JP4202458B2 - 自動二輪車の物品収納容器取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートで開閉されるヘルメット収納ボックスの如き物品収納容器(以下に収納容器と記す)の車体フレームへの取付、支持に際し、該収納容器を弾性的に車体フレームに取付、支持する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヘルメット収納ボックスのような収納容器を、車体フレームに取付、支持し、該収納容器上に乗員座乗用のシートを配置し、該シートの開閉で収納容器内に収納されたヘルメットの如き物品を出し入れするようにした自動二輪車は、特開平2−6284号公報で従来から知られている。
収納容器は、この上に乗員が座乗するシートを配設し、該収納容器はシートポストを兼ねることから、車体フレームに弾性的に取付、支持され、上記した公報においても、車体フレームと収納容器との間に、ラバーグロメットを介装している。
【0003】
従来のラバーグロメットの構造は、図16に記載の如くで、図16はラバーグロメット51による取付部分を拡大して示した縦断面図である。
52は車体フレーム側に設けた取付スティで、該取付スティ52には、下面にナット53を固着した取付孔54を設ける。該取付スティ52の上に配設する収納容器55の底板55aに支持孔56を設け、収納容器55の底板55aの支持孔56に前記した縦長のラバーグロメット51を嵌合する。ラバーグロメット51は、上部周に環状溝51aを備え、該環状溝51aで支持孔56の周辺部に係合する。
ラバーグロメット51の下端面51bを取付スティ52の取付孔54周辺部の上面に当接させ、ラバーグロメット51の縦通孔51cに上からボルト57を通す。この際、縦通孔51cには、上端部に鍔58aを備える鍔付きスリーブ58を通し、該鍔付きスリーブ58を介してボルト57を通し、取付スティ52下面のナット53に螺合し、ラバーグロメット51を介して車体フレーム側の取付スティ52と、収納容器55の底板55aとを結合する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上の従来のラバーグロメット51による車体フレームへの収納容器55の取付、支持構造では、車体フレーム側の取付スティ52と、収納容器55の底板55aとの間に介装したラバーグロメット51により、車体側の振動を減衰、吸収しているが、振動の減衰効果に高いものが得られ難い。
特に図16において、取付スティ52を介して車体側の上下方向に振動は、ラバーグロメット58の長さのある軸方向の容量で、比較的に吸収、減衰し易いが、図の左右方向(車両の前後方向)の振動の吸収、減衰効果に高いものが得られ難い。
【0005】
その理由は、ラバーグロメット51の下面が取付スティ52に全面的に接触し、又ラバーグロメット51の上部においては、環状溝51aを介するが、収納容器55の底板55a側に全面的な面接触で接しており、しかもラバーグロメット51の取付位置が、ボルト57、スリーブ58で取付スティ52に固定されており、前後方向の動きが規制され、一方、収納容器55はラバーグロメット51にその前後方向を規制されているためで、取付スティ52から伝わる車体側の前後方向の振動に対し、効果的な振動の吸収、減衰効果を得ることが難しい。
【0006】
以上の収納容器55の車体側から伝わる前後方向の振動の吸収、減衰効果が充分でないことは、スクータ型等のような自動二輪車を含む、収納容器55の上面を覆う蓋部材が乗員座乗用のシートを兼ね、収納容器55が謂わばシートポストとして機能する自動二輪車では、収納容器55への車体側の振動の伝達は乗員が座乗するシートに伝わり、乗心地性を向上させる上で改良の余地がある。
【0007】
本発明は、以上の課題を解決すべくなされたものである。
