18が保持されており、遊技盤18は窓枠16のガラス窓17により前方から覆われている。
【0024】
前面扉2の前面には、図2に示すように、右側部に位置して枠鍵19が装着されており、枠鍵19は前面扉2を外枠1に密着した閉鎖状態にロックし、窓枠16を前面扉2の開口部の内周面に嵌合した閉鎖状態にロックしている。また、遊技盤18の前面には、図1に示すように、外レール20および内レール21が固定されており、打球槌11が弾いたパチンコ球Pは外レール20および内レール21間の発射通路22を通って上昇する。
【0025】
内レール21の上端部にはシャッタ23の下端部が固定されている。このシャッタ23は発射通路22の出口24を閉鎖する板ばねからなるものであり、打球槌11が弾いたパチンコ球Pがシャッタ23にばね力を上回る勢いで衝突したときにはシャッタ23が弾性変形することに基づいて出口24が開放され、パチンコ球Pが遊技盤18内の上部に左側から放出される。また、遊技盤18の前面には複数の障害釘25が打込まれており、遊技盤18内の上部に放出されたパチンコ球Pは障害釘25に当りながら落下する。
【0026】
遊技盤18の前面には左上隅部および右上隅部に位置して三角形状のコーナーランプカバー26が固定されている。これら各コーナーランプカバー26の後方には複数のコーナーランプ27(図8参照)が固定されており、各コーナーランプカバー26は後方のコーナーランプ27が点灯することに基づいて発光する。
【0027】
尚、コーナーランプ27は発光体に相当するものである。
【0028】
遊技盤18の前面には、図1に示すように、左側部および右側部に位置してサイドランプカバー28が固定されている。これら各サイドランプカバー28の後方には複数のサイドランプ29(図8参照)が固定されており、各サイドランプカバー28は後方のサイドランプ29が点灯することに基づいて発光する。尚、サイドランプ29は発光体に相当するものである。
【0029】
遊技盤18の前面には、図1に示すように、表示台板30が固定されており、表示台板30の上端部には保留球表示器31を構成する4個の保留球ランプ32が横一列に固定されている。また、表示台板30にはカラー液晶表示器からなる図柄表示装置33が固定されている。この図柄表示装置33は横長な表示領域を有するものであり、表示領域には、二点鎖線で示すように、変動領域HEが横3列に設けられている。これら各変動領域HEは仮想的なものであり、左列の変動領域HE内,中列の変動領域HE内,右列の変動領域HE内には左図柄,中図柄,右図柄として数字図柄が表示される。尚、図柄表示装置33は表示装置に相当するものである。
【0030】
遊技盤18には表示台板30の右方に位置してスペックゲート34が固定されている。このスペックゲート34は上下面が開口するコ字枠状をなすものであり、スペックゲート34内にはスペックセンサ35(図8参照)が固定されている。このスペックセンサ35は近接スイッチからなるものであり、スペックゲート34内にパチンコ球Pが入賞したことを検出してスペック信号を出力する。尚、スペックゲート34はスペック設定口に相当するものである。
【0031】
遊技盤18には、図1に示すように、表示台板30の下方に位置して特別図柄始動口36が固定されている。この特別図柄始動口36は上面が開口するポケット状をなすものであり、特別図柄始動口36内には始動口センサ37(図8参照)が固定されている。この始動口センサ37は近接スイッチからなるものであり、特別図柄始動口36内にパチンコ球Pが入賞したことを検出して始動信号を出力する。尚、特別図柄始動口36は始動口に相当するものである。
【0032】
遊技盤18の前面には、図1に示すように、特別図柄始動口36の下方に位置して入賞口台板38が固定されており、入賞口台板38には、図5に示すように、前面が開口する四角筒状の大入賞口39が形成されている。また、入賞口台板38には、図1に示すように、扉40が下端部の水平な軸41を中心に回動可能に装着されており、大入賞口39の前面は扉40が垂直な閉鎖状態に回動することに基づいて閉鎖され、図5に示すように、扉40が前方に倒れた水平状態に回動することに基づいて開放される。尚、大入賞口39は入賞口に相当するものである。
【0033】
入賞口台板38の後面には左側部に位置して大入賞口ソレノイド42が固定されている。この大入賞口ソレノイド42のプランジャには扉40が機械的に連結されており、扉40は大入賞口ソレノイド42のプランジャが進退することに基づいて開放状態および閉鎖状態に回動操作される。
【0034】
大入賞口39内には左側部および右側部に位置してカウント領域43および特定領域44が形成されている。これらカウント領域43および特定領域44は大入賞口39の奥壁に形成された孔からなるものであり、カウント領域43内および特定領域44内にはカウントセンサ45(図8参照)およびVセンサ46(図8参照)が固定されている。これらカウントセンサ45およびVセンサ46は近接スイッチからなるものであり、カウント領域43内および特定領域44内にパチンコ球Pが入賞したことを検出してカウント信号および特定入賞信号を出力する。
【0035】
大入賞口39内には、図5に示すように、横長な矩形棒状の可動片47が装着されている。この可動片47は右方の特定領域44から左方のカウント領域43に向って下降するカウント状態(図5参照)および左方のカウント領域43から右方の特定領域44に向って下降する特定入賞状態(図6参照)間で回動可能にされたものであり、可動片47がカウント状態にあるときには大入賞口39内に入賞したパチンコ球Pが可動片47の上面の傾斜に沿ってカウント領域43内に高確率で入賞し、可動片47が特定入賞状態にあるときには可動片47の上面の傾斜に沿って特定入賞領域44内に高確率で入賞する。
【0036】
入賞口台板38の後面には右側部に位置して可動片ソレノイド48が固定されている。この可動片ソレノイド48のプランジャには可動片47が機械的に連結されており、可動片ソレノイド48の断電時には可動片ソレノイド48のプランジャが可動片47を特定入賞状態に保持し、可動片ソレノイド48の通電時には可動片ソレノイド48のプランジャが可動片47をカウント状態に保持する。
【0037】
遊技盤18の後面には、図3に示すように、正方形状のセンタカバー49が固定されており、センタカバー49の外周部には矩形枠状のメインセット50が配設されている。このメインセット50は前面扉2の後面に固定されたものであり、メインセット50には集合樋(図示せず)が設けられている。この集合樋は特別図柄始動口36,大入賞口39のカウント領域43,大入賞口39の特定領域44に接続されており、特別図柄始動口36内に入賞したパチンコ球P,カウント領域43内に入賞したパチンコ球P,特定領域44内に入賞したパチンコ球Pは共通の集合樋内に転がり込み、集合樋を通して機外に排出される。
【0038】
メインセット50の後面には上端部に位置して球タンク51が固定されている。この球タンク51は上面が開口する容器状をなすものであり、球タンク51内にはパチンコ球Pが貯溜されている。また、メインセット50の後面にはタンクレール52が固定されている。このタンクレール52は傾斜樋状をなすものであり、タンクレール52の右端部は球タンク51内に接続されている。
【0039】
メインセット50の左側部には賞球払出装置53が装着されている。この賞球払出装置53はパチンコ球Pが特別図柄始動口36内および大入賞口39内に入賞することに基づいて上皿4内にパチンコ球Pを賞品球として払出すものであり、次のように構成されている。
【0040】
<賞球払出装置53について>
メインセット50には、図7に示すように、払出ケース54が固定されており、払出ケース54内には球通路55が形成されている。この球通路55の上端部はタンクレール52の出口に接続されており、球通路55内には球タンク51内からタンクレール52内を通してパチンコ球Pが一列に充填されている。この球通路55の上下方向中間部にはスプロケット56が軸57を中心に回動可能に装着されており、スプロケット56の外周部には凹状をなす複数の球受け部58が形成されている。
【0041】
払出ケース54内にはステッピングモータからなる払出モータ59(図10参照)が固定されている。この払出モータ59の回転軸にはスプロケット56の軸57が連結されており、払出モータ59の回転停止時にはスプロケット56の回動が払出モータ59の電磁力で拘束され、図7に実線で示すように、パチンコ球Pがスプロケット56の1個の球受け部58内に保持されている。この状態で払出モータ59の回転軸が単位量だけ回転すると、図7に二点鎖線で示すように、スプロケット56が矢印A方向へ回動することに基づいて1個の球受け部58内から1個のパチンコ球Pが排出され、球通路55の下端部を通して払出ケース54の下方へ放出される。
【0042】
払出しケース54内にはスプロケット56の下方に位置して払出センサ60が固定されている。この払出しセンサ60は近接スイッチからなるものであり、スプロケット56からパチンコ球Pが払出されたことを検出して払出信号を出力する。賞球払出装置53は以上のように構成されている。
【0043】
メインセット50には下皿通路(図示せず)が設けられている。この下皿通路の上端部は賞球払出装置53の球通路55に接続されており、球通路55内から放出されるパチンコ球Pは下皿通路内を落下する。また、下皿通路の途中部分には上皿通路(図示せず)が設けられている。この上皿通路は上皿4に接続されており、賞球払出装置53から放出されるパチンコ球Pは下皿通路内から上皿通路内に転がり込み、上皿通路内を通して上皿4内に払出される。
【0044】
前面扉2の前面には、図2に示すように、上皿4の下方に位置して下皿61が固定されている。この下皿61は下皿通路の下端部に接続されたものであり、パチンコ球Pが上皿4内から溢れて上皿通路内に充満した状態では下皿通路の下端部を通して下皿61内に払出される。
【0045】
メインセット50の後面には、図3に示すように、下端部に位置して横長な長方形状のメイン基板ボックス62が固定されている。このメイン基板ボックス62内にはメイン基板63(図8参照)が収納されており、メイン基板63には、図8に示すように、ワンチップ型のマイクロコンピュータを主体に構成されたメイン制御装置64が搭載されている。このメイン制御装置64はCPU65,ROM66,RAM67,I/O68を有するものであり、ROM66には制御プログラムおよび制御データが記録されている。尚、メイン制御装置64は大当り判定手段,図柄設定手段,変動パターン設定手段,大当り遊技手段,計測手段,メイン制御手段,特典判定手段,確率変更手段に相当するものである。
【0046】
スペックセンサ35,始動口センサ37,カウントセンサ45,Vセンサ46,払出センサ60はセンサ出力回路69およびI/O68を介してCPU65に電気的に接続されている。このセンサ出力回路69はメイン基板63に搭載されたものであり、CPU65はスペックセンサ35からのスペック信号,始動口センサ37からの始動信号,カウントセンサ45からのカウント信号,Vセンサ46からのV信号,払出センサ60からの払出信号をセンサ出力回路69を介して検出する。
【0047】
大入賞口ソレノイド42および可動片ソレノイド48はソレノイド駆動回路70およびI/O68を介してCPU65に電気的に接続されている。このソレノイド駆動回路70はメイン基板63に搭載されたものであり、CPU65は大入賞口ソレノイド42および可動片ソレノイド48をソレノイド駆動回路70を介して通断電制御し、大入賞口39の扉40および可動片47を回動操作する。また、4個の保留球ランプ32はランプ駆動回路71およびI/O68を介してCPU65に電気的に接続されている。このランプ駆動回路71はメイン基板63に搭載されたものであり、CPU65は4個の保留球ランプ32をランプ駆動回路71を介して通断電制御し、保留球表示器31の点灯状態を制御する。
【0048】
表示台板30の後面には図柄基板72(図9参照)が固定されている。この図柄基板72はセンタカバー49により後方から覆われたものであり、図柄基板72には、図9に示すように、図柄制御装置73が搭載されている。この図柄制御装置73はCPU74,ROM75,RAM76,VDP77,VROM78,VRAM79,I/O80を有するものであり、図柄制御装置73のROM75には表示制御プログラムおよび表示制御データが記録され、図柄制御装置73のVROM78には表示プログラムおよび表示データが記録されている。尚、図柄制御装置73は表示パターン設定手段,表示制御手段,抽選パターン設定手段に相当するものである。
【0049】
図柄制御装置73のCPU74にはI/O80を介してメイン制御装置64のI/O68が電気的に接続されている。この図柄制御装置73はメイン制御装置64から表示制御コマンドおよび表示制御データが単方向で送信されるものであり、図柄制御装置73のCPU74はメイン制御装置64からの表示制御コマンド等に基づいて駆動コマンドを設定し、VDP77に出力する。すると、VDP77は駆動コマンドに応じた表示データをVROM78から検出し、LCD駆動回路81を介して図柄表示装置33に駆動コマンドに応じた画面を表示する。このLCD駆動回路81は図柄基板72に搭載されたものであり、スプライト機能を有している。このスプライト機能は図形を画面中で移動させる動画機能であり、VDP77が複数の図形と表示位置とを指定すれば、LCD駆動回路81が複数の指定図形をハードウェア的に合成して図柄表示装置33に表示する。
【0050】
図柄制御装置73のVROM78には表示データとして背景データ「A〜D(図52参照)」、図柄データ「1〜12(図29,図30参照)」,キャラクタデータ「M,P,W(図66参照)」,吹出しデータ「A〜E(図53参照)」等が記録されており、VDP77は背景データ,図柄データ,キャラクターデータ,吹出しデータの種類および表示位置を駆動コマンドに応じて指定し、背景データの前方に図柄データ,キャラクタデータ,吹出しデータが重なる動画面を表示する。
【0051】
メインセット50の後面には、図3に示すように、メイン基板ボックス62の前方に位置して払出基板ボックス82が固定されている。この払出基板ボックス82内には、図10に示すように、払出基板83が収納されており、払出基板83にはワンチップ型のマイクロコンピュータを主体に構成された払出制御装置84が搭載されている。この払出制御装置84はCPU85,ROM86,RAM87,I/O88を有するものであり、ROM86には払出制御プログラムおよび払出制御データが記録されている。この払出制御装置84のCPU85にはI/O88を介してメイン制御装置64のI/O68が電気的に接続されており、払出制御装置84にはメイン制御装置64から賞球コマンドおよび賞球データが単方向で送信される。
【0052】
払出制御装置84のCPU85にはI/O88およびモータ駆動回路89を介して払出モータ59が電気的に接続されている。このモータ駆動回路89は払出基板83に搭載されたものであり、払出制御装置84のCPU85はモータ駆動回路89を通して払出モータ59の回転量を制御する。この回転量は払出制御装置84のCPU85がメイン制御装置64からの賞球データに基づいて調節するものであり、CPU85は払出モータ59の回転量を制御することに基づいて賞球払出装置53から上皿4内に賞球データに応じた個数のパチンコ球Pを賞品球として払出す。
【0053】
払出制御装置84のCPU85にはI/O88およびセンサ出力回路90を介して払出センサ60が電気的に接続されている。このセンサ出力回路90は払出基板83に搭載されたものであり、CPU85は払出センサ60からの払出信号をセンサ出力回路90を介して検出する。そして、払出モータ59を駆動したにも拘らず払出信号が検出されないときには払出モータ59を再駆動し、賞品球Pの未払いを防止する。
【0054】
メインセット50の後面には音ランプ基板ボックス(図示せず)が固定されている。この音ランプ基板ボックス内には、図11に示すように、音ランプ基板91が収納されており、音ランプ基板91にはワンチップ形のマイクロコンピュータを主体に構成されたスピーカ制御装置92が搭載されている。このスピーカ制御装置92はCPU93,ROM94,RAM95,I/O96を有するものであり、ROM94にはスピーカ制御プログラムおよびスピーカ制御データが記録されている。このスピーカ制御装置92にはI/O96を介してメイン制御装置64が電気的に接続されており、スピーカ制御装置92のCPU93にはメイン制御装置64からスピーカ制御コマンド等が単方向で送信される。
【0055】
スピーカ制御装置92のCPU93にはI/O96およびスピーカ駆動回路97を介してスピーカ6が電気的に接続されている。このスピーカ駆動回路97は音ランプ基板91に搭載されたものであり、スピーカ制御装置92のCPU93はスピーカ駆動回路97を通してスピーカ6から音声および効果音等を出力する。この効果音等の出力はスピーカ制御装置92のCPU93がメイン制御装置64からのスピーカ制御コマンドに基づいて行うものであり、スピーカ6の駆動時にはスピーカ6からスピーカ制御コマンドに応じた効果音等が出力される。尚、スピーカ制御装置92は鳴動パターン選択手段,音制御手段に相当するものである。
【0056】
音ランプ基板91には、図12に示すように、ワンチップ形のマイクロコンピュータを主体に構成されたランプ制御装置98が搭載されている。このランプ制御装置98はCPU99,ROM100,RAM101,I/O102を有するものであり、ROM100にはランプ制御プログラムおよびランプ制御データが記録されている。このランプ制御装置98にはI/O102を介してメイン制御装置64が電気的に接続されており、ランプ制御装置98のCPU99にはメイン制御装置64からランプ制御コマンド等が単方向で送信される。
【0057】
ランプ制御装置98のCPU99にはI/O102およびランプ駆動回路103を介して複数のコーナーランプ27および複数のサイドランプ29が電気的に接続されている。このランプ駆動回路103は音ランプ基板91に搭載されたものであり、ランプ制御装置98のCPU99はランプ駆動回路103を通して複数のコーナーランプ27および複数のサイドランプ29を点灯制御する。この点灯制御はランプ制御装置98のCPU99がメイン制御装置64からのランプ制御コマンドに基づいて行うものであり、コーナーランプ27およびサイドランプ29の駆動時にはコーナーランプ27およびサイドランプ29がランプ制御コマンドに応じて発光する。尚、ランプ制御装置98は電飾パターン選択手段,光制御手段に相当するものである。
【0058】
次に上記構成の作用について説明する。
