JP4201898B2 - 抗菌製剤 - Google Patents

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    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、(A)ペパーミントの水蒸気蒸留により得られた精油が0.01〜5重量%の量で、(B)カカオハスクを50〜60%濃度の含水エタノールで室温にて1〜5時間抽出して得られたカカオ豆ポリフェノールが0.01〜5重量%の量で存在し、かつその割合が重量比で50:1〜1:50である有効成分として含有する抗菌製剤であって、大腸菌O−157、黄色ブドウ球菌および溶血性連鎖球菌に対する併用発育阻止指数( Fractional inhibitory concentration index :FIC index )、A剤、B剤併用系で菌の増殖を阻止する添加比率におけるA剤、B剤それぞれの濃度をA剤、B剤単剤での最小発育阻止濃度(MIC)で割ったものの和である以下の式:
【数1】
Figure 0004201898
の値が0.5以下であることを特徴とする大腸菌O−157、黄色ブドウ球菌および溶血性連鎖球菌のための抗菌製剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
植物から抗菌活性を有する成分を抽出して、それらを抗菌剤として利用することは従来から広く行われてきており、食中毒菌、炎症起因菌、口腔内細菌等の細菌および真菌等種々の微生物に対して使用されてきている。食品の分野において抗菌剤は、食品を製造する時に使用する調理器具の殺菌消毒剤として、あるいは食品そのものに含有させることにより食品の腐敗防止剤として使用されている。また、医療の分野においては、口腔内での虫歯、歯周病予防剤あるいは喉の炎症緩和剤として等、その使用分野は多岐にわたっている。特に最近では、腸管出血性大腸菌O157による汚染が大きな社会問題になっており、これらの菌に対する安全な抗菌剤の開発が望まれている。
【0003】
植物抽出物にあっては、テルペン類を主成分とする精油成分に抗菌性を示すものが多く、アニス、カルダモン、キャラウェイ、シナモン、クローブ、レモン、オレンジ、ローズマリー、ペパーミント、セージ、タイム等の精油及び精油成分の有効性に関する報告がみられ(日本食品工業学会誌,29(2),第111〜116頁(1982年);日本食品化学工学会誌,43(5),第535〜540頁(1996年);香料,108,第9〜13頁(1974年))、その実用化が試みられている。このように抗菌剤として植物抽出成分が好まれる理由としては、それらの植物は古くより一般的に利用されているものであり、その安全性が確認されているためと考えられる。しかしながら、植物から得られる精油成分は、水に対する溶解性が低く、また低分子の揮発性物質を含有することから、いずれも独特の強い芳香を有し、その使用範囲や使用量が制限されるなどの問題点が指摘されている。例えば、ペパ一ミント精油は種々の細菌に対して抗菌活性は有することは既に知られているが、ペパーミント精油は水に対する溶解性が低く、またその成分がメントール、メントン、ネオメントール等の低分子の揮発性物質から構成されているために独特の強い芳香を有し、その使用範囲や使用量が制限されている。
【0004】
また、精油以外の植物抽出物、例えば茶葉抽出物およびその成分であるポリフェノールについては、食中毒関連細菌に対する抗菌性(日本食品微生物学雑誌,12(4),第227〜234頁(1996年))、あるいは、口腔内細菌(Agric. Biol. Chem.,53 (9) 第2307〜2311頁(1989年))等に対して抗菌性を有することも既に知られているが、強い苦味を有しているためそれらを嗜好性が重要視される食品分野等については高濃度での使用は困難である。
【0005】
