JP4187590B2 - スイッチ回路およびそれを用いた信号処理装置および超音波診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
アナログのスイッチ回路ならびにそれを用いた信号処理装置ならびに超音波診断装置に係わり、特に信号の伝達、遮断を低損失かつ高精度に制御可能で、小型で大規模な半導体集積回路化が可能なスイッチ回路、ならびにそれを用いた信号処理装置、およびスイッチ回路を探触子への超音波信号の送波切り換え装置および超音波の送波パルス発生器と受信増幅器の分離回路に用いた超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【非特許文献1】
T.Letavic,ほかISPSD 02 proceedings(Proceedings of the 14th International Symposium on Power Semiconductor Devices & ICs2002)、P.73〜76,
従来この種のスイッチ回路について、前記非特許文献1に「Thin layer silicon on insulator high voltage PMOS device and application」の論文の記載があり、この文献には、図10に示すような双方向スイッチに関する開示がある。M_6、M_7のMOSFETからなる入出力端子IN、OUTを備えた主スイッチのゲートを制御し、主スイッチのON,OFFを制御する。図10のON、OFF端子への信号により、駆動するレベル変換回路すなわち、M_0、M_1、M_3、M_5のpchMOSFETと、M_2、M_4のnchMOSFETおよび、ツェナーダイオードZ_0、Z_1、Z_2、Z_3、Z_4から構成される回路が開示されている。
【0003】
この図に示されたスイッチ回路の動作について説明する。主スイッチをオンするにはONの端子に"L"レベルの信号を、OFFの端子には"H"レベルの信号を入力しM_3をオン、M_5をオフする。これによりM_0がオンし、M_3、M_0を通してM_6、M_7のゲート端子に電流が流れ正の電圧が印加されることで、主スイッチがオンする。また、主スイッチをオフするにはONの端子に"H"レベルの信号を、OFFの端子に"L"レベルの信号を入力し、M_3をオフ、M_5をオンする。これによりM_1、M_2、M_4がオンし、M_4を通じM_6、M_7のゲート端子電圧が放電され主スイッチがオフする。このようにして主スイッチのON,OFFを制御するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のような従来素子では、駆動損失が大きいという課題がある。例えば、スイッチのオフ時には、M_5、M_1、M_2がオンしているために定常電流が流れ大きな損失が発生する。オン時においても入力信号の印加により、M_3、M_0、M_6、M_7を通して負荷に電流が流れるためさらに損失が発生してしまう。このため、数百〜数千個程度の素子の大規模な集積化が困難である。
【0005】
またこのような従来の素子ではスイッチでオン、オフする入力電圧信号はレベルシフト回路の正及び負の電源電圧Vdd0及びVss0の間の電圧である必要があるため、Vdd0の電圧はVss0の電圧の絶対値に比べ低くなっているために、0Vを中心とした正弦波状の入力信号の場合は、Vdd0以上の振幅の信号には対応できず、それ以上の振幅の信号に対応するためには、負のオフセット電圧を加える必要があるという課題もある。
【0006】
そこで本発明では、このような課題を解決するために、信号のオン、オフを低損失かつ電源電圧より大きな入力信号を制御可能であり、高精度に制御可能な、小型で大規模な半導体集積回路化が可能なスイッチ回路ならびに、このスイッチ回路を用いた小型、低損失かつ高精度な信号処理装置ならびに超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明によるスイッチ回路は、以下の手段により構成することにある。
【0008】
信号入出力端子および信号出入力端子間に接続され双方向にオンまたはオフ可能な双方向主スイッチ回路であって、前記双方向主スイッチ回路の制御端子の制御信号に対して正あるいは負の双方向の電圧にオフ可能な少なくとも1つの逆阻止型駆動回路と、前記逆阻止型駆動回路と前記主スイッチとの間に設けられた制御端子の信号の保持回路と、前記少なくとも1つの前記逆阻止型駆動回路は、前記主スイッチをオンまたはオフへ切り替えるときもしくはオンまたはオフへ状態を更新するときオン動作するようにしたスイッチ回路である。
【0009】
また、前記双方向主スイッチは二つのMOSFETのソース端子を互いに接続するとともに、ゲート端子を互いに接続して制御端子とした双方向主スイッチ回路であること。また、スイッチ回路において、前記少なくとも1つの逆阻止型駆動回路がオンしたときに、前記逆阻止型駆動回路を流れる電流は前記逆阻止型駆動回路特性からきまる飽和領域電流であるスイッチ回路であること。また、前記逆阻止型駆動回路の正負それぞれの方向の耐電圧の絶対値は、前記制御端子への信号源電位と前記入出力端子への信号源電位との差の絶対値よりも大きい耐電圧を有する逆阻止型駆動回路であること。また、前記保持回路がラッチ回路もしくはキャパシタもしくは、その両方により構成され、前記制御端子の電圧が前記制御用電圧以上に上昇することを防止するクランプ回路と、前記双方向主スイッチが互いにソース端子を接続した2つ以上のnまたはpチャネルのMOSFETと、から構成され、前記2つ以上のnまたはpチャネルのMOSFETのドレイン端子がそれぞれ入出力端子となっていること。
