JP4187353B2 - 低酸価燐酸エステルの製造方法 - Google Patents

低酸価燐酸エステルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低酸価燐酸エステルの製造方法に関する。より詳細には、酸価が低く、耐熱性、貯蔵安定性、耐加水分解性等の物性に優れた燐酸エステル類を得るための製造方法に関する。この燐酸エステル類は、合成樹脂の可塑剤又は難燃剤として有用である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
燐酸エステル類を合成する方法としては、オキシ塩化燐とアルコール類又はフェノール類とを脱塩酸反応させることによって合成する方法等が知られている。しかし、これらの合成方法では完全なエステル化が行えないために、通常、合成される燐酸エステルは、原料に由来する燐酸根又は酸塩化物に起因するいくらかの酸価を示す。これら酸価を示す燐酸エステルは耐熱性、耐加水分解性、保存安定性に問題があり、高温にさらされると燐酸エステル自身の着色が著しく、難燃剤として樹脂に添加した際、樹脂の物性低下及び樹脂の着色を引き起こす問題がある。更に酸価を示す燐酸エステルは、樹脂の成形時に金型を腐食させるという問題も生じる。これらの問題を起こさないためには、燐酸エステルの酸価を1.0以下に抑えることが好ましい。
【0003】
従って、一般的に、低酸価の燐酸エステル類を得るために、塩基性物質による中和、例えば水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物を用いる湿式の中和若しくは炭酸カルシウムや水酸化マグネシウムのようなアルカリ金属化合物を用いる乾式の中和をした後、水洗や蒸留を行うことによって燐酸エステル類の精製が行われている。
【0004】
しかしながら、粘度の高い燐酸エステル類の精製を行う場合には、アルカリ金属水酸化物を用いる湿式中和では、水層と油層の分離が困難であるために、工程時間が長くなるほか、分離後の油層に微量(例えば数ppmから数百ppm)のアルカリ金属類が残存してしまうという問題がある。燐酸エステル類の精製工程においてアルカリ金属類が残存すると、このアルカリ金属類が燐酸エステル類の耐熱性及び耐加水分解性に悪影響を及ぼし、また樹脂によっては組成変化等の物性低下を引き起こすため好ましくない。
【0005】
そこで、アルカリ金属類の残存量を減少させるために、燐酸エステル類を有機溶剤で希釈して粘度を低下させたり、塩析を行うことによって水層と油層の分離を良くすること等が行われているが、それでも製品層中に微量のアルカリ金属類が残存するのを防止することはできない。そのために、通常は多数回水洗を行うことによりアルカリ金属類の除去が行なわれている。この問題は、乾式中和でも同様である。
また、一部の燐酸エステル類では、湿式中和を行うと全体が乳化し、それによって水層と製品層の分離不良が起こるために、アルカリ金属類による湿式中和が行えない場合もある。
【0006】
燐酸エステル類は、蒸留によって精製することも行われている。しかしながら、蒸留によって精製する場合には、低分子量の燐酸エステル類については前記のようなアルカリ金属類の残存問題は解決されるが、燐酸エステル類の物性(例えば、耐熱性、貯蔵安定性、耐加水分解性等)を低下させるアルカリ金属類以外の不純物を除去するためには、分留効果の大きい精留装置等の蒸留装置が必要となるばかりでなく、燐酸エステル類の分子量が大きくなるに従い蒸留精製が困難になるという問題がある。更に、蒸留精製では歩留りが悪くなるために、得られる燐酸エステル類のコストが高くなるという問題もある。
【0007】
また、特開平8−67685号公報には、粗製燐酸エステル類をエポキシ化合物で処理した後、水分の存在下で熱処理することによる燐酸エステルの製造方法が記載されている。しかしながら、この方法によるとエポキシ処理の後に水分の存在下で熱処理が必要であり、工程が複雑化する問題があった。更に、水熱処理が不十分な場合は、酸価、色共に悪化し、水熱処理が十分であっても着色及び貯蔵安定性に問題があった。
【0008】
従って、本発明の目的は、酸価が低く、且つ耐熱性、耐加水分解性及び貯蔵安定性に優れた燐酸エステル類を製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、酸価を有する燐酸エステル類をオルソ有機酸エステルで処理することを特徴とする低酸価燐酸エステルの製造方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の低酸価燐酸エステルの製造方法について詳細に説明する。
