JP3050167B2 - 半導体装置の駆動方法及び駆動回路 - Google Patents

半導体装置の駆動方法及び駆動回路

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JP3050167B2 JP9143926A JP14392697A JP3050167B2 JP 3050167 B2 JP3050167 B2 JP 3050167B2 JP 9143926 A JP9143926 A JP 9143926A JP 14392697 A JP14392697 A JP 14392697A JP 3050167 B2 JP3050167 B2 JP 3050167B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の駆動
方法及び駆動回路の技術に関し、特に、電界を与えて発
光させる方式のELディスプレイやプラズマディスプレ
イといった、容量性負荷を駆動させる半導体装置、及び
該半導体装置に電源を供給する電源制御回路において、
その低消費電力化並びに半導体装置の製造工程を削減さ
せることができるようにした技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のELディスプレイの駆動回路の構
成方法を図4及び図5を用いて説明する。 図4はEL
ディスプレイ装置の構成図、図5はELディスプレイパ
ネルの駆動用半導体装置(図4中の2)における出力段
CMOSの断面図である。なお、図3ではELディスプ
レイパネルの駆動用半導体装置(図4中2)における関
係部の波形を示している。
【0003】図4において、ELディスプレイパネル1
は、縦横方向にそれぞれ等間隔で格子状に電極8、9が
構成されている。各交点がそれぞれ画素となり、ELデ
ィスプレイやプラズマディスプレイは縦方向電極8と横
方向電極9との間に高電界を発生させて発光させる原理
上、必然的にそれぞれの画素には大きな容量7が寄生す
る。
【0004】駆動用半導体装置2には、一個の半導体チ
ップに数十個の高耐圧CMOS10がアレイ状に配列さ
れている。これらの高耐圧CMOS10の論理制御は同
じ駆動用半導体装置2に混載されたシフトレジスタ回路
やラッチ回路といった低圧系CMOS制御回路でなされ
るが、本発明に直接関係ないため図示されていない。
尚、高耐圧CMOS10には構造上寄生バイポーラトラ
ンジスタ4が存在する。この寄生バイポーラトランジス
タ4は、ELディスプレイ装置としての消費電力に大き
く影響するものであり、原理については後述する。
【0005】駆動用半導体装置2の出力段CMOS10
において、低電位側電源11は接地電位、高電位側電源
6は電源電圧制御回路3から給電される。尚、電源電圧
制御回路3も高耐圧CMOS構成であり、その低電位側
電源は接地電位12、高電位側電源は70Vの定電圧源
5に接続されている。
【0006】図5は、駆動用半導体装置(図4中の2)
における出力段CMOSの断面図である。P型半導体基
板20の上にN型エピタキシャル層22が形成され、N
型エピタキシャル層22は、P型絶縁分離層21によっ
て、高耐圧Nチャネル絶縁ゲート型電界効果トランジス
タ39と、高耐圧Pチャネル絶縁ゲート型電界効果トラ
ンジスタ40に分離される。尚、図中には示していない
が、低圧系制御回路もP型絶縁分離層21によって、同
じ半導体基板中に分離形成されている。
【0007】高耐圧Nチャネル絶縁ゲート型電界効果ト
ランジスタ39はVDMOS構造になっており、P型ベ
ース拡散層35、ゲート電極32、ソース電極30、ド
レイン電極29が図示された様に構成される。尚、ドレ
イン電流は、高濃度N型埋め込み拡散層23と高濃度N
型引き出し拡散層25によって、引き出される。33は
酸化膜、38は表面絶縁膜を示している。
【0008】高耐圧PMOS40は高耐圧仕様のP型ド
レイン拡散層34を有する横型構造である。ゲート電極
31、ソース電極27、ドレイン電極26が図示された
様に構成される。一方、図4にも示した寄生バイポーラ
トランジスタ4は、P型ドレイン拡散層34の下部に図