【0010】
また、入出力端子にそれぞれのドレイン端子が接続され、かつ互いにソース端子が接続された第1及び第2のMOSFETから構成された双方向主スイッチであって、前記第1、第2のMOSFETのゲートーソース端子間に接続された第3のMOSFETと、前記第3のMOSFETのゲートーソース間に接続された第4のMOSFETとから成る保持回路と、前記第1、第2のMOSFETのゲートと前記3のMOSFETのドレイン端子に一方の端子を接続された第1のダイオードと、前記第4のMOSFETのドレイン端子に接続された第2のダイオードと、前記第1のダイオードの他方の端子に接続された第5のMOSFETと、前記第2のダイオードの他方の端子に接続された第6のMOSFETとから構成された逆阻止型駆動回路と、前記第5、第6のMOSFETのゲート端子に接続された駆動信号生成回路と、前記信号保持回路は、前記第3のMOSFETのドレイン−ソース端子間に接続された第1の定電圧ダイオードおよび第1の容量と、前記第4のMOSFETのドレイン−ソース端子間に接続された第2の定電圧ダイオードおよび第2の容量とから構成され、前記逆阻止型駆動回路は前記第1のダイオードが前記第5のMOSFETの内蔵ダイオードとそれぞれのアノードもしくはカソードが接するようにバックトゥバックの方向に接続され、前記第2のダイオードが前記第6のMOSFETの内蔵ダイオードとそれぞれのアノードもしくはカソードが接するようにバックトゥバックの方向に接続して構成されるスイッチ回路であること。
【0011】
前記双方向主スイッチの入力または出力端子に接続される負荷または信号源の両端を低抵抗で接続する短絡スイッチを設け、前記短絡スイッチは前記主スイッチをオンまたはオフの切り替えを行なうときもしくはオンまたはオフの状態を更新するときにオンにする短絡スイッチであること。また、絶縁膜により素子分離された半導体基板上に集積して形成されたこと。スイッチ回路において、前記スイッチ回路を構成する素子が前記半導体基板上の表面方向に前記逆阻止型駆動回路、前記保持回路、前記双方向主スイッチ回路の順序に配置されていること。
【0012】
また、スイッチ回路において、主スイッチ回路が、半導体基板の第1及び第2の表面に接して設けられた第1の導電型の第1及び第2の半導体領域と、前記第1、第2の表面に接し、前記第1と第2の領域の間に設けられた第2の導電型の第3の半導体領域と、前記第1の表面に接して前記第1と第2の領域中にそれぞれ設けられた第1の導電型の第4及び第5の半導体領域と、前記第1の表面に接して前記第3の半導体領域中に設けられた第1の導電型の第6の半導体領域と、前記第1および第2の半導体領域と前記第6の半導体領域上に少なくともその一部が重なって形成される絶縁ゲートと、前記第4の半導体領域上に形成された第1の電極と、前記第5の半導体領域上に形成された第2の電極と、前記第6の半導体領域上に形成された第3の電極と前記第3と第6の半導体領域とを低抵抗で接続する手段とを備え、第2の表面が絶縁膜と接し、前記第1と第2の電極を入出力端子とする双方向スイッチにより形成されること。
【0013】
前記スイッチ回路により2次元アレー回路を形成し、前記アレー回路の出力側の一行のスイッチ回路を互いに接続して接地するとともに、入力側の一列のスイッチ回路を互いに接続して接地し、前記アレーを構成する制御信号指令回路を備えること。前記スイッチ回路ならびに信号処理装置を、探触子への超音波信号の送波切り替えスイッチに用いる、もしくは超音波の送波パルス発生器と受信増幅器の分離用スイッチに用いることにある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の、スイッチ回路の実施の形態を示す図である。図1の(A)はスイッチ回路の構成を示している。10はスイッチ回路全体であり、信号源8、負荷9が接続された入出力端子6,7を持つ双方向主スイッチ回路1を有している。そして、その制御端子Gとゲート駆動用の正の電源31(Vdc)を有し、前記電源とグランドの間に逆阻止型駆動回路2a、2bが接続されている。そして逆阻止型駆動回路2a、2bの中間点(制御端子G)と双方向主スイッチ1のソース(S)との間に容量13(C1)からなる制御信号の保持回路3aが設けられている。
【0015】
双方向主スイッチ回路1は、2つのnch(nチャンネル)型MOSFETの11、12(M1、M2)が互いにソース端子を接続している(S)。逆阻止型駆動回路2aはpch(pチャンネル)型MOSFETの14a(M5)と、M5のドレイン端子にアノード端子が接続されたダイオード15a(D1)から構成されている。またスイッチ回路10には制御部CTRを有し、制御信号SDあるいはパルス駆動信号PDを駆動信号回路に供給する。またDC電源電圧Vdcも別途供給される。
【0016】
