JP4176991B2 - 全回転かま - Google Patents

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望 保科
吉史 西沢
浩充 清水
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Description

【技術分野】
本発明は、家庭用ミシンおよび工業用ミシンなどに備えられる全回転かまに関する。
【背景技術】
典型的な従来の技術の垂直全回転かまは、上下に往復駆動される針の移動経路の軸線に垂直な回転軸線まわりに回転駆動される外かまと、外かま内に装着される内かまと、内かま内に着脱自在に装着されるボビンケースと、ボビン糸が巻回されてボビンケース内に装着されるボビンとを有する。
外かまは、針に挿通された針糸を捕捉する剣先を有し、内周部に軌溝が形成される周壁と、周壁の軸線方向一端部に連なる底壁と、底壁から前記周壁とは反対側に突出して一体的に形成され、ミシンの下軸に周方向に位置決めして固定されるボス部とを有する。外かまの周壁は、針が挿入して干渉することを避けるために切欠きが形成されて周方向に分断され、前記剣先は、外かまの回転方向下流側の端部となる周方向一端部に形成されている。
内かまは、外周部に軌条が形成される周壁と、周壁の軸線方向一端部に垂直に連なる底部と、周壁の軸線方向他端部から半径方向外方に突出して連なるフランジと、底部の中央に開口端側に向けて垂直に立設されるスタッドとを有する。軌条は、針が挿入される領域で、後述の糸越しを可能にするために、周方向に分断されている。フランジにはかま止め凹所が形成されている。この内かまは、底部が外かまの底壁側に配置される状態で外かまに装着され、軌条が外かまの軌溝に嵌まり込み、外かまに対して回転自在に支持され、かま止め凹所にミシンの機体に固定されるかま止め部材の突部が嵌まり込み、外かまの回転に伴って内かまが同一方向に回転することが阻止される。
ボビンケースは、ボビン糸調子ばねが設けられる周壁と、周壁の軸線方向一端部に垂直に連なり、ラッチ機構が設けられる端壁とを有する。このボビンケースは、ボビン糸が巻回されたボビンが収納された状態で、内かまのスタッドにラッチ機構によって係止されて装着される。ボビンケースに収納されたボビン糸は、ボビンから引出され、ボビンケースの周壁と、ボビン糸調子ばねとの間を挿通し、内かまの開放端側を通って上方に導かれている。
垂直全回転かまは、外かまが前記回転軸線まわりに回転駆動され、外かまの回転に同期して往復駆動される針によってもたらされた針糸を剣先によって捕捉し、この針糸のループを内かまの外表面に沿って拡大しながら周囲を通過させて、針糸のループ内を内かまが通過するように糸越しさせ、針糸をボビンから引出されたボビン糸に巻掛け、この状態で図示しない天びんの上昇動作によって針糸が引上げられることによって、針板上の被縫製物を縫製することができるように構成されている。
他の典型的な従来の技術の半回転かまは、ミシンの機体に固定される大かまと、大かま内に装着される中かまと、上下に往復駆動される針の軸線に垂直な回転軸線まわりに揺動駆動されるドライバと、中かま内に着脱自在に装着されるボビンケースと、ボビン糸が巻回されてボビンケース内に装着されるボビンとを有する。
大かまは、内周部に周方向に延びる軌溝が形成されている。中かまは、半円弧に沿って延びる周壁と、周壁の軸線方向一端部に連なる底壁と、底壁に周壁の軸線方向他端部に向けて立設されるスタッドとを有する。この中かまは、軌条が大かまの軌溝に嵌まり込み、大かまに対して回転自在に支持される。
ドライバは、半円弧に沿って延びるドライバ本体と、ドライバ本体と一体的に形成され、ミシンの下軸に周方向に位置決めして固定されるボス部とを有する。このドライバは、ドライバ本体が大かま内の中かまと約180度ずれた位置に配置され、ドライバ本体の周方向両端部が、中かまの周壁の周方向両端部をそれぞれ押圧することができるように構成されている。
ボビンケースは、ボビン糸調子ばねが設けられる周壁と、周壁の軸線方向一端部に垂直に連なり、ラッチ機構が設けられる端壁とを有する。このボビンケースは、ボビン糸が巻回されたボビンが収納された状態で、中かまのスタッドにラッチ機構によって係止されて、中かまに対して回転自在に装着される。このボビンケースは、大かまによって中かまの回転に伴う回転が阻止されている。ボビンケースに収納されたボビン糸は、ボビンから引出され、ボビンケースの周壁と、ボビン糸調子ばねとの間を挿通し、中かまの軸線方向他端部側を通って上方に導かれている。
半回転かまは、ドライバが前記回転軸線まわりに半回転するように揺動駆動され、中かまがドライバによって押圧されて、剣先が上方に配置される位置と剣先が下方に配置される位置とにわたって揺動駆動され、この中かまの揺動に同期して往復駆動される針によってもたらされた針糸を剣先によって捕捉し、この針糸のループを中かまの外表面に沿って拡大しながら中かまの周囲を通過させ、これによって針糸のループをボビンケースの周囲を通過させて糸越しさせ、針糸をボビンから引出されたボビン糸に巻掛け、この状態で図示しない天びんの上昇動作によって針糸が引上げられることによって、針板上の被縫製物を縫製することができるように構成されている。