本発明の目的とする処は、車体側と収納容器との間に介装されるラバーグロメットにおいて、該ラバーグロメットの振動吸収、減衰効果を著しく向上させ、特に前後方向に振動の吸収、減衰効果に高いものが得られ、併せて上下方向の振動の吸収、減衰効果を向上させることができ、収納容器上に配設されるシートへ作用する振動の吸収、減衰効果を高め、乗心地性を向上させることができる自動二輪車の物品収納容器取付構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1は、物品収納容器と車体フレームとの間にラバーグロメットを介装し、該物品収納容器、ラバーグロメット、車体フレームとの間にボルトを通し、前記物品収納容器を車体フレームに弾性的に取り付けるようにした自動二輪車の物品収納容器の取付構造において、前記物品収納容器の底面と接するラバーグロメットの上面に複数の溝と、これらの溝を挟んで複数の突条部とを形成し、且つ前記ボルトを通す孔の内径部に径方向外方に潜る凹状部を形成してなり、前記ラバーグロメットは、前記溝が車両の車幅方向に指向させて取り付けられることを特徴とする。
【0009】
請求項1では、ラバーグロメットの収納容器底面と接する上面に、複数の溝と、これらの溝を挟んで複数の突状部とを設け、又ボルト通し孔内径部に孔径よりも大きい凹状部を設け、ラバーグロメットは、溝が車両の車幅方向に指向させて取り付けられたので、車体フレームと収納容器底面間にあって、ラバーグロメットは溝間の部分、凹状部により前後方向に撓み易く、車体フレームの前後方向への振動を吸収、減衰し、振動の収納容器への伝達を抑制し、高い振動吸収、減衰効果を得ることが出来る。
又上下方向の振動は、ラバーグロメットの収納容器底面と接する上面に、複数の溝を備え、溝間の部分が収納容器底面に当接するので、全面当たりではなく、部分的な面当たりとなり、ラバーグロメットは上下方向に撓み易く、上下方向の振動吸収、減衰効果も、従来に比し、大幅に向上する。
【0010】
請求項2は、請求項1を前提として、前記ラバーグロメットの車体側と接する下面に複数の溝を形成したことを特徴とする。
請求項2では、ラバーグロメットの車体側と接する下面にも、複数の溝を形成したので、請求項1の作用と併せ、車体側との当接部においても撓み易く、前後方向、上下方向の振動吸収、抑制効果において、一層高いものが得られる。
【0011】
請求項3は、請求項1、又は2を前提として、前記物品収納容器の上には、乗員座乗用のシートを配設したことを特徴とする。
請求項3では、スクータ型等の自動二輪車では、収納容器の上に蓋部材を兼ねるシートを配設するので、収納容器はシートポスト、或いはシートポストの一部としても機能し、従って、乗員が座乗するシートへの車体フレームの振動の吸収、減衰効果が高いものが得られるので、従来構造に比較し、自動二輪車の乗心地性を大きく向上させることが出来る。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は自動二輪車一例を示す外観側面図、図2は車体フレームへの収納容器の取付過程を示す分解斜視図で、車体フレームを裸で示し、又収納容器も裸で示した図、図3はラバーグロメットによる車体と収納容器との取付部分を示す拡大縦断側面図、図4〜図7はラバーグロメットの単品図で、図4は平面図、図5は側面図、図6は図4の6−6線断面図、図7は図5の7−7線断面図、図8は図8〜図10は図3の断面を用いて説明した作用説明図で、図8はラバーグロメットによる上下方向の振動吸収作用を示す図、図9は車体フレーム側が図の左方向に振動した場合のラバーグロメットによる振動吸収作用を示す図、図10は車体フレーム側が図の右方向に振動した場合のラバーグロメットによる振動吸収作用を示す図、図11は本発明にかかるラバーグロメットの他の実施例を示す図3と同様の断面図、図12〜図15は図11に示したラバーグロメットの単品図で、図12は平面図、図13は側面図、図14は図12の14−14線断面図、図15は図13の15−15線断面図である。
【0013】
図1において1は自動二輪車を示し、車体フレーム2の概略は図2で示した如くである。
図2で車体フレーム2の概略を説明すると、車体フレーム2は前端部にヘッドパイプ2aを、これから少しく後下傾するように延出した一本の前部ダウンチューブ2bを、これの後端部から後方に延出した左右二本のサイドフレーム2c,2cを備える。