示された様に形成される。寄生バイポーラトランジスタ
4の電流増幅率hFEを低く抑えるため、高濃度N型埋め
込み拡散層23がP型ドレイン拡散層34の下部にも形
成され、電流増幅率hFEは0.05程度まで低く抑えら
れている。尚、電流増幅率hFEを低く抑えなければなら
ない理由については後述する。
【0009】図3は駆動用半導体装置2における関係部
の波形である。出力CMOSアレイ高電位側電源端子6
には、制御回路3によって周期的な矩形波50が印加さ
れる。出力端子13、14、15、16の第i番目の任
意の出力端子14において、そのCMOSの論理状態5
1は画像情報により決定される。第i番出力端子14の
電圧は、高電位側電源端子6に印加される周期的な矩形
波50と、第i番出力CMOSの論理状態51および、
容量性の負荷より、図示52された波形になる。ここ
で、55は負荷への充電過程、56は負荷からの放電過
程となる。53は第i番出力端子14における電流波形
である。正方向は出力端子から出て行く方向である。5
7は第i番出力端子14に対応する縦側電極8への充電
電流であり、58は第i番出力端子14に対応する縦側
電極8からの放電電流である。
【0010】充電過程55での充電電流57の経路は図
4中に17で示している。70Vの高圧定電圧電源5か
ら17の経路で電流が流れ、縦側電極8へ充電される。
一方放電時であるが、放電過程56での放電電流58の
経路は図4中に18で示している。この場合、第i番出
力CMOSの論理状態51が“H“状態を維持したまま
高電位側電源端子6に印加される電圧50が70Vから
0Vまで急激に落ちるため、その放電電流の経路は図4
中に19で示した通常のCMOS動作(電源電圧一定の
もとでの論理状態を”H“から”L“へ推移)での接地
側に流す電流経路はとらずに、寄生バイポーラトランジ
スタ4の存在のため、高圧定電圧電源5へ戻す経路18
と、寄生バイポーラトランジスタ4の増幅作用のため、
接地側12へ流れる経路61との二つに分岐される経路
をとる。
【0011】高圧定電圧電源5からELディスプレイパ
ネルの対象電極8に充電されるため、放電時、その放電
電流を接地側12へ流すと負荷の容量成分に蓄積された
電力は回収されないが、放電電流を高圧定電圧電源5へ
戻せれば、負荷の容量成分に蓄積された電力を回収する
ことができ、その分、ELディスプレイ装置の消費電力
を低減させることができる。この、放電電流を高圧定電
圧電源5へ戻せて電力を回収できる電流成分と、放電電
流を高圧定電圧電源5へ戻せず電力を回収できない電流
成分の比は、1 対 寄生バイポーラトランジスタ4の電
流増幅率hFEになる。
【0012】前述したように、この寄生バイポーラトラ
ンジスタ4の電流増幅率hFEは、0.05程度以下に抑
えられており、負荷の容量成分に蓄積された電力はほと
んど回収できる。尚、この寄生バイポーラの電流増幅率
hFEが小さくなくてはならない理由については、“富士
時報 Vol.69 No.8 1996”のp410〜416にも記
載されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】第一の問題点は、この
従来のELディスプレイパネルやプラズマディスプレイ
パネルの駆動方式だと、消費電力を抑えるため、パネル
の走査線電極やデータ線電極といった比較的大きな容量
値の容量性負荷に充電された電力を、放電時に回収する
にあたって、その電力回収効率を高くするために、前述
した埋め込み拡散層23やエピタキシャル層22が必要
な駆動用半導体装置や、完全な絶縁膜を埋め込ませた絶
縁分離構造を採用した駆動用半導体装置といった、複雑
な製造プロセスを伴う駆動用半導体装置を用いなくては
ならないといった問題点があった。その理由は、容量性
負荷に蓄積された電力を回収するにあたって、その電力
が回収できない経路に流れる電流の割合を可能な限り低
減させることのできる駆動用半導体装置の内部構造にし
なければならないことによる。
【0014】本発明の目的は、ELディスプレイパネル
装置やプラズマディスプレイパネル装置の消費電力抑制
と、これらディスプレイパネルの電極を駆動させ、ディ
