JP2004298464A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】変動表示における遊技者の興趣を向上させる演出を可能とすることである。
【解決手段】パチンコ遊技機の特図ゲームにおける演出の場面で、複数の特別図柄の画像を、予め軌道データにより定義される始点座標に重ねて配置する。以後、タイマが一定時間を計時する度に、軌道データに従って、各特別図柄の表示位置と表示サイズと透明度とを順次変更することにより、表示領域内の始点座標から任意の座標に向かっう複数の曲線軌道に沿って移動する特別図柄の画像を生成する。この画像を特図表示部に供給して表示させる。
【選択図】 図12
【解決手段】パチンコ遊技機の特図ゲームにおける演出の場面で、複数の特別図柄の画像を、予め軌道データにより定義される始点座標に重ねて配置する。以後、タイマが一定時間を計時する度に、軌道データに従って、各特別図柄の表示位置と表示サイズと透明度とを順次変更することにより、表示領域内の始点座標から任意の座標に向かっう複数の曲線軌道に沿って移動する特別図柄の画像を生成する。この画像を特図表示部に供給して表示させる。
【選択図】 図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機に係り、特に、識別情報の変動表示を用いて遊技を行う遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(以下LCD:Liquid Crystal Display)等の表示装置上に所定の識別情報(以下、表示図柄)を更新表示させることで変動表示を行い、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる変動表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
【0003】
変動表示ゲームとしては、主に、前述した表示装置を画像表示装置として用いることにより行うもの(以下、特図ゲーム)がある。特図ゲームは、所定領域を通過する遊技球の検出に伴って表示図柄の更新表示を行い、表示図柄の更新表示が完全に停止した際の停止図柄が特定表示結果となっている場合を「大当たり」とするゲームである。特図ゲームにおいて「大当たり」となると、大入賞口またはアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。
【0004】
特図ゲームにおいて大当たりとなり、特別電動役物が開放状態となることにより、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態となることを特定遊技状態という。特定遊技状態となるためには、通常、変動表示装置に表示される表示図柄の停止図柄が予め定められた特定表示結果となること(一般的には表示図柄が同一図柄で揃うこと)が条件となる。
【0005】
特図ゲームでは、停止図柄が特定表示結果となって、「大当たり」となるか否かに遊技者の最大の関心が払われることになる。そこで、特図ゲームでの興趣を高めるために、停止図柄を導出する過程で、いわゆるリーチ演出を行うものが提供されている。
【0006】
さらに、遊技者に対するサービスとして、大当たりの発生やリーチ演出となることを事前に遊技者に予告する演出表示を行うものがある(例えば、特許文献1)。
【0007】
このような従来の遊技機においては、識別情報を上下方向にスクロールさせるのが一般的な通常の変動表示対象であったが、そのような一般的な変動表示態様に代わる新たな種類の変動表示態様として、識別情報を所定の回転軸周りに回転される変動表示を行うものがある(特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−325590号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の遊技機では、新たな種類の変動表示態様が前述した一般的な変動表示態様の代わりに通常の変動表示対象として用いられるので、変動表示態様に新しさがあっても変動表示が単調化し、遊技者の興趣が低下するという問題があった。
【0010】
この発明は、係る実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、変動表示における遊技者の興趣を向上させる演出をすることが可能な遊技機を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願の請求項1に記載の遊技機は、
識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段(例えば、特図表示部43)と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果(大当たり)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段(遊技制御部11と表示制御部13)と、を備える遊技機であって、
前記制御手段(11,13)は、
前記識別情報の変動開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段(例えば、プロセッサ111によるステップS303の処理)と、
前記識別情報の変動中に、所定の演出表示開始条件が成立したか否かを判定する演出表示開始条件成立判定手段(例えば、CPU154によるステップS803,S805,S807の処理)と、
前記識別情報の画像を記憶するための識別情報画像記憶手段(例えば、キャラクタROM158)と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段(例えば、ROM155の軌道データを記憶する部分)と、
i) 前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記演出表示開始条件成立判定手段が前記演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段(遊技制御部11による図21〜図24の処理と表示制御部13全体による図28の処理)と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段(例えば、VDP157のうち、VRAM159に展開された画像データを読み出してLCD駆動回路160に提供する部分)と、
を備える、ことを特徴とする。
【0012】
請求項1の構成によれば、曲線軌道に沿って識別情報を移動表示させることが可能となる。これにより、通常の表示対象とは異なる変動表示態様で識別情報が表示される。これにより、表示態様の単調化を防ぐことができるとともに、識別情報に対する遊技者の興味を引きつけることができ、識別情報の表示態様の多彩化という面から変動表示における遊技者の興趣を向上させる演出をすることができる。
【0013】
上記目的を達成するため、本願の請求項2に記載の遊技機は、
識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段(例えば、特図表示部43)と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果(大当たり)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段(11,13)と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段(11,13)は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段(11)と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段(13)とを備え、
前記遊技制御手段(11)は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段(例えば、入賞玉検出器6c)と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果(大当たり)とするか否かを判定する表示結果判定手段(例えば、プロセッサ111と大当たり抽選テーブルメモリ114によるステップS401〜S404の処理)と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段(例えば、プロセッサ111によるステップS301〜S303の処理)と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段(例えば、プロセッサ111と通信I/F126とによるステップS523の処理)と、を備え、
前記表示制御手段(13)は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段(例えば、通信I/F151とCPU154)と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段(例えば、キャラクタROM158)と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段(例えば、ROM155のうち、軌道データを記憶した部分)と、
前記識別情報の変動表示中に、所定の演出表示開始条件が成立したか否かを判定する演出表示開始条件成立判定手段(例えば、CPU154によるステップS803,S805,S807の処理)と、
i)前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記演出表示開始条件成立判定手段が前記演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段(例えば、遊技制御部11による図21〜図24の処理と表示制御部13全体による図28の処理)と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段(例えば、VDP157のうち、VRAM159に展開された画像データを読み出してLCD駆動回路160に提供する部分)と、
を備える、ことを特徴とする。
【0014】
請求項2の構成によれば、遊技機の制御の分担が遊技の進行を制御する遊技制御手段と表示の制御を担当する表示制御手段とで分担される。従って、遊技制御手段の制御負担を抑え、制御及び構成を簡易にできる。また、この構成によれば、曲線軌道に沿って識別情報を移動表示させることが可能となる。これにより、通常の表示対象とは異なる変動表示態様で識別情報が表示される。これにより、表示態様の単調化を防ぐことができるとともに、識別情報に対する遊技者の興味を引きつけることができ、識別情報の表示態様の多彩化という面から変動表示における遊技者の興趣を向上させる演出をすることができる。
【0015】
上記目的を達成するため、本願の請求項3に記載の遊技機は、
識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段(例えば、特図表示部43)と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果(大当たり)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段(例えば、遊技制御部11と表示制御部13)と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段(例えば、遊技制御部11)と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段(例えば、表示制御部13)とを備え、
前記遊技制御手段(11)は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段(例えば、入賞玉検出器6c)と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果(大当たり)とするか否かを判定する表示結果判定手段(プロセッサ111によるステップS301〜S303の処理)と、
前記識別情報の変動表示をリーチ変動態様とすることを事前に予告するリーチ予告又は変動表示を特定表示結果とすることを事前に予告する特定表示結果予告を行うことを抽選する予告抽選手段(例えば、プロセッサ11によるステップS501〜S507の処理又はS513〜S518の処理)と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段(プロセッサ111によるステップS301〜S303の処理)と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と前記予告抽選手段による予告抽選の結果と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段(プロセッサ111と通信I/F126によるステップS523の処理)と、を備え、
前記表示制御手段(13)は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記予告抽選の結果と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段(例えば、通信I/F151とCPU154)と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段(例えば、キャラクタROM158)と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段(例えば、ROM155の軌道データを記憶する部分)と、
前記入力手段が入力した前記予告抽選の結果に従って、前記識別情報の変動表示中に、所定の予告演出表示開始条件が成立したか否かを判定する予告演出表示開始条件成立判定手段(例えば、CPU154によるステップS803,S807)と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記予告演出表示開始条件成立判定手段が前記予告演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段(例えば、遊技制御部11による図21〜図24の処理と表示制御部13全体による図28、図28の処理)と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段(例えば、VDP157のうち、VRAM159に展開された画像データを読み出してLCD駆動回路160に提供する部分)と、
を備える、ことを特徴とする。
【0016】
請求項3の構成によれば、リーチ予告演出或いは特定表示結果予告演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。
【0017】
上記目的を達成するため、本願の請求項4に記載の遊技機は、
識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段(例えば、特図表示部43)と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果(大当たり)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段(11,13)と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段(11,13)は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段(11)と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段(13)とを備え、
前記遊技制御手段(11)は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段(例えば、入賞玉検出器6c)と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果(大当たり)とするか否かを判定する表示結果判定手段(プロセッサ111によるステップS401〜S404の処理)と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段(プロセッサ111によるステップS301〜S303の処理)と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段(例えば、プロセッサ111と通信I/F126とによるステップS523の処理)と、を備え、
前記表示制御手段(13)は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段(例えば、通信I/F151とCPU154)と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段(例えば、キャラクタROM158)と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段(例えば、ROM155のうち、軌道データを記憶した部分)と、
前記識別情報の変動表示をリーチ変動態様とすることを事前に予告するリーチ予告又は変動表示を特定表示結果とすることを事前に予告する特定表示結果予告を行うことを抽選する予告抽選手段(CPU154と、図36におけるリーチ予告抽選テーブルメモリ119,図38における大当たり予告抽選テーブルメモリ117及びリーチ予告抽選テーブルメモリ119)と、
前記予告抽選手段による予告抽選の結果に従って、前記識別情報の変動表示中に、所定の予告演出表示開始条件が成立したか否かを判定する予告演出表示開始条件成立判定手段(CPU154によるステップS803,S805,S807の処理)と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記予告演出表示開始条件成立判定手段が前記予告演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段(例えば、遊技制御部11による図21〜図24の処理と表示制御部13全体による図28の処理)と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段(例えば、VDP157のうち、VRAM159に展開された画像データを読み出してLCD駆動回路160に提供する部分)と、
を備える、ことを特徴とする。
【0018】
請求項4の構成によれば、表示制御手段が、予告の有無を判別して、予告演出表示を行うので、遊技制御手段の制御負担を抑えつつ、リーチ予告演出或いは特定表示結果予告演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。
【0019】
上記目的を達成するため、本願の請求項5に記載の遊技機は、
識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段(43)と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果(大当たり)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段(11,13)と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段(11,13)は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段(11)と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段(13)とを備え、
前記遊技制御手段(11)は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段(入賞玉検出器6c)と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果(大当たり)とするか否かを判定する表示結果判定手段(プロセッサ111によるステップS401〜S404の処理)と、
前記識別情報の変動表示をリーチ変動態様とすることを抽選するリーチ抽選手段(プロセッサ111によるステップS508〜S510の処理)と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段(プロセッサ111によるステップS301〜S303の処理)と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と前記リーチ抽選手段によるリーチ抽選の結果と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段(プロセッサ111と通信I/F126によるステップS523の処理)と、を備え、
前記表示制御手段(13)は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記リーチ抽選の結果と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段(通信I/F151とCPU154)と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段(例えば、キャラクタROM158)と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段(例えば、ROM155の軌道データテーブル174)と、
前記入力手段が入力した前記リーチ抽選の結果に従って、前記識別情報の変動表示中に、所定のリーチ演出表示開始条件が成立したか否かを判定するリーチ演出表示開始条件成立判定手段(例えば、CPU154によるステップS805の処理)と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記リーチ演出表示開始条件成立判定手段が前記リーチ演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段(CPU154によるステップS802の処理と図28の処理、CPU154とVDP157とによる図30の処理)と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段(例えば、VDP157のうち、VRAM159に展開された画像データを読み出してLCD駆動回路160に提供する部分)と、
を備える、ことを特徴とする。
【0020】
請求項5の構成によれば、リーチ変動或いはリーチ演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。
【0021】
上記目的を達成するため、本願の請求項6に記載の遊技機は、
識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段(例えば、特図表示部43)と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果(大当たり)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段(11,13)と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段(11,13)は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段(11)と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段(13)とを備え、
前記遊技制御手段(11)は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段(入賞玉検出器6c)と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果(大当たり)とするか否かを判定する表示結果判定手段(例えば、プロセッサ111によるステップS401〜S407、S411,S412の処理)と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段(例えば、プロセッサ111によるステップS301〜S303の処理)と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段(プロセッサ111によるステップS523の処理、通信I/F126)と、を備え、
前記表示制御手段(13)は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段(例えば、通信I/F151とCPU154)と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段(例えば、キャラクタROM158)と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段(例えば、ROM155、軌道データテーブル174)と、
前記識別情報の変動表示をリーチ変動態様とすることを抽選するリーチ抽選手段(CPU154によるステップS508〜S512,S520の処理)と、
前記リーチ抽選手段によるリーチ抽選の結果に従って、前記識別情報の変動表示中に、リーチ演出表示開始条件が成立したか否かを判定するリーチ演出表示開始条件成立判定手段(例えば、CPU154によるステップS805の処理)と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記リーチ演出表示開始条件成立判定手段が前記リーチ演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段(CPU154によるステップS802の処理と図28の処理、CPU154とVDP157とによる図30の処理)と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段(例えば、VDP157のうち、VRAM159に展開された画像データを読み出してLCD駆動回路160に提供する部分)と、
を備える、ことを特徴とする。
【0022】
請求項6の構成によれば、リーチ変動或いはリーチ演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。さらに、表示制御手段で、予告抽選を行うことにより、遊技の進行を制御する遊技制御手段の制御負担を抑えることができる。
【0023】