遊技者が上皿4内にパチンコ球Pを投入して発射ハンドル8を時計回り方向へ回動操作すると、遊技盤18内にパチンコ球Pが発射され、障害釘25に当りながら落下する。このパチンコ球Pの発射個数は最大で「99個/分」に設定されるものであり、遊技盤18内に発射されたパチンコ球Pが特別図柄始動口36内に入賞すると、賞球払出装置53から設定個数(例えば5個)のパチンコ球Pが上皿4内に賞品球として払出され、しかも、特別図柄遊技が開始される。この特別図柄遊技は図柄表示装置33にゲーム画面を表示することに基づいて行われるものであり、特別図柄遊技の概略は次の通りである。
【0059】
図柄表装置33には左,中,右の各列の図柄として「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12」のいずれかの数字が静止状態で表示されており、パチンコ球Pが特別図柄始動口36内に入賞すると、各列の図柄が同時に変動開始する。この変動は各列の図柄が移動しながら変化することを称するものであり、各列の図柄の移動方向は上から下であり、各列の図柄の変化順序は「1」→「2」→「3」……「11」→「12」→「1」…のループ状である。
【0060】
左図柄,中図柄,右図柄の変動開始から所定時間が経過すると、左図柄および右図柄が当該順序で仮停止し、左図柄および右図柄の仮停止状態での組合せに応じてリーチの発生の有無が報知される。この仮停止状態では左図柄および右図柄が変動領域HE内で上下方向に揺れ、再変動する可能性が残っていることが視覚的に表現される。
【0061】
左図柄,中図柄,右図柄は図柄制御装置73がメイン制御装置64からの表示制御コマンドおよび表示制御データを検出することに基づいて可変停止状態で表示するものであり、当該可変停止を確定停止と称する。仮停止は図柄制御装置73が自ら設定した表示パターンに基づいて確定停止前に左図柄,中図柄,右図柄を停止させることを称するものであり、メイン制御装置64からの表示制御コマンドおよび表示制御データとは無関係に行われる。
【0062】
リーチ図柄は大当りが発生する視覚的な可能性が存在する2個の図柄(左図柄および右図柄)の組合せを称するものであり、リーチはリーチ図柄が仮停止することによって発生する。このリーチ図柄には、下記に示すように、12種類が設定されており、「↓」は中図柄が変動中であることを示している。
【0063】
<リーチ図柄>
「1 ↓ 1」,「2 ↓ 2」,「3 ↓ 3」,「4 ↓ 4」,「5 ↓5」,「6 ↓ 6」,「7 ↓ 7」,「8 ↓ 8」,「9 ↓ 9」,「10 ↓ 10」,「11 ↓ 11」,「12 ↓ 12」
リーチの発生状態では図柄表示装置33に複数種のリーチアクションが選択的に表示される。このリーチアクションは最終の中図柄が何で仮停止するかを演出する動画面を称するものであり、どのような種類のリーチアクションが出現するかに応じて大当りに対する異なる信頼度が設定されている。
【0064】
左図柄,中図柄,右図柄の変動開始から所定時間が経過すると、左図柄および右図柄に続けて中図柄が仮停止する。そして、最終の中図柄が仮停止すると、左図柄,中図柄,右図柄が1本の水平な有効ラインYL(図59参照)に沿って変動領域HE内で静止した確定表示状態になる。これら3列の図柄の変動開始から確定表示に至る経過時間は変動表示時間(可変時間)と称されるものであり、3列の図柄の確定表示状態での組合せによって大当りおよび外れが報知される。
【0065】
大当り図柄とは大当りを報知する3列の組合せ図柄を称するものであり、下記に示すように、大当り図柄には12通りが設定されている。
【0066】
<大当り図柄>
「1 1 1」,「2 2 2」,「3 3 3」,「4 4 4」,「5 55」,「6 6 6」,「7 7 7」,「8 8 8」,「9 9 9」,「10 10 10」,「11 11 11」,「12 12 12」
図柄表示装置33に大当り図柄以外の完全外れ図柄および外れリーチ図柄が確定表示されたときには確定表示が一定時間だけ継続される。前者の完全外れ図柄はリーチすら発生しない3列の組合せ図柄を称するものであり、具体的には左図柄および右図柄が相違するものである。後者の外れリーチ図柄はリーチは発生するものの大当りとならない3列の組合せ図柄を称するものであり、具体的には左図柄および右図柄が同一で中図柄が相違するものである。
【0067】
大当りの発生時には特典に相当する確率変動の獲得の有無が抽選される。この確率変動は大当りを通常より高確率で判定する高確率モードを称するものであり、大当りが奇数図柄「1 1 1」,「3 3 3」,「5 5 5」,「7 7 7」,「9 9 9」,「11 11 11」のいずれかで発生したときには確率変動の獲得と判定され、大当りが普通図柄「2 2 2」,「4 4 4」,「6 6 6」,「8 8 8」,「10 10 10」,「12 12 12」のいずれかで発生したときには確率変動の非獲得と判定される。即ち、確率変動の獲得の有無は大当りの発生を条件に「1/2」の確率で振分けられる。
【0068】
確率変動は大当り遊技終了後の1回目の図柄変動から適用されるものであり、次の大当り時に確率変動の非獲得が判定されるか、または、変動回数がリミット値(10000回)に達しても大当りが発生しないか、または、確率変動の連続獲得回数がリミット値(20回)に達することに基づいて終了する。
【0069】
図柄表示装置33に大当り図柄が確定表示されたときには確定表示が一定時間だけ継続された後、大当り遊技が開始される。この大当り遊技は大入賞口39の扉40を開放し、大入賞口39内にパチンコ球Pが入賞すること許容する遊技者に有利な状態を発生させるものであり、大入賞口39は上限個(例えば15個)のパチンコ球Pが入賞する個数条件または開放時間が上限値(例えば27秒)に達する時間条件が満足されるまで開放状態に保持される。
【0070】
大入賞口39の個数条件および時間条件を基準とする開放動作は大当りラウンドと称されるものであり、個数条件および時間条件が満足される間に大入賞口39の特定領域44内にパチンコ球Pが入賞したときには大当りラウンドが再開される。この大当りラウンドには上限値(例えば15回)が設定されており、大当りラウンドが上限値に達したときには大当り遊技が終了する。また、個数条件または時間条件が満足される間に特定領域44内にパチンコ球Pが入賞しなかったときには大当りラウンドが上限値に達してなくても大当り遊技が終了する。
【0071】
図柄変動を即座に開始できない変動表示時,確定表示時,大当り遊技時,抽選表示時等にパチンコ球Pが特別図柄始動口36内に入賞したときには図柄変動および図柄変動に続く一連の遊技が4回を上限に保留される。保留球表示器31は当該保留回数を保留球ランプ32の点灯個数によって表示するものであり、図柄変動が開始されたときには保留球ランプ32が消灯することによって保留回数の減少が報知される。
【0072】
特別図柄遊技はパチンコ球Pが特別図柄始動口36内に入賞したことを条件に開始されるものであり、パチンコ球Pを効率的に特別図柄始動口36内に入賞させるにはパチンコ球Pが遊技盤18の左半部に集中するように発射ハンドル8の回動位置を調節する(左打ち)。この状態ではパチンコ球Pが遊技盤18の右半部に飛翔することが殆どなく、スペックゲート34内を通過する確率は「0」に等しい。即ち、パチンコ球Pをスペックゲート34内に入賞させるには遊技者が発射ハンドル8の回動位置を調節し、スペックゲート34を狙ってパチンコ球Pを遊技盤18の右半部に打出す必要がある(右打ち)。
【0073】
パチンコ球Pがスペックゲート34内を通過したときにはスペック抽選遊技が実行される。このスペック抽選遊技は基本的な遊技スペックを複数の中から抽選することで開始されるものであり、スペックの抽選後には抽選結果に応じた抽選パターンが選択される。そして、図柄表示装置33に抽選パターンの選択結果に応じたアニメーション画面が表示され、アニメーション画面の中でスペックの抽選結果が遊技者に報知されることに基づいて終了する。この表示を抽選表示と称する。
【0074】
スペック抽選遊技はパチンコ球Pがスペックゲート34内を通過すればいつでも開始されるものではなく、特別図柄遊技の実行中にパチンコ球Pがスペックゲート34内を通過したときにはパチンコ球Pの通過が無効になり、スペック抽選遊技が実行されない。この特別図柄遊技の実行中とは変動表示時,確定表示時,大当り遊技時は勿論のこと、保留回数が1回でも存在する場合も含まれる。このスペック抽選遊技には保留機能が設定されておらず、スペック抽選遊技の実行中にパチンコ球Pがスペックゲート34内を通過したときにもパチンコ球Pの通過が無効になる。
【0075】
次にメイン制御装置64および図柄制御装置73の内部処理を図13〜図66に基づいて説明する。
<メイン制御装置64のメインプログラムについて>
メイン制御装置64のCPU65は電源が投入されると、図13のメインプログラムを起動する。このメインプログラムはステップS1,S2,S3の実行後にステップS4のカウンタ更新処理を無限ループ状に繰返すものであり、CPU65はステップS1へ移行すると、割込み禁止を設定することに基づいてタイマ割込みプログラムの起動を禁止する。
【0076】
CPU65は割込み禁止を設定すると、ステップS2へ移行し、ランダムカウンタの計測値,ノーマルカウンタの計測値,タイマの計測値,遊技制御フラグの設定結果,大当りの判定結果,図柄の設定結果,変動パターンの設定結果,確率変動の獲得結果等のRAM67の全データおよびI/O68を初期設定する。そして、ステップS3で割込み許可を設定することに基づいてタイマ割込みプログラムの起動を許容し、タイマ割込みプログラムの残余時間でステップS4のカウンタ更新処理をループ状に繰返すことに基づいてランダムカウンタR4,R6,R7,R8を更新する。
【0077】
ランダムカウンタR4は、図34の(a)に示すように、大当り判定用のランダムカウンタR3の加算開始値を抽選するものである。このランダムカウンタR4はメインプログラムの1ループ毎に「1」ずつ加算され、初期値「0」から上限値「952」に加算された後に「0」に戻って加算される。
ランダムカウンタR6は左図柄を「1〜12」の左図柄群の中から選択するものであり、完全外れおよび外れリーチの判定時にのみ活用される。このランダムカウンタR6はメインプログラムの1ループ毎に「1」ずつ加算され、初期値「0」から上限値「11」に加算された後に「0」に戻って加算される。
【0078】
ランダムカウンタR7は中図柄を「1〜12」の中図柄群の中から選択するものであり、完全外れおよび外れリーチの判定時にのみ活用される。このランダムカウンタR7は左図柄用のランダムカウンタR7が「0」にリセットされる桁上げ毎に「1」ずつ加算され、初期値「0」から上限値「11」に加算された後に「0」に戻って加算される。
ランダムカウンタR8は右図柄を「1〜12」の右図柄群の中から選択するものであり、完全外れおよび外れリーチの判定時にのみ活用される。このランダムカウンタR8は中図柄用のランダムカウンタR7が「0」にリセットされる桁上げ毎に「1」ずつ加算され、初期値「0」から上限値「11」に加算された後に「0」に戻って加算される。
【0079】
<メイン制御装置64のタイマ割込みプログラムについて>
図14のタイマ割込みプログラムは4msecが経過する毎に起動するものであり、メイン制御装置64のCPU65はタイマ割込みプログラムの起動時にはメインプログラムを実行位置で一時停止させ、タイマ割込みプログラムの終了時にはメインプログラムを一時停止位置から再開する。このタイマ割込みプログラムはステップS11の出力監視処理〜ステップS25のスペック抽選終了処理を有するものであり、ステップS11の出力監視処理〜ステップS15の保留球処理はタイマ割込みプログラムが起動する毎に実行され、ステップS16の制御データ設定処理〜ステップS25のスペック抽選終了処理は遊技制御フラグの設定状態に基づいて選択的に実行される。
【0080】
(1)出力監視処理
メイン制御装置64のCPU65はスペックセンサ35からのスペック信号の有無,始動口センサ37からの始動信号の有無,カウントセンサ45からのカウント信号の有無,Vセンサ46からのV信号の有無,払出センサ60からの払出信号の有無をセンサ出力回路69を介して検出し、検出結果をRAM67の出力監視エリアに格納する。この出力監視エリアには、図35に示すように、スペック信号記録部,始動信号記録部,カウント信号記録部,V信号記録部,払出信号記録部が形成されており、スペック信号の有無,始動信号の有無,カウント信号の有無,V信号の有無,払出信号の有無は出力監視エリアのスペック信号記録部,始動信号記録部,カウント信号記録部,V信号記録部,払出信号記録部に記録される。この出力監視処理はタイマ割込が発生する4msec毎に行われるものであり、出力監視エリアの各格納データは4msec毎に更新される。
【0081】
(2)カウンタ更新処理
図14のステップS12のカウンタ更新処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御装置64のCPU65はステップS12のカウンタ更新処理へ移行すると、ランダムカウンタR1〜R5,R9を更新する。
【0082】
ランダムカウンタR1は、図34の(a)に示すように、変動パターンを選択するパラメータとして機能するものであり、左図柄,中図柄,右図柄の変動開始から仮停止に至る間は図柄表示装置33に変動パターンの選択結果に応じた演出内容のアニメーション画面が表示される。このランダムカウンタR1はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、初期値「0」から上限値「191」に加算された後に「0」に戻って加算される。
ランダムカウンタR2は外れの判定時に判定結果を完全外れおよび外れリーチに振分けるものである。このランダムカウンタR2はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、初期値「0」から上限値「222」に加算された後に「0」に戻って加算される。
【0083】
ランダムカウンタR3は大当りの発生の有無を判定するものである。このランダムカウンタR3はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、ランダムカウンタR3が上限値に達したときにはランダムカウンタR4の現在の計測値が取得され、ランダムカウンタR3がランダムカウンタR4の取得値から上限値「952」に加算される。即ち、ランダムカウンタR3は一定の初期値から一定の上限値に加算された後に一定の初期値に戻るものではなく、ランダムな初期値R4から一定の上限値に加算された後にランダムな初期値R4に戻って加算される。
【0084】
ランダムカウンタR4は、上述したように、ランダムカウンタR3の加算開始値を設定するものであり、タイマ割込みプログラムが起動する4msec毎に加算され且つメインプログラムの1ループ毎に加算される。
ランダムカウンタR5は大当りの判定時に大当り図柄を大当り図柄群「1〜12」の中から選択するものである。このランダムカウンタR5はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、初期値「0」から上限値「11」に加算された後に「0」に戻って加算される。
【0085】
ランダムカウンタR9はスペック抽選遊技時に遊技スペックを抽選するものである。このランダムカウンタR9はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、初期値「0」から上限値「79」に加算された後に 「0」に戻って加算される。このランダムカウンタR9は報知パターンに相当する抽選パターンを選択するためのパラメータとしての機能も担うものであり、スペック抽選遊技時には図柄表示装置33に抽選パターンの選択結果に応じた演出内容のアニメーション画面が表示され、遊技スペックの抽選結果がアニメーション画面の中で報知される。
【0086】
(3)賞球信号処理
図14のステップS13の賞球信号処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御装置64のCPU65は賞球信号処理の中で払出制御装置84のCPU85に賞球コマンドおよび賞球データを出力し、賞品球Pの払出しを行う。
【0087】
CPU65は図15のステップS31で始動口センサ37からの始動信号の有無,カウントセンサ45からのカウント信号の有無,Vセンサ46からのV信号の有無を判断する。これら始動信号の有無〜V信号の有無はRAM67の出力監視エリアを参照することに基づいて行われるものであり、CPU65は出力監視エリアに始動信号有りが記録されていることを検出したときにはステップS32でカウンタN1に「5」を加算し、カウント信号有りが記録されていることを検出したときにはカウンタN1に「15」を加算し、V信号有りが記録されていることを検出したときにはカウンタN1に「15」を加算する。
【0088】
CPU65はステップS33へ移行すると、カウンタN1を設定値「0」と比較し、「N1>0」を検出したときにはステップS34で払出制御装置84のCPU85に賞球コマンドおよび賞球データ(=カウンタN1)を出力する。この賞球コマンドは払出制御装置84のCPU85に賞品球の払出しを指令するものであり、払出制御装置84のCPU85は賞球コマンドおよび賞球データを検出することに基づいて賞球払出装置53を駆動し、賞球払出装置53から上皿4内に賞球データN1に等しい個数のパチンコ球Pを賞品球として払出す。尚、スペックセンサ35からスペック信号が出力されたときにはカウンタN1の加算処理が行われず、スペックゲート34内をパチンコ球Pが通過したときには賞品球が払出されない。
【0089】
CPU65はステップS35へ移行すると、払出センサ60からの払出信号の有無を検出する。この払出信号の有無はRAM67の出力監視エリアを参照することに基づいて行われるものであり、CPU65は出力監視エリアに払出信号有りが記録されていることを検出したときにはステップS36へ移行する。ここでカウンタN1から「1」を減算し、カウンタN1が「0」になるまで賞球コマンドおよび賞球データの出力を行う。
【0090】
(4)データ取得処理
図14のステップS14のデータ取得処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御装置64のCPU65はデータ取得処理でパチンコ球Pが特別図柄始動口36内に入賞したことを条件にランダムカウンタR1〜R8の現在の計測値を取得し、RAM67のカウンタデータエリアに格納する。このデータ取得処理ではスペック抽選用のランダムカウンタR9の現在の計測値は取得されず、ランダムカウンタR9の現在の計測値はステップS24のスペック抽選処理の中で取得される。
