JPH10179884A - パチンコ機における基板収納ケース - Google Patents

パチンコ機における基板収納ケース

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JPH10179884A
JPH10179884A JP8348715A JP34871596A JPH10179884A JP H10179884 A JPH10179884 A JP H10179884A JP 8348715 A JP8348715 A JP 8348715A JP 34871596 A JP34871596 A JP 34871596A JP H10179884 A JPH10179884 A JP H10179884A
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Takaaki Ichihara
高明 市原
Koji Tsuchikawa
晃司 土川
Naoyuki Okumura
尚之 奥村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パチンコ機に装備される基板収納ケースの大
型化および放熱用孔の増設を行うことなく、回路基板で
発生する熱の外部への放熱効果を向上させたパチンコ機
における基板収納ケースを提供すること。 【解決手段】 上記課題を解決する本発明の基板収納ケ
ースは、パチンコ機に装着される回路基板20を収納し
た基板収納ケース10であって、その基板収納ケース1
0には該回路基板20に配設された発熱部品において発
生した熱を外部に放熱するための放熱部が設けられてお
り、その放熱部の少なくとも一部分は該基板収納ケース
10の外面に露出しており、ここで前記放熱部は、前記
回路基板20に配設された発熱部品からの熱が該放熱部
の基板収納ケース10外面に露出している部分に伝導さ
れるように構成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパチンコ機に関し、
詳しくは、パチンコ機に装備される基板収納ケースの放
熱機構に関する。
【0002】
【従来の技術】パチンコ機には所謂パチンコ遊技を実施
するための数多くの電気部品、装置類が装着されてい
る。これら装置類の動作は、目的および用途に応じて構
築された種々の回路基板によって制御されている。通
常、これら回路基板は、防塵性や取付け容易性の観点か
らパチンコ機の裏面に装備されている基板収納ケースに
収納されており、当該基板収納ケース本体の外形を形成
する樹脂製の外壁部(外装部)によって被覆されてい
る。
【0003】ところで、パチンコ機に使用される回路基
板には、通常、レギュレータICやトランジスタ(FE
T等)のような通電時に発熱する電装部品(以下「発熱
部品」という。)が配設されており、このような回路基
板を収納した基板収納ケースでは通電時において当該発
熱部品の発熱によってかなりの熱量が生じることとな
る。その結果、当該ケース内の温度は相当レベルにまで
上昇し得、回路基板に使用されている上記発熱部品その
他の部品の劣化を早めるおそれがある。このため、従来
のパチンコ機に装備されている上記基板収納ケースにお
いては、上記発熱部品から生じた熱を外部に放熱するた
めの種々の対策が講じられている。
【0004】例えば、実開昭63−18174号公報に
は、内部に回路基板を収納した基板収納ケースであっ
て、回路基板に配設された発熱部品を当該ケースの内部
空間拡張のために設けられた突出部分に配置するととも
に当該ケース外壁部に放熱用の孔およびスリットを多数
穿設したことを特徴とする基板収納ケースが開示されて
いる。このような放熱機構を備えた基板収納ケースにお
いては、上記放熱用の孔およびスリットを介してケース
内部の熱が外部へ自然放熱されるため、ある程度の放熱
効果は認められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パチン
コ機に装備される基板収納ケースにおいては、不心得な
遊技者による不正行為(基板収納ケースに収納される回
路基板上の部品の取り替え等)を防止する必要があるた
め、十分な放熱効果を奏するに足る比較的大きいサイズ
の孔またはスリットをケース本体の外壁部に多数穿設す
ることは困難である。一方、基板収納ケース本体の外壁
によって隔離されたケース内部空間に上記発熱部品の放
熱を行うための放熱材を内設する手段、或いは当該内部
空間自体を拡張して発熱部品を冷却する内部空気容量を
増大させる手段等によって基板収納ケース内の温度を下
げることも考えられる。しかしながら、これら手段によ