従来の技術の垂直全回転かまは、剣先が形成される外かまによって、針糸のループが、ボビンケースが装着される内かまの周囲を通過するように、内かまを糸越しさせている。針糸を捕捉してその針糸のループを移動させる外かまは、ミシンの下軸に固定されているので、針糸のループ内を通過することができない。針糸のループは、軌条の外かま回転方向上流側の端部となる糸分け部に巻掛けられて、針糸のループの上下に延びる2つの糸部分を内かまの底部側と開放端側にそれぞれ分けて、内かまを糸越しする。
針糸のループの最下端部が内かまの最下端部を通過するとき、剣先によって捕捉された直後において剣先が形成される剣先形成部の外かま開放端側から上方に延びる針糸のループの糸部分は、内かまの底部側に延び、かつ剣先によって捕捉された直後において剣先形成部の外かまの底部側から上方に延びる針糸のループの糸部分は、内かまの開放端側に延びている。したがって針糸のループは、内かまの上方において交差した状態で、内かまを糸越しする。このように針糸を移動させる外かまが針糸のループ内を通過することができない垂直全回転かまでは、内かまを糸越しするときに、針糸のループが内かまの上方で交差されてしまい、針糸にねじれが生じやすい。
従来の技術の半回転かまは、剣先が形成される中かまによって、針糸のループにボビンケースを糸越しさせている。針糸を捕捉してその針糸のループを移動させる中かまは、ミシンの下軸に固定されるドライバとは別体であるので、針糸のループ内を通過することができる。針糸のループは、針糸のループの上下に延びる2つの糸部分を中かまの底部側と開放端側にそれぞれ分けて、中かまが針糸のループ内を通過し、これに伴ってボビンケースが針糸のループ内を通過するように糸越しさせている。
このような半回転かまでは、針糸のループの最下端部がボビンケースの最下端部を通過するとき、剣先によって捕捉された直後において剣先が形成される剣先形成部の中かま開放端側から上方に延びる針糸のループの糸部分は、中かまの開放端側に延び、かつ剣先によって捕捉された直後において剣先形成部の中かまの底部側から上方に延びる針糸のループの糸部分は、中かまの開放端側に延びている。したがって針糸のループは、中途部で交差することなく略U字状に拡大されて、中かまおよびボビンケースを糸越しする。このように針糸を移動させる中かまが針糸のループ内を通過することができる半回転かまは、前述の垂直全回転かまのように針糸のループが交差しないので、針糸にねじれが生じない。
垂直全回転かまの課題を解決することができる半回転かまでは、中かまを押圧するドライバが半回転駆動されているので、ドライバは、1サイクルの動作中で2度停止しなければならず、運転速度の高速化が困難である。
したがって本発明の目的は、針糸がねじれを生じることなくボビン糸に巻掛けられ、かつ運転速度の高速化を図ることができる全回転かまを提供することである。
【発明の開示】
請求項1記載の本発明は、ミシンの機体に固定され、内周部に周方向に延びる軌溝が形成される大かまと、
上下に往復駆動される針によってもたらされる針糸を捕捉する剣先を有し、外周部に周方向に延びる軌条が形成され、この軌条が前記軌溝に嵌まり込んで大かまに回転自在に装着される中かまと、
針の上下動に同期して予め定める回転方向に連続的に回転駆動され、この回転によって前記中かまを押圧して回転させるドライバと、
ボビン糸が収納され、中かまに着脱自在に装着されるボビンケースとを含むことを特徴とする全回転かまである。
本発明に従えば、針糸を捕捉する剣先を有する中かまは、大かまに装着されて回転自在であり、ドライバによって押圧されて、針の上下動に同期して予め定める回転方向に連続的に回転し、この中かまには、ボビン糸が収納されるボビンケースが装着される。ボビンケースからボビン糸が引出された状態で、中かまが回転され、剣先によって針糸が捕捉され、この針糸のループを中かまの外表面に沿って拡大し、針糸のループ内をボビンケースが通過するように、針糸のループにボビンケースを糸越しさせて、針糸をボビン糸に巻掛け、縫い目を形成することができる。針糸を捕捉し、この針糸のループを拡大しながら移動させる中かまは、別体に形成されるドライバによって回転されるので、針糸は、ボビンケースを糸越しするとき、中かまを糸越しすることができる。したがって針糸のループは、中途部で交差することなく、略U字状に拡大された状態で糸越しすることができ、針糸はねじれを生じることなく、ボビン糸に巻掛けられる。さらにドライバは、予め定める回転方向に連続的に回転駆動され、これに伴って中かまは連続的に回転され、ドライバおよび中かまは、1サイクルの動作中に停止することがないので、全回転かまを高速で運転することができる。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の発明の構成において、中かまは、基端部付近で固定されるばね部材を有し、
ドライバは、ばね部材の遊端部または遊端部付近を押圧することを特徴とする。
本発明に従えば、ドライバは、中かまのばね部材の遊端部または遊端部付近を押圧し、ドライバの回転力は、ばね部材から中かまに伝えられ、中かまが回転される。これによってドライバが連続的に回転駆動されるとき、ばね部材は、弾性変形動作およびこの弾性変形の回復動作を周期的に繰返し、これによってドライバとばね部材の遊端部または遊端部付近とは、周期的に当接および離間する。針糸のループは、中かまを糸越しするにあたって、ドライバとばね部材の遊端部または遊端部付近とが離間したときに、ドライバとばね部材の遊端部または遊端部付近との間の隙間を通過することができる。したがって針糸のループが糸越しするとき、針糸が中かまとドライバとに挟まれて引っ掛かってしまうことを防ぐことができ、針糸のループは、円滑に糸越しすることができる。また万一針糸が中かまとドライバとによって挟まれてしまったとき、針糸は、ばね部材を弾発的に変形させて、ドライバとばね部材との間を通過することができる。したがって針糸が糸切れを生じてしまうことがない。
