JP4198359B2 - 非細菌性炎症のアネモニンを有効成分として含む治療薬 - Google Patents

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Description

【0001】
(発明の属する技術分野)
本発明は医薬品の分野、具体的には非細菌性炎症の治療薬物、その調製法、その有効成分、特に非細菌性炎症の治療にアネモニンを使用することに関する。
【0002】
(本発明の背景技術)
医学の分野では炎症は2つの群に区別される。即ち細菌性炎症と非細菌性炎症である。細菌性炎症は急性疾患の発作に到る可能性があるため広く研究が行われてきた。ペニシリンおよびカルバペネム等の抗生物質のような抗菌剤が細菌性炎症を標的とする特別な臨床薬物として多数開発されてきた。本発明前には非細菌性炎症のための特別なあるいは確立された有効な薬物はなかった。一般に非細菌性炎症には頸部脊椎症、腰部疾患、上腕肩甲関節周囲炎、テニス肘、筋肉筋膜症候群、関節リウマチ、骨関節症、非細菌性前立腺炎、多発性神経炎、神経皮膚炎、腱滑膜炎、腰部筋肉緊張、坐骨神経痛、踵疼痛、偏頭痛、慢性胃炎、が含まれる。現代の医学研究者は過形成棘突起がしばしば末梢軟組織を刺し、ついで炎症性滲出、浮腫、代謝物の蓄積および癒着の形成を生じ、それが神経受容体を刺激し、疼痛を起こすことを証明した。椎骨間円板の変性、骨過形成、外傷、挫傷および一連の二次的病理変化が非細菌性炎症に導く。筋肉、筋膜、靭帯、末梢神経叢、関節被膜および血管壁周辺で非細菌性炎症で起きる浮腫と癒着は脊髄、脊椎動脈および神経根を圧迫し治療が困難な頚部および腰部脊椎の複合症状を招来する。癒着、石灰化靭帯、筋膜および筋伸張は頚部および腰部脊椎疾患、上腕肩甲関節周囲炎、筋肉筋膜症候群および骨関節症のような多数の非細菌性炎症の主な原因である。世界中で何億人もの人が非細菌性炎症による疾患を患い、大抵は慢性疾患である。
【0003】
(発明の要約)
現在、非細菌性炎症によって起きる各種疾患および難治性疼痛に有効な薬物はない。本発明の第一の態様は有効成分としてアネモニンを含む非細菌性炎症の治療用薬物である。アネモニンの化合物は化学合成で得られ、またはチャイニーズハーブの天然材料から調製できる。臨床試験によって、この活性化合物を含む薬物は非細菌性炎症によって起きる難治性疼痛および身体障害/疾患に対する顕著な治癒効果が明らかにされている。さらにこのような薬物には毒性または刺激性はない。本発明の第二の態様は非細菌性炎症の治療にアネモニンの化合物またはアネモニンを含む天然抽出物の使用を提案することである。
【0004】
本発明はまた、有効成分としてアネモニンを含む非細菌性炎症の治療用医薬品製剤を特に局所使用に提供する。局所使用は非細菌性炎症の治療の最良の投与法を提供する。
【0005】
本発明はまた天然チャイニーズハーブから得られたアネモニンの抽出溶液を有効成分として含む非細菌性炎症の治療用の天然由来の薬物を提供する。
【0006】
最後に本発明は特に天然薬用植物からアネモニンを抽出し調製することによって本発明による薬物を調製する方法を提供する。本発明による方法を用いて強い毒性と副作用のある原料中のプロトアネモニンが非刺激性のアネモニンに変わり、商業規模で製造できる。
【0007】
(発明の詳細な説明)
本発明による非細菌性炎症の治療用の薬物は治療有効量のアネモニンを含む。アネモニンの化学式は次の通りである。
【化1】
Figure 0004198359
【0008】
この化合物はラヌンクリンまたはプロトアネモニンを含むすべての天然のチャイニーズハーブの抽出物から調製できる。適したチャイニーズハーブは例えばRanunculaceous plantsおよびGraminaceous plants等である。Ranunculaceous plantsとしてはRannculus japonicus Thunb., Caltha palustris L., Ranunculus sceleratus L., Anemone hupehensis Lem., Pulsatilla chinensis(Bge)Regel, Anemone raddeana Regel,Ranunculus Chinensis Regel、例えばClematis chinensis osbeck, Clematis finetiana Ievi et Vant, Clematis hexapetala Pall, Clematis Manshurica Rupr., Clematis paniculata, Clematis florida, Clematis clasiandra Maxim, Clematis uncinata champ.ex Benth, Clematis meyeniana Walpのようなアネモニンを含むClematisおよびAnemone hupehensis Lem. var. japonic(Thunb.)Bowels et Stearn;Impera cylindricalの根等のGraminaceous plants,ラヌンクリンを含むHelleborus(Ranunculaceae ), Anemone(Anemoneae), Hepatica(Anemoneae), Ranunculus(Ranunculeae),Bratrachium(Ranunculeae )およびAconitum scaposum var. vaginatun(Delphineae)等である。
