JP4181733B2 - パワーステアリングにおけるパワーシリンダの取付構造 - Google Patents
パワーステアリングにおけるパワーシリンダの取付構造 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はトラクタ等のパワーステアリングにおけるパワーシリンダの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
従来トラクタ等には油圧式のパワーステアリング装置を備えた機種があり、一般的に該パワーステアリング装置のパワーシリンダはフロントアクスルケース側に取り付けられ、左右のピストンロッド(シリンダロッド)がナックルアームに連結せしめられている。しかしシリンダロッドの芯決めをしてのパワーシリンダのフロントアクスルケース側への取り付けが比較的困難で、パワーシリンダをフロントアクスルケース側に容易に取り付けることができないという欠点があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明のパワーステアリングにおけるパワーシリンダの取付構造は、フロントアクスルケース1に油圧式のパワーシリンダ11を取り付けたパワーステアリング装置において、フロントアクスルケース1側にパワーシリンダ11を保持する左右の保持部18を設け、パワーシリンダ11のロッドカバー23を上記保持部18の各挿入孔18aに外側から挿入するとともに、上記挿入孔18a内に挿入されるパワーシリンダ11のシリンダチューブ21の両端に上記ロッドカバー23を嵌合し、前記保持部18とロッドカバー23とを一体固定し、前記シリンダチューブ21内と連通するパワーシリンダ11の圧油ポート26をロッドカバー23内にのみ形成してなることを第1の特徴としている。
【0004】
またフロントアクスルケース1の左右方向の略中央に駆動軸2への駆動力伝動用の入力軸16を支持する軸受け部17を設け、該軸受け部17に保持部18を形成せしめたことを第2の特徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1,図2はトラクタ等の作業車両におけるフロントアクスルケース1の平面及び正面部分断面図であり、フロントアクスルケース1は左右両端側に前輪のホイールを取り付けるホイールシャフト2を介して前輪を支持せしめるように構成されている。
【0006】
そしてフロントアクスルケース1内には左右方向の略中央に差動装置(ディファレンシャル装置)3が設けられており、該ディファレンシャル装置3の左右から出力軸4を突出せしめ、ディファレンシャル装置3を介して出力軸4に駆動力を出力せしめ、出力軸4から該出力軸4の端部に連結された縦軸6を介してホイールシャフト2に駆動力を伝動する構造となっている。
【0007】
なお上記フロントアクスルケース1は従来同様、ディファレンシャル装置3及び出力軸4を内装する左右方向の横ケース7と、該横ケース7の左右両端側に固定して設けられて縦軸6を収容する上下方向の縦ケース8と、縦軸6の軸芯を中心に縦ケース8に回動自在に支持されてホイールシャフト2を内装する回動ケース9とを備えている。
【0008】
すなわち縦ケース8がフロントアクスルケース1に対して固定された固定支持部となっており、回動ケース9がホイールシャフト2を介して前輪を支持し、固定支持部(縦ケース8)に縦軸6の軸芯を中心に回動自在に支持された前輪支持部となっている。
【0009】
一方フロントアクスルケース1の後方にはパワーステアリング装置用の油圧式のパワーシリンダ11が設けられており、すなわちステアリングはパワーシリンダ11により油圧アシストされるパワーステアリングとなっている。そしてパワーシリンダ11の左右の両ピストンロッド(シリンダロッド)12が、タイロッドとして回動ケース9に取り付けられたナックルアーム13に連結せしめられている。
【0010】
そしてステアリング装置は、従来同様にハンドルを左右回動操作することによって油圧によりシリンダロッド12を左右スライドさせるように構成されており、シリンダロッド12の左右スライド(ハンドルの左右回動)により、左右の回動ケース9を同期して左右揺動させ、前輪に切れ角を与え、機体を操向せしめる構造となっている。
【0011】
一方横ケース7におけるディファレンシャル装置3の後方側は開口しており、該開口部14にはディファレンシャル装置3への駆動力入力用の入力軸16を支持する軸受け部(キャリヤ)17が着脱自在に取り付けられている。このときキャリヤ17にはパワーシリンダ11を後述するように保持(支持)する保持部18が左右に形成されており、すなわちパワーシリンダ11はキャリヤ17を介してフロントアクスルケース1に取り付けられる。
【0012】
上記パワーシリンダ11は図3に示されるようにピストン19を内装するシリンダチューブ21と、上記ピストン19に取り付けられてシリンダチューブ21の左右から突出する前述のシリンダロッド12と、シリンダチューブ21の左右両端を閉塞してシリンダロッド12をスライド自在に支持するロッドカバー23等を備えており、ロッドカバー23とシリンダチューブ21とは着脱可能に構成されている。
【0013】
そして上記保持部18には、ロッドカバー23の外側からの挿入が可能な挿入孔18aが設けられており、左又は右側のロッドカバー23を左又は右側の保持部18(挿入孔18a)に外側から挿入することによって保持部18とロッドカバー23とをボルト24等を介して一体固定することが可能となっている。