【0091】
CPU65は図16のステップS41へ移行すると、始動口センサ37からの始動信号の有無を検出する。この始動信号の有無はRAM67の出力監視エリアを参照することに基づいて行われるものであり、CPU65は出力監視エリアに始動信号有りが記録されていることを検出したときにはステップS42へ移行し、カウンタN2を上限値「4」と比較する。このカウンタN2はパチンコ球Pの特別図柄始動口36に対する入賞個数を計測するものであり、CPU65は「N2<4」を検出したときにはステップS43でランダムカウンタR1〜R8の現在の計測値を検出し、ステップS44でカウンタN2に「1」を加算する。
【0092】
カウンタN2には、図33に示すように、計測値「1」〜「4」に対応してカウンタデータエリアの保留データ記録部E1〜E4が割付けられており、CPU65は図16のステップS45へ移行すると、ランダムカウンタR1〜R8の取得結果をカウンタN2の計測値に対応する記録部に格納する。例えばカウンタN2の計測値が「1」であるときにはランダムカウンタR1〜R8の取得結果が計測値「1」に対応する保留データ記録部E1に格納され、計測値が「3」であるときにはランダムカウンタR1〜R8の取得結果が計測値「3」に対応する保留データ記録部E3に格納される。
【0093】
(5)保留球処理
図14のステップS15の保留球処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御装置64のCPU65は保留球処理でカウンタN2の計測値を検出し、検出結果に基づいて保留球ランプ32を点灯・消灯することに基づいて遊技者に保留回数を報知する。
【0094】
保留球ランプ32には図1の左から順にランプナンバー「RP1」,「RP2」,「RP3」,「RP4」が割付けられている。カウンタN2の計測値「1」〜「4」には、図33に示すように、ランプナンバー「RP1」〜「RP4」が割付けられており、CPU65は保留球処理へ移行すると、カウンタN2の計測値を検出し、計測値の検出結果に対応するランプナンバーの保留球ランプ32を点灯する。
【0095】
例えばカウンタN2の計測値が「3」の状態では「N2=3」に対応する3個の保留球ランプ32が点灯している。この状態で特別図柄始動口36内に1個のパチンコ球Pが入賞したときにはカウンタN2が「3」から「4」に加算され、「N2=4」に対応する4個の保留球ランプ32が点灯する。従って、1個の保留球ランプ32が新たに点灯することになり、遊技者に保留回数が「3」から「4」に増えたことが報知される。この状態で図柄変動が開始されたときには、後述するように、カウンタN2が「4」から「3」に減算されるので、減算後のタイマ割込み処理で「N2=3」に対応する3個の保留球ランプ32が点灯する。
【0096】
従って、1個の保留球ランプ32が消灯することになり、遊技者に保留回数が「4」から「3」に減ったことが報知される。
【0097】
(6)制御データ設定処理
図14のステップS16の制御データ設定処理は遊技制御フラグが制御データ設定処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置64のCPU65は制御データ設定処理で大当りと外れリーチと完全外れとを振分け、大当り図柄と外れリーチ図柄と完全外れ図柄とを設定し、大当りの判定時には確率変動の獲得の有無を判定する。尚、遊技制御フラグは制御データ設定処理に初期設定されるものであり、電源投入直後の1回目のタイマ割込みでは制御データ設定処理が実行される。
【0098】
CPU65は図17のステップS51でカウンタN2を「0」と比較する。このカウンタN2は、上述したように、ランダムカウンタR1〜R8の格納状態を示すものであり、CPU65は「N2=0」を検出したときにはランダムカウンタR1〜R8がRAM67に格納されていないと判断し、ステップS71で遊技制御フラグにスペック抽選処理をセットする。
【0099】
制御データ設定処理は変動表示,確定表示,大当り表示等の全ての特別図柄遊技の停止時に実行されるものであり、スペック抽選処理は特別図柄遊技が完全停止し、しかも、ランダムカウンタR1〜R8が存在しない保留回数「0」の始動入賞待ち時に実行される。この状態は実質的な遊技停止状態に相当するものであり、スペック変更処理は実質的な遊技停止状態にあることを前提として実行される。
【0100】
CPU65は、図17のステップS51でランダムカウンタR1〜R8がRAM67に格納されていると判断すると、ステップS52へ移行し、RAM67の確変エリア(図35参照)を参照する。ここで確変エリアに確率変動フラグが確変状態で記録されていることを検出したときには確率変動中であると判断し、確率変動フラグが非確変状態で記録されていることを検出したときには確率変動中でないと判断する。
【0101】
CPU65は確率変動中でないと判断すると、図17のステップS53へ移行する。ここでRAM67のスペックエリア(図35参照)から現在の遊技スペックの設定状態を検出し、図36のスペックテーブルから遊技スペックの設定状態に応じた低確率用の3個の大当り値を検出する。このスペックテーブルはメイン制御装置64のROM66に記録されたものであり、スペックテーブルには遊技スペックとして「スペックA〜E」の5種類が記録されている。これら各スペックA〜Eは低確率時の3個の大当り値と高確率時の15個の大当り値とを有するものであり、低確率時の3個の大当り値はスペックA〜E毎に相違し、高確率時の15個の大当り値はスペックA〜E間で同一に設定されている。
【0102】
CPU65はスペックテーブルから遊技スペックに応じた低確率用の大当り値を検出すると、RAM67の保留データ記録部E1からランダムカウンタR3を検出し、大当り値の検出結果と比較する。そして、ランダムカウンタR3が大当り値のいずれかと同一であることを検出したときには大当りと判定し、大当り値のいずれとも同一でないことを検出したときには外れと判定し、判定結果をRAM67の大当りエリア(図35参照)に格納する。即ち、確率変動の非設定状態では大当りが「3/953」の低確率で判定される。
【0103】
CPU65は図17のステップS52で確率変動中であると判断すると、ステップS54へ移行し、RAM67のスペックエリアから現在の遊技スペックの設定状態を検出する。そして、図36のスペックテーブルから遊技スペックの設定状態に応じた高確率用の15個の大当り値を検出し、RAM67の保留データ記録部E1に格納されたランダムカウンタR3と比較する。この15個の大当り値は、上述したように、遊技スペックの設定状態に拘らず同一に設定されたものであり、CPU65はランダムカウンタR3が大当り値のいずれかと同一であることを検出したときには大当りと判定し、大当り値のいずれとも同一でないことを検出したときには外れと判定し、判定結果をRAM67の大当りエリアに格納する。即ち、確率変動の設定状態では大当りが「15/953」の高確率で判定される。
【0104】
CPU65は大当りおよび外れの判定結果をRAM67の大当りエリアに格納すると、図17のステップS55へ移行する。ここで、大当りエリアに大当りおよび外れのいずれの判定結果が格納されているかを判断し、大当りが格納されていることを検出したときにはステップS56へ移行する。尚、RAM67の大当りエリアは大当りおよび外れの次回の判定結果を記録することに基づいて更新されるものである。
【0105】
メイン制御装置64のROM66には、図29に示すように、大当り図柄テーブルが記録されている。この大当り図柄テーブルはランダムカウンタR5と大当り図柄との対応関係を示すものであり、CPU65は図17のステップS56へ移行すると、RAM67の保留データ記録部E1からランダムカウンタR5を検出する。そして、大当り図柄テーブルからランダムカウンタR5に応じた図柄を検出し、左図柄と中図柄と右図柄とを同一の検出図柄に設定する。例えばランダムカウンタR5が「6」であるときには図柄「7」が検出され、左図柄と中図柄と右図柄とが同一の検出図柄「7」に設定される。
【0106】
CPU65は図17のステップS57へ移行すると、大当り図柄の設定結果を検出し、大当り図柄の設定結果に基づいて確率変動の獲得の有無を判定する。この確率変動の獲得の有無は大当り図柄が奇数であるか偶数であるかに基づいて判定されるものであり、CPU65は大当り図柄が奇数であることを検出したときには確率変動の獲得と判定し、RAM67の確変エリアに確変フラグを確率変動状態で格納する。また、大当り図柄が偶数であることを検出したときには確率変動の非獲得と判定し、確変エリアに確変フラグを非確率変動状態で格納する。尚、確変エリアは次回の確率変動の判定時に更新されるものであり、次回の大当りが発生するまでは更新されない。
【0107】
CPU65は確率変動の獲得の有無を判定すると、図17のステップS58で確変エリアの確変フラグの設定状態に基づいて確率変動の獲得結果を検出する。
【0108】
ここで確率変動の獲得を検出したときにはステップS59でカウンタN3に「1」を加算する。このカウンタN3は確率変動の連続獲得回数を計測するものであり、CPU65はステップS58で確率変動の非獲得を検出したときにはステップS63でカウンタN3を「0」にリセットする。
【0109】
CPU65はステップS59でカウンタN3を加算すると、ステップS60で上限値「20」と比較する。このカウンタN3は、上述したように、確率変動の連続獲得回数を計測するものであり、CPU65は「N3=20」を検出したときにはステップS61でRAM67の確変エリアの記録内容を書換える。この書換えは確率変動フラグを非確率変動状態で格納するものであり、確率変動の連続獲得回数が「20回」に達したときにはランダムカウンタR3に基づく抽選結果が確率変動の獲得であっても確率変動の非獲得が強制的に設定される。
【0110】
CPU65は確率変動の判定結果を非獲得に更新すると、ステップS62で大当り図柄の設定結果を変更し、ステップS63で確変回数用のカウンタN3を「0」にリセットする。この大当り図柄の再設定は大当り図柄の設定結果を「+1」図柄に変更するものであり、例えば大当り図柄の設定結果が「7 7 7」であるときには左図柄「7」,中図柄「7」,右図柄「7」が「+1」図柄である「8」に変更され、大当り図柄「8 8 8」が再設定される。
【0111】
CPU65はステップS55でRAM67の大当りエリアに外れの判定結果が格納されていることを検出すると、ステップS64へ移行する。ここでRAM67の保留データ記録部E1からランダムカウンタR2を検出し、リーチ値「5,11,23,31,43,53,61,79,89,97,113,127,139,149,157,163,173,181,193」と比較する。そして、ランダムカウンタR2がリーチ値「5〜193」のいずれかと同一であることを検出したときには外れリーチと判定し、リーチ値「5〜193」のいずれとも同一でないことを検出したときには完全外れと判定し、判定結果をRAM67の外れリーチエリア(図35参照)に格納する。尚、RAM67の外れリーチエリアは完全外れおよび外れリーチの次回の判定結果を記録することに基づいて更新されるものである。
【0112】
CPU65は外れリーチおよび完全外れの判定結果をRAM67の外れリーチエリアに格納すると、図17のステップS65へ移行し、外れリーチエリアから外れリーチおよび完全外れの判定結果を検出する。そして、外れリーチの判定結果が格納されていることを検出したときにはステップS66で外れリーチ図柄を設定し、完全外れの判定結果が格納されていることを検出したときにはステップS67で完全外れ図柄を設定する。
【0113】
外れリーチ図柄および完全外れ図柄は原則的にランダムカウンタR6〜R8に基づいて設定されるものであり、ランダムカウンタR6〜R8が外れリーチ図柄および完全外れ図柄を構成しない組合せであるときには図柄の組合せを変更することに基づいて外れリーチ図柄および完全外れ図柄が設定される。以下、外れリーチ図柄および完全外れ図柄の設定方法について説明する。
【0114】
(6−1)外れリーチ図柄の設定
メイン制御装置64のROM66には、図30の(a)〜(c)に示すように、左図柄テーブル〜右図柄テーブルが記録されており、左図柄テーブルには左図柄とランダムカウンタR6との対応関係が記録され、中図柄テーブルには中図柄とランダムカウンタR7との対応関係が記録され、右図柄テーブルには右図柄とランダムカウンタR8との対応関係が記録されている。
【0115】
メイン制御装置64のCPU65は図25のステップS201へ移行すると、RAM67の保留データ記録部E1からランダムカウンタR6〜R8を検出する。そして、左図柄テーブルからランダムカウンタR6に応じた左図柄を選択し、中図柄テーブルからランダムカウンタR7に応じた中図柄を選択し、右図柄テーブルからランダムカウンタR8に応じた右図柄を選択する。
【0116】
CPU65は左図柄〜右図柄を選択すると、ステップS202で左図柄と右図柄とを比較する。ここで左図柄と右図柄とが同一であることを検出したときにはステップS203へ移行し、左図柄と中図柄と右図柄とを比較する。ここで3者が同一であることを検出したときにはステップS204へ移行し、中図柄を「+1」図柄に変更する。
【0117】
例えば左図柄〜右図柄の選択結果が「1 2 1」であるときにはステップS202で「左図柄=右図柄」が検出され、ステップS203で「左図柄=中図柄=右図柄」でないことが検出され、外れリーチ図柄「1 2 1」が確定する。
【0118】
また、左図柄〜右図柄の選択結果が「1 1 1」であるときにはステップS202で「左図柄=右図柄」が検出され、ステップS203で「左図柄=中図柄=右図柄」が検出される。そして、ステップS204で中図柄が「+1」図柄である「2」に変更され、外れリーチ図柄「1 2 1」が確定する。尚、「12」の「+1」図柄は「1」である。
【0119】
CPU65はステップS202で左図柄の選択結果と右図柄の選択結果とが相違していることを検出すると、ステップS205へ移行し、左図柄を右図柄にコピーする。次に、ステップS203で「左図柄=中図柄=右図柄」を検出したときにはステップS204へ移行し、中図柄を「+1」図柄に変更する。
【0120】
例えば左図柄〜右図柄の選択結果が「1 2 4」であるときにはステップS202で「左図柄=右図柄」でないことが判断される。そして、ステップS205で左図柄「1」が右図柄にコピーされ、左図柄〜右図柄が「1 2 1」に変更される。この場合にはステップS203で「NO」と判断され、外れリーチ図柄「1 2 1」が確定する。また、左図柄〜右図柄の選択結果が「1 1 2」であるときにはステップS202で「左図柄=右図柄」でないことが検出される。そして、ステップS205で左図柄「1」が右図柄にコピーされ、左図柄〜右図柄が「1 1 1」に変更される。この場合にはステップS204で中図柄が「1」から「2」に変更され、外れリーチ図柄「1 2 1」が確定する。
【0121】
(6−2)完全外れ図柄の設定
メイン制御装置64のCPU65は図26のステップS211でRAM67の保留データ記録部E1からランダムカウンタR6〜R8を検出する。そして、左図柄テーブルからランダムカウンタR6に応じた左図柄を選択し、中図柄テーブルからランダムカウンタR7に応じた中図柄を選択し、右図柄テーブルからランダムカウンタR8に応じた右図柄を選択する。
【0122】
CPU65は左図柄〜右図柄を選択すると、ステップS212で左図柄と右図柄とを比較する。ここで左図柄と右図柄とが同一であることを検出したときにはステップS213へ移行し、中図柄を右図柄にコピーする。そして、ステップS214で左図柄と中図柄と右図柄とを比較し、3者が同一であることを検出したときにはステップS215で右図柄を「+1」図柄に変更する。例えば左図柄〜右図柄の選択結果が「1 2 2」であるときにはステップS212で「左図柄=右図柄」でないことが検出され、完全外れ図柄「1 2 2」が確定する。
【0123】
左図柄〜右図柄の選択結果が「1 2 1」であるときにはステップS212で「左図柄=右図柄」であることが検出される。そして、ステップS213で中図柄「2」が右図柄にコピーされ、左図柄〜右図柄の組合わせが「1 2 2」に変更される。この場合にはステップS214で「NO」と判断され、完全外れ図柄「1 2 2」が確定する。また、左図柄〜右図柄の選択結果が「1 1 1」であるときにはステップS213で中図柄「1」が右図柄にコピーされても左図柄〜右図柄の組合わせが「1 1 1」から変らない。この場合にはステップS215で右図柄が「+1」図柄である「2」に変更され、完全外れ図柄「1
1 2」が確定する。
【0124】
CPU65は図17のステップS68へ移行すると、RAM67の保留データ記録部E1からランダムカウンタR1を検出し、ランダムカウンタR1に基づいて変動パターンを設定する。この変動パターンは左図柄〜右図柄の組合せが決まる様子をどのような演出内容の表示パターンで表示するかを設定するためのパラメータとして機能するものであり、下記に示すように、大当り,外れリーチ,完全外れの判定結果に応じた異なる態様で設定される。
【0125】
(6−3)大当り判定時の変動パターン設定
メイン制御装置64のROM66には、図31に示すように、大当り用の変動パターンテーブルが記録されている。この変動パターンテーブルはランダムカウンタR1と変動パターンとの対応関係を示すものであり、CPU65は図17のステップS68へ移行すると、大当り用の変動パターンテーブルからランダムカウンタR1に応じた変動パターンを検出する。例えばランダムカウンタR1が「10」であるときには変動パターン「34」が検出され、変動パターンが「34」に設定される。
【0126】
(6−4)外れリーチ判定時の変動パターン設定
メイン制御装置64のROM66には、図32に示すように、外れリーチ用の変動パターンテーブルが記録されている。この変動パターンテーブルは停止図柄の差分ΔSとランダムカウンタR1と変動パターンとの対応関係を示すものであり、停止図柄の差分ΔSとは外れリーチ図柄の設定結果のうち「中図柄−左図柄」を称する。
【0127】
CPU65は図17のステップS68へ移行すると、外れリーチ用の変動パターンテーブルからランダムカウンタR1および差分ΔSに応じた変動パターンを検出する。例えばランダムカウンタR1が「10」で、外れリーチ図柄の設定結果が「10 2 10」であるときには変動パターン「3」が設定される。
【0128】
(6−5)完全外れ判定時の変動パターン設定
CPU65は完全外れの判定時には図17のステップS68で変動パターンを「1」に設定する。この完全外れの判定時にはランダムカウンタR1に基づく変動パターンの振分けがなく、変動パターンが「1」に一義的に設定される。