請求項3記載の本発明は、請求項1記載の発明の構成において、ドライバの回転軸線は、中かまの回転軸線に対して、偏心していることを特徴とする。
本発明に従えば、ドライバと中かまとの回転軸線の偏心によって、ドライバが中かまを押圧する位置が中かまの半径方向に変化し、ドライバから中かまに伝達されるトルクが周期的に変化する。これによってトルクの低い時点で、ドライバと中かまとの間を針糸ループに通過させることができる。
請求項4記載の本発明は、請求項1記載の発明の構成において、大かまには、軌溝に臨んで大かまの軸線方向に突出する凸部が形成され、
中かまの軌条には、中かまの軸線方向に突出し、大かまに形成される凸部に中かまの半径方向外方側から係止される凸部が形成されることを特徴とする。
また大かまの軌溝に臨んで形成される凸部と、中かまの軌条に形成される凸部とが係止されて、中かまが周方向に案内される。これによって中かまは、回転時に半径方向に振動することが防がれ、安定して回転することができる。
請求項5記載の本発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の構成において、中かまは、軌条が形成される周壁を有し、この周壁には、針が挿入される領域に針落ち穴が形成されることを特徴とする。
また中かまは、軌条が形成される周壁を有し、剣先によって捕捉された針糸のループは、周壁に案内されて拡大されながら中かまの周囲を移動し、これによって中かまおよびボビンケースを容易に糸越しすることができる。この周壁には、針が挿入される針落ち穴が形成され、針と中かまとが干渉することを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、図面を参考にして、本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施の一形態の全回転かま1を示す断面図であり、図2は図1の左側から見て示す全回転かま1を示す正面図である。全回転かま1は、大かま2と、中かま3と、ドライバ4と、ボビンケース5と、ボビン6とを有し、この全回転かま1は、図示しないミシンベッドに設けられる針板の下方に配置される。大かま2は、ミシンの機体に固定され、内周部に周方向に延びる軌溝7が形成される。中かま3は、上下に往復駆動される針8によってもたらされる針糸9を捕捉する剣先10を有し、外周部に周方向に延びる軌条11が形成され、この軌条11が前記軌溝7に嵌まり込んで大かま2に回転自在に装着される。ドライバ4は、針8の上下動に同期して予め定める回転方向Aに連続的に回転駆動され、この回転によって中かま3を押圧して回転させる。ボビンケース5は、中かま3に着脱自在に装着される。ボビン6は、ボビン糸12が巻回されて、ボビンケース5に装着され、これによってボビンケース5にボビン糸12が収納される。
大かま2は、その軸線L1が、鉛直である針8の移動経路の軸線L2に対して垂直となるように、水平に配置された状態で固定され、軌溝7は、軸線L1まわりに周方向に延び、半径方向内方に開放している。大かま2は、大かま本体14と、大かま本体14に着脱自在に固定される中かま押さえ15とを有し、中かま押さえ15を大かま本体14から取外すことによって、軌溝7は軸線方向一方に開放する。
図3は中かま3を示す正面図であり、図4は図3右側から見て中かまを示す側面図であり、図5は図3の上側から見て示す平面図であり、図6は図3の裏側から見て示す背面図である。図1および図2を併せて参照して、中かま3は、その軸線を大かま2の軸線L1と一致させて(以下、中かま3の軸線も符号L1を付す)、大かま2に装着され、軌条11は、軸線L1まわりに周方向に延び、半径方向外方に突出している。中かま3は、外周部に軌条11が形成される周壁17と、この周壁17の軸線方向一端部に連なって、軸線L1に垂直な仮想平面に沿って一体的に形成される底壁18と、底壁18の中央部から軸線L1沿って周壁17の軸線方向他端部に向けて立設されるスタッド19とを有し、底壁18と本体側の軸線方向他端部で開放する。
周壁17は、周方向全周に延びており、軸線方向の中央から底壁18側の周壁部20と、軸線方向の中央から開放端側の周壁部21とを有する。底壁側周壁部20は、底壁18に連なって形成されている。底壁側周壁部20の周方向に関して剣先10が形成される付近の領域S1,S2では、円筒状に形成され、周方向に関して各領域S1,S2を除く残余の領域では、軸線方向に底壁18から遠ざかり開放端に向かうにつれて拡径する円錐台状に形成される。