【0009】
本発明に先立つ公表文献から上述の天然ハーブはそれぞれラヌンクリンとプロトアネモニンを含むことが知られている。ラヌンクリンとプロトアネモニンを含む天然ハーブは臨床試験で確実な抗癌作用を有することが示されている。Ranunculus japonucusは上腕肩甲関節周囲炎、関節リウマチおよび坐骨神経痛のような多数のありふれた疾患に治療効果がある。しかしプロトアネモニンには刺激性と毒性がある。皮膚がこれらの植物に長期間接触すると炎症が起き、発赤、腫脹、発泡等が生じる。アネモニンの前駆体のラヌンクリンは酵素的に切断し糖質を除去しプロトアネモニンに変換される。重合によって、プロトアネモニンはジポリマーアネモニンに変換される。ある種のハーブはそれ自身アネモニンを含んでいる(大半はハーブの貯蔵中に産生する)。アネモニンにはStaphylococcus, streptococcus, Bacillus diphtheriae, Mycobacterium tuberculosisおよびE.coli等の阻害作用があることが見出されている。従って本発明以前にアネモニンまたはプロトアネモニンを含むハーブは抗新生物剤、抗菌剤および消炎剤として臨床で使用された。伝統的な漢方では、Clematis chinesisのような植物がリウマチの治療、循環の改善および疼痛の緩和によく使用される。長期間の研究の結果、本発明者等はプロトアネモニンを含む上述の原料のハーブ等の天然のチャイニーズハーブは経口投与であれ局所使用であれすべて人体に刺激性があることを見出した。経口投与では、ハーブは重度の胃腸炎および吐き気、嘔吐および下痢のような症状がを生じ、腎臓さえも刺激し血尿および蛋白尿が生じる。ハーブは皮膚と接触すると発赤、腫脹および発泡を起こす。しかしプロトアネモニン成分には強い抗菌作用がある。上述の毒性と副作用は原料のハーブに水または有機溶媒を加え、混合物を(任意に加熱して)長期間貯蔵する時またはプロトアネモニン2分子が重合してアネモニンになるようにエーテル、アセトンまたは硫酸を加える時、消失する。後者の化合物は非細菌性炎症による各種の難治性疼痛および障害の治療に陽性の作用を示した。患部と疼痛部位に局所使用すると効果は非常に顕著である。原料のハーブ中のプロトアネモニンの化学構造は抽出中に変化することは従来から知られている。即ちプロトアネモニン2分子が重合して非刺激性のアネモニンになる。これらの所見に基づいて本発明はアネモニンを主な活性成分として含む非細菌性炎症の治療用薬物を提案する。当該アネモニンは化学合成品あるいはアネモニンの抽出溶液の形で提供される天然ハーブから単離した抽出物であってもよい。
【0010】
炎症の医学上の分類によると非細菌性炎症のリストの一部には頸部脊椎症、腰部疾患、上腕肩甲関節周囲炎、テニス肘、筋肉筋膜症候群、関節リウマチ、骨関節症、非細菌性前立腺炎、多発性神経炎、神経皮膚炎、腱滑膜炎、腰部筋肉緊張、坐骨神経痛、踵痛、偏頭痛、難治性胃痛、癌性疼痛、が含まれる
【0011】
本発明以前にはこれらの疾患の治療は発作が起きた時に従来の鎮痛剤またはマッサージ、マニピュレーションおよび牽引等の理学療法等であった。しかしながらこれらの従来の治療は一時的なものである。重度の発作は手術による治療を要する可能性がある。従来の技術と比べて本発明によるアネモニン抽出溶液またはアネモニンを配合した薬物は多様な非細菌性炎症に顕著な作用を有する。この薬物の局所使用は経口薬物、注射、注入、手術、鍼、マッサージ、マニピュレーションまたは入院を要せずに関連疾患を治療するのに十分である可能性がある。例えば関連疾患はアネモニン抽出物液の湿布を3回使用することにより治癒できる。本発明による薬物の治療の機序はアネモニン溶液を含む経皮湿布によって患部上のアネモニンが顕著な鎮痛作用、抗炎症作用、はね返り作用、痙攣緩和作用およびその強い経皮吸収能を示すことによると考えられる。このような治療は多年にわたり筋肉、筋肉腱、筋膜、関節、滑液嚢、神経叢および血管壁間に沈着した非細菌性炎症を短期間に取り去る。それは浮腫を速やかに取り除き、癒着を解き、腱および石灰化靭帯を緩和する。筋肉が弛緩した後、大量の血液が筋肉に流入し、ついで血管拡張の結果生じた滲出液のような有害な代謝物がなくなる。一旦循環が改善されると筋肉の張力は増加する。これは非細菌性炎症の刺激または圧迫によって生じた神経根、脊髄または血管上の圧力を緩和しまたは取り除く。ついで頸部脊椎症、腰部疾患、上腕肩甲関節周囲炎、テニス肘、筋肉筋膜症候群、坐骨神経痛、踵痛、偏頭痛、難治性胃痛、関節リウマチ、腰部筋肉緊張、骨関節症、非細菌性前立腺炎、陳旧傷害による疼痛、腱滑膜炎、多発性神経炎、癌性疼痛および他の疾患による疼痛を治癒できる。機序は頸部脊椎症、腰部疾患および筋肉筋膜症候群の手術による圧力の緩和と刺激の除去による治療機序と同じである。腫脹痛および癒着と筋肉、筋肉筋膜および靭帯の石灰化による運動障害は非細菌性炎症の除去によって軽減される。