前記軌道データ(例えば、図16(a)、(b)のデータ)は、例えば、前記定義した曲線軌道に沿って移動する識別情報の画像の該移動する位置に応じた画像サイズを指定するサイズ指定データ(例えば、図柄サイズS)を含み、前記表示画像生成手段は、前記サイズ指定データに基づいた画像サイズで前記識別情報の画像を前記軌道データで定義される曲線軌道に沿って移動する画像生成手段(例えば、CPU154によるステップS1001の処理、VDP157によるステップS1003の処理)を備える。この構成によれば、識別情報を曲線軌道に沿って移動させながら、そのサイズを制御できる。従って、識別情報の移動の態様とサイズの変化の態様との組み合わせにより、興趣を高めることができる。
【0024】
また、前記軌道データ(例えば、図16(a)、(b)のデータ)は、前記定義した曲線軌道に沿って移動する識別情報の画像の該移動する位置に応じた透明率を規定する透明率指定データ(例えば、透明度T)を含み、前記表示画像生成手段は、前記透明率指定データに基づいた透明率(例えば、CPU154によるステップS1001の処理、VDP157によるステップS1003の処理)で前記識別情報の画像を前記軌道データで定義される曲線軌道に沿って移動する画像生成手段を備えるようにしてもよい。この構成によれば、識別情報を曲線軌道に沿って移動させながら、その透明度を制御できる。従って、識別情報の移動の態様と透明度の変化の態様との組み合わせにより、興趣を高めることができる。
【0025】
前記軌道データは、前記識別情報の種類毎に、曲線軌道を定義するものでもよい。この構成によれば、各識別情報が特定の曲線軌道に沿って移動する。従って、遊技者は、識別情報の移動の態様を予想でき、他の移動の態様と適宜組み合わせることにより、興趣を高めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。
【0027】
本実施形態における遊技機は、LCD等からなる画像表示装置により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader )式の第1種パチンコ遊技機や、LCDを搭載したスロットマシン等の遊技機である。
【0028】
また、パチンコ遊技機等の弾球遊技機で、画像表示装置を有するものであれば、例えば、第2種あるいは第3種に分類されるパチンコ遊技機や、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる画像表示装置を有し、特図ゲームに相当する演出表示を行うことが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。
【0029】
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。
【0030】
遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技領域のほぼ中央位置には、表示装置4が設けられている。表示装置4の下側には、特別図柄の変動を許容する始動機能を有する普通可変入賞球装置6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下側には、特別可変入賞球装置(大入賞口)7が配置されている。また、遊技領域内には、通過部材5a〜5dが配置されている。
【0031】
表示装置4には、普通図表示部41と、普通図保留表示部42と、特図表示部43と、特図保留表示部44と、が配置されている。
【0032】
普通図表示部41は、表示装置4の上部に配置され、当たりとハズレを示す普通図柄(図1では、○(丸)と×(ばつ)を表す図柄)の表示素子41aと41bとから構成され、通過部材5a〜5dのいずれかを遊技球が通過することが実行条件となる普通図ゲームにおいて、所定時間交互に表示される(普通図柄の変動表示)。変動が終了して、最終的に当たりの表示素子41aが表示されると、「普通図当たり」状態となり、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片6a・6bを開放制御する。
【0033】
普通図保留表示部42は、普通図柄の変動の保留数を表示する。即ち、通過部材5a〜5dのいずれかを遊技球が通過して、普通図柄の変動表示の実行条件が成立しても、従前の普通図ゲームが実行中である等の理由のために、開始条件が成立していない実行条件が発生する場合がある。後述する普通図保留メモリ112(図4)は、この開始条件が成立していない状態を上限値(この実施形態では4)まで記憶する。普通図保留表示部42は、普通図保留メモリ112の記憶数を表示する。
【0034】
特図表示部43は、識別情報を変動表示する画像表示手段として機能し、液晶表示装置、CRT(Cathode Ray Tube)、EL(Electro Luminescence)等のドットマトリクスタイプの画像表示装置から構成され、左、中、右の3つの特別図柄を表示する。各特別図柄は、数字、文字、図柄から構成され、各々が識別可能な複数種類の識別情報として機能し、特図表示部43で変動・停止する。
【0035】
具体的には、特図表示部43は、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞することが実行条件となる特図ゲームにおいて、3つの特別図柄の変動を開始する。特図表示部43は、変動表示の経過時間に応じて、順次特別図柄を停止させる。全ての特別図柄の変動が停止及び確定し、特別図柄の組合せが所定の大当たり組合せ(例えば、同一図柄のゾロ目)となったときに、この遊技機1は、特定遊技状態(大当たり遊技状態ともいう)となる。
【0036】
特定遊技状態においては、特別可変入賞球装置7が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放され、開放している間、遊技盤1の表面を落下する遊技球を受け止める。そして、受け止めた遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた特定領域(図示しない)を通過する(V入賞)ことを条件として、特別可変入賞球装置7の閉鎖後、再び開放し、例えば、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができる。
【0037】
普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動は、上限数(本実施形態では、4回)まで後述する特図保留メモリ113(図4)に記憶される。特図保留表示部44は、特図保留メモリ113に記憶されている保留数を表示する。
【0038】
通過部材5a〜5dは、それぞれ、その上端開口から受け入れた遊技球を下側に誘導する通路を備え、通路の途中には通過玉検出器が設けられている。通過玉検出器が通路を通過する遊技球を検出すると、普通図表示部41に表示される普通図柄の変動による普通図ゲームの実行条件が成立する。
【0039】
普通可変入賞球装置6は、ソレノイドによって垂直(通常)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片6a、6bを有するチューリップ型役物として構成されている。普通可変入賞球装置6内には、マイクロスイッチなどから構成され、入賞した遊技球を検出する入賞玉検出器6cが配置されている。入賞玉検出器6cによる入賞した遊技球の検出が特図ゲームの実行条件の1つとなり(但し、後述するように、保留数が4以上であると無視される)、入賞玉検出器6cは、識別情報の変動開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段として機能する。
【0040】
特別可変入賞球装置7は、ソレノイドによって入賞領域を開成・閉成制御する開閉板71を備える。開閉板71は、通常時には閉成し、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づいて特図表示部43による特図ゲームが行われた結果、特定遊技状態(大当たり遊技状態ともいう)になった場合に、ソレノイドによって入賞領域を所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放(開放サイクル)する状態となり、遊技盤1の表面を落下する遊技球を受け止める。特別可変入賞球装置7に受け止められた遊技球は図示せぬ検出器により検出される。そして、受け止めた遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた特定領域(図示しない)を通過する(V入賞)ことを条件として、特別可変入賞球装置7の閉鎖後、再び開放し、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができる。入賞球の検出に応答し、後述する遊技制御部11と払出制御部16(図2,図3)とにより、所定数の賞球の払い出しが行われる。
【0041】
また、遊技盤2の表面には、上記した構成以外にも、風車21、アウト口22、等が設けられている。また、パチンコ遊技機には、点灯又は点滅する遊技効果ランプ9や効果音を発生するスピーカ8L、8Rが設けられている。
【0042】
図2は、パチンコ遊技機1の背面図であり、主要基板の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、詳細を後述するように、電源基板(電源部)10と、主制御基板(遊技制御部)11と、図柄制御基板(表示制御部)13と、音声制御基板(音声制御部)14と、ランプ制御基板(ランプ制御部)15と、払出制御基板(払出制御部)16と、外部端子基板(情報出力部)17とを備え、それぞれ適所に配設されている。
【0043】
図3は、遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。図示するように、パチンコ遊技機1は、主として、電源部(電源基板)10と、遊技制御部(主制御基板)11と、入出力部12と、表示制御部(図柄制御基板)13と、音声制御部(音声制御基板)14と、ランプ制御部(ランプ制御基板)15と、払出制御部(払出制御基板)16と、情報出力部(外部端子基板)17とを備えている。これらの各部は協働して、特別図柄の変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、特図表示部43による特別図柄の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、この表示結果が特定表示結果となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段を構成する。
【0044】
電源部10は、パチンコ遊技機1内の各回路に所定の電源電圧を供給するものである。
【0045】
遊技制御部11は、メイン側の制御基板である主制御基板内に設けられた各種回路から構成されており、普通図ゲーム及び特図ゲームにおいて用いる乱数の生成機能、入出力部12を介して信号の入出力を行う機能、表示制御部13、音声制御部14、ランプ制御部15及び払出制御部16に対し、それぞれ制御コマンドを出力する機能、ホールの管理コンピュータに対し、各種情報を出力する機能、等、を備えており、本発明の遊技制御手段に対応する構成の主要部を構成する。即ち、遊技制御部11は、遊技の進行を制御するための遊技制御手段として機能する。
【0046】
遊技制御部11は、図4に示すように、プロセッサ111と、普通図保留メモリ112と、特図保留メモリ113と、大当たり抽選テーブルメモリ114と、停止図柄抽選テーブルメモリ115と、確率向上抽選テーブルメモリ116と、大当たり予告抽選テーブルメモリ117と、リーチ表示抽選テーブルメモリ118と、リーチ予告抽選テーブルメモリ119と、変動パターンテーブルメモリ120と、特図処理選択フラグメモリ122と、確変・時短フラグメモリ123と、大当たりフラグメモリ124と、特図変動時間タイマ125と、通信I/F(インタフェース)126とを備える。
【0047】
プロセッサ111は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Randam Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、I/O(Input/Output)装置などを備え、外部回路と通信を行いつつ遊技制御に関する様々な処理を実行する。
【0048】
普通図保留メモリ112は、遊技球が通過部材5a〜5dのいずれかを通過して普通図ゲームを実行するための条件である実行条件(変動実行条件)が成立したが、従前の普通図ゲームを実行中である等の理由のために変動を実際に開始するための開始条件(変動開始条件)が成立していない普通図ゲームの保留情報を記憶するためのメモリである。
【0049】
具体的には、普通図保留メモリ112は、第1〜第4の4つのエントリを備え、保留状態にある普通図ゲームの情報を記憶する。第1〜第4の各エントリには、遊技球が通過部材5a〜5dを通過したことによる変動実行条件の成立順に、抽出された乱数値が格納される。乱数値は、当たり(○)とハズレ(×)とを決定するために導出された値である。
【0050】
普通図ゲームが1回終了すると、第2〜第4エントリに登録されている保留情報が、1エントリずつ繰り上がり、新たに第1エントリに格納された保留情報に基づいて、変動開始条件が成立し、普通図ゲームが実行される。また、遊技球が通過部材5a〜5dを新たに通過した場合には、乱数値が導出され、最上位の空エントリに登録される。普通図保留メモリ112の内容が更新されると、プロセッサ111は、表示制御部13に、表示制御コマンドを送信し、普通図保留表示部42の表示を更新させる。
【0051】
特図保留メモリ113は、現在実行中の特図ゲームに関する情報と、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞して特図ゲームを実行するための条件である実行条件(変動実行条件)が成立したが、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために変動を実際に開始するための開始条件(変動開始条件)が成立していない特図ゲームの保留情報を記憶するためのメモリである。
【0052】
具体的には、特図保留メモリ113は、第1〜第4のエントリを備え、第1エントリは実行中の特図ゲームの情報を記憶し、第2〜第4エントリは保留状態にある特図ゲームの情報を記憶する。第1〜第4の各エントリには、普通可変入賞球装置6への入賞による変動実行条件の成立順に、その入賞により抽出された大当たり乱数値(大当たりか否かを判定するための乱数)が格納される。特図保留メモリ113の内容が更新されると、プロセッサ111は、表示制御部13に、表示制御コマンドを送信し、特図保留表示部44の表示を更新させる。
【0053】
特図ゲームが1回終了すると、第2〜第4エントリに登録されている保留情報が1エントリずつ繰り上がり、新たに第1エントリに登録された保留情報について変動開始条件が成立する。また、遊技球が普通可変入賞球装置6に新たに入賞した場合には、その入賞による乱数値が最上位の空エントリに登録される。
【0054】
大当たり抽選テーブルメモリ114は、特図ゲームの結果が大当たりとなるかハズレとなるかを抽選するために、大当たり乱数値と表示結果とを対応付けた大当たり抽選テーブルを格納したメモリである。図5(a)に示すように、大当たり抽選テーブルメモリ114は、通常時用大当たり抽選テーブル131と確変・時短時用大当たり抽選テーブル132の2種類のテーブルを格納しており、確変・時短時用大当たり抽選テーブル131方が、大当たりになる確率が高く設定されている。
【0055】
図4に示す停止図柄抽選テーブルメモリ115は、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示の結果をどのような図柄の組合せとするかを抽選するための停止図柄抽選テーブルを格納したメモリである。図5(b)に示すように、停止図柄抽選テーブルメモリ115は、大当たり時用停止図柄抽選テーブル133とハズレ時用停止図柄抽選テーブル134とを格納している。
【0056】
大当たり時用停止図柄抽選テーブル133は、乱数値(停止図柄乱数値)と、「当たり」に相当する特別図柄の最終停止図柄の組合せとを対応付けて格納する。ハズレ時用停止図柄抽選テーブル134は、ハズレの場合に、特別図柄の最終停止図柄を個別に抽選するためのテーブルである。
【0057】
確率向上抽選テーブルメモリ116は、大当たりに相当する特別図柄の最終停止図柄の組合せと、遊技状態を確変状態(確率変動状態)、時短状態、通常状態のいずれに割り当てるかをの情報を対応付けて格納する。確変状態とは、大当たりとなる確率を通常状態よりも高くする制御状態をいう(大当たりとなる確率が、確変・時短時用大当たり抽選テーブル132が選択されることにより、通常時用大当たり抽選テーブル131が選択される通常時よりも高くなる)。また、時短状態とは、例えば、普通図ゲーム及び特図ゲームの継続時間を通常よりも短く制御する遊技状態をいう。
【0058】
図4に示す大当たり予告抽選テーブルメモリ117は、特図ゲームの結果が大当たりとなることを、最終停止図柄を導出する以前に予告する演出表示を行うか否かを抽選するための大当たり予告抽選テーブルを格納したメモリである。図6(a)に示すように、大当たり予告抽選テーブルメモリ117は、通常時用大当たり予告抽選テーブル135と確変・時短時用大当たり予告抽選テーブル136とを格納している。
【0059】
通常時用大当たり予告抽選テーブル135と確変・時短時用大当たり予告抽選テーブル136とは、それぞれ、乱数値と、予告の有無とを対応付けて格納し、通常時用大当たり予告抽選テーブル135の方が確変・時短時用大当たり予告抽選テーブル136よりも予告を行う確率が高くなるように設定されている。
【0060】
図4に示すリーチ表示抽選テーブルメモリ118は、特図ゲームにおいてリーチ表示を行うか否かを抽選するためのリーチ表示抽選テーブルを格納したメモリである。図6(b)に示すように、リーチ表示抽選テーブルメモリ118は、通常時時用リーチ表示抽選テーブル137と確変・時短時用リーチ表示抽選テーブル138とを格納している。
【0061】
通常時用リーチ表示抽選テーブル137と確変・時短時用リーチ表示抽選テーブル138とは、それぞれ、乱数値と、リーチ表示の有無とを対応付けて格納し、通常時用リーチ表示抽選テーブル137の方が確変・時短時用リーチ表示抽選テーブル138よりもリーチ表示を行う確率が高くなるように設定されている。
【0062】
図4に示すリーチ予告抽選テーブルメモリ119は、特図ゲームにおいてリーチ表示を行うことを、リーチ表示が始まる前に予告する演出表示を行うか否かを抽選するためのリーチ予告抽選テーブルを格納したメモリである。図6(c)に示すように、リーチ予告抽選テーブルメモリ119は、通常時時用リーチ予告抽選テーブル139と確変・時短時用リーチ予告抽選テーブル140とを格納している。
【0063】
通常時用リーチ予告抽選テーブル139と確変・時短時用リーチ予告抽選テーブル140とは、それぞれ、乱数値と、予告の有無とを対応付けて格納し、通常時用リーチ予告抽選テーブル139の方が確変・時短時用リーチ予告抽選テーブル140よりも予告を行う確率が高くなるように設定されている。
【0064】
図4に示す変動パターンテーブルメモリ120は、特図ゲームにおける様々な変動パターンを記憶する。
具体的には、変動パターンテーブルメモリ120は、図7に例示するように、複数の変動パターンの名称と、その内容と、総変動時間、左図柄の変動停止時間、右図柄の変動停止時間、大当たり予告の有無(図示せず)、リーチ表示の有無(図示せず)、リーチ予告表示の有無(図示せず)、その変動パターンを特定するための制御コードなどの情報を格納する。
【0065】
さらに、変動パターンテーブルメモリ120は、各変動パターンについて、後述する飛翔演出の有無、飛翔演出有りの場合には、飛翔演出の開始時間と継続時間とが登録されている。
【0066】
変動パターンテーブルメモリ120に登録されている変動パターンには、例えば、図8(a)に示すように、リーチ演出を行わずに、ハズレの最終図柄を導出する通常ハズレ変動パターン(変動パターン1)、図8(b)に示すように、通常の変動パターンと比較して、変動時間が短く設定された通常ハズレ短縮変動パターン(変動パターン2)、図8(c)に示すように、通常のリーチ表示を行ってハズレの最終図柄を導出する通常リーチハズレ変動パターン(変動パターン20)、図9(a)に示すように、通常のリーチ表示を行って当たりの最終図柄を導出する通常リーチ当たり変動パターン(変動パターン21)、図9(b)に示すように、特徴的なリーチ演出表示を行ってハズレの最終図柄を導出するリーチハズレ変動パターン(変動パターン22)、図9(c)に示すように、特徴的なリーチ演出を行って最終図柄を導出するリーチ当たり変動パターン(変動パターン23)、等が含まれている。
【0067】
さらに、変動の途中で、例えば、図10(a)に示すように、今回の特図ゲームの遊技結果が大当たりとなることを予告する「大当たり予告」や、図10(b)に示すような今回の変動がリーチ表示となることを予告する「リーチ予告」を適宜行う変動パターンも存在する。
【0068】
変動パターンテーブルメモリ120に登録されている変動パターンのうちには、上記の変動中の任意の演出(大当たり予告演出表示、リーチ予告演出表示、リーチ演出表示)の場面で、図11に例示するような飛翔演出を行うパターンが用意されている。この飛翔演出パターンは、所定の演出開始タイミングに達したときに、各特別図柄(修飾されていてもよい)或いは任意の画像を、始点座標に配置し、続いて、各特別図柄を曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、始点座標の位置で特別図柄が湧き出て、以後、任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動するような画像を表示するパターンである。この飛翔演出パターンは、変動パターンによって、リーチ表示の場面で使用したり、大当たり予告の場面で使用したり、リーチ予告の場面で使用したり、大当たり後の演出で使用したりすることができる。
【0069】
図4に示す特図処理選択フラグメモリ122は、図18を参照して後述する特別図柄プロセス処理(特図ゲームを制御する処理)において、どの処理を選択・実行すべきかを示すフラグが設定される。
【0070】
確変・時短フラグメモリ123は、遊技機1の遊技状態が、確変状態(確率変動状態)或いは時短状態に制御されているときに、その旨を示すフラグが設定される。前述のように、確変状態は、特図ゲームにおいて大当たりとなる確率が通常よりも高く設定されている状態であり、時短状態は、例えば、特図ゲームにおける特別図柄の変動時間が通常よりも短く設定されている状態である。確変状態及び時短状態は、通常の遊技状態よりも、遊技者に有利な遊技状態であり、変動時間の短い変動パターンが選択される。確変・時短フラグは、プロセッサ111により遊技の進行状況に応じて適宜セット・リセットされる。
【0071】
大当たりフラグメモリ124は、遊技機1の遊技状態が、大当たり状態、即ち、特定遊技状態に制御されているときに、その旨を示すフラグが設定される。特定遊技状態は、特図ゲームにおいて確定された特別図柄の組合せが所定の大当たり組合せ(例えば、同一図柄のゾロ目)となったときに設定される。特定遊技状態においては、特別可変入賞球装置7が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放され、開放している間、遊技盤1の表面を落下する遊技球を受け止める。そして、受け止めた遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた特定領域(図示しない)を通過すること(V入賞)を条件として、閉鎖後、再び開放し、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができる。
【0072】
特図変動時間タイマ125は、特図表示部43上の特別図柄が変動を開始してからの経過時間(特図ゲームの経過時間)をカウントするためのダウンカウンタである。
【0073】
通信I/F(インタフェース)126は、遊技制御部11とサブ側の制御基板12〜17との間で、データ(コマンド、制御データ等を含む)を送受信するためのものであり、プロセッサ111と協働して、表示制御部13に命令やデータを出力するための出力手段として機能する。
【0074】
図3の入出力部12は、遊技球の検出や役物の開閉動作を行うためのものであり、センサやソレノイドを備える。センサとしては、通過部材5a〜5dに配置されている通過玉検出器、普通可変入賞球装置6に配置されている入賞玉検出器6c、等がある。また、ソレノイドとしては、普通可変入賞球装置6の可動翼片6a、6bを傾動位置に可動制御するためのソレノイドや、特別可変入賞球装置7の開閉板71を開成するためのソレノイドがある。
【0075】
表示制御部13は、遊技制御部11から送信されるコマンド及び制御データに基づいて、表示装置4を制御するためのものであり、普通図ゲームにおける普通図表示部41の制御、特図ゲームにおける特図表示部43の制御、普通図保留表示部42の制御、特図保留表示部44の制御などを行う。表示制御部13は、本発明の表示制御手段の主要部を構成する。
【0076】
図12は、表示制御部13の構成のうち特図表示部43を駆動する部分のハードウェア構成例を示すブロック図である。表示制御部13は、図柄制御基板に設けられた各種回路とコンピュータプログラムとから構成され、特図表示部43に表示する画像を生成し、該画像を表示するための映像信号を表示装置4に出力する。
【0077】
図12に示すように、表示制御部13は、通信I/F151と、発振回路152と、リセット回路153と、表示制御用のCPU154と、ROM155と、RAM156と、ビデオディスプレイプロセッサ(以下、VDP:Video Display Processor)157と、キャラクタROM158と、VRAM(Video RAM)159と、LCD駆動回路160とを備えている。
【0078】
通信I/F(インタフェース)151は、遊技制御部11との間の通信を行うためのものであり、CPU154と協働して、遊技制御部11から様々な命令やデータを入力するための入力手段を構成する。
【0079】
発振回路152は、CPU154及びVDP157に基準クロック信号を出力するものである。リセット回路153は、CPU154及びVDP157をリセットするためのリセット信号を出力するものである。
【0080】
CPU154は、ROM155に格納されたプログラムに従って動作し、遊技制御部11から変動開始コマンドと制御データを受信すると、RAM156を作業領域として用いながらROM155から表示制御を行うための表示制御データを読み出し、該表示制御データに従って、特図表示部43に表示する画像を合成するための描画命令(指示信号)をVDP157に出力する。