って十分な放熱効果をあげるためには当該基板収納ケー
スの構造自体を大型化する必要があり、限られた場所に
数多くの部材類を配置せざるを得ない現行のパチンコ機
においては望ましい方策ではない。
【0006】本発明は、従来のパチンコ機における基板
収納ケースの放熱上の課題を解決するものであり、その
目的とするところは、基板収納ケース自体の大型化およ
び放熱用孔の増設を行うことなく、上記放熱効果を向上
させたパチンコ機における基板収納ケースを提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、パチンコ機に装着される回路基
板を収納した基板収納ケースであって、その基板収納ケ
ースには当該回路基板に配設された発熱部品において発
生した熱を外部に放熱するための放熱部が設けられてお
り、その放熱部の少なくとも一部分は当該基板収納ケー
スの外面に露出しており、ここで前記放熱部は、前記回
路基板に配設された発熱部品からの熱が当該放熱部の基
板収納ケース外面に露出している部分に伝導されるよう
に構成されていることを特徴とするパチンコ機における
基板収納ケース(以下「本発明の基板収納ケース」とい
う。)を提供する。
【0008】なお、本明細書において「パチンコ機」と
は、いわゆるパチンコ遊技を行なうための遊技機の総称
であり、特定のパチンコ遊技(典型的には、鋼球を遊技
盤上の所定の入賞口に入れて所定の賞品球を獲得する遊
技)を実施する機種に限定されない。従って、ホールに
一般的に設置されている所謂パチスロ機等も本明細書に
おけるパチンコ機に包含される。また、本明細書におい
て「基板収納ケース」とは、パチンコ機において回路基
板を収納する囲いをいい、特定の形状物(典型的には箱
型形状のもの)に限定されない。さらにまた、本明細書
において「発熱部品」とは、パチンコ機に使用される回
路基板に配設され得る部品であって、通電時に発熱する
部品(典型的にはレギュレータICやFETのようなト
ランジスタ)の総称であり、特定の部品や素子に限定さ
れない。従って、基板収納ケースに収納される回路基板
に配設され得る種々の増幅器は上記発熱部品に包含され
る。
【0009】本発明の基板収納ケースでは、ケース外部
に熱を放熱するための放熱部が当該基板収納ケース外面
にその一部を露出して設けられており、この部分に発熱
部品で発生した熱がいわゆる熱伝導現象によって移動し
てくるように構成されている。このため、本発明の基板
収納ケースにおいては、回路基板に配設された発熱部品
で発生した熱は上記熱伝導現象によって放熱部に移動
し、次いで当該放熱部における基板収納ケース外面に露
出した部分(以下「放熱部露出部分」という。)から放
熱される。すなわち、本発明の基板収納ケースでは、通
電時において、発熱部品(高温部)と放熱部露出部分
(低温部)との間に常に温度勾配が生じている。このた
め、ケース内の回路基板に配設された発熱部品から生じ
た熱は、順次、効率よく放熱部露出部分に移動すること
となる。
【0010】従って、本発明の基板収納ケースによれ
ば、発熱部品からケース内部空間に放射される熱量を低
減させることができるため、当該内部空間の容積を増や
す必要がない。さらに、本発明の基板収納ケースによれ
ば、上記従来の基板収納ケースにおけるような放熱用孔
およびスリットに頼ることなく、基板収納ケース内部で
発生した熱をケース外部に放熱させることができる。
【0011】好ましい態様の本発明の基板収納ケース
は、上記放熱部が基板収納ケース本体の外形を形成する
外壁の一部を包含して構成されており、ここで当該放熱
部に包含された外壁の内側には、上記発熱部品が当該外
壁に熱伝導可能に取り付けられていることを特徴とす
る。本態様の基板収納ケースにおいては、上記放熱部と
して基板収納ケース本体の外形を形成している外壁(外
装部)の一部が含まれているため、当該部分を上記放熱
部露出部分として機能させることができる。すなわち、
本態様の基板収納ケースにおいては、回路基板の発熱部
品から生じた熱が、熱伝導現象によって上記放熱部露出
部分に相当する上記外壁部分に移動し、そこから直接外
部に放熱させることができる。
【0012】従って、本態様の基板収納ケースによれ
ば、放熱用孔およびスリットに頼ることなく基板収納ケ
ース内部で発生した熱をケース外部に放熱させることが
できることに加え、外壁の一部が上記放熱部露出部分と
して機能し得るため、放熱部の一部(即ち、放熱部露出
部分)を基板収納ケース外面に露出させるための開口部
を上記外壁部に別途設ける必要もない。このため、上述
のような不正行為をさらに的確に防止することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面を参照しつつ説明するが、これらはなんら本発明を