このような観点から、2種類の植物抽出物を併用して抗菌活性の強い抗菌剤の研究が広くなされているが、植物から得られた精油成分を用いて抗菌性についての相乗効果の研究としては、精油成分とビスーピグアニドヘキサン化合物とを併用することによる口腔内細菌に対する相乗効果の研究が(特開昭62−289511号公報)、またタイム抽出物と精油およびオレオレジン群の1種または2種とを併用することによる歯周病原因菌に対する相乗効果の研究が(特開平3−255031号公報)報告されているが、メンタ属植物から得られる精油の抗菌性については十分な効果は報告されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記に鑑み、本発明は、安全性の高い植物抽出物の中から種々の微生物に対して相乗的に抗菌活性が高まるものを見出し、それらを併用することにより生体に無害であり、かつ単独での使用に比べて精油等に起因する強い芳香並びに苦味等が軽減され、しかも極めて抗菌活性が高く利用範囲の広い抗菌製剤の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題を解決するため、飲食物に使用可能な安全性の高い植物抽出物を用いて抗菌活性の相乗効果について検討を行った結果、(A)ペパーミントの水蒸気蒸留により得られた精油が0.01〜5重量%の量で、(B)カカオハスクを50〜60%濃度の含水エタノールで室温にて1〜5時間抽出して得られたカカオ豆ポリフェノールが0.01〜5重量%の量で存在し、かつその割合が重量比で50:1〜1:50である有効成分として含有する抗菌製剤であって、大腸菌O−157、黄色ブドウ球菌および溶血性連鎖球菌に対する併用発育阻止指数( Fractional inhibitory concentration index :FIC index )、A剤、B剤併用系で菌の増殖を阻止する添加比率におけるA剤、B剤それぞれの濃度をA剤、B剤単剤での最小発育阻止濃度(MIC)で割ったものの和である以下の式:
【数1】
Figure 0004201898
の値が0.5以下であることを特徴とする大腸菌O−157、黄色ブドウ球菌および溶血性連鎖球菌のための抗菌製剤により、上記目的を達成し得るとの知見を得て本発明を完成した。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の抗菌性組成物における構成成分(A)である、メンタ属植物から得られる精油およびその精油を構成する成分を得るために使用するメンタ属植物は、ペパーミント(Mentha piperita)、ハッカ(Mentha arvensis)、スペアミント(Mentha spicata)等から適宜選択して使用することができる。それらの植物から精油を抽出する方法は、特に限定しないが、通常は水蒸気蒸留により抽出することができる。他の抽出法としては、ヘキサン、エーテル、クロロホルム、酢酸エチル、エタノール等の精油成分が溶解可能な有機溶剤により抽出することもできるが、精油成分以外の不純物が抽出されるため、水蒸気蒸留による方法により精油を得るのが好ましい。
【0012】
また、メンタ属植物の精油を構成する成分としては、メントール、メントン、ネオメントールが好適である。それらの精油成分は、ペパーミント精油等から再結晶、カラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の手法により分離、精製して使用に供することができるが、合成により得られたものも使用することができる。
【0013】
メントール、メントン、ネオメントール(異性体を含む)は、以下の一般式で示されるものである。
【0014】
【化1】
Figure 0004201898
【0015】
【化2】
Figure 0004201898
【0016】
【化3】
Figure 0004201898
【0017】
本発明の抗菌性組成物における構成成分(B)として、茶葉抽出物、カカオ豆抽出物およびそれらの抽出物を構成する成分から選択される1種または2種以上を使用する。
【0018】
茶葉抽出物を得るために使用する茶葉(Cameria sinensisの葉)としては、緑茶、ウーロン茶、紅茶等の醗酵度の異なった茶葉のいずれでも使用することができるが、低分子のポリフェノール含量の最も高い緑茶を使用することが好ましい。
【0019】
カカオ豆抽出物は、カカオ(Theobroma cacao)の種子から得られる抽出物であり、カカオ豆、カカオニブまたはカカオ豆の種皮であるカカオハスクを使用することができ、それらは非加熱の生のものまたは加熱処理を行ったもの等適宜使用することができる。
【0020】