逆阻止型駆動回路2bはMOSFETの14b(M6)のドレイン端子にカソード端子が接続されたダイオード15b(D2)から構成されている。制御信号端子4には制御信号SD、パルス駆動信号端子5にはパルス信号PDを入力信号とし、駆動信号生成回路23により制御信号が生成され、逆阻止型駆動回路2a、2bのオン、オフを制御する。
【0017】
スイッチ回路10における双方向主スイッチ回路1をオンするには、制御信号SDを「L」としてからパルス駆動信号PDを「L」とする。このときM5がオン、M6はオフし、VdcからM5、D1、C1ならびにM1、M2のゲート-ソース間容量Cgs、M1、M2の内蔵ダイオード、信号源8、負荷9を電流が流れる。これによりC1ならびにM1、M2のゲート−ソース間容量Cgsが充電され、M1、M2がオンする。
【0018】
また、双方向主スイッチ回路1をオフ状態にするには、制御信号SDを「H」としてからパルス信号PDを「L」とする。このときM5はオフ、M6がオンし、C1ならびにCgsからD2、M6、グランド、信号源8、負荷9、オン状態のM1、M2、を電流が流れる。これによりC1ならびにCgsが放電されM1、M2がオフする。
【0019】
本回路における信号およびFETのオン・オフ状況を図1(B)に示す。(a)は制御端子Gの電位(VgM12)を表している。(b)はM5,M6のオン・オフをおこなうパルス駆動信号PDである。(c)は制御信号SDである。(d)、(e)はM5、M6がオンしたときに流れるI1、I2を示している。(d)はM5を流れる電流をI1とすると、時間t50の間流れることになるが、実際には充電電流としてのi5(斜線部分)の電流が流れるに過ぎない。このようにt50の間電流が流れ続けるわけではないので、損失の大幅な減少を図ることができる。
【0020】
同様に(e)はM6を流れる電流I2で、時間t60の間流れることになるが、実際には充電電流としてのi6(斜線部分)の電流が流れるに過ぎない。したがって、損失の大幅な減少を図ることができる。(f)、(g)はM1、M2のオン状態を表している。
【0021】
双方向主スイッチ1のオン・オフの切り替え、もしくはオンまたはオフの状態を更新する時にM5またはM6いずれか一方がパルス状にオンする。このオン・オフの切り替え、もしくは更新後の制御信号は、保持回路の容量を十分大きくすることで、次の切り替え、もしくは状態の更新まで保持される。
【0022】
双方向主スイッチ1がオンで、信号源から±V0の信号入力があったとき、制御端子Gの電位は最大V0+Vdc、最小−V0+Vdcの間を変動する。このとき逆阻止型駆動回路2aでは、制御端子Gの電位がVdcより高い場合はD1が、低い場合はオフ状態のM5により回路をオフにするため電流が流れない。また逆阻止型駆動回路2bでも、制御端子Gの電位がグランド電位(0V)より低い場合はD2が、高い場合はオフ状態のM6により回路をオフにするため電流が流れない。双方向主スイッチ1がオフで信号入力があった場合も同様に、逆阻止型駆動回路2a、2bがオフするため電流は流れない。このように本回路では、オンあるいはオフ時の切り替え、もしくは更新時のみ電流が流れるため、損失を大幅に低減することが可能である。主双方向スイッチのサイズにも依存するが、スイッチ1つあたりの損失は数μW程度であり、従来方式の場合に比較して、損失を1/100〜1/1000程度に減少させることができる。
【0023】
また本回路では、±V0の信号入力時の、各素子の最大印加電圧は、M1、M2は前記のV0、M5、M6はV0+Vdc、D1、D2はV0−Vdcであるから、それぞれ素子の耐圧を印加電圧以上とすれば、0Vを中心に±V0の信号のオン・オフが可能となる。
【0024】
先に示した非特許文献に記載された図10では、±V0の信号のオン・オフにはM_0、M_1、M_4はおよそ2V0の耐圧が必要であるのに比べ、本発明では最大V0+Vdcの耐圧でよいことになる。一般に、Vdc=数Vから十数V、であるから、V0が100Vの場合を想定するとほぼ1/2の耐圧でよい。このため本発明では、素子の耐圧を下げ(低くする)、素子サイズを低減することが可能である。またこの場合、0Vを中心とするアナログ信号を取り扱うことができるため、前記先行技術として示した非特許文献の場合に必要となるような、信号のオフセット電圧は不要である。また、本発明では電源電圧も数V〜十数Vと、前記非特許文献1の場合の+12V〜―100Vの、1/10程度にできるためスイッチ回路の損失の低減に有効である。
【0025】
図2の(A)は本発明のスイッチ回路10の、他の実施例である。この例ではスイッチ回路10aとして示したように、双方向にオン・オフ可能な双方向スイッチM8による一つの逆阻止型駆動回路2eを用いた場合である。保持回路3eはC1で構成している。回路としては必ずしも2a、2bの2個を必要とするものではない。図2の(B)に動作信号を示す。(a)は双方向主スイッチ1のON,OFF状態を制御する制御端子Gの電位(VgM12)、(b)は制御部CTRによるパルス駆動指令信号を、(c)は制御信号SDを、(d)はパルス駆動指令PDの信号で、(e)に示すシーケンスでM8がオン・オフするような電圧指令である。この図では(d)はPMOSを想定しているため(b)のようにM8のソースドレイン間電圧PD−SDが負の時、M8はオンする。この場合、図2の(A)のスイッチ回路2eは、SDが「L」のときは図1の逆阻止型駆動回路2aの、SDが「H」のときは図1の2bの、役割を果たすため、少なくともひとつの逆阻止型駆動回路2eを持つことによっても、本願発明の効果を達成することができる。
