JP4204890B2 - 映画撮影用カメラの対物レンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、請求項1に記載の序文に対応するデジタル式の映画撮影技術における映画撮影用カメラの対物レンズ、そして請求項12の序文に対応する一連の対物レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
ファインダー及びフィルムの方向に光を分散させる回転式鏡を除いては、従来の映画撮影用カメラにおける対物レンズの作用表面と像平面、要するにフィルム、との間には空気しか存在しなかった。つまり、鏡のみが対物レンズとフィルムの間に常に配置される唯一の機構であった。このため、この間の距離は非常に 厳密に保たれ、同様に精度をもって製造することが出来た。それに加え、この距離は異なる温度の中でもおおむね一定に保たれるので、補足的な調節を行う必要もなかった。そのため対物レンズは、詳細には撮像光学システムにおける絞りやフォーカス、そして適切であればズーム機構の調整など、通常通りの作業のみを行えばよかった。また、起こりうるカメラ公差を補正するための補足的な機構も不要であった。
【0003】
しかし、デジタル式の映画撮影用カメラの場合は、上記とは異なる。この場合、対物レンズの作用表面と3つのCCDで表される像表面との間に、公差の影響を受ける複数の光学部品が配置される。この例として、複雑なプリズム装置は画像をRGBカラーチャネルに分散する。この場合も補足的な特性は、上流側の複雑なフィルターシステムの介助によって得られる。このように、公差の影響を受ける光学部品の数量が増え、また部品1つ1つに生じる公差が合計されるため、これに対応する補正を行うことが必要とされる。このため、取付台からフィルムの間の距離の補正を可能にする必要があるのだ。一般の映画撮影用カメラにおいては、この類の補正を行うことは許容範囲外であるため、この補正機能は対物レンズに組み込まれなければならない。第一に、熱などの発生によって公差が永久的に変化する可能性があり、第二に、様々な状況に応じて複数の異なる焦点距離を持つ対物レンズが使用されるデジタル式の撮影技術では、ズームレンズは特に必要とされないため、この補正は通常動作において行うことも可能でなければならない。
【0004】
取付台とフィルムとの間の距離の補正、いわゆるバックフォーカス調整を行う必要性は十分周知されている。ビデオの分野においては(例としてはニュース番組などの類)、ズームレンズを用いることが常習的であり、この場合バックフォーカス調整を行うために後部部品がずらされる。この操作によって距 離設定に相当な変化が生じることは、非常に不都合である。目盛り(通常対物レンズにおける距離設定または焦点調整のためのリング)に示された数値は、もはや設定された距離と正確に一致しなくなり、これによって画像の鮮鋭度にぼやけが生じてしまう。しかし、ビデオの分野においてはファインダーが使用されるため、画像に不鮮明さが生じるとビデオ操作技師にそれが判り、直ちに距離設定を変えることが出来る。このような場合、ビデオ操作技師が対物レンズの距離目盛を扱うことは稀である。取付台とフィルムの間の距離における誤差は常に同じであるにもかかわらず、それぞれの対物レンズが異なるバックフォーカス移動を必要とすることも不都合な点である。
【0005】
上記で説明したようなビデオ技術の場合、例えばニュースやテレビリポートなどを記録するうえで、カメラ撮影者は、鮮鋭度にぼやけが生じた際は、どのような場合においてもファインダーを用いてそれを発見し補正することが可能なため、距離目盛の設定及び/または精度は、むしろ補助的な役割しか持たない。しかし、映画や広告映像を製作する映画撮影技術においては、上記とは全く状況が異なる。この場合、いつ、どの位置に俳優や小道具が配置されるかが撮影の前に既に決められている。映画撮影技術においては、観察( viewing )を請け負う者と、通常カメラアシスタントと呼ばれる画像の鮮鋭度を見極める者との二人の技師によって撮影カメラが操作されることが極一般的である。後者は撮影されるシーンを観察し、カメラファインダーを使用せずに、距離目盛のみを用いた彼自身の見当に基づいて距離を調節する。この作業は、俳優が事前の設定よりも速い、もしくは異なる動作をする可能性がある場合に主に必要とされる。カメラアシスタントは距離目盛しか用いないうえに、通常のテレビ技術に比べて、映画撮影技術における鮮鋭度の欠如は多大な影響を生むため(これは劇場のスクリーンの大きさなどに由縁する)、後者は厳密的に正確でなければならない。
【0006】