【0129】
変動パターンには、図31および図32に示すように、変動表示時間が個別に設定されている。これら各変動表示時間は左図柄〜右図柄の変動開始から確定に至る所要時間を称するものであり、CPU65は図17のステップS69へ移行すると、変動パターンの選択結果に応じた変動表示時間を選択し、ステップS70で遊技制御フラグを変動表示処理に設定する。尚、変動パターン「1」には変動表示時間「T1」が設定されており、変動パターン「1」の設定時には変動表示時間が「T1」に設定される。
【0130】
(7)変動表示処理
図14のステップS17の変動表示処理は遊技制御フラグが変動表示処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置64のCPU65は変動表示処理で図柄制御装置73のCPU74に表示制御コマンドおよび表示制御データを出力し、変動表示を開始する。
【0131】
CPU65は図18のステップS81でタイマTを「0」にリセットし、ステップS82で図柄制御装置73のCPU74にINT信号を出力する。このINT信号は図柄制御装置73のCPU74にIRQ割込みプログラムの起動を指令するものであり、図柄制御装置73のCPU74はINT信号を受信することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動し、INT信号に続けて出力される表示制御コマンドおよび表示制御データをIRQ割込みプログラムで受信する。
【0132】
CPU65はステップS82でINT信号を出力すると、ステップS73で図柄制御装置73のCPU74に表示制御コマンドとして図柄制御コマンドを出力し、表示制御データとして変動パターンおよび図柄の設定結果を出力する。
CPU65はステップS83で図柄制御コマンド等を出力すると、ステップS84でタイマTをスタートさせる。この図柄制御コマンド等の出力後には図柄制御装置73のCPU74が図柄表示装置33に変動表示を行っており、タイマTは変動表示の開始を起点とする継続時間を計測することになる。
【0133】
CPU65はタイマTをスタートさせると、ステップS85でカウンタN4に「1」を加算することに基づいて変動回数を計測し、ステップS86でRAM67のカウンタデータエリアを整理する。この処理は保留データ記録部E1〜E3に保留データ記録部E2〜E4の格納データを上書きするものであり、例えば保留データ記録部E1だけにランダムカウンタR1〜R8が格納されているときには保留データ記録部E1に保留データ記録部E2のデフォルトデータが記録され、保留データ記録部E1のランダムカウンタR1〜R8が消去される。
【0134】
保留データ記録部E1〜E4にランダムカウンタR1〜R8が格納されているときには保留データ記録部E2〜E4のランダムカウンタR1〜R8が前段の保留データ記録部E1〜E3に移動され、保留データ記録部E4にデフォルトデータが記録される。従って、次回の制御データ設定処理では保留データ記録部E2に格納されていたランダムカウンタR1〜R8に基づいて大当りの判定,図柄の設定,変動パターンの設定等が行われ、次々回の制御データ設定処理では保留データ記録部E3に格納されていたランダムカウンタR1〜R8に基づいて大当りの判定,図柄の設定,変動パターンの設定等が行われる。
【0135】
CPU65はRAM67のカウンタデータエリアを整理すると、図18のステップS87でカウンタN2から「1」を減算し、ステップS88で遊技制御フラグに全図柄停止処理をセットする。カウンタN2は、上述したように、特別図柄始動口36に対するパチンコ球Pの入賞個数を「4」を上限値として計測するものである。従って、図柄制御コマンドが出力された変動表示の開始直後にはカウンタN2が減算され、カウンタN2が上限値まで加算されていたときでもカウンタN2に加算の余地が生成される。このカウンタN2の減算状態ではRAM67のカウンタデータエリアに空欄が必ず生成される。このため、以後の出力監視処理で始動信号有りが記録されたときにはデータ取得処理でカウンタN2が加算され、カウンタデータエリアにランダムカウンタR1〜R8が新たに格納されることになる。
【0136】
(8)全図柄停止処理
図14のステップS18の全図柄停止処理は遊技制御フラグが全図柄停止処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置64のCPU65は全図柄停止処理で図柄制御装置73のCPU74に表示制御コマンドを出力し、変動表示を終了させる(図柄確定)。
【0137】
CPU65は図19のステップS91でタイマTの計測値を変動表示時間の選択結果と比較する。ここでタイマTの計測値が変動表示時間の選択結果に達していることを検出したときにはステップS92でタイマTを停止させ、ステップS93で図柄制御装置73のCPU74にINT信号を出力する。そして、ステップS94で表示制御コマンドとして全図柄停止コマンド(図柄確定コマンド)を出力し、ステップS95で遊技制御フラグに確定表示処理をセットする。この変動表示時間の経過時点では左図柄,中図柄,右図柄が必ず仮停止状態にあり、図柄制御装置73のCPU74はINT信号を受信することに基づいてIRQ割込みプログラムの中で全図柄停止コマンドを検出し、左図柄,中図柄,右図柄を仮停止状態から静止した確定状態に切換える。
【0138】
(9)確定表示処理
図14のステップS19の確定表示処理は遊技制御フラグが確定表示処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置64のCPU65は図20のステップS101でタイマTを「0」にリセットする。そして、ステップS102でタイマTをスタートさせることに基づいて確定表示時間の計測を開始し、ステップS103で遊技制御フラグに確定表示終了処理をセットする。
【0139】
(10)確定表示終了処理
図14のステップS20の確定表示終了処理は遊技制御フラグが確定表示終了処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置64のCPU65は確定表示終了処理の中でリミッタ機能の作動等を確認する。
【0140】
CPU65は図21のステップS111で確定表示時間の経過を検出すると、ステップS112でタイマTを停止させる。この確定表示時間は変動表示時間とは異なり、固定的な一定値(1sec程度)に設定されたものであり、CPU65はステップS112でタイマTを停止させると、ステップS113でRAM67の大当りエリアから大当りの判定結果を検出する。ここで大当りを検出したときにはステップS114で遊技制御フラグに大当り遊技開始処理をセットし、ステップS115で変動回数用のカウンタN4を「0」にリセットする。即ち、カウンタN4は変動回数を大当りの発生を基準に計測するものである。
【0141】
CPU65はステップS113でRAM67の大当りエリアに外れが格納されていることを検出すると、ステップS116で遊技制御フラグに制御データ設定処理をセットし、ステップS117で確変エリアの確率変動フラグの設定状態に基づいて確率変動中であるか否かを判断する。ここで確率変動中であることを検出したときにはステップS118へ移行し、変動回数用のカウンタN4を上限値「10000」と比較する。
【0142】
CPU65はステップS118で「N4≧10000」を検出したときにはステップS119へ移行し、確変継続回数用のカウンタN3を「0」にリセットする。そして、ステップS120へ移行し、確変エリアの確率変動フラグを非確率変動状態に書換える。従って、確率変動の設定状態で変動回数N4が10000回に達しても大当りが発生しないときには確率変動が強制的に解除され、10001回目の変動からは大当りが低確率で判定される。
【0143】
(11)大当り遊技開始処理
図14のステップS21の大当り遊技開始処理は遊技制御フラグが大当り遊技開始処理セットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置64のCPU65は図22のステップS131でVフラグを特定入賞状態にセットする。このVフラグは原則的にパチンコ球Pが大入賞口39の特定領域44内に入賞することに基づいて特定入賞状態にセットされるものであり、CPU65はVフラグを特定入賞状態にセットすると、ステップS132で図柄制御装置73のCPU74にINT信号を出力する。そして、ステップS133で表示制御コマンドとして大当り表示コマンドを出力し、ステップS134で遊技制御フラグに大当り遊技処理をセットする。
【0144】
大当り表示コマンドは図柄制御装置73のCPU74に大当り表示の実行を指令するものであり、図柄制御装置73のCPU74はINT信号を検出することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動し、IRQ割込みプログラムで大当り表示コマンドを受信することに基づいて図柄表示装置33に大当り表示を行う。
【0145】
この大当り表示は進行中の大当りラウンド数およびパチンコ球Pの大入賞口39に対する入賞個数等を表示するものであり、大当りラウンド数の表示および入賞個数の表示は大当り表示用のアニメーション画面を背景として行われる。
【0146】
(12)大当り遊技処理
図14のステップS22の大当り遊技処理は遊技制御フラグが大当り遊技処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置64のCPU65は大当り遊技処理の中で大当りラウンド動作を実行する。
【0147】
CPU65は図23のステップS141へ移行すると、大入賞口39の開放状態を判断する。この大入賞口39の開放状態は開放フラグの設定状態に基づいて判断されるものであり、CPU65は開放フラグが開放状態にセットされていることを検出したときには大入賞口39が開放されていると判断してステップS153へ移行し、開放フラグが閉鎖状態にセットされていることを検出したときには大入賞口39が閉鎖されていると判断してステップS142へ移行する。
【0148】
CPU65はステップS142へ移行すると、Vフラグの設定状態を判断する。このVフラグは大当り遊技開始処理の中で特定入賞状態にセットされたり、大当り遊技処理中に大入賞口39の特定領域44内にパチンコ球Pが入賞することに基づいて特定入賞状態にセットされるものであり、CPU65はVフラグが特定入賞状態にセットされていることを検出したときにはステップS143へ移行する。
【0149】
CPU65はステップS143へ移行すると、大当りラウンド用のカウンタN6を上限値「14」と比較する。このカウンタN6は大入賞口39の開放回数を計測するものであり、CPU65は「N6≦14」を検出したときにはステップS144でカウンタN6に「1」を加算する。
CPU65はカウンタN6を加算すると、ステップS145でタイマTを「0」にリセットする。このタイマTは大入賞口39の開放時間を計測するものであり、CPU65はタイマTをリセットすると、ステップS146で大入賞口ソレノイド42に駆動電源を印加し、大入賞口39を開放する。これにより、パチンコ球Pが大入賞口39内に入賞することを許容する大当り状態を発生させ、遊技者に有利な状態を生成する。
【0150】
CPU65は大入賞口39を開放すると、ステップS147で可動片ソレノイド48の駆動電源を遮断し、可動片47を特定入賞状態に回動操作する。この特定入賞状態では可動片47が大入賞口39のカウント領域43から特定領域44に向って下降傾斜し、大入賞口39内に入賞したパチンコ球Pが可動片47の傾斜に沿って特定領域44内に案内される。
【0151】
CPU65は可動片47を特定入賞状態に回動操作すると、ステップS148で開放フラグを開放状態にセットすることに基づいて大入賞口39の開放を記録する。そして、ステップS149でタイマTをスタートさせ、大入賞口39の開放時間を計測開始する。次に、ステップS150でVフラグをカウント状態にリセットし、大入賞口39の特定領域44内にパチンコ球Pが入賞したか否かを判定可能な状態にする。
【0152】
大当りの判定直後にはVフラグが特定入賞状態にセットされ、開放フラグが閉鎖状態にセットされ、カウンタN6が「0」にセットされている。従って、CPU65はステップS141からS142,S143へ経てS144へ移行し、カウンタN6を「0」から「1」に加算する。そして、ステップS145でタイマTをリセットし、ステップS146で大入賞口39を開放し、ステップS147で可動片47を特定入賞状態に回動操作する。尚、開放フラグおよびカウンタN6は電源投入時に閉鎖状態および「0」に初期設定されるものである。
【0153】
CPU65は大入賞口39の開放状態でタイマ割込みが発生すると、ステップS141で開放フラグが開放状態にセットされていることを検出し、ステップS153でV信号の有無を判断する。このV信号はパチンコ球Pが大入賞口39の特定領域44内に入賞することに基づいてVセンサ46から出力されるものであり、CPU65はRAM67の出力監視エリアにV信号有りが記録されていることを検出したときにはV信号有りと判断し、V信号無しが記録されていることを検出したときにはV信号無しと判断する。
【0154】
CPU65はステップS153でV信号有りを検出すると、ステップS154でVフラグを特定入賞状態にセットすることに基づいてパチンコ球Pが特定領域44内に入賞したことを記録する。そして、ステップS155で可動片ソレノイド48に駆動電源を印加し、可動片47をカウント状態に回動操作する。このカウント状態では可動片47が大入賞口39の特定領域44からカウント領域43に向って下降傾斜し、大入賞口39内に入賞したパチンコ球Pが可動片47の傾斜に沿ってカウント領域43内に案内される。
【0155】
CPU65はステップS156へ移行すると、入賞個数用のカウンタN5に「1」を加算する。このカウンタN5は大入賞口39の1回の開放時に何個のパチンコ球Pが入賞したかを計測するものであり、パチンコ球Pがカウント領域43内および特定領域44内に入賞した場合の双方で加算される。
CPU65はステップS157へ移行すると、カウント信号の有無を判断する。このカウント信号はパチンコ球Pが大入賞口39のカウント領域43内に入賞することに基づいてカウントセンサ45から出力されるものであり、CPU65はRAM67の出力監視エリアにカウント信号有りが記録されているときにはカウント信号有りと判断し、カウント信号無しが記録されているときにはカウント信号無しと判断する。
【0156】
CPU65はステップS157でカウント信号有りを検出すると、ステップS158で入賞個数用のカウンタN5に「1」を加算し、ステップS159でカウンタN5を上限値「10個」と比較し、ステップS160でタイマTの計測値を上限値「27秒」と比較する。ここで「N5≧10個」および「T≧27秒」のいずれかを検出したときにはステップS161で大入賞口ソレノイド42を断電することに基づいて大入賞口39を閉鎖する。即ち、大入賞口39は規定個数のパチンコ球Pが入賞するか、開放時間が上限値に達することに基づいて開放状態から閉鎖されるものであり、大入賞口39の入賞個数および開放時間を条件とする開閉動作を大当りラウンド動作と称する。
【0157】
CPU65はステップS161で大入賞口39を閉鎖すると、ステップS162でタイマTを停止させる。そして、ステップS163で入賞個数用のカウンタN5を「0」にリセットし、ステップS164で開放フラグを閉鎖状態にセットすることに基づいて大入賞口39の閉鎖を記録する。尚、カウンタN5は電源投入時に「0」に初期設定されるものである。
【0158】
CPU65は大入賞口39の閉鎖状態でタイマ割込みが発生すると、ステップS141からS142へ移行し、Vフラグの設定状態を判断する。ここでVフラグが特定入賞状態にセットされていないことを検出したときにはステップS151で大当りラウンド用のカウンタN6を「0」にリセットし、ステップS152で遊技制御フラグを大当り遊技終了処理にセットすることに基づいて大当り遊技処理を終える。
【0159】
CPU65はステップS142でVフラグが特定入賞状態にセットされていることを検出すると、ステップS143で大当りラウンド用のカウンタN6を上限値「14」と比較する。ここで「N6≦14」を検出したときにはステップS143からS144〜S146へ移行し、大入賞口39を開放する。即ち、大当りラウンド動作は大入賞口39の開放時にパチンコ球Pが特定領域44内に入賞することを条件に再開されるものである。
【0160】
CPU65はステップS143で「N6>14」を検出したときにはステップS151でカウンタN6をリセットし、ステップS152で遊技制御フラグを大当り遊技終了処理にセットする。即ち、大当りラウンド動作の繰返し数には上限値「15回」が設定されており、パチンコ球Pが特定領域44内に入賞した場合でも大当りラウンドが15回に達しているときには大当りラウンドが再開されず、大当り遊技処理が終了する。
【0161】
(13)大当り遊技終了処理
図14のステップS23の大当り遊技終了処理は遊技制御フラグが大当り遊技終了処理セットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置64のCPU65は大当り遊技終了処理の中で図柄制御装置73のCPU74に表示制御コマンドを送信し、大当り表示の終了を指令する。
【0162】
CPU65は図24のステップS171へ移行すると、図柄制御装置73のCPU74にINT信号を出力する。そして、ステップS172で表示制御コマンドとして表示終了コマンドを出力し、ステップS173で遊技制御フラグに制御データ設定処理をセットする。この表示終了コマンドは図柄制御装置73のCPU74に大当り表示終了を指令するものであり、図柄制御装置73のCPU74はINT信号を検出することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動し、IRQ割込みプログラムの中で表示終了コマンドを受信することに基づいて大当り表示を終える。
【0163】
(14)スペック抽選処理
図14のステップS24のスペック抽選処理は遊技制御フラグがスペック抽選処理セットされている場合に実行されるものであり、遊技制御フラグは、上述したように、実質的な遊技停止時にスペック抽選処理にセットされる。このスペック抽選処理はスペックを「A〜E」の中から無作為に選択し、スペックの選択結果に応じた抽選パターンを選択するものであり、図柄表示装置33には抽選パターンに応じた演出内容のアニメーション画面が表示され、アニメーション画面の中でスペックの抽選結果が遊技者に報知される。
【0164】