【0026】
図3の(A)は本発明のスイッチ回路の、さらに他の実施形態を示すスイッチ回路30である。本回路は、入出力端子6,7を有する双方向主スイッチ回路1とその制御端子Gと電源31(Vdc)の間に、それぞれ逆阻止型駆動回路2c、2dが接続されている。そして逆阻止型駆動回路2c、2dと双方向主スイッチ1との間に制御信号の保持回路3bが設けられた場合である。双方向主スイッチ回路1は2つのnchMOSFETである11,12(M1、M2)が、互いにソース端子を接して接続されている(S)。逆阻止型駆動回路2c、2dはpchMOSFETの14c、14d(M5、M6)と、そのドレイン端子にアノード端子が接続されたダイオード15c、15d(D1、D2)から構成されている。
【0027】
制御信号4(SD)、パルス駆動信号5(PD)を入力信号とする駆動パルス生成レベル変換回路34により、逆阻止型駆動回路2c、2dのオン、オフが制御される。保持回路3bは制御端子Gと、M1、M2のソースSの間に接続されたコンデンサ13a(C1)、nchMOSFET32a(M3)、定電圧ダイオード33b(D4)と、M3のゲートとM1、M2と,M2のソースSの間に接続されたコンデンサ13b(C2)nchMOSFET32b(M4)、定電圧ダイオード33a(D3)により構成されている。
【0028】
この回路は双方向主スイッチ回路1がオンの時にはM4オン、M3がオフ、双方向主スイッチ回路1がオフの時にはM4がオフ、M3がオンするラッチ回路である。本回路が図1の実施例と異なる点は、保持回路3bとそれに接続される逆阻止型駆動回路ならびに駆動パルス生成レベル変換回路34にある。
【0029】
本回路において、双方向主スイッチ回路1をオフからオンに切り替えるには、制御信号SDを「L」としてからPDを「L」とする。このときM5がオン、M6はオフし、VdcからM5、D1、C1ならびにM1、M2のゲート−ソース間容量Cgs、M1、M2の内蔵ダイオード、信号源8、負荷9を電流が流れる。このとき当初はM3もオン状態であるので、M3にも電流が流れるが、このM3のオン抵抗による電圧降下により、M3のドレイン端子が接続されたM4のゲート電圧が上昇してオンする。オンしたM4によりM3ゲート電圧が放電されオフする。これによりM1、M2のゲート−ソース間容量CgsがVdcまで充電され、M1、M2がオンする。
【0030】
スイッチ回路をオンからオフに切り替えるには、SDを「H」としてからPDを「L」とする。このときM5はオフ、M6がオンし、C1ならびにCgsからD2、M6、グランド、信号源8、負荷9、オン状態のM1、M2、を電流が流れる。このときはじめは、M4はオン状態であるが、M4のオン抵抗による電圧降下により、M4のドレイン端子が接続されたM3はゲート電圧が上昇してオンする。これによりM4のゲート電圧ならびにC1、Cgsが放電され、M4、M1、M2がオフする。
【0031】
図3の(A)のスイッチ回路は、図3の(B)に示すような駆動信号を入力することによって、双方向主スイッチ1のオンあるいはオフの切り替えをおこなうことができる。また、状態の更新時のみM5、M6をオンさせ逆阻止型駆動回路をオンさせるため、図1の実施例と同様損失が大幅に低減することが可能である。また素子の耐圧も図1と同じ耐圧があればよく、従来の回路に比べ小型化が可能である。さらに本回路では、保持回路にラッチ回路を用いているため、双方向主スイッチがオフの時にはそのゲートーソース間がオンしているM3で短絡されている。
【0032】
このため、入力信号の電圧の時間変化dv/dtの影響でM1、M2のゲート−ドレイン間容量Cgsを介してゲートに電流((Cgd)・(dv/dt))が流れ込んでもM3を通して放電されてしまうため、オフからオンに誤動作しにくい。また双方向主スイッチ1がオンの時にはM4がオンしており、M3のゲート−ソース間が短絡されるため、同様にM3が入力信号の影響で誤オンしにくく、双方向主スイッチのオンからオフへの誤動作も防ぐことができる。
【0033】
このため、本スイッチ回路ではよりdv/dtが高い、より大きな振幅や、より高周波の入力信号に対しても誤動作することはなく、オン・オフ制御が可能である。また保持回路のC1、C2ならびにD3、D4により、制御端子Gに印加される電圧信号の変化が抑制されるため、誤動作の防止や素子の信頼性の向上に有効である。
【0034】
本回路ではさらに、図3の(B)の(b)、(c)に示すようにM5、M6のゲート電圧(Set、Reset信号)を、VdcからからVbiasの間の信号としている。このときVbiasをM5、M6が電圧に対して飽和電流が流れる領域、すなわち飽和動作するように選ぶ。そうすることによって、逆阻止型駆動回路は定電流動作となるため、図3(A)に示したように双方向主スイッチ1のオン・オフ切り替え動作での電流Is、Irが減少しさらにスイッチ回路の損失を低減させることができる。また、本スイッチ回路では双方向主スイッチのオン、あるいはオフ切り替え時に、信号源8、負荷9に電流が流れるため、内部抵抗19(R0)、18(RL)での電圧降下で、スイッチの切り換えによる電圧ノイズ、たとえばR0・Is、RL・Irなどが入出力端子に発生する。このノイズも、Vbiasの値を適当に選び、電流Is、Irを低く抑えることで低減可能である。