カメラアシスタントは、対物レンズに刻印された目盛りを参照に回転式距離リングのみを用いて鮮鋭度を調整するので、目盛りは非常に正確でなければならない。従来の(デジタル式ではない)映画撮影用カメラに関しては,上記で既に記載したように、バックフォーカス調整を行う必要がなかったため、これらの事項はたいした問題ではなかった。しかし、デジタル式の映画撮影技術に関しては、デジタル式の映画撮影用カメラでは公差が生じるため、バックフォーカスの調整を行う必要がある。このバックフォーカスの調整は、いわゆるスケール拡張( scale spreading )に至るまで、距離目盛を変更する必要がある。スケール拡張においては、回転式距離リングに印された目盛りの距離は、実際にお互いに対応して変化しなければならないのだが、上記リングは不変的に目盛りが刻まれた一体型部品である。このため、バックフォーカスを調整する際、映画撮影技術に必要とされるように、正確に目盛りを読み取ることはもはや不可能となる。
【0007】
固定焦点距離と関連して、前述のデジタル式の映画撮影技術における対物レンズには、回転式距離リングの距離目盛に、バックフォーカスを調整するための調節可能な指標刻印が印されている。この、いわゆる指標リングを徐々に回転させることにより、距離目盛に示された数値は正確な1つの距離に補正される。さもなければ、従来の対物レンズのように、回転式目盛りと指標刻印の入った固定部品が常に回転されることとなる。映画を撮影する時の順序は、だいたい下記のような手順で構成される。異なる種類のカメラや関連する対物レンズを貯蔵する、カメラや対物レンズのためのいわゆるレンタル在庫と呼ばれるものが ある。映画製作に関わる人々は、それぞれのセットに合わせて機器を集める。この機器の中には、例えば照明や台なども含まれる。撮影が開始される前に、まずはカメラや対物レンズなどの光学システムが点検され、必要であれば補正される。この作業は、通常カメラアシスタントによって行われる。カメラアシスタントは、ある特定の設定された距離(例えば3メートル)で適切な鮮鋭度で焦点を合わせられるような構成で、カメラを台に取り付け、いわゆるテスト画像と呼ばれるものを準備する。定められた距離は対物レンズの距離設定を用いて設定され、その後には、例えばHDモニターなどを使用して行うことが可能な、テスト画像に対応した焦点合わせを行うためのバックフォーカス調整が行われる。そして、その後に撮影が開始される。当然、上記作業は、カメラや対物レンズを交換する際(例えば別の画像を撮る場合)必要とあれば繰り返し行われる。
【0008】
このような場合、対物レンズでは、システムにおける一部の光学のみを移動するインターナルフォーカシング方式がとられ、全体的な対物レンズの調整またはバックフォーカスの調整に対応しなくなるため、異なる距離が設定された時、もはや対物レンズの目盛りに示された数値が正確ではなくなり非常に不都合となる。
【0009】
【発明の概要】
従って、最初に記載した類の、先行技術における不都合な点が解消された、デジタル式の映画撮影技術における映画撮影用カメラの対物レンズ及び一連の対物レンズを提供することが本発明の目的であり、距離目盛のキャリブレーションがバックフォーカスの調整によってどのような影響も受けず、どのような状況においても目盛りの数値が正確であることを特に目的とし、またバックフォーカスの調整を行う際、軸上運動を行う上で対物レンズの外的な制御を必要とせず、全ての対物レンズがモジュール式機構という点で同様の構造に基いて構成されることを目的とする。
【0010】
この目的は本発明によると、バックフォーカス調整機構によるバックフォーカス調整のために内側鏡筒が光軸に沿って移動可能な状態で主体胴に取り付けられ、固定光学部品、アイリス絞り、そして調節可能なスライド式光学部品を保持するためのスライド式保持部が内側鏡筒に挿入される事で達成出来る。
【0011】
この目的は、固定前部部品、関連する調節可能なスライド式光学部品を伴ったスライド式保持部、固定中間部品、アイリス絞り、そして固定後部部品の順で配置された光学部品の配列順序が常に一定であり、それぞれの対物レンズが、外側に刻印された文字やデザイン、そして内部の焦点調整機構における動作伝達用に施されたそれぞれのねじ部の間隔及び/または対物レンズの焦点距離においてのみ、お互いに相違することを特徴とする一連の対物レンズに関連して達成することが出来る。
【0012】