底壁側周壁部20の剣先10が形成される位置の周方向両側に延びる領域S1では、底壁18寄りの部分の外周面は、各領域S1,S2を除く残余の領域の円錐台状の外周面と同様の外周面に形成され、領域S1の中かま3を背面側から見て反時計まわり方向B上流側に、底壁側周壁部20の領域S1に連なる底壁側周壁部20の領域S2では、領域S1と同様に底壁18寄りの部分の外周面が円錐台状に形成されるとともに、中かま開放端寄りの部分の外周面は、前記矢符Bで示す方向上流側に向かうにつれて各領域S1,S2を除く残余の領域の円錐台状の外周面に近づくように形成される。円筒状に形成される領域S1,S2は、周方向に関して剣先10が形成される位置から矢符B方向上流側にずれた位置を中心にして、周方向に約60度の範囲である。このような底壁側周壁部20の少なくとも底壁18寄りの部分は、周方向全周に滑らかに延び、その外周面は、開放端から底壁18に向かうにつれて縮径する円錐台状に形成される。
開放端側周壁部21は、底壁側周壁部20の底壁18に連なる側とは反対側の端部に連なっており、軸線方向に底壁18から遠ざかり開放端に向かうにつれて縮径円錐台状に形成され、周方向に関して、剣先10が形成される位置の周方向両側の領域S3において底壁側周壁部20寄りの部分に半径方向に貫通する針落ち穴22が形成されている。この針落ち穴22が形成される領域S3は、周方向に関して剣先10が形成される位置から中かま3を正面側から見て時計まわり方向となる矢符B方向下流側にずれた位置を中心にして、周方向約220度の範囲である。このような開放端側周壁部21の少なくとも開放端寄りの部分は、周方向全周に滑らかに延び、その外周面は、底壁18から開放端に向かうにつれて縮径する円錐台状に形成される。
周壁17は、このような各周壁部分20,21を有し、軸線方向中央部が半径方向外方に膨出する形状を有している。軌条11は、このような周壁17の軸線方向中央部に、半径方向外方に突出して形成される。この軌条11は、周方向に関して剣先10が形成される位置付近の領域S4で切欠かれて分断されており、残余の領域S5〜S7では、周方向に連続して延びている。軌条11が切欠かれる領域S4は、周方向に関して剣先10が形成される位置を中心にして、周方向に約30度の範囲である。
軌条11は、軸線L1を含む仮想平面で切断した断面の形状が略長方形状であって、内周側部分28と、外周側部分29とを有し、外周側部分29は、内周部分28よりも内かま開放端側に突出している。外周部分29の軸線方向の幅は、周方向両端部寄りの各領域S5,S6の幅が、これら各領域S5,S6間の周方向中間部の領域S7の幅よりも小さく、したがって各領域S5,S6は、内周部分28に対する突出量が、領域S7の突出量に比べて小さい。軌条が切欠かれる領域S4と、外周部分29の幅が小さい各領域S5,S6とを合わせた領域は、周方向に関して針落ち穴22が形成される領域S3とほぼ一致している。
この軌条11の外周面となる外周部分29の外周面は、円筒面に形成され、軌条11の底壁18側の端面となる各部分28,29の底壁側の端面は、面一の軸線L1に垂直な平面に形成される。また軌条11の内かま開放端側の端面を構成する内周部分28の内かま開放端側の端面は、軸線L1に垂直な平面に形成され、軌条11の内かま開放端側の端面を構成する外周部分29の内かま開放端側の端面は、各領域S5,S6の領域S7寄りの端部では傾斜して形成され、この端部以外の残余の領域では、軸線L1に垂直な平面に形成される。
開放端側周壁部21の針落ち穴22に底壁18側から臨む部分の端面は、軌条11の外周部分29の各領域S5,S6の中かま開放端側の端面と同一面に形成される。また軌条11が切欠かれる領域S4では、開放端側周壁部21の底壁18側の部分が円筒状に形成され、したがって軌条11が切欠かれる領域S4では、軸線方向両端部間の中間部における各周壁部20,21の外周面が軸線L1まわりの同一の円筒面に形成される。
周壁17には、矢符B方向下流側の端部となる軌条11の周方向一端部25から、さらに矢符B方向に突出して、剣先形成部26が一体に形成され、この剣先形成部26に剣先10が形成される。この剣先形成部26は、軌条としての機能も有している。この剣先形成部26は、矢符B方向および中かま3の軸線方向に底壁18から中かま開放端に向かう方向に先細状に形成される。剣先形成部26の外周面は、軌条11の外周面と同一の円筒面に形成され、中かま開放端側の端面は、内周部分が軌条11の内周部分28と同一の平面に形成され、外周部分が基端部側で軌条11の外周部分の29の領域S5,S6と同一の平面に形成され、先端部側で軌条11の外周部分29の領域S7と同一の平面に形成され、底部側の端面は、基端部側で軌条11の底壁側の端面と同一の平面に形成され、先端部側で矢符B方向に向かうにつれて底壁18から中かま開放端に向かうように傾斜して形成される。この剣先形成部26の先端に剣先10が形成され、剣先10は、軌条11の外周部分29の領域S7における中かま開放端側の端面を含む平面と、軌条11の外周面を含む円筒面とが交差する円上に位置する。
また中かま3は、ばね部材35を有し、このばね部材35は、周方向に分断される軌条11の周方向両端部25,38間に形成される凹所40に設けられる。ばね部材35は、略L字状であり、基端部側の部分36が周方向に沿って配置され、軌条が切欠かれる領域S4の円筒状に形成される周壁17の外周部に、ビスなどによって固定され、この状態で、遊端部側の部分37が、半径方向外方に突出している。遊端部側の部分37は、軌条11の周方向他端部38を含む周壁の凹所40に矢符B方向とは逆方向に臨む矢符B方向上流側の端部との間に隙間T1をあけて配置され、これによってばね部材35は、矢符B方向に弾発的に変形することができる。このばね部材35は、中かま3を軸線L1まわりに回転させたときの軌条の移動経路から軸線方向および半径方向外方に突出しないように配置されている。