限定するものではない。まず、図1〜図5に基づいて本
発明の基板収納ケースとして好ましい第一の実施形態を
説明する。
【0014】図1は、本発明の基板収納ケース10を装
備したパチンコ機1の裏面を示す斜視図である。このパ
チンコ機1は、一般的なパチンコ機と同様、長方形枠状
に成形された木枠3の前面に額縁状に成形されたベース
枠2が開閉可能に軸支されている。そして、図1に示す
ように、このベース枠2の裏面側には機構板7が脱着可
能に装着されている。この機構板7には、配電盤4、賞
球タンク5、賞球払出し装置9、遊技球発射装置8その
他の本パチンコ機1でパチンコ遊技を実施するために必
要な種々の装置類が備えられている。なお、機構板7に
装着される上記装置類は一般的なパチンコ機で通常使用
され得るものであればよく、本発明とは特に関連がない
ため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0015】一方、機構板7の中央部分にはパチンコ機
1の裏面側から遊技盤6が装着されている。この遊技盤
6は、パチンコ機1の遊技盤面(即ち、釘や風車等を適
当に配置した遊技領域)を構成するためのものであり、
所定のパチンコ遊技内容に基づいて各種遊技装置(例え
ば、変動入賞装置、図柄表示装置、音源、装飾用固定表
示灯等)が備えられている。この遊技盤6の背面部(す
なわちパチンコ機1の裏面側)には基板収納ケースを装
備する部位が設けられている。そして、図1に示すよう
に、当該部位には本実施形態に係る基板収納ケース10
が装備されている。この基板収納ケース10には、遊技
盤6に装着される上記各種遊技装置類をプログラム制御
するための回路基板20が収納されている(図3参
照)。以下、本パチンコ機1に装備される本実施形態に
係る基板収納ケース10について詳細に説明する。
【0016】図2は、本実施形態に係る基板収納ケース
10の外形を示した斜視図である。この図に示すよう
に、本基板収納ケース10は中空箱状の外形をしてお
り、その外壁部分は半透明の合成樹脂からなる基台14
とケースカバー12とから構成されている。この基台1
4は回路基板20を収納し得るように枠状に成型されて
いる(図4参照)。そして、その基台14枠内には遊技
盤6に装備されている上記各種遊技装置の制御(例え
ば、図柄表示器の表示制御や、可変入賞口の拡開制御
等)を行うための回路基板20が嵌装されており、本パ
チンコ機1におけるメイン制御部を構成している。この
回路基板20には、予めプリント配線(図示せず)が形
成されており、当該配線上には遊技盤6に装備される上
記各種遊技装置類を制御する制御回路を構成するための
各種部品がプリント配線に従って配設されている。
【0017】一方、上記ケースカバー12は、基台14
に収納された上記回路基板20のコネクタ21以外の部
分を被覆するように上記嵌装された回路基板20にビス
13によって取り付けられている。すなわち、本基板収
納ケース10においては、コネクタ21配設部分を除く
回路基板20の主要部分が上記ケースカバー12によっ
て被覆されており、当該被覆された部分に配設される各
種部品を外部から隔離することができる(図2参照)。
なお、ケースカバー12の外側に配設されている上記コ
ネクタ21は、回路基板20と遊技盤6に装備される遊
技装置類および/または機構板7に装備される装置類と
を電気的に接続するためのものであり、パチンコ機1を
使用する際には上記装置類に接続されている配線ケーブ
ル(図示せず)が当該コネクタ21に連結される。本基
板収納ケース10ではコネクタ21が外部に露出してい
るため、遊技盤6に本基板収納ケース10を装着したま
までコネクタ21に配線ケーブルを脱着することができ
る。
【0018】次に、本基板収納ケース10に設けられて
いる放熱部の構成について図面を参照しつつ説明する。
なお、図3は本基板収納ケース10に収納された回路基
板20の概要をケースカバー12を取り外した状態で模
式的に示した斜視図である。図4は図2におけるA−A
線矢視断面図である。図3に模式的に示すように、基台
14に嵌装された回路基板20上には、遊技盤6に装備
される上記各種遊技装置類の動作を制御するための種々
の部品が、プリント配線(図示せず)に従って配設され
ている。そして、この回路基板20上には、典型的な演
算装置(CPU)、メモリ装置(ROM等)、コンデン
サ等の部品や素子に加え、上記発熱部品に該当するレギ
ュレータIC18が複数配設されている。このレギュレ
ータIC18は、入力や出力負荷の変動に関係すること