【0081】
また、CPU154は、変動時間タイマ154aと内部割込タイマ154bと飛翔継続時間タイマ154cとを備える。タイマ154a〜154cは、表示画像を生成するための処理に関する時間を計時するためのものである。変動時間タイマ154aは、発振回路152からの発振信号をカウントして、特図変動時間タイマ125と同様に、特別図柄の変動時間をカウントする。内部割込タイマ154bは、発振回路152からの基準クロック信号をカウントして、一定時間経過毎に、内部割込信号を発生する。飛翔継続時間タイマ154cは、飛翔演出開始後の経過時間をカウントする。
【0082】
ROM155には、図13に示すように、CPU154の動作プログラム171と、乱数プログラム172と、変動パターンテーブル173と、軌道データテーブル174と、変動パターン別表示制御データ175と、とが登録されている。
【0083】
表示プログラム171は、CPU154による表示制御動作用の動作プログムである。
乱数プログラム172は、任意の乱数を抽出するためのプログラムである。
【0084】
変動パターンテーブル173は、各変動パターンの制御コードとその制御コードで特定される変動パターン用の表示制御情報が格納された記憶エリアのアドレスとを対応付けて格納する。
【0085】
軌道データテーブル174は、図14に示すように、前述の飛翔演出を行う際に、特別図柄が移動する軌道(経路)を定義する軌道データを格納しており、軌道データ記憶手段として機能する。各軌道データは図15に例示するように、特図表示部43の表示画面上に設定されたx−y座標上で、所定の1箇所の始点座標P1から表示領域内の任意の終点(移動先)P3の座標に向けて延びる曲線又は直線状の軌道を定義する。例えば、図15に示す例では、軌道は、曲線L1とL2の結合から構成され、始点P1から曲線L1を経て通過点P2に至り、続いて、曲線L2を経て終点P3で終わる。この軌道を定義する軌道データは、例えば、図16(a)に示すような、関数の形式でもよく、或いは、図16(b)に示すような時系列的なデータでもよい。
【0086】
また、軌道データは、軌道上の位置や経過時間に応じて、特別図柄のサイズを変更できるように、軌道上を移動する特別図柄(移動オブジェクト)のサイズを制御する情報Sを含んでいる。
また、軌道データは、軌道上の位置や経過時間に応じて、特別図柄の透明率(透明度)を変更できるように、軌道上を移動する特別図柄(移動オブジェクト)の透明度を制御する情報Tを含んでいる。透明度が高くなるに従って、下地の画像が見えるようになる。なお、情報Tに基づいて、特別図柄の透明率を変更する手法は任意である。例えば、1)情報Tが示す率で、図柄の輪郭部を残して、特別図柄の色を背景の色に近づける手法、2)情報Tが示す率で、輪郭線を残して、特別図柄の画像のドットを間引いて下地の画像を表示する方法などがある。第1の例では、R(赤)G(緑)B(青)各色の表示階調Iを、例えば、I=(If×透過率+Ib×(100−透過率))/100として求めればよい。なお、Ifは前面側の画像の表示階調、Ibは背景側の画像の表示階調である。また、第2の例では、前面側の特別図柄のドットを情報Tで示される率分だけ間引くようにすればよい。
【0087】
変動パターンテーブル173に格納されたアドレスで特定されるエリアには、図8(a)〜図11に例示したような変動表示を可能とするための変動パターン別表示制御データ175(プログラムを含む)が格納されている。この表示制御データのうち、特別図柄の通常の変動・停止、リーチ演出表示、予告演出表示、等に関する部分は周知であるので、ここでの説明は省略し、主に図11に例示する飛翔演出表示用の表示制御データについて説明する。
【0088】
各表示制御データは、どのタイミングで飛翔演出を開始し、どのタイミングでどの軌道を選択するか、また、どのタイミングでどの軌道にどの特別図柄を投入するかということを定義するデータである。
【0089】
例えば、図17の例では、特別図柄の変動の開始からtm経過したタイミングで、飛翔演出を開始し、当初に軌道1〜nを選択し、選択した各軌道に任意の特別図柄からなる表示オブジェクト1〜nを割り当て、視点に座標にオブジェクト1〜nを表示することが定義されている。以後は、時間が経過する毎に、軌道データに従って、特別図柄が移動して表示され、また、特別図柄のサイズや透明度も制御される。
【0090】
また、さらに時間が経過すると、既に選択した軌道に新たな特別図柄(移動オブジェクトを)を割り当てたり、新たな軌道を選択したり、従前の軌道を廃棄する等の制御情報が定義されている。
【0091】
ここで、例えば、表示制御データによりある軌道データについて、特定の識別情報のみを割り当てるようにすることも可能である。例えば、軌道データ番号10〜20の軌道データの軌道データには、特別図柄の0〜10をそれぞれ割り当てるようにすれば、ある特定の軌道に沿って特定の特別図柄のみが移動することになる。
【0092】
また、ある軌道について、乱数等によりランダムに特別図柄を割り当てるようにすることも可能である。このようにすれば、ある軌道に沿ってどんな特別図柄が移動するか予想できなくなる。
また、飛翔演出を行っている間、当初に選択した軌道のみを使用することにより、特別図柄が定められた軌道を安定して移動する状態を表示できる。
また、飛翔演出を行っている間、適宜、軌道を更新することにより、特別図柄の移動する軌道の予測を困難にすることも可能である。
【0093】
なお、表示制御データは、人間が直接理解できる表現形態である必要はなく、CPU154が解釈・実行可能ならば表現形態やデータ構造は任意である。
【0094】
図4のRAM156は、CPU154の作業領域として使用される。
【0095】
VDP157は、画像表示を行うための表示装置制御機能及び高速描画機能を有し、CPU154からの描画命令に従ってキャラクタROM158から様々な画像を読み出して、位置された位置に指定された配置で展開して画像データを生成する。
【0096】
キャラクタROM158は、特図表示部43に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、例えば、特別図柄の画像等を、予め記憶しており、識別情報記憶手段として機能する。
【0097】
VRAM159は、VDP157によって生成された画像データを展開するためのフレームメモリである。
【0098】
LCD駆動回路160は、VDP157から、特図表示部43のドット行単位で順次提供されるフレームデータ(画像データ)により、特図表示部43を構成する液晶表示素子を駆動し、変動表示部、特別図柄、等を表示する。
【0099】
次に、本実施の形態のパチンコ遊技機の動作(作用)を説明する。まず、本実施例のパチンコ遊技機における遊技の流れの概略について説明する。
【0100】
パチンコ遊技機1の右下位置に設けられたハンドルを操作することにより、遊技領域中に遊技球が発射される。遊技制御部11のプロセッサ111は、入出力部12内の通過玉検出器や入賞玉検出器6c等の入力の有無を監視しており、遊技球が通過部材5a〜5dに形成された通路を通過すると、乱数値を求め、この乱数値を図4に示す普通図保留メモリ112の空きエントリの先頭に登録する。
【0101】
遊技制御部11は、普通図保留メモリ112に保管されている乱数値を、先頭エントリから読み出し、読み出した乱数値に基づいて、普通図の最終的な表示図柄を当たり図柄(○図柄)とするか、ハズレ図柄(×図柄)とするかを決定する。
【0102】
遊技制御部11は表示制御部13へ、普通図表示部41の変動表示を指令する表示制御コマンドを送信する。この表示制御コマンドに従って、表示制御部13は、普通図表示部41を制御し、当たり図柄とハズレ図柄とを交互に点灯させる変動表示処理を一定期間だけ行い、最終的な図柄を表示するという普通図ゲームを実行する。普通図柄を一定期間変動させ、最終表示図柄が当たり図柄であれば、普通可変入賞球装置6の可動翼片6a・6bを傾動させて、拡大開放させ、遊技球を入賞し易くする。普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞すれば、賞球が払い出されると共に特図ゲームの実行条件が成立する。
【0103】
遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞した場合(可動翼片6a・6bが垂直状態でも、傾動状態でもよい)、入賞玉検出器6cにより遊技球の入賞が検出される。すると、遊技制御部11は、入出力部12を介してその旨の通知を受け、乱数値(大当たり乱数値)を発生し、得られた大当たり乱数値を図4に示す特図保留メモリ113の空きエントリの先頭に保留情報として記憶する。
【0104】
遊技制御部11は、特図保留メモリ113の第1エントリに記憶されている大当たり乱数値を読み出して、読み出した大当たり乱数値に対応する特図ゲームを実行する。即ち、特図保留メモリ113の第1エントリに設定されている大当たり乱数値から、大当たりとするかハズレとするかを決定する。さらに、大当たりとするかハズレとするかの別に応じて、特別図柄の変動表示の表示結果(最終停止図柄)を決定する。さらに、大当たりとなる確率を向上するか否かを判別し、大当たり予告を行うか否かを抽選し、リーチ表示を行うか否かを抽選し、リーチ予告を行うか否かを抽選する。そして、これらの抽選結果に基づいて、使用する変動パターンを決定する。
【0105】
遊技制御部11は表示制御部13へ、特別図柄の変動の開始(特図ゲームの開始)を指示する変動開始コマンドと最終停止図柄と使用する変動パターンとを指定するデータとを送信する。遊技制御部11は変動開始コマンド送信後の経過時間を計測し、総変動時間が経過すると、確定コマンドを送信する。
【0106】
表示制御部13は、遊技制御基板11からの変動開始コマンドとデータに従って、指定された変動パターンの制御データに従って、特別図柄を変化させて表示画像を形成する。
【0107】
最終停止図柄が、3つの図柄が揃った状態であれば、遊技機1は大当たり状態(特定遊技状態)となり、特別可変入賞球装置7の開閉板71が一定時間又は一定数の遊技球が入賞するまで開成し、V入賞を条件に開閉を一定サイクル繰り返す。一方、最終停止図柄が、ハズレ図柄であれば、特別可変入賞球装置7の開閉板71の開成等は行わない。
【0108】
遊技者は、このようにして普通図ゲーム及び特図ゲームを行いながら、普通可変入賞球装置6又は特別可変入賞球装置7に遊技球を入賞させ、払出制御部16により払い出される賞球を獲得する。
【0109】
以下、遊技制御部11が実行する特図ゲームの処理を図18〜図34を参照して説明する。
【0110】
遊技制御部11は、例えば、2m秒毎のタイマ割り込み等で、図18のフローチャートに示す特別図柄プロセス処理を開始する。
【0111】
遊技制御部11は、まず、特別図柄の変動実行条件が新たに成立したか否かを判別する。具体的には、遊技制御部11は、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したか否かを、入賞玉検出器6cの出力をチェックすることにより検出する(ステップS111)。遊技球が入賞した場合(ステップS111;Yes)、入賞処理を実行し(ステップS112)、遊技球が入賞していない場合(ステップS111;No)、入賞処理(ステップS112)をスキップする。
【0112】
ステップS112の入賞処理においては、図19に示すように、特図保留メモリ113の保留数が上限値の4以上であるか否かを判別する(ステップS201)。保留数が4以上であれば(ステップS201;Yes)、今回の入賞による特図ゲームの始動は無効として特に何も行わない。一方、保留数が上限値の4未満である場合には(ステップS201;No)、特別図柄の変動実行条件が成立したことになり、乱数プログラムを起動して乱数値を抽出する(ステップS202)。従って、入賞玉検出器6cとプロセッサ111のステップS201の処理などにより変動実行条件成立判定手段が構成される。次に、抽出した乱数値を特図保留メモリ113の空エントリの先頭にセットする(ステップS203)。
【0113】
次に、遊技制御部11は、特図処理選択フラグメモリ122に格納されている特図処理選択フラグの値に基づいて、図18に示すステップS100〜107の8つの処理のうちのいずれかを選択する。
【0114】
ステップS100の特別図柄通常処理は、特図処理選択フラグメモリ122にセットされている特図処理選択フラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理は、特別図柄の変動開始条件が成立したか否かを判定し、成立していれば特図処理選択フラグを「1」に更新する処理である。具体的には、遊技制御部11は、特図保留メモリ113の第2〜第4エントリの各保留情報を1エントリずつ上位にシフトする(ステップS301)。そして、シフト後、第1エントリに保留情報が記憶されているか否かを判別し(ステップS302)、記憶されていれば(ステップS302;Yes)、タイマ等により、直前の特図ゲームの終了から一定時間が経過したか否かを判別する(ステップS303)。そして、経過していれば(ステップS303;Yes)、新たに第1エントリに格納された乱数値を読み出し(ステップS304)、特図処理選択フラグの値を「1」に更新する(ステップS305)。一方、第1エントリに保留情報が記憶されていない場合(ステップS302;No)や、直前の特図ゲームの終了から一定時間が経過していない場合(ステップS303;No)には、処理選択フラグの値を「0」に維持したまま、今回の割り込み処理を終了する。これらの一連の処理により、特別図柄の変動開始条件が成立したか否かの判定が行われることになり、プロセッサ111によるこれらの処理は、変動開始条件成立判定手段を構成する。
【0115】
図18のステップS101の停止図柄設定処理は、特図処理選択フラグの値が「1」の場合に実行され、特図ゲームの表示結果を事前決定する処理である。この処理において、遊技制御部11は、特図保留メモリ113の第1エントリに保持されている大当たり乱数値を用いて、表示結果を決定(事前決定)する。具体的には、図21に示すように、まず、確変・時短フラグメモリ123に確変・時短フラグがセットされているか否かを判別する(ステップS401)。
確変・時短フラグがセットされていれば、即ち、遊技状態が確変状態又は時短状態にあれば(ステップS401;Yes)、確変・時短時用大当たり抽選テーブル132を選択する(ステップS402)。一方、確変・時短フラグがオフされていれば、即ち、遊技状態が確変状態にも時短状態にもなれば(ステップS401;YNo)、通常時用大当たり抽選テーブル131を選択する(ステップS402)。
【0116】
続いて、ステップS100(ステップS304)で特図保留メモリ113の第1エントリから読み出した大当たり乱数値を選択した抽選テーブルに適用して、大当たりかハズレかを事前(特図ゲームが開始する前に)決定する(ステップS404)。
【0117】
大当たりの場合には(ステップS405;Yes)、大当たりフラグメモリ124に大当たりフラグを設定する(ステップS406)。さらに、乱数値を抽出して、大当たり時用停止図柄抽選テーブル133に適用して、大当たりの表示結果(最終停止図柄)を決定する(ステップS407)。
【0118】
次に、決定した最終停止図柄から、遊技状態を確変状態或いは時短状態に設定するか否かを判別する(ステップS408)。大当たり図柄が確率変動設定用の場合には、確変・時短フラグメモリ123に確変フラグを設定する(ステップS409)。一方、大当たり図柄が時短設定用の場合には、確変・時短フラグメモリ123に時短フラグを設定する(ステップS410)。
ステップS405で、ハズレと判定された場合には(ステップS405;No)、大当たりフラグをオフし(ステップS411)、さらに、乱数を抽出してハズレ時用停止図柄抽選テーブル134に適用して、各図柄の表示結果を順番に決定する(ステップS412)。
【0119】
これらの処理の後、特図処理選択フラグの値を「2」に更新する(ステップS408)。プロセッサ111による上述のステップS401〜S407,S411,S412の処理により、特別図柄の変動表示の結果を特定表示結果とするか否かを判定することになる。従って、プロセッサ111によるこれらの処理は、表示結果判定手段を構成する。
【0120】
ステップS102の変動パターン設定処理は、特図処理選択フラグの値が「2」の場合に実行される処理である。この処理において、遊技制御部11は、特図ゲームを行う際に使用する変動パターンを、図7に示す変動パターンテーブルメモリ120に格納されている変動パターンのうちから選択する。
【0121】
この変動パターン設定処理において、図22に示すように、遊技制御部11は、大当たりフラグメモリ124に大当たりフラグが設定されているか否かを判別する(ステップS501)。大当たりフラグが設定されていれば(ステップS501;Yes)、大当たり予告抽選用乱数を抽出する(ステップS502)。
【0122】
続いて、確変・時短フラグメモリ123に確変フラグ又は時短フラグがセットされているか否かを判別し、確変・時短フラグがセットされていれば、大当たり予告抽選テーブルメモリ117に登録されている確変・時短時用大当たり予告抽選テーブル136を選択し、確変・時短フラグがセットされていなければ、通常時用大当たり予告抽選テーブル135を選択する(ステップS503)。続いて、選択した大当たり予告抽選テーブルに抽出した大当たり予告抽選用乱数を適用して大当たり予告を行うか否かを抽選する(ステップS504)。これらの処理によりプロセッサ111は、大当たり予告を行うか否かを抽選する予告抽選手段として機能する。
【0123】
大当たり予告を行う場合には(ステップS505;Yes)、大当たり予告フラグをセットし(ステップS506)、大当たり予告を行わない(ステップS505;No)場合には、大当たり予告フラグをオフする(ステップS507)
【0124】
ステップS501で、大当たりではないと判別された場合(ステップS501;No)又はステップS506又はS507の処理終了後、フローはステップS508に進む。
【0125】
ステップS508で、リーチ表示抽選用乱数を抽出する。続いて、確変・時短フラグメモリ123に確変フラグ又は時短フラグがセットされているか否かを判別し、セットされていれば、リーチ表示抽選テーブルメモリ118に登録されている確変・時短時用リーチ表示抽選テーブル138を選択し、確変・時短フラグがセットされていなければ、通常時用リーチ表示抽選テーブル137を選択する(ステップS509)。そして、選択した大当たり予告抽選テーブルに抽出した大当たり予告抽選用乱数を適用してリーチ表示を行うか否かを抽選する(ステップS510)。これらの処理によりプロセッサ111は、リーチ表示を行うか否かを抽選するリーチ予告抽選手段として機能する。
【0126】
リーチ表示を行う場合には(図23:ステップS511;Yes)、リーチ表示フラグをセットする(ステップS512)。
【0127】
続いて、リーチ予告抽選用乱数を抽出する(ステップS513)。続いて、確変・時短フラグメモリ123に確変フラグ又は時短フラグがセットされているか否かを判別し、セットされていれば、リーチ予告抽選テーブルメモリ119に登録されている確変・時短時用リーチ予告抽選テーブル140を選択し、確変・時短フラグがセットされていなければ、通常時用リーチ予告抽選テーブル139を選択する(ステップS514)。そして、選択した大当たり予告抽選テーブルに抽出した大当たり予告用乱数を適用してリーチ予告表示を行うか否かを抽選する(ステップS515)。これらの処理によりプロセッサ111は、リーチ予告を行うか否かを抽選する予告抽選手段として機能する。
【0128】
リーチ予告を行う場合には(ステップS516;Yes)、リーチ予告フラグをセットし(ステップS517)、リーチ予告を行わない(ステップS516;No)場合には、リーチ予告フラグをオフする(ステップS518)
【0129】
続いて、変動パターンテーブルメモリ120に登録されている多数の変動パターンのうちから、設定された条件(大当たりか否か、最終停止図柄、大当たり予告表示の有無、リーチ表示の有無、リーチ予告表示の有無)に合致するものを、例えば、各フラグの設定状況にあわせて選択する。条件に合致するものが複数存在する場合には、乱数などにより1つを選択する(ステップS519)。
【0130】
一方、ステップS511で、リーチ表示ではないと判別された場合(ステップS511;No)、リーチ表示フラグをオフし(ステップS520)、通常変動パターンを選択する(ステップS521)。
【0131】
続いて、特図変動時間タイマ125に、選択した変動パターンに割り当てられている総変動時間に相当するカウント値を設定する(ステップS522)。
【0132】
続いて、特図ゲームの開始と最終停止図柄と変動パターンとを指定する制御コードとを指示する変動開始コマンドとを、表示制御部13に送信する(ステップS523)。続いて、特図処理選択フラグの値を「3」に更新する(ステップS524)。
【0133】
以後、遊技制御部11は、図18のステップS103の特別図柄変動処理を繰り返して実行する。なお、この処理は、特図処理選択フラグの値が「3」の場合に実行される処理である。
【0134】
この処理では、図25に示すように、遊技制御部11は、特図変動時間タイマ125のカウント値を1だけ減算する(ステップS601)。続いて、特図変動時間タイマ125の値が0であるか否か、すなわち、特別図柄を設定された変動時間だけ変動させたか否かが判別される(ステップS602)。
【0135】
特図変動時間タイマ125=0と判別された場合(ステップS602;Yes)には、1回の特図ゲームが終了したタイミングであり、遊技制御部11は、特図処理選択フラグを「4」とする(ステップS603)。
【0136】
一方、ステップS602で特図変動時間タイマ125=0ではないと判断されたとき(ステップS602;No)には、今回の割り込み処理を終了する。
【0137】
ステップS523で送信した変動開始コマンドと制御データは、通信I/F126と151を介して表示制御部13のCPU154に受信される。
【0138】
CPU154は、受信した変動開始コマンドに応答して、図26に示す処理を開始し、まず、通知された変動パターンを変動パターンテーブル173を参照して特定する(ステップS701)。続いて、その変動パターン用の表示制御データ175をROM155から読み出し、RAM156に格納する(ステップS702)。続いて、その後、変動時間タイマ154aを起動する(ステップS703)。
【0139】
CPU154の内部割込タイマ154bは、発振回路152の出力するクロック信号をカウントし、例えば、特図表示部43のリフレッシュ期間に相当する時間(1/30秒)を計測すると、内部割込信号を発生する。CPU154は、この内部割込信号に応答して、ほぼ周期的に図27の処理を実行する。
【0140】
図27の処理において、CPU154は、変動時間タイマ154aのカウント値が、指定された変動パターン用の表示制御データ175によって定義される特図変動のうちの通常の変動を行っているタイミング(通常変動表示タイミング)であるか否かを判別する(ステップS801)。なお、通常の変動表示タイミングとは、特別な演出用の表示を行わずに、特別図柄の変動・停止行っている期間である。
【0141】
通常変動表示タイミングであれば(ステップS801;Yes)、従来と同様の通常変動表示処理を実行する(ステップS802)。即ち、CPU154は、例えば、変動する特別図柄を表示するために、今回表示すべき特別図柄の図柄(スプライト)を特定する情報と表示位置とをVDP157に通知する。VDP157は、指示された図柄をキャラクタROM158から読み出して、加工(拡大・縮小、トリミング、透過率の設定等)した画像をVRAM159上の指定された位置に展開する。この動作は、入力した変動開始コマンドに応答して、特別図柄の変動画像の生成を開始・継続する処理であり、表示画像生成手段の一部に相当する。そして、特別図柄の変動表示を継続して変動時間が終了するタイミングで、ステップS404で決定した表示結果(大当たりか否か)に合致し、且つ、ステップS407又はS412で決定した最終停止図柄の表示を導出する。
【0142】
CPU154は、変動時間タイマ154aのカウント値が示すタイミングが、通常変動表示タイミングに一致しなければ(ステップS801;No)、或いは、ステップS802終了後、変動時間タイマ154aのカウント値が示すタイミングが、リーチ予告表示タイミングであるか否かを判別する(ステップS803)。CPU154は、この処理を実行することにより、リーチ予告に関し、予告演出表示開始条件成立判定手段として機能する。リーチ予告表示タイミングであれば(ステップS803;Yes)、この特図ゲームがリーチ表示となることを予告するための演出表示の処理を実行する(ステップS804)。即ち、CPU154は、表示制御データに従って、テキストやキャラクタで予告を行うために、表示すべきキャラクタ等とそのサイズ及び位置などの情報をVDP157に通知する。VDP157は、指示されたキャラクタ画像をキャラクタROM158から読み出して、VRAM159上の指定された位置に指定されたサイズで展開する。
【0143】
CPU154は、変動時間タイマ154aのカウント値が示すタイミングが、リーチ予告表示タイミングに一致しなければ(ステップS803;No)、或いは、ステップS804の処理終了後、変動時間タイマ154aのカウント値が示すタイミングが、リーチ演出表示タイミングであるか否かを判別する(ステップS805)。CPU154は、この処理を実行することにより、リーチ表示の開始条件が成立したか否かを判定するリーチ表示開始条件成立判定手段として機能する。
【0144】
リーチ演出表示タイミングであれば(ステップS805;Yes)、この特図ゲームにおいてリーチ状態を成立させるため或いはリーチ状態が成立した後の演出表示の処理を実行する(ステップS806)。即ち、CPU154は、表示制御データに従って、テキストやキャラクタを用いてリーチ演出を行うために、表示すべきキャラクタ等とそのサイズ及び位置などの情報をVDP157に通知する。VDP157は、指示されたキャラクタ画像をキャラクタROM158から読み出して、VRAM159上の指定された位置に指定されたサイズで展開する。
【0145】
