JP4189520B2 - パチンコ機における基板収納ケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパチンコ機に関し、詳しくは、パチンコ機に装備される基板収納ケースの放熱機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機には所謂パチンコ遊技を実施するための数多くの電気部品、装置類が装着されている。これら装置類の動作は、目的および用途に応じて構築された種々の回路基板によって制御されている。通常、これら回路基板は、防塵性や取付け容易性の観点からパチンコ機の裏面に装備されている基板収納ケースに収納されており、当該基板収納ケース本体の外形を形成する樹脂製の外壁部(外装部)によって被覆されている。
【0003】
ところで、パチンコ機に使用される回路基板には、通常、レギュレータICやトランジスタ(FET等)のような通電時に発熱する電装部品(以下「発熱部品」という。)が配設されており、このような回路基板を収納した基板収納ケースでは通電時において当該発熱部品の発熱によってかなりの熱量が生じることとなる。その結果、当該ケース内の温度は相当レベルにまで上昇し得、回路基板に使用されている上記発熱部品その他の部品の劣化を早めるおそれがある。このため、従来のパチンコ機に装備されている上記基板収納ケースにおいては、上記発熱部品から生じた熱を外部に放熱するための種々の対策が講じられている。
【0004】
例えば、実開昭63−18174号公報には、内部に回路基板を収納した基板収納ケースであって、回路基板に配設された発熱部品を当該ケースの内部空間拡張のために設けられた突出部分に配置するとともに当該ケース外壁部に放熱用の孔およびスリットを多数穿設したことを特徴とする基板収納ケースが開示されている。このような放熱機構を備えた基板収納ケースにおいては、上記放熱用の孔およびスリットを介してケース内部の熱が外部へ自然放熱されるため、ある程度の放熱効果は認められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パチンコ機に装備される基板収納ケースにおいては、不心得な遊技者による不正行為(基板収納ケースに収納される回路基板上の部品の取り替え等)を防止する必要があるため、十分な放熱効果を奏するに足る比較的大きいサイズの孔またはスリットをケース本体の外壁部に多数穿設することは困難である。一方、基板収納ケース本体の外壁によって隔離されたケース内部空間に上記発熱部品の放熱を行うための放熱材を内設する手段、或いは当該内部空間自体を拡張して発熱部品を冷却する内部空気容量を増大させる手段等によって基板収納ケース内の温度を下げることも考えられる。しかしながら、これら手段によって十分な放熱効果をあげるためには当該基板収納ケースの構造自体を大型化する必要があり、限られた場所に数多くの部材類を配置せざるを得ない現行のパチンコ機においては望ましい方策ではない。
【0006】
本発明は、従来のパチンコ機における基板収納ケースの放熱上の課題を解決するものであり、その目的とするところは、基板収納ケース自体の大型化および放熱用孔の増設を行うことなく、上記放熱効果を向上させたパチンコ機における基板収納ケースを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明においては、パチンコ機に装着される回路基板を樹脂製の基台とケースカバーとで収納した基板収納ケースであって、前記回路基板に、該回路基板に配設された発熱部品に当接固着すると共にその一端部が前記ケースカバーの天板部分の内側面に近接した位置まで延設される放熱板を配置する一方、前記ケースカバーの天板部分の外側に、放熱効果の高い金属製の放熱部材を設け、該放熱部材と前記放熱板の一端部とを前記ケースカバーを貫通するビスによって連結したことを特徴とするパチンコ機における基板収納ケース(以下「本発明の基板収納ケース」という。)を提供する。
【0008】
なお、本明細書において「パチンコ機」とは、いわゆるパチンコ遊技を行なうための遊技機の総称であり、特定のパチンコ遊技(典型的には、鋼球を遊技盤上の所定の入賞口に入れて所定の賞品球を獲得する遊技)を実施する機種に限定されない。従って、ホールに一般的に設置されている所謂パチスロ機等も本明細書におけるパチンコ機に包含される。さらにまた、本明細書において「発熱部品」とは、パチンコ機に使用される回路基板に配設され得る部品であって、通電時に発熱する部品(典型的にはレギュレータICやFETのようなトランジスタ)の総称であり、特定の部品や素子に限定されない。従って、基板収納ケースに収納される回路基板に配設され得る種々の増幅器は上記発熱部品に包含される。
【0009】