本発明の方法で処理される燐酸エステル類は、通常、樹脂の可塑剤及び/又は難燃剤として当該分野で公知のものであり、低減させる必要のある酸価を有する限り、その種類、製造法等は特に限定されない。本発明で使用される上記燐酸エステル類の代表例は、下記〔化4〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式(1)で表される燐酸エステルである。
【0011】
【化4】
Figure 0004187353
【0012】
【化5】
Figure 0004187353
【0013】
【化6】
Figure 0004187353
【0014】
上記一般式(1)及び(2)において、R1 、R2 、R4 、R5 、A1 及びA2 で表されるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第2ブチル、第3ブチル、アミル、第3アミル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、ノニル、デシル、デシル等が挙げられる。A3 、A4 、A5 、A6 、A7 及びA8 で表される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、第2ブチル、第3ブチル等が挙げられ、シクロアルキル基としてはシクロヘキシル等が挙げられ、アリール基としては、フェニル、クレジル、キシリル、2,6−キシリル、2,4,6−トリメチルフェニル、ブチルフェニル、ノニルフェニル等が挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等が挙げられ、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。また、上記一般式(2)で表される基としては、フェニル、クレジル、キシリル、2,6−キシリル、ブチルフェニル、ノニルフェニル等が挙げられる。Bで表される炭素数1〜5のアルキリデン基としては、エチリデン、2,2' −プロピリデン等が挙げられ、アルキレン基としては、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン等が挙げられる。
【0015】
本発明の方法が適用される上記燐酸エステル類の酸価には、該燐酸エステル類の合成時に残存する酸根に由来する酸価及び保存中に生じた酸根に由来する酸価等が含まれる。
【0016】
本発明の製造方法に用いられる上記燐酸エステル類は、当該分野で公知の方法によって得ることができる。一般的には、燐酸エステル類は、オキシ塩化燐を、無触媒或いはルイス酸触媒(例えば塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、四塩化チタン等)のような触媒の存在下で、適当なアルコール類又はフェノール類と反応させることによって得ることができる。具体的には、燐酸トリエステル類は、オキシ塩化燐をルイス酸触媒の存在下でフェノール類と反応させることによって製造することができる(例えば、G .Jacobsen、Ber.81519 (1875) 、及びM.Rapp,Ann.224 156 (1884) 参照)。芳香族ビスホスフェートは、オキシ塩化燐を、ルイス酸触媒の存在下で芳香族モノヒドロキシ化合物(一価のフェノール)と反応させ、得られたジアリールホスホロハリデートを、同様の触媒の存在下で芳香族ジヒドロキシ化合物(二価のフェノール)と反応させることによって得ることができる(例えば、特開平5−1079号公報参照)。また、芳香族ジホスフェートは、オキシ塩化燐をジヒドロキシ化合物と反応させ、次いで未反応のオキシ塩化燐を除去した後、生成物を芳香族モノヒドロキシ化合物と反応させることによっても得ることができる(特開昭63−227632号公報参照)。更に、芳香族ジホスフェートは、オキシ塩化燐を、モノヒドロキシ化合物とジヒドロキシ化合物との混合物と反応させることによっても得ることができる。
【0017】
上記燐酸エステル類を製造する際において用いられるアルコール類の好ましい例としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、n−デシルアルコール等の脂肪族アルコール類、シクロヘキサノール等の脂環式アルコール類、ベンジルアルコール等の芳香族アルコール類等が挙げられる。
