JP4189081B2 - ミシンの垂直全回転釜。 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンの垂直全回転釜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6に基づいて従来の垂直全回転釜の構成を説明する。
1は不図示のミシンの主軸に連動して回転する下軸であり、この下軸には外釜2がねじ3により固定されている。
外釜2には、針4の針糸ループを捕捉する剣先5と、その外周に、剣先5が捕捉した針糸ループが剣先5の元部6から外側に外れるのを防止する上ばね7が、ねじ8により固定されている。
【0003】
9は中釜であり、不図示の下糸を有するボビンケースを保持するとともに、外釜2が回転しても中釜9が回転しないように、中釜止め10により係止されている。
また、前記の外釜2の剣先5は図7に示すように、上ばね7の先端部7aの回転軌跡線7bに対して、一定の間隔を空けた内側に、回転軌跡線7bと同じ中心を持つ円に沿って形成されている。
【0004】
そして、この垂直全回転釜は、ミシンの主軸が回転すると、針4が上下動するとともに、それに同期して下軸1と外釜2が図6、図7において半時計方向に回転する。
この回転により、図8に示すように最下降した針が、上昇を始めると針糸Tは不図示の布にしごかれて次第に針糸ループが形成され、その針糸ループを外釜2の剣先5が捕捉し、さらに外釜2が回転すると捕捉した針糸ループは剣先5の元部6に移動し、この針糸ループは上ばね7により元部6から外れないように維持された状態で外釜2が回転し、これによりこの針糸ループは、中釜9の周囲を回って抜け上がり、下糸と絡んで本縫い目を形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の垂直全回転釜においては次のような問題がある。
すなわち、従来の垂直全回転釜においては、針板11の下面と外釜2の最大外径である上ばね7の外周との間隔は、その隙間を不図示の糸切りメスが通過するために、その間隔は現状以上に少なくする事は出来ない。
【0006】
従って、図9に示す針糸ループを外釜2の剣先5が捕捉するようにするためには、針4の最下降深さをかなり深い図8に示すLとしなければならない。
そして、最下降位置から針4が上昇を始めることによって形成される針糸のループは、針の最下降位置における針板下面から針の糸孔4aまでの針糸Tの絶対長さが長いために、図9に示すように横方向に大きくならず、縦長になる。
【0007】
このため、この針糸ループは不安定になり、この針糸ループが針4側に倒れると外釜2の剣先5によって捕捉する事が出来ず、目飛びが発生したり、針糸ループを剣先5が突き刺して針糸Tがささくれたり、さらに針糸Tが切れたりして、製品の商品価値を低下させたり、縫製能率を低下させる等の問題がある。
また、針が最下降位置に達したときの最下降深さが深いために、その分だけ針が最上昇したときの針板上面から針先までの距離が狭くなるので、布厚の厚い布は布が針先に引っかかってセット性が悪くなり、縫製作業能率が低下する等の問題がある。
【0008】
さらに、針が針板に深く刺さることは、その間布を送る事が出来ない、言い換えると布送りの期間が少なくなるので、布送り制御が困難となり,ミシンの高速化の妨げとなった.
【0010】
【発明を解決するための手段】
以上の問題を解決すべく請求項1の発明は、ボビンケースを保持する中釜と、針糸ループを捕捉する剣先及び剣先が捕捉した針糸ループが剣先の元部から外れるのを防止する上ばねを設けた垂直全回転釜において、外釜の剣先を、外釜の回転中心から外周方向に向けて、上ばね先端と一致させる構成とした。
【0011】
この請求項1に記載の発明によれば、最下降位置から針4が上昇を始めることによって形成される針糸のループは、針の最下降位置における針板下面から針の糸孔4aまでの針糸Tの絶対長さが短いために、図3に示すように横方向に大きくなる。このため、この針糸ループは安定して、この針糸ループが針4側に倒れることがなく、外釜2の剣先5によって確実に捕捉する事が出来、目飛びが発生したり、針糸ループを剣先5が突き刺して針糸Tがささくれたり、さらに針糸Tが切れたりすることがないから、製品の商品価値が向上するとともに、縫製作業能率が向上する効果がある。
【0012】
また、針が最下降位置に達したときの深さが浅いために、その分だけ針が最上昇したときの針板上面から針先までの距離が広くなるので、布厚の厚い布は布が針先に引っかかることがなく、セット性が良くなりなり、縫製作業能率が向上する効果がある。
さらに、針が針板に浅く刺さることは、その分だけ針が布から抜け上がっている期間が長くなるので、布送りの期間が多く取れ、布送り制御が容易となり,ミシンの高速化を可能とする効果が得られる.