底壁18は、円板上であり、周方向全周にわたって周壁17の底壁側周壁部20に一体に連なっている。スタッド19は、底壁18に一体に連なって、底壁18に対して垂直に立設される。このスタッド19は、略円柱状であり、先端部に周方向に延びる係止溝32が形成されている。このような中かま3は、周壁17、底壁18、およびスタッド19が、一体に形成され、ばね部材35は、ばね鋼などから成る。
図7は、大かま2および中かま3を簡略化して示す水平断面図である。大かま2の大かま本体14は、周壁60と、周壁60の軸線方向一端部連なる底部61とを有する。底部61には、軸線方向に貫通する貫通孔62が形成されている。中かま押さえ15は、環状であり、ビスなどによって大かま本体15の周壁60に着脱自在に装着される。この大かま2は、底部61とは反対側が開放されている。
中かま3は、大かま本体14から中かま押さえ15を取外して軌溝7の大かま開放端側を軸線方向に開放し、この状態で、軌条11を軌溝7に嵌まり込ませ、中かま押さえ15を大かま本体14に装着して、抜止めされた状態で大かま2に装着される。中かま3は、底壁18を大かま本体14の底部61寄りに配置して装着されており、大かま2に装着された状態で、軌条11が軌溝7に臨む部分に案内されて、軸線L1まわりに回転自在である。
図1、図2および図7を参照して、ドライバ4は、中かま3を押圧する押圧部42を有するドライバ本体43と、ドライバ本体と一体に形成され、ミシンの下軸44に周方向に位置決めして固定される円筒状のボス部45とを有し、大かま2内に設けられる。ボス部45は、中かま3の背後側に配置され、大かま本体14の貫通孔62を挿通して中かま3付近まで延びている下軸44に固定されている。ドライバ本体43は、略L字状であり、ボス部45の中かま3寄りの端部から半径方向外方に、中かま3の底壁18に沿って延びる基部46と、基部46の半径方向外方の端部から中かまの開放端側に向かって屈曲し、中かま3の開放端に軸線方向に延びる押圧部42とを有する。押圧部42は、先端部分が中かま3の凹所40に嵌まり込んでいる。ドライバ本体43の押圧部42と中かま3の円筒状に形成された周壁17との間、基部43と中かま3の底壁18との間、およびボス部45と中かま3の底壁18との間には、針糸9の太さ(外径)よりも大きな間隔T2,T3をそれぞれ有する隙間が形成されている。このようなドライバ4は、ミシンの下軸45がその軸線L3まわりに矢符Aで示す正面側から見て時計まわり方向に連続的に回動されることによって、同一の軸線L3まわりに同一の方向Aに連続的に回転駆動される。ドライバ4が回転駆動されると、ドライバ本体43の押圧部42の先端部分が、中かま3のばね部材35矢符A方向に押圧し、これによって中かま3がドライバ4の回転方向Aとほぼ同一の矢符B方向に回転される。
ボビンケース5は、図示しないボビン糸調子ばねが設けられる周壁47と、周壁47の軸線方向一端部に垂直に連なり、ラッチ機構48が設けられる端壁49とを有し、端壁49と反対側が開放されている。ラッチ軌溝48は、一直径線方向に変位自在であり、かつこの一直径線に沿って一方にばね付勢され、かつ操作片51によってばね力に抗して変位させることができるラッチ50を有し、ラッチ50の一部をスタッド19の係止溝32に嵌まり込ませ、ラッチ50をスタッド19に係止することができる。ボビンケース5は、その軸線を中かま3の軸線L1と一致させ、端壁49を中かま開放端側に配置して、中かま3対して軸線L1まわりに回転自在に中かま3に装着される。
またボビンケース5は、端壁39から端壁39を含む平面に沿って延出し、先端側部分52が中かま3の周壁17の外方側で、ボビンケース5の開放端側に屈曲する角部53が一体に形成される。ボビンケース5が、中かま3に装着された状態では、角部53が大かま2の中かま押さえ15に形成される図示しない回り止め凹所に嵌まり込み、中かま3の回転に伴う軸線L1まわりの回転が阻止され、角部53が上方に延びる状態で位置決めされている。
このボビンケース5には、ボビン6を装着してボビン6に巻回されるボビン糸12を収納することができ、ボビンケース5は、ボビン6が装着されてボビン糸12を収納した状態で、中かま3に装着される。ボビンケース5に収納されたボビン糸12は、ボビン6から引出され、ボビンケースの周壁47と、ビン糸調子ばねとの間を挿通し、中かまの軸線方向他端部側を通って、さらに角部53の先端側部分52に形成される挿通孔55を挿通し、針板に形成される針穴を通して上方に導かれている。
縫製動作が開始されると、下軸44の回動によってドライバ4が軸線L3まわりに矢符A方向に回転駆動されて、中かま3が軸線L1まわりに矢符B方向に回転されるとともに、下軸44と連動する図示しない上軸の回動によって、針8が中かま3の回転と同期して、軸線L2に沿って上下に往復駆動される。針8には、挿通孔66が形成されており、針糸9が挿通されている。これによって針8が上下に往復駆動されることによって、針8が最下位置付近に配置されたときに、針糸9が剣先10の移動経路にもたらされる。中かま3と針8とは、針8が最下位置を通過してわずかに上方に変位したときに、剣先10の移動経路付近を通過するように、位置決めされており、針8によってもたらされた針糸9は、剣先10によって捕捉される。