【0014】
これによりロッドカバー23の保持部18(挿入孔18a)への挿入前に、挿入孔18aにシリンダチューブ21を挿入し、その後ロッドカバー23をシリンダチューブ21の端部側に取り付けるように挿入孔18aに外側から挿入して保持部18とロッドカバー23とを一体的に固定することによってパワーシリンダ11が保持部18に保持されて取り付けられる。
【0015】
換言すると保持部18とロッドカバー23との一体固定によってロッドカバー23は保持部18に一体形成され、パワーシリンダ11は保持部18に一体形成される。そしてキャリヤ17をフロントアクスルケース1(横ケース7)に取り付けることで、パワーシリンダ11がフロントアクスルケース1に取り付けられる。
【0016】
なおパワーシリンダ11の圧油のポート26はロッドカバー23に形成されており、該ポート26はロッドカバー23のシリンダチューブ21への取り付けによって、ロッドカバー23の内端面23aを介してシリンダチューブ21内と連通せしめられる。
【0017】
またロッドカバー23の内周面23bとシリンダチューブ21におけるロッドカバー23との嵌合部の外周面21aとの間及びロッドカバー23の内周面23bとシリンダロッド12の外周面12aとの間にはオイルシール27,28,29が介設されており、シリンダチューブ21の端面21bとロッドカバー23の内端面23aとの間に間隙が存在する場合でもオイル漏れ等は発生しない。
【0018】
上記構造により、ロッドカバー23とシリンダチューブ21が分離せしめられ、ロッドカバー23を保持部18に取り付けることによってパワーシリンダ11がキャリヤ17に取り付けられるため、シリンダロッド12の芯決めをしてのパワーシリンダ11のフロントアクスルケース1側への取り付けを着脱自在に容易に行うことができ、パワーシリンダ11の着脱に際して、走行機体やフロントアクスルケース1を持ち上げる等の作業が不要となる。
【0019】
このときロッドカバー23とシリンダチューブ21及びシリンダロッド12との間はオイルシール27,28,29によりオイル漏れが防止されているため、左右のロッドカバー23間の距離(保持部18間の距離)や、シリンダチューブ21の長さ、ロッドカバー23の内端面23aの位置等の誤差を比較的大きくとることができ、上記各部(パワーシリンダ11側及びキャリヤ17側)の加工性や組立性が向上し、寸法管理も容易となる。
【0020】
またシリンダチューブ21は保持部18への取り付け(挿入)時に方向性を要求されず(左右どちらの端部側を左右どちらの保持部18側に挿入しても良く)、シリンダチューブ21の加工性はより高く、さらに左右のロッドカバー23を同一部品とすることで、ロッドカバー23も左右の方向性が要求されないため、パワーシリンダ11の組み付け性はさらに高いものとなる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように構成される本発明の構造によれば、保持部内にパワーシリンダのシリンダチューブを挿入するとともに、保持部の外側からロッドカバーを挿入して、ロッドカバー内にシリンダチューブを挿入することでパワーシリンダがフロントアクスルケース側に取り付けられるため、シリンダロッドの芯決めをしてのパワーシリンダのフロントアクスルケース側への取り付けが容易であるという効果がある。
【0022】
またシリンダチューブの方向性が不要であるため、パワーシリンダの加工性が高く、パワーシリンダの製造を容易且つ低コストで行うことができるという利点もある。さらにロッドカバーとシリンダチューブを別加工することができ、ロッドカバー及びシリンダチューブの寸法管理を比較的正確に行うことができるという効果がある。一方保持部を駆動軸への駆動力伝動用の入力軸を支持する軸受け部に設けることにより、パワーシリンダのフロントアクスルケース側に対する着脱がより容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フロントアクスルケースの平面図である。
【図2】フロントアクスルケースの正面要部断面図である。
【図3】パワーシリンダの平面断面図である。
【符号の説明】
1 フロントアクスルケース
2 ホイールシャフト(駆動軸)
11 パワーシリンダ
16 入力軸
17 キャリヤ(軸受け部)
18 保持部
23 ロッドカバー
Claims (2)
- フロントアクスルケース(1)に油圧式のパワーシリンダ(11)を取り付けたパワーステアリング装置において、フロントアクスルケース(1)側にパワーシリンダ(11)を保持する左右の保持部(18)を設け、パワーシリンダ(11)のロッドカバー(23)を上記保持部(18)の各挿入孔(18a)に外側から挿入するとともに、上記挿入孔(18a)内に挿入されるパワーシリンダ(11)のシリンダチューブ(21)の両端に上記ロッドカバー(23)を嵌合し、前記保持部(18)とロッドカバー(23)とを一体固定し、前記シリンダチューブ(21)内と連通するパワーシリンダ(11)の圧油ポート(26)をロッドカバー(23)内にのみ形成してなるパワーステアリングにおけるパワーシリンダの取付構造。
- フロントアクスルケース(1)の左右方向の略中央に駆動軸(2)への駆動力伝動用の入力軸(16)を支持する軸受け部(17)を設け、該軸受け部(17)に保持部(18)を形成せしめた請求項1のパワーステアリングにおけるパワーシリンダの取付構造。
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