【0012】
本発明による薬物はアネモニンを活性治療成分として含み、適切な医薬品として許容できる賦形剤または溶媒を任意に含む。賦形剤または溶媒の使用または賦形剤または溶媒の選択は薬物の最終用量と剤形による。従来の製剤法によって、本発明の薬物は経口投与、注射および局所使用に適した製剤に製造できる。局所使用の製剤には液体抽出物、硬膏、座薬、塗布剤、塗料および活性成分の経皮吸収に適した他の製剤等がある。本発明の薬物製剤に使用するアネモニンは合成品であるか、もしくは従来周知の方法、例えばScience Publishing House出版(1977)のChemistry of Chinese Herb Component(in Chinese)226頁に記載された方法にしたがって上述の原料ハーブから抽出できる。製剤は本方法によって注射、経口および局所使用製剤は精製アネモニン結晶またはラヌクリンを含む天然植物から得られるアネモニン抽出溶液を使用して調製できる(その中の活性成分はアネモニンである)。実験によってアネモニンは安定であることが示されている。アネモニンは多数のチャイニーズハーブの組み合わせおよび化学組成に影響されずに多様な非細菌性炎症の治療として機能する。アネモニンの安定性はまた多種類の非細菌性炎症へのアネモニン抽出溶液の急速で有効な治療効果が高温、低温、カビ、腐朽のような好ましくない条件下で低減しない事実から証明される。
【0013】
本発明の好ましい実施形態では非細菌性炎症の治療用薬物は天然由来であり、それは活性成分としてアネモニンまたはその前駆体を含む天然植物またはチャイニーズハーブから有機溶媒、水、動物油、植物油、醸造酢または無機酸を用いた抽出によって得られた抽出溶液を含む。
【0014】
本発明の薬物の上述の調製法に加えて、本発明はさらにアネモニンまたはその前駆体を含む天然植物またはチャイニーズハーブから密閉容器中で有機溶媒、水、動物油、植物油、醸造酢または無機酸を用いて抽出するステップを含むアネモニン抽出溶液を調製する方法を提供する。抽出混合物をろ過し清澄した後アネモニン抽出溶液が得られる。
【0015】
本発明によるアネモニン抽出溶液の調製法において冷マセレーション技術また
は熱マセレーション技術を使用できる。出発物質はRannculus japonicus Thunb., Caltha palustris L., Ranunculus sceleratus L., Anemone hupehensis Lem., Pulsatilla chinensis(Bge)Regel, Anemone raddeana Regel,Ranunculus Chinensis Regel、例えばClematis chinensis osbeck, Clematis finetiana Ievi et Vant, Clematis hexapetala Pall, Clematis Manshurica Rupr., Clematis paniculata, Clematis florida, Clematis clasiandra Maxim, Clematis uncinata champ.ex Benth, Clematis meyeniana Walpのようなアネモニンを含むClematisおよびAnemone hupehensis Lem. var. japonic(Thunb.)Bowels et Stearn 等のRanunculaceous plants;Impera cylindricalの根等のGraminaceous plants,ラヌンクリンを含むHelleborus(Ranunculaceae ), Anemone(Anemoneae), Hepatica(Anemoneae), Ranunculus(Ranunculaceae ),Bratrachium(Ranunculeae )およびAconitum scaposum var. vaginatun(Delphineae)、Pulsatilla chinensis(Bge)Regel,Clematis chinensis osbeck等の断片等の煎じ薬用のハーブ断片等である。有用な有機溶剤はメタノール、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、クロロフォルムまたはそれらの混合物等である。本発明で使用する冷マセレーション技術はアネモニンの抽出溶液を得るために室温で抽出溶液で原料を浸漬し抽出することである。熱マセレーション技術はアネモニンの抽出溶液を得るために加熱した抽出溶液中に原料を浸漬し抽出することである。
【0016】
アネモニンの抽出溶液を得る本発明の方法は原料中に含まれるプロトアネモニンを重合によってアネモニンに変換し、抗菌作用、抗炎症作用、特に抗非細菌性炎症作用を有するアネモニンの抽出溶液を得ることで特徴づけられる。
【0017】