【0018】
上記燐酸エステル類を製造する際において用いられるフェノール類の好ましい例としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノールA、テトラビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ナフトール等が挙げられる。
【0019】
上記燐酸エステル類を製造する際において、反応触媒の使用量、燐酸とアルコール類又はフェノール類との反応割合、オキシ塩化燐とアルコール類又はフェノール類との反応割合、反応温度、反応時間等の反応条件は、公知の範囲内で適宜設定される。
【0020】
上記燐酸エステル類の例としては、前記一般式(1)においてnが0であるとき、例えば、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ジフェニル−2−エチルクレジル、燐酸トリ(イソプロピルフェニル)、燐酸メチルジフェニルエステル、燐酸フェニルジエチルエステル、燐酸ジフェニルクレジル、燐酸トリブチル等が挙げられる。また、nが1以上のとき、フェニル・ビスフェノールA・ポリホスフェート、クレジル・ビスフェノールA・ポリホスフェート、フェニル・クレジル・ビスフェノールA・ポリホスフェート、キシリル・ビスフェノールA・ポリホスフェート、フェニル−P −t−ブチルフェニル・ビスフェノールA・ポリホスフェート、フェニル・イソプロピルフェニル・ビスフェノールA・ポリホスフェート、フェニル・レゾルシン・ポリホスフェート、クレジル・レゾルシン・ポリホスフェート、フェニル・クレジル・レゾルシン・ポリホスフェート、キシリル・レゾルシン・ポリホスフェート、フェニル−P −t−ブチルフェニル・レゾルシン・ポリホスフェート、フェニル・イソプロピルフェニル・レゾルシン・ポリフェスフェート等が挙げられる。
【0021】
本発明の製造方法は、上記燐酸エステルの何れにも適用することができるが、特に分子量が大きく通常の処理方法では精製が難しい前記一般式(1)のnが1以上である燐酸エステルに適用した場合に顕著な効果を奏することができる。
【0022】
上記のnが1以上である燐酸エステルの中でも、前記一般式(1)におけるR1 、R2 、R4 及びR5 が各々前記一般式(2)で表される基であり、R3 が前記一般式(4)で表される基であり、Bが2,2' −プロピリデンである化合物、更にこのうち、前記一般式(2)で表される基におけるA1 及びA2 並びに前記一般式(4)で表される基におけるA5 、A6 、A7 及びA8 が各々水素原子である化合物;並びに前記一般式(1)におけるR1 、R2 、R4 及びR5 が各々上記一般式(2)で表される基であり、R3 が前記一般式(3)で表される基である化合物は、本発明の製造方法を適用した場合に一層顕著な効果を奏することができる。
【0023】
通常、このようにして製造される上記燐酸エステル類は、不純物を多く含有し、これら不純物を除去するために塩酸等の酸処理及び還流脱水を行う。本発明の製造方法は、このようにして得られた燐酸エステル類の酸価を効果的に低下させるための製造方法である。
【0024】
上記燐酸エステル類には、固体のものと液体のものが存在する。本発明の製造方法は、その何れにも適用することができるが、粗製の燐酸エステル類が固体の場合には、それを溶媒に溶解させて使用するのが好ましい。粗製の燐酸エステル類を溶解させるのに用いる溶媒としては、該粗製の燐酸エステル類を溶解させることができ、且つ後述のように推測されるオルソ有機酸エステルの作用を阻害しない溶媒であれば何れでも用いることができる。具体的には、該溶媒の例として、例えば、トルエン、キシレン、ジクロロベンゼン等の芳香族系の溶媒、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族系の溶媒、シクロヘキサン等の脂環式の溶媒等が挙げられる。これらの中で、芳香族系の溶媒を用いるのが、粗製の燐酸エステル類に対する溶解性が良好であるので好ましい。また、本発明においては、粗製の燐酸エステル類を溶解させる溶媒として、水酸基を有するアルコール系の化合物やアミノ基を有する化合物を使用することは好ましくない。その理由は、熱処理する際に、これらの化合物は、精製を目的とする燐酸エステル類とエステル交換反応を起こしてその純度を低下させたり、不純物と反応して塩を形成するので好ましくなく、また、これらの化合物は、オルソ有機酸エステルと反応するおそれがあるので好ましくないからである。