CPU154は、変動時間タイマ154aのカウント値が示すタイミングが、リーチ予告表示タイミングに一致しなければ(ステップS805;No)、或いは、ステップS806の処理終了後、変動時間タイマ154aのカウント値が示すタイミングが、大当たり演出表示タイミングであるか否かを判別する(ステップS807)。CPU154は、この処理を実行することにより、大当たり予告に関し、予告演出表示開始条件成立判定手段として機能する。
【0146】
大当たり演出表示タイミングであれば(ステップS807;Yes)、この特図ゲームが大当たりになることを予告するための表示処理を実行する(ステップS808)。即ち、CPU154は、表示制御データに従って、テキストやキャラクタを用いて大当たり予告演出を行うために、表示すべきキャラクタ等とそのサイズ及び位置などの情報をVDP157に通知する。VDP157は、指示されたキャラクタ画像をキャラクタROM158から読み出して、VRAM159上の指定された位置に指定されたサイズで展開する。
CPU154は、以上の処理を行って今回の割り込処理を終了する。
【0147】
VDP157は、図27の割り込み処理でVRAM159上に展開したデータを、例えば、特図表示部43のリフレッシュ期間に相当する時間(1/30秒)で読み出し、LCD駆動回路160に順次提供する。LCD駆動回路160は、提供された画像データに基づいて特図表示部43を駆動するための画像信号を出力する。特図表示部43は、画像信号に従って、画像を表示する。従って、VDP157の読み出し動作とLCD駆動回路160の動作は画像信号供給手段を構成する。
【0148】
図27の処理のうち、リーチ予告処理(ステップS804)、リーチ演出処理(ステップS806)、大当たり予告演出表示処理(ステップS808)のいずれかにおいて、前述の飛翔演出表示が採用されている場合の動作を図28を参照して具体的に説明する。
【0149】
まず、飛翔演出表示処理を開始すると、CPU154は、飛翔演出開始タイミングであるか否かを、変動時間タイマ154aのカウント値と表示制御データに基づいて飛翔演出表示の開始タイミングであるか否かを判別する(ステップS901)。開始タイミングであれば(ステップS901;Yes)、飛翔継続時間タイマ154cを起動する(ステップS902)。続いて、初期状態で使用する軌道データと表示キャラクタとを特定し(ステップS903)、RAM156上に、選択した軌道、表示対象オブジェクト(キャラクタ;図柄)とを特定する表示情報テーブルを図29(a)に示すように形成する(ステップS904)。なお、軌道やキャラクタの選択は、表示制御データ自体で指定してもよく、或いは、表示制御データが指定していない場合には、乱数などを用いて適宜選択してもよい。続いて、表示対象のキャラクタを各軌道データで指定されるサイズで始点座標位置に配置する(ステップS905)。即ち、複数の図柄を始点座標に集積して表示する処理を実行する。このとき、例えば、各図柄に透明表示を設定し或いは下に配置されているもの程若干大きく表示することにより、複数の図柄が重なって配置されている様子がわかるように表示を行う。
【0150】
一方、ステップS901で、飛翔演出開始タイミングではないと判別されたときは(ステップS901;No)、図柄を移動表示するタイミングであるか否かを、変動時間タイマ154aのカウント値と表示制御データに基づいて判別する(ステップS906)。図柄移動表示タイミングであれば(ステップS906;Yes)、表示制御データに基づいて新規軌道・新規図柄の割り当てがあるか否かを判別する(ステップS907)。新規軌道・新規図柄の割り当てがあれば(ステップS907;Yes)、新規軌道、新規図柄を割り当て(ステップS908)、図29(b)に示すように表示情報テーブルを更新する(ステップS909)。続いて、表示情報テーブルの内容と飛翔継続時間タイマ154cのカウント値に基づいて各図柄を表示する(ステップS910)。
【0151】
CPU154とVDP157とは、これらの処理を実行することにより、表示画像生成手段の一部として機能する。
【0152】
一方、ステップS906で、図柄移動タイミングではないと判別されたときは、表示制御データで規定される他の処理を行う(ステップS911)。
【0153】
ステップS905,ステップS910での表示処理は、具体的には図30に示す処理により実行される。
まず、図30(a)に示すように、CPU154は、表示対象のキャラクタとそのキャラクタの位置とサイズ及び透明度(例えば、そのキャラクタの表示を開始してからの時間tに基づく)、カラーパレットなどを特定する(ステップS1001)。次に、特定した表示情報と表示コマンドとをVDP157に送信する(ステップS1002)。
【0154】
VDP157は、CPU154からの表示コマンドと表示情報を受信し、表示情報に基づいて、各表示キャラクタ読み出し、キャラクタサイズ修正し、指定されたカラーパレットで特定される色で、VRAM159上の指定された位置に展開する(ステップS1003)。
【0155】
上述の飛翔処理を、具体例に基づいて説明する。
例えば、図柄飛翔表示処理が開始し、その開始タイミングのステップS903で図31(a)に例示するような軌道L3とL5が選択され、表示図柄として特別図柄の7と3とが選択されたとする。すると、ステップS904では、例えば、図34(a)に示す表示情報テーブルが作成され、ステップS905で、図31(b)に示すような表示がなされる。
【0156】
以後、内部割込タイマ154bが一定時間をして内部割込が発生する度に、表示オブジェクト1と2の位置とサイズとが軌道データに従って制御され、表示は例えば、図32(a)に示すようになる。
【0157】
その後、タイミングtmで、新たな軌道L7とこの軌道L7の表示オブジェクトとして特図の「9」が割り当てられたとする(ステップS908)。すると、例えば、表示制御テーブルは図34(b)に示すように更新され(ステップS909)、表示は図32(b)に示すようになる。
【0158】
さらに、その後、タイミングtkで、軌道L3に新たな表示オブジェクトが割り当てられた(ステップS908)とする。ここでは、表示制御データによって軌道L3にある特定の図柄、例えば特別図柄「7」のみが割り当て可能に設定されているとする。すると、その図柄「7」が軌道L3に割り当てられれ、例えば、表示制御テーブルは図34(b)に示すように更新され(ステップS909)、表示は図33に示すようになる(ステップS910)。
【0159】
以上説明したように、この実施の形態によれば、所定の変動開始条件が成立したと判定したときに、特別図柄の変動表示の画像の生成を開始し、所定の演出表示開始条件が成立したときに、タイマによる計時に従って、特別図柄等の様々な画像を、軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、その軌道に沿って識別情報の画像を順次移動することにより、始点から任意の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成・表示する演出を行うことが可能となる。
【0160】
なお、この発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。
【0161】
例えば、上記実施の形態においては、遊技制御部11において、大当たりか否か、最終停止図柄、リーチの有無、変動パターンを決定し、表示制御部13において表示制御を行ったが、これらの役割分担は任意に変更可能である。
【0162】
例えば、図35に示すように、遊技制御部11に、大当たり抽選テーブルメモリ114と、停止図柄抽選テーブルメモリ115と、確率向上抽選テーブル116と、大当たり予告抽選テーブルメモリ117と、リーチ表示抽選テーブルメモリ118と、変動パターンテーブルメモリ120とを配置し、表示制御部13のROM155にリーチ予告抽選テーブルメモリ119を配置してもよい。この場合には、遊技制御部11が、大当たりとするか否か、最終停止図柄、大当たり予告の有無、リーチ表示の有無、変動パターン、等を決定して表示制御部13に通知する。一方、表示制御部13は、リーチ予告抽選テーブルメモリ119を用いてステップS511〜ステップS518と同様の処理を行って、リーチ予告の有無を決定して、リーチ予告を行うと決定した場合に、指定された変動パターンに基づく変動表示の途中でリーチ予告表示を行う。
【0163】
この場合、図36に示すように、遊技制御部11に、変動実行条件成立判定手段、表示結果判定手段、変動開始条件成立判定手段、大当たり予告に関する予告抽選手段、リーチ表示抽選手段、等が配置され、表示制御部13に識別情報画像記憶手段、軌道データ記憶手段、計時手段、演出表示開始条件成立判定手段、表示画像生成手段、画像信号供給手段、等が配置される。
【0164】
また、例えば、図37に示すように、遊技制御部11に、大当たり抽選テーブルメモリ114と、停止図柄抽選テーブルメモリ115と、確率向上抽選テーブル116と、大当たり予告抽選テーブルメモリ117と、リーチ予告抽選テーブルメモリ119と、変動パターンテーブルメモリ120とを配置し、表示制御部13のROM155にリーチ表示抽選テーブル118を配置してもよい。この場合、遊技制御部11は、大当たりとするか否か、最終停止図柄、大当たり予告の有無、リーチ予告の有無、変動パターンを決定して表示制御部13に通知する。一方、表示制御部13は、リーチ表示抽選テーブル118を用いて、ステップS508〜S510と同様の処理を行ってリーチ表示の有無を決定し、リーチ表示を行うと決定した場合に、指定された変動パターンに基づく変動表示の過程でリーチ表示を行う。
【0165】
この場合、図38に示すように、遊技制御部11に、変動実行条件成立判定手段、表示結果判定手段、変動開始条件成立判定手段、予告抽選手段、等が配置され、表示制御部13に識別情報画像記憶手段、軌道データ記憶手段、計時手段、リーチ表示抽選手段、リーチ表示開始条件成立判定手段、表示画像生成手段、画像信号供給手段、等が配置される。
【0166】
また、例えば、図39に示すように、遊技制御部11に、大当たり抽選テーブルメモリ114と、変動時間抽選テーブル190とを配置し、表示制御部13のROM155に、停止図柄抽選テーブルメモリ115と、大当たり予告抽選テーブル117と、リーチ表示抽選テーブルメモリ118と、リーチ予告抽選テーブルメモリ119と、変動パターンテーブルメモリ120とを配置してもよい。この場合、大当たりとするか否かと変動時間のみを遊技制御部11で決定して表示制御部13に通知し、表示制御部13でリーチ表示の有無、予告演出の有無などを決定し、指定された変動間に合致する変動パターンを決定し、変動表示を行う。
【0167】
この場合、図40に示すように、遊技制御部11に、変動実行条件成立判定手段、表示結果判定手段、変動開始条件成立判定手段、変動時間抽選手段、等が配置され、表示制御部13に識別情報画像記憶手段、軌道データ記憶手段、計時手段、リーチ表示抽選手段、予告演出抽選手段、リーチ表示開始条件成立判定手段、表示画像生成手段、画像信号供給手段、等が配置される。
【0168】
また、特図表示部43は、1行3列の例を示したが、3行3列にする等、その数や配置は任意である。また、表示制御データの表現形態や形式は一例に過ぎず、任意に変更可能である。また、制御の手法も任意であり、プログラムにより実行することも可能である。
【0169】
また、上記実施の形態においては、表示制御部13として、CPU154,ROM155、RAM156、VDP157、キャラクタROM158、VRAM159などから構成されるものを例示したが、その物理的構成は任意である。例えば、CPU154と、ROM155,RAM156を1チップ化した1チップマイクロプロセッサを使用したり、キャラクタROM158やVRAM159を内蔵して1チップ化したVDPやキャラクタROM等を使用してもよい。さらには、VDPが単体で十分な処理能力を有する場合には、上記実施の形態で説明したCPU154の処理をVDPが負担し、CPUを設けないようにすることも可能である。逆に、CPUが高機能化された場合には、VDPを配置せずに、全処理をCPUで行うようにしてもよい。
【0170】
上記実施の形態において示した数値は一例であり、任意に変更可能である。例えば、上述の例では、特図保留メモリ113の保留数の上限値を4としたが、保留数の上限値は任意である。また、特図ゲームにおいて変動中の図柄を停止する順番も任意である。
【0171】
普通図ゲームや特図ゲームの実行条件を成立させる方法も上記実施の形態に限定されない。例えば、特定の入賞口への遊技球の入賞を普通図ゲームの実行条件としたり、特定のゲートの遊技球の通過や特定の非可変型の入賞口への遊技球の入賞を特図ゲームの実行条件としてもよい。
【0172】
なお、上述した装置構成、ブロック構成や、変動パターン、フローチャートの構成は任意に変更及び修正が可能である。
【0173】
例えば、上記実施の形態では、ステップS523で、遊技制御部11から表示制御部13に変動開始コマンドと制御データ(大当たり・ハズレの別、最終停止図柄、変動時間などの指示データ)を送信したが、変動開始コマンドと制御データとを別個のタイミングで、遊技制御部11から表示制御部13に送信するようにしてもよい。例えば、変動開始コマンドを変動開始条件が成立した段階で送信し、制御データについては、変動実行条件の成立後、変動表示の開始前或いは、変動表示の開始後一定期間の間の適当なタイミングで送信するようにしてもよい。例えば、1)普通可変入賞球装置6への入賞時に大当たりか否かを判定して変動開始条件を待たずに制御データを遊技制御部11から表示制御部13に送信したり、2)変動実行条件が成立した後、変動開始条件成立するまで待って、特図保留メモリ113に記憶されている全ての保留情報をスキャンして予告の有無や変動パターン等を判別して、必要な制御データを遊技制御部11から表示制御部13に送信するようにしてもよい。
【0174】
この発明は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機(コンピュータ)などにも適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0175】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等にいったん格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0176】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、以下に示す効果を有する。
請求項1の構成によれば、曲線軌道に沿って識別情報を移動表示させることが可能となる。これにより、通常の表示対象とは異なる変動表示態様で識別情報が表示される。これにより、表示態様の単調化を防ぐことができるとともに、識別情報に対する遊技者の興味を引きつけることができ、識別情報の表示態様の多彩化という面から変動表示における遊技者の興趣を向上させる演出をすることができる。
【0177】
請求項2の構成によれば、遊技機の制御の分担が遊技の進行を制御する遊技制御手段と表示の制御を担当する表示制御手段とで分担される。従って、遊技制御手段の制御負担を抑え、制御及び構成を簡易にできる。また、この構成によれば、曲線軌道に沿って識別情報を移動表示させることが可能となる。これにより、通常の表示対象とは異なる変動表示態様で識別情報が表示される。これにより、表示態様の単調化を防ぐことができるとともに、識別情報に対する遊技者の興味を引きつけることができ、識別情報の表示態様の多彩化という面から変動表示における遊技者の興趣を向上させる演出をすることができる。
【0178】
請求項3の構成によれば、リーチ予告演出或いは特定表示結果予告演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。
【0179】
請求項4の構成によれば、表示制御手段が、予告の有無を判別して、予告演出表示を行うので、遊技制御手段の制御負担を抑えつつ、リーチ予告演出或いは特定表示結果予告演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。
【0180】
請求項5の構成によれば、リーチ変動或いはリーチ演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。
【0181】
請求項6の構成によれば、リーチ変動或いはリーチ演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。さらに、表示制御手段で、予告抽選を行うことにより、遊技の進行を制御する遊技制御手段の制御負担を抑えることができる。
【0182】
請求項7の構成によれば、識別情報を曲線軌道に沿って移動させながら、そのサイズを制御できる。従って、識別情報の移動の態様とサイズの変化の態様との組み合わせにより、興趣を高めることができる。
【0183】
また、請求項8の構成によれば、識別情報を曲線軌道に沿って移動させながら、その透明度を制御できる。従って、識別情報の移動の態様と透明度の変化の態様との組み合わせにより、興趣を高めることができる。
【0184】
また、請求項9の構成によれば、各識別情報が特定の曲線軌道に沿って移動するので、識別情報の移動の態様を予想でき、興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面図である。
【図3】遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。
【図4】遊技制御部の回路構成の詳細を示すブロック図である。
【図5】遊技制御部に配置される大当たり抽選テーブル、停止図柄抽選テーブル、確率向上抽選テーブルの構成例を示す図である。
【図6】遊技制御部に配置される大当たり予告抽選テーブル、リーチ表示抽選テーブル、リーチ予告抽選テーブルの構成例を示す図である。
【図7】遊技制御部に配置される変動パターンテーブルの構成例を示す図である。
【図8】変動パターンの例を示す図である。
【図9】変動パターンの例を示す図である。
【図10】変動パターンの例を示す図である。
【図11】飛翔演出を含む変動パターンの例を示す図である。
【図12】表示制御部の回路構成の詳細を示すブロック図である。
【図13】表示制御部のROMに格納されるデータの例を示す図である。
【図14】表示制御部のROMに格納される軌道データテーブルの構成例を示す図である。
【図15】表示制御部のROMに格納される軌道データで定義される軌道の一例を示す図である。
【図16】(a)と(b)とは、それぞれ、表示制御部のROMに格納される軌道データの例を示す図である。
【図17】表示制御部のROMに格納される表示制御データの一例を示す図である。
【図18】遊技制御部による特別図柄プロセス処理のフローチャートである。
【図19】図18における入賞処理の詳細を示すフローチャートである。
【図20】図18における特別図柄通常処理の詳細を示すフローチャートである。
【図21】図18における特別図柄停止図柄設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図22】図18における変動パターン設定処理の詳細のフローチャートである。
【図23】図18における変動パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図24】図18における変動パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図25】図18における特別図柄変動処理の概略を示すフローチャートである。
【図26】表示制御部が実行する変動開始時処理の詳細を示すフローチャートである。
【図27】表示制御部が実行する表示制御処理の詳細を示すフローチャートである。
【図28】表示制御部が実行する図柄飛翔表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【図29】表示制御部のRAM上に形成される表示情報テーブルの例を示す図である。
【図30】表示制御部を構成するCPUとVDPとが実行する処理を示す図である。
【図31】実際の表示制御の一例を示す図である。
【図32】実際の表示制御の一例を示す図である。
【図33】実際の表示制御の一例を示す図である。
【図34】図31〜図33に示す表示制御を行う際の表示情報テーブルの例を示す図である。
【図35】変形例を示す図である。
【図36】図35に示す変形例の機能ブロック図である。
【図37】変形例を示す図である。
【図38】図37に示す変形例の機能ブロック図である。
【図39】変形例を示す図である。
【図40】図39に示す変形例の機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 … パチンコ遊技機(遊技機)
2 … 遊技盤(ゲージ盤)
3 … 遊技機用枠(台枠)
4 … 表示装置(特別図柄表示装置)
5a〜5d … 通過部材
6 … 普通可変入賞球装置(スタートチャッカ)
6c … 入賞玉検出器
7 … 特別可変入賞球装置(大入賞口)
8L、8R … スピーカ
9 … ランプ
10 … 電源部(電源基板)
11 … 遊技制御部(主制御基板)
12 … 入出力部
13 … 表示制御部(図柄制御基板)
14 … 音声制御部(音声制御基板)
15 … ランプ制御部(ランプ制御基板)
16 … 払出制御部(払出制御基板)
17 … 情報出力部(外部端子基板)
111 … プロセッサ
112 … 普通図保留メモリ
113 … 特図保留メモリ
114 … 大当たり抽選テーブルメモリ
115 … 停止図柄抽選テーブルメモリ
116 … 確率向上抽選テーブルメモリ
117 … 大当たり予告抽選テーブルメモリ
118 … リーチ表示抽選テーブルメモリ
119 … リーチ予告抽選テーブルメモリ
120 … 変動パターンテーブルメモリ
122 … 特図処理選択フラグメモリ
123 … 確変・時短フラグメモリ
124 … 大当たりフラグメモリ
125 … 特図変動時間タイマ
126 … 通信I/F(インタフェース)
151 … 通信I/F
152 … 発振回路
153 … リセット回路
154 … CPU
154a … 変動時間タイマ
154b … 内部割込タイマ
154c … 飛翔継続時間タイマ
155 … ROM
156 … RAM
157 … ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)
158 … キャラクタROM
159 … VRAM(Video RAM)
160 … LCD駆動回路
190 … 変動時間抽選テーブル
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機に係り、特に、識別情報の変動表示を用いて遊技を行う遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(以下LCD:Liquid Crystal Display)等の表示装置上に所定の識別情報(以下、表示図柄)を更新表示させることで変動表示を行い、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる変動表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
【0003】
変動表示ゲームとしては、主に、前述した表示装置を画像表示装置として用いることにより行うもの(以下、特図ゲーム)がある。特図ゲームは、所定領域を通過する遊技球の検出に伴って表示図柄の更新表示を行い、表示図柄の更新表示が完全に停止した際の停止図柄が特定表示結果となっている場合を「大当たり」とするゲームである。特図ゲームにおいて「大当たり」となると、大入賞口またはアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。
【0004】
特図ゲームにおいて大当たりとなり、特別電動役物が開放状態となることにより、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態となることを特定遊技状態という。特定遊技状態となるためには、通常、変動表示装置に表示される表示図柄の停止図柄が予め定められた特定表示結果となること(一般的には表示図柄が同一図柄で揃うこと)が条件となる。
【0005】
特図ゲームでは、停止図柄が特定表示結果となって、「大当たり」となるか否かに遊技者の最大の関心が払われることになる。そこで、特図ゲームでの興趣を高めるために、停止図柄を導出する過程で、いわゆるリーチ演出を行うものが提供されている。
【0006】
さらに、遊技者に対するサービスとして、大当たりの発生やリーチ演出となることを事前に遊技者に予告する演出表示を行うものがある(例えば、特許文献1)。
【0007】
このような従来の遊技機においては、識別情報を上下方向にスクロールさせるのが一般的な通常の変動表示対象であったが、そのような一般的な変動表示態様に代わる新たな種類の変動表示態様として、識別情報を所定の回転軸周りに回転される変動表示を行うものがある(特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−325590号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の遊技機では、新たな種類の変動表示態様が前述した一般的な変動表示態様の代わりに通常の変動表示対象として用いられるので、変動表示態様に新しさがあっても変動表示が単調化し、遊技者の興趣が低下するという問題があった。
【0010】
この発明は、係る実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、変動表示における遊技者の興趣を向上させる演出をすることが可能な遊技機を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願の請求項1に記載の遊技機は、
識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段(例えば、特図表示部43)と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果(大当たり)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段(遊技制御部11と表示制御部13)と、を備える遊技機であって、
前記制御手段(11,13)は、
前記識別情報の変動開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段(例えば、プロセッサ111によるステップS303の処理)と、
前記識別情報の変動中に、所定の演出表示開始条件が成立したか否かを判定する演出表示開始条件成立判定手段(例えば、CPU154によるステップS803,S805,S807の処理)と、
