JP4204851B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機に係り、特に、識別情報の変動表示を用いて遊技を行う遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(以下LCD:Liquid Crystal Display)等の表示装置上に所定の識別情報(以下、表示図柄)を更新表示させることで変動表示を行い、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
【0003】
可変表示ゲームには、前述した表示装置を画像表示装置として用いることにより行うもの(以下、特図ゲーム)がある。特図ゲームは、始動入賞口を通過する遊技球の検出(変動実行条件の成立)に伴って表示図柄の更新表示を行い、表示図柄の更新表示が完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となっている場合を「大当たり」とするゲームである。特図ゲームにおいて「大当たり」となると、大入賞口またはアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。この状態を「特定遊技状態」という。
【0004】
特定遊技状態における興趣性をより高めるための遊技機能として、特定遊技状態となる確率を通常よりも向上する確率変動(確変)や普通図ゲームや特図ゲームの実行時間を通常よりも短縮する時短制御等の機能を備える遊技機も一般的である。
【0005】
また、遊技者に有利なこれらの遊技状態(確変状態や時短状態)が成立していることや、その開始・終了を、遊技者に報知することにより、遊技者の期待感を高め、興趣性を向上する遊技機が提案されている(例えば、特許文献1,図9,要約等)。
【0006】
【特許文献1】
特開平14−159662号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の確変機能と時短機能とを備えるパチンコ遊技機においては、一般に時短よりも、確変に制御される方が大当たり(特定遊技状態)の可能性が高い。
【0008】
しかし、従来の報知機能を有するパチンコ遊技機では、確変状態と時短状態のいずれかに制御されることを報知することにより、遊技者は、遊技状態がいずれの状態に制御されるのかを明確に認識できてしまう。
【0009】
このため、時短への制御が報知されると、大当たりへのチャンスが低いために遊技への興味を喪失し、一方、確変状態への制御が報知されるとある意味安心して遊技自体への興味を喪失し、結局、報知によりかえって興趣性が失われてしまう場合が生ずる虞があった。
【0010】
この発明は、上記実状に鑑みて成されたものであり、遊技への興味を失わせることなく、遊技者にとって何らかの有利な状態にあることを報知できる遊技機を提供することを目的とする。
また、この発明は、何らかの有利な状態に制御されることを遊技者に報知しつつ、どのような状態に制御されたのか明確には分からないような報知を行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願の請求項1に記載の遊技機は、
特定の普通始動条件の成立により普通識別情報の変動表示を行う普通識別情報変動表示手段と、
前記普通識別情報の変動表示の表示結果を決定する普通識別情報表示結果事前決定手段と、
前記普通識別情報表示結果事前決定手段が表示結果を所定の表示結果とすることを決定したときに、前記普通識別情報変動表示手段による変動表示の表示結果として前記所定の表示結果を導出表示させた後に、普通可変入賞装置を遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させる普通可変入賞装置制御手段と、
前記普通可変入賞装置に遊技球が入賞することにより各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行う変動表示手段と、
識別情報の変動表示の表示結果を決定する表示結果事前決定手段と、
前記表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに、前記変動表示手段による変動表示の表示結果として前記特定表示結果を導出表示させた後に、遊技状態を特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段と、
前記特定遊技状態制御手段が遊技状態を前記特定遊技状態に制御した後に、前記普通識別情報の変動表示の実行時間を短縮する制御を行う特定有利状態と、前記普通識別情報の変動表示の実行時間を前記特定有利状態と同一の態様で短縮する制御を行うとともに前記表示結果事前決定手段が表示結果を前記特定表示結果とすることを決定する確率を向上する確率向上状態と、のいずれかに遊技状態を制御する特別遊技状態制御手段と、
遊技状態が前記確率向上状態に制御されているとき及び前記特定有利状態に制御されているときに、遊技状態が前記確率向上状態又は前記特定有利状態に制御されていることを同一の報知態様により報知する特別遊技状態報知手段と、
前記変動表示手段による変動表示に用いられる変動表示パターンデータとして、前記確率向上状態に制御されているときと前記特定有利状態に制御されているときとに共通して用いられる複数種類の特別遊技状態用変動表示パターンデータと、通常遊技状態に制御されているときに用いられ、前記確率向上状態又は前記特定有利状態に制御されているときとは態様の異なる複数種類の通常遊技状態用変動表示パターンデータと、を記憶する変動表示パターンデータ記憶手段と、
遊技状態が前記確率向上状態又は前記特定有利状態に制御されているとき、前記表示結果事前決定手段の決定結果に応じた特別遊技状態用変動表示パターンデータを選択する一方で、遊技状態が通常遊技状態に制御されているとき、前記表示結果事前決定手段の決定結果に応じた通常遊技状態用変動表示パターンデータを選択する変動表示パターンデータ選択手段と、
を備え、
前記特別遊技状態制御手段は、
遊技状態を前記確率向上状態に制御しているときには、前記特定遊技状態制御手段が前記変動表示手段に前記特定表示結果を導出表示させて前記特定遊技状態に制御するまで遊技状態を当該確率向上状態に継続制御する一方、
遊技状態を前記特定有利状態に制御しているときには、前記変動表示手段による変動表示の表示結果が所定回数導出表示されるか、あるいは前記変動表示手段による変動表示の表示結果が前記所定回数導出表示される前に前記特定遊技状態制御手段が前記変動表示手段に前記特定表示結果を導出表示させて前記特定遊技状態に制御するまで遊技状態を当該特定有利状態に継続制御し、
さらに、
前記特別遊技状態制御手段が遊技状態を前記確率向上状態に制御しているときにおいて前記変動表示手段による変動表示の表示結果が前記所定回数導出表示されたときに、遊技状態が前記確率向上状態に制御されていることを遊技者が認識できる態様で演出表示する 演出表示手段を備え、
遊技状態が前記特定有利状態に制御されているときに前記変動表示手段による変動表示の表示結果が前記所定回数導出表示されたときには、当該特定有利状態が終了するとともに前記特別遊技状態報知手段による報知が終了し、
遊技状態が前記確率向上状態に制御されているときに前記変動表示手段による変動表示の表示結果が前記所定回数導出表示されたときには、当該確率向上状態が継続するとともに遊技状態が前記確率向上状態に制御されていることを前記演出表示手段により遊技者が認識できる態様で演出表示され、
遊技状態が前記確率向上状態と前記特定有利状態とのいずれかに制御されて前記変動表示手段による変動表示の表示結果が前記所定回数導出表示される前に前記特定遊技状態制御手段が前記変動表示手段に前記特定表示結果を導出表示させたときには、前記特別遊技状態報知手段が前記同一の報知態様での報知を行っている状態から遊技状態が前記特定遊技状態に制御される、
ことを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の遊技機においては、前記特別遊技状態報知手段は、前記識別情報の変動表示における背景表示を用いて報知する。
【0016】
請求項3に記載の遊技機においては、前記特別遊技状態制御手段は、前記確率向上状態及び前記特定有利状態において、前記識別情報の変動表示の実行時間を、同一の態様で前記確率向上状態及び前記特定有利状態以外の期間よりも短縮する制御を行う。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明において、
リーチとは、停止した図柄(リーチ図柄という)が大当たり図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄(リーチ変動図柄という)については変動表示が行われていること、全て又は一部の図柄が大当たりの図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
【0021】
具体的には、予め定められた複数の表示領域に、予め定められた図柄が停止することで大当たりとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行われている状態(例えば左、中、右の表示領域のうち左、中の表示領域には大当たり図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で右の表示領域は未だ変動表示が行われている状態)、有効ライン上の表示領域の全て又は一部の図柄が大当たり図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われてどの状態が表示されても同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)である。
【0022】
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われることがある。この演出をリーチ演出という。
【0023】
また、リーチの際に、キャラクター(人物などを模した演出表示であり、図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクターの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。
【0024】
本実施例における遊技機としては、LCD等からなる画像表示装置により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader )式の第1種パチンコ遊技機や、LCDを搭載したスロットマシン等の遊技機である。
【0025】
また、パチンコ遊技機等の弾球遊技機であっても、画像表示装置を有するものであれば、例えば、第2種あるいは第3種に分類されるパチンコ遊技機や、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる画像表示装置を有し、特図ゲームに相当する演出表示を行うことが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。