なく出力電圧や電流を一定に保つためのものであり、通
電時にはレギュレータIC18の本体部分から相当レベ
ルの発熱を生じる。なお、本実施形態においては、上記
レギュレータIC18は回路基板20の外縁近傍に配置
されている(図3)。
【0019】図3および図5に示すように、このレギュ
レータIC18の背面部において、多数の冷却フィン1
6aを備えた金属製の放熱板16が回路基板20上に取
り付けられている。そして、この放熱板16には、上記
レギュレータIC18の背面部がビス19および必要に
応じて耐熱性接着剤によって密着するように取り付けら
れている。この結果、レギュレータIC18で発生した
熱は熱伝導によって金属製の放熱板16に移動し、次い
で移動してきた熱は当該放熱板16の冷却フィン16a
部分を介して空気中に放熱されることとなる。
【0020】一方、図2および図4に示すように、上記
ケースカバー12には、上記放熱板16に備えられた冷
却フィン16aの一部が基板収納ケース10外面に露出
され得るサイズの開口部12aが予め設けられている。
このため、当該ケースカバー12を回路基板20および
基台14に装着した際には、上記開口部12aより冷却
フィン16a部分のみがケース外面に露出するととも
に、開口部12aと当該露出した冷却フィン16a部分
との間に、上記不正行為を誘発させ得るような間隙が形
成されない(図2および図4参照)。
【0021】而して、上記放熱板16とケースカバー1
2とから成る本基板収納ケース10の放熱部において
は、レギュレータIC18で発熱した熱を熱伝導によっ
て放熱板16に移動させることができ、次いで基板収納
ケース10外面に露出している当該放熱板16の冷却フ
ィン16a部分から基板収納ケース10外部に放熱する
ことができる。従って、本実施形態に係る基板収納ケー
ス10においては、回路基板20上に存在する発熱部品
(レギュレータIC18)で発生する熱を熱伝導を利用
して積極的にケース外部に放熱することができる一方、
ケース内部空間に放出される熱量を低減することがで
き、従来の基板収納ケースにおけるような放熱用孔やス
リットを別途設ける必要がない。
【0022】次に、本発明の基板収納ケースとして好適
な第二の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図6お
よび図7は、各々、本実施形態に係る基板収納ケース3
0の放熱部の構成を模式的に示した断面図および平面図
である。本実施形態に係る基板収納ケース30は、上記
放熱部が基板収納ケース30の外形を形成する外壁に相
当するケースカバー32の一部を包含しつつ構成されて
いることを特徴とする。なお、本実施形態に係る基板収
納ケース30は、後述する部分以外の構成、形状等は上
記第一の実施形態に係る基板収納ケース10と同様であ
る。
【0023】本実施形態に係る基板収納ケース30で
は、ケースカバー32の一部(または全部であってもよ
い)が放熱効果の高い金属(典型的には鉄、銅、アルミ
またはチタン等)によって形成されており、当該金属製
部分は本基板収納ケース30における上記放熱部の一部
を成すものである。なお、図6および図7に示すよう
に、ケースカバー32の上記金属製部分の内側には、回
路基板20上に配設されているレギュレータIC18の
位置決めおよび固定配置のためのサポート片33a,3
3b,33cが設けられている。而して、このケースカ
バー32を回路基板20および基台14に装着する際に
は、上記発熱部品に該当するレギュレータIC18が、
サポート片33a,33b,33cによって上部および
左右側部が包囲され、所定の場所に位置決めされる。そ
して、上記位置決めされた結果、レギュレータIC18
はケースカバー32の上記金属製部分の内側にビス19
および必要に応じて耐熱性接着剤によって容易に密着状
態で取り付けられる。このことによって、当該レギュレ
ータIC18で発生した熱は熱伝導によってケースカバ
ー32の上記金属製部分に移動し、次いで移動した熱は
当該部分より空気中(すなわちケース外部)に放熱され
る。
【0024】従って、本実施形態に係る基板収納ケース
30においては、放熱部(ここでは上記ケースカバー3
2のサポート片33a,33b,33cを含む金属製部
分とビス19とからなる)に上記金属製部分が包含され
る結果、上述の第一の実施形態の基板収納ケース10と
同様に回路基板20上に存在する発熱部品(レギュレー
タIC18)で発生する熱を熱伝導を利用して積極的に
ケース外部に放熱することができる。
【0025】次に、本発明の基板収納ケースとして好適
な第三の実施形態を図8を参照しつつ説明する。本図
は、本実施形態に係る基板収納ケース40の放熱部の構