剣先10によって捕捉された針糸9は、剣先形成部26によって中かま3の回転方向Bに引き延ばされて針糸のループが形成され、さらにこの針糸のループの上下に延びる2つの針糸部分が、中かま3の底壁側および中かま開放端側をそれぞれ通過するように、針糸9のループが、中かま3の周壁17に案内されて広げられながら、中かま3の周囲を移動する。このように針糸9は、剣先10が最下点付近に達するまでは、正面から見たときに、各軸線L1,L2を含む鉛直な仮想平面よりも右側を通って、中かま3の外表面を滑りながら剣先形成部26によって下方に引き延ばされる。剣先10が最下点付近に達したとき、針糸9は、図示しない天びんによって、正面から見たときに、各軸線L1,L2を含む鉛直な仮想平面よりも左側を通って、上方に引上げされる。このようにして針糸9のループは、中かま3を糸越しすることによって中かま3内に装着されるボビンケース5を糸越しし、針糸9がボビンケース5から引出されたボビン糸12に巻掛けられて、縫い目が形成される。さらに中かま3が回転されて針8の移動経路付近に来たときには、針8によって針糸9が再びもたらされており、前述の動作が繰り返されて、連続して縫い目が形成されて、針板上の被縫製物を縫製することができる。
本発明に従う全回転かま1では、針糸9を捕捉し、この針糸9のループを拡大しながら移動させる中かま3は、別体に形成されるドライバ4によって回転されるので、針糸9は、ボビンケース5を糸越しするとき、中かま3を糸越しすることができる。したがって針糸9のループは、中途部で交差することなく、略U字状に拡大された状態でボビンケース5を糸越しすることができ、針糸9はねじれを生じることなく、ボビン糸12に巻掛けられる。さらにドライバ4は、予め定める回転方向Aに連続的に回転駆動され、これに伴って中かま3は連続的に回転され、ドライバ4および中かま3は、1サイクルの動作中に停止することがないので、全回転かま1は、高速で運転することができ、縫製速度を高くすることができる。
また全回転かま1は、周壁17の開放端側周壁部21に針落ち穴22が形成されており、針糸9を剣先10の移動経路付近にもたらすために、針8が下方に変位されたときに、針8と中かま3の周壁17とが干渉することを防ぐことができる。詳しく述べると、本実施の形態では、中かま3と針8とは、針8が最下点を通過してわずかに上方に変位したとき、剣先10が針8の移動経路付近を通過するように、同期させて設けられており、針8の先端が、中かま3に対して図2に仮想線で示す移動経路70を通るので、この移動経路70が周壁部21と交差しないように、前述のような領域S3に針落ち穴22が形成されており、中かま3と針8との干渉が防がれる。また針8は、軌条11の近傍を上下に移動するので、針落ち穴22が形成される領域S3とほぼ一致する領域S4〜S6において、軌条11が切欠かれるか、または軌条11の外周部分29の幅が小さく選ばれ、これによっても中かま3と針8との干渉を防ぐことができる。ここで剣先形成部26の外周部分の先端側の部分は、中かま開放端側の端面が領域S7と同様に中かま開放端側に突出しているけれども、この剣先形成部26は、針8に形成される凹所を通過するので、針8と干渉することはない。
さらに本実施の形態では、中かま3の周壁17は、軸線方向中央部が残余の部分よりも半径方向外方に膨出しており、この軸線方向中央部分から軸線方向両端部に向かうにつれて縮径する円錐台状に形成される各周壁部20,21を有しており、軸線方向両端部に向かうにつれて縮径する円錐台状の外周面を有している。しかも針糸9を補足する剣先10が形成される剣先形成部26は、半径方向外方に膨出した軸線方向中央部に形成されており、剣先10によって補足された針糸9のループは、上下に延びる2つの針糸部分が周壁17の外周面によって底壁18側および中かま開放端側にそれぞれ円滑に案内されて拡大される。したがって針糸9のループは、中かま3を円滑に糸越しすることができる。さらに各周壁部20,21は、少なくとも周壁17の軸線方向両端部に位置する部分が、周方向全周に連続して延び、その外周面が前述のような円錐台状に形成されるので、針糸9のループが中かま3を糸越しするときに、引っ掛かってしまうことが防がれる。さらに各周壁部20,21の円錐台状に形成される外周面の軸線L1に対してそれぞれ成す角度θ1,θ2は、たとえば約45度〜約48度の同一の角度であり、各周壁部20,21によって案内される針糸9のループの各針糸部分は、中かま3の軸線方向に対応している底部側の位置と中かま開放端側の位置とをほぼ同一のタイミングで通過させて糸越しすることができる。
また全回転かま1は、ドライバ4が中かま3のばね部材35の遊端部側の部分37を押圧して、中かま3が回転される。これによってドライバ4が連続的に回転駆動されて中かま3が回転されるとき、ばね部材35は、弾性変形動作およびこの弾性変形の回復動作を周期的に繰返し、これによってドライバ4とばね部材35の遊端部側の部分37とは、図8に示すように、全回転かま1の動作の1サイクルt1中に、離間している時間と当接している時間t2とを有して、周期的に当接および離間する。針糸9のループは、中かま3を糸越しするにあたって、ドライバ4とばね部材35の遊端部側の部分37とが離間したときに、ドライバ4とばね部材35の遊端部側の部分37との間の隙間を通過することができる。したがって針糸9のループが中かま3を糸越しするとき、針糸9が中かま3とドライバ4とに挟まれて引っ掛かってしまうことを防ぐことができ、針糸9のループは、円滑に糸越しすることができる。また万一針糸9が中かま3とドライバ4とによって挟まれてしまったとき、針糸9は、ばね部材35を弾発的に変形させて、ドライバ4とばね部材35との間を通過することができる。したがって針糸9が糸切れを生じてしまうことがない。