【0026】
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。
【0027】
遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技領域のほぼ中央位置には、表示装置4が設けられ、この表示装置4の下側には、特別図柄の変動を許容する始動機能を有する普通可変入賞球装置6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下側には、特別可変入賞球装置(大入賞口)7が配置されている。また、遊技領域内には、通過部材5a〜5dが配置されている。
【0028】
表示装置4には、普通図表示部41と、普通図保留表示部42と、特図表示部43と、特図保留表示部44と、が配置されている。
【0029】
普通図表示部41は、可変表示装置4の上部に配置され、当たりとハズレを示す普通図柄(普通図又は普通識別情報:図1では、○(丸)と×(ばつ)を表す図柄)の表示素子41aと41bとから構成され、通過部材5a〜5dのいずれかを遊技球が通過することが実行条件となる普通図ゲームにおいて、所定時間交互に表示される。この所定時間は、後述する確変フラグ又は普通図時短フラグがオンしているとき(確率変動状態或いは普通図時短状態にあるとき)には通常よりも短く制御される。変動が終了して、最終的に当たり表示素子41aが表示されると、「普通図当たり」状態となり、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片6a・6bを開放制御する。
【0030】
図4に、普通図柄の変動時間と普通可変入賞球装置6の開放時間との関係を示す。図4(a)に示すように、確変フラグがオフで且つ普通図時短フラグがオフの状態では、普通図ゲームにおいて、普通図柄の変動が8秒間継続し、最終的に当たり表示素子41aが表示されると、「普通図当たり」状態となり、普通可変入賞球装置6の可動翼片6a・6bを1秒間1回開放制御する。
これに対し、図4(b)に示すように、確変フラグがオン又は普通図時短フラグがオンの状態では、普通図ゲームにおいて、普通図柄の変動が4秒間継続し、最終的に当たり表示素子41aが表示されると、「普通図当たり」状態となり、可動翼片6a・6bを0.8秒間ずつ2回開放するという遊技者に有利な特定態様で普通可変入賞球装置6を制御する。
【0031】
普通図保留表示部42は、普通図柄の変動の保留数を表示する。即ち、通過部材5a〜5dのいずれかを遊技球が通過して、普通図表示部41の可変表示の実行条件が成立しても、従前の普通図ゲームが実行中である等の理由のために、未だ開始条件が成立していない実行条件が発生する場合がある。後述する普通図保留メモリ112(図6)は、この開始条件が成立していない状態を上限値(この実施の形態では4)まで記憶する。普通図保留表示部42は、普通図保留メモリ112の記憶数を表示するものである。図4(b)に示すように、普通図柄の変動時間が短くなると、保留数が上限値を超えて無効になる事態(無効始動)の発生を抑えることができる。
【0032】
特図表示部43は、変動表示部として機能し、液晶表示装置、CRT、EL等に画像表示装置や、7セグメント、ドットマトリクスLED、ドラム、ベルトなどの識別情報を可変表示可能な装置から構成される。特図表示部43は、図5に拡大して示すように、i)数字、文字、図柄から構成され、各々が識別可能な複数種類の識別情報として機能する3つの特別図柄(特図)431〜433と、ii)赤・青・緑の間で色が変化する星型の第4図柄434との4つの識別情報を表示する。
【0033】
特図表示部43は、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞することが実行条件となる特図ゲームにおいて、図8(a)〜図9(c)に例示するように、3つの特別図柄431〜433と、第4図柄434の変動表示(3つの特別図柄431〜433については、図柄自体の変動、第4図柄434については図柄の色の変動)を開始する。特図表示部43は、変動開始から一定時間が経過すると、左特別図柄431、右特別図柄433、第4図柄434、中特別図柄432の順で図柄を確定する。確定された特別図柄431〜433の組み合せが所定の大当り組合せ(例えば、同一図柄のゾロ目)となったときに、遊技機1は、特定遊技状態(大当り遊技状態ともいう)となる。この特定遊技状態においては、特別可変入賞球装置(大入賞口)7が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放され、開放している間、遊技盤1の表面を落下する遊技球を受け止める。そして、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができる。
【0034】
また、大当たり組合わせとなった特別図柄431〜433と第4図柄434の色の組合せにより、特定遊技状態終了後の遊技状態(確率変動状態や時短状態)の別が定まる。
【0035】
普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づく図柄の変動は、所定回数(本実施形態では、100回)まで後述する特図保留メモリ117(図6)に記憶される。特図保留表示部44は、特図保留メモリ117に記憶されている保留数を表示する。
【0036】
通過部材5a〜5dは、それぞれ、その上端開口から受け入れた遊技球を下側に誘導する通路を備え、通路の途中には通過玉検出器が設けられている。通過玉検出器が通路を通過する遊技球を検出すると、普通図表示部41に表示される普通図柄の変動による普通図ゲームの実行条件が成立する。
【0037】
普通可変入賞球装置6は、ソレノイドによって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片6a、6bを有するチューリップ型役物として構成されている。普通可変入賞球装置6には、入賞した遊技球を検出する入賞玉検出器が配置されている。
【0038】
特別可変入賞球装置7は、ソレノイドによって入賞領域を開成・閉成制御する開閉板71を備える。開閉板71は、通常時には閉成し、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づいて特図表示部43による特図ゲームが行われた結果、特定遊技状態なった場合に、ソレノイドによって、所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで入賞領域を開放(開放サイクル)する状態となるように設定され、その開放している間遊技盤1の表面を落下する打玉を受け止める。そして、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができるようになっている。特別可変入賞球装置7に入賞した遊技球は、図示せぬ入賞玉検出器により検出される。入賞した遊技球の検出に応答し、後述する遊技制御部11と払出制御部16(図2,図3)とにより、所定数の賞球の払い出しが行われる。
【0039】
また、遊技盤2の表面には、上記した構成以外にも、風車21、アウト口22、等が設けられている。また、パチンコ遊技機には、点灯又は点滅する遊技効果ランプ9や効果音を発生するスピーカ8L、8Rが設けられている。
【0040】
図2は、パチンコ遊技機1の背面図であり、主要基板の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、詳細を後述するように、電源基板(電源部)10と、主制御基板(遊技制御部)11と、図柄制御基板(表示制御部)13と、音声制御基板(音声制御部)14と、ランプ制御基板(ランプ制御部)15と、払出制御基板(払出制御部)16と、外部端子基板(情報出力部)17とを備え、それぞれ適所に配設されている。
【0041】
図3は、遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。本実施例におけるパチンコ遊技機1は、主として、電源部(電源基板)10と、遊技制御部(主制御基板)11と、入出力部12と、表示制御部(図柄制御基板)13と、音声制御部(音声制御基板)14と、ランプ制御部(ランプ制御基板)15と、払出制御部(払出制御基板)16と、情報出力部(外部端子基板)17とを備えている。
【0042】
電源部10は、パチンコ遊技機1内の各回路に所定の電源電圧を供給するものである。
【0043】
遊技制御部11は、メイン側の制御基板である遊技制御基板内に設けられた各種回路から構成されており、普通図ゲーム及び特図ゲームにおいて用いる乱数の生成機能、入出力部12を介して信号の入出力を行う機能、表示制御部13、音声制御部14、ランプ制御部15及び払出制御部16に対し、それぞれ制御コマンドを出力する機能、遊技場(ホール)の管理コンピュータに対し、各種情報を出力する機能を備えている。
【0044】
また、遊技制御部11は、図6に示すように、プロセッサ111と、普通図保留メモリ112と、普通図処理選択フラグメモリ113と、普通図時短フラグメモリ114と、普通図変動時間タイマ115と、普通図抽選テーブルメモリ116と、特図保留メモリ117と、変動パターンメモリ118と、特図処理選択フラグメモリ119と、ステータスフラグメモリ120と、チャンスタイムフラグメモリ121と、特図変動時間タイマ122と、消化変動カウンタ123と、特図抽選テーブルメモリ124と、当たりパターンテーブルメモリ125と、を備える。
【0045】
プロセッサ111は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Randam Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、I/O(Input/Output)装置などを備え、外部回路と通信を行いつつ遊技制御に関する様々な処理を実行する。
【0046】
普通図保留メモリ112は、遊技球が通過部材5a〜5dのいずれかを通過して普通図ゲームを実行するための条件である実行条件(変動実行条件)が成立したが、従前の普通図ゲームを実行中である等の理由のために変動を実際に開始するための開始条件(変動開始条件)が成立していない普通図ゲームの保留状態を記憶するためのメモリである。
【0047】
具体的には、普通図保留メモリ112は、図6に示すように、第1〜第4の4つのエントリを備え、第1〜第4の各エントリには、遊技球が通過部材5a〜5dを通過したことによる変動実行条件の成立順に、抽出された乱数値が格納される。乱数値は、当たり(○)・ハズレ(×)を決定するために導出された値である。
【0048】