前記識別情報の画像を記憶するための識別情報画像記憶手段(例えば、キャラクタROM158)と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段(例えば、ROM155の軌道データを記憶する部分)と、
i) 前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記演出表示開始条件成立判定手段が前記演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段(遊技制御部11による図21〜図24の処理と表示制御部13全体による図28の処理)と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段(例えば、VDP157のうち、VRAM159に展開された画像データを読み出してLCD駆動回路160に提供する部分)と、
を備える、ことを特徴とする。
【0012】
請求項1の構成によれば、曲線軌道に沿って識別情報を移動表示させることが可能となる。これにより、通常の表示対象とは異なる変動表示態様で識別情報が表示される。これにより、表示態様の単調化を防ぐことができるとともに、識別情報に対する遊技者の興味を引きつけることができ、識別情報の表示態様の多彩化という面から変動表示における遊技者の興趣を向上させる演出をすることができる。
【0013】
上記目的を達成するため、本願の請求項2に記載の遊技機は、
識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段(例えば、特図表示部43)と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果(大当たり)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段(11,13)と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段(11,13)は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段(11)と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段(13)とを備え、
前記遊技制御手段(11)は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段(例えば、入賞玉検出器6c)と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果(大当たり)とするか否かを判定する表示結果判定手段(例えば、プロセッサ111と大当たり抽選テーブルメモリ114によるステップS401〜S404の処理)と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段(例えば、プロセッサ111によるステップS301〜S303の処理)と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段(例えば、プロセッサ111と通信I/F126とによるステップS523の処理)と、を備え、
前記表示制御手段(13)は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段(例えば、通信I/F151とCPU154)と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段(例えば、キャラクタROM158)と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段(例えば、ROM155のうち、軌道データを記憶した部分)と、
前記識別情報の変動表示中に、所定の演出表示開始条件が成立したか否かを判定する演出表示開始条件成立判定手段(例えば、CPU154によるステップS803,S805,S807の処理)と、
i)前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記演出表示開始条件成立判定手段が前記演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段(例えば、遊技制御部11による図21〜図24の処理と表示制御部13全体による図28の処理)と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段(例えば、VDP157のうち、VRAM159に展開された画像データを読み出してLCD駆動回路160に提供する部分)と、
を備える、ことを特徴とする。
【0014】
請求項2の構成によれば、遊技機の制御の分担が遊技の進行を制御する遊技制御手段と表示の制御を担当する表示制御手段とで分担される。従って、遊技制御手段の制御負担を抑え、制御及び構成を簡易にできる。また、この構成によれば、曲線軌道に沿って識別情報を移動表示させることが可能となる。これにより、通常の表示対象とは異なる変動表示態様で識別情報が表示される。これにより、表示態様の単調化を防ぐことができるとともに、識別情報に対する遊技者の興味を引きつけることができ、識別情報の表示態様の多彩化という面から変動表示における遊技者の興趣を向上させる演出をすることができる。
【0015】
上記目的を達成するため、本願の請求項3に記載の遊技機は、
識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段(例えば、特図表示部43)と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果(大当たり)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段(例えば、遊技制御部11と表示制御部13)と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段(例えば、遊技制御部11)と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段(例えば、表示制御部13)とを備え、
前記遊技制御手段(11)は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段(例えば、入賞玉検出器6c)と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果(大当たり)とするか否かを判定する表示結果判定手段(プロセッサ111によるステップS301〜S303の処理)と、
前記識別情報の変動表示をリーチ変動態様とすることを事前に予告するリーチ予告又は変動表示を特定表示結果とすることを事前に予告する特定表示結果予告を行うことを抽選する予告抽選手段(例えば、プロセッサ11によるステップS501〜S507の処理又はS513〜S518の処理)と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段(プロセッサ111によるステップS301〜S303の処理)と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と前記予告抽選手段による予告抽選の結果と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段(プロセッサ111と通信I/F126によるステップS523の処理)と、を備え、
前記表示制御手段(13)は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記予告抽選の結果と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段(例えば、通信I/F151とCPU154)と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段(例えば、キャラクタROM158)と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段(例えば、ROM155の軌道データを記憶する部分)と、
前記入力手段が入力した前記予告抽選の結果に従って、前記識別情報の変動表示中に、所定の予告演出表示開始条件が成立したか否かを判定する予告演出表示開始条件成立判定手段(例えば、CPU154によるステップS803,S807)と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記予告演出表示開始条件成立判定手段が前記予告演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段(例えば、遊技制御部11による図21〜図24の処理と表示制御部13全体による図28、図28の処理)と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段(例えば、VDP157のうち、VRAM159に展開された画像データを読み出してLCD駆動回路160に提供する部分)と、
を備える、ことを特徴とする。
【0016】
請求項3の構成によれば、リーチ予告演出或いは特定表示結果予告演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。
【0017】
上記目的を達成するため、本願の請求項4に記載の遊技機は、
識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段(例えば、特図表示部43)と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果(大当たり)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段(11,13)と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段(11,13)は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段(11)と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段(13)とを備え、
前記遊技制御手段(11)は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段(例えば、入賞玉検出器6c)と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果(大当たり)とするか否かを判定する表示結果判定手段(プロセッサ111によるステップS401〜S404の処理)と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段(プロセッサ111によるステップS301〜S303の処理)と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段(例えば、プロセッサ111と通信I/F126とによるステップS523の処理)と、を備え、
前記表示制御手段(13)は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段(例えば、通信I/F151とCPU154)と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段(例えば、キャラクタROM158)と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段(例えば、ROM155のうち、軌道データを記憶した部分)と、
前記識別情報の変動表示をリーチ変動態様とすることを事前に予告するリーチ予告又は変動表示を特定表示結果とすることを事前に予告する特定表示結果予告を行うことを抽選する予告抽選手段(CPU154と、図36におけるリーチ予告抽選テーブルメモリ119,図38における大当たり予告抽選テーブルメモリ117及びリーチ予告抽選テーブルメモリ119)と、
前記予告抽選手段による予告抽選の結果に従って、前記識別情報の変動表示中に、所定の予告演出表示開始条件が成立したか否かを判定する予告演出表示開始条件成立判定手段(CPU154によるステップS803,S805,S807の処理)と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記予告演出表示開始条件成立判定手段が前記予告演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段(例えば、遊技制御部11による図21〜図24の処理と表示制御部13全体による図28の処理)と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段(例えば、VDP157のうち、VRAM159に展開された画像データを読み出してLCD駆動回路160に提供する部分)と、
を備える、ことを特徴とする。
【0018】
請求項4の構成によれば、表示制御手段が、予告の有無を判別して、予告演出表示を行うので、遊技制御手段の制御負担を抑えつつ、リーチ予告演出或いは特定表示結果予告演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。
【0019】
上記目的を達成するため、本願の請求項5に記載の遊技機は、
識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段(43)と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果(大当たり)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段(11,13)と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段(11,13)は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段(11)と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段(13)とを備え、
前記遊技制御手段(11)は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段(入賞玉検出器6c)と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果(大当たり)とするか否かを判定する表示結果判定手段(プロセッサ111によるステップS401〜S404の処理)と、
前記識別情報の変動表示をリーチ変動態様とすることを抽選するリーチ抽選手段(プロセッサ111によるステップS508〜S510の処理)と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段(プロセッサ111によるステップS301〜S303の処理)と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と前記リーチ抽選手段によるリーチ抽選の結果と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段(プロセッサ111と通信I/F126によるステップS523の処理)と、を備え、
前記表示制御手段(13)は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記リーチ抽選の結果と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段(通信I/F151とCPU154)と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段(例えば、キャラクタROM158)と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段(例えば、ROM155の軌道データテーブル174)と、
前記入力手段が入力した前記リーチ抽選の結果に従って、前記識別情報の変動表示中に、所定のリーチ演出表示開始条件が成立したか否かを判定するリーチ演出表示開始条件成立判定手段(例えば、CPU154によるステップS805の処理)と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記リーチ演出表示開始条件成立判定手段が前記リーチ演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段(CPU154によるステップS802の処理と図28の処理、CPU154とVDP157とによる図30の処理)と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段(例えば、VDP157のうち、VRAM159に展開された画像データを読み出してLCD駆動回路160に提供する部分)と、
を備える、ことを特徴とする。
【0020】
請求項5の構成によれば、リーチ変動或いはリーチ演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。
【0021】
上記目的を達成するため、本願の請求項6に記載の遊技機は、
識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段(例えば、特図表示部43)と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果(大当たり)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段(11,13)と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段(11,13)は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段(11)と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段(13)とを備え、
前記遊技制御手段(11)は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段(入賞玉検出器6c)と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果(大当たり)とするか否かを判定する表示結果判定手段(例えば、プロセッサ111によるステップS401〜S407、S411,S412の処理)と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段(例えば、プロセッサ111によるステップS301〜S303の処理)と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段(プロセッサ111によるステップS523の処理、通信I/F126)と、を備え、
前記表示制御手段(13)は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段(例えば、通信I/F151とCPU154)と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段(例えば、キャラクタROM158)と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段(例えば、ROM155、軌道データテーブル174)と、
前記識別情報の変動表示をリーチ変動態様とすることを抽選するリーチ抽選手段(CPU154によるステップS508〜S512,S520の処理)と、
前記リーチ抽選手段によるリーチ抽選の結果に従って、前記識別情報の変動表示中に、リーチ演出表示開始条件が成立したか否かを判定するリーチ演出表示開始条件成立判定手段(例えば、CPU154によるステップS805の処理)と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記リーチ演出表示開始条件成立判定手段が前記リーチ演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段(CPU154によるステップS802の処理と図28の処理、CPU154とVDP157とによる図30の処理)と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段(例えば、VDP157のうち、VRAM159に展開された画像データを読み出してLCD駆動回路160に提供する部分)と、
を備える、ことを特徴とする。
【0022】
請求項6の構成によれば、リーチ変動或いはリーチ演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。さらに、表示制御手段で、予告抽選を行うことにより、遊技の進行を制御する遊技制御手段の制御負担を抑えることができる。
【0023】
前記軌道データ(例えば、図16(a)、(b)のデータ)は、例えば、前記定義した曲線軌道に沿って移動する識別情報の画像の該移動する位置に応じた画像サイズを指定するサイズ指定データ(例えば、図柄サイズS)を含み、前記表示画像生成手段は、前記サイズ指定データに基づいた画像サイズで前記識別情報の画像を前記軌道データで定義される曲線軌道に沿って移動する画像生成手段(例えば、CPU154によるステップS1001の処理、VDP157によるステップS1003の処理)を備える。この構成によれば、識別情報を曲線軌道に沿って移動させながら、そのサイズを制御できる。従って、識別情報の移動の態様とサイズの変化の態様との組み合わせにより、興趣を高めることができる。
【0024】
また、前記軌道データ(例えば、図16(a)、(b)のデータ)は、前記定義した曲線軌道に沿って移動する識別情報の画像の該移動する位置に応じた透明率を規定する透明率指定データ(例えば、透明度T)を含み、前記表示画像生成手段は、前記透明率指定データに基づいた透明率(例えば、CPU154によるステップS1001の処理、VDP157によるステップS1003の処理)で前記識別情報の画像を前記軌道データで定義される曲線軌道に沿って移動する画像生成手段を備えるようにしてもよい。この構成によれば、識別情報を曲線軌道に沿って移動させながら、その透明度を制御できる。従って、識別情報の移動の態様と透明度の変化の態様との組み合わせにより、興趣を高めることができる。
【0025】
前記軌道データは、前記識別情報の種類毎に、曲線軌道を定義するものでもよい。この構成によれば、各識別情報が特定の曲線軌道に沿って移動する。従って、遊技者は、識別情報の移動の態様を予想でき、他の移動の態様と適宜組み合わせることにより、興趣を高めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。
【0027】
本実施形態における遊技機は、LCD等からなる画像表示装置により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader )式の第1種パチンコ遊技機や、LCDを搭載したスロットマシン等の遊技機である。
【0028】
また、パチンコ遊技機等の弾球遊技機で、画像表示装置を有するものであれば、例えば、第2種あるいは第3種に分類されるパチンコ遊技機や、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる画像表示装置を有し、特図ゲームに相当する演出表示を行うことが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。
【0029】
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。
【0030】
遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技領域のほぼ中央位置には、表示装置4が設けられている。表示装置4の下側には、特別図柄の変動を許容する始動機能を有する普通可変入賞球装置6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下側には、特別可変入賞球装置(大入賞口)7が配置されている。また、遊技領域内には、通過部材5a〜5dが配置されている。
【0031】
表示装置4には、普通図表示部41と、普通図保留表示部42と、特図表示部43と、特図保留表示部44と、が配置されている。
【0032】
普通図表示部41は、表示装置4の上部に配置され、当たりとハズレを示す普通図柄(図1では、○(丸)と×(ばつ)を表す図柄)の表示素子41aと41bとから構成され、通過部材5a〜5dのいずれかを遊技球が通過することが実行条件となる普通図ゲームにおいて、所定時間交互に表示される(普通図柄の変動表示)。変動が終了して、最終的に当たりの表示素子41aが表示されると、「普通図当たり」状態となり、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片6a・6bを開放制御する。
【0033】
普通図保留表示部42は、普通図柄の変動の保留数を表示する。即ち、通過部材5a〜5dのいずれかを遊技球が通過して、普通図柄の変動表示の実行条件が成立しても、従前の普通図ゲームが実行中である等の理由のために、開始条件が成立していない実行条件が発生する場合がある。後述する普通図保留メモリ112(図4)は、この開始条件が成立していない状態を上限値(この実施形態では4)まで記憶する。普通図保留表示部42は、普通図保留メモリ112の記憶数を表示する。
【0034】
特図表示部43は、識別情報を変動表示する画像表示手段として機能し、液晶表示装置、CRT(Cathode Ray Tube)、EL(Electro Luminescence)等のドットマトリクスタイプの画像表示装置から構成され、左、中、右の3つの特別図柄を表示する。各特別図柄は、数字、文字、図柄から構成され、各々が識別可能な複数種類の識別情報として機能し、特図表示部43で変動・停止する。
【0035】
具体的には、特図表示部43は、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞することが実行条件となる特図ゲームにおいて、3つの特別図柄の変動を開始する。特図表示部43は、変動表示の経過時間に応じて、順次特別図柄を停止させる。全ての特別図柄の変動が停止及び確定し、特別図柄の組合せが所定の大当たり組合せ(例えば、同一図柄のゾロ目)となったときに、この遊技機1は、特定遊技状態(大当たり遊技状態ともいう)となる。
【0036】