CPU65は図27のステップS181へ移行すると、スペック信号の有無を判断する。このスペック信号の有無はRAM67の出力監視エリアを参照することに基づいて行われるものであり、CPU65はスペック信号無しを検出したときにはステップS191で遊技制御フラグに制御データ設定処理をセットし、スペック信号有りを検出したときにはステップS182でスペック抽選用のランダムカウンタR9の現在の計測値を取得する。
【0165】
メイン制御装置64のROM66には、図37に示すように、スペック抽選テーブルが記録されている。このスペック抽選テーブルはランダムカウンタR9とスペックの種類と抽選パターンと抽選パターンの表示時間との対応関係を示すものであり、CPU65は図27のステップS183へ移行すると、スペック抽選テーブルからランダムカウンタR9に対応するスペックを選択し、RAM67のスペックエリア(図35参照)に格納する。このスペックエリアは次のスペック抽選処理でスペックが記録されることに基づいて更新されるものであり、スペックエリア内の格納スペックは次のスペック抽選処理で異なるスペックが選択されるまで同一に保持される。
【0166】
CPU65は図27のステップS183でスペックを選択すると、ステップS184でスペック抽選テーブルからランダムカウンタR9に対応する抽選パターンを選択し、ステップS185でランダムカウンタR9に対応する表示時間を選択する。この抽選パターンはスペックの抽選結果を報知するスペック抽選画面の種類を設定するパラメータとして機能するものであり、各抽選パターンには表示時間として同一値Tが設定されている。
【0167】
CPU65は図27のステップS186へ移行すると、タイマTを「0」にリセットする。このタイマTはスペック抽選画面の表示時間を計測するものであり、CPU65はタイマTをリセットすると、ステップS187で図柄制御装置73のCPU74にINT信号を出力し、ステップS188で表示制御コマンドとして抽選表示コマンドを出力し、表示制御データとして抽選パターンの選択結果を出力する。
【0168】
抽選表示コマンドは図柄制御装置73のCPU74にスペック抽選表示の実行を指令するものであり、図柄制御装置73のCPU74はINT信号を検出することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動し、IRQ割込みプログラムの中で抽選表示コマンドおよび抽選パターンを受信することに基づいて図柄表示装置33にスペック抽選表示を行う。
CPU65はステップS189へ移行すると、タイマTをスタートさせることに基づいてスペック抽選画面の表示時間を計測開始する。そして、ステップS190へ移行し、遊技制御フラグにスペック抽選終了処理をセットする。
【0169】
(15)スペック抽選終了処理
図14のステップS25のスペック抽選終了処理は遊技制御フラグがスペック抽選終了処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置64のCPU65はスペック抽選終了処理の中で図柄制御装置73のCPU74に表示制御コマンドを送信し、スペック抽選表示の終了を指令する。
【0170】
CPU65は図28のステップS221へ移行すると、タイマTの計測値を表示時間と比較する。この表示時間はCPU65がスペック抽選テーブルからランダムカウンタR9に応じて設定したものであり、CPU65はタイマTの計測値が表示時間に達したことを検出したときにはステップS222で図柄制御装置73のCPU74にINT信号を出力し、ステップS223で表示制御コマンドとして抽選停止コマンドを出力する。この抽選停止コマンドは図柄制御装置73のCPU74にスペック抽選表示の停止を指令するものであり、図柄制御装置73のCPU74はINT信号を検出することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動し、IRQ割込みプログラムの中で抽選停止コマンドを受信することに基づいてスペック抽選表示を停止する。
【0171】
CPU65はステップS224へ移行すると、タイマTを停止させることに基づいてスペック抽選画面の表示時間を計測終了する。そして、ステップS225へ移行し、遊技制御フラグに制御データ設定処理をセットする。
【0172】
図38は図柄制御装置73がメイン制御装置64からの表示制御コマンドに基づいて実行する表示動作を示すタイムチャートであり、図38の(a)示すように、実質的な遊技停止状態でパチンコ球Pがスペックゲート34内を通過したときには通過球▲1▼に基づいてスペック抽選表示▲1▼が行われ、スペックの抽選結果が遊技者に報知される。このスペック抽選表示▲1▼の実行中にパチンコ球Pが特別図柄始動口34内に入賞したときには入賞球▲1▼´に基づく変動表示▲1▼´が保留され、図1の(c)〜(d)に示すように、スペック抽選表示の終了後に保留球▲1▼´に基づく変動表示▲1▼´および確定表示▲1▼´が順に行われる。また、変動表示▲2▼´の実行中に通過球▲2▼が発生したり、確定表示▲2▼´の実行中に通過球▲3▼が発生したり、大当り表示▲2▼´の実行中に通過球▲4▼が発生したときにはスペック抽選処理が行われず、各通過球▲2▼〜▲4▼が無効になる。
【0173】
<図柄制御装置73のメインプログラムについて>
図柄制御装置73のCPU74は電源が投入されると、図39のステップS301で割込み禁止を設定する。そして、ステップS302でRAM76の全データおよびI/O80を初期設定し、ステップS303で割込み禁止の設定を解除することに基づいて割込みの発生を許可する。
【0174】
CPU74はステップS303で割込みを許可すると、ステップS304でVDP77にデモ画面の表示コマンドを出力する。このデモ画面は客待ち状態にあることを遊技者に報知するための画面を称するものであり、VDP77はデモ画面の表示コマンドを検出すると、VROM78から背景データA,図柄データ「1」,図柄データ「2」,図柄データ「3」を読出し、背景データAの前方に図柄データ「1」,「2」,「3」が3列に並んだデモ画面を表示する。このデモ画面の表示状態は実質的な遊技停止状態に含まれるものであり、デモ画面の表示状態でパチンコ球Pがスペックゲート34内を通過したときにはスペック抽選処理およびスペック抽選終了処理が実行され、図柄表示装置33にデモ画面に換えてスペック抽選表示が行われる。
【0175】
CPU74はステップS305のカウンタ更新処理へ移行すると、カウンタ更新処理を無限ループ状に繰返す。このカウンタ更新処理は表示パターンを選択するためのランダムカウンタR10を「1」ずつ加算するものであり、ランダムカウンタR10は上限値「191」に加算されたときには「0」に戻って再び加算される。
【0176】
<図柄制御装置73のIRQ割込みプログラムについて>
図柄制御装置73のCPU74はメイン制御装置64からのINT信号を検出すると、図40のIRQ割込みプログラムを起動し、ステップS311でメイン制御装置64からの表示制御コマンドおよび表示制御データを検出し、RAM65の特定エリアに格納する。
【0177】
<図柄制御装置73のタイマ割込みプログラムについて>
図柄制御装置73のCPU74は4msecが経過する毎に図41のタイマ割込みプログラムを起動し、図柄表示装置33の表示内容をタイマ割込みプログラムで制御する。このタイマ割込みプログラムはステップS321の表示パターン設定処理〜ステップS329の抽選表示処理を有するものであり、ステップS321の表示パターン設定処理〜ステップS329の抽選表示処理は表示制御フラグの設定内容に応じて選択的に実行される。
【0178】
(1)表示パターン設定処理(変動表示用)
図41のステップS321の表示パターン設定処理(変動表示用)は表示制御フラグが表示パターン設定処理(変動表示用)にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置73のCPU74は表示パターン設定処理(変動表示用)の中で変動表示用の表示パターンを設定する。尚、表示制御フラグは電源投入時に表示パターン設定処理(変動表示用)に初期設定されるものであり、電源投入時には表示パターン設定処理(変動表示用)が実行される。
【0179】
表示パターンは各列の図柄の変動速度,各列の図柄の仮停止タイミング,背景の種類,背景の切換タイミング,キャラクタの表示タイミング,キャラクタの種類,吹出しの表示タイミング,吹出しの種類,表示パターンの終了タイミング(変動表示時間)等を示すものであり、図柄制御装置73のCPU74は図42のステップS331へ移行すると、RAM76の特定エリアに変動パターンが格納されているか否かを判断する。ここで「YES」と判断したときにはステップS332へ移行し、ランダムカウンタR10の現在の計測値を取得する。
【0180】
図柄制御装置73のROM75には、図51に示すように、変動表示用の表示パターンテーブルが記録されている。この表示パターンテーブルは変動パターンおよびランダムカウンタR10から変動表示用の表示パターンおよび変動表示時間を選択するためのものであり、CPU74は図42のステップS333へ移行すると、表示パターンテーブルから表示パターンおよび変動表示時間を選択し、ステップS334で表示制御フラグを変動開始処理に設定する。例えば変動パターンが「1」のときにはランダムカウンタR10に拘らず表示パターン「1」および変動表示時間「T1」が選択され、変動パターンが「4」のときにはランダムカウンタR10に応じて表示パターン「4−1」〜「4−3」および共通の変動表示時間「T4」が選択される。
【0181】
図54は表示パターン「1」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「1」は完全外れの判定時に一義的に選択されるものであり、表示パターン「1」の選択時には背景として背景データAのオフィスが表示され、キャラクタの表示は行われず、左図柄,右図柄,中図柄は通常変動状態から当該順序で仮停止する。これら左図柄,右図柄,中図柄の仮停止はRAM76の特定エリアに格納されているメイン制御装置64からの表示制御データ(図柄の設定結果)で行われるものであり、3列の仮停止状態では3列の図柄が外れの組合せになる。
【0182】
図55は表示パターン「4−1」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「4−1」は外れリーチの判定時に選択されるものであり、表示パターン「4−1」の選択時には背景として背景データAのオフィスが表示され、キャラクタの表示は行われない。また、左図柄および右図柄は通常変動状態から当該順序で仮停止し、中図柄は通常変動状態から低速変動状態に切換わった後に仮停止する。これら左図柄,右図柄,中図柄の仮停止はRAM76の特定エリアに格納されているメイン制御装置64からの表示制御データ(図柄の設定結果)で行われるものであり、左図柄および右図柄の仮停止時にはリーチが発生し、3列の仮停止状態では3列の図柄が外れの組合せになる。
【0183】
図56は表示パターン「4−2」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「4−2」は表示パターン「4−1」のバリエーションに相当するものであり、中図柄が低速変動状態に切換わると同時に背景が背景データAのオフィスから背景データDの建物に切換わる点で表示パターン「4−1」と相違する。
【0184】
図57は表示パターン「4−3」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「4−3」も表示パターン「4−1」のバリエーションに相当するものであり、中図柄が低速変動状態に切換わると同時に背景が背景データAのオフィスから背景データDの建物に切換わる点および左図柄の通常変動中にキャラクタM(図66参照)の表示がリーチ予告として瞬間的に行われる点で表示パターン「4−1」と相違する。
【0185】
図58は表示パターン「58」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「58」は大当りの判定時に選択されるものであり、表示パターン「58」の選択時には背景として背景データAのオフィス→背景データCの廊下→背景データAのオフィスが切換え表示される。また、左図柄および右図柄は通常変動状態から仮停止した後に消滅し、中図柄は通常変動状態から消滅する。この中図柄の消滅は背景がオフィスから廊下に切換わると同時に行われるものであり、背景の切換え状態ではキャラクタMおよびキャラクタWが表示され、所定の動作を行う。この動画面はリーチアクションと称されるものであり、キャラクタMおよびキャラクタWの動作内容に応じて大当りの発生の有無をイメージさせる。
【0186】
図59は表示パターン「58」の選択時に出現するリーチアクションを説明するものであり、表示パターン「58」の選択時にはキャラクタMがキャラクタWに自分を放り投げることを哀願し、図59の(a)および(b)に示すように、キャラクタWがキャラクタMの哀願を承諾してキャラクタMを放り投げる演出のリーチアクションが表示される。このリーチアクションの終了時には、図59の(c)に示すように、背景が廊下からオフィスに切換わり、背景の切換えと同時に3列の図柄が大当りとなる組合せで有効ラインYL上に仮表示される。
【0187】
表示パターン「3」は外れリーチの判定時に選択されるものであり、キャラクタWがキャラクタMの哀願を承諾せずにリーチアクションが終了する点で表示パターン「58」と相違する。このリーチアクションの終了時には背景が廊下からオフィスに切換わり、背景の切換えと同時に3列の図柄が外れとなる組合せで有効ラインYL上に仮表示される。即ち、表示パターン「3」および「58」はキャラクタWがキャラクタMの哀願を承諾するか否かに応じて以後の展開が相違するものであり、リーチアクションの内容が途中まで同一で且つリーチアクション中に挿入されるイベントの結果に応じて以後の展開が相違するリーチアクションを同系統のリーチアクションと称する。
【0188】
(2)変動開始処理
図41のステップS322の変動開始処理は表示制御フラグが変動開始処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置73のCPU74は変動開始処理の中で変動表示を開始する。
CPU74は図43のステップS341でタイマTを「0」にリセットし、ステップS342でタイマTをスタートさせる。このタイマTは変動表示時間を計測するものであり、CPU74はタイマTをスタートさせると、ステップS343でVDP77に変動開始コマンドを出力し、ステップS344で表示制御フラグに変動表示処理をセットする。
【0189】
VDP77は変動開始コマンドを検出すると、図柄表示装置33の左図柄,中図柄,右図柄を通常変動させる。この通常変動は左列の変動領域HE内,中列の変動領域HE内,右列の変動領域HE内に図柄「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12」を通常速度で切換え表示するものであり、通常変動時の各列の図柄の切換え順序は「1」→「2」→「3」……「11」→「12」→「1」…のループ状に設定されている。
【0190】
(3)変動表示処理
図41のステップS323の変動表示処理は表示制御フラグが変動表示処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置73のCPU74は変動表示処理の中で表示パターンの設定結果に応じたアニメーション画面を表示する。
【0191】
CPU74は図44のステップS351へ移行すると、表示パターンの各列の図柄の仮停止タイミング,背景の切換タイミング,キャラクタの表示タイミング,吹出しの表示タイミング等のイベントの発生タイミングをタイマTの計測値に基づいて検出する。そして、タイマTの計測値がイベントの発生タイミングに達したことを検出したときにはVDP77に必要なコマンドを出力し、表示パターンに応じたアニメーション画面を表示する。
【0192】
CPU74はステップS352へ移行すると、表示パターンの終了を判断する。この表示パターンの終了は表示パターンの中の終了タイミング(変動表示時間)をタイマTの計測値と比較することに基づいて判断されるものであり、CPU74は表示パターンの表示終了を検出すると、ステップS353でタイマTを停止させ、ステップS354で表示制御フラグに全図柄停止処理をセットする。
【0193】
(4)全図柄停止処理
図41のステップS324の全図柄停止処理は表示制御フラグが全図柄停止処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置73のCPU74は全図柄停止処理の中で左図柄,中図柄,右図柄を確定表示する。
【0194】
CPU74は図45のステップS361へ移行すると、全図柄停止コマンドの有無を判断する。この全図柄停止コマンドはCPU74がIRQ割込み処理でメイン制御装置64からの全図柄停止コマンドを検出することに基づいてRAM76の特定エリアに格納するものであり、CPU74はRAM76に全図柄停止コマンドが格納されていることを検出すると、ステップS362でVDP77に図柄確定コマンドを出力し、ステップS363で表示制御フラグを大当り表示処理にセットする。
【0195】
全図柄停止コマンドはメイン制御装置64が出力するものであり、全図柄停止コマンドの出力タイミングは変動パターンに応じた変動表示時間の経過タイミングに設定されている。表示パターンは図柄制御装置73が変動パターンに基づいて設定するものであり、変動パターンに応じた変動表示時間の経過タイミングで終了するように設定されている。即ち、図柄制御装置73のCPU74からVDP77への図柄確定コマンドは左図柄,中図柄,右図柄が仮停止状態にある表示パターンの終了タイミングで出力されるものである。VDP77は仮停止状態で左図柄,中図柄,右図柄を左列の変動領域HE内,中列の変動領域HE内,右列の変動領域HE内で上下に揺らしており、図柄確定コマンドを検出すると、左図柄,中図柄,右図柄を水平な1本の有効ラインYL上に静止した確定表示状態に切換える。
【0196】
(5)大当り表示処理
図41のステップS325の大当り表示処理は表示制御フラグが大当り表示処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置73のCPU74は大当り表示処理の中で図柄表示装置33に大当り表示を行う。
【0197】
CPU74は図46のステップS371へ移行すると、RAM76の特定エリアに大当り表示コマンドが記録されているか否かを検出する。この大当り表示コマンドはメイン制御装置64が大当り遊技開始時に出力するものであり、CPU74はステップS371で「NO」と判断したときにはステップS372で遊技制御フラグを表示パターン設定処理(抽選表示用)にセットし、「YES」と判断したときにはステップS373へ移行する。