アネモニンの抽出溶液を調製する好ましい方法は原料を室温で30%から50%のエタノールに8ヶ月間以上浸漬するか原料を沸騰下の同じ溶媒に加え、容器を密閉し6ヶ月間以上浸漬することを含む。
【0018】
本発明の方法によって、原料ハーブの有効部分、例えば葉全体または葉全体の混合物および新鮮なRannculus japonicus Thunb.の根を抽出に選択できる。粉砕後選んだ有効部分を抽出容器に入れ適切な割合で抽出剤を加え、ついで容器を密閉して抽出を行う。抽出後プロトアネモニンを十分重合しアネモニンに変換し、得られたアネモニンを溶媒に溶解する。容器から排出した内容物を押しつぶし、かすを取り除いた後、ジュースを得る。ジュースをろ過し、ろ過物を清澄する。澄明黄色透明なアネモニン抽出溶液が得られ、従来の検出方法で抽出物中のアネモニン含量を測定できる。
【0019】
上述したように本発明の好ましい実施形態によって、原料のハーブ中に含まれているプロトアネモニンをアネモニンに変換する方法が提供され、それは原料のハーブを貯蔵するステップと、長期間密閉した条件下における適切な量の適切な抽出剤を含む。本発明における有用で適切な抽出剤は上述したものと同じである。メタノールは熱くても冷たくてもよく、濃度は約30%である。植物油はひまし油、茶油またはピーナッツ油であってよい。エタノール、メタノールまたは水を抽出剤に使用するのが好ましい。原料ハーブとして1つまたは少なくとも2つ以上のハーブの混合物を使用できる。例えば本発明による方法は次の所謂熱抽出法で実施できる。新鮮なRannculus japonicus Thunb.の葉全体と根または葉全体だけを粉砕後容器に入れる。例えば約40% の適切な濃度の熱エタノールをエタノールに対して新鮮なRannculus japonicus Thunb.の重量比が約1:1になるように新鮮なRannculus japonicus Thunb.を含む容器に加える。容器の内容物を加熱しついで容器を密閉して貯蔵し、Rannculus japonicus Thunb.中に含まれているプロトアネモニンを重合してアネモニンにし、得られたアネモニンを溶媒に溶解する。容器から排出した内容物を押しつぶし、かすを取り除いた後、ジュースを得る。ジュースをろ過し、ろ過物を清澄する。黄色透明なアネモニン抽出溶液が得られる。
【0020】
替わりに、本発明による方法は所謂冷抽出法で次のように実施できる。新鮮なRannculus japonicus Thunb.の葉全体と根または葉全体だけを粉砕後容器に入れる。約40%の濃度の熱エタノールまたは約30%の濃度のメタノールをエタノールまたはメタノールに対して新鮮なRannculus japonicus Thunb.の重量比が約1:1になるように容器に加える。ついで容器を密閉して長期間貯蔵し、Rannculus japonicus Thunb.中に含まれているプロトアネモニンを重合してアネモニンにし、得られたアネモニンを溶媒に溶解する。容器から排出した内容物を押しつぶし、かすを取り除いた後、ジュースを得る。ジュースをろ過し、ろ過物を澄ませる。黄色透明なアネモニン抽出溶液が得られる。
【0021】
替わりにアネモニン抽出溶液は熱抽出または冷抽出法によってClematis chinensis osbeckまたはPulsatilla chinensis(Bge)Regel ハーブ断片等の煎じ薬用のハーブ断片を用いて得られる。より具体的には、原料物質を、例えば40%の適切な濃度のエタノールでエタノールの原料物質に対する重量比が約3:1になる量で熱抽出または冷抽出法によって抽出する。容器を密閉し、Clematis chinensis osbeckまたはPulsatilla chinensis(Bge)Regel断片中に含まれるアネモニンがエタノール中に完全に溶解するように1日1回内容物を攪拌して3から6ヶ月間貯蔵する。ろ過し、清澄した後、褐色のアネモニン抽出溶液が得られる。
【0022】
水を溶媒に使用する場合、本方法は所謂熱抽出または冷抽出法によって次のように行う。新鮮なRannculus japonicus Thunb.の水に対する重量比が約1:1になる量の水と適切な量の防腐剤(食品グレード)を粉砕したRannculus japonicus Thunb.を含む容器に直接加える。容器を密閉し貯蔵し、Rannculus japonicus Thunb.中に含まれているプロトアネモニンをアネモニンに重合し、得られたアネモニンを水に溶解する。容器から排出した内容物を押しつぶし、かすを取り除いた後、ジュースを得る。ジュースをろ過し、ろ過物を澄ませる。黄色透明なアネモニン抽出溶液が得られる。
【0023】
本方法において特別な条件下で抽出を行うために適切な抽出剤を使用する。その目的は原料物質中に含まれているプロトアネモニンとアネモニンを抽出し、抽出したプロトアネモニンをアネモニンに重合してアネモニン抽出溶液を得ることである。アネモニン抽出溶液は治療用の所望の濃度に調整でき、またさらに適切な製剤に加工する。したがって本方法において抽出剤の原料ハーブに対する比率は本質的なものではない。
【0024】