サイドフレーム2c,2cの前部2d,2dは、略々水平に後方に延び、中間部2e,2eは連続して後上傾し、後部2f,2fは中間部2e,2eから連続して後方に略々水平に延び、これの後端部は平面視U字型の連結部2gで連結され、左右二本のサイドフレーム2c,2cはループ状をなす。又前部2d,2d間には、クロスメンバー2hを架設する。
【0014】
前記サイドフレーム2c,2cの前部2dと中間部2eとの境界部、後部2fの前端部には、図2で示すような収納容器、実施例ではヘルッメット収納ボックス18をフレームに取付、支持する取付スティ3…(…は複数を表す。以下同じ)を設ける。該取付スティ3…は、左右、前後に都合4ヵ所設けた。
ヘッドパイプ2aには、前輪4を支持するフロントフォーク5を操向自在に支持し、上端部のハンドル6で操舵を行い、フレーム2の中間部にはエンジンスティ2i、エンジンハンガー2jを介してミッションケースを含むエンジン7を支持する。エンジンハンガー2jから後方にリヤスイングアーム8を延出して後輪9を支持し、スイングアーム8の後端部とフレーム後部との間には、リヤクッションユニット10を介設する。
【0015】
フレーム前端部はフロントカバー11で覆い、中間部〜後部にかけて車体カバー12で覆って車体の外観を構成する。又ハンドル6の周りをハンドルカバー13で覆い、この部分に照明ユニット14を配設し、図において15はフロントフェンダー、16はリヤフェンダー、17はシート、18は物品収納容器を構成するヘルッメット収納ボックスである。
収納ボックス18は、シート17で上方開口部を開閉自在に覆い、収納ボックス18は後述するように車体フレーム側に前記した取付スティ3を介して取付、支持され、収納ボックス18上に開閉自在に蓋部材を兼ねるシート17を配設し、従って、収納ボックス18は、シート支持用のシートポスト、或いはシートポストの一部としても機能する。
【0016】
物品収納容器を構成するヘルッメット収納ボックス18は、合成樹脂等により形成され、図2で明示したように、平面視が前後に長い上方を開放したボックス状で、底部18aの前後方向中間部の左右、及び底部を後上方に延設したフランジ状の底部の後部で、フレーム2の前述の取付スティ3…に、弾性ゴムからなるラバーグロメット20を介して弾性的に取付、支持する。
ラバーグロメット20によるフレーム側である取付スティ3への収納ボックス18の取付状態を、図3で拡大して縦断側面図として示し、又ラバーグロメット20の単品図を図4〜図7で示した。
【0017】
図3〜図7でラバーグロメット20を詳細に説明する。ラバーグロメット20は平面視(底面視)、側面視、端面視が矩形をなし、前後方向、幅方向の中間部の中央部に、取付孔21を縦通するように備える。該取付孔21の軸方向の上下の部分は小径で、中間部は少しく大径であって、外側方に潜る凹状部22を備える。
取付孔22の上部外径部は、筒状部23として上面24の上方に、収納ボックス18の底板18aの肉厚相当量突出させ、上面24には、幅方向に複数の溝25…を設け、下方に潜った溝25…の間の部分が、上方に突出する突条部26…を構成する。
【0018】
突条部26…の各上面26aは、各同一レベルに構成されており、溝25…の底も各同一レベルに構成する。
又下面27は平坦で、取付孔21の下端の周辺部には、これを囲むように円形の小さい凹部28を設ける。更に、上記した筒状部23の上端部周には、収納ボックス18の取付孔18bの係止、及びボルト31の取付座面を確保するための環状のフランジ部23aを設け、該フランジ部23aの上面23bでボルト取付座面を構成する。
尚、図7に示すように、筒状部23の両側の突条部は、各外端部を両側面と合せ、筒状部23に対して切り離して形成し、この部分においても撓み易く構成した。
【0019】
図3は、ラバーグロメットによる車体と収納容器との取付部分を示す拡大縦断側面図で、ラバーグロメット20の取付孔21に、下端部に鍔30aを備える鍔付きスリーブ30を縦通するように嵌合する。