【0013】
【発明の実施形態】
以下に、本発明の実施の形態を図1から図5に基づいて説明する。
なお、従来と同じ構成部分には、同じ部品名称と同じ部品番号を付けて説明するとともに、同じ構成の部分についてはその説明を省略する。
図1に示す本発明の第一実施形態の構成の特徴は、垂直全回転釜の外釜2の剣先5を、外釜の回転中心から外周方向に向けて、上ばね先端と一致させる構成とした。
【0014】
これにともない、不図示の針棒に対する針4の取り付け位置を上方にして固定する。
そして、この垂直全回転釜は、ミシンの主軸が回転すると、針4が上下動するとともに、それに同期して下軸1と外釜2が図1において半時計方向に回転する。
【0015】
この回転により、図2に示すように最下降した針が、上昇を始めると針糸Tは図3に示すように、不図示の布にしごかれて次第に針糸ループが形成され、その針糸ループを外釜2の剣先5が捕捉し、さらに外釜2が回転すると捕捉した針糸ループは剣先5の元部6に移動し、この針糸ループは上ばね7により元部6から外れないように維持された状態で外釜2が回転し、これによりこの針糸ループは、中釜9の周囲を回って抜け上がり、下糸と絡んで本縫い目を形成する。
【0016】
なお上記の第一の実施の形態においては、垂直全回転釜の外釜2の剣先5を、外釜の回転中心から外周方向に向けて、上ばね先端と一致させる構成としたが、この位置は、従来の剣先の位置を、上ばね7の先端7aの回転軌跡線に近づく方向に変位させて形成しても同様な効果が得られる。
また、図4に示すように、上ばね7の先端7aよりも上にしても、さらに、図5に示すように、上ばね7の先端7aよりも下にしても、同様な効果が得られる。
【0017】
【発明の効果】
以上のように本発明においては、最下降位置から針4が上昇を始めることによって形成される針糸のループは、針の最下降位置における針板下面から針の糸孔4aまでの針糸Tの絶対長さが短いために、図3に示すように横方向に大きくなる。
【0018】
このため、この針糸ループは安定して、この針糸ループが針4側に倒れることがなく、外釜2の剣先5によって確実に捕捉する事が出来、目飛びが発生したり、針糸ループを剣先5が突き刺して針糸Tがささくれたり、さらに針糸Tが切れたりすることがないから、製品の商品価値が向上するとともに、縫製作業能率が向上する効果がある。
【0019】
また、針が最下降位置に達したときの深さが浅いために、その分だけ針が最上昇したときの針板上面から針先までの距離が広くなるので、布厚の厚い布は布が針先に引っかかることがなく、セット性が良くなりなり、縫製作業能率が向上する効果がある。
さらに、針が針板に浅く刺さることは、その分だけ針が布から抜け上がっている期間が長くなるので、布送りの期間が多く取れ、布送り力が増して、正確な布送りが出来る効果がある。 さらに、従来のミシン本体側の構造を変える必要がなく、垂直全回転釜の交換と針棒の高さを変更するだけで良いので、汎用性に優れる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる垂直全回転釜の正面図である。
【図2】本発明に係わるミシンの針が、最下降位置となった状態である。
【図3】本発明に係わるミシンの針が、最下降位置から僅かに上昇した状態である。
【図4】本発明の他の実施の形態を示す剣先部の図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す剣先部の図である。
【図6】従来の垂直全回転釜の斜視図である。
【図7】従来の垂直全回転釜の正面図である。
【図8】従来の垂直全回転釜において、ミシンの針が、最下降位置となった状態である。
【図9】従来の垂直全回転釜において、ミシンの針が、最下降位置から僅かに上昇した状態である。
【符号の説明】
2 外釜
4 針
5 剣先
6 剣先の元部
7 上ばね
7a 先端
9 中釜
11 針板
T 針糸
−3−
Claims (1)
- ボビンケースを保持する中釜と、針糸ループを捕捉する剣先及び剣先が捕捉した針糸ループが剣先の元部から外れるのを防止する上ばねを設けた垂直全回転釜において、
外釜の剣先を、外釜の回転中心から外周方向に向けて、上ばね先端と一致させて形成したことを特徴とするミシンの垂直全回転釜。
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