普通図ゲームが1回終了すると、第1エントリに格納されていた保留について、変動開始条件が成立し、普通図ゲームが実行される。第2〜第4エントリに登録されている保留情報は、1エントリずつ繰り上がる。また、遊技球が通過部材5a〜5dを新たに通過した場合には、乱数値が導出され、最上位の空エントリに登録される。
【0049】
図6に示す普通図処理選択フラグメモリ113には、図16を参照して後述する普通図柄プロセス処理(普通図ゲームを制御する処理)において、どの処理を選択・実行すべきかを示すフラグが設定される。
【0050】
普通図時短フラグメモリ114は、普通図ゲームの時短フラグを記憶する。この普通図時短フラグは、所定の遊技状態が成立して、普通図時短条件が成立した際に設定され、所定の時短終了条件が成立した際にリセットされる。遊技状態が、普通図時短フラグがオフで且つ特定遊技状態でない通常のときには、図4(a)に示すように、1回の普通図ゲームの実行時間(普通図の変動表示時間)は、通常8秒で、普通図当たりになったときは、普通可変入賞球装置6が1秒間1回開放する。一方、図4(b)に示すように、普通図時短フラグがオンしているとき(又は特定遊技状態が設定されているとき)には、実行時間(変動表示時間)は約4秒に短くされ、普通図当たりになったときは、普通可変入賞球装置6が0.8秒ずつ2回という遊技者に有利な特定態様で開放される。
【0051】
図6に示す普通図変動時間タイマ115は、普通図の表示素子41a,41bが変動表示を開始してからの経過時間をカウントするためのダウンカウンタであり、確変フラグがオフで且つ普通図時短フラグがオフの通常状態では、8秒に相当する初期値が、確率フラグがオン又は普通図時短フラグがオンの場合には、4秒に相当する初期値が設定される。なお、所望の時間がカウントできるならば、カウンタの構成は任意であり、アップカウンタ等でもよい。
【0052】
普通図抽選テーブルメモリ116は、図12に示すように、普通図ゲームにおいて、遊技球が通過部材5a〜5dを通過したことによる変動実行条件の成立により導出される乱数値と、この乱数値により導出される変動表示結果(当たり(○)・ハズレ(×))とを対応付けて格納するための2種類の抽選テーブルを格納する。2つの抽選テーブルのうち、通常時抽選テーブル401は、遊技状態が通常状態の時に使用され、確変・時短時抽選テーブル402は、通常時抽選テーブル401よりも、表示結果が当たり(○)になる確率が高くなるようにデータが設定されており、「確率変動状態」又は「普通図の時短状態」に設定されているときに使用される。
【0053】
特図保留メモリ117は、現在実行中の特図ゲームに関する情報と、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞して特図ゲームを実行するための条件である実行条件(変動実行条件)が成立したが、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために変動を実際に開始するための開始条件(変動開始条件)が成立していない特図ゲームの保留状態を記憶するためのメモリである。
【0054】
具体的には、特図保留メモリ117は、図6に示すように、第0〜第100の101個のエントリを備え、各エントリには、普通可変入賞球装置6への入賞による変動実行条件の成立順に、その入賞により抽出された乱数値が格納される。
【0055】
特図ゲームが1回終了すると、第1〜第100エントリに登録されている保留情報が1エントリずつ繰り上がり、新たに第0エントリに登録された保留情報について変動開始条件が成立する。また、遊技球が普通可変入賞球装置6に新たに入賞した場合には、その入賞により導出された乱数値が最上位の空エントリに登録される。
【0056】
変動パターンメモリ118は、特図ゲームで使用される複数の特図の変動パターンの情報を記憶する。具体的には、変動パターンメモリ118は、図7に示すように、複数の変動パターンの名称と、その内容と、変動時間(特図変動時間タイマ112のカウント値)と、制御コード(変動パターンを特定するコード)とを対応付けて格納する。
【0057】
図7に示す変動パターンメモリ118に登録されている変動パターンには、例えば、図8(a)に示すように、リーチ演出を行わずに、ハズレの最終図柄を導出する変動パターン(変動パターン1)、図8(b)に示すように、通常の変動パターンと比較して、変動時間が短く設定された変動パターン(短縮変動パターン;変動パターン2)、図8(c)に示すように、リーチ演出を行ってハズレの最終図柄を導出するリーチハズレ変動パターン(変動パターン20,30等)、図9(a)に示すように、通常のリーチ演出を行って当たりの最終図柄を導出するリーチ当たり変動パターン(変動パターン21,31等)、図9(b)に示すように、通常の変動パターンと比較して、変動時間が短く設定されたリーチ演出を行って当たりの最終図柄を導出するリーチ変動パターン、図9(c)に示すように、特徴的なリーチ演出を行って最終図柄を導出するリーチ当たり変動パターン、等が含まれている。
【0058】
変動パターンメモリ118は、さらに、この実施の形態で特徴的な、チャンスタイム用のハズレ変動パターン(変動パターン62)と当たり変動パターン(変動パターン63)を記憶する。これらのチャンスタイム用変動パターンは、特定遊技状態が終了し、その後、チャンスタイムが設定されたときに、選択される変動パターンである。チャンスタイムは、確率変動(確変)状態と普通図の時短制御状態のいずれかに制御されているが、いずれに制御されているかを遊技者に分からないように、確変での特図ゲームと普通図の時短制御状態での特図ゲームを同一又は類似の表示態様で実施するものである。
【0059】
チャンスタイム用のハズレ変動パターン(変動パターン62)と当たり変動パターン(変動パターン63)の一例を、図10(a)、(b)に示す。これらの変動パターンは、短縮変動パターンと同様に、通常の変動パターンと比較して、変動時間が短く設定されている。
【0060】
さらに、このチャンスタイムにおいては、図10(c)に示すように、チャンスタイムであることを示す表示435と、チャンスタイムに入ってから実行された特図ゲームの数を示す表示436とが、特別図柄431〜433と第4図柄434との背景画像として表示される。
【0061】
従って、チャンスタイムに特図表示部43に表示される画像は、図11(a)、(b)に示すように、図10(a)、(b)に示したタイムチャンス用の変動パターンに従って変動表示される図柄と図10(c)に示す背景画像との合成画像となる。
【0062】
各変動パターンには、演出の内容に応じて、特別図柄をどのように変動表示させるかを示すタイムスケジュールが割り当てられており、特図ゲームは、選択されたタイムスケジュールに沿って遊技制御部11と表示制御部13との協働により実行される。
【0063】
図6に示す特図処理選択フラグメモリ119は、図21を参照して後述する特別図柄プロセス処理(特図ゲームを制御する処理)において、どの処理を選択・実行すべきかを示すフラグが設定される。
【0064】
ステータスフラグメモリ120は、遊技機1の遊技状態が、特定遊技状態、確変(確率変動)状態、特図ゲームの時短状態のいずれに制御されている場合に、その旨を示すステータスフラグが設定される。
【0065】
前述のように、特定遊技状態とは、大当たりの状態であり、特図ゲームにおいて確定された特別図柄431〜433の組み合せが所定の大当り組合せ(例えば、同一図柄のゾロ目)となったときに設定される。特定遊技状態においては、特別可変入賞球装置7が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放され、開放している間、遊技盤1の表面を落下する遊技球を受け止める。そして、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができる。
【0066】
確率変動状態は、特図ゲームにおいて、確定された識別情報431〜434の組み合せが所定の組合せとなったときに設定される。この確率変動状態においては、特図ゲームの表示結果が大当たり状態となって、遊技状態が特定遊技状態となる確率が通常時よりも高くなる。確率を変動する手法については、特図抽選テーブルメモリ124に関連して後述する。
【0067】
特図ゲームの時短状態は、例えば、所定の遊技状態が成立した場合に設定される。
【0068】
チャンスタイムフラグメモリ121には、遊技機1の遊技状態が、前述のチャンスタイム状態に設定されている場合に、チャンスタイムフラグが設定される。
【0069】
特図変動時間タイマ122は、特図表示部43上の4つの識別情報431〜434の変動を開始してからの経過時間をカウントするためのダウンカウンタであり、特図ゲームの総変動時間に相当する値が初期値として設定される。
【0070】
消化変動カウンタ123は、チャンスタイムにおいて、特図ゲームが実行された回数(変動表示の回数)をカウントすると共にチャンスタイムの終了条件に相当する特図ゲームの実行回数の上限値を記憶する。
【0071】
特図抽選テーブルメモリ124は、図13に示すように、特図ゲームにおいて、特図保留メモリ117に記憶されている各保留情報の乱数値とその乱数値により導出される表示結果(3つの特別図柄431〜433の図柄と第4図柄434の色との組合せ)とを対応付けて格納する抽選テーブル411と412を格納する。確変時抽選テーブル412は、通常時抽選テーブル411よりも、表示結果が当たり(例えば、特別図柄431〜433がぞろ目)になる確率が高くなるようにデータが設定されており、ステータスフラグメモリ120に確変フラグが設定されている場合に選択される。
【0072】
図6に示す当たりパターンテーブルメモリ125は、図14に示すように、特図ゲームの当たりパターンにおける特別図柄431〜433と第4図柄434の色との組合せに応じて、特定遊技状態が終了した後のチャンスタイムで設定される遊技状態を格納する。遊技状態としては確変状態と普通図の時短状態とがある。さらに、普通図の時短状態も、普通図の時短状態で50回特図ゲームを行う状態と、100回特図ゲームを行う状態との2種類が用意されている。例えば、変動表示の表示結果の特別図柄431〜433の組合せが「111」で、第4図柄434の色が「赤」であれば、特定遊技状態終了後、遊技状態が、普通図の時短制御で特図ゲームが50回実施されるようにチャンスタイムが制御される。また、変動表示の表示結果の特別図柄431〜433の組合せが「666」で、第4図柄434が「緑」であれば、特定遊技状態終了後、遊技状態が確変になるようにチャンスタイムが設定される。変動表示の表示結果の特別図柄431〜433の組合せが「777」であれば、第4図柄434の色にかかわらず、特定遊技状態終了後、遊技状態が確変になるようにチャンスタイムが設定される。
【0073】
図3の入出力部12は、遊技球の検出や役物の開閉動作を行うためのものであり、センサやソレノイドを備える。センサとしては、通過部材5a〜5dに配置されている通過玉検出器、普通可変入賞球装置6に配置されている入賞球検出器、特別可変入賞球装置7に配置されている入賞玉検出器等がある。また、ソレノイドとしては、普通可変入賞球装置6の可動翼片6a、6bを傾動位置に可動制御するためのソレノイドや、特別可変入賞球装置7の開閉板71を開成するためのソレノイドがある。