スリーブ30は鍔30aを下にして、ラバーグロメット20の取付孔21の下面27側から挿入し、スリーブ30の外径部は、小径な取付孔21の内径部と緊密に嵌合する。従って、スリーブ30の嵌合した中間部の外径部と、取付孔21の大径の凹状部22との間には、所定の空間Sが形成されることとなる。
凹状部22は、軸方向に長く、上部は筒状部23の前記したフランジ部23aの近くまでの長さを有し、又下部は下面27の前記した円形の凹部28の上近くまで達するような長さを有する。
【0020】
前記したスリーブ30の下端部の鍔30aは、ラバーグロメット20の前記した円形の凹部28に係合し、一方、前記した取付スティ3の適所には取付孔3bを設け、下面3c該取付孔3bの周りには、ナット33を溶接等して固着しておく。
又収納ボックス18の底部18aの一部には、取付孔18bを設けておき、取付孔18bの内径は、前記ラバーグロメット20の筒状部23の外径と嵌合する径に設定しておく。
【0021】
ラバーグロメット2は、上方に突出する筒状部23の上端部のフランジ部23aを撓ませ、収納ボックス18の底板18aの取付孔18bに下方から嵌入し、フランジ部23aの下面を該取付孔18bの周辺部上面に当接させる。
一方、ラバーグロメット20の上面に形成した突条部26…の上面26aは、底板18aの下面18cに当接する。
爾後、前記した鍔付きスリーブ30を、取付孔21の下方から、鍔30aを下にして嵌入する。
【0022】
爾後、スリーブ30と取付スティ3の取付孔3bとが一致するように、ラバーグロメット20の下面27を取付スティ3の上面3a上に載せる。そして、収納ボックス18の底板18aの上からワッシャ32を介してボルト31をラバーグロメット20の取付孔21に縦通させたスリーブ30内に通し、軸部31a先端部のネジ部31bを取付孔3bを通して、下方のナット33に螺合し、ボルト頭部31cをワッシャ32を介してフランジ部23aの上面の座面23b上に当るように螺締する。
以上により、図3に示すように、収納ボックス18の底部18aの下面18cと、スティ3の上面3aとの間にラバーグロメット20を介在させ、ボルト31で収納ボックス18を車体フレーム側である取付スティ3に取付、支持する。
【0023】
以上においては、図3に示すように、収納ボックス18の底部18aの下面18cには、ラバーグロメット20の溝25…間の突条部26…の上面26aが当接する。
一方、ラバーグロメット20の平坦な下面27は、全面的に取付スティ3の上面3aに当接することとなる。
尚、図3の取付状態は、4ヵ所ともに同様の構造である。
【0024】
次に、上記したラバーグロメット20の作用を図8〜図10で説明する。
図8は車体側である取付スティ3を介して上下方向の振動が作用した状態を示し、▲1▼で示す白抜き矢印のように、取付スティ3からラバーグロメット20を介して収納ボックス18に上下方向に振動が伝わる。
この際、収納ボックス18の底部18aの下面18cと接触するラバーグロメット20の上面は、溝25…間の突条部26…の上面26aにのみが当接する。従ってラバーグロメット20の上面は、溝25…間の部分の部分当たりとなり、上下方向に撓み易くなる。
このため、黒で示した矢印のように上下方向に容易に撓み、これにより車体フレームの取付スティ3を介して収納ボックス18へ伝達される振動は、効果的に吸収、減衰され、高い上下方向の振動吸収、減衰効果を得ることができる。
【0025】
次に図9に示すように、車体フレーム側である取付スティ3が、▲2▼で示す白抜き矢印のように前後方向の一方、例えば図のように左方向に振動したとすると、ラバーグロメット20の前記した突条部26は収納ボックス18の底部18aの下面18cに密着しており、突条部26…は、この間に溝25…を挟んでこの方向に撓み易く、一方、ラバーグロメット20の下面27は全面的に取付スティ3の上面3aに密着しており、従って、突条部26…が反対方向に撓曲する。
この撓曲は、ラバーグロメット20の取付孔21の軸方向中間部が大径の凹状部22であり、スリーブ30のこの部分の外径部との間に空間Sが設けられており、スリーブ30に変形を規制されることなく、凹状部22で形成される空間Sを図のように変形させながら前後方向に変形する。