本発明の樹脂製の基台とケースカバーとからなる基板収納ケースでは、回路基板に、該回路基板に配設された発熱部品に当接固着すると共にその一端部が前記ケースカバーの天板部分の内側面に近接した位置まで延設される放熱板を配置しており、この放熱板に発熱部品で発生した熱がいわゆる熱伝導現象によって移動してくるように構成されている。このため、本発明の基板収納ケースにおいては、回路基板に配設された発熱部品で発生した熱は上記熱伝導現象によって放熱板に移動し、次いで当該放熱板とビスによって連結され且つ基板収納ケースの天板部分の外面に露出した放熱部材から放熱される。すなわち、本発明の基板収納ケースでは、通電時において、発熱部品(高温部)と放熱部材(低温部)との間に常に温度勾配が生じている。このため、ケース内の回路基板に配設された発熱部品から生じた熱は、順次、効率よく放熱部材に移動することとなる。
【0010】
従って、本発明の基板収納ケースによれば、発熱部品からケース内部空間に放射される熱量を低減させることができるため、当該内部空間の容積を増やす必要がない。さらに、本発明の基板収納ケースによれば、上記従来の基板収納ケースにおけるような放熱用孔およびスリットに頼ることなく、基板収納ケース内部で発生した熱をケース外部に放熱させることができる。
【0011】
また、回路基板上における発熱部品の配設場所に応じて放熱板及び放熱部材を配置することができるため、発熱部品の設置場所が回路基板の外縁近傍に限定されず、回路基板上の任意の場所に当該発熱部品を配設することができる。
【0012】
更に、本態様の基板収納ケースによれば、放熱用孔およびスリットに頼ることなく基板収納ケース内部で発生した熱をケース外部に放熱させることができることに加え、放熱板の一部を基板収納ケースの天板部分の外面に露出させるための開口部を基板収納ケースに別途設ける必要もない。このため、上述のような不正行為をさらに的確に防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面を参照しつつ説明するが、これらはなんら本発明を限定するものではない。まず、図1〜図5に基づいて本発明の基板収納ケースとして好ましい第一の実施形態を説明する。
【0014】
図1は、本発明の基板収納ケース10を装備したパチンコ機1の裏面を示す斜視図である。このパチンコ機1は、一般的なパチンコ機と同様、長方形枠状に成形された木枠3の前面に額縁状に成形されたベース枠2が開閉可能に軸支されている。そして、図1に示すように、このベース枠2の裏面側には機構板7が脱着可能に装着されている。この機構板7には、配電盤4、賞球タンク5、賞球払出し装置9、遊技球発射装置8その他の本パチンコ機1でパチンコ遊技を実施するために必要な種々の装置類が備えられている。なお、機構板7に装着される上記装置類は一般的なパチンコ機で通常使用され得るものであればよく、本発明とは特に関連がないため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0015】
一方、機構板7の中央部分にはパチンコ機1の裏面側から遊技盤6が装着されている。この遊技盤6は、パチンコ機1の遊技盤面(即ち、釘や風車等を適当に配置した遊技領域)を構成するためのものであり、所定のパチンコ遊技内容に基づいて各種遊技装置(例えば、変動入賞装置、図柄表示装置、音源、装飾用固定表示灯等)が備えられている。この遊技盤6の背面部(すなわちパチンコ機1の裏面側)には基板収納ケースを装備する部位が設けられている。そして、図1に示すように、当該部位には本実施形態に係る基板収納ケース10が装備されている。この基板収納ケース10には、遊技盤6に装着される上記各種遊技装置類をプログラム制御するための回路基板20が収納されている(図3参照)。以下、本パチンコ機1に装備される本実施形態に係る基板収納ケース10について詳細に説明する。
【0016】
図2は、本実施形態に係る基板収納ケース10の外形を示した斜視図である。この図に示すように、本基板収納ケース10は中空箱状の外形をしており、その外壁部分は半透明の合成樹脂からなる基台14とケースカバー12とから構成されている。この基台14は回路基板20を収納し得るように枠状に成型されている(図4参照)。そして、その基台14枠内には遊技盤6に装備されている上記各種遊技装置の制御(例えば、図柄表示器の表示制御や、可変入賞口の拡開制御等)を行うための回路基板20が嵌装されており、本パチンコ機1におけるメイン制御部を構成している。この回路基板20には、予めプリント配線(図示せず)が形成されており、当該配線上には遊技盤6に装備される上記各種遊技装置類を制御する制御回路を構成するための各種部品がプリント配線に従って配設されている。
【0017】