スプレイ装置の構成部品でもある駆動用半導体装置にお
いて、これら駆動用半導体装置が比較的簡単な製造プロ
セスで製造し得るものを採用できることとを両立させる
点にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の要
旨は、第1導電型の半導体基板の表面に第2導電型のウ
ェル拡散層が形成され、該第2導電型のウェル拡散層内
に、第1導電型のドレイン拡散層を有する第1導電型の
電界効果トランジスタが構成される半導体装置におい
て、前記第1導電型のドレイン拡散層と前記第2導電型
のウェル拡散層との間に順方向の電流が流れる際に、前
記第1導電型の半導体基板を、該第1導電型の半導体基
板に直列接続した第1の半導体スイッチング素子によ
り、電気的に開放させ、前記半導体装置は、容量性負荷
を駆動させる駆動用半導体装置であり、前記第1の半導
体スイッチング素子によって前記第1導電型の半導体基
板を電気的に開放させる期間を、前記容量性負荷からの
放電期間と一致させることを特徴とする、半導体装置の
駆動方法に存する。請求項2記載の発明の要旨は、前記
半導体装置に給電する高圧系の電源を含み、該電源の高
電位側電源が周期的に下降する部分に対応する信号を、
前記第1の半導体スイッチング素子をオフにする論理信
号として利用することを特徴とする、請求項1記載の半
導体装置の駆動方法に存する。請求項3記載の発明の要
旨は、前記第1の半導体スイッチング素子に、絶縁ゲー
ト型電界効果トランジスタを用いることを特徴とする、
請求項1又は2に記載の半導体装置の駆動方法に存す
る。請求項4記載の発明の要旨は、前記第1の半導体ス
イッチング素子を、前記第1導電型の半導体基板上に形
成していることを特徴とする、請求項1〜3記載の半導
体装置の駆動方法に存する。請求項5記載の発明の要旨
は、前記半導体装置は、前記第1導電型の半導体基板の
表面からのみ不純物を導入して製造できる自己分離構造
を有していることを特徴とする、請求項1〜4記載の半
導体装置の駆動方法に存する。請求項6記載の発明の要
旨は、第1導電型の半導体基板の表面に形成された第2
導電型のウェル拡散層と、該第2導電型のウェル拡散層
内に構成された第1導電型のドレイン拡散層を有する第
1導電型の電界効果トランジスタと、前記第1導電型の
半導体基板に直列接続され、前記第1導電型のドレイン
拡散層と前記第2導電型のウェル拡散層との間に順方向
の電流が流れる際に、前記第1導電型の半導体基板を電
気的に開放させる第1の半導体スイッチング素子とを含
む半導体装置の駆動回路であって、前記第2導電型のウ
ェル拡散層にパルス状の電源電圧を給電するための第2
の半導体スイッチング素子を備え、該第2の半導体スイ
ッチング素子と前記第1の半導体スイッチング素子とは
直列接続され、しかも同一半導体基板上に形成されてい
ることを特徴とする、半導体装置の駆動回路に存する。
請求項7記載の発明の要旨は、前記半導体装置に給電す
る電源の低電位側電源端子が、前記第1の半導体スイッ
チング素子を介して接地電位に接続されていることを特
徴とする、請求項6記載の半導体装置の駆動回路に存す
る。請求項8記載の発明の要旨は、前記第1の半導体ス
イッチング素子及び第2の半導体スイッチング素子が、
共に絶縁ゲート型電界効果トランジスタであることを特
徴とする、請求項6又は7記載の半導体装置の駆動回路
に存する。請求項9記載の発明の要旨は、前記半導体装
置が、ELディスプレイやプラズマディスプレイ等の容
量性負荷を駆動させる駆動用半導体装置であることを特
徴とする、請求項6〜8記載の半導体装置の駆動回路に
存する。請求項10記載の発明の要旨は、前記半導体装
置は、前記第1導電型の半導体基板の表面からのみ不純
物を導入して製造できる自己分離構造を有していること
を特徴とする、請求項6〜9記載の半導体装置の駆動回
路に存する。
【0016】ELディスプレイパネルやプラズマディス
プレイパネルに充電された電力を放電時に回収する際、
その電流は駆動用半導体装置の出力段トランジスタのド
レインとソース間に形成される寄生ダイオードを順方向
に流れる。この際、製造プロセスの簡単な自己分離方式
