JP4190345B2 - タグ用帳票及び該タグ用帳票の使用方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所要情報を表示する現品票として好適に使用し得るタグ(tag)用帳票に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の輸送時や中古車のオークションにおいては、当該自動車の輸送先,型式,到着予定日や出品番号等の所要情報を印字した現品票をフロントガラスの内面に貼着して、フロントガラスの外面から所要情報を視認し得るようにしている。このような使用態様に適用可能なタグ用帳票は、本願出願人によって既に提案されている(特許文献1参照)。このタグ用帳票(特許文献1の「ラベル付き帳票」における#Aの基本片及び#F,#Lの分割片で構成される部分に相当する。尚、本願発明で用いる構成部分名称と特許文献1に記載された構成部分名称とが異なる場合には、特許文献1のものを括弧書きで表記する)aは、図14,図15に示すように、表面に所要情報を印字する本体片部(基本片)bに切取り用ミシン目cを介して分割片dが連成されており、その連成部分の裏面側に前記切取り用ミシン目cを跨ぐ状態で、粘着剤層(粘着剤)eを裏面に備えた貼着片(ラベル)fが接合されている。ここで、分割片dの貼着片接合面部には剥離剤層(シリコン層)gが形成されており、これによって貼着片fが分割片dに剥離可能に仮接合されている。そして、前記本体片部bの表面に所要情報を印字した後、切取り用ミシン目cで分割片dを切り取ることにより、貼着片fの粘着剤層eを露出させ、図16に示すように、該粘着剤層eの粘着力を介して本体片部bを所要情報が外側に向く状態でフロントガラスhの内面に貼着し得るようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−194266号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来構成のタグ用帳票aにあっては、貼着片fの粘着剤層eを露出させるに際して、分割片dを切取り用ミシン目cで切り取っているため、その切り取り操作が面倒であり、さらに切り取った分割片dがゴミになるという問題点があった。
【0005】
本発明は、貼着時における切り取り操作を不要とし、かつゴミが発生することのないタグ用帳票を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、表面または裏面を印字面とする本体片部に、裏面側へ折り返し可能な折り片部が、山折り可能な折り線を介して連成され、該連成部分の表面側に、前記折り線を跨いで接合される貼着片が、該貼着片の裏面に形成された粘着剤層によって、本体片部の貼着片接合面部に形成された剥離剤層上に剥離可能に仮接合され、かつ折り片部の貼着片接合面部に剥離不能に接合されてなる接着保持部を備えたことを特徴とするタグ用帳票である。
【0007】
かかる構成にあって、本体片部の印字面に所要情報を印字した後、該本体片部の剥離剤層上に仮接合されている接着保持部の貼着片を本体片部から剥離するとともに、折り片部を折り線で本体片部の裏面側へ折り返すことにより、該折り片部に接合されている貼着片の、本体片部から剥離された部分が、折り線位置で本体片部の端縁から外方に突出する状態となり、本体片部の表面と同一面側に貼着片の粘着剤層が露出することとなる。そして、この露出した貼着片の粘着剤層によって本体片部を被貼着体に貼着することができる。これにより、従来のような切り取り操作が不要となり、従来に比して極めて容易に粘着剤層を露出させることができるとともに、切り取り操作によるゴミの発生が防止され得る。
【0008】
上記構成において、接着保持部を、少なくとも本体片部の対向する二端縁部に夫々設ける構成が提案される。かかる構成にあっては、本体片部の上下両端縁部或いは左右両端縁部のように、対向する二端縁部で本体片部を接着保持部の貼着片によって被貼着体に貼着することができるため、より確実な貼着状態が得られ、風等によって本体片部が煽られることがなく、さらに傾斜した被貼着体の下側面にも、本体片部を被貼着体に密着させて貼着することが可能となる。
【0009】