一方、上記ケースカバー12は、基台14に収納された上記回路基板20のコネクタ21以外の部分を被覆するように上記嵌装された回路基板20にビス13によって取り付けられている。すなわち、本基板収納ケース10においては、コネクタ21配設部分を除く回路基板20の主要部分が上記ケースカバー12によって被覆されており、当該被覆された部分に配設される各種部品を外部から隔離することができる(図2参照)。なお、ケースカバー12の外側に配設されている上記コネクタ21は、回路基板20と遊技盤6に装備される遊技装置類および/または機構板7に装備される装置類とを電気的に接続するためのものであり、パチンコ機1を使用する際には上記装置類に接続されている配線ケーブル(図示せず)が当該コネクタ21に連結される。本基板収納ケース10ではコネクタ21が外部に露出しているため、遊技盤6に本基板収納ケース10を装着したままでコネクタ21に配線ケーブルを脱着することができる。
【0018】
次に、本基板収納ケース10に設けられている放熱部の構成について図面を参照しつつ説明する。なお、図3は本基板収納ケース10に収納された回路基板20の概要をケースカバー12を取り外した状態で模式的に示した斜視図である。図4は図2におけるA−A線矢視断面図である。図3に模式的に示すように、基台14に嵌装された回路基板20上には、遊技盤6に装備される上記各種遊技装置類の動作を制御するための種々の部品が、プリント配線(図示せず)に従って配設されている。そして、この回路基板20上には、典型的な演算装置(CPU)、メモリ装置(ROM等)、コンデンサ等の部品や素子に加え、上記発熱部品に該当するレギュレータIC18が複数配設されている。このレギュレータIC18は、入力や出力負荷の変動に関係することなく出力電圧や電流を一定に保つためのものであり、通電時にはレギュレータIC18の本体部分から相当レベルの発熱を生じる。なお、本実施形態においては、上記レギュレータIC18は回路基板20の外縁近傍に配置されている(図3)。
【0019】
図3および図5に示すように、このレギュレータIC18の背面部において、多数の冷却フィン16aを備えた金属製の放熱板16が回路基板20上に取り付けられている。そして、この放熱板16には、上記レギュレータIC18の背面部がビス19および必要に応じて耐熱性接着剤によって密着するように取り付けられている。この結果、レギュレータIC18で発生した熱は熱伝導によって金属製の放熱板16に移動し、次いで移動してきた熱は当該放熱板16の冷却フィン16a部分を介して空気中に放熱されることとなる。
【0020】
一方、図2および図4に示すように、上記ケースカバー12には、上記放熱板16に備えられた冷却フィン16aの一部が基板収納ケース10外面に露出され得るサイズの開口部12aが予め設けられている。このため、当該ケースカバー12を回路基板20および基台14に装着した際には、上記開口部12aより冷却フィン16a部分のみがケース外面に露出するとともに、開口部12aと当該露出した冷却フィン16a部分との間に、上記不正行為を誘発させ得るような間隙が形成されない(図2および図4参照)。
【0021】
而して、上記放熱板16とケースカバー12とから成る本基板収納ケース10の放熱部においては、レギュレータIC18で発熱した熱を熱伝導によって放熱板16に移動させることができ、次いで基板収納ケース10外面に露出している当該放熱板16の冷却フィン16a部分から基板収納ケース10外部に放熱することができる。従って、本実施形態に係る基板収納ケース10においては、回路基板20上に存在する発熱部品(レギュレータIC18)で発生する熱を熱伝導を利用して積極的にケース外部に放熱することができる一方、ケース内部空間に放出される熱量を低減することができ、従来の基板収納ケースにおけるような放熱用孔やスリットを別途設ける必要がない。
【0022】
次に、本発明の基板収納ケースとして好適な第二の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図6および図7は、各々、本実施形態に係る基板収納ケース30の放熱部の構成を模式的に示した断面図および平面図である。本実施形態に係る基板収納ケース30は、上記放熱部が基板収納ケース30の外形を形成する外壁に相当するケースカバー32の一部を包含しつつ構成されていることを特徴とする。なお、本実施形態に係る基板収納ケース30は、後述する部分以外の構成、形状等は上記第一の実施形態に係る基板収納ケース10と同様である。
【0023】