を採用する限りにおいては、ウェル中に形成されたトラ
ンジスタのドレインとウェル及び基板で構成される寄生
バイポーラトランジスタ(ドレインとウェルで寄生ダイ
オード)の電流増幅率hFEが4程度以上と大きいため、
従来の電源電圧印加方式だと、ウェルと基板間に高圧電
圧が印加されるためバイポーラトランジスタの動作原理
に従い、寄生ダイオード(ドレインとウェル間)に流れ
る電流に寄生バイポーラトランジスタの電流増幅率hFE
を乗じた大きさの電流がウェルと半導体基板間に流れて
しまい、ほとんど電力を回収できない。
【0017】一方、本発明を適用すれば、製造プロセス
の比較的簡単な自己分離構造の駆動用半導体装置を採用
しても、放電過程で寄生ダイオードに電流が流れる際、
半導体基板を電気的に開放させるので、ウェルと半導体
基板の間で電圧が印加されないため、回収されず無効と
なる電流を全く流れなくすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施の形態につい
て、図1ないし図3を用いてまず概念的に説明する。図
1は本発明を適用したELディスプレイ装置の構成図で
ある。駆動用半導体装置62は半導体基板の表面からの
み不純物を導入して製造できる自己分離構造をしてお
り、図2がその出力段CMOSの断面図である。また高
圧系低電位側電源端子70は半導体スイッチング素子7
1を介して接地電位12に接続されている。尚、ELデ
ィスプレイパネルの駆動用半導体装置における関係部の
波形は従来と同じである(図3参照)。
【0019】今、第i番出力端子66から負荷電極8か
らの放電電流を取り込む場合(図3の56の期間)、そ
の電流経路は72で示された経路を流れる。しかしなが
ら、この期間、半導体スイッチング素子71で半導体基
板(図2の75)を電気的に浮かせているため、図4の
73で示すような、電力回収の対象とならないバイポー
ラトランジスタの動作による電流を流れなくすることが
できる。
【0020】次に、図1〜図3を用い、これらの図面を
参照してより具体的に説明する。図1は本実施の形態に
よるELディスプレイ装置の構成図、図2は図1に示す
実施の形態で採用する、ELディスプレイパネルの駆動
用半導体装置における出力段CMOSの断面図、図3は
ELディスプレイパネルの駆動用半導体装置における関
係部の波形であり、これは従来と同じである。
【0021】図1において、1はELディスプレイパネ
ルであり、横方向に等間隔で形成される走査線電極9
と、縦方向に等間隔で形成されるデータ線電極8で形成
され、走査線電極9とデータ線電極8は電気的に絶縁さ
れている。走査線電極9とデータ線電極8との交点が画
素となる。ELパネルやプラズマディスプレイの画素の
発光は高電界状態にさせて発光させるため、各画素には
大きな容量7が寄生し、各電極1本(8、9)あたりの
容量値は2〜3nFにもなる。
【0022】図1において、62は自己分離構造のEL
ディスプレイパネル駆動用半導体装置である。ここで、
65〜68は出力端子であり、一個の半導体チップあた
り40出力分形成される。高圧系の電源端子として、出
力CMOSアレイ高電位側電源端子69と、出力CMO
Sアレイ低電位側電源端子70があり、外部から給電さ
れる。出力CMOSアレイ高電位側電源端子69は、電
源電圧制御回路を構成するスイッチング素子(第2の半
導体スイッチング素子)3Sにより70Vと接地電位0
Vとの間で周期的に給電される。
【0023】また出力CMOSアレイ低電位側電源端子
70は、スイッチング素子(第1の半導体スイッチング
素子)71によって、接地電位12または開放状態に制
御される。63は定格80Vの高耐圧CMOSアレイで
あり、各出力に対応する。64は寄生バイポーラトラン
ジスタであり、製造プロセスの簡単な自己分離方式なの
で、その電流増幅率hFEは4程度以上と大きなものとな
る。尚、駆動用半導体装置62中には記載されていない
が、高耐圧CMOSアレイ63を画像情報に従い、個々
の論理状態を制御するため、駆動用半導体装置62の同
一半導体チップ上にシフトレジスタやラッチ回路といっ
た5V系のCMOS論理回路が搭載されている。