【0074】
表示制御部13は、遊技制御部11から送信される制御コマンド信号に基づいて、表示装置4を制御するためのものであり、普通図ゲームにおける普通図の表示制御、特図ゲームにおける識別情報及び背景画像の表示制御、普通図保留数の表示制御、特図保留数の表示制御などを行う。具体的には、表示制御部13は、遊技制御部11からの普通図ゲーム用の最終停止図柄の指定を含む変動開始コマンドを受信して、普通図の表示素子41a,41bを交互に点灯する処理を開始し、遊技制御部11からの変動停止コマンドを受信して、指定された最終停止図柄で変動表示を停止させる。
【0075】
また、遊技制御部11から特図ゲーム用の最終停止図柄及び変動パターンの指定を含む変動開始コマンドを受信し、このコマンドに含まれている制御コードから、特図ゲームに使用する変動パターンを特定して、特図表示部43を制御して、4つの図柄431〜434の変動を開始する。そして、指定された変動パターンのタイムスケジュールに従って変動態様を変化させ、指定された停止図柄で左図柄431と、右図柄433と、第4図柄434を仮停止し、遊技制御部11から確定コマンドを受信すると、減速状態で最後まで変動していた中図柄432と仮停止していた図柄とを指定された図柄で停止させて、最終停止図柄を確定する。
また、遊技制御部11からの保留情報に関する情報を受け付けて、普通図保留表示部42と特図保留表示部44とに、保留数を表示させる。
【0076】
図15は、表示制御部13の構成のうち特図表示部43を駆動する部分のハードウェア構成例を示すブロック図である。表示制御部13は、サブ側の制御基板である図柄制御基板内に設けられた各種回路から構成され、遊技制御部11とは独立して特図ゲームにおける画像処理のための表示制御を行うものである。表示制御部13は、遊技制御部11から出力される表示制御コマンドに基づいて特図ゲームに用いられる画像を特図表示部43に表示させる。
【0077】
図15に示すように、表示制御部13は、発振回路131と、リセット回路132と、表示制御用のCPU133と、ROM134と、RAM135と、ビデオディスプレイプロセッサ(以下、VDP:Video Display Processor)136と、キャラクタROM137と、VRAM(Video RAM)138と、LCD駆動回路139とを備えている。
【0078】
発振回路131は、CPU133及びVDP136に基準クロック信号を出力するものであり、リセット回路132は、CPU133及びVDP136をリセットするためのリセット信号を出力するものである。CPU133は、遊技制御部11から表示制御コマンドを受信するとRAM135を作業領域として用いながらROM134から表示制御を行うための制御データを読み出す。ROM134には、図7に示す変動パターンテーブルと同一内容の情報も格納されている。また、CPU133は、読み出した制御データに基づいてVDP136に描画命令を送る。ROM134は、CPU133によって利用される各種制御プログラム等を格納する半導体メモリであり、RAM135は、CPU133によって作業領域として利用される半導体メモリである。
【0079】
VDP136は、画像表示を行うための表示装置制御機能及び高速描画機能を有し、CPU133からの描画命令に従って動作する。また、CPU133とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM138をマッピングしている。キャラクタROM137は、表示装置4に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、動物、又は、文字、図形もしくは記号等を予め記憶しておくためのものである。VRAM138は、VDP136によって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。LCD駆動回路139は、VDP136から入力された画像データを、色信号と同期信号とからなるビデオ信号に変換し、特図表示部43を構成する液晶表示装置等に出力する。
【0080】
表示制御部13は、このような構成により、遊技制御部11から、最終停止図柄と選択された変動パターンを指定する情報等を含む変動開始コマンドを受信すると、指定された変動パターンに従って特別図柄431〜433と第4図柄434とを変動させ、図柄を順次停止させ、遊技制御部11から最終停止コマンドを受信すると、指定された最終停止図柄で図柄の変動を停止して最終停止図柄を確定する。
【0081】
なお、図10(a)、(b)に示すチャンスタイム用の変動パターンが選択された場合には、特定遊技状態終了後の特図ゲームの実行回数を示す「変動表示回数」が遊技制御部11から表示制御部13に通知される。表示制御部13は、図10(c)に示す背景画像の「変動表示回数」の欄346に通知された値を設定し、さらに、図11(a),(b)に例示するように、識別情報と背景画像とを合成した画像を表示する。
【0082】
音声制御部14、ランプ制御部15は、遊技制御部11から送信される制御コマンド信号に基づいて、音声出力制御、ランプ表示制御を、それぞれ遊技制御部11とは独立して実行するサブ側の制御部である。
【0083】
払出制御部16は、遊技球の貸出や賞球等の払出制御を行うものである。即ち、入出力部12が普通可変入賞球装置6或いは特別可変入賞球装置7への遊技球の入賞を検出すると、入出力部12は、これを検出し遊技制御部11に通知する。遊技制御部11は、この通知に応答して、払出制御部16に賞球の払出を指示する。払出制御部16は、この指示に応答して、所定数の賞球を遊技者に払い出す。情報出力部17は、各種遊技関連情報を外部に出力するためのものである。
【0084】
ここで、普通図表示部41及び特図表示部43上に表示される表示図柄の変動態様、最終表示図柄等は、遊技制御部11から出力される制御コマンドに従って一意に定まっている。すなわち、表示制御部13、音声制御部14及びランプ制御部15は、制御コマンドを受け取ったタイミングから、表示装置4上における表示図柄の変動、スピーカ8L、8Rからの音声出力及びランプ9の明滅表示が連動して行われるように制御を行っている。
【0085】
次に、本実施例のパチンコ遊技機の動作(作用)を説明する。まず、本実施例のパチンコ遊技機における遊技の流れの概略について説明する。
【0086】
パチンコ遊技機1の右下位置に設けられたハンドルを操作することにより、遊技領域中に遊技球が発射される。遊技制御部11のプロセッサ111は、入出力部12内の通過玉検出器や入賞玉検出器等の入力の有無を監視しており、遊技球が通過部材5a〜5dに形成された通路を通過すると、これを検出し、乱数値を求め、この乱数値を図6に示す普通図保留メモリ112の空きエントリの先頭に登録し、表示制御部13に普通図保留表示部42の表示を更新させる。
【0087】
遊技制御部11は、普通図保留メモリ112に保管されている乱数値を、先頭エントリから読み出し、読み出された乱数値に基づいて、その時の遊技状態に応じて、図12に示す抽選テーブルのいずれかを用いて、普通図の最終的な表示図柄を当たり図柄(○図柄)とするか、ハズレ図柄(×図柄)とするかを決定する。
【0088】
遊技制御部11は表示制御部13へ、普通図表示部41の変動表示を指令する表示制御コマンドを送信する。この表示制御コマンドに従って、表示制御部13は、普通図表示部41を制御し、当たり図柄の表示素子41aとハズレ図柄の表示素子41bとを交互に点灯させる変動表示処理を一定期間だけ行い、最終的な図柄を表示するという普通図ゲームを実行する。普通図の変動時間は、図4に示すように、確率変動状態又は普通図の時短が設定されている期間中は、他の期間よりも短く設定される。普通図を一定期間変動させ、最終表示図柄が当たり図柄であれば、普通可変入賞球装置6の可動翼片6a・6bを傾動させて、拡大開放させ、遊技球を入賞し易くする。普通可変入賞球装置6の開放処理は、図4に示すように、確率変動状態又は普通図の時短状態では、他の状態の期間よりもトータルで長く設定され、遊技者に有利な状態になっている。
【0089】
遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞した場合(可動翼片6a・6bが垂直状態でも、傾動状態でもよい)、入賞玉検出器により遊技球の入賞が検出される。すると、遊技制御部11は、入出力部12を介してその旨の通知を受け、乱数値を発生し、得られた乱数値を図6に示す特図保留メモリ117の空きエントリの先頭に保留情報として登録する。
【0090】
遊技制御部11は、特図保留メモリ117の第1エントリに記憶されている保留情報を読み出して、読み出した保留情報に対応する特図ゲームを実行する。即ち、第1エントリから読み出した乱数値に従って大当たりとハズレの別を判別する。さらに、この判別及び他の条件に従って、図7に示す複数の変動パターンのうちから状況に応じたものを選択し、その制御コードを取得する。遊技制御部11は表示制御部13へ、特図ゲームの開始と最終停止図柄とを指示する変動開始コマンドを送信する。また、選択した変動パターンの総変動時間が経過すると、確定コマンドを送信する。
【0091】
表示制御部13は、遊技制御基板11から供給されるコマンドに応じて、表示部4を制御することにより、特図表示部43に表示する特別図柄の変動(可変)表示を制御して表示結果を導出することにより、遊技上の演出を制御する。具体的には、表示制御部13は、変動開始コマンドにより指定された変動パターンのタイムスケジュールに従って、特別図柄を変動させ、確定コマンドの受信により、最終的な図柄を確定する。最終停止図柄が、図9(a)〜(c)に例示するような大当り図柄(3つの特別図柄431〜433の図柄が揃った状態)であれば、遊技機1は大当り状態(特定遊技状態)となり、特別可変入賞球装置7の開閉板71が一定時間又は一定数の遊技球が入賞するまで開成し、開閉を一定サイクル繰り返す。一方、最終停止図柄が、図8(a)〜(c)に例示するようなハズレ図柄であれば、特別可変入賞球装置7の開閉板71の開成等は行わない。
【0092】
特図ゲームが終了する際、遊技制御部11は、特図保留メモリ117の第0エントリに設定されている乱数値から、特図抽選テーブルメモリ124(図13)を参照して表示結果を判別し、さらに、この表示結果に割り当てられている遊技状態を当たりパターンテーブルメモリ125(図14)を参照して判別し、特別遊技状態終了後の遊技状態を「確変状態」とするか、「普通図の時短状態」とするかを判別し、判別した遊技状態に遊技機1を制御する。
【0093】
特定遊技状態終了後に、遊技状態が確変状態或いは普通図の時短状態に設定されると、図10(c)の背景画像を可変表示部43に背景画像として表示することにより、いずれかの遊技状態に設定されたことが遊技者に報知される。ただし、いずれの遊技状態に設定されたのかは報知しない。