特定遊技状態においては、特別可変入賞球装置7が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放され、開放している間、遊技盤1の表面を落下する遊技球を受け止める。そして、受け止めた遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた特定領域(図示しない)を通過する(V入賞)ことを条件として、特別可変入賞球装置7の閉鎖後、再び開放し、例えば、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができる。
【0037】
普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動は、上限数(本実施形態では、4回)まで後述する特図保留メモリ113(図4)に記憶される。特図保留表示部44は、特図保留メモリ113に記憶されている保留数を表示する。
【0038】
通過部材5a〜5dは、それぞれ、その上端開口から受け入れた遊技球を下側に誘導する通路を備え、通路の途中には通過玉検出器が設けられている。通過玉検出器が通路を通過する遊技球を検出すると、普通図表示部41に表示される普通図柄の変動による普通図ゲームの実行条件が成立する。
【0039】
普通可変入賞球装置6は、ソレノイドによって垂直(通常)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片6a、6bを有するチューリップ型役物として構成されている。普通可変入賞球装置6内には、マイクロスイッチなどから構成され、入賞した遊技球を検出する入賞玉検出器6cが配置されている。入賞玉検出器6cによる入賞した遊技球の検出が特図ゲームの実行条件の1つとなり(但し、後述するように、保留数が4以上であると無視される)、入賞玉検出器6cは、識別情報の変動開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段として機能する。
【0040】
特別可変入賞球装置7は、ソレノイドによって入賞領域を開成・閉成制御する開閉板71を備える。開閉板71は、通常時には閉成し、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づいて特図表示部43による特図ゲームが行われた結果、特定遊技状態(大当たり遊技状態ともいう)になった場合に、ソレノイドによって入賞領域を所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放(開放サイクル)する状態となり、遊技盤1の表面を落下する遊技球を受け止める。特別可変入賞球装置7に受け止められた遊技球は図示せぬ検出器により検出される。そして、受け止めた遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた特定領域(図示しない)を通過する(V入賞)ことを条件として、特別可変入賞球装置7の閉鎖後、再び開放し、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができる。入賞球の検出に応答し、後述する遊技制御部11と払出制御部16(図2,図3)とにより、所定数の賞球の払い出しが行われる。
【0041】
また、遊技盤2の表面には、上記した構成以外にも、風車21、アウト口22、等が設けられている。また、パチンコ遊技機には、点灯又は点滅する遊技効果ランプ9や効果音を発生するスピーカ8L、8Rが設けられている。
【0042】
図2は、パチンコ遊技機1の背面図であり、主要基板の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、詳細を後述するように、電源基板(電源部)10と、主制御基板(遊技制御部)11と、図柄制御基板(表示制御部)13と、音声制御基板(音声制御部)14と、ランプ制御基板(ランプ制御部)15と、払出制御基板(払出制御部)16と、外部端子基板(情報出力部)17とを備え、それぞれ適所に配設されている。
【0043】
図3は、遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。図示するように、パチンコ遊技機1は、主として、電源部(電源基板)10と、遊技制御部(主制御基板)11と、入出力部12と、表示制御部(図柄制御基板)13と、音声制御部(音声制御基板)14と、ランプ制御部(ランプ制御基板)15と、払出制御部(払出制御基板)16と、情報出力部(外部端子基板)17とを備えている。これらの各部は協働して、特別図柄の変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、特図表示部43による特別図柄の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、この表示結果が特定表示結果となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段を構成する。
【0044】
電源部10は、パチンコ遊技機1内の各回路に所定の電源電圧を供給するものである。
【0045】
遊技制御部11は、メイン側の制御基板である主制御基板内に設けられた各種回路から構成されており、普通図ゲーム及び特図ゲームにおいて用いる乱数の生成機能、入出力部12を介して信号の入出力を行う機能、表示制御部13、音声制御部14、ランプ制御部15及び払出制御部16に対し、それぞれ制御コマンドを出力する機能、ホールの管理コンピュータに対し、各種情報を出力する機能、等、を備えており、本発明の遊技制御手段に対応する構成の主要部を構成する。即ち、遊技制御部11は、遊技の進行を制御するための遊技制御手段として機能する。
【0046】
遊技制御部11は、図4に示すように、プロセッサ111と、普通図保留メモリ112と、特図保留メモリ113と、大当たり抽選テーブルメモリ114と、停止図柄抽選テーブルメモリ115と、確率向上抽選テーブルメモリ116と、大当たり予告抽選テーブルメモリ117と、リーチ表示抽選テーブルメモリ118と、リーチ予告抽選テーブルメモリ119と、変動パターンテーブルメモリ120と、特図処理選択フラグメモリ122と、確変・時短フラグメモリ123と、大当たりフラグメモリ124と、特図変動時間タイマ125と、通信I/F(インタフェース)126とを備える。
【0047】
プロセッサ111は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Randam Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、I/O(Input/Output)装置などを備え、外部回路と通信を行いつつ遊技制御に関する様々な処理を実行する。
【0048】
普通図保留メモリ112は、遊技球が通過部材5a〜5dのいずれかを通過して普通図ゲームを実行するための条件である実行条件(変動実行条件)が成立したが、従前の普通図ゲームを実行中である等の理由のために変動を実際に開始するための開始条件(変動開始条件)が成立していない普通図ゲームの保留情報を記憶するためのメモリである。
【0049】
具体的には、普通図保留メモリ112は、第1〜第4の4つのエントリを備え、保留状態にある普通図ゲームの情報を記憶する。第1〜第4の各エントリには、遊技球が通過部材5a〜5dを通過したことによる変動実行条件の成立順に、抽出された乱数値が格納される。乱数値は、当たり(○)とハズレ(×)とを決定するために導出された値である。
【0050】
普通図ゲームが1回終了すると、第2〜第4エントリに登録されている保留情報が、1エントリずつ繰り上がり、新たに第1エントリに格納された保留情報に基づいて、変動開始条件が成立し、普通図ゲームが実行される。また、遊技球が通過部材5a〜5dを新たに通過した場合には、乱数値が導出され、最上位の空エントリに登録される。普通図保留メモリ112の内容が更新されると、プロセッサ111は、表示制御部13に、表示制御コマンドを送信し、普通図保留表示部42の表示を更新させる。
【0051】
特図保留メモリ113は、現在実行中の特図ゲームに関する情報と、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞して特図ゲームを実行するための条件である実行条件(変動実行条件)が成立したが、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために変動を実際に開始するための開始条件(変動開始条件)が成立していない特図ゲームの保留情報を記憶するためのメモリである。
【0052】
具体的には、特図保留メモリ113は、第1〜第4のエントリを備え、第1エントリは実行中の特図ゲームの情報を記憶し、第2〜第4エントリは保留状態にある特図ゲームの情報を記憶する。第1〜第4の各エントリには、普通可変入賞球装置6への入賞による変動実行条件の成立順に、その入賞により抽出された大当たり乱数値(大当たりか否かを判定するための乱数)が格納される。特図保留メモリ113の内容が更新されると、プロセッサ111は、表示制御部13に、表示制御コマンドを送信し、特図保留表示部44の表示を更新させる。
【0053】
特図ゲームが1回終了すると、第2〜第4エントリに登録されている保留情報が1エントリずつ繰り上がり、新たに第1エントリに登録された保留情報について変動開始条件が成立する。また、遊技球が普通可変入賞球装置6に新たに入賞した場合には、その入賞による乱数値が最上位の空エントリに登録される。
【0054】
大当たり抽選テーブルメモリ114は、特図ゲームの結果が大当たりとなるかハズレとなるかを抽選するために、大当たり乱数値と表示結果とを対応付けた大当たり抽選テーブルを格納したメモリである。図5(a)に示すように、大当たり抽選テーブルメモリ114は、通常時用大当たり抽選テーブル131と確変・時短時用大当たり抽選テーブル132の2種類のテーブルを格納しており、確変・時短時用大当たり抽選テーブル131方が、大当たりになる確率が高く設定されている。
【0055】
図4に示す停止図柄抽選テーブルメモリ115は、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示の結果をどのような図柄の組合せとするかを抽選するための停止図柄抽選テーブルを格納したメモリである。図5(b)に示すように、停止図柄抽選テーブルメモリ115は、大当たり時用停止図柄抽選テーブル133とハズレ時用停止図柄抽選テーブル134とを格納している。
【0056】
大当たり時用停止図柄抽選テーブル133は、乱数値(停止図柄乱数値)と、「当たり」に相当する特別図柄の最終停止図柄の組合せとを対応付けて格納する。ハズレ時用停止図柄抽選テーブル134は、ハズレの場合に、特別図柄の最終停止図柄を個別に抽選するためのテーブルである。
【0057】
確率向上抽選テーブルメモリ116は、大当たりに相当する特別図柄の最終停止図柄の組合せと、遊技状態を確変状態(確率変動状態)、時短状態、通常状態のいずれに割り当てるかをの情報を対応付けて格納する。確変状態とは、大当たりとなる確率を通常状態よりも高くする制御状態をいう(大当たりとなる確率が、確変・時短時用大当たり抽選テーブル132が選択されることにより、通常時用大当たり抽選テーブル131が選択される通常時よりも高くなる)。また、時短状態とは、例えば、普通図ゲーム及び特図ゲームの継続時間を通常よりも短く制御する遊技状態をいう。
【0058】
図4に示す大当たり予告抽選テーブルメモリ117は、特図ゲームの結果が大当たりとなることを、最終停止図柄を導出する以前に予告する演出表示を行うか否かを抽選するための大当たり予告抽選テーブルを格納したメモリである。図6(a)に示すように、大当たり予告抽選テーブルメモリ117は、通常時用大当たり予告抽選テーブル135と確変・時短時用大当たり予告抽選テーブル136とを格納している。
【0059】
通常時用大当たり予告抽選テーブル135と確変・時短時用大当たり予告抽選テーブル136とは、それぞれ、乱数値と、予告の有無とを対応付けて格納し、通常時用大当たり予告抽選テーブル135の方が確変・時短時用大当たり予告抽選テーブル136よりも予告を行う確率が高くなるように設定されている。
【0060】
図4に示すリーチ表示抽選テーブルメモリ118は、特図ゲームにおいてリーチ表示を行うか否かを抽選するためのリーチ表示抽選テーブルを格納したメモリである。図6(b)に示すように、リーチ表示抽選テーブルメモリ118は、通常時時用リーチ表示抽選テーブル137と確変・時短時用リーチ表示抽選テーブル138とを格納している。
【0061】
通常時用リーチ表示抽選テーブル137と確変・時短時用リーチ表示抽選テーブル138とは、それぞれ、乱数値と、リーチ表示の有無とを対応付けて格納し、通常時用リーチ表示抽選テーブル137の方が確変・時短時用リーチ表示抽選テーブル138よりもリーチ表示を行う確率が高くなるように設定されている。
【0062】
図4に示すリーチ予告抽選テーブルメモリ119は、特図ゲームにおいてリーチ表示を行うことを、リーチ表示が始まる前に予告する演出表示を行うか否かを抽選するためのリーチ予告抽選テーブルを格納したメモリである。図6(c)に示すように、リーチ予告抽選テーブルメモリ119は、通常時時用リーチ予告抽選テーブル139と確変・時短時用リーチ予告抽選テーブル140とを格納している。
【0063】
通常時用リーチ予告抽選テーブル139と確変・時短時用リーチ予告抽選テーブル140とは、それぞれ、乱数値と、予告の有無とを対応付けて格納し、通常時用リーチ予告抽選テーブル139の方が確変・時短時用リーチ予告抽選テーブル140よりも予告を行う確率が高くなるように設定されている。
【0064】
図4に示す変動パターンテーブルメモリ120は、特図ゲームにおける様々な変動パターンを記憶する。
具体的には、変動パターンテーブルメモリ120は、図7に例示するように、複数の変動パターンの名称と、その内容と、総変動時間、左図柄の変動停止時間、右図柄の変動停止時間、大当たり予告の有無(図示せず)、リーチ表示の有無(図示せず)、リーチ予告表示の有無(図示せず)、その変動パターンを特定するための制御コードなどの情報を格納する。
【0065】
さらに、変動パターンテーブルメモリ120は、各変動パターンについて、後述する飛翔演出の有無、飛翔演出有りの場合には、飛翔演出の開始時間と継続時間とが登録されている。
【0066】
変動パターンテーブルメモリ120に登録されている変動パターンには、例えば、図8(a)に示すように、リーチ演出を行わずに、ハズレの最終図柄を導出する通常ハズレ変動パターン(変動パターン1)、図8(b)に示すように、通常の変動パターンと比較して、変動時間が短く設定された通常ハズレ短縮変動パターン(変動パターン2)、図8(c)に示すように、通常のリーチ表示を行ってハズレの最終図柄を導出する通常リーチハズレ変動パターン(変動パターン20)、図9(a)に示すように、通常のリーチ表示を行って当たりの最終図柄を導出する通常リーチ当たり変動パターン(変動パターン21)、図9(b)に示すように、特徴的なリーチ演出表示を行ってハズレの最終図柄を導出するリーチハズレ変動パターン(変動パターン22)、図9(c)に示すように、特徴的なリーチ演出を行って最終図柄を導出するリーチ当たり変動パターン(変動パターン23)、等が含まれている。
【0067】
さらに、変動の途中で、例えば、図10(a)に示すように、今回の特図ゲームの遊技結果が大当たりとなることを予告する「大当たり予告」や、図10(b)に示すような今回の変動がリーチ表示となることを予告する「リーチ予告」を適宜行う変動パターンも存在する。
【0068】
変動パターンテーブルメモリ120に登録されている変動パターンのうちには、上記の変動中の任意の演出(大当たり予告演出表示、リーチ予告演出表示、リーチ演出表示)の場面で、図11に例示するような飛翔演出を行うパターンが用意されている。この飛翔演出パターンは、所定の演出開始タイミングに達したときに、各特別図柄(修飾されていてもよい)或いは任意の画像を、始点座標に配置し、続いて、各特別図柄を曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、始点座標の位置で特別図柄が湧き出て、以後、任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動するような画像を表示するパターンである。この飛翔演出パターンは、変動パターンによって、リーチ表示の場面で使用したり、大当たり予告の場面で使用したり、リーチ予告の場面で使用したり、大当たり後の演出で使用したりすることができる。
【0069】
図4に示す特図処理選択フラグメモリ122は、図18を参照して後述する特別図柄プロセス処理(特図ゲームを制御する処理)において、どの処理を選択・実行すべきかを示すフラグが設定される。
【0070】
確変・時短フラグメモリ123は、遊技機1の遊技状態が、確変状態(確率変動状態)或いは時短状態に制御されているときに、その旨を示すフラグが設定される。前述のように、確変状態は、特図ゲームにおいて大当たりとなる確率が通常よりも高く設定されている状態であり、時短状態は、例えば、特図ゲームにおける特別図柄の変動時間が通常よりも短く設定されている状態である。確変状態及び時短状態は、通常の遊技状態よりも、遊技者に有利な遊技状態であり、変動時間の短い変動パターンが選択される。確変・時短フラグは、プロセッサ111により遊技の進行状況に応じて適宜セット・リセットされる。
【0071】
大当たりフラグメモリ124は、遊技機1の遊技状態が、大当たり状態、即ち、特定遊技状態に制御されているときに、その旨を示すフラグが設定される。特定遊技状態は、特図ゲームにおいて確定された特別図柄の組合せが所定の大当たり組合せ(例えば、同一図柄のゾロ目)となったときに設定される。特定遊技状態においては、特別可変入賞球装置7が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放され、開放している間、遊技盤1の表面を落下する遊技球を受け止める。そして、受け止めた遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた特定領域(図示しない)を通過すること(V入賞)を条件として、閉鎖後、再び開放し、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができる。
【0072】
特図変動時間タイマ125は、特図表示部43上の特別図柄が変動を開始してからの経過時間(特図ゲームの経過時間)をカウントするためのダウンカウンタである。
【0073】
通信I/F(インタフェース)126は、遊技制御部11とサブ側の制御基板12〜17との間で、データ(コマンド、制御データ等を含む)を送受信するためのものであり、プロセッサ111と協働して、表示制御部13に命令やデータを出力するための出力手段として機能する。
【0074】
図3の入出力部12は、遊技球の検出や役物の開閉動作を行うためのものであり、センサやソレノイドを備える。センサとしては、通過部材5a〜5dに配置されている通過玉検出器、普通可変入賞球装置6に配置されている入賞玉検出器6c、等がある。また、ソレノイドとしては、普通可変入賞球装置6の可動翼片6a、6bを傾動位置に可動制御するためのソレノイドや、特別可変入賞球装置7の開閉板71を開成するためのソレノイドがある。
【0075】
表示制御部13は、遊技制御部11から送信されるコマンド及び制御データに基づいて、表示装置4を制御するためのものであり、普通図ゲームにおける普通図表示部41の制御、特図ゲームにおける特図表示部43の制御、普通図保留表示部42の制御、特図保留表示部44の制御などを行う。表示制御部13は、本発明の表示制御手段の主要部を構成する。
【0076】
図12は、表示制御部13の構成のうち特図表示部43を駆動する部分のハードウェア構成例を示すブロック図である。表示制御部13は、図柄制御基板に設けられた各種回路とコンピュータプログラムとから構成され、特図表示部43に表示する画像を生成し、該画像を表示するための映像信号を表示装置4に出力する。
【0077】
図12に示すように、表示制御部13は、通信I/F151と、発振回路152と、リセット回路153と、表示制御用のCPU154と、ROM155と、RAM156と、ビデオディスプレイプロセッサ(以下、VDP:Video Display Processor)157と、キャラクタROM158と、VRAM(Video RAM)159と、LCD駆動回路160とを備えている。
【0078】
通信I/F(インタフェース)151は、遊技制御部11との間の通信を行うためのものであり、CPU154と協働して、遊技制御部11から様々な命令やデータを入力するための入力手段を構成する。
【0079】
発振回路152は、CPU154及びVDP157に基準クロック信号を出力するものである。リセット回路153は、CPU154及びVDP157をリセットするためのリセット信号を出力するものである。
【0080】
CPU154は、ROM155に格納されたプログラムに従って動作し、遊技制御部11から変動開始コマンドと制御データを受信すると、RAM156を作業領域として用いながらROM155から表示制御を行うための表示制御データを読み出し、該表示制御データに従って、特図表示部43に表示する画像を合成するための描画命令(指示信号)をVDP157に出力する。
【0081】
また、CPU154は、変動時間タイマ154aと内部割込タイマ154bと飛翔継続時間タイマ154cとを備える。タイマ154a〜154cは、表示画像を生成するための処理に関する時間を計時するためのものである。変動時間タイマ154aは、発振回路152からの発振信号をカウントして、特図変動時間タイマ125と同様に、特別図柄の変動時間をカウントする。内部割込タイマ154bは、発振回路152からの基準クロック信号をカウントして、一定時間経過毎に、内部割込信号を発生する。飛翔継続時間タイマ154cは、飛翔演出開始後の経過時間をカウントする。
【0082】
ROM155には、図13に示すように、CPU154の動作プログラム171と、乱数プログラム172と、変動パターンテーブル173と、軌道データテーブル174と、変動パターン別表示制御データ175と、とが登録されている。
【0083】
表示プログラム171は、CPU154による表示制御動作用の動作プログムである。
乱数プログラム172は、任意の乱数を抽出するためのプログラムである。
【0084】
変動パターンテーブル173は、各変動パターンの制御コードとその制御コードで特定される変動パターン用の表示制御情報が格納された記憶エリアのアドレスとを対応付けて格納する。
【0085】
軌道データテーブル174は、図14に示すように、前述の飛翔演出を行う際に、特別図柄が移動する軌道(経路)を定義する軌道データを格納しており、軌道データ記憶手段として機能する。各軌道データは図15に例示するように、特図表示部43の表示画面上に設定されたx−y座標上で、所定の1箇所の始点座標P1から表示領域内の任意の終点(移動先)P3の座標に向けて延びる曲線又は直線状の軌道を定義する。例えば、図15に示す例では、軌道は、曲線L1とL2の結合から構成され、始点P1から曲線L1を経て通過点P2に至り、続いて、曲線L2を経て終点P3で終わる。この軌道を定義する軌道データは、例えば、図16(a)に示すような、関数の形式でもよく、或いは、図16(b)に示すような時系列的なデータでもよい。
【0086】
また、軌道データは、軌道上の位置や経過時間に応じて、特別図柄のサイズを変更できるように、軌道上を移動する特別図柄(移動オブジェクト)のサイズを制御する情報Sを含んでいる。
また、軌道データは、軌道上の位置や経過時間に応じて、特別図柄の透明率(透明度)を変更できるように、軌道上を移動する特別図柄(移動オブジェクト)の透明度を制御する情報Tを含んでいる。透明度が高くなるに従って、下地の画像が見えるようになる。なお、情報Tに基づいて、特別図柄の透明率を変更する手法は任意である。例えば、1)情報Tが示す率で、図柄の輪郭部を残して、特別図柄の色を背景の色に近づける手法、2)情報Tが示す率で、輪郭線を残して、特別図柄の画像のドットを間引いて下地の画像を表示する方法などがある。第1の例では、R(赤)G(緑)B(青)各色の表示階調Iを、例えば、I=(If×透過率+Ib×(100−透過率))/100として求めればよい。なお、Ifは前面側の画像の表示階調、Ibは背景側の画像の表示階調である。また、第2の例では、前面側の特別図柄のドットを情報Tで示される率分だけ間引くようにすればよい。
【0087】
変動パターンテーブル173に格納されたアドレスで特定されるエリアには、図8(a)〜図11に例示したような変動表示を可能とするための変動パターン別表示制御データ175(プログラムを含む)が格納されている。この表示制御データのうち、特別図柄の通常の変動・停止、リーチ演出表示、予告演出表示、等に関する部分は周知であるので、ここでの説明は省略し、主に図11に例示する飛翔演出表示用の表示制御データについて説明する。
【0088】
各表示制御データは、どのタイミングで飛翔演出を開始し、どのタイミングでどの軌道を選択するか、また、どのタイミングでどの軌道にどの特別図柄を投入するかということを定義するデータである。
【0089】
例えば、図17の例では、特別図柄の変動の開始からtm経過したタイミングで、飛翔演出を開始し、当初に軌道1〜nを選択し、選択した各軌道に任意の特別図柄からなる表示オブジェクト1〜nを割り当て、視点に座標にオブジェクト1〜nを表示することが定義されている。以後は、時間が経過する毎に、軌道データに従って、特別図柄が移動して表示され、また、特別図柄のサイズや透明度も制御される。
【0090】
また、さらに時間が経過すると、既に選択した軌道に新たな特別図柄(移動オブジェクトを)を割り当てたり、新たな軌道を選択したり、従前の軌道を廃棄する等の制御情報が定義されている。
【0091】
ここで、例えば、表示制御データによりある軌道データについて、特定の識別情報のみを割り当てるようにすることも可能である。例えば、軌道データ番号10〜20の軌道データの軌道データには、特別図柄の0〜10をそれぞれ割り当てるようにすれば、ある特定の軌道に沿って特定の特別図柄のみが移動することになる。
【0092】
また、ある軌道について、乱数等によりランダムに特別図柄を割り当てるようにすることも可能である。このようにすれば、ある軌道に沿ってどんな特別図柄が移動するか予想できなくなる。
また、飛翔演出を行っている間、当初に選択した軌道のみを使用することにより、特別図柄が定められた軌道を安定して移動する状態を表示できる。