【0024】図2は自己分離方式のELディスプレイパ
ネルの駆動用半導体装置における出力段CMOSの断面
図であり、図1の63に相当する。抵抗率15Ωcm2
のP型半導体基板(第1導電型の半導体基板)75内に
深さ10μm以上のN型ウェル拡散層(第2導電型のウ
エル拡散層)86が形成されている。Nチャネル絶縁ゲ
ート型電界効果トランジスタ76は、P型半導体基板7
5上でN型ウェル拡散層86が無い部分に形成される。
【0025】Pチャネル絶縁ゲート型電界効果トランジ
スタ(第1導電型の電界効果トランジスタ)77は、P
型半導体基板75上でN型ウェル拡散層86の部分に形
成される。78、79はそれぞれNチャネル絶縁ゲート
型電界効果トランジス76及びPチャネル絶縁ゲート型
電界効果トランジスタ77のドレイン拡散層であり、高
耐圧仕様となっている。
【0026】Pチャネル絶縁ゲート型電界効果トランジ
スタ77のドレイン拡散層79とN型ウェル拡散層86
及びP型半導体基板75の間にそれぞれエミッタ拡散
層、ベース拡散層、コレクタ拡散層となる寄生バイポー
ラトランジスタ64が形成される。
【0027】この寄生バイポーラトランジスタ64の電
流増幅率hFEは、N型ウェル拡散層86をP型半導体基
板75の表面からイオン注入し、押し込み拡散するた
め、現実的な製造条件のもとでは、せいぜい10〜15
μm程度の深さまでしか押し込むことが出来ないこと
と、Pチャネル絶縁ゲート型電界効果トランジスタ77
のドレイン拡散層79は高耐圧仕様のドレイン拡散層の
ため、浅くするのにも電気的特性上の制約がありせいぜ
い4μm程度までであることより、この寄生バイポーラ
トランジスタ64の電流増幅率hFEは低くできても4〜
6程度までである。
【0028】駆動用半導体装置62の関係端子の電圧及
び電流は従来と同じであり、図3のとおりである。スイ
ッチング素子3Sにより高圧系の高電位側電源端子69
に印加される波形は50に示される様な矩形波となる。
一方第i番出力端子66の論理状態51は画像情報に従
って決定される。第i番出力端子66の電圧波形は高電
位側電源端子69に印加される波形50と第i番出力端
子66との論理状態51及び2〜3nFと比較的大きな
容量性負荷によって52に示されるような波形となる。
【0029】負荷への充電過程では、図1において74
に示すように電流が流れ、負荷電極に充電される。この
場合、図3においては55、57に相当する。
【0030】次に負荷電極を放電させ、その電位を70
Vから0Vに落とす過程(この場合、 図3における5
6、58に相当)であるが、この場合の電流はスイッチ
ング素子71でP型半導体基板を、少なくとも放電期間
のみ開放状態にするため、図1において73に示す経路
の電流は流れず、放電電流のほとんどを図1において7
2で示す経路で流せる。図1において73に示す経路の
電流は装置構成上の最低電位に流れ込むため電力を回収
出来ない電流であるが、図1において72で示す経路で
流れる電流は電力を回収できる電流である。
【0031】このように、放電過程のみスイッチング素
子71をオフにすることによって、接地電位12に流れ
る電流を無くすことができる。このスイッチング素子7
1及びその適切なスイッチング制御によって、製造プロ
セスの簡単な自己分離構造の駆動用半導体装置であって
も、ほとんど負荷容量に蓄積された電力を回収し装置の
消費電力を抑制することができる。
【0032】一方、スイッチング素子71であるが、E
Lディスプレイ装置に1〜数個程度でよく、またスイッ
チング素子3SのNチャネル絶縁ゲート型電界効果トラ
ンジスタと同仕様でよく、ソース電位も接地電位12で
共通とすることができため、従来の構成からも存在する
スイッチング素子3Sと同一チップ上に容易に形成でき
る。したがって、ほとんど部品数の増加等の不利益とは
ならない。
【0033】スイッチング素子71は高圧系電源の高電
位側電源が70Vから0Vへ周期的に下降する部分(図
3内の50参照)でオフさせればよく、この論理信号は
装置中に存在する論理信号をほとんど加工なく利用でき
るため、特に複雑な制御回路も必要としない。
【0034】