【0094】
続いて、特図保留メモリ117の各エントリに格納されている保留情報が、上位に1エントリずつシフトし、新たに第0エントリに格納された保留情報に基づいて、新たな特図ゲームが開始される。そして、設定されている終了条件が達成されるまで、チャンスタイムが続く。このチャンスタイムにおいて、普通図の時短状態に設定されている場合には、図4(b)に示すように、遊技者に有利な状態で普通図ゲームが実行され、単位時間あたりの普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞の可能性が高まり、ひいては、特図ゲームの実行条件の成立の可能性も高まる。
【0095】
遊技者は、このようにして普通図ゲーム及び特図ゲームを行いながら、普通可変入賞球装置6又は特別可変入賞球装置7に遊技球を入賞させ、払出制御部16により払い出される賞球を獲得する。
【0096】
以下、遊技制御部11が実行する処理について、図16〜図26のフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0097】
(普通図ゲームの処理)
遊技制御部11は、例えば、2m秒毎のタイマ割り込み等で、図16のフローチャートに示す普通図柄プロセス処理を開始する。
【0098】
遊技制御部11は、まず、遊技球が通過部材5a〜5dのいずれかを通過したか否かを、通過玉検出器の出力をチェックすることにより検出する(ステップS111)。遊技球の通過を検出した場合(ステップS111;Yes)、始動検出処理を実行し(ステップS112)、遊技球が通過していない場合(ステップS111;No)、始動検出処理(ステップS112)をスキップする。
【0099】
ステップS112の始動検出処理においては、図17に示すように、普通図保留メモリ112の保留数が上限値の4以上であるか否かを判別する(ステップS201)。保留数が4以上であれば、通過部材5a〜5dを遊技球が今回通過したことによる普通図ゲームの始動は無効として特に何も行わず、一方、保留数が上限値の4未満である場合には、乱数プログラムを起動して乱数値を抽出する(ステップS202)。次に、抽出した乱数値を普通図保留メモリ112の空エントリの先頭にセットする(ステップS203)。
【0100】
次に、遊技制御部11は、普通図処理選択フラグメモリ113に格納されている処理選択フラグの値に基づいて、図16に示すステップS100〜104の5つの処理の内のいずれかを選択する。
【0101】
ステップS100の普通図柄通常処理は、普通図処理選択フラグメモリ113にセットされている処理選択フラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理において、遊技制御部11は、普通図保留メモリ112に保留情報が格納されているか否かを判別し、格納されているときに、第1エントリに格納されていた乱数値を読み出し、第2〜第4エントリの各保留情報を1エントリずつ上位にシフトし、処理選択フラグの値を「1」に更新する。
【0102】
ステップS101の普通図柄変動開始処理は、処理選択フラグの値が「1」の場合に実行される処理である。この処理においては、図18に示すように、遊技制御部11は、普通図時短フラグメモリ114とステータスフラグメモリ120とを参照して、現在の遊技状態が確変状態又は普通図の時短状態か否かを判別する(ステップS301)。
【0103】
いずれの状態でもなければ(ステップS301;No)、図12に示す2つの抽選テーブルのうちの通常時抽選テーブル401を選択し(ステップS302)、選択した通常時抽選テーブル401を使用して、ステップS100で普通図保留メモリ112の第1エントリから読み出した乱数値に対応する表示結果(停止図柄)を決定(事前決定)する(ステップS303)。次に、普通図の変動時間として、通常の変動時間(図4(a)では8秒)に対応するカウント値を普通図変動時間タイマ115に設定する(ステップS304)。
【0104】
一方、ステップS301で、遊技状態が、確変状態又は普通図の時短状態に設置されていると判別すると(ステップS301;Yes)、確変・時短時抽選テーブル402を選択し(ステップS305)、選択した確変・時短時抽選テーブル402を使用して、表示結果(停止図柄)を決定(事前決定)する(ステップS306)。次に、普通図の変動時間として、短縮された変動時間(図4(a)では4秒)に対応するカウント値を普通図変動時間タイマ115に設定する(ステップS307)。
【0105】
以上の設定を行った後、選択した最終停止図柄を特定する情報を含む変動開始コマンドを表示制御部13に送信する(ステップS308)。続いて、処理選択フラグの値を「2」に更新する(ステップS309)。
【0106】
ステップS308で送信した変動開始コマンドは、表示制御部13に受信される。表示制御部13は、普通図の表示素子41a、41bを交互に点灯する。
【0107】
図16のステップS102の普通図柄変動処理は、処理選択フラグの値が「2」の場合に実行される処理である。この処理では、遊技制御部11は、図19のステップS401で、普通図変動時間タイマ115のカウント値を1だけ減算する。続いて、普通図変動時間タイマ115の値が「0」であるか否か、すなわち、普通図柄を設定された変動時間だけ変動させたか否かを判別する(ステップS402)。普通図変動時間タイマ115が「0」の場合には、処理選択フラグを「3」とする(ステップS403)。
【0108】
図16のステップS103の普通図柄停止処理は、処理選択フラグの値が「3」の場合に実行される処理である。この処理において、遊技制御部11は、表示制御部13に、変動停止コマンドを送信し、さらに、処理選択フラグの値を「4」に更新する。表示制御部13は、この変動停止コマンドに応答して、変動開始コマンドで指定された最終停止図柄で、表示素子41a,41bの表示を停止させる。遊技制御部11は、最終停止図柄が、当たりに相当する場合には、処理選択フラグを「4」に更新し、ハズレに相当する場合には、処理選択フラグを「0」に更新する。
【0109】
図16のステップS104の普通可変入賞球装置開放処理は、処理選択フラグの値が「4」の場合に実行される処理である。この処理において、遊技制御部11は、図20に示すように、普通図ゲームにより導出された停止図柄が当たりに相当するか、ハズレに相当するかを判別する(ステップS501)。当たりに相当する場合(ステップS501;Yes)には、ステータスフラグメモリ120と普通図時短フラグメモリ114とを参照することにより、遊技状態が、確変状態又は普通図の時短状態に設置されているか否かを判別する(ステップS502)。遊技状態が、通常状態に設定されている、即ち、確変状態又は普通図の時短状態に設置されていなければ(ステップS502;No)、通常の開放処理(図4(a)では1秒1回)を指示する開放指示コマンドを入出力部17に送信する(ステップS503)。また、遊技状態が、確変状態又は普通図の時短状態に設置されていれば(ステップS502;Yes)、遊技者に有利な態様での延長開放処理(図4(b)では0.8秒を2回)を指示する開放指示コマンドを入出力部17に送信する(ステップS504)。続いて、処理選択フラグの値を「0」に更新する(ステップS505)。
【0110】
このようにして、普通図ゲームでは、通過部材5a〜5dのいずれかを遊技球が通過することを契機として、普通図の変動を表示を行って、最終停止図柄が当たりに相当する場合に、普通可変入賞球装置6を、遊技者に不利な閉状態から有利な状態に開放して、遊技を進める。また、遊技状態に応じて、普通図の変動時間や普通可変入賞球装置6の開放時間を制御することにより、遊技者の期待感を高揚させ、興趣性を高めることができる。
【0111】
(特図ゲーム)
次に、特図ゲームの処理を図21〜図26を参照して説明する。
【0112】
遊技制御部11は、例えば、2m秒毎のタイマ割り込み等で、図21のフローチャートに示す特別図柄プロセス処理を開始する。
【0113】
遊技制御部11は、まず、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したか否かを、入賞玉検出器の出力をチェックすることにより検出する(ステップS611)。遊技球が入賞した場合(ステップS611;Yes)、入賞処理を実行し(ステップS612)、遊技球が入賞していない場合(ステップS611;No)、入賞処理(ステップS612)をスキップする。
【0114】
ステップS612の入賞処理においては、図22に示すように、特図保留メモリ117の保留数が上限値の100以上であるか否かを判別する(ステップS701)。保留数が100以上であれば、今回の入賞による特図ゲームの始動は無効として特に何も行わず、一方、保留数が上限値の100未満である場合には、乱数プログラムを起動して乱数値を抽出する(ステップS702)。次に、抽出した乱数値を特図保留メモリ117の空エントリの先頭にセットする(ステップS703)。
【0115】
次に、遊技制御部11は、特図処理選択フラグメモリ119に格納されている処理選択フラグの値に基づいて、図21に示すステップS600〜607の8つの処理の内のいずれかを選択する。
【0116】
ステップS600の特別図柄通常処理は、特図処理選択フラグメモリ119にセットされている処理選択フラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理において、遊技制御部11は、特図保留メモリ117に保留情報が格納されているか否かを判別し、格納されているときに、第1〜第100エントリの各保留情報を1エントリずつ上位にシフトし、新たに第0エントリに格納されていた乱数値を読み出し、処理選択フラグの値を「1」に更新する。
【0117】
ステップS601の特別図柄停止図柄設定処理(表示結果事前決定処理)は、処理選択フラグの値が「1」の場合に実行される処理である。この処理において、遊技制御部11は、図23に示すように、ステータスフラグメモリ120の内容を参照して、現在が確変状態か否かを判別する(ステップS801)。確変状態でなければ、図13に示す通常時抽選テーブル401を選択し(ステップS802)、確変状態であれば、図13に示す確変時抽選テーブルを選択する(ステップS803)。次に、選択した抽選テーブルを使用して、ステップS600で特図保留メモリ117の第0エントリから読み出した乱数値に対応する表示結果(停止図柄)を設定し(ステップS804)、処理選択フラグの値を「2」に更新する(ステップS805)。
【0118】
ステップS602の変動パターン設定処理は、処理選択フラグの値が「2」の場合に実行される処理である。この処理において、遊技制御部11は、特図ゲームを行う際に使用する変動パターンを、図7に示す変動パターンのうちから選択する。
【0119】