本実施形態に係る基板収納ケース30では、ケースカバー32の一部(または全部であってもよい)が放熱効果の高い金属(典型的には鉄、銅、アルミまたはチタン等)によって形成されており、当該金属製部分は本基板収納ケース30における上記放熱部の一部を成すものである。なお、図6および図7に示すように、ケースカバー32の上記金属製部分の内側には、回路基板20上に配設されているレギュレータIC18の位置決めおよび固定配置のためのサポート片33a,33b,33cが設けられている。而して、このケースカバー32を回路基板20および基台14に装着する際には、上記発熱部品に該当するレギュレータIC18が、サポート片33a,33b,33cによって上部および左右側部が包囲され、所定の場所に位置決めされる。そして、上記位置決めされた結果、レギュレータIC18はケースカバー32の上記金属製部分の内側にビス19および必要に応じて耐熱性接着剤によって容易に密着状態で取り付けられる。このことによって、当該レギュレータIC18で発生した熱は熱伝導によってケースカバー32の上記金属製部分に移動し、次いで移動した熱は当該部分より空気中(すなわちケース外部)に放熱される。
【0024】
従って、本実施形態に係る基板収納ケース30においては、放熱部(ここでは上記ケースカバー32のサポート片33a,33b,33cを含む金属製部分とビス19とからなる)に上記金属製部分が包含される結果、上述の第一の実施形態の基板収納ケース10と同様に回路基板20上に存在する発熱部品(レギュレータIC18)で発生する熱を熱伝導を利用して積極的にケース外部に放熱することができる。
【0025】
次に、本発明の基板収納ケースとして好適な第三の実施形態を図8を参照しつつ説明する。本図は、本実施形態に係る基板収納ケース40の放熱部の構成を模式的に示した断面図である。本実施形態に係る基板収納ケース40は、上記放熱部が基板収納ケース40の外形を形成する外壁に相当する基台44の一部を包含しつつ構成されていることを特徴とする。なお、本実施形態に係る基板収納ケース40は、後述する部分以外の構成、形状等は上記第一の実施形態に係る基板収納ケース10と同様である。
【0026】
本実施形態に係る基板収納ケース40では、図8に示すように、基台44の周縁部が回路基板20上に配設されているレギュレータIC18の上端部よりやや高い位置となるように形成されている。ここで当該周縁部の一部(または周縁部の全て或いは基台44全体であってもよい)が放熱効果の高い金属(典型的には鉄、銅、アルミまたはチタン等)によって形成されており、当該金属製部分は本基板収納ケース40における上記放熱部の一部を成すものである。そして、図8に示すように、基台44周縁部の上記金属製部分の内側には、回路基板20上に配設されているレギュレータIC18が上記第二の実施形態におけるのと同様にビス19および必要に応じて耐熱性接着剤によって密着状態で取り付けられている。この結果、当該レギュレータIC18で発生した熱は熱伝導によって基台44周縁部の上記金属製部分に移動し、次いで移動した熱は当該部分より空気中(すなわちケース外部)に放熱される。
【0027】
従って、本実施形態に係る基板収納ケース40においては、放熱部(ここでは上記基台44の金属製部分とビス19とからなる)に基台44周縁部の上記金属製部分が包含される結果、上述の第二の実施形態の基板収納ケース30と同様に回路基板20上に存在する発熱部品(レギュレータIC18)で発生する熱を熱伝導を利用して積極的にケース外部に放熱することができる。
【0028】
次に、本発明の基板収納ケースとして好適な第四の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図9および図10は、各々、本実施形態に係る基板収納ケース50の放熱部の構成を模式的に示した断面図および斜視図である。なお、本実施形態に係る基板収納ケース50における後述する部分以外の構成は上記第一の実施形態に係る基板収納ケース10と同様である。
【0029】
図9に示すように、本実施形態に係る基板収納ケース50においては、上述の各実施形態と同様、回路基板20上にレギュレータIC18が配設されている。この背面部には冷却フィン56aを備える放熱板56が配置されており、当該放熱板56には上記第一の実施形態と同様にレギュレータIC18の背面部がビス19等によって固着されている。この放熱板56は、回路基板20および基台14にケースカバー52が装着された際に当該ケースカバー52の天板部分に近接するように上方に延伸成型されており、その頂端部はビス59によって当該ケースカバー52の天板部分内側に固定されている(図9参照)。この構成の結果、レギュレータIC18で生じた熱はその背面部より放熱板56に熱伝導され、当該放熱板56に移動した熱は、さらに熱伝導によってケースカバー52の天板部分に配される上記ビス59に移動する。
【0030】
一方、上記ケースカバー52の天板部分外側には、放熱効果の高い金属(典型的には鉄、銅、アルミまたはチタン等)によって形成されたフィン付き放熱部材57が上記ビス59によって取り付けられている。すなわち、本実施形態に係る基板収納ケース50においては、ケースカバー52を貫通して取り付けられている上記ビス59に放熱板56と放熱部材57とが接触することとなる。従って、上述のとおり放熱板56から上記ビス59に移動した熱は、さらに当該ビス59を通ってケースカバー52外面の放熱部材57に熱伝導され得、次いで当該放熱部材57の表面から空気中(すなわちケース外部)に放熱される(図10)。