【0035】
なお、無論M5、M6の飽和電流が十分小さければVbiasは0Vであっても何ら問題は無い。また、図1,3の実施例では、保持回路に容量C1、あるいはC1、C2を用いているが、M1、M2、M3、M4のゲート-ソース間容量Cgsが十分大きければ、これによりC1、C2を兼用することも可能である。図3(B)の(a)は制御端子Gの電位を、(d)はパルス駆動信号PDを、(e)は制御信号SDを示している。
【0036】
図4は本発明のスイッチ回路を組み合わせて構成したスイッチ回路の他の実施形態を示すものである。図4の(A)は、スイッチ回路50aの、オン・オフの切り替え時のノイズや、スイッチ回路がオフ状態の時に入力信号が出力側にもれるノイズをより低減するための回路である。この回路は、信号源8、負荷9に接続された双方向主スイッチ回路50aの入(出)力端子6,7にそれぞれ別の入(出)力短絡用の入(出)力端子6b、6cを有し、そこにスイッチ回路50b、50cを接続した例である。前記スイッチ回路50b、50cのもう一方の入出力端子7b、7cはグランドの電位に接続されている。スイッチ回路50a、50b、50cは、前記の図1、図2または図3のスイッチ回路10、10aあるいは30に対応するスイッチ回路である。
【0037】
各スイッチ回路の制御信号4a、4b、4cおよびパルス駆動信号5a、5b、5cは制御信号生成回路51と遅延回路41から供給される。特にこの回路ではスイッチ回路50aがオフのときや、スイッチ回路50aをオンまたはオフの切り替えのとき、もしくは状態を更新する時にスイッチ回路50b、50cがオンする。ここで遅延回路41による制御信号5aの信号は、5b、5cの信号に比べC3・R1できまる時定数分だけ立下りを遅らせる。逆に言えば、このためにスイッチ回路50aをオン、オフの切り替え、もしくは状態を更新の時よりもC3・R1できまる時定数分だけ早く、スイッチ回路50b、50cがオンすることになる。
【0038】
このオン状態のスイッチ回路50b、50cにより信号源8、負荷9がスイッチ回路50aの切り替え、更新時に前もって短絡されるため、この時流れる電流によるノイズが接地されるから、ノイズが伝達されにくくなる。スイッチ回路50b、50cのオン・オフ切り替え時にも電流が流れるが、この場合スイッチ回路50b、50cの入(出)力端子7b、7cがグランドに接続されているため、切り替え時の電流はスイッチから直接グランドに流れ込むため、負荷に電流が流れにくくノイズが発生しにくい。またスイッチ回路50aがオフのとき寄生容量等により入力信号により出力の負荷側に電流が流れる場合も、同様にノイズが発生しにくくなる。このように本スイッチ回路により、ノイズの少ない高精度な信号のオン・オフ制御が可能となる。
【0039】
図4の(B)は図4の(A)の駆動信号を示している。(a)はスイッチ50b、50cのオン、オフ状態を、(b)はスイッチ50aのオン、オフ状態を表している。(c)はスイッチ回路50b、50cの制御信号4b、4cを、(d)はスイッチ回路50aのオン、オフ状態を示している。(c)と比較すると、C3・R1だけ先行して4b、4cの信号が変化し(a)に示したようにスイッチ50b、50cがスイッチ50aに先行してオン状態、すなわち接地されるかたちになるので、スイッチ50aの状態変化に伴うノイズは発生しにくい状態となる。(e)は5b、5cのパルス駆動信号PDを、(f)は4aの制御信号SDを表している。
【0040】
図5は本発明のスイッチ回路を、半導体基板上に集積した実施形態である。図3の回路の双方向主スイッチ回路と保持回路の一部分の断面構造を示したものである。図5において、支持基板である71(Si)上にSiO2層72が形成され、その上に形成されたn型Si層73、74、86、87はSiO2分離領域(76、77、78、79)で分離されている。101、102はゲート端子98、ソース端子99を互いに接続する横型nchMOSFETであり、図1、図2、図3のスイッチ回路の双方向主スイッチ1に相当する。ここでp層75は、チャネル、n+層82、83はソース、n層73,74はドレイン、n+層80,81はドレインコンタクト層、89,91はゲート電極、88,92はドレイン電極、90はソース電極である。また103、104はそれぞれ図3のC1、D4に相当する。なおn+層はn層と伝導型は同じでキャリア濃度が高いことを示す。
【0041】
本実施例のスイッチ回路では素子が絶縁膜であるSiO2により分離されているため、SiO2層72の厚さを最適化し、支持基板である71(Si)の電位をnchMOSFET101,102のドレインもしくはソース端子と等しくした両方の状態でnchMOSFET101,102が所定のソースドレイン間耐圧Vdss0を持つように設計すれば、双方向主スイッチ回路は±Vdss0の信号のオン・オフが可能になる。また、各素子が絶縁膜で分離されているため、寄生容量が少なく、寄生容量によるノイズやこのノイズによる誤動作が少ないという特徴をもつ。
【0042】