【0198】
CPU74はステップS373へ移行すると、VDP77に大当り表示コマンドを出力し、ステップS374で表示制御フラグに大当り表示終了処理をセットする。すると、VDP77はVROM78から必要な表示データを読出し、図柄表示装置33に大当り表示を行う。
【0199】
(6)大当り表示終了処理
図41のステップS326の大当り表示終了処理は表示制御フラグが大当り表示終了処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置73のCPU74は大当り表示終了処理の中で大当り表示を終える。
【0200】
CPU74は図47のステップS381へ移行すると、RAM76の特定エリアに表示終了コマンドが記録されているか否かを検出する。この表示終了コマンドはメイン制御装置64が大当り遊技終了時に出力するものであり、CPU74はステップS381で「YES」と判断したときにはステップS382でVDP77に表示終了コマンドを出力し、ステップS383で表示制御フラグに表示パターン設定処理(変動表示用)をセットする。すると、VDP77はVROM78から必要な表示データを読出し、図柄表示装置33に「大当り終了」等のメッセージを表示することに基づいて大当り表示を終える。
【0201】
(7)表示パターン設定処理(抽選表示用)
図41のステップS327の表示パターン設定処理(抽選表示用)は表示制御フラグが表示パターン設定処理(抽選表示用)にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置73のCPU74は表示パターン設定処理の中でスペック抽選表示用の表示パターンを設定する。この表示パターンは背景の種類,キャラクタの表示タイミング,キャラクタの種類,吹出しの表示タイミング,吹出しの種類,表示パターンの終了タイミング(表示時間)等を示すものであり、CPU74は図48のステップS391へ移行すると、RAM76の特定エリアに抽選パターンが格納されているか否かを判断する。この抽選パターンはパチンコ球Pが実質的な遊技停止状態でスペックゲート34内を通過した場合にメイン制御装置64が出力するものであり、CPU74はステップS391で「NO」と判断したときにはステップS392へ移行し、表示制御フラグを表示パターン設定処理(変動表示用)にセットする。
【0202】
図柄制御装置73のROM75には、図60に示すように、スペック抽選表示用の表示パターンテーブルが記録されている。この表示パターンテーブルは抽選パターンと表示パターンと表示時間との対応関係を示すものであり、CPU74は図48のステップS391でRAM77の特定エリアに抽選パターンが格納されていることを検出すると、ステップS393へ移行し、表示パターンテーブルから抽選パターンに応じた表示パターンおよび表示時間を選択する。そして、ステップS394へ移行し、表示制御フラグに抽選開始処理をセットする。
【0203】
図61は表示パターン「A」を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「A」はスペックAの抽選時に選択されるものであり、表示パターン「A」の選択時には背景として背景データCの廊下が設定され、キャラクタとして男性キャラクタMと女性キャラクタWとボーリングピンPとが設定され、吹出しとして吹出しデータAの「スペックA!」が設定される。
【0204】
図66は表示パターン「A」の表示内容を説明するためのものであり、表示パターン「A」の設定時には、図66の(a)に示すように、キャラクタWがキャラクタMを廊下の背景上で放り投げ、図66の(b)に示すように、キャラクタMが5本のボーリングピンPに衝突し、図66の(c)に示すように、4本のボーリングピンPが飛散して1本のボーリングピンPが残った後、図66の(d)に示すように、「スペックA!」の吹出しが出現するアニメーション画面が表示される。
【0205】
図62は表示パターン「B」を説明するためのタイミングチャートであり、表示パターン「B」は吹出しデータBの「スペックB!」が設定される点で表示パターン「A」と相違している。この表示パターン「B」の設定時には表示パターン「A」と同様の演出内容を経て「スペックB!」の吹出しが出現するアニメーション画面が表示される。図63は表示パターン「C」を説明するためのタイミングチャートであり、表示パターン「C」は吹出しデータCの「スペックC!」が設定される点で表示パターン「A」と相違している。この表示パターン「C」の設定時には表示パターン「A」と同様の演出内容を経て「スペックC!」の吹出しが出現するアニメーション画面が表示される。
【0206】
図64は表示パターン「D」を説明するためのタイミングチャートであり、表示パターン「D」は吹出しデータDの「スペックD!」が設定される点で表示パターン「A」と相違している。この表示パターン「D」の設定時には表示パターン「A」と同様の演出内容を経て「スペックD!」の吹出しが出現するアニメーション画面が表示される。図65は表示パターン「E」を説明するためのタイミングチャートであり、表示パターン「E」は吹出しデータEの「スペックE!」が設定される点で表示パターン「E」と相違している。この表示パターン「E」の設定時には表示パターン「A」と同様の演出内容を経て「スペックE!」の吹出しが出現するアニメーション画面が表示される。
【0207】
(8)抽選開始処理
図41のステップS328の抽選開始処理は表示制御フラグが抽選開始処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置73のCPU74は抽選開始処理の中でスペック抽選用の表示パターンを表示開始する。
【0208】
CPU74は図49のステップS401でタイマTを「0」にリセットし、ステップS402でタイマTをスタートさせる。このタイマTは抽選用の表示パターンの表示時間を計測するものであり、CPU74はタイマTをスタートさせると、ステップS403でVDP77に抽選開始コマンドを出力し、ステップS404で表示制御フラグに抽選表示処理をセットする。すると、VDP77は抽選開始コマンドを検出してVROM78から必要な表示データを読出し、抽選用の表示パターンを表示開始する。
【0209】
(9)抽選表示処理
図41のステップS329の抽選表示処理は表示制御フラグが抽選表示処理にセットされている場合に実行されるものであり、図柄制御装置73のCPU74は抽選表示処理の中でスペック抽選用の表示パターンを表示する。
【0210】
CPU74は図50のステップS411へ移行すると、表示パターンのキャラクタの動作タイミング,吹出しの表示タイミング等のイベントの発生タイミングをタイマTの計測値に基づいて検出する。そして、タイマTの計測値がイベントの発生タイミングに達したことを検出したときにはVDP77に必要なコマンドを出力し、表示パターンに応じたアニメーション画面を表示する。
【0211】
CPU74はステップS412へ移行すると、RAM76の特定エリアに抽選停止コマンドが記録されているか否かに基づいて表示パターンの終了を判断する。この抽選停止コマンドはメイン制御装置64が抽選パターンに応じて設定した表示時間の経過タイミングで出力するものであり、抽選用の表示パターンは図柄制御装置73のCPU74が抽選パターンに応じた表示時間内で終了するように設定している。従って、図柄制御装置73のCPU74はRAM76の特定エリアに抽選停止コマンドが記録されていることを表示パターンの終了直後に検出する。そして、ステップS413でタイマTを停止させ、ステップS414で表示制御フラグに表示パターン設定処理(変動表示用)をセットする。
【0212】
上記第1実施例によれば、図柄表示装置33に大当り図柄が確定表示された大当り発生時には大入賞口39を開放することに基づいて大入賞口39内にパチンコ球Pが入賞することを許容したので、大当りを発生させて多量の賞品球を獲得する遊技性ができる。しかも、パチンコ球Pがスペックゲート34内を通過したときには遊技スペックの設定処理を行い、大当り値を遊技スペックの設定結果に応じて選択したので、パチンコ球Pをスペックゲート34内に入賞させて遊技スペックを自ら変える新たな遊技性ができる。
【0213】
また、スペックゲート34を遊技盤18の右側部に設け、特別図柄始動口36を遊技盤18の中央部に設けたので、パチンコ球Pを特別図柄始動口36内に入賞させるにはパチンコ球Pが遊技盤18内の左側部に集中するように発射ハンドル8の操作量を調節し、パチンコ球Pをスペックゲート34内に入賞させるにはパチンコ球Pが遊技盤18内の右側部まで飛翔するように発射ハンドル8の操作量を調節するようになる。このため、大当りを発生させるための遊技形態と遊技スペックを変更するための遊技形態との間に左打ちおよび右打ちの明確な違いを付けることができるので、遊技者が自らの意思で両遊技を選択的に行うことができる。
【0214】
また、パチンコ球Pが実質的な遊技停止状態でスペックゲート34内を通過した場合に遊技スペックの設定処理を行った。このため、メイン制御装置64が内部処理の途中で遊技スペックを変えることがなくなるので、遊技者が遊技スペックの変更タイミングを把握し易くなる。
また、遊技スペックが抽選される様子の動画面を図柄表示装置33に表示することに基づいて遊技スペックの設定結果を遊技者に報知したので、どのような動画面が出現するかを期待する新たな楽しみを遊技者に与えることができる。
【0215】
また、遊技スペックとして大当り値を設定した。このため、遊技者が大当り値を自ら選択し、大当りを自ら獲得した気分にさせることができるので、新たな楽しみができる。この場合、大当り値の個数を複数の遊技スペック間で同一に設定したので、遊技スペックの設定結果に応じて大当り確率が変わってしまうことがなくなる。
また、パチンコ球Pがスペックゲート34内に入賞することに基づいてランダムカウンタR9の計測値を取得し、計測値の取得結果に応じた遊技スペックを複数の中から選択的に設定した。このため、遊技スペックが無作為に決まるようになるので、遊技スペックの設定に対して技術介入性が低くなり、ゲーム性が高まる。
【0216】
尚、上記第1実施例においては、低確率時の大当り値のみを複数の遊技スペック間で相違させたが、これに限定されるものではなく、例えば高確率時の大当り値のみを複数の遊技スペック間で相違させたり、低確率時の大当り値および高確率時の大当り値の双方を複数の遊技スペック間で相違させても良い。これら各構成の場合、大当り値の個数は複数の遊技スペック間で同一に設定することが好ましい。
【0217】
次に本発明の第2実施例を説明する。メイン制御装置64のROM66には、図67に示すように、スペックテーブルが記録されている。このスペックテーブルは複数の外れリーチ値とスペックA〜Eとの関係を示すものであり、複数の外れリーチ値はスペックA〜E毎に相違している。
【0218】
メイン制御装置64のCPU65は図17のステップS64へ移行すると、RAM67のスペックエリアからスペックの設定結果を検出する。このスペックはCPU65がスペック抽選処理でランダムカウンタR9に基づいて抽選したものであり、CPU65は図17のステップS64でスペックの設定結果に応じた19個の外れリーチ値を図67のスペックテーブルから検出し、外れリーチ判定用のランダムカウンタR2と比較する。そして、ランダムカウンタR2が19個の外れリーチ値のいずれかと同一であることを検出したときには外れリーチと判定し、19個の外れリーチ値のいずれとも同一でないことを検出したときには完全外れと判定し、判定結果をRAM67の外れリーチエリアに格納する。
【0219】
上記第2実施例によれば、遊技スペックとして外れリーチ値を設定した。このため、遊技者に外れリーチ値を自ら選択し、リーチを自ら発生させる新たな楽しみを与えることができる。しかも、外れリーチ値の個数を複数の遊技スペック間で同一に設定したので、遊技スペックの設定結果に応じてリーチの発生確率が変わってしまうことがなくなる。
尚、上記第2実施例においては、外れリーチ値が相違する複数のスペックA〜Eを設定したが、これに限定されるものではなく、例えば本発明の第3実施例を示す図68のように、外れリーチ値の個数が相違する複数のスペックA〜Eを設定しても良い。この構成の場合、スペックA〜Eの抽選結果に応じてリーチの発生確率が変わるので、リーチの発生確率を好みに応じて選択する新たな楽しみを遊技者に与えることができる。
【0220】
次に本発明の第4実施例を説明する。パチンコ球Pが実質的な遊技停止状態でスペックゲート34内を通過したときにはメイン制御装置64のCPU65が遊技スペックを複数の中から抽選し、図柄制御装置73のCPU74に遊技スペックの抽選結果を送信する。すると、図柄制御装置73のCPU74が図柄表示装置33に遊技スペックの抽選結果に応じたアニメーション画面を表示し、アニメーション画面の中で遊技スペックの抽選結果を遊技者に報知する。この遊技スペックは変動表示時の演出内容を示すものであり、図柄制御装置73のCPU74は変動パターンに応じた表示パターンを遊技スペックの検出結果に応じた複数の中から選択的に設定し、図柄表示装置33に設定結果に応じた表示パターンを表示する。以下、メイン制御装置64および図柄制御装置73の内部処理について詳述する。
【0221】
メイン制御装置64のROM66には、図69に示すように、スペックテーブルが記録されている。このスペックテーブルはランダムカウンタR9と遊技スペックと抽選パターンと表示時間との関係を示すものであり、メイン制御装置64のCPU65は図27のステップS181でスペックセンサ35からのスペック信号を検出したときにはステップS182でランダムカウンタR9を取得し、ランダムカウンタR9に応じたスペック(ステップS183),抽選パターン(ステップS184),表示時間(ステップS185)を図69のスペックテーブルから検出する。
【0222】
CPU65はステップS187で図柄制御装置73のCPU74にINT信号を出力すると、ステップS188で表示制御コマンドとして抽選表示コマンドを出力し、表示制御データとして抽選パターンおよびスペックの設定結果を出力する。すると、図柄制御装置73のCPU74は図40のIRQ割込みプログラムを起動し、メイン制御装置64からの抽選表示コマンドと抽選パターンとをRAM76の特定エリアに格納し、スペックをRAM76のスペックエリアに格納する。
【0223】
CPU74は抽選表示コマンド〜スペックをRAM76に格納すると、図48のステップS391で抽選パターン有りを検出し、ステップS393で抽選パターンに応じた表示パターンを設定する。この表示パターンは表示時間Tの範囲内で設定されるものであり、CPU74は表示パターンを設定すると、表示制御フラグを抽選開始処理および抽選表示処理に順にセットし、表示パターンに応じたアニメーション画面を表示することに基づいてスペックの抽選結果を遊技者に報知する。尚、RAM76の特定エリアは抽選表示処理が終了することに基づいてリセットされ、スペックエリアはメイン制御装置64から次のスペックが出力された場合に更新される。
【0224】
図柄制御装置73のROM75には変動表示用の表示パターンテーブルとして図51および図70の2種類が記録されている。これら各表示パターンテーブルは変動パターンとランダムカウンタR10と表示パターンとの関係を示すものであり、両表示パターンテーブルには同一の変動パターンおよび同一のランダムカウンタR10に対応して異なる表示パターンが設定されている。例えば図51の表示パターンテーブルには変動パターン「4」およびランダムカウンタ「150」に対応して表示パターン「4−1」が設定され、図70の表示パターンテーブルには表示パターンテーブル「A」とは異なる表示パターン「104−1」が設定されている。
【0225】
図柄制御装置73のCPU74は図42のステップS331でRAM76の特定エリアに変動パターンが格納されていることを検出すると、ステップS332でランダムカウンタR10を取得する。この変動パターンはパチンコ球Pが特別図柄始動口36内に入賞したことを条件にメイン制御装置64が設定するものであり、CPU74はランダムカウンタR10を取得すると、図42のステップS333でRAM76のスペックエリアからスペックを検出し、スペックの検出結果に応じた表示パターンテーブルから変動パターンおよびランダムカウンタR10に応じた表示パターンを設定する。例えばスペック「A」の設定時には図51のスペック「A」用の表示パターンテーブルから変動パターンおよびランダムカウンタR10に応じて表示パターンが設定され、スペック「B」の設定時には図70のスペック「B」用の表示パターンテーブルから変動パターンおよびランダムカウンタR10に応じて表示パターンが設定される。
【0226】
CPU75は表示パターンを設定すると、遊技制御フラグに変動開始処理および変動表示処理をセットし、表示パターンに応じた演出内容で変動表示を行う。
【0227】
図54は表示パターン「4−1」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「4−1」はスペック「A」の設定時に選択されるものであり、表示パターン「4−1」の選択時には、上述したように、背景としてオフィスが表示され、キャラクタの表示は行われない。また、左図柄および右図柄は通常変動状態から当該順序で仮停止し、中図柄は通常変動状態から低速変動状態に切換わった後に仮停止する。
【0228】
図71は表示パターン「104−1」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「104−1」は表示パターン「4−1」の選択時と同一の変動パターンおよびランダムカウンタR10が設定され、表示パターン「4−1」の選択時と異なるスペック「B」が設定されている場合に選択されるものであり、背景として野原が表示される点で表示パターン「4−1」と相違する。
【0229】
図58は表示パターン「58」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「58」はスペック「A」の設定時に選択されるものであり、表示パターン「58」の選択時には、上述したように、背景はオフィス→廊下→オフィスに切換えられ、左図柄および右図柄は通常変動状態から仮停止した後に消滅する。また、中図柄は通常変動状態から消滅し、中図柄の消滅直後にはキャラクタMおよびキャラクタWが出現して図59のリーチアクションを行う。
【0230】