【0031】
従って、本実施形態に係る基板収納ケース50においては、放熱部が上述の放熱板56、ビス59および放熱部材57から構成される結果、上記第一、第二および第三の実施形態に係る基板収納ケースと同様の放熱効果を奏することに加え、回路基板20上における発熱部品(レギュレータIC18)の配設場所に応じて当該放熱部を構成することができる。このため、発熱部品の設置場所が回路基板20の外縁近傍に限定されず、回路基板20上の任意の場所に当該発熱部品を配設することができる。
【0032】
次に、本発明の基板収納ケースとして好適な第五の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図11は、本実施形態に係る基板収納ケース60の放熱部の構成を模式的に示した断面図である。なお、本実施形態に係る基板収納ケース60における後述する部分以外の構成は上記第一の実施形態に係る基板収納ケース10と同様である。本実施形態に係る基板収納ケース60は、パチンコ機の機構板7に埋設されるように構成されている。図11に示すように、本実施形態に係るパチンコ機の機構板7の一部には上記回路基板20を装着するための凹部7aが予め設けられており、その凹部7aの所定の位置には上記回路基板20が装着されている。そして、回路基板20のコネクタ21(図2参照)以外の部分を被覆するようにして、ケースカバー62が機構板7の表面にビス69によって取り付けられている。
【0033】
すなわち、本実施形態に係る基板収納ケース60においては、機構板7に設けられた上記凹部7aが他の実施形態に係る基台14の代替を成すものであり、結果、本基板収納ケース60の外壁部はケースカバー62から構成されている。そして、図11に示すように、本実施形態に係る基板収納ケース60においては、上記第四の実施形態に係る基板収納ケース50と同様、回路基板20上にレギュレータIC18が配設されている。この背面部には冷却フィン56aを備える放熱板56が配置されており、当該放熱板56には上記第一の実施形態と同様にレギュレータIC18の背面部がビス19等によって固着されている。この放熱板56は、機構板7にケースカバー62が取り付けられた際に当該ケースカバー62の天板部分に近接するようにレギュレータIC18からみて上方に延伸成型されており、その頂端部はビス59によって当該ケースカバー62の天板部分内側に固定されている(図11参照)。この構成の結果、上記第四の実施形態と同様、レギュレータIC18で生じた熱はその背面部より放熱板56に熱伝導され、当該放熱板56に移動した熱は、さらに熱伝導によってケースカバー62の天板部分に配される上記ビス59に移動する。
【0034】
一方、上記第四の実施形態と同様に上記ケースカバー62の天板部分外側には、放熱効果の高い金属(典型的には鉄、銅、アルミまたはチタン等)によって形成されたフィン付き放熱部材57が上記ビス59によって取り付けられている。従って、上述のとおり、放熱板56から上記ビス59に移動した熱は、さらに当該ビス59を通ってケースカバー62外面の放熱部材57に熱伝導され得、次いで当該放熱部材57の表面から空気中(すなわちケース外部)に放熱される。
【0035】
従って、機構板7に埋設するように設けられた本実施形態に係る基板収納ケース60においても、放熱部が上述の放熱板56、ビス59および放熱部材57から構成される結果、上記第四の実施形態に係る基板収納ケース50と同様の放熱効果が奏されることに加え、回路基板20上における発熱部品(レギュレータIC18)の配設場所に応じて当該放熱部を構成することができる。このため、発熱部品の設置場所が回路基板20の外縁近傍に限定されず、上記機構板7の凹部7aに装着された回路基板20上の任意の場所に当該発熱部品を配設することができる。
【0036】
以上、パチンコ機に装備される本発明の基板収納ケースの好適な各実施形態を図面を参照しつつ説明したが、本発明においては、基板収納ケースの外面に放熱部の少なくとも一部を露出させるか、或いは当該露出の一態様としてケース本体外壁部の一部を放熱部の一部として包含させるかして、当該露出部分に発熱部品からの熱が伝導されるようにすればよく、上記各実施形態で示した形状に限定されるものではない。
【0037】
例えば、上記第四の実施形態に係る基板収納ケース(図9および図10参照)の一変更例として、放熱板56の上方を延伸し、そのままケースカバー52の天板部分を貫通させてもよい。この場合、ケースカバー52の外面において上記ビス59を介さずに上記貫通させた放熱板56の露出部分に上記放熱部材57(図9)を熱伝導可能に密着させることができ、その結果、当該放熱板56の露出部分および放熱部材57の両方から放熱することができる。