成を模式的に示した断面図である。本実施形態に係る基
板収納ケース40は、上記放熱部が基板収納ケース40
の外形を形成する外壁に相当する基台44の一部を包含
しつつ構成されていることを特徴とする。なお、本実施
形態に係る基板収納ケース40は、後述する部分以外の
構成、形状等は上記第一の実施形態に係る基板収納ケー
ス10と同様である。
【0026】本実施形態に係る基板収納ケース40で
は、図8に示すように、基台44の周縁部が回路基板2
0上に配設されているレギュレータIC18の上端部よ
りやや高い位置となるように形成されている。ここで当
該周縁部の一部(または周縁部の全て或いは基台44全
体であってもよい)が放熱効果の高い金属(典型的には
鉄、銅、アルミまたはチタン等)によって形成されてお
り、当該金属製部分は本基板収納ケース40における上
記放熱部の一部を成すものである。そして、図8に示す
ように、基台44周縁部の上記金属製部分の内側には、
回路基板20上に配設されているレギュレータIC18
が上記第二の実施形態におけるのと同様にビス19およ
び必要に応じて耐熱性接着剤によって密着状態で取り付
けられている。この結果、当該レギュレータIC18で
発生した熱は熱伝導によって基台44周縁部の上記金属
製部分に移動し、次いで移動した熱は当該部分より空気
中(すなわちケース外部)に放熱される。
【0027】従って、本実施形態に係る基板収納ケース
40においては、放熱部(ここでは上記基台44の金属
製部分とビス19とからなる)に基台44周縁部の上記
金属製部分が包含される結果、上述の第二の実施形態の
基板収納ケース30と同様に回路基板20上に存在する
発熱部品(レギュレータIC18)で発生する熱を熱伝
導を利用して積極的にケース外部に放熱することができ
る。
【0028】次に、本発明の基板収納ケースとして好適
な第四の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図9お
よび図10は、各々、本実施形態に係る基板収納ケース
50の放熱部の構成を模式的に示した断面図および斜視
図である。なお、本実施形態に係る基板収納ケース50
における後述する部分以外の構成は上記第一の実施形態
に係る基板収納ケース10と同様である。
【0029】図9に示すように、本実施形態に係る基板
収納ケース50においては、上述の各実施形態と同様、
回路基板20上にレギュレータIC18が配設されてい
る。この背面部には冷却フィン56aを備える放熱板5
6が配置されており、当該放熱板56には上記第一の実
施形態と同様にレギュレータIC18の背面部がビス1
9等によって固着されている。この放熱板56は、回路
基板20および基台14にケースカバー52が装着され
た際に当該ケースカバー52の天板部分に近接するよう
に上方に延伸成型されており、その頂端部はビス59に
よって当該ケースカバー52の天板部分内側に固定され
ている(図9参照)。この構成の結果、レギュレータI
C18で生じた熱はその背面部より放熱板56に熱伝導
され、当該放熱板56に移動した熱は、さらに熱伝導に
よってケースカバー52の天板部分に配される上記ビス
59に移動する。
【0030】一方、上記ケースカバー52の天板部分外
側には、放熱効果の高い金属(典型的には鉄、銅、アル
ミまたはチタン等)によって形成されたフィン付き放熱
部材57が上記ビス59によって取り付けられている。
すなわち、本実施形態に係る基板収納ケース50におい
ては、ケースカバー52を貫通して取り付けられている
上記ビス59に放熱板56と放熱部材57とが接触する
こととなる。従って、上述のとおり放熱板56から上記
ビス59に移動した熱は、さらに当該ビス59を通って
ケースカバー52外面の放熱部材57に熱伝導され得、
次いで当該放熱部材57の表面から空気中(すなわちケ
ース外部)に放熱される(図10)。
【0031】従って、本実施形態に係る基板収納ケース
50においては、放熱部が上述の放熱板56、ビス59
および放熱部材57から構成される結果、上記第一、第
二および第三の実施形態に係る基板収納ケースと同様の
放熱効果を奏することに加え、回路基板20上における
発熱部品(レギュレータIC18)の配設場所に応じて
当該放熱部を構成することができる。このため、発熱部
品の設置場所が回路基板20の外縁近傍に限定されず、
回路基板20上の任意の場所に当該発熱部品を配設する
ことができる。
【0032】次に、本発明の基板収納ケースとして好適
な第五の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図11
は、本実施形態に係る基板収納ケース60の放熱部の構