【0026】
以上により、矢印▲2▼方向への振動は、取付孔21の凹状部22で形成される空間部Sの変形、突条部26…の撓曲により効果的に吸収、減衰され、車体フレーム側の取付スティ3から収納ボックス18への前後方向の振動を効果的に吸収、減衰し、高い前後方向の振動吸収、減衰効果かを得ることができる。
図10は、矢印▲3▼で示すように車体フレーム側が右方向に振動した状態を示す。図9で示したと反対方向への振動を、突条部26…の反対方向への撓曲、及び凹状部22で形成される空間Sの変形で、図9と同様に効果的に吸収、減衰することが理解できる。
従って、高い前後方向の振動吸収、減衰効果を得ることが出来、又図8で説明したように、上下方向の振動も、効果的に吸収、減衰することが出来る。
【0027】
以上の上下方向の振動、前後方向の振動は、複合的に作用するが、上記した溝25…間の突条部26…の上下方向の撓み、前後方向の撓み、凹部22で形成される空間Sの変形の合成で、これ等複合的な振動を効果的に吸収、減衰し、車体フレームから収納ボックスへの振動の伝達を抑制する。
ところで、収納ボックス18上には、前記したようにシート17が配設され、謂わば、収納ボックス18はシートポスト、或いはシートポストの一部としても機能し、従って、シートへの車体フレームからの上下方向、前後方向の振動を、上述のように高いレベルで吸収、減衰することが出来るので、乗員が座乗するシート17への車体からの振動伝達を効果的に抑制、遮断し、乗心地性を向上させることができる。
【0028】
図11はラバーグロメット20の変更実施例を示し、基本的な構造は前記と同様なので、同一部分、同一部材には統一符号を付し、説明は省略する。
図11は図3と同様に取付スティ3と収納ボックス18との間にラバーグロメット20を介設した図であり、図12〜図15は単品図である。
この実施例は、ラバーグロメット20の上面に設けた複数の溝25…、及び突条部26…を備え、且つ下面にも、同様の複数の溝125…、及びこの間に突条部126…を設けたものである。
従って、上下方向に振動は、上下の突条部26…、126…で一層効果的に吸収、減衰することが出来、又前後方向の振動の吸収、減衰効果も、一層高いものがえられる。
【0029】
又、この実施例では、図12〜図15で明示したように、溝25…、125…、突条部26…、126…のピッチを、前記した実施例よりも細かくした。
従って、前記した実施例に比較して上下方向、前後方向の撓み性が一層向上し、上下に溝25…、125…、突条部26…、126…を備えることと合せ、上下方向、前後方向の振動吸収、減衰効果の一層高いものを得ることを期待することが出来る。
【0030】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、物品収納容器と車体フレームとの間にラバーグロメットを介装し、該物品収納容器、ラバーグロメット、車体フレームとの間にボルトを通し、前記物品収納容器を車体フレームに弾性的に取り付けるようにした自動二輪車の物品収納容器の取付構造において、物品収納容器の底面と接するラバーグロメットの上面に複数の溝と、これらの溝を挟んで複数の突条部とを形成し、且つ前記ボルトを通す孔の内径部に径方向外方に潜る凹状部を形成してなり、前記ラバーグロメットは、前記溝を車両の車幅方向に指向させて取り付けたので、車体フレームと収納容器底面間に介装したラバーグロメットは、収納容器下面に溝間の上方に突出した部分のみが、部分当たりし、この部分が撓み易くなり、撓み性が著しく向上し、又ボルト取付孔の大径の凹状部を備えるので、この凹状部で形成されるボルト周の空間部も変形し易くなる。
【0031】
従って、車体フレーム側の前後方向の振動は、ラバーグロメットの溝間の部分の撓み、取付孔の凹状部の空間の変形により、効果的に吸収、減衰することが出来、従来技術では、減衰効果を高めることが困難であった前後方向の振動の吸収、減衰を、本発明では、高いレベルで達成することが出来る。