【0038】
また、上記第二または第三の実施形態に係る基板収納ケース(図6〜図8参照)のような、放熱部における上記放熱部露出部分としてケース本体の外壁の一部が包含される場合において、当該部分(すなわち、上記第二または第三の実施形態におけるケースカバーまたは基台の金属製部分)を予め上記冷却フィンのような波状成型しておくことで放熱効果をさらに高めることができる。このような変更例は本発明の実施の一例であり、本明細書および図面に開示された情報に基づく当業者の設計事項にすぎないものであり、本願特許請求の範囲から逸脱するものではない。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、パチンコ機における基板収納ケースであって、内部に収納される回路基板に配設される発熱部品の熱を熱伝導によって外部に放熱し得る放熱板及び放熱部材を設けた基板収納ケースを提供することができる。
【0040】
本発明の基板収納ケースでは、上記放熱部材が当該基板収納ケースの外面に露出しており、回路基板に配設された発熱部品で発生した熱が熱伝導によって当該放熱部材から放熱される。すなわち、本発明の基板収納ケースによれば、発熱部品(高温部)と放熱部材(低温部)との間に常に温度勾配を生じさせることができるため、ケース内の回路基板に配設された発熱部品から生じた熱を熱伝導によって、順次、効率よく放熱部材に移動させることができる。
【0041】
従って、本発明の基板収納ケースによれば、発熱部品からケース内部空間に放射される熱量を低減させることができるため、当該内部空間の容積を増やす必要がない。さらには、本発明の基板収納ケースによれば、従来のパチンコ機における基板収納ケースのような放熱用孔およびスリットを基板収納ケース本体外壁部に別途設ける必要がないため、当該孔およびスリットに起因する不正行為(回路基板上の部品交換等)を抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る基板収納ケースを装備したパチンコ機の裏面を示す斜視図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの外形を示す斜視図である。
【図3】 本発明の一実施形態に係る基板収納ケースに収納された回路基板を模式的に示す斜視図である。
【図4】 図2のA−A線矢視断面図である。
【図5】 本発明の一実施形態に係る放熱板を示す斜視図である。
【図6】 本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの放熱部の構成を模式的に示した断面図である。
【図7】 本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの放熱部の構成を模式的に示した平面図である。
【図8】 本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの放熱部の構成を模式的に示した断面図である。
【図9】 本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの放熱部の構成を模式的に示した断面図である。
【図10】 本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの外形を示す斜視図である。
【図11】 本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの構成を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機
6 遊技盤
7 機構板
7a 凹部
10,30,40,50,60 基板収納ケース
12,32,42,52,62 ケースカバー
14,44 基台
16,56 放熱板
18 レギュレータIC
20 回路基板
57 放熱部材
Claims (2)
- パチンコ機に装着される回路基板を樹脂製の基台とケースカバーとで収納した基板収納ケースであって、
前記回路基板に、該回路基板に配設された発熱部品に当接固着すると共にその一端部が前記ケースカバーの天板部分の内側面に近接した位置まで延設される放熱板を配置する一方、
前記ケースカバーの天板部分の外側に、放熱効果の高い金属製の放熱部材を設け、
該放熱部材と前記放熱板の一端部とを前記ケースカバーを貫通するビスによって連結したことを特徴とするパチンコ機における基板収納ケース。 - 請求項1に記載のパチンコ機における基板収納ケースにおいて、
前記放熱部材には、放熱用のフィンが一体的に形成されていることを特徴とするパチンコ機における基板収納ケース。
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