また、本発明は、接着保持部が設けられた本体片部の表面を印字面とし、該印字面に所要情報を印字した後、折り片部を裏面側へ折り返すことにより露出する貼着片の粘着剤層によって透明板材の内面に貼着することにより、該透明板材の外面から所要情報を視認し得る内貼り用として用いることを特徴とするタグ用帳票の使用方法である。かかる構成にあっては、折り片部を裏面側へ折り返すと、上述したように、本体片部の表面と同一面側に貼着片の粘着剤層が露出するので、本体片部の表面の印字面に印字した所要情報が外側に向く状態で、前記貼着片の粘着剤層を介して本体片部を自動車のフロントガラス等の透明板材の内面に貼着することができ、該所要情報を透明板材の外面から視認し得るものとなる。
【0010】
さらに、本発明は、接着保持部が設けられた本体片部の裏面を印字面とし、該印字面に所要情報を印字した後、折り片部を裏面側へ折り返すことにより露出する貼着片の粘着剤層によって被貼着体に貼着する外貼り用として用いることを特徴とするタグ用帳票の使用方法である。かかる構成にあっては、折り片部を裏面側へ折り返すと、上述したように、本体片部の表面と同一面側に貼着片の粘着剤層が露出するので、該貼着片の粘着剤層を介して本体片部を被貼着体の外面に貼着すれば、本体片部の裏面の印字面に印字した所要情報をそのまま視認することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかるタグ用帳票の第一実施例を、図1〜図8について説明する。
この第一実施例におけるタグ用帳票1Aは、図1(イ),(ロ)に示すように、矩形状に形成された本体片部2の表面3aまたは裏面3bが印字面となっており、該本体片部2の上端縁部に、裏面3b側へ折り返し可能な所定幅の折り片部4が、本体片部2を横断する山折り可能な折り線5を介して連成されている。ここで、該折り線5は、ミシン目や、加圧加工による線状の凹溝、或いは紙厚を切断しないハーフカット線等により形成され得るが、中でも帳票製作時及び所要情報の印字時に容易に破断しない所定の強度を備え、かつ、使用時に折り片部4の折り返し操作が容易なミシン目が好適に用いられ得る。
【0012】
本体片部2と折り片部4との連成部分の表面側には、接着保持部6を構成する帯状の貼着片7が前記折り線5を跨いで接合されている。ここで、該貼着片7の裏面には、図2に示すように、粘着剤層8が形成されており、また、本体片部2の貼着片接合面部にはシリコンを塗布してなる剥離剤層9が形成されている。そして、該剥離剤層9上に裏面の粘着剤層8を介して貼着片7を被着することにより、貼着片7を本体片部2に対して剥離可能に仮接合するようにしている。一方、折り片部4の貼着片接合面部には、裏面の粘着剤層8を介して貼着片7が直接被着されており、これによって貼着片7を折り片部4に対して剥離不能に接合するようにしている。
【0013】
次に、かかる構成からなるタグ用帳票1Aの使用方法について説明する。
タグ用帳票1Aを内貼り用として使用する場合には、接着保持部6が設けられた本体片部2の、その表面3aを印字面とし、該印字面にコンピュータで出力制御されるプリンタを用いて、図3に示すように、所要情報10及び必要に応じて項目名11aや罫線11bを印字する。尚、タグ用帳票1Aを始めから内貼り用とする場合には、本体片部2の表面3aに所定の罫線や項目名を帳票製作時に印刷しておくことも可能である。
【0014】
上記のように本体片部2の表面3aに所要情報10を印字した後、図4(イ)に示すように、本体片部2の剥離剤層9上に仮接合されている貼着片7を本体片部2から剥離し、次いで、図4(ロ)に示すように、折り片部4を折り線5で本体片部2の裏面側へ折り返すことにより、該折り片部2に接合されている貼着片7の、本体片部2から剥離された部分が、折り線5の位置で本体片部2の上端縁から上部外方に突出する状態となり、図5に示すように、本体片部2の表面3aと同一面側に貼着片7の粘着剤層8が露出することとなる。そして、この露出した貼着片7の粘着剤層8によって、図6に示すように、本体片部2を、表面3aの所要情報10が外面に向く状態で自動車のフロントガラス等の透明板材12の内面に貼着することにより、前記所要情報10を透明板材12の外面から視認することができる。
【0015】
一方、タグ用帳票1Aを外貼り用として使用する場合には、接着保持部6が設けられた本体片部2の、その裏面3bを印字面とし、該印字面にコンピュータで出力制御されるプリンタを用いて、図7に示すように、所要情報10及び必要に応じて項目名11aや罫線11bを印字する。尚、タグ用帳票1Aを始めから外貼り用とする場合には、本体片部2の裏面3bに所定の罫線や項目名を帳票製作時に印刷しておくことも可能である。