本発明の好ましい実施形態によれば、抽出されたアネモニンまたはアネモニン抽出溶液は1つまたはそれ以上のチャイニーズハーブの組み合わせ、その中に含まれている合成医薬品または化学成分に影響されず、アネモニンはひきつづき多種類の非細菌性炎症を有効に治療できる。長期貯蔵の安定性試験で本薬物中のアネモニンは少なくとも5年に亘って安定であることが示されている。
【0025】
本発明の好ましい実施形態によれば、産業における実際の条件に関して適切な方法を選ぶことができる。事前に合成され、市場で購入され、または上述のように原料物質から抽出したアネモニン化合物をさらに各種の製剤の調製に使用できる。
【0026】
上述の抽出法に加えて、パーコレーション、抽出容器中の強制循環プロセス、超臨界的抽出技術、動的抽出技術およびハーブの有効成分に有用な分離および抽出技術または蒸留も使用できる。
【0027】
本発明はまた治療上有効な量のアネモニンと製剤上許容される溶剤/賦形剤(必要であれば)を含む非細菌性炎症の治療に有用な医薬品組成物を提供する。従来の製剤方法によって、本発明の組成物は経口投与、注射および局所使用に適した製剤に製造できる。局所使用のための製剤には液体抽出物、硬膏、座薬、塗布剤、塗料および活性成分の経皮吸収に適した他の製剤等がある。例えば該液体抽出物は本発明の方法によって30から40%のエタノールを使用して抽出して得られるアネモニン抽出溶液であってもよい。この液体抽出物は患部に塗りまたはこれを浸したガーゼを用いて患部に使用できる。エタノールを防腐剤として含むアネモニン軟膏は次のように作られる:容器中で新鮮なRannculus japonicus Thunb.の微粉に1:3の比率(微粉/エタノール)で90%エタノールを加え、その混合物を十分に攪拌し、密閉または加熱し長期間保存する。このプロセスの間にRannculus japonicusに含まれるプロトアネモニンが重合してアネモニンに変る。Clematis chinensis osbeckおよび/またはPulsatilla chinensis(Bge)Regelの断片は同じ方法で抽出できる。抽出溶液は煎じてもよく、ハーブ顆粒に濃縮してもよい(必要ならば適切な添加剤を加えてもよい)。そのような顆粒の主な活性物質はアネモニンで、経口投与または局所使用によって非細菌性炎症の治療に使用できる。
【0028】
臨床使用:調製したアネモニン溶液またはアネモニン抽出溶液は液体または溶液25mあたり12.5mgのアネモニンを含有する。3週間の治療の1コース中にアネモニン抽出溶液25mlを様々な非細菌性炎症の患部または疼痛部位にガーゼに浸して週1回使用する。経皮的使用は約100cmの面積に約4時間行う。1コースの治療における治癒率は90%と高率である。この治療で疼痛は短時間に軽快する。最初の使用後顕著な治療効果が得られる。1回の使用で治癒する患者もいる。発赤、腫脹、発泡、使用液体アレルギー反応または疼痛のような副作用はない。この治療の毒性は僅かである。アネモニン溶液またはアネモニン抽出溶液は液状抽出物、硬膏、座薬、塗布剤、塗料および局所使用の他の製剤に調製できる。アネモニンはまた経口錠剤、注射剤、ドロップピル、経口溶液および薬用ワインに調合できる。
【0029】
本発明による薬物または医薬品組成物はアネモニンと適合性のあるMucuna birdwoodiana Tutcher, sargentodoxa cuneata(Olic.) Rehd.et Wils, Pittosporum glabratum Lindl, Teyrastigma obtecum Planch, Lespedeza cuneata(Dum.Cours.)G.Don, Helledorus thidetanus Franch, Serissa Serissoides Druceおよび類似物等のハーブ抽出物を含んでもよい。
【0030】
本発明は発見に基づくことおよび非細菌性炎症の治療におけるアネモニンまたはアネモニンを含む薬物の使用を提供することで評価されるであろう。さらに原料ハーブ中に含まれるプロトアネモニンが本発明の方法によって効果的にアネモニンに重合する。プロトアネモニンのアネモニンへの変換によってプロトアネモニンの身体、特に皮膚への刺激作用が除かれる。この薬物は局所使用で様々な非細菌性炎症を効果的に治療できる。それは頸部脊椎症、腰部疾患、上腕肩甲関節周囲炎、関節リウマチ、坐骨神経痛、陳旧傷害による疼痛、非細菌性前立腺炎、気管支喘息、難治性胃痛、および胆嚢炎に顕著な効果を有する。アネモニンを含む薬物の使用により非細菌性炎症を効果的に治療できる。臨床試験は本発明の薬物が非細菌性炎症に顕著な治療効果を有し85%以上の症例に有効であることを示した。それは体から毒性物質を排泄する作用を有し、筋肉の硬直を軽減し、側副を活性化し、伝統的な漢方の観点から腫脹と疼痛を軽減する作用を有する。急性毒性試験および長期毒性試験が活性アネモニン抽出溶液を用いて行われた。結果は次の通りである。
【0031】