成を模式的に示した断面図である。なお、本実施形態に
係る基板収納ケース60における後述する部分以外の構
成は上記第一の実施形態に係る基板収納ケース10と同
様である。本実施形態に係る基板収納ケース60は、パ
チンコ機の機構板7に埋設されるように構成されてい
る。図11に示すように、本実施形態に係るパチンコ機
の機構板7の一部には上記回路基板20を装着するため
の凹部7aが予め設けられており、その凹部7aの所定
の位置には上記回路基板20が装着されている。そし
て、回路基板20のコネクタ21(図2参照)以外の部
分を被覆するようにして、ケースカバー62が機構板7
の表面にビス69によって取り付けられている。
【0033】すなわち、本実施形態に係る基板収納ケー
ス60においては、機構板7に設けられた上記凹部7a
が他の実施形態に係る基台14の代替を成すものであ
り、結果、本基板収納ケース60の外壁部はケースカバ
ー62から構成されている。そして、図11に示すよう
に、本実施形態に係る基板収納ケース60においては、
上記第四の実施形態に係る基板収納ケース50と同様、
回路基板20上にレギュレータIC18が配設されてい
る。この背面部には冷却フィン56aを備える放熱板5
6が配置されており、当該放熱板56には上記第一の実
施形態と同様にレギュレータIC18の背面部がビス1
9等によって固着されている。この放熱板56は、機構
板7にケースカバー62が取り付けられた際に当該ケー
スカバー62の天板部分に近接するようにレギュレータ
IC18からみて上方に延伸成型されており、その頂端
部はビス59によって当該ケースカバー62の天板部分
内側に固定されている(図11参照)。この構成の結
果、上記第四の実施形態と同様、レギュレータIC18
で生じた熱はその背面部より放熱板56に熱伝導され、
当該放熱板56に移動した熱は、さらに熱伝導によって
ケースカバー62の天板部分に配される上記ビス59に
移動する。
【0034】一方、上記第四の実施形態と同様に上記ケ
ースカバー62の天板部分外側には、放熱効果の高い金
属(典型的には鉄、銅、アルミまたはチタン等)によっ
て形成されたフィン付き放熱部材57が上記ビス59に
よって取り付けられている。従って、上述のとおり、放
熱板56から上記ビス59に移動した熱は、さらに当該
ビス59を通ってケースカバー62外面の放熱部材57
に熱伝導され得、次いで当該放熱部材57の表面から空
気中(すなわちケース外部)に放熱される。
【0035】従って、機構板7に埋設するように設けら
れた本実施形態に係る基板収納ケース60においても、
放熱部が上述の放熱板56、ビス59および放熱部材5
7から構成される結果、上記第四の実施形態に係る基板
収納ケース50と同様の放熱効果が奏されることに加
え、回路基板20上における発熱部品(レギュレータI
C18)の配設場所に応じて当該放熱部を構成すること
ができる。このため、発熱部品の設置場所が回路基板2
0の外縁近傍に限定されず、上記機構板7の凹部7aに
装着された回路基板20上の任意の場所に当該発熱部品
を配設することができる。
【0036】以上、パチンコ機に装備される本発明の基
板収納ケースの好適な各実施形態を図面を参照しつつ説
明したが、本発明においては、基板収納ケースの外面に
放熱部の少なくとも一部を露出させるか、或いは当該露
出の一態様としてケース本体外壁部の一部を放熱部の一
部として包含させるかして、当該露出部分に発熱部品か
らの熱が伝導されるようにすればよく、上記各実施形態
で示した形状に限定されるものではない。
【0037】例えば、上記第四の実施形態に係る基板収
納ケース(図9および図10参照)の一変更例として、
放熱板56の上方を延伸し、そのままケースカバー52
の天板部分を貫通させてもよい。この場合、ケースカバ
ー52の外面において上記ビス59を介さずに上記貫通
させた放熱板56の露出部分に上記放熱部材57(図
9)を熱伝導可能に密着させることができ、その結果、
当該放熱板56の露出部分および放熱部材57の両方か
ら放熱することができる。
【0038】また、上記第二または第三の実施形態に係
る基板収納ケース(図6〜図8参照)のような、放熱部
における上記放熱部露出部分としてケース本体の外壁の
一部が包含される場合において、当該部分(すなわち、
上記第二または第三の実施形態におけるケースカバーま
たは基台の金属製部分)を予め上記冷却フィンのような
波状成型しておくことで放熱効果をさらに高めることが
できる。このような変更例は本発明の実施の一例であ
り、本明細書および図面に開示された情報に基づく当業
者の設計事項にすぎないものであり、本願特許請求の範