さらに、この実施例では、双方向主スイッチ回路を構成するnchMOSFETのpチャネル層を共通とすることで、nchMOSFETのサイズの低減が可能となる。むろんn+層82、83の間にSiO2層を設け101と102を分離しても何ら問題はない。
【0043】
図6は本発明のスイッチ回路を半導体基板上に集積した実施形態の平面構造を示す。図6は図3の実施例のスイッチ回路を半導体集積回路化した例である。ここで集積された各半導体素子は図5の実施例と同様に絶縁膜であるSiO2上に形成され、隣接する素子はそれぞれ太い実線にて示すSiO2分離領域で分離されている。また各素子を接続する配線は実線にて示した。図のスイッチ回路150では、双方向主スイッチ回路のM1、M2はそれぞれ独立したnchMOSFETで構成されている。また逆阻止型駆動回路では、エンハンスメント型のnchMOSFETのゲート(G)とソース(S)を低抵抗で接続してオフ状態とし、その内蔵ダイオードをD1、D2として利用している。またクランプ回路のD3、D4にはそれぞれダイオードを33a1、33a(D31、D32)ならびに,33b1、33b2(D41、D42)を2直列とし、必要なクランプ電圧を得られるようにしている。
【0044】
本実施例では各素子がSiO2分離領域で絶縁分離されるため、高電圧が印加される双方向主スイッチ、保持回路ならびに逆阻止型駆動回路、低電圧のロジック回路である駆動パルス生成レベル変換回路とSiO2で絶縁分離されるため、寄生トランジスタや寄生容量が少なくラッチアップ等の誤動作が生じにくい。またSiO2膜で支持基板と素子領域が分離されるので支持基板との間に寄生ダイオードや、寄生トランジスタが無い。このため正負双方向に電圧を入(出)力端子6,7へ印加し、双方向主スイッチ、保持回路ならびに逆阻止型駆動回路のnchのMOSFET(M1〜M6)に、グランドに接続される支持基板のSi層の電位に対して正負双方向の電圧を印加してもリークが発生せず、双方向のオン、オフ動作が可能となる。
【0045】
さらに本実施例では半導体基板上の表面方向に紙面の上から下の方向に、逆阻止型駆動回路、保持回路、主スイッチの順序で素子を配置している。このような素子の配置とすれば各素子が印加される電位の順に配置され、電位差のある配線の交差が少なくできるため寄生容量による誤動作やノイズが低減できる。
【0046】
図7の(A)は、本発明のスイッチ回路を用いて構成したアナログ信号処理装置としてのスイッチ回路アレーの実施例を示している。図において入出力端子X1〜Xx、Y1〜Yyに本発明のスイッチ回路が配置されている。このうち62(60a0〜60x0)、63(60z1〜60zy)も配置されている。ここで61はスイッチ回路がアレー状に配置されており、各スイッチ回路の入出力端子の一方が、それぞれ同じ縦または横の列の、スイッチ回路の入出力端子と接続されているx×yのアナログのクロスポイントスイッチを構成している。
【0047】
前記62(60a0〜60x0)、63(60z1〜60zy)は図4の実施例における、入出力短絡用のスイッチ回路50b、50cをそれぞれ縦横の列でひとつにまとめにして表している。したがって、このアレー回路は図4の場合と同様に双方向スイッチにおけるノイズの発生、伝達を抑制することができる。図7の(B)の64は外部回路からの信号により61のクロスポイントスイッチの、各スイッチ回路の制御信号を生成する駆動信号生成ロジック回路である。たとえばクロスポイント1000個に対する選択駆動信号である。すなわち図4の例でいうと、駆動信号生成回路51等を含んでいる。なおここでは各スイッチへの制御信号の配線は省略したが、外部回路からの信号によりクロスポイントスイッチ部の、任意のスイッチのオン、オフが制御可能である。
【0048】
また、この信号処理装置は、本発明のスイッチ回路を用いることにより、各スイッチ回路がより小型でかつ低損失であるため、耐圧100V以上の高耐圧アナログスイッチ回路を数1000個以上1半導体基板に集積した信号処理装置を形成できる。また本半導体素子を絶縁膜のSiO2上に形成することで多数のスイッチ回路を集積してもスイッチ間の寄生素子や寄生容量等が低減されているため誤動作しにくく、また入出力の信号にノイズが乗りにくいため高精度な制御が可能となる特徴がある。
【0049】
図8,9は本発明のスイッチ回路を用いて構成した超音波診断装置の実施例を示す。図8は超音波診断装置の送波パルス発生器及び受信増幅器から探触子までの部分を示し、図9は診断装置の全体構成を示すものである。図8においてそれぞれn個の送波パルス発生器111a〜111nと受信増幅器112a〜112nの間に、送波パルスが受信増幅器に印加されないように回路を分離する送受分離回路110を本発明のアナログスイッチ回路110a〜110nにより構成している。送波パルスは同じく本発明のn個のアナログスイッチ回路120a〜120nで構成される送波切り替えスイッチ120を経由し探触子114に接続される。探触子114は一端をグランドに接続された超音波振動子素子113a〜113nから構成される。振動子素子の両端はアナログスイッチ回路130a〜130nにより構成される負荷短絡スイッチ130により構成される。
【0050】