この変動パターン設定処理において、遊技制御部11は、図24に示すように、まず、チャンスタイムフラグメモリ121の値から、チャンスタイムが設定されているか否かを判別する(ステップS900)。チャンスタイムが設定されていなければ、ステータスフラグメモリ120に特図時短フラグが設定されているか否か、即ち、特図時短状態の成立により、特図ゲームにおける変動時間を通常よりも短くする時短制御処理が有効状態にされているか否かを判別する(ステップS901)。特図時短フラグがオン(ステップS901;Yes)の場合には、時短用の変動パターンのうちで、且つ、ステップS601で設定された最終停止図柄を導出可能なもののうちから1つを、例えば乱数を発生させる等して選択する(ステップS902)。
【0120】
一方、特図時短フラグがオフの状態にあるときには(ステップS901;No)、時短及びチャンスタイム用以外の変動パターン(通常の変動パターン)のうちで、且つ、ステップS601で設定された最終停止図柄を導出可能なもののうちか1つを、例えば乱数を発生させる等して選択する(ステップS903)。
【0121】
一方、ステップS900において、チャンスタイムフラグメモリ121にチャンスタイムフラグが設定されていると判別すると(ステップS900;Yes)、チャンスタイム用変動パターンで、且つ、ステップS601で設定された最終停止図柄を導出可能なもののうちから1つを選択する(ステップS904)。続いて、消化変動カウンタ123に格納されている変動表示回数(チャンスタイムでの特図ゲームの数)を更新(+1)する(ステップS905)。続いて、今回の変動表示(特図ゲーム)でチャンスタイムが終了するか否かを、消化変動カウンタ123に格納されている変動表示回数とその上限値とを比較することにより判別する(ステップS906)。例えば、チャンスタイムに設定されている遊技状態が「時短:変動表示回数50」である場合、変動表示回数が50になるとチャンスタイムを終了する、その他の場合には、変動表示回数が100で終了となる。今回の変動表示でチャンスタイムが終了であれば(ステップS906;Yes)、チャンスタイムフラグをオフし、さらに、普通図時短フラグメモリ114上の普通図時短フラグをオフする(ステップS907)。
【0122】
ステップS906で、チャンスタイムは今回で終了ではないと判断されたとき、又は、ステップS907でチャンスタイムフラグと普通図時短フラグとをオフした後、特図変動時間タイマ122に、選択した変動パターンに割り当てられている総変動時間(図7)を設定する(ステップS908)。
【0123】
続いて、選択した変動パターンと最終停止図柄を特定する情報を含む変動開始コマンドを表示制御部13に送信する(ステップS909)。また、チャンスタイムフラグが設定されている場合には、ステップS905で設定した変動表示回数も変動開始コマンドに含める。続いて、処理選択フラグの値を「3」に更新する(ステップS910)。
【0124】
ステップS909で送信した変動開始コマンドは、表示制御部13のCPU133に受信される。CPU133は、変動開始コマンドに含まれている情報から、変動表示に使用する変動パターンをROM134から読み出し、さらに、VDP136に指示して、この変動パターンのタイムスケジュールに沿って、特図表示部43に表示している4つの図柄を変動させる処理を行う。なお、チャンスタイム用の変動パターンが選択された場合には、VDP136は、図10(c)に示す背景画像を通知された変動表示回数に基づいて生成し、さらに、図11(a),(b)に示するように、図柄と背景画像とを合成した表示形態で、図柄の変動表示を開始する。
【0125】
図21のステップS603の特別図柄変動処理は、処理選択フラグの値が「3」の場合に実行される処理である。この処理では、遊技制御部11は、図25のステップS1001で、特図変動時間タイマ122のカウント値を1だけ減算する。続いて、特図変動時間タイマ122の値が0であるか否か、すなわち、特別図柄を設定された変動時間だけ変動させたか否かが判別される(ステップS1002)。特図変動時間タイマ122が0の場合には、処理選択フラグを「4」とする(ステップS1003)。
【0126】
図21のステップS604の特別図柄停止処理は、処理選択フラグの値が「4」の場合に実行される処理である。この処理において、遊技制御部11は、表示制御部13に、確定コマンドを送信し、さらに、処理選択フラグの値を「5」に更新する。表示制御部13のCPU133は、この確定コマンドに応答して、VDP136に指示し、変動中の左・中・右の3つの特別図柄431〜433の図柄と第4図柄434の色を変動開始コマンドで指定された最終停止態様で停止させる。遊技制御部11は、最終停止図柄が、当たりに相当する場合には、処理選択フラグを「5」に更新し、さらに、ステータスフラグメモリ120に特定遊技状態を示すフラグを設定する。また、ハズレに相当する場合には、処理選択フラグを「0」に更新する。
【0127】
図21のステップS605の大入賞口開放前処理は、処理選択フラグの値が「5」の場合に実行される処理である。この処理において、遊技制御部11は、特図ゲームにより導出された最終停止図柄(当たり、ハズレ等)に応じて、特別可変入賞球装置(大入賞口)7を開放するか否かを決定する。開放しないときには、処理選択フラグの値を「0」に更新し、開放する場合には、処理選択フラグの値を「6」に更新する。
【0128】
ステップS606の大入賞口開放中処理は、処理選択フラグの値が「6」の場合に実行される処理である。この処理では、遊技制御部11は、開放された大入賞口7への遊技球の入賞処理、賞球の払い出し処理、開放時間の計測処理、表示制御部13を介した表示制御等を行う。遊技制御部11は、入賞球数が所定数に達するか開放時間が所定時間に達すると、処理選択フラグの値を更新する。遊技制御部11は、1回の大当たりについて、大入賞口7の開放回数をカウントしており、処理選択フラグを更新する際に、開放回数が16回に達していれば、大当たり状態を終了する条件が成立したとして処理選択フラグの値を「7」とし、開放回数が16回に達していなければ、大入賞口7を一旦閉成した後、処理選択フラグの値を「5」に更新する。これにより、大当たり状態にあっては、大入賞口7の開閉が16回繰り返されることになる。
【0129】
図21のステップS607の大当たり終了処理は、処理選択フラグの値が「7」の場合に実行される処理であり、遊技制御部11は、大当たり状態を終了させる処理を行い、ステータスフラグメモリ120上の特定遊技状態フラグをオフし、処理選択フラグの値を「0」とする。
遊技制御部11は、さらに、図26に示す処理により、遊技者にとっては、通常よりも遊技状態が有利になっているが、どのような状態になっているのかよく区別のつかない遊技状態であるチャンスタイムに設定する。
【0130】
遊技制御部11は、まず、表示制御部13にチャンスタイムの成立を報知することを指示する表示制御コマンドを送信する。表示制御部13は、この表示制御コマンドに応答して、図27(a)に例示するような、報知画面を表示して、遊技者にチャンスタイムに突入することを報知する(ステップS1101)。
次に、特定遊技状態を導出した特図ゲームの表示結果(ステップS804で事前決定した表示結果)と、図14に示す当たりパターンテーブルの内容から、チャンスタイムで設定すべき遊技状態が、「確変」、「普通図時短」のいずれであるかを判別する(ステップS1102)。例えば、特図ゲームの表示結果が「555赤」であれば、「確変」を設定し、「888青」であれば、普通図時短で、終了条件が特図ゲームを50回実施することであることを判別する。
【0131】
設定すべき遊技状態が「確変」の場合、チャンスタイムフラグメモリ121にチャンスタイムフラグを設定し(ステップS1103)、ステータスフラグメモリ120に確変フラグを設定する(ステップS1104)。なお、「確変」状態は、通常、次の大当たりまで有効である。即ち、確変状態の終了条件は、大当たりが発生することである。
【0132】
一方、設定すべき遊技状態が「普通図時短」の場合、チャンスタイムフラグメモリ121にチャンスタイムフラグを設定し(ステップS1105)、普通図時短フラグメモリ114に普通図時短フラグを設定する(ステップS1106)。さらに、消化変動カウンタ123に、変動表示の回数の上限値(チャンスタイムの終了条件に相当する。この実施形態では50または100回)を設定する(。さらに、消化変動カウンタ123を初期値0にリセットする(ステップS1107)。
【0133】
以後の特図ゲームでは、図10(a)、(b)で示す、タイムチャンス用の変動パターンが選択され、それが図10(c)に示す背景と合成されて表示される。従って、図27に例示するように、遊技者にとっては、自己に有利な状態となっていることはわかるが、確率変動状態か普通図時短状態か正確には区別できない状態で特図ゲームを進行することなる。
【0134】
次に、図16〜図26を参照して説明した動作を、具体例に基づいて説明する。遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞すると、それが、図21のステップS611で検出され、特図保留メモリ117に空きエントリがあれば、対応する乱数値が導出され(図21ステップS612;図22ステップS702)、導出された乱数値が保留情報として特図保留メモリ117に記憶される(図22ステップS703)。
【0135】
処理が進み、この保留情報が第0エントリにシフトすると、ステップS600で、乱数値と図13に示す通常時抽選テーブル411又は確変時抽選テーブル412に基づいて、対応する停止図柄が決定される(図23;ステップS801〜S805)。
【0136】
続いて、ステップS601で、チャンスタイムの設定の有無、当たり・ハズレの別、時短フラグのオン・オフ等の条件に従って、特図ゲームに使用する変動パターンが決定される(図24)。
ここでは、理解を容易にするため、チャンスタイムの設定はないものとする。
続いて、遊技制御部11より表示制御部13に変動開始コマンドが送信され、表示制御部13は、選択したされた変動パターンに従った特別図柄の変動を、図8(a)〜9(c)に例示するように開始する。
【0137】
図柄の変動開始時点で、特図変動時間タイマ122に総変動時間が初期値としてセットされる。特図変動時間タイマ122は、ダウンカウンタであり、図21の特別図柄プロセス処理が実行される度に、ダウンカウントされる。
【0138】
設定時間が経過して、特図変動時間タイマ122のカウント値が0になると、4つの図柄の変動が停止する。
【0139】
その後、最終停止図柄が大当たりに相当するか、ハズレに相当するかにより、ステップS600〜S606の処理が適時実行される。
【0140】
ここで、大当たりになったとすると、ステップS605とS606の処理が適時実行され、遊技者に大量の賞球を提供する。
【0141】
大当たり状態が終了すると、処理はステップS605に移る。