図72は表示パターン「158」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「158」は表示パターン「58」の選択時と同一の変動パターンおよびランダムカウンタR10が設定され、表示パターン「58」の選択時と異なるスペック「B」が設定されている場合に選択されるものであり、表示パターン「158」の選択時には表示パターン「58」とは異なる野原→リング→野原の背景が切換え表示される。また、左図柄および右図柄は通常変動状態から仮停止した後に消滅し、中図柄は通常変動状態から消滅する。この中図柄の消滅は背景が野原からリングに切換わると同時に行われるものであり、背景の切換え時には表示パターン「58」と異なるキャラクタM1およびM2が表示され、表示パターン「58」と異なるリーチアクションが表示される。
【0231】
図73は表示パターン「158」の設定時に出現するリーチアクションを説明するものであり、表示パターン「158」の設定時には、図73の(a)に示すように、キャラクタM1およびM2がリング上でボクシングを行い、図73の(b)に示すように、キャラクタM1がM2を倒すリーチアクションが表示される。このリーチアクションの終了時には、図79の(c)に示すように、背景がリングから野原に切換わり、背景の切換えと同時に3列の図柄が大当りとなる組合せで有効ラインYL上に仮表示される。
【0232】
図74は図柄制御装置73のVROM77に記録された各種の表示データを示すものであり、図柄制御装置73のCPU75はスペック「A」の設定時にはVDP77に「オフィス,廊下,建物,トイレ」の中から背景を指示し、「M,W」の中からキャラクタを指示し、キャラクタ「M,W」に応じたリーチアクションを表示する。また、スペック「B」の設定時には「リング,野原」の中から背景を指示し、「M1,M2」の中からキャラクタを指示し、キャラクタ「M1,M2」に応じたリーチアクションを表示する。即ち、CPU75は絵柄を含んだ変動表示の演出内容を切換える切換え機能を有するものであり、遊技スペックはメイン制御装置63からCPU75に切換内容を指示するものである。
【0233】
上記第4実施例によれば、遊技スペックに応じた複数の表示パターンの中から変動パターンに応じたものを選択し、表示パターンの選択結果に応じたリーチアクション等を表示した。このため、図柄の変動表示から確定表示に至る間の動画面の演出内容が遊技スペックに応じて変わるので、動画面の演出内容を自らが設定する新たな遊技性ができる。
【0234】
次に本発明の第5実施例を説明する。メイン制御装置64は遊技スペックを設定すると、図柄制御装置73およびスピーカ制御装置92に遊技スペックの設定結果を出力する。すると、図柄制御装置73は遊技スペックに応じた複数の表示パターンの中から変動パターンに応じたものを選択し、表示パターンの選択結果に応じたリーチアクション等を表示する。また、スピーカ制御装置92は遊技スペックに応じた複数の鳴動パターンの中からスピーカ制御コマンドに応じたものを選択し、スピーカ6を鳴動パターンの選択結果に基づいて駆動する。以下、スピーカ制御装置92の内部処理について説明する。
【0235】
スピーカ制御装置92のROM94には鳴動パターンテーブルとして図75の(a)および(b)の2種類が記録されており、スピーカ制御装置92のCPU93はスペックの抽選結果として「A」を検出したときには図75の(a)のテーブルデータからスピーカ制御コマンドに応じた鳴動パターンを検出し、スペックの抽選結果として「B」を検出したときには図75の(b)のテーブルデータからスピーカ制御コマンドに応じた鳴動パターンを検出し、スピーカ6を鳴動パターンに応じて駆動する。このスピーカ制御コマンドはメイン制御装置63が変動パターンの設定結果に応じて選択的に設定するものであり、例えば大当り判定用の変動パターン「58」を設定したときにはスピーカ制御コマンドとして「SC1」を設定する。
【0236】
スピーカ制御装置92のCPU93はスペックの抽選結果として「A」を検出したときにはスピーカ制御コマンド「SC1」に基づいて鳴動パターン「MP1」を設定し、スピーカ6を鳴動パターン「MP1」に応じて駆動することに基づいて「大当り、おめでとう」の効果音を図柄の確定表示タイミングで出力する。
【0237】
また、スペックの抽選結果として「B」を検出したときにはスピーカ制御コマンド「SC1」に基づいて鳴動パターン「MP1´」を設定し、スピーカ6を鳴動パターン「MP1´」に応じて駆動することに基づいて「大当り、ヤッタネ」の効果音を図柄の確定表示タイミングで出力する。尚、鳴動パターンには音声だけではなく、音楽や爆発音等の効果音も含まれている。
【0238】
上記第5実施例によれば、遊技スペックに応じた複数の鳴動パターンの中からスピーカ制御コマンドに応じたものを選択し、スピーカ6から鳴動パターンの選択結果に応じた効果音等を出力した。このため、効果音等の出力内容が遊技スペックに応じて変わるので、効果音等の出力内容を自らが設定する新たな遊技性ができる。しかも、スピーカ制御コマンドを変動パターンに基づいて設定し、動画面の演出内容を遊技スペックに応じて変えると共に効果音等の出力内容を動画面の演出内容(遊技スペック)に応じて変えたので、動画面の演出内容に適した効果音等を出力することができる。
【0239】
次に本発明の第6実施例を説明する。メイン制御装置64は遊技スペックを設定すると、図柄制御装置73とスピーカ制御装置92とランプ制御装置98に遊技スペックの設定結果を出力する。すると、図柄制御装置73は遊技スペックに応じた複数の表示パターンの中から変動パターンに応じたものを選択し、表示パターンの選択結果に応じたリーチアクション等を表示する。また、スピーカ制御装置92は遊技スペックに応じた複数の鳴動パターンの中からスピーカ制御コマンドに応じたものを選択し、スピーカ6を鳴動パターンの選択結果に基づいて駆動する。また、ランプ制御装置98は遊技スペックに応じた複数の電飾パターンの中からランプ制御コマンドに応じたものを選択し、コーナーランプ27およびサイドランプ29を電飾パターンの選択結果に基づいて駆動する。以下、ランプ制御装置98の内部処理について説明する。
【0240】
ランプ制御装置98のROM100には電飾パターンテーブルとして図76の(a)および(b)の2種類が記録されており、ランプ制御装置98のCPU99はスペックの抽選結果として「A」を検出したときには図76の(a)のテーブルデータからランプ制御コマンドに応じた電飾パターンを検出し、スペックの抽選結果として「B」を検出したときには図76の(b)のテーブルデータからランプ制御コマンドに応じた電飾パターンを検出し、コーナーランプ27およびサイドランプ29を電飾パターンに応じて駆動する。このランプ制御コマンドはメイン制御装置63が変動パターンの設定結果に応じて選択的に設定するものであり、例えば大当り用の変動パターン「58」を設定したときにはランプ制御コマンドとして「RC1」を設定する。
【0241】
ランプ制御装置98のCPU99はスペックの抽選結果として「A」を検出したときにはランプ制御コマンド「RC1」に基づいて電飾パターン「DP1」を設定する。そして、コーナーランプ27およびサイドランプ29を電飾パターン「DP1」に応じて駆動し、コーナーランプカバー26およびサイドランプカバー28を電飾する。また、スペックの抽選結果として「B」を検出したときにはランプ制御コマンド「RC1」に基づいて電飾パターン「DP1´」を設定する。そして、コーナーランプ27およびサイドランプ29を電飾パターン「DP1´」に応じて駆動し、コーナーランプカバー26およびサイドランプカバー28を電飾する。
【0242】
上記第6実施例によれば、遊技スペックに応じた複数の電飾パターンの中からランプ制御コマンドに応じたものを選択し、コーナーランプカバー26およびサイドランプカバー28を電飾パターンの選択結果に応じて電飾した。このため、電飾内容が遊技スペックに応じて変わるので、電飾内容を自らが設定する新たな遊技性ができる。しかも、ランプ制御コマンドを変動パターンに基づいて設定し、動画面の演出内容を遊技スペックに応じて変えると共に効果音等の出力内容および電飾内容を動画面の演出内容(遊技スペック)に応じて変えたので、動画面の演出内容に適した効果音等の出力および電飾を行うことができる。
【0243】
次に本発明の第7実施例を説明する。メイン制御装置64はパチンコ球Pが実質的な遊技停止状態でスペックゲート34内を通過した場合は勿論のこと、遊技中にスペックゲート34内を通過した場合にも遊技スペックの設定処理を行う。
【0244】
このとき、メイン制御装置64が保留回数用のカウンタN2を「1」以上で且つ「4」以下の「X」に加算していたときには保留回数「X」以下に対しては変更前の遊技スペックを適用し、保留回数「X」の次からに対しては変更後の遊技スペックを適用する。
【0245】
図77のスペック抽選処理はメイン制御装置64のCPU65がタイマ割込みプログラムを起動する4msec毎に実行するものであり、CPU65はステップS181でRAM67の出力監視エリアにスペック信号が記録されていることを検出したときにはステップS182でランダムカウンタR9を取得し、ステップS183でランダムカウンタR9に応じた遊技スペックを選択し、RAM67のスペックエリアに格納する。従って、パチンコ球Pが実質的な遊技停止状態でスペックゲート34内を通過した場合は勿論のこと、遊技中にスペックゲート34内を通過した場合にも遊技スペックの設定処理が行われる。
【0246】
CPU65は図78のステップS41で始動信号を検出し、ステップS45でランダムカウンタR1〜R8をカウンタN2の計測値に応じた保留データ記録部E1〜E4に格納すると、ステップS46でRAM67のスペックエリアから現在の遊技スペックを検出し、ステップS47でカウンタN2の計測値に応じた保留データ記録部E1〜E4に遊技スペックをランダムカウンタR1〜R8と共に格納する。
【0247】
CPU65は図17のステップS53へ移行したときには保留データ記録部E1から遊技スペックおよびランダムカウンタR3を検出し、遊技スペックの検出結果に応じた大当り値をランダムカウンタR3と比較することに基づいて大当りおよび外れを判定する。従って、保留回数用のカウンタN2が「X」に加算されている状態で遊技スペックが変更されたときには「X」以下に対しては変更前の遊技スペックで大当りが判定され、「X」の次からに対しては変更後の遊技スペックで大当りが判定される。
【0248】
上記第7実施例によれば、保留回数として「X」が計測されている状態で遊技スペックが変更されたときには保留回数「X」以下に対しては変更前の遊技スペックを適用したので、遊技スペックの変更前に特別図柄始動口36内に入賞したパチンコ球Pに遊技スペックの変更効果が及ぶことがなくなり、遊技スペックの変更後に特別図柄始動口36内に入賞したパチンコ球Pだけに遊技スペックの変更効果が及ぶようになる。このため、遊技者が遊技スペックの変更を希望してパチンコ球Pをスペックゲート34内に入賞させた以後に遊技スペックを変更することができる。
【0249】
尚、上記第7実施例においては、保留回数「X」以下に対しては変更前の遊技スペックを適用する構成を第1〜第3の各実施例の構成に適用したが、これに限定されるものではなく、下記に示すように、第4〜第6の各実施例の構成に適用しても良い。
<第4実施例に適用する場合>
メイン制御装置64が保留データ記録部E1の遊技スペックを図柄制御装置73に図柄制御コマンドおよび図柄制御データと共に出力する。そして、図柄制御装置73が遊技スペックに応じた複数の表示パターンの中から図柄制御データの変動パターンに応じたものを選択する。
【0250】
<第5実施例に適用する場合>
メイン制御装置64が保留データ記録部E1の遊技スペックをスピーカ制御装置82にスピーカ制御コマンドと共に出力する。そして、スピーカ制御装置82が遊技スペックに応じた複数の鳴動パターンの中からスピーカ制御コマンドに応じたものを選択する。
<第6実施例に適用する場合>
メイン制御装置64が保留データ記録部E1の遊技スペックをランプ制御装置98にランプ制御コマンドと共に出力する。そして、ランプ制御装置98が遊技スペックに応じた複数の電飾パターンの中からランプ制御コマンドに応じたものを選択する。
【0251】
また、上記第1〜第7実施例においては、スペック切換口として上下面が開口するスペックゲート34を用いたが、これに限定されるものではなく、例えばポケット状の入賞口や通路状のトンネル等を用いても良い。
また、上記第1〜第7実施例においては、スペック切換口としてのスペックゲート34を遊技盤18の右側部に固定したが、これに限定されるものではなく、例えば左側部に固定しても良い。
【0252】
また、上記第1〜第7実施例においては、図柄変動の保留回数の上限値を「4回」に設定したが、これに限定されるものではなく、例えば「1回」〜「3回」のいずれかに設定したり、「5回」以上に設定しても良い。
また、上記第1〜第7実施例においては、保留回数に上限値を設定したが、これに限定されるものではなく、例えば上限値を設定しないようにしても良い。
【0253】
また、上記第1〜第7実施例においては、大当りの判定を条件に確率変動の獲得の有無が判定される構成のパチンコ機に本発明を適用したが、これに限定されるものではなく、例えば時間短縮の獲得の有無が判定される構成のパチンコ機に適用しても良い。この時間短縮とは変動表示時間の短縮を称するものであり、時間短縮の獲得時には変動回数が予め設定された値(例えば100回)に達するまで変動表示時間が短縮される。
【0254】
また、上記第1〜第7実施例においては、大当りの判定を条件に特典の獲得の有無が判定される構成のパチンコ機に本発明を適用したが、これに限定されるものではなく、例えば特典の獲得の有無が判定されない構成のパチンコ機(特典機能を持たないパチンコ機)に適用しても良い。
また、上記第1〜第7実施例においては、メイン制御装置64が遊技スペックを抽選する構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば図柄制御装置73,スピーカ制御装置82,ランプ制御装置93が遊技スペックを抽選するように構成しても良い。
また、上記第1〜第7実施例においては、左図柄,中図柄,右図柄として数字図柄を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば漢字図柄やアルファベット図柄等を用いても良く、要は大当りおよび外れを識別できる符号(識別情報)であれば良い。
【0255】
また、上記第1〜第7実施例においては、左,中,右の3列に図柄を表示したが、これに限定されるものではなく、例えば上,中,下の3段に表示したり、3列×3段に表示しても良い。
また、上記第1〜第7実施例においては、大当りの発生に連動して大当り動作が行われる1種のパチンコ機に本発明を適用したが、これに限定されるものではなく、例えば2種または3種のパチンコ機に適用しても良い。前者の2種のパチンコ機はパチンコ球Pが始動口内に入賞することに基づいて電動式の中央役物が開放される構成であり、パチンコ球Pが中央役物の開放時に中央役物内の特定入賞口に入賞することに基づいて中央役物が大当り動作を行う。後者の3種のパチンコ機は大当りの発生に連動して特別入賞口が開放されるものであり、特別入賞口の開放時に特別入賞口内にパチンコ球が入球することに基づいて大当り動作が行われる。上記実施例には特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[発明1]〜[発明9]が記載されている。
[発明1]
遊技盤に設けられたスペック設定口と、大当りの発生を条件に遊技者に有利な大当り状態になる入賞口と、パチンコ球が前記スペック設定口内を通過したり前記スペック設定口内に入賞したことを条件に遊技スペックの設定処理を行うスペック設定手段とを備え、前記スペック設定手段の設定結果に応じた遊技スペックで遊技内容が制御されることを特徴とする遊技機。この発明1によれば、大当りの発生を条件に入賞口が遊技者に有利な大当り状態になるので、大当りを発生させて多量の賞品球を獲得する遊技性がある。しかも、パチンコ球がスペック設定口内に入賞等したときには遊技スペックの設定処理が行われ、遊技内容が遊技スペックの設定結果に応じて制御されるので、スペック設定口内にパチンコ球を入賞等させて遊技スペックを自ら変える新たな遊技性ができる。
[発明2]
遊技盤に設けられた始動口およびスペック設定口と、パチンコ球が前記始動口内に入賞したことを条件に図柄が可変表示される表示装置と、パチンコ球が前記始動口内に入賞したことを条件に大当りおよび外れを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果を報知するための図柄を設定する図柄設定手段と、パチンコ球が前記始動口内に入賞したことを条件に変動パターンを設定する変動パターン設定手段と、前記変動パターン設定手段の設定結果に基づいて表示パターンを設定する表示パターン設定手段と、前記図柄設定手段の設定結果に応じた図柄を前記表示装置に可変停止状態で表示することに基づいて前記大当り判定手段の判定結果を報知すると共に前記表示パターン設定手段の設定結果に応じた表示パターンで図柄が可変してから可変停止するまでの様子を表示する表示制御手段と、前記大当り判定手段が大当りを判定したことを条件に入賞口を遊技者に有利な状態にする大当り遊技を実行する大当り遊技手段と、パチンコ球が前記スペック設定口内を通過したり前記スペック設定口内に入賞したことを条件に遊技スペックの設定処理を行うスペック設定手段とを備え、前記スペック設定手段の設定結果に応じた遊技スペックで遊技内容が制御されることを特徴とする遊技機。この発明2によれば、パチンコ球が始動口内に入賞すると、表示装置に図柄が可変表示される。そして、大当りおよび外れの判定結果に応じた図柄が可変停止状態で表示されることに基づいて大当りおよび外れが遊技者に報知される。このとき、大当りが発生すると、入賞口が遊技者に有利な状態に切換わることに基づいて入賞口内にパチンコ球が入賞することが許容されるので、大当りを発生させて多量の賞品球を獲得する遊技性がある。しかも、パチンコ球がスペック設定口内に入賞等したときには遊技スペックの設定処理が行われ、遊技内容が遊技スペックの設定結果に応じて制御されるので、スペック設定口内にパチンコ球を入賞等させて遊技スペックを自ら変える新たな遊技性ができる。スペック設定口はポケット状の入賞口に限定されるものではなく、上下面が開口するコ字状のゲートあるいは通路でも良い。このスペック設定口はパチンコ球が通過または入賞しても賞品球の払出しが行われないものにすると良い。また、遊技スペックとは遊技仕様のことであり、遊技スペックを設定するにはパチンコ球がスペック設定口内に入賞等したことを条件にランダムカウンタの計測値を取得し、計測 値の取得結果に応じた遊技スペックを複数の中から選択的に設定しても良い。遊技スペックの具体例には図柄の可変表示から可変停止表示までの間に表示される動画面の演出内容,大当り遊技中に表示される動画面の演出内容,大当りおよび外れを報知する識別用の図柄の種類,効果音の種類,電飾パターンの種類,外れリーチおよび完全外れを振分ける外れリーチ判定値,外れリーチの発生確率,大当りおよび外れを判定する大当り値等がある。例えば遊技スペックとして大当り値を設定する場合にはスペック設定手段の設定結果に応じて大当り値を選択する大当り値選択手段を設け、大当り判定手段が大当り値選択手段の選択結果に応じた大当り値をランダムカウンタの計測値と比較することに基づいて大当りおよび外れを判定すると良い。また、遊技スペックとして外れリーチの判定確率を設定する場合にはスペック設定手段の設定結果に応じて外れリーチの判定確率を選択するリーチ確率選択手段を設け、大当り判定手段が外れを判定したことを条件に外れリーチ判定手段がリーチ確率選択手段の選択結果に応じた確率で外れリーチを判定すると良い。