送波パルスが出力されるときには送受分離回路110のスイッチ回路をオフし、超音波を出力させる振動子に接続された送波切り替えスイッチをオンすることで振動子から超音波が出力される。このとき同じ振動子に接続された負荷短絡スイッチはオフする。また超音波を出力させない振動子に接続された送波切り替えスイッチはオフし、負荷短絡スイッチはオンする。超音波の反射波を受波する時は、送受分離回路をオフからオンに切り替え、受信増幅器に受波信号が入力されるようにする。なお負荷短絡スイッチは送受分離回路110ならびに送波切り替えスイッチ120の各スイッチのオン、オフの切り替えもしくは更新時に先立ってオンする。これはスイッチのオン、オフの切り替え時に発生するスパイクノイズを低減するためである。またオン、オフの切り替え時にスパイクノイズと同程度の振幅で逆位相の信号を送波回路から出力すれば、切り替え時に発生するスパイクノイズをさらに低減することが可能である。
【0051】
図8の回路を超音波診断装置として構成した例を図9に示している。探触子114に対して送波パルス発生器111、切り替えスイッチ120、短絡スイッチ回路を経由して超音波信号が印加される。探触子からの受信信号は短絡スイッチ130、切り替えスイッチ120、を経由して送受分離回路110により、探触子からの受信信号のみ受信増幅器112に伝送される。探触子からの信号は整相回路115、検波回路119を経て表示装置121に表示される。図9は、本発明のスイッチ回路(AS)は、短絡スイッチ130、切り替えスイッチ120、送受分離回路110に用いて超音波診断装置を構成した例を示している。
【0052】
本超音波診断装置は、本発明のスイッチ回路を用いることで小型、低損失化、低ノイズ化が可能である。また非常に多数のスイッチの利用が容易になるため、超音波振動子やパルス発生器の個数を増やし、送波及び受波の分解能を高めることで、診断画像の高精度化が可能になる。また多数の送受分離回路、送波切り替えスイッチ、負荷短絡スイッチを1チップに集積できるので一層の装置の小型、軽量化が可能になる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば電源電圧より大きな入力信号を制御可能でありかつ、信号のオン、オフを低損失かつ高精度に制御可能な、小型で大規模な半導体集積回路化が可能なスイッチ回路を提供することができる。また、このスイッチを用いることで信号処理装置、ならびに超音波診断装置を小型、低損失かつ高精度化をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるスイッチ回路の第1の実施形態を示す回路図ならびに制御信号波形を示す図である。
【図2】 本発明の他の実施例を示す図である。
【図3】 本発明によるスイッチ回路の他の実施形態を示す回路図ならびに制御信号波形を示す図である。
【図4】 本発明のスイッチ回路を組み合わせて構成したスイッチ回路の実施形態を示す図である。
【図5】 本発明のスイッチ回路を半導体基板上に集積した場合の実施形態の断面構造を示す図である。
【図6】 本発明のスイッチ回路を半導体基板上に集積した場合の実施形態の表面構造を示す図である。
【図7】 本発明のスイッチ回路を使用したスイッチアレーの構成を示す図である。
【図8】 本発明のスイッチ回路を超音波診断装置に使用する場合の実施形態で、スイッチ回路周辺の構成を示す図である。
【図9】 本発明のスイッチ回路を超音波診断装置に使用した場合の実施形態の全体構成である。
【図10】 従来のスイッチ回路の構成例を示した回路図である。
【符号の説明】
1;双方向主スイッチ回路 2;逆阻止型駆動回路 3;保持回路 4;制御信号端子 5;パルス駆動信号端子 6、7;入出力端子 8;信号源 9;負荷10、30、50、60、120,130;スイッチ回路 11,12,31,43,101,102;nchMOSFET 13,17,46,103;静電容量 14,44;pchMOSFET 15,33,104;ダイオード 16,42,48;インバータ 18,19,45;抵抗 20,31,47;電圧源 21;AND回路 22;OR回路 23,51;駆動信号生成回路 34;駆動パルス生成レベル変換回路 41;遅延回路 49;NOR回路 61;クロスポイントスイッチ 62,63;入出力短絡用スイッチ回路 64;駆動信号生成ロジック回路 71;支持基板 72,76,77,78,79;SiO2層 73,74,86,87;n型Si層 75,85;p型Si層 80、81、82、83、84、96、100;n+型Si層 88、90、92、94、95、97;電極 89,91;絶縁ゲート電極 98;ゲート端子 99;ソース端子 110;送受分離回路 111;送波パルス発生器 112;受信増幅器 113;振動子素子 114;探触子 115;整相回路 116;制御部 117;遅延回路 118;加算器 119;検波器 120;送波切り替えスイッチ 121;表示装置 130;負荷短絡スイッチ。
Claims (12)
- 信号入出力端子および信号出入力端子間に接続され双方向にオンまたはオフ可能な双方向主スイッチ回路であって、前記双方向主スイッチ回路の制御端子の制御信号に対して正あるいは負の双方向の電圧にオフ可能な少なくとも1つの逆阻止型駆動回路と、前記逆阻止型駆動回路と前記主スイッチとの間に設けられた制御端子の信号の保持回路と、前記少なくとも1つの前記逆阻止型駆動回路は、前記主スイッチをオンまたはオフへ切り替えるときもしくはオンまたはオフへ状態を更新するときオン動作する逆阻止型駆動回路であることを特徴とするスイッチ回路。