【0025】
本発明の製造方法においては、酸価を有する燐酸エステル類をオルソ有機酸エステルで処理する。本発明の製造方法におけるオルソ有機酸エステルでの処理は、酸価を有する燐酸エステル類中に含有する不純物中の酸成分をオルソ酸でエステル化するために行われる。
【0026】
具体的には、オルソ有機酸エステルの好ましい例としては、オルソ蟻酸、オルソ酢酸、オルソプロピオン酸等のオルソ有機酸のアルキルエステルや芳香族エステルが挙げられ、具体的にはオルソ蟻酸トリメチル、オルソ蟻酸トリエチル、オルソ蟻酸トリブチル、オルソ酢酸トリメチル、オルソ酢酸トリエチル、オルソ酢酸トリブチル、オルソプロピオン酸トリメチル、オルソプロピオン酸トリエチル、オルソプロピオン酸トリブチル、オルソ蟻酸トリフェニル等が挙げられる。
これらの中でも、オルソ蟻酸、オルソ酢酸若しくはオルソプロピオン酸の炭素原子数1〜4のアルキルエステルは、分子量が小さいため余分になったオルソ有機酸アルキルエステルを容易に蒸留除去することができるため特に好ましい。
【0027】
本発明においては、上記オルソ有機酸エステルの何れでも使用することができるが、経済性の面から、常温では液体状のオルソ有機酸エステルを使用するのが好ましく、常温で液体状のオルソ有機酸エステルの例としては、例えば、オルソ蟻酸トリメチル、オルソ蟻酸トリエチル、オリソ蟻酸トリブチル、オルソ酢酸トリメチル、オルソ酢酸トリエチル、オルソ酢酸トリブチル、オルソプロピオン酸トリメチル、オルソプロピオン酸トリエチル、オルソプロピオン酸トリブチル等が挙げられる。更に好ましくは、分子量の100〜500であるオルソ蟻酸トリメチル、オルソ蟻酸トリエチル、オルソ酢酸トリメチル、オルソ酢酸トリエチルを使用することが好ましい。分子量が大きいと蒸留の際に不要となったオルソ有機酸エステルを除去するのに困難であるが、分子量の小さいオルソ有機酸エステルを使用することによって、余分となったオルソ有機酸エステルを容易に蒸留除去することが出来る。
【0028】
酸価を有する燐酸エステル類をオルソ有機酸エステルで処理する方法は、特に限定されず、使用するオルソ有機酸エステルの物性や反応性等に応じて適宜決定される。例えば、酸価を有する燐酸エステル類を液体状のオルソ蟻酸トリエチルで処理する場合には、燐酸エステル類にオルソ有機酸トリエチル添加した後、加熱することによって処理することができる。
【0029】
酸価を有する燐酸エステル類をオルソ有機酸エステルで処理する際の処理温度は、使用するオルソ有機酸エステルの種類に応じて適宜決定される。例えば、オルソ蟻酸トリエチルを使用する場合には、それらのオルソ蟻酸トリエチルの反応性と飛散によるロスとを考慮して、50℃〜160℃が好ましく、80℃〜140℃がより好ましい。反応温度が50℃より低いと、オルソ有機酸エステルの反応性が十分ではないために反応時間が長くなる上、反応が十分に行われないために、燐酸エステル類をオルソ有機酸エステルで処理した後の操作で、不純物を完全に除去することができないおそれがあり、一方処理温度が160℃より高いと、オルソ有機酸エステルの沸点を超えてしまい却って反応効率が悪くなるおそれがある。
【0030】
酸価を有する燐酸エステル類をオルソ有機酸エステルで処理する時間は、使用するオルソ有機酸エステルの種類、その分子量及び反応温度に応じて適宜決定される。一般的には、処理時間は、約10分〜3時間が好ましく、例えば、分子量約148のオルソ蟻酸トリエチルを使用する場合には好ましくは1〜2時間である。
【0031】
酸価を有する燐酸エステル類をオルソ有機酸エステルで処理する際に、燐酸エステル類に添加するオルソ有機酸エステルの量は、理論的には、燐酸エステル類の酸価対応量で十分であるが、オルソ有機酸エステルの反応性と、処理に供する燐酸エステル中の残留水分及び低沸点のオルソ有機酸エステルを用いる場合には、その揮発による損失とを考慮して、燐酸エステル類の酸価対応量よりやや過剰にオルソ有機酸エステルを加えるのが好ましい。一般的に、燐酸エステル類と添加するオルソ有機酸エステルとの割合(前者:後者)は、粗製の燐酸エステル類の酸価を基準にして、約1:1〜約1:20(モル比)が好ましい。
【0032】