またばね部材35のばね定数を選択することによって、ドライバ4の押圧部42の先端部分が、ばね部材35の遊端部側の部分37に当接している時間t2を選択することができる。
また全回転かま1は、ドライバ4の回転軸線L3は、中かま3の回転軸線L1に対して偏心している。本実施の形態では、軸線L3は、軸線L1に対して、正面側から見たときに右斜め下方にわずかにずれるように、偏心している。このように各軸線L1,L3を偏心させることによって、ドライバ4が中かま3を押圧する位置が中かま3の半径方向に変化し、ドライバ4から中かま3に伝達されるトルクが周期的に変化する。これによってトルクの低い時点で、ドライバと中かまとの間を針糸ルーズに通過させることができる。
さらに各軸線L1,L3の偏心方向および偏心量を選択することによって、全回転かま1の動作の1サイクル中におけるドライバ4の押圧部42とばね部材35の遊端部側の部分37とが離間するタイミング選択することができる。したがって針糸9が天びんによって上方に引き上げられ、ドライバ4とばね部材35との間を針糸が通過するとき、ドライバ4の押圧部42とばね部材35の遊端部側の部分37との間が確実に離間するようにすることが可能である。
また全回転かま1は、中かま3が、軌条が形成される周壁を有し、剣先によって捕捉された針糸のループは、周壁に案内されて拡大されながら中かまの周囲を移動し、これによって中かまおよびボビンケースを容易に糸越しすることができる。この周壁には、針が挿入される針落ち穴が形成され、針と中かまとが干渉することを防ぐことができる。
図9は図7のセクションIXを拡大して示す断面図である。全回転かま1は、上述のように中かま3が別体のドライバ4によって回転される構成であり、中かま3は、ミシンの下軸などに固定されていないので、大かま2内で軸線L1に垂直な半径方向に変位しやすい。これによって中かま3は、ドライバ4によって回転されるとき、半径方向に振動してしまう。また軌条11に針落ちのための分断部分を形成しているので振動が発生しやすい。この振動を防ぐために、全回転かま1は、大かま2および中かま3に、凸部72,73をそれぞれ形成される。
大かま2には、中かま押さえ15に、凸部72が形成される。この凸部72は、軌溝9の半径方向内方側の部分に、軸線方向に大かま本体14の底部61側に向かって突出している。凸部72は、周方向に延びており、したがって軌溝7は、この凸部72の半径方向外方側に周方向に延びる凹所74を有する。このように大かま2の軌溝7に大かま開放端側から臨む端面となる中かま押さえ15の軌溝7に臨む端面は、半径方向内方側が半径方向外方側よりも大かま2の底部61寄りに突出し、かつ軸線L1に垂直な平面に形成される。凸部72の半径方向外方側の外周面75は、軸線L1まわりの円筒面に形成されている。また軌溝7に半径方向外方から臨む大かま本体14の内周面は円筒面に形成され、軌溝7に大かま2の底部61側から臨む端面は、軸線L1に垂直な平面に形成される。
また中かま3の軌条11は、上述のように内周部分28と外周部分29とを有し、外周部分29は、内周部分28よりも中かま開放端側に突出しており、これによって中かま3の軌条11には、半径方向外方側に凸部73形成される。凸部73は、中かま3の軸線方向に中かま開放端側に向かって突出している。この凸部73は、周方向に延びており、したがって軌条11には、凸部73の半径方向内方側に周方向に延びる凹所76が形成される。凸部73の半径方向内方側の内周面77は、軸線L1まわりの円筒面でに形成される。
軌条11は、凸部73が凹所74に嵌まり込み、凸部72が凹所76に嵌まり込む状態で、軌溝7に嵌まり込む。このように軌条11が軌溝7に嵌まり込んで、中かま3が大かま2に装着されて、中かま3がドライバ4によって回転されるとき、中かま3の凸部73の内周面77が大かま2の凸部72の外周面に支持されて、中かま3の凸部73は、大かま2の凸部72に中かま3の半径方向外方側から係止される。凸部72の外周面75の外径は、凸部73の内周面77の内径よりもわずかに小さく選ばれており、中かま3が大かま2に装着された状態で、各面75,77間の間隔は、100分の2〜100分の3mm程度と小さく、これによって中かま3は、半径方向の変位が阻止された状態で、周方向に円滑に案内される。したがって中かま3は、回転時に半径方向の振動が防止されて、軸線L1まわりに安定して回転され、大きなかま音の発生が防止されるとともに、針糸9が全回転かま1の各サイクルにおいて一定の挙動を示し、均質な縫い目を形成させることができる。
図10は、本発明の実施の他の形態の全回転かま1aの大かま2aおよび中かま3aを簡略化して示す断面図である。本実施の形態の全回転かま1aは、図1〜図9を参照して上述した全回転かま1と類似の構成を有しており、この全回転かま1と同様の構成を有する部分は、同一の参照符号を付して説明を省略し、異なる構成についてだけ説明する。全回転かま1では、大かま2に凸部72が形成され、中かま3に凸部73が形成されたけれども、全回転かま1aでは、大かま2aの軌溝7aは、軸線L1を含む平面で切断した断面形状が矩形状であり、中かま3a軌条11aは、軸線L1を含む平面で切断した断面形状が矩形状である。換言すれば、全回転かま1aは、全回転かま1に形成された各凸部72,73を有していない。この全回転かま1aは、全回転かま1において各凸部72,73によって達成された効果を除く残余の効果を同様に達成することができる。