[発明3]
パチンコ球が可変表示不能なタイミングで始動口内に入賞することに基づいて可変表示の保留回数を計測する計測手段を備え、前記計測手段が保留回数としてX(Xは1以上の整数)を計測している状態で遊技スペックが変更されたときには保留回数「X」以下に対しては変更前の遊技スペックが適用されることを特徴とする発明2に記載の遊技機。この発明3によれば、遊技スペックの変更前に始動口内に入賞したパチンコ球に遊技スペックの変更効果が及ぶことがなくなり、遊技スペックの変更後に始動口内に入賞したパチンコ球だけに遊技スペックの変更効果が及ぶようになる。即ち、遊技者が遊技スペックの変更を希望してパチンコ球をスペック設定口内に入賞等させた以後に遊技スペックを実質的に変更することができる。保留回数の計測処理には上限値を設定し、保留回数が上限値に加算されているときにはパチンコ球が可変表示不能なタイミングで始動口内に入賞しても保留回数を加算しないようにしても良い。また、保留回数の計測処理には上限値を設定せず、パチンコ球が可変表示不能なタイミングで始動口内に入賞したときには保留回数を常に加算しても良い。
[発明4]
前記スペック設定手段はパチンコ球が前記スペック設定口内を通過したり前記スペック設定口内に入賞したことを実質的な遊技停止状態で検出することに基づいて遊技スペックの設定処理を行うことを特徴とする発明1〜2のいずれかに記載の遊技機。この発明4によれば、遊技スペックが内部処理の途中で変わることがなくなるので、遊技者が遊技スペックの変更タイミングを把握し易くなる。実質的な遊技停止状態とは遊技者がパチンコ球を遊技盤内に発射していないことを称するものではなく、パチンコ球が始動口に入賞したことを条件とする一切の内部処理が行われていないことを称するものであり、可変表示の保留回数を計測するときには保留回数が「0」であることを要する。
[発明5]
前記スペック設定口は遊技盤の右側部に設けられていることを特徴とする発明1〜4のいずれかに記載の遊技機。この発明5によれば、遊技機には飛距離調節機構が設けられている。この飛距離調節機構は発射装置から遊技盤内の上部に発射されるパチンコ球の飛距離を調節するものであり、パチンコ球を始動口内に入賞させるにはパチンコ球が遊技盤内の左側部に集中するように飛距離を調節し、パチンコ球をスペック設定口内に入賞等させる場合にはパチンコ球が遊技盤内の右側部まで飛翔するように飛距離を調節することになる。このため、大当りを発生させるための遊技形態および遊技スペックを変更するための遊技形態が左打ち形態および右打ち形態になり、両遊技形態に明確な違いができるので、遊技者が自らの意思で両遊技を選択的に行うことができる。スペック設定口は表示装置等の中央役物の右側部に配置されていることが一層好ましい。
[発明6]
前記表示制御手段は、遊技スペックが抽選される様子の動画面を前記表示装置に表示することに基づいて前記スペック設定手段の設定結果を遊技者に報知することを特徴とする発明2〜5のいずれかに記載の遊技機。この発明6によれば、遊技スペックの設定結果が 動画面の中で遊技者に報知されるので、どのような動画面が出現するかを期待する新たな楽しみを遊技者に与えることができる。
[発明7]
前記表示パターン設定手段は前記スペック設定手段の設定結果に応じた複数の表示パターンの中から変動パターン設定手段の設定結果に応じたものを選択的に設定することを特徴とする発明2〜6のいずれかに記載の遊技機。この発明7によれば、遊技スペックに応じた複数の表示パターンの中から変動パターンに応じたものが選択され、表示パターンの選択結果に応じたリーチアクション等が表示される。このため、図柄の可変表示から可変停止に至る間の動画面の演出内容が遊技スペックに応じて変わるので、動画面の演出内容を自らが設定する新たな遊技性ができる。
[発明8]
スピーカと、前記スピーカの制御指令を出力するメイン制御手段と、前記スペック設定手段の設定結果に応じた複数の鳴動パターンの中から前記メイン制御手段の制御指令に応じたものを選択的に設定する鳴動パターン設定手段と、前記スピーカを前記鳴動パターン設定手段の設定結果に応じた鳴動パターンで駆動する音制御手段とを備えたことを特徴とする発明1〜7のいずれかに記載の遊技機。この発明8によれば、遊技スペックに応じた複数の鳴動パターンの中から制御指令に応じたものが選択され、鳴動パターンの選択結果に応じた効果音等が出力される。このため、効果音等の出力内容が遊技スペックに応じて変わるので、効果音等の出力内容を自らが設定する新たな遊技性ができる。
[発明9]
発光体と、前記発光体の制御指令を出力するメイン制御手段と、前記スペック設定手段の設定結果に応じた複数の電飾パターンの中から前記メイン制御手段の制御指令に応じたものを選択的に設定する電飾パターン設定手段と、前記発光体を前記電飾パターン設定手段の設定結果に応じた電飾パターンで駆動する光制御手段とを備えたことを特徴とする発明1〜8のいずれかに記載の遊技機。この発明9によれば、遊技スペックに応じた複数の電飾パターンの中から制御指令に応じたものが選択され、電飾パターンの選択結果に応じて電飾が行われる。このため、電飾内容が遊技スペックに応じて変わるので、電飾内容を自らが設定する新たな遊技性ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図(遊技盤を示す前面図)
【図2】パチンコ機の全体構成を示す前面図
【図3】パチンコ機の全体構成を示す後面図
【図4】打球装置および打球槌を示す図(aは上面図、bは前面図)
【図5】入賞口台板を示す斜視図(可動片がカウント状態に回動した様子を示す図)
【図6】入賞口台板を示す斜視図(可動片が特定入賞状態に回動した様子を示す図)
【図7】賞球払出装置の内部構成を示す後面図
【図8】メイン制御装置の電気的構成を示す図
【図9】図柄制御装置の電気的構成を示す図
【図10】払出制御装置の電気的構成を示す図
【図11】スピーカ制御装置の電気的構成を示す図
【図12】ランプ制御装置の電気的構成を示す図
【図13】メイン制御装置のメインプログラムを示すフローチャート
【図14】メイン制御装置のタイマ割込みプログラムを示すフローチャート
【図15】メイン制御装置の賞球信号処理を示すフローチャート
【図16】メイン制御装置のデータ取得処理を示すフローチャート
【図17】メイン制御装置の制御データ設定処理を示すフローチャート
【図18】メイン制御装置の変動表示処理を示すフローチャート
【図19】メイン制御装置の全図柄停止処理を示すフローチャート
【図20】メイン制御装置の確定表示処理を示すフローチャート
【図21】メイン制御装置の確定表示終了処理を示すフローチャート
【図22】メイン制御装置の大当り遊技開始処理を示すフローチャート
【図23】メイン制御装置の大当り遊技処理を示すフローチャート
【図24】メイン制御装置の大当り遊技終了処理を示すフローチャート
【図25】メイン制御装置の外れリーチ図柄設定処理を示すフローチャート
【図26】メイン制御装置の完全外れ図柄設定処理を示すフローチャート
【図27】メイン制御装置のスペック抽選処理を示すフローチャート
【図28】メイン制御装置のスペック抽選終了処理を示すフローチャート
【図29】ランダムカウンタと大当り図柄との関係を説明するための図
【図30】(a)はランダムカウンタと左図柄との関係を説明するための図、(b)はランダムカウンタと中図柄との関係を説明するための図、(c)はランダムカウンタと右図柄との関係を説明するための図
【図31】大当り用の変動パターンテーブルを示す図
【図32】外れリーチ用の変動パターンテーブルを示す図
【図33】カウンタデータエリアとカウンタとランプナンバーとの関係を示す図
【図34】(a)はランダムカウンタの一覧を示す図、(b)はノーマルカウンタの一覧を示す図
【図35】メイン制御装置のRAMのデータ格納エリアを示す図
【図36】スペックと大当り値との関係を示す図
【図37】スペック抽選テーブルを示す図(ランダムカウンタとスペックと抽選パターンと表示時間との関係を示す図)
【図38】図柄表示装置の表示内容の変化を示すタイミングチャート
【図39】図柄制御装置のメインプログラムを示すフローチャート
【図40】図柄制御装置のIRQ割込みプログラムを示すフローチャート
【図41】図柄制御装置のタイマ割込みプログラムを示すフローチャート
【図42】図柄制御装置の変動表示用の表示パターン設定処理を示すフローチャート
【図43】図柄制御装置の変動開始処理を示すフローチャート
【図44】図柄制御装置の変動表示処理を示すフローチャート
【図45】図柄制御装置の全図柄停止処理を示すフローチャート
【図46】図柄制御装置の大当り表示処理を示すフローチャート
【図47】図柄制御装置の大当り表示終了処理を示すフローチャート
【図48】図柄制御装置のスペック抽選表示用の表示パターン設定処理を示すフローチャート
【図49】図柄制御装置の抽選開始処理を示すフローチャート
【図50】図柄制御装置の抽選表示処理を示すフローチャート
【図51】変動表示用の表示パターンテーブルを示す図(変動パターンとランダムカウンタと表示パターンと変動表示時間との関係を示す図)
【図52】図柄制御装置のVROMに記録された背景データを示す図
【図53】図柄制御装置のVROMに記録された吹出しデータを示す図
【図54】変動表示用の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図55】変動表示用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図56】変動表示用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図57】変動表示用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図58】変動表示用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図59】変動表示用の表示パターンの表示画面を示す図(リーチアクションの表示画面を示す図)
【図60】スペック抽選表示用の表示パターンテーブルを示す図(抽選パターンと表示パターンと表示時間との関係を示す図)
【図61】抽選表示用の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図62】抽選表示用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図63】抽選表示用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図64】抽選表示用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図65】抽選表示用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図66】スペック抽選表示用の表示パターンの表示画面を示す図
【図67】本発明の第2実施例を示す図(スペックと外れリーチ値との関係を示す図)
【図68】本発明の第3実施例を示す図(スペックと外れリーチ値との関係を示す図)
【図69】本発明の第4実施例を示す図(ランダムカウンタとスペック等との関係を示す図)
【図70】変動表示用の表示パターンテーブルを示す図
【図71】変動表示用の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図72】変動表示用の別の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図73】変動表示用の表示パターンの表示画面を示す図(リーチアクションの表示画面を示す図)
【図74】表示データとスペックとの関係を示す図
【図75】本発明の第5実施例を示す図(スピーカ制御コマンドと鳴動パターン等との関係を示す図)
【図76】本発明の第6実施例を示す図(ランプ制御コマンドと電飾パターン等との関係を示す図)
【図77】本発明の第7実施例を示す図(メイン制御装置のスペック抽選処理を示すフローチャート)
【図78】メイン制御装置のデータ取得処理を示すフローチャート
【符号の説明】
Pはパチンコ球、6はスピーカ、18は遊技盤、27はコーナーランプ(発光体)、29はサイドランプ(発光体)、33は図柄表示装置(表示装置)、34はスペックゲート(スペック設定口)、36は特別図柄始動口(始動口)、39は大入賞口(入賞口)、64はメイン制御装置(大当り判定手段,図柄設定手段,変動パターン設定手段,大当り遊技手段,計測手段,メイン制御手段)、73は図柄制御装置(表示パターン設定手段,表示制御手段)、92はスピーカ制御装置(鳴動パターン選択手段,音制御手段)、98はランプ制御装置(電飾パターン選択手段,光制御手段)を示す。

Claims (1)

  1. パチンコ球が発射される遊技盤と、
    前記遊技盤に設けられ、左図柄と中図柄と右図柄が表示される図柄表示装置と、
    前記遊技盤に設けられ、パチンコ球が入賞することが可能な始動口と、
    前記遊技盤に設けられ、パチンコ球が入賞することが可能な開放状態およびパチンコ球が入賞することが不能な閉鎖状態相互間で切換えられる大入賞口と、
    前記遊技盤に設けられ、パチンコ球が入賞または通過することが可能なスペック設定口と、
    第1のランダムカウンタを予め決められた下限値および予め決められた上限値の範囲内で更新する手段と、
    第2のランダムカウンタを予め決められた下限値および予め決められた上限値の範囲内で更新する手段と、
    予め決められた複数の遊技スペックのそれぞれに対して第1のランダムカウンタの下限値から第1のランダムカウンタの上限値の範囲内の相互に異なる複数の大当り値を相互に同数個だけ設定してなる第1のデータおよび当該複数の遊技スペックのそれぞれに対して第2のランダムカウンタの下限値から第2のランダムカウンタの上限値の範囲内の相互に異なる複数の値を設定してなる第2のデータが予め記録されたROMと、
    パチンコ球が前記スペック設定口内に入賞または前記スペック設定口内を通過した場合に第2のランダムカウンタの更新結果を検出し、前記ROMの第2のデータから第2のランダムカウンタの検出結果に応じた遊技スペックを選択することで遊技スペックを設定するスペック設定手段と、
    第1のランダムカウンタの更新結果が記録されるカウンタデータエリアを有するRAMと、
    パチンコ球が前記始動口に入賞した場合に第1のランダムカウンタの更新結果を検出し、第1のランダムカウンタの検出結果を遊技スペックの現在の設定結果と共に前記RAMのカウンタデータエリアに記録する手段と、
    前記RAMのカウンタデータエリアに第1のランダムカウンタの検出結果が記録されている場合に前記RAMのカウンタデータエリアから遊技スペックの記録結果を検出し、前記ROMの第1のデータから遊技スペックの検出結果に応じた複数の大当り値を検出するものであって、遊技スペックとして検出順序が最も古い第1のランダムカウンタと共に前記RAMのカウンタデータエリアに記録されたものを検出する手段と、
    前記RAMのカウンタデータエリアに第1のランダムカウンタの検出結果が記録されている場合には前記RAMのカウンタデータエリアから検出順序が最も古い第1のランダムカウンタの記録結果を検出し、第1のランダムカウンタの検出結果を遊技スペックに応じた複数の大当り値のそれぞれの検出結果と比較することで前記大入賞口を開放状態にする大当りであるか否かを判定する大当り判定手段と、
    前記大当り判定手段が大当りであるか否かを判定した場合に左図柄と中図柄と右図柄のそれぞれを設定するものであって、前記大当り判定手段が大当りであると判定した場合には左図柄と中図柄と右図柄を相互に同一な組合せに設定すると共に前記大当り判定手段が大当りではないと判定した場合には左図柄と中図柄と右図柄を相互に同一ではない組合せに設定する図柄設定手段と、
    前記大当り判定手段が大当りであるか否かを判定した場合に前記RAMのカウンタデータエリアから記録順序が最も古い第1のランダムカウンタの記録結果を消去する手段と、
    前記図柄表示装置に左図柄と中図柄と右図柄のそれぞれを可変状態および可変停止状態で順に表示するものであって、左図柄と中図柄と右図柄を可変停止状態で表示する場合に前記図柄設定手段の設定結果に応じた組合せにすることで前記大当り判定手段の判定結果を報知する表示制御手段を備え、
    前記表示制御手段は、前記スペック設定手段が遊技スペックを設定した場合に遊技スペックの設定結果を遊技者に報知するための動画面を前記図柄表示装置に表示するものであ り、
    前記スペック設定手段は、パチンコ球が前記スペック設定口内に入賞または前記スペック設定口内を通過した場合には前記RAMのカウンタデータエリアに第1のランダムカウンタが記録されている場合であっても第2のランダムカウンタの更新結果を検出し、前記ROMの第2のデータから第2のランダムカウンタの検出結果に応じた遊技スペックを選択することで遊技スペックを設定するものであり、
    前記スペック設定手段が前記RAMのカウンタデータエリアに第1のランダムカウンタの検出結果が記録されている状態で遊技スペックを設定した場合には、前記RAMのカウンタデータエリアに既に記録されている第1のランダムカウンタに対しては前記RAMのカウンタデータエリアに既に記録されている遊技スペックが適用され、前記RAMのカウンタデータエリアに新たに記録される第1のランダムカウンタに対して遊技スペックの設定結果が適用されることを特徴とする遊技機。
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