上記の抽出物を得る方法については、特に限定しないが、例えば酢酸エチル、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、グリセリン、プロピレングリコール、水等の1種または2種以上を適宜混合した溶剤を用いて抽出することができる。しかしながら、抽出効率、抽出物の安全性の面から抽出溶剤としては、エタノールもしくは含水エタノールが好適である。これらの抽出溶剤を植物体に対して5〜20倍量程度添加し、有効成分の抽出を行う。抽出条件は高温、室温、低温のいずれでもよいが、50〜80℃、1〜5時間程度が好ましい。抽出液を濾過し、更に濾液を濃縮することによりペ一ストとしたり、必要により粒状化または粉末化して使用してもよい。
【0021】
また、本発明において、上記抽出物をそのまま用いることもできるが、それらの抽出物を構成する成分として、さらに吸着系、イオン交換系の樹脂等を用いて、ポリフェノールを高濃度に濃縮して用いることもできる。ポリフェノールとしては、カテキン、エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン並びにエピガロカテキンガレートを挙げることができる。エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン並びにエピガロカテキンガレート(異性体を含む)は以下の一般式で示されるものである。
【0022】
【化4】
Figure 0004201898
【0023】
【化5】
Figure 0004201898
【0024】
上記構成成分(A)および(B)を併用することにより、本発明の抗菌性組成物の抗菌活性を著しく高めることができる。
【0025】
本発明における抗菌性組成物、即ち(A)メンタ属植物から得られる精油およびその精油を構成する成分から選択される1種または2種以上と、(B)茶葉抽出物、カカオ豆抽出物およびそれらの抽出物を構成する成分から選択される1種または2種以上とを有効成分とする抗菌性組成物は、適当な液体担体に溶解するか若しくは分散させ、あるいは、適当な粉末担体と混合するか若しくはこれに吸着させて使用に供することも可能である。場合によっては、乳化剤、分散剤、懸濁剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤又は安定剤を添加し、乳剤、水和剤、粉剤又は錠剤等に製剤化することも可能であるが、好ましくは飲食物または抗菌製剤として使用する。
【0026】
飲食物としては、チューインガム、キャンディ、錠菓、グミゼリー、飲料等が挙げられる。抗菌製剤としては、スプレー剤、マウスウォッシュ、トローチ剤等が挙げられる。
【0027】
上記抗菌性組成物における有効成分の添加量は、最終製品の形態によっても異なるが、(A)メンタ属植物から得られる精油および精油成分から選択される1種または2種以上の添加量は、少なくとも0.0025重量%以上、好ましくは0.01重量%以上であり、(B)茶抽出物、カカオ豆抽出物並びにこれらの抽出物を構成する成分から選択される1種または2種以上の添加量は、少なくとも0.005重量%以上、好ましくは0.01重量%である。また、これらの溶解性並びに嗜好性を考慮すると、構成成分(A)および(B)ともに5重量%以下の添加が好ましい。
【0028】
更に、上記抗菌性組成物におけるそれらの成分の割合については、使用成分の相違及び対象とする菌種によって至適な割合は異なるが、1:50〜50:1の範囲で適宜選択して使用する。
【0029】
本発明のメンタ属植物から得られる精油およびその精油成分から選択される1種または2種以上と、茶抽出物およびカカオ豆抽出物並びにそれらの抽出物を構成する成分から選択される1種または2種以上とを併用することにより、各種細菌に対する抗菌活性が相乗的に高まることは現在まで報告されておらず、本発明において初めて見出されたものである。
【0030】
また、本発明の抗菌性組成物は、大腸菌O157のようなグラム陰性菌に対してだけでなく、化膿性炎症を引き起こす黄色ブドウ球菌(Staphyrococcus aureus)、溶血性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、更には虫歯原因菌(Streptococcus mutans)等のグラム陽性菌に対しても相乗的な抗菌作用を有するものであり、例えば、本発明の組成物をスプレー剤としてして使用すれば、食器や調理器具、便座等の除菌剤として利用できる他、マウスウォッシュ、トローチ剤として用いれば口腔殺菌剤および虫歯、歯槽膿漏予防剤として、また、チューインガム、キャンディ、飲料等の飲食物として使用すれば、感染性疾患であることが知られている虫歯、歯槽膿漏、喉炎症の緩和効果等を有する飲食物または抗菌製剤が得られる。