上記に記載した方法をとると、機能部品はぴったり組み合わさった入れ子式の配置となり、特に電気駆動、遮断装置、蛇腹部( compendium )等において駆動リングが外側で軸方向に動かされることなく、また特に距離目盛等の目盛りから読み取れる数値の精度を変えることなく、対物レンズにおいて行われるバックフォーカス調整に必要な動作を可能にする。バックフォーカス駆動部は単純且つ有利で常時変わらず、また光学部品(固定前部部品、移動可能なスライド式部品、固定中間部品、アイリス絞り、固定後部部品)の配置が、一連の全ての対物レンズにおいて常に一定に保たれるため、取付台は、外側に刻印された文字(デザイン)及びインターナルフォーカシング機構における動作伝達用のねじ部の間隔においてのみお互いと異なる(この場合、同様の回転角に対して、異なる移動が生じなくてはならない)。この結果、第一に対物レンズにおいて異なる部品の数を削減でき、第二に同じ部品の数を増加できるため、取付台の製造が非常に経済的になるという利点が生まれる。
【0013】
また、バックフォーカス調整が行われた後に、焦点調整リングが把持スクリューとして形成された把持部によってしっかりと固定される際にも有利に働く。
【0014】
これらの方法によって、バックフォーカス調整機構において事故的または不適当な調整が行われる事を確信的に防ぐことが出来る。
【0015】
本発明の好ましい発展案としては、対物レンズがズーム設定システムを有し、調節可能なスライド式光学部品のうち少なくとも1つがズーム設定のためのレンズグループとして形成され、そして駆動リングのうち少なくとも1つがズームリングとして形成されていることが望ましい。
【0016】
ズーム用対物レンズは、以下の方法によって簡単な方法で製造されることも可能である。ズーム設定システム用のレンズグループを保持するための更なるスライド式保持部が、その末端に形成されることとする。また、ズーム設定システムのためのスライド式光学部品は、ズームリングとして形成された関連する駆動リングによって調節されることとする。
【0017】
本発明のより好適な改良案や発展案は、従属請求項及び下記に記載した図面を補助とした模範的な実施案から発案される。
【0018】
図1を見れば判るように、デジタル式の映画撮影技術に適した映画撮影用カメラのための対物レンズは、映画撮影用カメラ(図示なし)に対物レンズを取付けるためのバヨネットまたはKマウントからなる取付台(3)が備わった円筒状の主体胴(2)と蛇腹レンズ( compendium lens )(図示なし)を接続するための蛇腹リング( compendium ring )(4)を有する。主体胴(2)の外側を回転するのは駆動リング(5)、詳細には回転式距離リング(5a)、絞りリング(5b)、バックフォーカスリング(5c)である。これらの駆動リング(5)には、使用者が正確な設定を行えるために、部分的に目盛り(図示なし)が施してある。図1及び図2において点線で示される光軸(21)の方向に沿って移動可能な内側鏡筒(6)が備わった主体胴(2)が対物レンズの核となる。固定光学部品(7)、詳細には前部部品(7a)、中間部品(7b)、後部部品(7c)、及びアイリス絞り(8)が内側鏡筒(6)に取付けられる。更に、インターナルフォーカシングのための調節可能なスライド式光学部品(10)を支持するスライド式保持部(9)は、内側鏡筒(6)の中に移動可能に取付けられる。調節可能なスライド式光学部品はレンズグループ(10)として形成される。
【0019】
回転式距離リング(5a)を回転させると、調節可能なスライド式光学部品(10)を備えたスライド式保持部(9)のみが移動によってずらされ、その他の全ての部品は静止したまま動くことはない。絞りリング(5b)を回転させると、アイリス絞り(8)が開閉する。バックフォーカスリング(5c)を回転させると、全ての部品を保有した内側鏡筒(6)がバックフォーカス調整を行うために移動される。バックフォーカスリング(5c)が作動されると、距離設定の精度は、光学システムの全体的な変位によって維持される。
【0020】
別の模範的な具体化の案としては、対物レンズはズーム設定システムを補足的に含んでいてもよい。このために、回転式距離リング(5a)と似た、調節可能なスライド式光学部品(10)と前部部品(7a)との間に配置され、更なるスライド式保持部を調節するための更なる調節可能な光学ズーム部品を用いたズームリングを主体胴に取付けることも、また可能である。
【0021】
図1から判るように、バックフォーカスを設定した後に望ましくない回転を防ぐため、バックフォーカスリングは、把持スクリュー(11)として形成された把持部によって固定されることも可能である。
【0022】
図2を見ると判るように、バックフォーカスリング(5c)は、主体胴(2)の軸を中心に回転すると共に、動作伝達用のねじ部(図では詳細に示されていない)によってバックフォーカス出力駆動部(13)において移動を生み出すバックフォーカス入力駆動部(12)に取付けられる。この移動は、貫通孔(22)を介して、主体胴(2)から内側鏡筒(6)へと伝達される。その結果、バックフォーカスリング(5c)を回転させると、固定主体胴(2)と対応した内側鏡筒(6)の動きが生み出される。要するに、駆動リング(5)が取付けられた主体胴(2)は、バックフォーカス調整が行われている際中にも、その定位置から動くことはない。