この状態で、遊技制御部11は、表示制御部13に表示制御コマンドを発行し、例えば、図27(a)に示す画面により、遊技者に、チャンスタイムが成立したことを報知する(ステップS1101)。この段階では、遊技者は、遊技状態が確変状態に設定されたのか、時短状態に設定されたのかを判別することはできないが、通常よりも有利な状態にあることが理解できる。(確変状態にあるか、時短状態にあるかを判別するためには、図14に示す組み合わせパターンを全て記憶している必要がある)。
【0142】
次に、大当たりに至った図柄から、大当たり終了後に確変状態を設定すべきか、時短状態を設定すべきかを判定する(ステップS1102)。「確変」を設定する場合には、ステータスフラグメモリ120に確変フラグを設定し、チャンスタイムフラグメモリ121にチャンスタイムフラグを設定する(ステップS1103,S1104)。一方、「普通図時短」を設定する場合には、普通図時短フラグメモリ114に時短フラグを設定し、チャンスタイムフラグメモリ121にチャンスタイムフラグを設定し、さらに、消化変動カウンタ123に変動表示数を設定する(ステップS1105〜S1107)。
【0143】
以後、図27(b)〜(h)に模式的に示すように、「確変」と「普通図時短」とで、同一の変動パターン及び演出で特図ゲームが実行され、処理が進むたびに、画面右上の変動表示回数が更新される。
「確変」であれば、この間、大当たりとなる確率が高い状態で(確変時抽選テーブル412を用いて)、特図ゲームが実行される。また、図4(b)に示すように普通図ゲームにおける普通図の変動時間が通常より短くなる。さらに、開放時間が実効的に長くなるという遊技者に有利な特定態様で普通可変入賞球装置6が開放する。このため、遊技球が入賞し易くなり、特図ゲームの始動条件が成立し易くなる。従って、遊技者に非常に有利な遊技状態になる。
一方、「普通図時短」の状態では、大当たりとなる確率は通常と同一であるが、図4(b)に示すように普通図ゲームに普通図の変動時間が通常より短くなり、さらに、当たりとなったときに普通可変入賞球装置6が開放する時間が実効的に長くなるため、入賞し易くなり、特図ゲームの始動条件が成立し易くなる。従って、遊技者に有利な遊技状態になる。
【0144】
例えば、遊技状態が「普通図時短:変動表示回数50」の場合には、図27(a)から(d)に示すように遊技が進み、特図ゲームの数が50回に到達すると、チャンスタイムフラグ及び時短フラグがリセットされ、図27(e)に示すように、通常の遊技状態に戻る。遊技者は、図27(e)に示す表示から(「チャンスタイムな」どの背景画像がないことから)、遊技状態が「普通図時短:変動表示回数50」であったことを認識できる。
【0145】
一方、図27(d)の状態から図27(f)の状態に遊技が進み、図27(f)〜(g)に示すように、チャンスタイムが、第51回目の変動表示以降もチャンスタイムが継続する場合には、遊技者は、遊技状態が「確変」又は「普通図時短:変動表示回数100」のいずれかであることを認識できる。
【0146】
そして、例えば、チャンスタイムが100ラウンドで終了して、図27(g)の表示から図27(e)の表示に進んだ場合には、遊技者は、遊技状態が「時短:変動表示回数100」であったことを認識できる。一方、表示が図27(g)から図27(h)に進んで、チャンスタイムが、第101ラウンド以降も継続する場合には、遊技者は、遊技状態が「確変」であることを認識できる。
【0147】
以上説明したように、この実施の形態によれば、特定遊技状態の終了後、通常状態よりも特定有利状態となる確率が向上した確変状態等の確率向上状態又は特定有利状態とは異なるが大当たりとなる確率が通常よりも高い時短状態等の特定有利状態に制御されることを実質的に同一の変動パターン及び背景画像という実質的に同一の報知態様により報知する。従って、遊技者は、遊技状態がいずれの状態に制御されているのか分からず、特定遊技状態終了後も、期待感を持続することができる。
【0148】
また、上記実施の形態では、遊技者が注目する識別情報の背景表示を用いて報知を行うので、遊技者の認識が容易である。さらに、表示からは、遊技者は、遊技状態が確変状態と時短状態のいずれに制御されているのか判別が付かず、期待感を維持させることができる。一方、確変状態状態或いは時短状態の制御が終了した段階で、その終了条件の差から、いずれの状態に判断されていたのかを判別することが可能となる。
【0149】
また、チャンスタイムにおいては、識別情報の変動表示の実行時間を、確率向上状態及び特定有利状態以外の期間よりも短縮する制御を行っているので、所定期間当たりに実行可能な変動表示の回数が増加され、遊技者に有利となり、興趣性が向上する。
【0150】
なお、この発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。
【0151】
例えば、上記実施の形態では、チャンスタイムにあること(確変又は普通図時短のいずれかの状態にあること)を図10(c)に示す背景表示で報知したが、チャンスタイムにあることの報知の手法は任意である。例えば、背景表示の色をそれまでの色と変更すること(例えば、それまでの白い背景が赤い背景に変わる)、特定のキャラクタを表示すること(例えば、特徴的な人間、動物、機械などが特図表示部43に表示する)、枠表示ランプ9などの任意のランプ(遊技部2内でも外でもよく、また、専用でも他の機能と共用でもよい)を点灯・消灯・点滅・表示色の変更などを行うこと、等により、表示させてもよい。
【0152】
また、例えば、「確変」に設定されているチャンスタイムで、50回のラウンドが終了した時点で、或いは、100回のラウンドが終了した時点で、任意の演出表示を行うようにしてもよい。このようにすれば、遊技状態が確変状態であるか時短状態である分からないまま遊技を進めてきた遊技者が、遊技状態が確変状態であることを認識でき、興趣性が向上する。この場合には、例えば、図28(a)に示すように、図24のステップS908と909の間に、変動表示数が51回又は101回のときに、判別結果に応じた演出表示を行う指示を変動開始コマンドに含めるステップを配置すればよい。表示制御部13は、遊技制御部11からの変動開始コマンドに、報知の指示をが含まれている場合には、例えば、「確変又は時短100回」或いは「確変:おめでとう!」などのメッセージを表示する等の演出表示を行う。
【0153】
また、例えば、図28(b)に示すように、図24のステップS908と909の間に、変動表示数が50回又は100回のときに、チャンスタイムが終了するかもしれない旨の演出表示を行う指示を変動開始コマンドに含めるステップを配置してもよい。表示制御部13は、遊技制御部11からの変動開始コマンドに、演出表示の指示が含まれている場合には、例えば、「チャンスタイム終わりかな?」などのメッセージを表示する等の演出表示を行う。
【0154】
また、例えば、上記実施の形態においては、大当たり終了後のチャンスタイムに、「確変」と普通図ゲームの変動時間を通常よりも短くする意味での「普通図時短」の一方を設定したが、チャンスタイムには、「確変」と特図ゲームにおける識別情報の変動時間を通常よりも短くする意味での「特図時短」との一方を設定することも可能である。さらには、所定時間あたりに特図ゲームの始動条件が成立する回数を増加させる「普通図時短」、「普通可変入賞球装置の開放時間の延長」、「特図時短」等の特定有利状態と、所定時間あたりに特図ゲームの始動条件が成立する回数を増加させるとともに特定遊技状態となる確率を向上する「確変」状態とのいずれかに遊技状態を制御できるならば、特定遊技状態が終了した後の遊技状態の設定は任意である。
【0155】
さらに、上記実施の形態においては、理解を容易にするために、普通図の時短と特図の時短とを区別したが、「時短」という状態を設定し、この状態では、普通図ゲームの変動時間と特図ゲームの変動時間とが共に通常よりも短縮されるように制御してもよい。
【0156】
上記実施の形態においては、普通図の時短時に、普通図の変動時間を通常よりも短くし、さらに、当たりの場合に、普通可変入賞球装置6を2回開くようにしたが、1)普通図の変動時間を通常よりも短くし、当たりの場合の普通可変入賞球装置6の開放は通常と同一、2)普通図の変動時間を通常と同一とし、当たりの場合の普通可変入賞球装置6の開放は通常より長い、というようにしてもよい。また、普通可変入賞球装置6を開放する時間や回数は、任意である。
【0157】
さらに、上記実施の形態では、チャンスタイムとして、普通図の時短が設定されている場合に、普通図の変動時間を必ず短くしたが、例えば、図18のステップS307の処理で、乱数を抽出し、乱数値に応じて、短縮変動時間を設定したり、通常変動時間を設定したりするようにしてもよい。このような構成とすれば、チャンスタイムがどのような遊技状態に設定されてるのか、さらに分かりにくくなる。
【0158】
また、上記実施の形態では、特定遊技状態の終了後に、図26の処理で「確変」と「普通図時短」のいずれに設定するかを判別しているが、図22の入賞処理において、この判別を行って、特図保留メモリ117に保留情報の一部として判別結果を格納しておき、図26のチャンスタイム設定処理においては、保留情報に含まれている情報に基づいて制御を進めるようにしてもよい。
【0159】
さらに、普通図ゲームや特図ゲームにおいて、表示結果を決定する手法なども任意である。例えば、入賞時に乱数を導出して、この乱数で大当たりとするか否かを決定し(特別図柄431〜433を揃えるか否かを決定し)、大当とすることを決定したときに、別の乱数を抽出して、図14に示すどの図柄パターンにするかを決定するようにしてもよい。
【0160】
特図ゲームにおいて変動中の図柄を停止する順番も任意である。例えば、3つの特別図柄431〜433を停止して大当たりとするか否かを遊技者に報知し、その後、第4図柄434を停止するようにしてもよい。
【0161】
また、特定遊技状態終了後に、遊技状態を「特定遊技状態(大当たり)になる確率は変更されないが、特定遊技状態に制御される機会を増加させうる状態(特定有利状態)」を設定するのは、「確変」や「時短」状態でないタイミング(遊技者に有利な状態に設定されていない状態)中であることを条件としてもよい。
【0162】
上記実施の形態において示した数値は一例であり、任意に変更可能である。例えば、上述の例では、チャンスタイムにおける時短状態の終了条件(上限値)として、変動表示を50回と100回を示したが、その値と種類は任意に設定可能である。また、特図保留メモリ117の保留数の上限値を100としたが、保留数の上限値は任意である。
【0163】
普通図ゲームや特図ゲームの実行条件を成立させる方法も上記実施の形態に限定されない。例えば、特定の入賞口への遊技球の入賞を普通図ゲームの実行条件としたり、特定のゲートの遊技球の通過や特定の非可変型の入賞口への遊技球の入賞を特図ゲームの実行条件としてもよい。
【0164】
なお、図1及び図2に示した装置構成、図3及び図6に示すブロック構成や、図8〜図11に示した変動パターン、図16〜図26に示すフローチャートの構成は任意に変更及び修正が可能である。
【0165】