腹腔内投与で、モルモットの最大耐用量は266g/kgで中毒または死亡はなかった。局所投与で投与面積が動物の体表面積の10%に達した時に中毒または死亡は見られなかった。4週間に亘る連続局所投与で試験したモルモットの体重、内臓係数、ヘモグラム、肝機能、腎機能、内臓および皮膚の異常または病理変化はなかった。
【0032】
動物試験の結果はまた本発明の薬物が特に皮膚に対して非刺激性で非アレルギー性であることを示している。反復使用で傷害のある皮膚に病理変化を生じない。したがってそれは皮膚の治癒を妨げないと考えられる。
【0033】
本発明の特別な実施形態と有効性についてさらに実施例を参照して説明する。本発明の範囲は請求項に定義されている。例えば他の可能な方法でプロトアネモニンをアネモニンに重合したり、非細菌性炎症の治療としてアネモニンを含む薬物の他の剤形を採用したり類似の活性成分を採用するような本発明の精神に基づくすべての多様性は本発明の範囲内である。
【0034】
(実施例)
実施例1
4月から9月までに摘まれた新鮮なRannculus japonicus Thunb.の葉全体と根または葉全体だけを粉砕後原料として使用した。50kgの原料をセラミックまたはプラスチックの容器に入れた。40%の濃度のエタノール50kgを沸点まで加熱し、新鮮なRannculus japonicus Thunb.を含む容器に加えた。容器の内容物を沸騰するまで加熱した。容器を密閉し、Rannculus japonicus Thunb.中に含まれているプロトアネモニンをアネモニンに重合するために半年以上貯蔵し、得られたアネモニンを溶媒に溶解した。容器から排出した内容物を押しつぶし、かすを取り除いた後、ジュースを得た。ジュースをろ過し、ろ過物を清澄した。黄色透明なアネモニン抽出溶液が得られた。従来の検出方法を用いて測定した抽出物中の有効成分中のアネモニンの含量は約90%であった。ついで抽出物をエタノールと混合し、25m溶液あたり12.5mgのアネモニンを含む製剤を調製した。この製剤は局所用であった。替わりにエタノールを使用して1年間以上の冷抽出によってアネモニン抽出物を得ることができる。
【0035】
実施例2
新鮮なRannculus japonicus Thunb., Caltha palustrisL., Ranunculus sceleratus L., Anemone hupehensis Lem., Pulsatilla chinensis(Bge)Regel,および9種類のClematisと Impera cylindricalの根,Anemone raddeana Regel, Ranunculus Chinensis Regel、およびAnemone hupehensis Lem. var. japonic(Thunb.)からなる群から選ばれたRanunculus植物の葉全体またはその根またはその混合物を用いて、エタノールによる熱抽出または冷抽出によってアネモニン抽出物を得、実施例1の方法によって局所使用に適した製剤または塗布剤を得た(ハーブの乾燥植物を替わりに原料として使用できる)
【0036】
実施例3
Clematis chinensis osbeckハーブの断片またはClematis chinensis osbeckハーブの断片とPulsatilla chinensis(Bge)Regelハーブの断片の混合物を原料として用いた。原料を容器に入れた。エタノール溶液のハーブ断片に対する重量比が3:1になる量の40%濃度のエタノール溶液を沸点まで加熱し、容器に加えた。容器の内容物を加熱して沸騰し、ついで密閉し、Clematis chinensis osbeckおよび/またはPulsatilla chinensis(Bge)Regelハーブの断片中に含まれているアネモニンを完全にエタノールに溶解させるために内容物を1日1回攪拌して3ヶ月間貯蔵した。濾過し、清澄した後、褐色のアネモニン抽出物を得、それを濃縮し、精製し、造粒して顆粒製剤を作った。
【0037】
実施例4
冷抽出法を用いて、100kgのClematis chinensis osbeckハーブの断片からなる原料物質を40%濃度のエタノール300kgを用いて室温で6ヶ月間抽出した。Clematis chinensis osbeckハーブの断片中に含まれているアネモニンを完全にエタノールに溶解させるためにこの期間中容器の内容物を1日1回攪拌した。濾過し、清澄した後、褐色のアネモニン抽出物を得、それを濃縮し、精製し、造粒して顆粒製剤を作った。Clematis chinensis osbeckハーブの断片の替わりにClematis chinensis osbeckとPulsatilla chinensis(Bge)Regelハーブの断片の混合物を原料として用いることができる。
【0038】
実施例5
冷抽出または熱抽出法を用いて、粉砕した新鮮なRannculus japonicus Thunb.100kgを含む容器に100kgの水と50kgの安息香酸ナトリウムを防腐剤として加えた。容器を密閉し、Rannculus japonicus Thunb.中に含まれているプロトアネモニンをアネモニンに重合するために8ヶ月から12ヶ月あるいはそれ以上貯蔵し、得られたアネモニンを水に溶解した。容器から排出した内容物を押しつぶし、かすを取り除いた後、ジュースを得た。ジュースをろ過し、ろ過物を清澄した。黄色透明なアネモニン抽出溶液が得られた。これは製剤の調製のための次のステップで使用できる。