本発明の製造方法においては、酸価を有する燐酸エステル類をオルソ有機酸エステルで処理することによって、どのような反応が起きているのかは確認されていないが、以下のような反応が起きていると推定される。即ち、酸価を有する燐酸エステル類をオルソ有機酸エステルで処理することによって、酸価を有する燐酸エステル類中に含有する酸成分がオルソ酸によってエステル化され、燐酸エステル類の酸価が低下すると考えられる。
【0033】
上記のように酸価を有する燐酸エステル類をオルソ有機酸エステルで処理した後、必要に応じて処理液を水洗するのが好ましい。該処理液を水洗することにより、未反応のオルソ有機酸エステルを加水分解して除去することができる。
【0034】
水洗を行う場合には、水洗回数は1回で十分である。また、水洗に用いられる水の量は、反応混合物の総重量に対し、約10〜200重量%が適切である。具体的な水洗操作としては、例えば、粗製の燐酸エステル類をオルソ有機酸エステルで処理した処理液に水を添加して攪拌混合後、静置して水層と油層とを分離させ、分液ロート等で上層の水層を分離除去する操作が行われる。
【0035】
水洗後、残留する水を除去することにより、精製された燐酸エステル類を得ることができる。水を除去する方法としては、当該分野で一般的に用いられている方法を適用することができるが、減圧下で蒸留するのが好ましい。この際の温度としては、80〜160℃が好ましい。
【0036】
また、粗製の燐酸エステル類が固体の場合には、それを溶解させるために用いられる溶媒は、上記減圧下で蒸留することにより同時に除去される場合もあるが、該溶媒を除去するために、脱水乾燥した後、水蒸気蒸留を行うこともできる。
【0037】
上記のようにして精製された燐酸エステル類は、不純物をほとんど含有せず、酸価が低く、且つ耐熱性、貯蔵安定性、耐加水分解性等の物性に優れている。
【0038】
従って、本発明の方法によって精製された燐酸エステル類は、樹脂の可塑剤や難燃剤として使用したとき、酸価が低いために、該樹脂の物性低下を引き起こすことなく、また該樹脂の成形時に金属の金型を腐食させるという問題を生じることがなく、耐熱性に優れているために、成形時の温度で組成変化を生じることがなく、更に燐酸エステルの着色も少ない等の利点を有しており、樹脂の可塑剤や難燃剤等に好適に使用することができる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例を示して、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0040】
合成例1
〔化合物A(粗製の燐酸エステル類)の合成〕
オキシ塩化燐(613g)とビスフェノールA(228g)とを塩化マグネシウムを触媒として常圧下で反応させた後、過剰量のオキシ塩化燐を留去し、更にフェノール(376g)を加えて理論量の塩酸が発生するまで減圧下で反応を続けた。反応混合物をキシレンに希釈し、塩酸水溶液で洗浄して触媒を除去した後、減圧下で還流脱水することによって水分を除去し、化合物A(658g)を得た。得られた組成物の酸価は1.02で、淡黄色の粘稠な液体であった。
【0041】
合成例2
〔化合物B(粗製の燐酸エステル類)の合成〕
オキシ塩化燐(460g)とレゾルシン(110g)とを塩化アルミニウムを触媒として常圧下で反応させた後、過剰のオキシ塩化燐を留去し、更にフェノール(329g)を加えて理論量の塩酸が発生するまで減圧下で反応を続けた。反応混合物をキシレンに希釈し、塩酸水溶液で洗浄して触媒を除去した後、減圧下で還流脱水することによって水分を除去し、化合物B (517g)を得た。得られた組成物の酸価は1.96で、淡黄色の粘稠な液体であった。
【0042】
実施例1
合成例1で得られた化合物A(658g)にオルソ蟻酸トリエチル(7.1g)を添加し、120℃で2時間反応させた。これを80℃まで降温し水200gで水洗し、油分を減圧下で蒸留することによって水分を除去し、精製品Aを得た。このものは、酸価が0.04で、淡黄色の粘稠な液体であった。
【0043】
実施例2
合成例1で得られた化合物A(658g)にオルソ酢酸トリエチル(7.8g)を添加し、120℃で2時間反応させた。これを80℃まで降温し水200gで水洗し、油分を減圧下で蒸留することによって水分を除去し、精製品Bを得た。このものは、酸価が0.03で、淡黄色の粘稠な液体であった。
【0044】
実施例3及び4