【0016】
上記のように本体片部2の裏面3bに所要情報10を印字した後、本体片部2の剥離剤層9上に仮接合されている貼着片7を本体片部2から剥離し(図4(イ)参照)、次いで、折り片部4を折り線5で本体片部2の裏面側へ折り返すことにより(図4(ロ)参照)、上述したように、本体片部2の表面3aと同一面側に貼着片7の粘着剤層8が露出することとなる。そして、この露出した貼着片7の粘着剤層8によって、図8に示すように、本体片部2を梱包箱等の被貼着体12’の外面に貼着することにより、本体片部2の裏面3bに印字した所要情報10をそのまま視認することができる。
【0017】
このように、タグ用帳票1Aは、内貼り用または外貼り用の何れの用途にも使用可能であり、使用時に折り片部4を折り線5で本体片部2の裏面側へ折り返すだけで極めて容易に貼着片7の粘着剤層8を露出させることができ、切り取り操作が不要であるため、ゴミが発生することがない。
【0018】
図9〜図13は、本発明にかかるタグ用帳票の第二実施例を示す。この第二実施例におけるタグ用帳票1Bは、図9に示すように、矩形状に形成された本体片部2の上端縁部と下端縁部に、裏面3b側へ夫々折り返し可能な所定幅の折り片部4,4が、本体片部2を横断する山折り可能な折り線5,5を介して連成されている。また、本体片部2と折り片部4,4との連成部分の表面側には、前記折り線5,5を跨いで接合される貼着片7,7を備えた接着保持部6,6が配設されている。ここで、該接着保持部6,6の各貼着片7は、第一実施例と同様に構成されており、図10に示すように、該貼着片7の裏面に形成された粘着剤層8によって、本体片部2の貼着片接合面部に形成されたシリコン塗布層からなる剥離剤層9,9上に夫々剥離可能に仮接合され、かつ折り片部4,4の貼着片接合面部に夫々剥離不能に接合されている。
【0019】
かかる構成からなるタグ用帳票1Bは、第一実施例と同様に、内貼り用または外貼り用の何れの用途にも使用可能である。即ち、例えば、タグ用帳票1Bを内貼り用として使用する場合には、本体片部2の表面3aを印字面とし、該印字面にコンピュータで出力制御されるプリンタを用いて、図11に示すように、所要情報10及び必要に応じて項目名11aや罫線11bを印字する。そして、図12(イ)に示すように、本体片部2の剥離剤層9,9上に仮接合されている貼着片7,7を本体片部2から剥離し、次いで、図12(ロ)に示すように、折り片部4,4を折り線5,5で本体片部2の裏面側へ夫々折り返すことにより、本体片部2の表面3aと同一面側に貼着片7,7の粘着剤層8,8が露出することとなる。そして、この露出した貼着片7,7の粘着剤層8,8によって、図13に示すように、本体片部2の上下両端縁部を、表面3aの所要情報10が外面に向く状態で自動車のフロントガラス等の透明板材12の内面に貼着することにより、前記所要情報10を透明板材12の外面から視認することができる。また、タグ用帳票1Bを外貼り用とする場合には、本体片部2の裏面3bを印字面として所要情報10を印字した後、上記のように貼着片7,7の粘着剤層8,8を露出させれば、所要情報10を視認し得る状態で、本体片部2を被貼着体の外面にそのまま貼着することができる。
【0020】
このように、第二実施例のタグ用帳票1Bは、対向する上下両端縁部で本体片部2を接着保持部6,6の貼着片7,7によって被貼着体に貼着することができるため、より確実な貼着状態が得られ、風等によって本体片部2が煽られることがなく、さらに傾斜した被貼着体の下側面にも、本体片部2を被貼着体に密着させて貼着することができる。
【0021】
尚、上記両実施例では、タグ用帳票1A,1Bの全体形状を矩形状としたが、これ以外に、円形,楕円形,多角形その他の任意の形状とすることができる。
【0022】
また、第二実施例では、本体片部2の上端縁部と下端縁部に接着保持部6,6を設けた例を示したが、該接着保持部6は、本体片部2の左右両端縁部の二ヶ所或いは左右両端縁部及び上端縁部の三ヶ所、または上下両端縁部と左右両端縁部の四ヶ所に設けることもでき、少なくとも本体片部2の対向する二端縁部に設けられていれば、本体片部2を被貼着体に密着させて貼着することが可能となる。
【0023】
【発明の効果】