【発明の効果】ELディスプレイ装置やプラズマディス
プレイ装置においてその消費電力を抑制するため、容量
性負荷であるディスプレイパネルの電極に書き込み時に
充電された電力を消去時には回収する駆動方法が一般に
行われている。そのため、この回収効率が良好となる
様、障害となる寄生素子を抑制した構造である、接合分
離構造や誘電体分離構造の駆動用半導体装置が用いられ
てきた。 しかしながらこれらの構造を実現するには複
雑な製造プロセスが必要である。本発明では、ドレイン
拡散層とウェル拡散層との間に順方向の電流が流れる際
に、 その半導体基板を、半導体スイッチング素子 によ
り電気的に開放させる考え方を採用しているので、製造
プロセスの簡単な自己分離構造の駆動用半導体装置を用
いながらも従来と同程度の電力回収効率を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるELディスプレイ装置の構成図で
ある。
【図2】自己分離方式のELディスプレイパネルの駆動
用半導体装置における出力段CMOSの断面図である。
【図3】ELディスプレイパネルの駆動用半導体装置に
おける関係部の波形図である。
【図4】従来のELディスプレイ装置の構成図である。
【図5】従来の接合分離方式のELディスプレイパネル
の駆動用半導体装置における出力段CMOSの断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ELディスプレイパネル 2 駆動用半導体装置 3 高圧電源制御回路 3S スイッチング素子(第2のスイッチング素子) 4 寄生バイポーラトランジスタ 5 高圧定電圧電源(70V) 6 高電位側電源端子 7 画素に寄生する容量 8 ELディスプレイパネルの縦側電極 9 ELディスプレイパネルの横側電極 10 駆動用半導体装置における出力段CMOS 11 低電位側電源端子 12 接地電位(0V) 13、15、16 出力端子 14 第i番出力端子 17 対象電極を充電させる際に流れる電流 18 対象電極を放電させる際に流れる電流 19 通常の対象電極からの放電電流 20 P型半導体基板 21 P型絶縁拡散層 22 N型エピタキシャル層 23 高濃度N型埋め込み拡散層 25 高濃度N型引き出し拡散層 26、29 ドレイン電極 27、30 ソース電極 31、32 ゲート電極 33 酸化膜 34 ドレイン拡散層 35 ベース拡散層 36 P型拡散層 37 N型拡散層 38 表面絶縁膜 39 Nチャネル絶縁ゲート型電界効果トランジスタ 40 Pチャネル絶縁ゲート型電界効果トランジスタ 50 電圧波形 51 第i番の出力CMOSの論理状態 52 第i番出力の出力電圧波形 53 第i番出力の出力電流波形 55 電極線への充電過程 56 電極線からの放電過程 57 電極線への充電電流 58 電極線からの放電電流 59 高電位側電源線 60 低電位側電源線 61 寄生バイポーラトランジスタの動作によって流れ
る電流 62 駆動用半導体装置 63 駆動用半導体装置における出力CMOS 64 寄生バイポーラトランジスタ 65、67、68 出力端子 66 第i番出力端子 69 高電位側電源端子 70 低電位側電源端 子 71 スイッチング素子(第1の半導体スイッチング素
子) 72 対象電極を放電させる際に流れる電流 73 寄生バイポーラトランジスタが動作したときの
コレクタ電流 74 対象電極を充電させる際に流れる電流 75 P型半導体基板(第1導電型の半導体基板) 76 Nチャネル絶縁ゲート型電界効果トランジスタ 77 Pチャネル絶縁ゲート型電界効果トランジスタ 78、79 ドレイン拡散層 80、83 ソース電極 81、84 ドレイン電極 82、85 ゲート電極 86 N型ウェル拡散層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 3/30 G09G 3/20 G09G 3/282 H01L 27/10 H01S 5/042

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板の表面に第2導
    電型のウェル拡散層が形成され、該第2導電型のウェル