【0023】
絞りリング(5b)は主体胴(2)を軸に回転する。絞りリング(5b)の回転動作は、溝とピンから成る駆動部(14)を介してアイリス絞り(8)へと伝達される。バックフォーカス調整の動作が行われる際、アイリス絞り(8)において何の変化も生じない。
【0024】
回転式距離リング(5a)は、主体胴(2)を軸に回転し、オルダム継手(16)を介して距離入力駆動部(17)へ回転動作を伝導する軸受リング(15)に取付けられる。この場合のオルダム継手(16)は、バックフォーカス移動及び、軸受リング(16)と距離入力駆動部の間における横方向のオフセットを可能にする。距離入力駆動部(17)は、内側鏡筒(6)に接続された軸受リング(18)を軸に回転し、動作伝達用のねじ部(図に詳細に示されていない)によって距離出力駆動部(19)の移動を生み出す。この移動は、主体胴(2)から内側鏡筒(6)へと貫通孔(22)を介して、ウェブ(20)によってスライド式保持部(9)へと伝達される。このように、回転式距離リング(5a)が回転すると、バックフォーカスとは関係なく、内側鏡筒(6)に対応したスライド式保持部の動作が生じる。
【0025】
スライド式保持部(9)と内側鏡筒(6)との間及び内側鏡筒(6)と主体胴(2)の間には、それぞれ回転防止手段(図示なし)と呼ばれる、それぞれの部品の互いに対応した移動は許容するが、回転動作は許容しないとする手段が備わっている。
【0026】
本発明の模範的実施案において、機能部品がぴったりと組み合わさった入れ子式の配置がなされているおかげで、外的に駆動リング(5)を軸上に動かす必要がなく、また目盛りから読み取れる数値の精度を変えることなく、対物レンズにおける必要な動作を生み出すことが可能となる。バックフォーカス駆動部は常時変わらず、また光学部品(固定前部部品(7a)、移動可能なスライド式部品(10)、固定中間部品(7b)、アイリス絞り(8)、固定後部部品(7c))の配置が、一連の全ての対物レンズ(1)において常に一定に保たれるため、取付台は、外側の文字の刻印(デザイン)及びインターナルフォーカシング機構における動作伝達用のねじ部の間隔においてのみお互いと異なる(ここでは同様の回転角に対して、異なる移動が生じなくてはならない)。これら手段を取ることで、一方では対物レンズにおいて異なった部品の数を削減でき、また一方では同じ部品の数を増加できるため、結果的には取付台の製造が非常に経済的になるとういう利点が生まれる。
【0027】
一連の対物レンズ(1)は、14個から19個のレンズを持つものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による対物レンズの原理上の設計を概念図的に表している。
【図2】 本発明による対物レンズの縦方向の断面図を表している。
【符号の説明】
1 対物レンズ
2 主体胴
3 取付台
4 蛇腹リング
5 駆動リング
5a 回転式距離リング
5b 絞りリング
5c バックフォーカスリング
6 内側鏡筒
7 光学部品
7a 前部部品
7b 中間部品
7c 後部部品
8 アイリス絞り
9 スライド式保持部
10 スライド式光学部品
11 スクリュー
12 バックフォーカス入力駆動部
13 バックフォーカス出力駆動部
14 駆動部
15 軸受リング
16 オルダム継手
17 距離入力駆動部
18 軸受リング
19 距離出力駆動部
20 ウェブ
21 光軸
22 貫通孔
Claims (12)
- バヨネットまたはKマウントからなる取付台が備わった筒状の主体胴と、
内側鏡筒と、
該内側鏡筒に固定された光学部品と、
調節可能なスライド式光学部品と、
上記調節可能なスライド式光学部品を保持するためのスライド式保持部と、
上記スライド式光学部品を調節するための目盛りが施され、上記主体胴の軸を中心に回転自在に取付けられた駆動リングと、
上記主体胴を軸に回転する絞りリングが備わったアイリス絞りと、
インターナルフォーカシング機構と、
バックフォーカス調整機構とから構成され、
上記内側鏡筒は、上記バックフォーカス調整機構によるバックフォーカス調整のために光軸に沿って移動できるよう上記主体胴に取付けられ、
上記固定光学部品と、上記アイリス絞りと、上記スライド式保持部とが、上記内側鏡筒内に収納され、