【0039】
実施例6
防腐剤であり溶剤の95%エタノール30kgを粉砕した新鮮なRannculus japonicus Thunb.100kgを含む容器に加え、内容物を十分に攪拌して均一な混合物とした。容器を密閉し、Rannculus japonicus Thunb.中に含まれているプロトアネモニンをアネモニンに重合するために室温または温度を上げて8ヶ月から12ヶ月あるいはそれ以上貯蔵し、得られたアネモニンをエタノールに溶解した。得られた抽出物の堅さに応じて適量のワセリンを加え、均一に攪拌してアネモニン軟膏を得た。
【0040】
実施例7
Chemistry of Chinese Herb Component,page 226(Science Publisher出版,1977)に記載の方法に従ってPulsatilla chinensis(Bge)Regelの葉全体を原料として蒸気蒸留した。得られた蒸留物をジエチルエーテルで抽出した。さらにエタノールで処理した後、アネモニン結晶(市場で入手もできる)を得た。これは局所使用、経口投与、注射、座薬、さらに塗布剤等の製剤をさらに調製するために使用できる。
【0041】
実施例8
実施例1で得たアネモニン抽出物を用いて25mlの溶液あたり約12.5gのアネモニンを含む溶液を調製し、不織布をその溶液に浸し100mのウェットタオルを調製した。
【0042】
実施例9
アネモニン粉末をラノリンに加え、十分に攪拌し、50mlあたり12.5mgのアネモニンを含む軟膏を作った。軟膏は局所使用用であり1回あたり5−6時間使用する。
【0043】
薬力学的試験
実施例1の局所用製剤(商品名、Guanyin Dew)を用いて次の試験を実施した。
【0044】
1. ホルマリンによる鎮痛試験
実験は5群の合計80匹のマウスを用い、各マウスの体重は18−22gであった:高濃度群、中濃度群、低濃度群(それぞれ12.5mg/25ml, 8.75mg/25ml,および6.25mg/25mlのGuanyin Dewを投与した)、ドランチン群(25mg/kg)および対照群(25%エタノールの同容量)。1群はドランチンを腹腔内注入し、他群は試験薬物を左右の後足に使用した。投与15分後0.03mlの2.5% ホルマリンを各マウスの右後足に皮下注射し、ついで試験薬物を再度使用した。ついで15分間中の各マウスの右後足を舐める時間を数えた。
結果: 高濃度のGuanyin Dewはホルマリン誘発疼痛に有意の鎮痛作用がある。マウスの右後足を舐める時間は対照群と比較してp<0.05で顕著に減少した(表1参照)。
【表1】
Figure 0004198359
【0045】
2. 熱板による鎮痛試験
この実験は4群の雌マウス合計64匹で行い、各マウスの体重は18−22gで、55℃の熱板での正常な反応によって選別した:高濃度群,低濃度群,ドランチン群および対照群。投与経路と投与量はホルマリン試験に記載したのと同じである。1群はドランチンを腹腔内注入し、他群は試験薬物を左右の後足および腹部に使用した。投与30,60および90分後にマウスを55℃の熱板に乗せ各マウスの疼痛反応の潜時を測定した。
結果:高濃度のGuanyin Dewは熱板誘発疼痛に有意の鎮痛作用がある。マウスの疼痛反応の潜時は有意に延長し、疼痛の閾値は対照群と比較してp<0.05で顕著に増加した(表2および3参照)。
【表2】
Figure 0004198359
【表3】
Figure 0004198359
【0046】
3. ラット後足の抗腫脹試験
この実験は4群合計40匹のラットで行い、各ラットの体重は200−250gであった:高濃度群、低濃度群(それぞれ12.5mg/25ml,6.25mg/25ml),フルオシノロンアセトナイド群、対照群(25%エタノールの同容量)。フルオシノロンアセトナイドは0.025%の軟膏で投与し、他の群では0.1mlの1%のカラギーナンを各ラットの右後足の中足骨に皮下注射する前に左右後足に対応する薬物を使用した。カラギーナン投与直後対応する薬物を右後足に使用した。各ラットの左右後足の中足骨周囲長を最終投与2,3,4および5時間後に測定した。各ラットの2つの足の中足骨周囲長の差で腫脹を測定した。各測定後に再度対応する薬物をラットの右後足に使用した。
結果:高濃度のGuanyin Dewは対照群と比較してP<0.05でラットの後足の腫脹で有意な阻害作用を有する。表4参照。
【表4】
Figure 0004198359
【0047】
4. モルモットの摘出回腸を用いた試験
4匹のモルモット(雌雄各2匹、体重300−350g)を実験に使用した。動物を屠殺直後に回腸を取り出し、酸素を吹き込んだ冷いTyode溶液に入れた。摘出回腸を洗浄し2−2.5cmの断片に切った。2つの腸のセグメントの両端を結さくした。セグメントの1つの端を曝気フックに結び、温度が一定のMagnus浴に入れた。セグメントの他端を記録装置に繋いだ張力変換機に接続した。Guanyin Dew、アセチルコリン(10−9)およびアトロピン(0.05%)添加後に回腸の収縮と弛緩を記録した。