囲から逸脱するものではない。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、パチンコ機における基
板収納ケースであって、内部に収納される回路基板に配
設される発熱部品の熱を熱伝導によって外部に放熱し得
る放熱部を設けた基板収納ケースを提供することができ
る。
【0040】本発明の基板収納ケースでは、上記放熱部
の少なくとも一部分が当該基板収納ケースの外面に露出
しており、回路基板に配設された発熱部品で発生した熱
が熱伝導によって当該放熱部露出部分から放熱される。
すなわち、本発明の基板収納ケースによれば、発熱部品
(高温部)と放熱部露出部分(低温部)との間に常に温
度勾配を生じさせることができるため、ケース内の回路
基板に配設された発熱部品から生じた熱を熱伝導によっ
て、順次、効率よく放熱部露出部分に移動させることが
できる。
【0041】従って、本発明の基板収納ケースによれ
ば、発熱部品からケース内部空間に放射される熱量を低
減させることができるため、当該内部空間の容積を増や
す必要がない。さらには、本発明の基板収納ケースによ
れば、従来のパチンコ機における基板収納ケースのよう
な放熱用孔およびスリットを基板収納ケース本体外壁部
に別途設ける必要がないため、当該孔およびスリットに
起因する不正行為(回路基板上の部品交換等)を抑止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る基板収納ケースを装
備したパチンコ機の裏面を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの外
形を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る基板収納ケースに収
納された回路基板を模式的に示す斜視図である。
【図4】図2のA−A線矢視断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る放熱板を示す斜視図
である。
【図6】本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの放
熱部の構成を模式的に示した断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの放
熱部の構成を模式的に示した平面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの放
熱部の構成を模式的に示した断面図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの放
熱部の構成を模式的に示した断面図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの
外形を示す斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る基板収納ケースの
構成を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機 6 遊技盤 7 機構板 7a 凹部 10,30,40,50,60 基板収納ケース 12,32,42,52,62 ケースカバー 14,44 基台 16,56 放熱板 18 レギュレータIC 20 回路基板 57 放熱部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パチンコ機に装着される回路基板を収納
    した基板収納ケースであって、 その基板収納ケースには該回路基板に配設された発熱部
    品において発生した熱を外部に放熱するための放熱部が
    設けられており、 その放熱部の少なくとも一部分は該基板収納ケースの外
    面に露出しており、 ここで前記放熱部は、前記回路基板に配設された発熱部
    品からの熱が該放熱部の基板収納ケース外面に露出して
    いる部分に伝導されるように構成されていることを特徴
    とするパチンコ機における基板収納ケース。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のパチンコ機における基
    板収納ケースにおいて、 前記放熱部が基板収納ケース本体の外形を形成する外壁
    の一部を包含して構成されており、 ここで該放熱部に包含された外壁の内側には、前記発熱
    部品が該外壁に熱伝導可能に取り付けられていることを
    特徴とするパチンコ機における基板収納ケース。
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