表1に示す反応温度、反応時間でオルソ有機酸エステルを反応させた以外は全て実施例1と同様に操作し、精製品C及びDを得た。これらは、酸価がそれぞれ0.08及び0.03で、淡黄色の粘稠な液体であった。
【0045】
実施例5
合成例2で得られた化合物B(517g)にオルソ蟻酸トリエチル(4.4g)を添加し、120℃で2時間反応させた。これを80℃まで降温し水200gで水洗し、油分を減圧下で蒸留することによって水分を除去し、これを減圧下で蒸留することによって水分を除去し、精製品Eを得た。このものは、酸価が0.06で、淡黄色の粘稠な液体であった。
【0046】
実施例6
オルソ蟻酸トリエチルを実施例5の1.5倍重量(6.6g)に変え、反応時間を1時間に変えた以外は全て実施例5と同様の操作で精製品Fを得た。このものは、酸価が0.06で、淡黄色の粘稠な液体であった。
【0047】
比較例1
合成例1で得られた化合物より溶媒を減圧留去し、これを精製品Gとした。このものは、酸価が1.02で、淡黄色の粘稠な液体であった。
【0048】
比較例2
合成例1で得られた化合物A(658g)にプロピレンオキシド(7.1g)を添加し、120℃で2時間反応させた。80℃まで降温し水200gで洗浄した後、140℃で30分加熱処理を行った。その後減圧下で蒸留することによって水分を除去し精製品Hを得た。このものは、酸価が0.08で、淡黄色の粘調な液体であった。
【0049】
比較例3
比較例2の加熱処理を行わない操作にした以外は比較例2と同様の操作を行い、精製品Iを得た。このものは、酸価が0.09で、淡黄色の粘調な液体であった。
【0050】
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られた精製品の物性(酸価)及び水を張ったデシケータを恒温槽内に設置して80℃14日間の耐熱試験後の酸価及び、250℃3時間の耐熱試験後の着色(色調)の結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
Figure 0004187353
【0052】
表1 の結果から、本発明の方法で製造された燐酸エステルは、比較例の方法(従来の製造方法)で製造された燐酸エステルに比べて、酸価が低く、耐熱テスト後における酸価の上昇率も低いことから、貯蔵安定性に優れていることが明らかである。更に、耐熱テスト後の着色も比較例の燐酸エステルに比べ少ないことから、樹脂の可塑剤や難燃剤として好適に使用することもできる。更に水熱処理が不要であるため、製造工程も簡便である利点も確認できた。
【0053】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、簡単な操作で、粗製の燐酸エステル類から、酸価が低く、且つ耐熱性、耐加水分解性、貯蔵安定性等の物性に優れた高純度の燐酸エステルを得ることができる。

Claims (7)

  1. 酸価を有する燐酸エステル類をオルソ有機酸エステルで処理することを特徴とする低酸価燐酸エステルの製造方法。
  2. 上記燐酸エステル類が、下記〔化1〕の一般式(1)で表される燐酸エステルである請求項1記載の低酸価燐酸エステルの製造方法。
    Figure 0004187353
    Figure 0004187353
    Figure 0004187353
  3. 上記一般式(1)におけるnが1以上である請求項2記載の低酸価燐酸エステルの製造方法。
  4. 上記一般式(1)におけるR1 、R2 、R4 及びR5 が各々上記一般式(2)で表される基であり、R3 が上記一般式(4)で表される基であり、Bが2,2' −プロピリデンである請求項3記載の低酸価燐酸エステルの製造方法。
  5. 上記一般式(2)で表される基におけるA1 及びA2 並びに上記一般式(4)で表される基におけるA5 、A6 、A7 及びA8 が各々水素原子である請求項4記載の低酸価燐酸エステルの製造方法。
  6. 上記一般式(1)におけるR1 、R2 、R4 及びR5 が各々上記一般式(2)で表される基であり、R3 が上記一般式(3)で表される基である請求項3記載の低酸価燐酸エステルの製造方法。
  7. 上記オルソ有機酸エステルが、オルソ蟻酸、オルソ酢酸若しくはオルソプロピオン酸の炭素原子数1〜4のアルキルエステルである請求項1〜6の何れかに記載の低酸価燐酸エステルの製造方法。
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