- 請求項1において、前記双方向主スイッチは二つのn型MOSFETのソース端子を互いに接続し、ゲート端子を互いに接続して制御端子とした双方向主スイッチ回路であることを特徴とするスイッチ回路。
- 請求項1のスイッチ回路において、前記少なくとも1つの逆阻止型駆動回路がオンしたときに、前記逆阻止型駆動回路を流れる電流は前記逆阻止型駆動回路特性からきまる飽和領域電流であることを特徴とするスイッチ回路。
- 請求項1,2のスイッチ回路において、前記逆阻止型駆動回路の正負それぞれの方向の耐電圧の絶対値は、前記制御端子への信号源電位と前記入出力端子の信号源電位との差の絶対値よりも大きい耐電圧を有する逆阻止型駆動回路であることを特徴とするスイッチ回路。
- 請求項1、2、3のスイッチ回路において、前記保持回路がラッチ回路もしくはキャパシタもしくは、その両方により構成され、前記制御端子の電圧が前記制御用電圧以上に上昇することを防止するクランプ回路と、前記双方向主スイッチが互いにソース端子を接続した2つ以上のnまたはpチャネルのMOSFETと、から構成され、前記2つ以上のnまたはpチャネルのMOSFETのドレイン端子がそれぞれ入出力端子となっていることを特徴とするスイッチ回路。
- 入出力端子にそれぞれのドレイン端子が接続されかつ互いにソース端子が接続され、かつ互いにソース端子が接続された第1及び第2のMOSFETから構成された双方向主スイッチであって、前記第1、第2のMOSFETのゲートーソース端子間に接続された第3のMOSFETと、前記第3のMOSFETのゲートーソース間に接続された第4のMOSFETとから成る保持回路と、前記第1、第2のMOSFETのゲートと前記3のMOSFETのドレイン端子に一方の端子を接続された第1のダイオードと、前記第4のMOSFETのドレイン端子に接続された第2のダイオードと、前記第1のダイオードの他方の端子に接続された第5のMOSFETと、前記第2のダイオードの他方の端子に接続された第6のMOSFETとから構成された逆阻止型駆動回路と、前記第5、第6のMOSFETのゲート端子に接続された駆動信号生成回路と、前記信号保持回路は、前記第3のMOSFETのドレイン−ソース端子間に接続された第1の定電圧ダイオードおよび第1の容量と、前記第4のMOSFETのドレイン−ソース端子間に接続された第2の定電圧ダイオードおよび第2の容量とから構成され、前記逆阻止駆動回路は前記第1のダイオードが前記第5のMOSFETの内蔵ダイオードとそれぞれのアノードもしくはカソードが接するようにバックトゥバックの方向に接続され、前記第2のダイオードが前記第6のMOSFETの内蔵ダイオードとそれぞれのアノードもしくはカソードが接するようにバックトゥバックの方向に接続して構成されることを特徴とするスイッチ回路。
- 請求項1〜5のスイッチ回路において、前記双方向主スイッチの入力または出力端子に接続される負荷または信号源の両端を低抵抗で接続する短絡スイッチを設け、前記短絡スイッチは前記主スイッチをオンまたはオフの切り替えを行なうときもしくはオンまたはオフの状態を更新するときにオンにする短絡スイッチであることを特徴とするスイッチ回路。
- 請求項1〜7のスイッチ回路が絶縁膜により素子分離された半導体基板上に集積して形成されたことを特徴とするスイッチ回路。
- 請求項8のスイッチ回路において、前記スイッチ回路を構成する素子が前記半導体基板上の表面方向に前記逆阻止型駆動回路、前記保持回路、前記双方向主スイッチ回路の順序に配置されていることを特徴とするスイッチ回路。
- 請求項1〜8のスイッチ回路において、主スイッチ回路が、半導体基板の第1及び第2の表面に接して設けられた第1の導電型の第1及び第2の半導体領域と、前記第1、第2の表面に接し、前記第1と第2の領域の間に設けられた第2の導電型の第3の半導体領域と、前記第1の表面に接して前記第1と第2の領域中にそれぞれ設けられた第1の導電型の第4及び第5の半導体領域と、前記第1の表面に接して前記第3の半導体領域中に設けられた第1の導電型の第6の半導体領域と、前記第1および第2の半導体領域と前記第6の半導体領域上に少なくともその一部が重なって形成される絶縁ゲートと、前記第4の半導体領域上に形成された第1の電極と、前記第5の半導体領域上に形成された第2の電極と、前記第6の半導体領域上に形成された第3の電極と前記第3と第6の半導体領域とを低抵抗で接続する手段とを備え、第2の表面が絶縁膜と接し、前記第1と第2の電極を入出力端子とする双方向スイッチにより形成されることを特徴とするスイッチ回路。
- 請求項1〜10のスイッチ回路により2次元アレー回路を形成し、前記アレー回路の出力側の一行のスイッチ回路を互いに接続して接地するとともに、入力側の一列のスイッチ回路を互いに接続して接地し、前記アレーを構成する制御信号指令回路を備えることを特徴とする信号処理装置。
- 請求項1〜10のスイッチ回路ならびに請求項11の信号処理装置を、探触子への超音波信号の送波切り替えスイッチに、もしくは超音波の送波パルス発生器と受信増幅器の分離用スイッチに用いたことを特徴とする超音波診断装置。
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