    拡散層内に、第1導電型のドレイン拡散層を有する第1
    導電型の電界効果トランジスタが構成される半導体装置
    において、前記第1導電型のドレイン拡散層と前記第2
    導電型のウェル拡散層との間に順方向の電流が流れる際
    に、前記第1導電型の半導体基板を、該第1導電型の半
    導体基板に直列接続した第1の半導体スイッチング素子
    により、電気的に開放させ、 前記半導体装置は、容量性負荷を駆動させる駆動用半導
    体装置であり、前記第1の半導体スイッチング素子によ
    って前記第1導電型の半導体基板を電気的に開放させる
    期間を、前記容量性負荷からの放電期間と一致させるこ
    とを特徴とする、半導体装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記半導体装置に給電する高圧系の電源
    を含み、該電源の高電位側電源が周期的に下降する部分
    に対応する信号を、前記第1の半導体スイッチング素子
    をオフにする論理信号として利用することを特徴とす
    る、請求項1記載の半導体装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の半導体スイッチング素子に、
    絶縁ゲート型電界効果トランジスタを用いることを特徴
    とする、請求項1又は2に記載の半導体装置の駆動方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第1の半導体スイッチング素子を、
    前記第1導電型の半導体基板上に形成していることを特
    徴とする、請求項1〜3記載の半導体装置の駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記半導体装置は、前記第1導電型の半
    導体基板の表面からのみ不純物を導入して製造できる自
    己分離構造を有していることを特徴とする、請求項1〜
    4記載の半導体装置の駆動方法。
  6. 【請求項6】 第1導電型の半導体基板の表面に形成さ
    れた第2導電型のウェル拡散層と、該第2導電型のウェ
    ル拡散層内に構成された第1導電型のドレイン拡散層を
    有する第1導電型の電界効果トランジスタと、前記第1
    導電型の半導体基板に直列接続され、前記第1導電型の
    ドレイン拡散層と前記第2導電型のウェル拡散層との間
    に順方向の電流が流れる際に、前記第1導電型の半導体
    基板を電気的に開放させる第1の半導体スイッチング素
    子とを含む半導体装置の駆動回路であって、前記第2導
    電型のウェル拡散層にパルス状の電源電圧を給電するた
    めの第2の半導体スイッチング素子を備え、該第2の半
    導体スイッチング素子と前記第1の半導体スイッチング
    素子とは直列接続され、しかも同一半導体基板上に形成
    されていることを特徴とする、半導体装置の駆動回路。
  7. 【請求項7】 前記半導体装置に給電する電源の低電位
    側電源端子が、前記第1の半導体スイッチング素子を介
    して接地電位に接続されていることを特徴とする、請求
    項6記載の半導体装置の駆動回路。
  8. 【請求項8】 前記第1の半導体スイッチング素子及び
    第2の半導体スイッチング素子が、共に絶縁ゲート型電
    界効果トランジスタであることを特徴とする、請求項6
    又は7記載の半導体装置の駆動回路。
  9. 【請求項9】 前記半導体装置が、ELディスプレイや
    プラズマディスプレイ等の容量性負荷を駆動させる駆動
    用半導体装置であることを特徴とする、請求項6〜8記
    載の半導体装置の駆動回路。
  10. 【請求項10】 前記半導体装置は、前記第1導電型の
    半導体基板の表面からのみ不純物を導入して製造できる
    自己分離構造を有していることを特徴とする、請求項6
    〜9記載の半導体装置の駆動回路。
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