【0031】
本発明を構成する成分は、いずれも香料、食品素材並びに嗜好品として古くより用いられているものであり、その安全性については全く問題はない。
【0032】
以下に実施例、試験例を挙げて本発明を具体的に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】
【実施例】
【実施例1】
ペパーミント精油の調製
50gの乾燥したペパーミント(Mentha piperita)の地上部を細切し、日本薬局方精油定量法の操作に準じ3時間精油成分の抽出を実施し、独特の芳香を有する微黄色のペパーミント精油0.5gを得た。
【0034】
【実施例2】
ハッカ精油の調製
実施例1と同じ方法により、ハッカ(Mentha arvensis)精油0.5gを得た。
【0035】
【実施例3】
緑茶抽出物の調製
粉砕した緑茶1kgに10リットルの80%エタノールを加え、室温で2時間抽出し、その抽出液を乾燥させて緑褐色粉末の緑茶抽出物195gを得た。
【0036】
【実施例4】
緑茶ポリフェノールの調製
実施例2に示した方法により作製した緑茶抽出物100gを水2リットルに溶解し、トヨパール HW−40樹脂((株)東ソー製)1リットルに付加することによりポリフェノールを吸着させた後、水、15%エタノールの順で樹脂を十分に洗浄した。次に、2リットルの80%エタノールで溶出し、この溶出液を濾過した後、減圧濃縮、凍結乾燥して淡褐色粉末の緑茶ポリフェノール27gを得た。
【0037】
【実施例5】
カカオ豆ポリフェノールの調製
粉砕した非加熱のカカオハスク1kgに10リットルの60%エタノールを加え、室温で5時間抽出後、その抽出液を乾燥させることにより茶褐色粉末のカカオハスク抽出物215gを得た。そのカカオハスク抽出物100gを水2リットルに溶解し、ダイヤイオン HP−20樹脂(三菱化学(株))1リットルに吸着させた後、樹脂を水で十分に洗浄した。次いで50%エタノールで溶出し、この溶出部を濾過し、更に減圧濃縮した後、凍結乾燥して茶褐色のカカオ豆ポリフェノール12gを得た。
【0038】
【抗菌性試験】
抗菌性を有する2種類の構成成分の相乗効果を測定する方法としては、チェッカーボード法(G.B.Elionら,J. Biol. Chem.,208,第477〜488頁(1954年))を用いた。
【0039】
即ち、表1に示すように2種類の構成成分[(A)剤、(B)剤]をそれぞれ3200〜0μg/mlの濃度になるように培地に添加し、100通りのランダムな混合系を調製した。尚、各系には精油成分を可溶化させるためにメタノールを2%添加した。500μ1のマイクロチューブ中に試験培地500μ1を入れ、これに被験菌を10個/mlとなるように接種し、37℃で24時間培養して菌の生育の有無を調べた。
【0040】
【表1】
Figure 0004201898
【0041】
併用効果はA剤、B剤併用系で菌の増殖を阻止する最も効果的な添加比率におけるA剤、B剤それぞれの濃度をA剤、B剤単剤での最小発育阻止濃度(MIC)で割ったものの和を併用発育阻止指数(Fractional inhibitory concentration index:FICindex)とし、併用効果の評価を行った。 FICindexの計算式を以下に示す。
【0042】
【数1】
Figure 0004201898
【0043】
評価基準としてはFICindex≦0.5を相乗効果あり、0.5<FICindex≦1.0を相加効果あり、1.0<FICindex≦2.0を弱い相加効果乃至不関とした。
【0044】
試験菌株および使用培地
・Escherichia coli 9664(O157:H7型)(エシェリキア・コリ:グラム陰性)
培地:ミューラーヒントン液体培地(DIFCO)
・Staphylococcus aureus IID671(スタヒロコツカス・アウレウス:グラム陽性)
培地:ニュートリエント液体培地(DIFCO)に酵母エキス0.5%、グルコース0.1%添加