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0166】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等にいったん格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0167】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、以下に示す効果を有する。
【0168】
請求項1に記載の遊技機によれば、確率向上状態又は特定有利状態に制御されることを実質的に同一の報知態様により報知する。従って、遊技者は、遊技状態がいずれの状態に制御されているのか分からず、期待感を持続することができる。
【0171】
請求項に記載の遊技機によれば、遊技者が注目する識別情報の背景表示を用いて報知を行うので、遊技者の認識が容易である。
【0172】
請求項に記載の遊技機によれば、所定期間あたりに実行可能な変動表示の回数が増加され、遊技者に有利となり、興趣性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面図である。
【図3】遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。
【図4】遊技状態に応じて、普通図の表示変動時間と普通可変入賞球装置の開閉動作とが変化する様子を説明するための図である。
【図5】可変表示部に表示される図柄の例を示す図である。
【図6】遊技制御基板の構成を示す図である。
【図7】変動パターンメモリの内容の例を示す図である。
【図8】変動パターンの例を示す図である。
【図9】変動パターンの例を示す図である。
【図10】(a)と(b)は変動パターンの例を示す図であり、特に、チャンスタイムで使用される変動パターンの例を示す。(c)は、チャンスタイムで図柄の背景に表示される背景画像の例を示す図である。
【図11】チャンスタイムに特図表示部に表示される画像の例を示す図であり、(a)は、図10(a)示す変動パターンに沿って変動する図柄と図10(c)に示す背景画像とが合成して表示される画像の例、(b)は、図10(b)示す変動パターンに沿って変動する図柄と図10(c)に示す背景画像とが合成して表示される画像の例を示す。
【図12】普通図ゲーム用の抽選テーブルの例を示す図である。
【図13】特図ゲーム用の抽選テーブルの例を示す図である。
【図14】当たりパターンテーブルの例を示す図である。
【図15】表示制御部の構成例を示す図である。
【図16】遊技制御基板による普通図ゲームの制御を中心とする処理例を示すフローチャートである。
【図17】図16における始動処理の詳細を示すフローチャートである。
【図18】図16における普通図柄変動開始処理の詳細を示すフローチャートである。
【図19】図16における普通図柄変動処理の詳細を示すフローチャートである。
【図20】図16における普通可変入賞球装置開放処理の詳細を示すフローチャートである。
【図21】遊技制御基板による特図ゲームの制御を中心とする処理例を示すフローチャートである。
【図22】図21における入賞処理の詳細を示すフローチャートである。
【図23】図21における表示結果事前決定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図24】図21における変動パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図25】図21における特別図柄変動処理の詳細を示すフローチャートである。
【図26】図21におけるチャンスタイム設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図27】チャンスタイムの表示の流れを模式的に示す図である。
【図28】図26のフローチャートの変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 … パチンコ遊技機(遊技機)
2 … 遊技盤(ゲージ盤)
3 … 遊技機用枠(台枠)
4 … 表示装置(特別図柄表示装置)
5a〜5d … 通過部材
6 … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … ランプ
10 … 電源部(電源基板)
11 … 遊技制御部(主制御基板)
12 … 入出力部
13 … 表示制御部(図柄制御基板)
14 … 音声制御部(音声制御基板)
15 … ランプ制御部(ランプ制御基板)
16 … 払出制御部(払出制御基板)
17 … 情報出力部(外部端子基板)
21 … 風車
22 … アウト口
41 … 普通図表示部
42 … 普通図保留表示部
43 … 特図表示部
44 … 特図保留表示部
71 … 開閉板
111 … プロセッサ
112 … 普通図保留メモリ
113 … 普通図処理選択フラグメモリ
114 … 普通図時短フラグメモリ
115 … 普通図変動時間タイマ
116 … 普通図抽選テーブルメモリ
117 … 特図保留メモリ
118 … 変動パターンメモリ
119 … 特図処理選択フラグメモリ
120 … ステータスフラグメモリ
121 … チャンスタイムフラグメモリ
122 … 特図変動時間タイマ
123 … 消化変動カウンタ
124 … 特図抽選テーブルメモリ
125 … 当たりパターンテーブルメモリ

Claims (3)

  1. 特定の普通始動条件の成立により普通識別情報の変動表示を行う普通識別情報変動表示手段と、
    前記普通識別情報の変動表示の表示結果を決定する普通識別情報表示結果事前決定手段と、
    前記普通識別情報表示結果事前決定手段が表示結果を所定の表示結果とすることを決定したときに、前記普通識別情報変動表示手段による変動表示の表示結果として前記所定の表示結果を導出表示させた後に、普通可変入賞装置を遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させる普通可変入賞装置制御手段と、
    前記普通可変入賞装置に遊技球が入賞することにより各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行う変動表示手段と、
    識別情報の変動表示の表示結果を決定する表示結果事前決定手段と、
    前記表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに、前記変動表示手段による変動表示の表示結果として前記特定表示結果を導出表示させた後に、遊技状態を特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段と、
    前記特定遊技状態制御手段が遊技状態を前記特定遊技状態に制御した後に、前記普通識別情報の変動表示の実行時間を短縮する制御を行う特定有利状態と、前記普通識別情報の変動表示の実行時間を前記特定有利状態と同一の態様で短縮する制御を行うとともに前記表示結果事前決定手段が表示結果を前記特定表示結果とすることを決定する確率を向上する確率向上状態と、のいずれかに遊技状態を制御する特別遊技状態制御手段と、
    遊技状態が前記確率向上状態に制御されているとき及び前記特定有利状態に制御されているときに、遊技状態が前記確率向上状態又は前記特定有利状態に制御されていることを同一の報知態様により報知する特別遊技状態報知手段と、
    前記変動表示手段による変動表示に用いられる変動表示パターンデータとして、前記確率向上状態に制御されているときと前記特定有利状態に制御されているときとに共通して用いられる複数種類の特別遊技状態用変動表示パターンデータと、通常遊技状態に制御されているときに用いられ、前記確率向上状態又は前記特定有利状態に制御されているときとは態様の異なる複数種類の通常遊技状態用変動表示パターンデータと、を記憶する変動表示パターンデータ記憶手段と、
    遊技状態が前記確率向上状態又は前記特定有利状態に制御されているとき、前記表示結果事前決定手段の決定結果に応じた特別遊技状態用変動表示パターンデータを選択する一方で、遊技状態が通常遊技状態に制御されているとき、前記表示結果事前決定手段の決定結果に応じた通常遊技状態用変動表示パターンデータを選択する変動表示パターンデータ選択手段と、
    を備え、
    前記特別遊技状態制御手段は、
    遊技状態を前記確率向上状態に制御しているときには、前記特定遊技状態制御手段が前記変動表示手段に前記特定表示結果を導出表示させて前記特定遊技状態に制御するまで遊技状態を当該確率向上状態に継続制御する一方、
    遊技状態を前記特定有利状態に制御しているときには、前記変動表示手段による変動表示の表示結果が所定回数導出表示されるか、あるいは前記変動表示手段による変動表示の表示結果が前記所定回数導出表示される前に前記特定遊技状態制御手段が前記変動表示手段に前記特定表示結果を導出表示させて前記特定遊技状態に制御するまで遊技状態を当該特定有利状態に継続制御し、
    さらに、
    前記特別遊技状態制御手段が遊技状態を前記確率向上状態に制御しているときにおいて前記変動表示手段による変動表示の表示結果が前記所定回数導出表示されたときに、遊技状態が前記確率向上状態に制御されていることを遊技者が認識できる態様で演出表示する演出表示手段を備え、
    遊技状態が前記特定有利状態に制御されているときに前記変動表示手段による変動表示の表示結果が前記所定回数導出表示されたときには、当該特定有利状態が終了するとともに前記特別遊技状態報知手段による報知が終了し、
    遊技状態が前記確率向上状態に制御されているときに前記変動表示手段による変動表示の表示結果が前記所定回数導出表示されたときには、当該確率向上状態が継続するとともに遊技状態が前記確率向上状態に制御されていることを前記演出表示手段により遊技者が認識できる態様で演出表示され、
    遊技状態が前記確率向上状態と前記特定有利状態とのいずれかに制御されて前記変動表示手段による変動表示の表示結果が前記所定回数導出表示される前に前記特定遊技状態制御手段が前記変動表示手段に前記特定表示結果を導出表示させたときには、前記特別遊技状態報知手段が前記同一の報知態様での報知を行っている状態から遊技状態が前記特定遊技状態に制御される、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記特別遊技状態報知手段は、前記識別情報の変動表示における背景表示を用いて報知する、ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記特別遊技状態制御手段は、前記確率向上状態及び前記特定有利状態において、前記識別情報の変動表示の実行時間を、同一の態様で前記確率向上状態及び前記特定有利状態以外の期間よりも短縮する制御を行う、ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
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