又上下方向の振動においても、収納容器底面と接するラバーグロメットの上面に、複数の溝を備え、溝間の部分が収納容器底面に当接するので、従来のように全面当たりではなくなり、収納容器底面に対し、撓み易い部分的な面当たりとなり、ラバーグロメットは上下方向に撓み易く、車体フレームからの上下方向の振動吸収、減衰効果も、従来に比し、大幅に向上する。
【0032】
請求項2では、請求項1に加えるに、ラバーグロメットの車体側と接する下面に複数の溝を形成したので、請求項1の上記した効果に加えるに、車体側との当接部においてもラバーグロメット下面の溝、この間の突出する部分が撓み易く、物品収納容器側と車体フレーム側の双方で、前後方向、上下方向の振動吸収、減衰効果を得ることが出来、上下方向、前後方向の振動の減衰、抑制効果において、一層高いものが得られる。
【0033】
請求項3では、請求項1、又は2に加えるに、物品収納容器の上には、乗員座乗用のシートを配設したので、スクータ型等の自動二輪車で、収納容器の上に蓋部材を兼ねるシートを配設する式の自動二輪車においては、収納容器はシートポスト、或いはシートポストの一部としても機能し、従って、乗員が座乗するシートへの車体フレームの振動の吸収、減衰効果が高いものが得られ、車体フレームからシートへ伝達される振動を抑制、遮断性能の高いものが得られ、従来のラバーグロメットを用いた取付構造に比較し、振動の少ないシートが得られ、自動二輪車の乗心地性を大きく向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動二輪車一例を示す外観側面図
【図2】本発明に係る車体フレームへの収納容器の取付過程を示す分解斜視図で、車体フレームを裸で示し、又収納容器も裸で示した図
【図3】本発明に係るラバーグロメットによる車体と収納容器との取付部分を示す拡大縦断側面図
【図4】本発明に係るラバーグロメットの平面図
【図5】本発明に係るラバーグロメットの側面図
【図6】図4の6−6線断面図
【図7】図5の7−7線断面図
【図8】本発明に係るラバーグロメットによる上下方向の振動吸収作用を示す図
【図9】本発明に係る車体フレーム側が図の左方向に振動した場合のラバーグロメットによる振動吸収作用を示す図
【図10】本発明に係る車体フレーム側が図の右方向に振動した場合のラバーグロメットによる振動吸収作用を示す図
【図11】本発明に係るラバーグロメットの他の実施例を示す図3と同様の断面図
【図12】本発明に係るラバーグロメットの他の実施例を示す平面図
【図13】本発明に係るラバーグロメットの他の実施例を示す側面図
【図14】図12の14−14線断面図
【図15】図13の15−15線断面図
【図16】従来のラバーグロメットによる取付構造を示す拡大縦断側面図
【符号の説明】
1…自動二輪車、 2…車体フレーム、 3…車体フレーム側の取付、支持部材である取付スティ、 17…シート、 18…物品収納容器、 20…ラバーグロメット、 21…取付孔、 25,125…溝、 22…凹状部、 31…ボルト。
Claims (3)
- 物品収納容器と車体フレームとの間にラバーグロメットを介装し、該物品収納容器、ラバーグロメット、車体フレームとの間にボルトを通し、前記物品収納容器を車体フレームに弾性的に取り付けるようにした自動二輪車の物品収納容器の取付構造において、
前記物品収納容器の底面と接するラバーグロメットの上面に複数の溝と、これらの溝を挟んで複数の突条部とを形成し、且つ前記ボルトを通す孔の内径部に径方向外方に潜る凹状部を形成してなり、
前記ラバーグロメットは、前記溝が車両の車幅方向に指向させて取り付けられることを特徴とする自動二輪車の物品収納容器取付構造。 - 前記ラバーグロメットの車体側と接する下面に複数の溝を形成したことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の物品収納容器取付構造。
- 前記物品収納容器の上には、乗員座乗用のシートを配設したことを特徴とする請求項1、又は2記載の自動二輪車の物品収納容器取付構造。
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