・Streptococcus pyogenes ATCC19615(ストレプトコッカス・ピオゲネス:グラム陽性)
培地:ブレイン・ハート・インフュージョン液体培地(DIFCO)
・ Streptococcus mutans ATCC25175(ストレプトコッカス・ミュータンス:グラム陽性)
培地:ブレイン・ハート・インフユージョン液体培地(DIFCO)
【0045】
本発明の組成物の病原性大腸菌(Escherichia coli 9664)、化膿性炎症起因菌である黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus IID671)、溶血性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes ATCC19615)並びに虫歯原因菌(Streptococcus mutans ATCC25175)に対する試験結果を表2〜5に示した。これらの結果をみると、本発明により明らかにされた構成成分(A)および(B)を組み合わせることにより、いずれの菌に対してもFICindexは1.0以下となり、また、そのほとんどについて0.5以下であることから、抗菌効果は相乗的に高まることが示された。よって構成成分(A)および(B)の併用により、それぞれより少ない添加量で十分な効果を得ることができることが明らかとなった。
【0046】
【表2】
Figure 0004201898
【0047】
【表3】
Figure 0004201898
【0048】
【表4】
Figure 0004201898
【0049】
【表5】
Figure 0004201898
【0050】
以下には本発明の抗菌性組成物の例として、除菌剤、マウスウォッシュ、トローチ、チューインガム、キャンディの処方(数字は重量%)を示した。
【0051】
【実施例6】
除菌剤
Figure 0004201898
【0052】
【実施例7】
マウスウォッシュ
Figure 0004201898
【0053】
【実施例8】
トローチ剤
Figure 0004201898
【0054】
【実施例9】
チューインガム
Figure 0004201898
【0055】
【実施例10】
キャンディ
Figure 0004201898
【0056】
【発明の効果】
本発明の抗菌性組成物は、(A)メンタ属植物から得られる精油およびその精油を構成する成分から選択される1種または2種以上と、(B)茶葉抽出物、カカオ豆抽出物およびそれらの抽出物を構成する成分から選択される1種または2種以上とを有効成分とするものであって、構成成分(A)および(B)が相乗的に作用することによりグラム陽性細菌とグラム陰性細菌の幅広い微生物に対して強い抗菌活性を示すため、食中毒菌、化膿性炎症起因菌、虫歯原因菌等幅広い細菌に対してより効果的な抗菌性組成物の提供が可能となる。
【0057】
特に、本発明の抗菌性組成物は、近年食中毒菌として猛威を振るっている病原性大腸菌O157に対して非常に有効である。
【0058】
更に、本発明の有効成分は、使用量が少なくても多大な効果が得られるので、素材に起因する好ましくない香味(強い芳香並びに苦味等)を著しく減少させることができる。

Claims (1)

  1. (A)ペパーミントの水蒸気蒸留により得られた精油が0.01〜5重量%の量で、(B)カカオハスクを50〜60%濃度の含水エタノールで室温にて1〜5時間抽出して得られたカカオ豆ポリフェノールが0.01〜5重量%の量で存在し、かつその割合が重量比で50:1〜1:50である有効成分として含有する抗菌製剤であって、大腸菌O−157、黄色ブドウ球菌および溶血性連鎖球菌に対する併用発育阻止指数( Fractional inhibitory concentration index :FIC index )、A剤、B剤併用系で菌の増殖を阻止する添加比率におけるA剤、B剤それぞれの濃度をA剤、B剤単剤での最小発育阻止濃度(MIC)で割ったものの和である以下の式:
    Figure 0004201898
    の値が0.5以下であることを特徴とする大腸菌O−157、黄色ブドウ球菌および溶血性連鎖球菌のための抗菌製剤
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