上記バックフォーカス調整機構は、上記主体胴に取付けられたバックフォーカスリングと、該バックフォーカスリングにより駆動されるバックフォーカス入力駆動部と、上記内部鏡筒を移動させるバックフォーカス出力駆動部とを備え、上記バックフォーカスリングは上記主体胴に対し該主体胴の軸を中心に回転自在とされると共に、上記バックフォーカス出力駆動部を移動させる上記バックフォーカス入力駆動部に対し取付けられ、
上記内側鏡筒の移動は、上記バックフォーカスリングの回転によって行われ、上記調節可能なスライド式光学部品 及びスライド式光学部品の駆動リング、特に上記インターナルフォーカシング機構の設定を変えることなく、また絞り設定や上記駆動リングが取付けられた主体胴の位置を変えることなく行われることを特徴とするデジタル式映画撮影技術における映画撮影用カメラの対物レンズ。 - 上記バックフォーカス入力駆動部には、上記バックフォーカス出力駆動部を移動させる動作伝達用のねじ部が形成され、上記主体胴には上記バックフォーカス出力駆動部の移動を上記内側鏡筒へ伝達するための貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
- バックフォーカス調整が行われた後に、上記バックフォーカスリングは把持部によって固定可能なことを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
- 上記把持部は、把持スクリューの形態に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の対物レンズ。
- 上記主体胴に対し該主体胴を軸に回転自在に取付けられた上記絞りリングの回転運動を、上記アイリス絞りに伝達するための駆動部が備わっていることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
- 上記調節可能なスライド式光学部品のうち少なくとも1つは、インターナルフォーカシングのためのレンズグループとして形成されており、上記駆動リングのうち少なくとも1つは、上記インターナルフォーカシングを設定するための回転式距離リングとして形成されていることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
- 上記回転式距離リングは、上記主体胴を軸として回転する軸受リング(15)に取付けられ、この回転運動を距離入力駆動部に伝達するためにオルダム継手が備えられ、該オルダム継手はバックフォーカス移動及び、上記軸受リング(15)と距離入力駆動部の間で横方向、すなわち光軸に対して垂直方向のオフセットを可能にし、該距離入力駆動部は上記オルダム継手を介して軸受リング(18)に取付けられ、該軸受リング(18)は上記内側鏡筒に連結されると共に、上記距離出力駆動部に移動を伝えるための動作伝達用のねじ部が施されてなり、インターナルフォーカシングのためのレンズグループが取付けられたスライド式保持部に、上記主体胴から上記内側鏡筒に至る貫通孔を介して移動を伝達するためにウェブが備えられ、上記内側鏡筒と対応した上記スライド式保持部の運動は、バックフォーカスの設定とは関係なく行われることを特徴とする請求項6に記載の対物レンズ。
- 上記スライド式保持部と上記内側鏡筒、そして上記内側鏡筒と主体胴のそれぞれの間に、回転運動をすることなくお互いに対応した部品の移動を可能にする回転防止手段が備わっていることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
- 上記調節可能なスライド式光学部品のうち少なくとも1つはズーム設定のためのレンズグループとして形成され、上記駆動リングのうち少なくとも1つはズームリングとして形成されることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
- 上記固定光学部品は、前部部品、中間部品、後部部品として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
- 上記固定光学部品は、レンズグループとして形成されていることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
- 固定前部部品、連係する調整可能なスライド式光学部品が備わったスライド式保持部、固定中間部品、アイリス絞り、そして固定後部部品の順に配置された上記光学部品の配列順序は、常に一定であり、それぞれのレンズの取付台は、外側に刻印された文字やデザイン、インターナルフォーカシング機構におけるそれぞれの動作伝達用のねじ部の間隔及び/または対物レンズの焦点距離においてのみ、お互いと相異することを特徴とする請求項10記載の対物レンズ。
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