また、飛翔演出を行っている間、適宜、軌道を更新することにより、特別図柄の移動する軌道の予測を困難にすることも可能である。
【0093】
なお、表示制御データは、人間が直接理解できる表現形態である必要はなく、CPU154が解釈・実行可能ならば表現形態やデータ構造は任意である。
【0094】
図4のRAM156は、CPU154の作業領域として使用される。
【0095】
VDP157は、画像表示を行うための表示装置制御機能及び高速描画機能を有し、CPU154からの描画命令に従ってキャラクタROM158から様々な画像を読み出して、位置された位置に指定された配置で展開して画像データを生成する。
【0096】
キャラクタROM158は、特図表示部43に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、例えば、特別図柄の画像等を、予め記憶しており、識別情報記憶手段として機能する。
【0097】
VRAM159は、VDP157によって生成された画像データを展開するためのフレームメモリである。
【0098】
LCD駆動回路160は、VDP157から、特図表示部43のドット行単位で順次提供されるフレームデータ(画像データ)により、特図表示部43を構成する液晶表示素子を駆動し、変動表示部、特別図柄、等を表示する。
【0099】
次に、本実施の形態のパチンコ遊技機の動作(作用)を説明する。まず、本実施例のパチンコ遊技機における遊技の流れの概略について説明する。
【0100】
パチンコ遊技機1の右下位置に設けられたハンドルを操作することにより、遊技領域中に遊技球が発射される。遊技制御部11のプロセッサ111は、入出力部12内の通過玉検出器や入賞玉検出器6c等の入力の有無を監視しており、遊技球が通過部材5a〜5dに形成された通路を通過すると、乱数値を求め、この乱数値を図4に示す普通図保留メモリ112の空きエントリの先頭に登録する。
【0101】
遊技制御部11は、普通図保留メモリ112に保管されている乱数値を、先頭エントリから読み出し、読み出した乱数値に基づいて、普通図の最終的な表示図柄を当たり図柄(○図柄)とするか、ハズレ図柄(×図柄)とするかを決定する。
【0102】
遊技制御部11は表示制御部13へ、普通図表示部41の変動表示を指令する表示制御コマンドを送信する。この表示制御コマンドに従って、表示制御部13は、普通図表示部41を制御し、当たり図柄とハズレ図柄とを交互に点灯させる変動表示処理を一定期間だけ行い、最終的な図柄を表示するという普通図ゲームを実行する。普通図柄を一定期間変動させ、最終表示図柄が当たり図柄であれば、普通可変入賞球装置6の可動翼片6a・6bを傾動させて、拡大開放させ、遊技球を入賞し易くする。普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞すれば、賞球が払い出されると共に特図ゲームの実行条件が成立する。
【0103】
遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞した場合(可動翼片6a・6bが垂直状態でも、傾動状態でもよい)、入賞玉検出器6cにより遊技球の入賞が検出される。すると、遊技制御部11は、入出力部12を介してその旨の通知を受け、乱数値(大当たり乱数値)を発生し、得られた大当たり乱数値を図4に示す特図保留メモリ113の空きエントリの先頭に保留情報として記憶する。
【0104】
遊技制御部11は、特図保留メモリ113の第1エントリに記憶されている大当たり乱数値を読み出して、読み出した大当たり乱数値に対応する特図ゲームを実行する。即ち、特図保留メモリ113の第1エントリに設定されている大当たり乱数値から、大当たりとするかハズレとするかを決定する。さらに、大当たりとするかハズレとするかの別に応じて、特別図柄の変動表示の表示結果(最終停止図柄)を決定する。さらに、大当たりとなる確率を向上するか否かを判別し、大当たり予告を行うか否かを抽選し、リーチ表示を行うか否かを抽選し、リーチ予告を行うか否かを抽選する。そして、これらの抽選結果に基づいて、使用する変動パターンを決定する。
【0105】
遊技制御部11は表示制御部13へ、特別図柄の変動の開始(特図ゲームの開始)を指示する変動開始コマンドと最終停止図柄と使用する変動パターンとを指定するデータとを送信する。遊技制御部11は変動開始コマンド送信後の経過時間を計測し、総変動時間が経過すると、確定コマンドを送信する。
【0106】
表示制御部13は、遊技制御基板11からの変動開始コマンドとデータに従って、指定された変動パターンの制御データに従って、特別図柄を変化させて表示画像を形成する。
【0107】
最終停止図柄が、3つの図柄が揃った状態であれば、遊技機1は大当たり状態(特定遊技状態)となり、特別可変入賞球装置7の開閉板71が一定時間又は一定数の遊技球が入賞するまで開成し、V入賞を条件に開閉を一定サイクル繰り返す。一方、最終停止図柄が、ハズレ図柄であれば、特別可変入賞球装置7の開閉板71の開成等は行わない。
【0108】
遊技者は、このようにして普通図ゲーム及び特図ゲームを行いながら、普通可変入賞球装置6又は特別可変入賞球装置7に遊技球を入賞させ、払出制御部16により払い出される賞球を獲得する。
【0109】
以下、遊技制御部11が実行する特図ゲームの処理を図18〜図34を参照して説明する。
【0110】
遊技制御部11は、例えば、2m秒毎のタイマ割り込み等で、図18のフローチャートに示す特別図柄プロセス処理を開始する。
【0111】
遊技制御部11は、まず、特別図柄の変動実行条件が新たに成立したか否かを判別する。具体的には、遊技制御部11は、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したか否かを、入賞玉検出器6cの出力をチェックすることにより検出する(ステップS111)。遊技球が入賞した場合(ステップS111;Yes)、入賞処理を実行し(ステップS112)、遊技球が入賞していない場合(ステップS111;No)、入賞処理(ステップS112)をスキップする。
【0112】
ステップS112の入賞処理においては、図19に示すように、特図保留メモリ113の保留数が上限値の4以上であるか否かを判別する(ステップS201)。保留数が4以上であれば(ステップS201;Yes)、今回の入賞による特図ゲームの始動は無効として特に何も行わない。一方、保留数が上限値の4未満である場合には(ステップS201;No)、特別図柄の変動実行条件が成立したことになり、乱数プログラムを起動して乱数値を抽出する(ステップS202)。従って、入賞玉検出器6cとプロセッサ111のステップS201の処理などにより変動実行条件成立判定手段が構成される。次に、抽出した乱数値を特図保留メモリ113の空エントリの先頭にセットする(ステップS203)。
【0113】
次に、遊技制御部11は、特図処理選択フラグメモリ122に格納されている特図処理選択フラグの値に基づいて、図18に示すステップS100〜107の8つの処理のうちのいずれかを選択する。
【0114】
ステップS100の特別図柄通常処理は、特図処理選択フラグメモリ122にセットされている特図処理選択フラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理は、特別図柄の変動開始条件が成立したか否かを判定し、成立していれば特図処理選択フラグを「1」に更新する処理である。具体的には、遊技制御部11は、特図保留メモリ113の第2〜第4エントリの各保留情報を1エントリずつ上位にシフトする(ステップS301)。そして、シフト後、第1エントリに保留情報が記憶されているか否かを判別し(ステップS302)、記憶されていれば(ステップS302;Yes)、タイマ等により、直前の特図ゲームの終了から一定時間が経過したか否かを判別する(ステップS303)。そして、経過していれば(ステップS303;Yes)、新たに第1エントリに格納された乱数値を読み出し(ステップS304)、特図処理選択フラグの値を「1」に更新する(ステップS305)。一方、第1エントリに保留情報が記憶されていない場合(ステップS302;No)や、直前の特図ゲームの終了から一定時間が経過していない場合(ステップS303;No)には、処理選択フラグの値を「0」に維持したまま、今回の割り込み処理を終了する。これらの一連の処理により、特別図柄の変動開始条件が成立したか否かの判定が行われることになり、プロセッサ111によるこれらの処理は、変動開始条件成立判定手段を構成する。
【0115】
図18のステップS101の停止図柄設定処理は、特図処理選択フラグの値が「1」の場合に実行され、特図ゲームの表示結果を事前決定する処理である。この処理において、遊技制御部11は、特図保留メモリ113の第1エントリに保持されている大当たり乱数値を用いて、表示結果を決定(事前決定)する。具体的には、図21に示すように、まず、確変・時短フラグメモリ123に確変・時短フラグがセットされているか否かを判別する(ステップS401)。
確変・時短フラグがセットされていれば、即ち、遊技状態が確変状態又は時短状態にあれば(ステップS401;Yes)、確変・時短時用大当たり抽選テーブル132を選択する(ステップS402)。一方、確変・時短フラグがオフされていれば、即ち、遊技状態が確変状態にも時短状態にもなれば(ステップS401;YNo)、通常時用大当たり抽選テーブル131を選択する(ステップS402)。
【0116】
続いて、ステップS100(ステップS304)で特図保留メモリ113の第1エントリから読み出した大当たり乱数値を選択した抽選テーブルに適用して、大当たりかハズレかを事前(特図ゲームが開始する前に)決定する(ステップS404)。
【0117】
大当たりの場合には(ステップS405;Yes)、大当たりフラグメモリ124に大当たりフラグを設定する(ステップS406)。さらに、乱数値を抽出して、大当たり時用停止図柄抽選テーブル133に適用して、大当たりの表示結果(最終停止図柄)を決定する(ステップS407)。
【0118】
次に、決定した最終停止図柄から、遊技状態を確変状態或いは時短状態に設定するか否かを判別する(ステップS408)。大当たり図柄が確率変動設定用の場合には、確変・時短フラグメモリ123に確変フラグを設定する(ステップS409)。一方、大当たり図柄が時短設定用の場合には、確変・時短フラグメモリ123に時短フラグを設定する(ステップS410)。
ステップS405で、ハズレと判定された場合には(ステップS405;No)、大当たりフラグをオフし(ステップS411)、さらに、乱数を抽出してハズレ時用停止図柄抽選テーブル134に適用して、各図柄の表示結果を順番に決定する(ステップS412)。
【0119】
これらの処理の後、特図処理選択フラグの値を「2」に更新する(ステップS408)。プロセッサ111による上述のステップS401〜S407,S411,S412の処理により、特別図柄の変動表示の結果を特定表示結果とするか否かを判定することになる。従って、プロセッサ111によるこれらの処理は、表示結果判定手段を構成する。
【0120】
ステップS102の変動パターン設定処理は、特図処理選択フラグの値が「2」の場合に実行される処理である。この処理において、遊技制御部11は、特図ゲームを行う際に使用する変動パターンを、図7に示す変動パターンテーブルメモリ120に格納されている変動パターンのうちから選択する。
【0121】
この変動パターン設定処理において、図22に示すように、遊技制御部11は、大当たりフラグメモリ124に大当たりフラグが設定されているか否かを判別する(ステップS501)。大当たりフラグが設定されていれば(ステップS501;Yes)、大当たり予告抽選用乱数を抽出する(ステップS502)。
【0122】
続いて、確変・時短フラグメモリ123に確変フラグ又は時短フラグがセットされているか否かを判別し、確変・時短フラグがセットされていれば、大当たり予告抽選テーブルメモリ117に登録されている確変・時短時用大当たり予告抽選テーブル136を選択し、確変・時短フラグがセットされていなければ、通常時用大当たり予告抽選テーブル135を選択する(ステップS503)。続いて、選択した大当たり予告抽選テーブルに抽出した大当たり予告抽選用乱数を適用して大当たり予告を行うか否かを抽選する(ステップS504)。これらの処理によりプロセッサ111は、大当たり予告を行うか否かを抽選する予告抽選手段として機能する。
【0123】
大当たり予告を行う場合には(ステップS505;Yes)、大当たり予告フラグをセットし(ステップS506)、大当たり予告を行わない(ステップS505;No)場合には、大当たり予告フラグをオフする(ステップS507)
【0124】
ステップS501で、大当たりではないと判別された場合(ステップS501;No)又はステップS506又はS507の処理終了後、フローはステップS508に進む。
【0125】
ステップS508で、リーチ表示抽選用乱数を抽出する。続いて、確変・時短フラグメモリ123に確変フラグ又は時短フラグがセットされているか否かを判別し、セットされていれば、リーチ表示抽選テーブルメモリ118に登録されている確変・時短時用リーチ表示抽選テーブル138を選択し、確変・時短フラグがセットされていなければ、通常時用リーチ表示抽選テーブル137を選択する(ステップS509)。そして、選択した大当たり予告抽選テーブルに抽出した大当たり予告抽選用乱数を適用してリーチ表示を行うか否かを抽選する(ステップS510)。これらの処理によりプロセッサ111は、リーチ表示を行うか否かを抽選するリーチ予告抽選手段として機能する。
【0126】
リーチ表示を行う場合には(図23:ステップS511;Yes)、リーチ表示フラグをセットする(ステップS512)。
【0127】
続いて、リーチ予告抽選用乱数を抽出する(ステップS513)。続いて、確変・時短フラグメモリ123に確変フラグ又は時短フラグがセットされているか否かを判別し、セットされていれば、リーチ予告抽選テーブルメモリ119に登録されている確変・時短時用リーチ予告抽選テーブル140を選択し、確変・時短フラグがセットされていなければ、通常時用リーチ予告抽選テーブル139を選択する(ステップS514)。そして、選択した大当たり予告抽選テーブルに抽出した大当たり予告用乱数を適用してリーチ予告表示を行うか否かを抽選する(ステップS515)。これらの処理によりプロセッサ111は、リーチ予告を行うか否かを抽選する予告抽選手段として機能する。
【0128】
リーチ予告を行う場合には(ステップS516;Yes)、リーチ予告フラグをセットし(ステップS517)、リーチ予告を行わない(ステップS516;No)場合には、リーチ予告フラグをオフする(ステップS518)
【0129】
続いて、変動パターンテーブルメモリ120に登録されている多数の変動パターンのうちから、設定された条件(大当たりか否か、最終停止図柄、大当たり予告表示の有無、リーチ表示の有無、リーチ予告表示の有無)に合致するものを、例えば、各フラグの設定状況にあわせて選択する。条件に合致するものが複数存在する場合には、乱数などにより1つを選択する(ステップS519)。
【0130】
一方、ステップS511で、リーチ表示ではないと判別された場合(ステップS511;No)、リーチ表示フラグをオフし(ステップS520)、通常変動パターンを選択する(ステップS521)。
【0131】
続いて、特図変動時間タイマ125に、選択した変動パターンに割り当てられている総変動時間に相当するカウント値を設定する(ステップS522)。
【0132】
続いて、特図ゲームの開始と最終停止図柄と変動パターンとを指定する制御コードとを指示する変動開始コマンドとを、表示制御部13に送信する(ステップS523)。続いて、特図処理選択フラグの値を「3」に更新する(ステップS524)。
【0133】
以後、遊技制御部11は、図18のステップS103の特別図柄変動処理を繰り返して実行する。なお、この処理は、特図処理選択フラグの値が「3」の場合に実行される処理である。
【0134】
この処理では、図25に示すように、遊技制御部11は、特図変動時間タイマ125のカウント値を1だけ減算する(ステップS601)。続いて、特図変動時間タイマ125の値が0であるか否か、すなわち、特別図柄を設定された変動時間だけ変動させたか否かが判別される(ステップS602)。
【0135】
特図変動時間タイマ125=0と判別された場合(ステップS602;Yes)には、1回の特図ゲームが終了したタイミングであり、遊技制御部11は、特図処理選択フラグを「4」とする(ステップS603)。
【0136】
一方、ステップS602で特図変動時間タイマ125=0ではないと判断されたとき(ステップS602;No)には、今回の割り込み処理を終了する。
【0137】
ステップS523で送信した変動開始コマンドと制御データは、通信I/F126と151を介して表示制御部13のCPU154に受信される。
【0138】
CPU154は、受信した変動開始コマンドに応答して、図26に示す処理を開始し、まず、通知された変動パターンを変動パターンテーブル173を参照して特定する(ステップS701)。続いて、その変動パターン用の表示制御データ175をROM155から読み出し、RAM156に格納する(ステップS702)。続いて、その後、変動時間タイマ154aを起動する(ステップS703)。
【0139】
CPU154の内部割込タイマ154bは、発振回路152の出力するクロック信号をカウントし、例えば、特図表示部43のリフレッシュ期間に相当する時間(1/30秒)を計測すると、内部割込信号を発生する。CPU154は、この内部割込信号に応答して、ほぼ周期的に図27の処理を実行する。
【0140】
図27の処理において、CPU154は、変動時間タイマ154aのカウント値が、指定された変動パターン用の表示制御データ175によって定義される特図変動のうちの通常の変動を行っているタイミング(通常変動表示タイミング)であるか否かを判別する(ステップS801)。なお、通常の変動表示タイミングとは、特別な演出用の表示を行わずに、特別図柄の変動・停止行っている期間である。
【0141】
通常変動表示タイミングであれば(ステップS801;Yes)、従来と同様の通常変動表示処理を実行する(ステップS802)。即ち、CPU154は、例えば、変動する特別図柄を表示するために、今回表示すべき特別図柄の図柄(スプライト)を特定する情報と表示位置とをVDP157に通知する。VDP157は、指示された図柄をキャラクタROM158から読み出して、加工(拡大・縮小、トリミング、透過率の設定等)した画像をVRAM159上の指定された位置に展開する。この動作は、入力した変動開始コマンドに応答して、特別図柄の変動画像の生成を開始・継続する処理であり、表示画像生成手段の一部に相当する。そして、特別図柄の変動表示を継続して変動時間が終了するタイミングで、ステップS404で決定した表示結果(大当たりか否か)に合致し、且つ、ステップS407又はS412で決定した最終停止図柄の表示を導出する。
【0142】
CPU154は、変動時間タイマ154aのカウント値が示すタイミングが、通常変動表示タイミングに一致しなければ(ステップS801;No)、或いは、ステップS802終了後、変動時間タイマ154aのカウント値が示すタイミングが、リーチ予告表示タイミングであるか否かを判別する(ステップS803)。CPU154は、この処理を実行することにより、リーチ予告に関し、予告演出表示開始条件成立判定手段として機能する。リーチ予告表示タイミングであれば(ステップS803;Yes)、この特図ゲームがリーチ表示となることを予告するための演出表示の処理を実行する(ステップS804)。即ち、CPU154は、表示制御データに従って、テキストやキャラクタで予告を行うために、表示すべきキャラクタ等とそのサイズ及び位置などの情報をVDP157に通知する。VDP157は、指示されたキャラクタ画像をキャラクタROM158から読み出して、VRAM159上の指定された位置に指定されたサイズで展開する。
【0143】
CPU154は、変動時間タイマ154aのカウント値が示すタイミングが、リーチ予告表示タイミングに一致しなければ(ステップS803;No)、或いは、ステップS804の処理終了後、変動時間タイマ154aのカウント値が示すタイミングが、リーチ演出表示タイミングであるか否かを判別する(ステップS805)。CPU154は、この処理を実行することにより、リーチ表示の開始条件が成立したか否かを判定するリーチ表示開始条件成立判定手段として機能する。
【0144】
リーチ演出表示タイミングであれば(ステップS805;Yes)、この特図ゲームにおいてリーチ状態を成立させるため或いはリーチ状態が成立した後の演出表示の処理を実行する(ステップS806)。即ち、CPU154は、表示制御データに従って、テキストやキャラクタを用いてリーチ演出を行うために、表示すべきキャラクタ等とそのサイズ及び位置などの情報をVDP157に通知する。VDP157は、指示されたキャラクタ画像をキャラクタROM158から読み出して、VRAM159上の指定された位置に指定されたサイズで展開する。
【0145】
CPU154は、変動時間タイマ154aのカウント値が示すタイミングが、リーチ予告表示タイミングに一致しなければ(ステップS805;No)、或いは、ステップS806の処理終了後、変動時間タイマ154aのカウント値が示すタイミングが、大当たり演出表示タイミングであるか否かを判別する(ステップS807)。CPU154は、この処理を実行することにより、大当たり予告に関し、予告演出表示開始条件成立判定手段として機能する。
【0146】
大当たり演出表示タイミングであれば(ステップS807;Yes)、この特図ゲームが大当たりになることを予告するための表示処理を実行する(ステップS808)。即ち、CPU154は、表示制御データに従って、テキストやキャラクタを用いて大当たり予告演出を行うために、表示すべきキャラクタ等とそのサイズ及び位置などの情報をVDP157に通知する。VDP157は、指示されたキャラクタ画像をキャラクタROM158から読み出して、VRAM159上の指定された位置に指定されたサイズで展開する。
CPU154は、以上の処理を行って今回の割り込処理を終了する。
【0147】
VDP157は、図27の割り込み処理でVRAM159上に展開したデータを、例えば、特図表示部43のリフレッシュ期間に相当する時間(1/30秒)で読み出し、LCD駆動回路160に順次提供する。LCD駆動回路160は、提供された画像データに基づいて特図表示部43を駆動するための画像信号を出力する。特図表示部43は、画像信号に従って、画像を表示する。従って、VDP157の読み出し動作とLCD駆動回路160の動作は画像信号供給手段を構成する。
【0148】
図27の処理のうち、リーチ予告処理(ステップS804)、リーチ演出処理(ステップS806)、大当たり予告演出表示処理(ステップS808)のいずれかにおいて、前述の飛翔演出表示が採用されている場合の動作を図28を参照して具体的に説明する。
【0149】
まず、飛翔演出表示処理を開始すると、CPU154は、飛翔演出開始タイミングであるか否かを、変動時間タイマ154aのカウント値と表示制御データに基づいて飛翔演出表示の開始タイミングであるか否かを判別する(ステップS901)。開始タイミングであれば(ステップS901;Yes)、飛翔継続時間タイマ154cを起動する(ステップS902)。続いて、初期状態で使用する軌道データと表示キャラクタとを特定し(ステップS903)、RAM156上に、選択した軌道、表示対象オブジェクト(キャラクタ;図柄)とを特定する表示情報テーブルを図29(a)に示すように形成する(ステップS904)。なお、軌道やキャラクタの選択は、表示制御データ自体で指定してもよく、或いは、表示制御データが指定していない場合には、乱数などを用いて適宜選択してもよい。続いて、表示対象のキャラクタを各軌道データで指定されるサイズで始点座標位置に配置する(ステップS905)。即ち、複数の図柄を始点座標に集積して表示する処理を実行する。このとき、例えば、各図柄に透明表示を設定し或いは下に配置されているもの程若干大きく表示することにより、複数の図柄が重なって配置されている様子がわかるように表示を行う。
【0150】
一方、ステップS901で、飛翔演出開始タイミングではないと判別されたときは(ステップS901;No)、図柄を移動表示するタイミングであるか否かを、変動時間タイマ154aのカウント値と表示制御データに基づいて判別する(ステップS906)。図柄移動表示タイミングであれば(ステップS906;Yes)、表示制御データに基づいて新規軌道・新規図柄の割り当てがあるか否かを判別する(ステップS907)。新規軌道・新規図柄の割り当てがあれば(ステップS907;Yes)、新規軌道、新規図柄を割り当て(ステップS908)、図29(b)に示すように表示情報テーブルを更新する(ステップS909)。続いて、表示情報テーブルの内容と飛翔継続時間タイマ154cのカウント値に基づいて各図柄を表示する(ステップS910)。
【0151】
CPU154とVDP157とは、これらの処理を実行することにより、表示画像生成手段の一部として機能する。
【0152】
一方、ステップS906で、図柄移動タイミングではないと判別されたときは、表示制御データで規定される他の処理を行う(ステップS911)。
【0153】
ステップS905,ステップS910での表示処理は、具体的には図30に示す処理により実行される。
まず、図30(a)に示すように、CPU154は、表示対象のキャラクタとそのキャラクタの位置とサイズ及び透明度(例えば、そのキャラクタの表示を開始してからの時間tに基づく)、カラーパレットなどを特定する(ステップS1001)。次に、特定した表示情報と表示コマンドとをVDP157に送信する(ステップS1002)。
【0154】
VDP157は、CPU154からの表示コマンドと表示情報を受信し、表示情報に基づいて、各表示キャラクタ読み出し、キャラクタサイズ修正し、指定されたカラーパレットで特定される色で、VRAM159上の指定された位置に展開する(ステップS1003)。
【0155】
上述の飛翔処理を、具体例に基づいて説明する。
例えば、図柄飛翔表示処理が開始し、その開始タイミングのステップS903で図31(a)に例示するような軌道L3とL5が選択され、表示図柄として特別図柄の7と3とが選択されたとする。すると、ステップS904では、例えば、図34(a)に示す表示情報テーブルが作成され、ステップS905で、図31(b)に示すような表示がなされる。
【0156】
以後、内部割込タイマ154bが一定時間をして内部割込が発生する度に、表示オブジェクト1と2の位置とサイズとが軌道データに従って制御され、表示は例えば、図32(a)に示すようになる。
【0157】