上述したように、請求項1の発明によれば、本体片部の剥離剤層上に仮接合されている接着保持部の貼着片を本体片部から剥離するとともに、折り片部を折り線で本体片部の裏面側へ折り返すことにより、貼着片の粘着剤層が露出し、該粘着剤層によって本体片部を被貼着体に貼着することができる。これにより、従来のような切り取り操作が不要となり、従来に比して極めて容易に粘着剤層を露出させることができるとともに、切り取り操作によるゴミの発生が防止され得る。
【0024】
また、請求項2の発明によれば、対向する二端縁部で本体片部を接着保持部の貼着片によって被貼着体に貼着することができるため、より確実な貼着状態が得られ、風等によって本体片部が煽られることがなく、さらに傾斜した被貼着体の下側面にも、本体片部を被貼着体に密着させて貼着することが可能となる。
【0025】
さらに、請求項3の発明によれば、折り片部を裏面側へ折り返すと、本体片部の表面と同一面側に貼着片の粘着剤層が露出するので、本体片部の表面の印字面に印字した所要情報が外側に向く状態で、前記貼着片の粘着剤層を介して本体片部を自動車のフロントガラス等の透明板材の内面に貼着することにより、該所要情報を透明板材の外面から視認し得るものとなる。
【0026】
また、請求項4の発明によれば、折り片部を裏面側へ折り返すと、本体片部の表面と同一面側に貼着片の粘着剤層が露出するので、該貼着片の粘着剤層を介して本体片部を被貼着体の外面に貼着すれば、本体片部の裏面の印字面に印字した所要情報をそのまま視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例にかかるタグ用帳票1Aを示し、(イ)は表面図、(ロ)は裏面図である。
【図2】同上のタグ用帳票1Aの側断面図である。
【図3】内貼り用の印字態様を示すタグ用帳票1Aの表面図である。
【図4】折り片部4の折り返し操作行程を(イ),(ロ)で順に示すタグ用帳票1Aの側断面図である。
【図5】貼着片7の粘着剤層8が露出した状態を示すタグ用帳票1Aの表面図である。
【図6】タグ用帳票1Aを内貼りにした状態を示す使用説明図である。
【図7】外貼り用の印字態様を示すタグ用帳票1Aの裏面図である。
【図8】タグ用帳票1Aを外貼りにした状態を示す使用説明図である。
【図9】第二実施例にかかるタグ用帳票1Bを示し、(イ)は表面図、(ロ)は裏面図である。
【図10】同上のタグ用帳票1Bの側断面図である。
【図11】内貼り用の印字態様を示すタグ用帳票1Bの表面図である。
【図12】折り片部4,4の折り返し操作行程を(イ),(ロ)で順に示すタグ用帳票1Bの側断面図である。
【図13】タグ用帳票1Bを内貼りにした状態を示す使用説明図である。
【図14】従来構成のタグ用帳票aを示し、(イ)は表面図、(ロ)は裏面図である。
【図15】同上のタグ用帳票aの側断面図である。
【図16】タグ用帳票aを内貼りにした状態を示す使用説明図である。
【符号の説明】
1A,1B タグ用帳票
2 本体片部
3a 表面
3b 裏面
4 折り片部
5 折り線
6 接着保持部
7 貼着片
8 粘着剤層
9 剥離剤層
10 所要情報
12 透明板材
12’被貼着体
Claims (4)
- 表面または裏面を印字面とする本体片部に、裏面側へ折り返し可能な折り片部が、山折り可能な折り線を介して連成され、該連成部分の表面側に、前記折り線を跨いで接合される貼着片が、該貼着片の裏面に形成された粘着剤層によって、本体片部の貼着片接合面部に形成された剥離剤層上に剥離可能に仮接合され、かつ折り片部の貼着片接合面部に剥離不能に接合されてなる接着保持部を備えたことを特徴とするタグ用帳票。
- 接着保持部が、少なくとも本体片部の対向する二端縁部に夫々設けられていることを特徴とする請求項1記載のタグ用帳票。
- 請求項1又は請求項2記載のタグ用帳票の使用方法であって、
接着保持部が設けられた本体片部の表面を印字面とし、該印字面に所要情報を印字した後、折り片部を裏面側へ折り返すことにより露出する貼着片の粘着剤層によって透明板材の内面に貼着することにより、該透明板材の外面から所要情報を視認し得る内貼り用として用いることを特徴とするタグ用帳票の使用方法。 - 請求項1又は請求項2記載のタグ用帳票の使用方法であって、
接着保持部が設けられた本体片部の裏面を印字面とし、該印字面に所要情報を印字した後、折り片部を裏面側へ折り返すことにより露出する貼着片の粘着剤層によって被貼着体に貼着する外貼り用として用いることを特徴とするタグ用帳票の使用方法。
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