結果:高濃度のGuanyin Dewはアセチルコリンによって刺激された腸管筋層を有意に弛緩する。

Claims (10)

  1. 非細菌性炎症によって生じた難治性疼痛、及び非細菌性炎症の治療薬であって、
    有効成分として溶液25mlあたり概ね12.5mgのアネモニンを配合した、局所使用の製剤であり、
    前記局所使用の製剤は、経皮的に吸収される液体抽出物、ウェットタオル、又は塗布剤である
    ことを特徴とする難治性疼痛の治療薬。
  2. 請求項1の治療薬であって、アネモニンが化学合成品である治療薬。
  3. 請求項1の治療薬であって、アネモニンがアネモニンまたはアネモニンの前駆体を含んでいる天然の植物の抽出物に由来し、アネモニンの前記前駆体はラヌンクリンまたはプロトアネモニンを含む治療薬。
  4. 請求項3の治療薬であって、前記天然の植物は、ラヌンクルス・ジャポニクス・ツンブ(Ranunculus japonicus Thunb.)、カルタ・パルストリス・エル(Caltha palustris L.)、ラヌンクルス・スケレラトゥス・エル(Ranunculus sceleratus L.)、アネモネ・ヒュぺヘンシス・レム(Anemone hupehensis Lem.)、プルサティーラ・キネンシス(ブゲ)・レゲル(Pulsatilla chinensis (Bge.) Regel)、アネモネ・ラッデアナ・レゲル(Anemone raddeana Regel)、ラヌンクルス・キネンシス・レゲル(Ranunculus Chinensis Regel)、クレマチス・キネンシス・オスベック(Clematis chinensis osbeck)、クレマチス・フルネティアナ・イエヴィ・エト・ヴァント(Clematis flnetiana Ievi et Vant)、クレマチス・ヘクサペタラ・パール(Clematis hexapetala Pall)、クレマチス・マンシュリカ・ルプル(Clematis Manshurica Rupr.)、クレマチス・パニクラタ(Clematis paniculata)、クレマチス・フロリダ(Clematis florida)、クレマチス・クラシアンドラ・マクシム(Clematis clasiandra Maxim)、クレマチス・ウンキナタ・チャムプ・エクス・ベンツ(Clematis uncinata champ.ex Benth)、クレマチス・メィエニアナ・ワルプ(Clematis meyeniana Walp)、アネモネ・ヒュペヘネシス・レム・バル・ジャポニク・ツンブ(Anemone hupehensis Lem. var. japonic Thumb)、ボウレス・エト・ステアルン(Bowles et Stearn)を含むラヌンクラセウス・プランツ(Ranunculaceous plants)、インペラタ・シリンドリカル(Imperata cylindricalの根を含むグラミナセウス・プランツ(Graminaceous plants)、ラヌンクリンを含むラヌンクラセアエ・ヘーレボルス(Ranunculaceae Helleborus)、アネモネ(Anemone)、ヘパチカ(Hepatica)、バトラキウム(Batrachiumおよびアコニトゥム・スカポサム・バル・ヴァギナトゥム(Aconitum scaposum var. vaginatumの植物から成る群より選ばれる治療薬。
  5. 請求項1の治療薬であって、前記非細菌性炎症によって生じた難治性疼痛、及び非細菌性炎症は、頚部脊椎症、腰部疾患、肩関節周囲炎、テニス肘、筋肉筋膜症候群、関節リウマチ、骨関節炎、非細菌性前立腺炎、腱滑膜炎、腰椎筋肉緊張坐骨神経痛、踵痛、偏頭痛、難治性の胃の疼痛、および癌性疼痛を含む。
  6. 請求項3の治療薬であって、前記アネモニンは、アネモニン又はアネモニンの前記前駆体を含んでいる天然の植物から抽出剤として有機溶媒を用いて密封条件下で抽出し、得られたアネモニン抽出物に由来するアネモニンである治療薬。
  7. 請求項6の治療薬であって、前記アネモニンは、天然の植物を30〜50%のエタノールを用いて8か月以上冷抽出することによって得られたアネモニン抽出物に由来する治療薬。
  8. 請求項6の治療薬であって、前記アネモニンは、30%−50%のエタノールを沸点まで加熱し、天然の植物を加え、内容物を沸騰するまで加熱し、密封状態の下で6か月以上貯蔵することにより得られた、アネモニン抽出物に由来する治療薬。
  9. 請求項6の治療薬であって、前記有機溶媒は、メタノール、エタノール、グリセリン、クロロホルムまたはそれらの混合物である治療薬。
  10. 請求項1の治療薬であって、前記局所適用の製剤は、有効成分としてアネモニンを含んでいる液体にガーゼまたは不織布を浸して調製されるウェットタオルである治療薬。
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