その後、タイミングtmで、新たな軌道L7とこの軌道L7の表示オブジェクトとして特図の「9」が割り当てられたとする(ステップS908)。すると、例えば、表示制御テーブルは図34(b)に示すように更新され(ステップS909)、表示は図32(b)に示すようになる。
【0158】
さらに、その後、タイミングtkで、軌道L3に新たな表示オブジェクトが割り当てられた(ステップS908)とする。ここでは、表示制御データによって軌道L3にある特定の図柄、例えば特別図柄「7」のみが割り当て可能に設定されているとする。すると、その図柄「7」が軌道L3に割り当てられれ、例えば、表示制御テーブルは図34(b)に示すように更新され(ステップS909)、表示は図33に示すようになる(ステップS910)。
【0159】
以上説明したように、この実施の形態によれば、所定の変動開始条件が成立したと判定したときに、特別図柄の変動表示の画像の生成を開始し、所定の演出表示開始条件が成立したときに、タイマによる計時に従って、特別図柄等の様々な画像を、軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、その軌道に沿って識別情報の画像を順次移動することにより、始点から任意の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成・表示する演出を行うことが可能となる。
【0160】
なお、この発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。
【0161】
例えば、上記実施の形態においては、遊技制御部11において、大当たりか否か、最終停止図柄、リーチの有無、変動パターンを決定し、表示制御部13において表示制御を行ったが、これらの役割分担は任意に変更可能である。
【0162】
例えば、図35に示すように、遊技制御部11に、大当たり抽選テーブルメモリ114と、停止図柄抽選テーブルメモリ115と、確率向上抽選テーブル116と、大当たり予告抽選テーブルメモリ117と、リーチ表示抽選テーブルメモリ118と、変動パターンテーブルメモリ120とを配置し、表示制御部13のROM155にリーチ予告抽選テーブルメモリ119を配置してもよい。この場合には、遊技制御部11が、大当たりとするか否か、最終停止図柄、大当たり予告の有無、リーチ表示の有無、変動パターン、等を決定して表示制御部13に通知する。一方、表示制御部13は、リーチ予告抽選テーブルメモリ119を用いてステップS511〜ステップS518と同様の処理を行って、リーチ予告の有無を決定して、リーチ予告を行うと決定した場合に、指定された変動パターンに基づく変動表示の途中でリーチ予告表示を行う。
【0163】
この場合、図36に示すように、遊技制御部11に、変動実行条件成立判定手段、表示結果判定手段、変動開始条件成立判定手段、大当たり予告に関する予告抽選手段、リーチ表示抽選手段、等が配置され、表示制御部13に識別情報画像記憶手段、軌道データ記憶手段、計時手段、演出表示開始条件成立判定手段、表示画像生成手段、画像信号供給手段、等が配置される。
【0164】
また、例えば、図37に示すように、遊技制御部11に、大当たり抽選テーブルメモリ114と、停止図柄抽選テーブルメモリ115と、確率向上抽選テーブル116と、大当たり予告抽選テーブルメモリ117と、リーチ予告抽選テーブルメモリ119と、変動パターンテーブルメモリ120とを配置し、表示制御部13のROM155にリーチ表示抽選テーブル118を配置してもよい。この場合、遊技制御部11は、大当たりとするか否か、最終停止図柄、大当たり予告の有無、リーチ予告の有無、変動パターンを決定して表示制御部13に通知する。一方、表示制御部13は、リーチ表示抽選テーブル118を用いて、ステップS508〜S510と同様の処理を行ってリーチ表示の有無を決定し、リーチ表示を行うと決定した場合に、指定された変動パターンに基づく変動表示の過程でリーチ表示を行う。
【0165】
この場合、図38に示すように、遊技制御部11に、変動実行条件成立判定手段、表示結果判定手段、変動開始条件成立判定手段、予告抽選手段、等が配置され、表示制御部13に識別情報画像記憶手段、軌道データ記憶手段、計時手段、リーチ表示抽選手段、リーチ表示開始条件成立判定手段、表示画像生成手段、画像信号供給手段、等が配置される。
【0166】
また、例えば、図39に示すように、遊技制御部11に、大当たり抽選テーブルメモリ114と、変動時間抽選テーブル190とを配置し、表示制御部13のROM155に、停止図柄抽選テーブルメモリ115と、大当たり予告抽選テーブル117と、リーチ表示抽選テーブルメモリ118と、リーチ予告抽選テーブルメモリ119と、変動パターンテーブルメモリ120とを配置してもよい。この場合、大当たりとするか否かと変動時間のみを遊技制御部11で決定して表示制御部13に通知し、表示制御部13でリーチ表示の有無、予告演出の有無などを決定し、指定された変動間に合致する変動パターンを決定し、変動表示を行う。
【0167】
この場合、図40に示すように、遊技制御部11に、変動実行条件成立判定手段、表示結果判定手段、変動開始条件成立判定手段、変動時間抽選手段、等が配置され、表示制御部13に識別情報画像記憶手段、軌道データ記憶手段、計時手段、リーチ表示抽選手段、予告演出抽選手段、リーチ表示開始条件成立判定手段、表示画像生成手段、画像信号供給手段、等が配置される。
【0168】
また、特図表示部43は、1行3列の例を示したが、3行3列にする等、その数や配置は任意である。また、表示制御データの表現形態や形式は一例に過ぎず、任意に変更可能である。また、制御の手法も任意であり、プログラムにより実行することも可能である。
【0169】
また、上記実施の形態においては、表示制御部13として、CPU154,ROM155、RAM156、VDP157、キャラクタROM158、VRAM159などから構成されるものを例示したが、その物理的構成は任意である。例えば、CPU154と、ROM155,RAM156を1チップ化した1チップマイクロプロセッサを使用したり、キャラクタROM158やVRAM159を内蔵して1チップ化したVDPやキャラクタROM等を使用してもよい。さらには、VDPが単体で十分な処理能力を有する場合には、上記実施の形態で説明したCPU154の処理をVDPが負担し、CPUを設けないようにすることも可能である。逆に、CPUが高機能化された場合には、VDPを配置せずに、全処理をCPUで行うようにしてもよい。
【0170】
上記実施の形態において示した数値は一例であり、任意に変更可能である。例えば、上述の例では、特図保留メモリ113の保留数の上限値を4としたが、保留数の上限値は任意である。また、特図ゲームにおいて変動中の図柄を停止する順番も任意である。
【0171】
普通図ゲームや特図ゲームの実行条件を成立させる方法も上記実施の形態に限定されない。例えば、特定の入賞口への遊技球の入賞を普通図ゲームの実行条件としたり、特定のゲートの遊技球の通過や特定の非可変型の入賞口への遊技球の入賞を特図ゲームの実行条件としてもよい。
【0172】
なお、上述した装置構成、ブロック構成や、変動パターン、フローチャートの構成は任意に変更及び修正が可能である。
【0173】
例えば、上記実施の形態では、ステップS523で、遊技制御部11から表示制御部13に変動開始コマンドと制御データ(大当たり・ハズレの別、最終停止図柄、変動時間などの指示データ)を送信したが、変動開始コマンドと制御データとを別個のタイミングで、遊技制御部11から表示制御部13に送信するようにしてもよい。例えば、変動開始コマンドを変動開始条件が成立した段階で送信し、制御データについては、変動実行条件の成立後、変動表示の開始前或いは、変動表示の開始後一定期間の間の適当なタイミングで送信するようにしてもよい。例えば、1)普通可変入賞球装置6への入賞時に大当たりか否かを判定して変動開始条件を待たずに制御データを遊技制御部11から表示制御部13に送信したり、2)変動実行条件が成立した後、変動開始条件成立するまで待って、特図保留メモリ113に記憶されている全ての保留情報をスキャンして予告の有無や変動パターン等を判別して、必要な制御データを遊技制御部11から表示制御部13に送信するようにしてもよい。
【0174】
この発明は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機(コンピュータ)などにも適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0175】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等にいったん格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0176】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、以下に示す効果を有する。
請求項1の構成によれば、曲線軌道に沿って識別情報を移動表示させることが可能となる。これにより、通常の表示対象とは異なる変動表示態様で識別情報が表示される。これにより、表示態様の単調化を防ぐことができるとともに、識別情報に対する遊技者の興味を引きつけることができ、識別情報の表示態様の多彩化という面から変動表示における遊技者の興趣を向上させる演出をすることができる。
【0177】
請求項2の構成によれば、遊技機の制御の分担が遊技の進行を制御する遊技制御手段と表示の制御を担当する表示制御手段とで分担される。従って、遊技制御手段の制御負担を抑え、制御及び構成を簡易にできる。また、この構成によれば、曲線軌道に沿って識別情報を移動表示させることが可能となる。これにより、通常の表示対象とは異なる変動表示態様で識別情報が表示される。これにより、表示態様の単調化を防ぐことができるとともに、識別情報に対する遊技者の興味を引きつけることができ、識別情報の表示態様の多彩化という面から変動表示における遊技者の興趣を向上させる演出をすることができる。
【0178】
請求項3の構成によれば、リーチ予告演出或いは特定表示結果予告演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。
【0179】
請求項4の構成によれば、表示制御手段が、予告の有無を判別して、予告演出表示を行うので、遊技制御手段の制御負担を抑えつつ、リーチ予告演出或いは特定表示結果予告演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。
【0180】
請求項5の構成によれば、リーチ変動或いはリーチ演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。
【0181】
請求項6の構成によれば、リーチ変動或いはリーチ演出の場面で、識別情報を曲線軌道に沿って移動することができる。さらに、表示制御手段で、予告抽選を行うことにより、遊技の進行を制御する遊技制御手段の制御負担を抑えることができる。
【0182】
請求項7の構成によれば、識別情報を曲線軌道に沿って移動させながら、そのサイズを制御できる。従って、識別情報の移動の態様とサイズの変化の態様との組み合わせにより、興趣を高めることができる。
【0183】
また、請求項8の構成によれば、識別情報を曲線軌道に沿って移動させながら、その透明度を制御できる。従って、識別情報の移動の態様と透明度の変化の態様との組み合わせにより、興趣を高めることができる。
【0184】
また、請求項9の構成によれば、各識別情報が特定の曲線軌道に沿って移動するので、識別情報の移動の態様を予想でき、興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面図である。
【図3】遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。
【図4】遊技制御部の回路構成の詳細を示すブロック図である。
【図5】遊技制御部に配置される大当たり抽選テーブル、停止図柄抽選テーブル、確率向上抽選テーブルの構成例を示す図である。
【図6】遊技制御部に配置される大当たり予告抽選テーブル、リーチ表示抽選テーブル、リーチ予告抽選テーブルの構成例を示す図である。
【図7】遊技制御部に配置される変動パターンテーブルの構成例を示す図である。
【図8】変動パターンの例を示す図である。
【図9】変動パターンの例を示す図である。
【図10】変動パターンの例を示す図である。
【図11】飛翔演出を含む変動パターンの例を示す図である。
【図12】表示制御部の回路構成の詳細を示すブロック図である。
【図13】表示制御部のROMに格納されるデータの例を示す図である。
【図14】表示制御部のROMに格納される軌道データテーブルの構成例を示す図である。
【図15】表示制御部のROMに格納される軌道データで定義される軌道の一例を示す図である。
【図16】(a)と(b)とは、それぞれ、表示制御部のROMに格納される軌道データの例を示す図である。
【図17】表示制御部のROMに格納される表示制御データの一例を示す図である。
【図18】遊技制御部による特別図柄プロセス処理のフローチャートである。
【図19】図18における入賞処理の詳細を示すフローチャートである。
【図20】図18における特別図柄通常処理の詳細を示すフローチャートである。
【図21】図18における特別図柄停止図柄設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図22】図18における変動パターン設定処理の詳細のフローチャートである。
【図23】図18における変動パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図24】図18における変動パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図25】図18における特別図柄変動処理の概略を示すフローチャートである。
【図26】表示制御部が実行する変動開始時処理の詳細を示すフローチャートである。
【図27】表示制御部が実行する表示制御処理の詳細を示すフローチャートである。
【図28】表示制御部が実行する図柄飛翔表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【図29】表示制御部のRAM上に形成される表示情報テーブルの例を示す図である。
【図30】表示制御部を構成するCPUとVDPとが実行する処理を示す図である。
【図31】実際の表示制御の一例を示す図である。
【図32】実際の表示制御の一例を示す図である。
【図33】実際の表示制御の一例を示す図である。
【図34】図31〜図33に示す表示制御を行う際の表示情報テーブルの例を示す図である。
【図35】変形例を示す図である。
【図36】図35に示す変形例の機能ブロック図である。
【図37】変形例を示す図である。
【図38】図37に示す変形例の機能ブロック図である。
【図39】変形例を示す図である。
【図40】図39に示す変形例の機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 … パチンコ遊技機(遊技機)
2 … 遊技盤(ゲージ盤)
3 … 遊技機用枠(台枠)
4 … 表示装置(特別図柄表示装置)
5a〜5d … 通過部材
6 … 普通可変入賞球装置(スタートチャッカ)
6c … 入賞玉検出器
7 … 特別可変入賞球装置(大入賞口)
8L、8R … スピーカ
9 … ランプ
10 … 電源部(電源基板)
11 … 遊技制御部(主制御基板)
12 … 入出力部
13 … 表示制御部(図柄制御基板)
14 … 音声制御部(音声制御基板)
15 … ランプ制御部(ランプ制御基板)
16 … 払出制御部(払出制御基板)
17 … 情報出力部(外部端子基板)
111 … プロセッサ
112 … 普通図保留メモリ
113 … 特図保留メモリ
114 … 大当たり抽選テーブルメモリ
115 … 停止図柄抽選テーブルメモリ
116 … 確率向上抽選テーブルメモリ
117 … 大当たり予告抽選テーブルメモリ
118 … リーチ表示抽選テーブルメモリ
119 … リーチ予告抽選テーブルメモリ
120 … 変動パターンテーブルメモリ
122 … 特図処理選択フラグメモリ
123 … 確変・時短フラグメモリ
124 … 大当たりフラグメモリ
125 … 特図変動時間タイマ
126 … 通信I/F(インタフェース)
151 … 通信I/F
152 … 発振回路
153 … リセット回路
154 … CPU
154a … 変動時間タイマ
154b … 内部割込タイマ
154c … 飛翔継続時間タイマ
155 … ROM
156 … RAM
157 … ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)
158 … キャラクタROM
159 … VRAM(Video RAM)
160 … LCD駆動回路
190 … 変動時間抽選テーブル
Claims (9)
- 識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段と、を備える遊技機であって、
前記制御手段は、
前記識別情報の変動開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段と、
前記識別情報の変動中に、所定の演出表示開始条件が成立したか否かを判定する演出表示開始条件成立判定手段と、
前記識別情報の画像を記憶するための識別情報画像記憶手段と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段と、
i) 前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記演出表示開始条件成立判定手段が前記演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段と、
を備える、ことを特徴とする遊技機。 - 識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果とするか否かを判定する表示結果判定手段と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段と、
前記識別情報の変動表示中に、所定の演出表示開始条件が成立したか否かを判定する演出表示開始条件成立判定手段と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記演出表示開始条件成立判定手段が前記演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段と、
を備える、ことを特徴とする遊技機。 - 識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果とするか否かを判定する表示結果判定手段と、
前記識別情報の変動表示をリーチ変動態様とすることを事前に予告するリーチ予告又は変動表示を特定表示結果とすることを事前に予告する特定表示結果予告を行うことを抽選する予告抽選手段と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と前記予告抽選手段による予告抽選の結果と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記予告抽選の結果と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段と、
前記入力手段が入力した前記予告抽選の結果に従って、前記識別情報の変動表示中に、所定の予告演出表示開始条件が成立したか否かを判定する予告演出表示開始条件成立判定手段と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記予告演出表示開始条件成立判定手段が前記予告演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段と、
を備える、ことを特徴とする遊技機。 - 識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果とするか否かを判定する表示結果判定手段と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段と、
前記識別情報の変動表示をリーチ変動態様とすることを事前に予告するリーチ予告又は変動表示を特定表示結果とすることを事前に予告する特定表示結果予告を行うことを抽選する予告抽選手段と、
前記予告抽選手段による予告抽選の結果に従って、前記識別情報の変動表示中に、所定の予告演出表示開始条件が成立したか否かを判定する予告演出表示開始条件成立判定手段と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記予告演出表示開始条件成立判定手段が前記予告演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段と、
を備える、ことを特徴とする遊技機。 - 識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果とするか否かを判定する表示結果判定手段と、
前記識別情報の変動表示をリーチ変動態様とすることを抽選するリーチ抽選手段と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と前記リーチ抽選手段によるリーチ抽選の結果と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記リーチ抽選の結果と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段と、
前記入力手段が入力した前記リーチ抽選の結果に従って、前記識別情報の変動表示中に、所定のリーチ演出表示開始条件が成立したか否かを判定するリーチ演出開始条件成立判定手段と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記リーチ開始条件成立判定手段が前記リーチ演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段と、
を備える、ことを特徴とする遊技機。 - 識別情報を少なくとも含んで画像を表示する画像表示手段と、
変動実行条件の成立後の変動開始条件の成立に基づいて、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を開始させて、表示結果を導出し、該表示結果が特定表示結果となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段は、
遊技の進行を制御するための遊技制御手段と、前記遊技制御手段からの指示に従って前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示を制御するための表示制御手段とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記変動実行条件が成立したか否かを判定する変動実行条件成立判定手段と、
前記変動実行条件成立判定手段が前記変動実行条件が成立したと判定したときに、前記画像表示手段による前記識別情報の変動表示の結果を前記特定表示結果とするか否かを判定する表示結果判定手段と、
前記識別情報の変動の開始条件が成立したか否かを判定する変動開始条件成立判定手段と、
前記変動開始条件成立判定手段が前記変動開始条件が成立したと判定したときに、前記表示結果判定手段が判定した前記識別情報の変動表示の結果を示す変動表示結果指示信号と変動開始指示信号とを前記表示制御手段に出力する出力手段と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記出力手段からの前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とを入力する入力手段と、
前記識別情報の画像を記憶する識別情報画像記憶手段と、
前記画像表示手段の表示領域内に定められた1箇所の始点座標から前記表示領域内の任意の移動先の座標に向けて前記識別情報を移動するための曲線軌道を定義する軌道データを格納する軌道データ記憶手段と、
前記識別情報の変動表示をリーチ変動態様とすることを抽選するリーチ抽選手段と、
前記リーチ抽選手段によるリーチ抽選の結果に従って、前記識別情報の変動表示中に、リーチ演出表示開始条件が成立したか否かを判定するリーチ演出表示開始条件成立判定手段と、
i) 前記入力手段が入力した前記変動表示結果指示信号と前記変動開始指示信号とに基づき、前記識別情報画像記憶手段に記憶された前記識別情報の画像により、前記識別情報の変動表示の画像の生成を開始し、ii) 前記リーチ演出表示開始条件成立判定手段が前記リーチ演出表示開始条件が成立したと判定したときに、前記識別情報画像記憶手段に記憶されている識別情報の画像を、前記軌道データ記憶手段に記憶されている軌道データにより定義される前記始点座標に配置し、続いて、前記軌道データにより定義される曲線軌道に沿って識別情報の画像を順次移動させることにより、前記始点座標から前記任意の移動先の座標に向かって曲線軌道に沿って移動する前記識別情報の画像を生成する表示画像生成手段と、
前記表示画像生成手段が生成した画像を表示するための前記画像信号を前記画像表示手段に供給して表示させる画像信号供給手段と、
を備える、ことを特徴とする遊技機。 - 前記軌道データは、前記定義した曲線軌道に沿って移動する識別情報の画像の該移動する位置に応じた画像サイズを指定するサイズ指定データを含み、
前記表示画像生成手段は、前記サイズ指定データに基づいた画像サイズで前記識別情報の画像を前記軌道データで定義される曲線軌道に沿って移動する画像生成手段を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の遊技機。 - 前記軌道データは、前記定義した曲線軌道に沿って移動する識別情報の画像の該移動する位置に応じた透明率を規定する透明率指定データを含み、
前記表示画像生成手段は、前記透明率指定データに基づいた透明率で前記識別情報の画像を前記軌道データで定義される曲線軌道に沿って移動する画像生成手段を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の遊技機。 - 前記軌道データは、前記識別情報の種類毎に、曲線軌道を定義する、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の遊技機。
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