このような全回転かま1は、従来の技術の項で述べたような既存の半回転かまおよびそれが備えられるミシンを少し変更するだけで、実現することができる。全回転かま1では、既存の大かまの中かま押さえに凸部72を形成すること、既存の中かまおよびドライバを、上述のような中かま3およびドライバ4に交換すること、および既存のミシンの下軸を駆動するための駆動系から回転を半回転に変換するための機構を取除くことをすればよく、ミシンを大きく改造する必要はない。
上述の各形態は、本発明の実施の形態の例に過ぎず、本発明の範囲内で他の構成に変更することができる。たとえば針8の移動経路の軸線L2と中かま3の回転軸線L1とは、直交していなくてもよい。またばね部材35は、上述のような板ばねに代えて、圧縮コイルばね、引張りコイルばねおよび皿ばねなどの他のばねを用いてもよく、またばね単品ではなく、ばねを保持するための部材など他の部品を組み合わせて構成されるばね手段を用いるようにしてもよく、同様の効果を達成することができる。また大かま2および中かま3に形成される各凸部72,73は、大かま2の底部側となる中かま3の底壁18側に形成されてもよく、軸線方向両側に形成されてもよく、同様の効果を達成することができる。また中かま3の回転軸線L1とドライバ4の回転軸線L3とは同一に配置されてもよい。さらに中かま3の各周壁部20,21の軸線L1に対する傾斜角度θ1,θ2を異なるように選ぶなど、周壁17を軸線方向中央部に位置する軌条11に関して非対称に形成して、針糸9のループの上下に延びる各針糸部分の通過タイミングを、底壁18側と中かま3開放端側で異ならせるようにしてもよい。また中かま3の周壁17を図4に仮想線80で示すように、略円筒状にして、軸線方向両端部に丸みを付けた形状として、中かま3の全体の外径寸法を大きくすることなく、装着可能なボビンケース5の外径を大きくして、ボビン糸12の収納量を多くしてもよい。周壁17をこのように略円筒状にしても、軸線方向両端部が丸みを有しているので、針糸9は、底壁18側および中かま開放端側に円滑に案内されて、円滑な糸越しを達成することができる。このように全回転かま1,1aの細部の構成は、適宜変更することが可能である。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。したがって、前述の実施の形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は、請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。
さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
請求項1記載の本発明によれば、針糸を捕捉し、この針糸のループを拡大しながら移動させる中かまは、別体に形成されるドライバによって回転されるので、針糸は、ボビンケースを糸越しするとき、中かまを糸越しすることができる。したがって針糸のループは、中途部で交差することなく、略U字状に拡大された状態で糸越しすることができ、針糸はねじれを生じることなく、ボビン糸に巻掛けられる。さらにドライバは、予め定める回転方向に連続的に回転駆動され、これに伴って中かまは連続的に回転され、ドライバおよび中かまは、1サイクルの動作中に停止することがないので、全回転かまを高速で運転することができる。
請求項2記載の本発明によれば、ドライバが連続的に回転駆動されるとき、ばね部材は、弾性変形動作およびこの弾性変形の回復動作を周期的に繰返し、これによってドライバとばね部材の遊端部または遊端部付近とは、周期的に当接および離間する。針糸のループは、中かまを糸越しするにあたって、ドライバとばね部材の遊端部または遊端部付近とが離間したときに、ドライバとばね部材の遊端部または遊端部付近との間の隙間を通過することができる。したがって針糸のループが糸越しするとき、針糸が中かまとドライバとに挟まれて引っ掛かってしまうことを防ぐことができ、針糸のループは、円滑に糸越しすることができる。また万一針糸が中かまとドライバとによって挟まれてしまったとき、針糸は、ばね部材を弾発的に変形させて、ドライバとばね部材との間を通過することができる。したがって針糸が糸切れを生じてしまうことがない。
請求項3記載の本発明によれば、ドライバが中かまを押圧する位置が中かまの半径方向に変化し、ドライバから中かまに伝達されるトルクが周期的に変化する。これによって中かまの回転速度を周期的に変化させることができ、周方向に関する剣先の通過タイミングを変化させることができる。
請求項4記載の本発明によれば、また大かまの軌溝に臨んで形成される凸部と、中かまの軌条に形成される凸部とが係止されて、中かまが周方向に案内される。これによって中かまは、回転時に半径方向に振動することが防がれ、安定して回転することができる。
請求項5記載の本発明によれば、また中かまは、軌条が形成される周壁を有し、剣先によって捕捉された針糸のループは、周壁に案内されて拡大されながら中かまの周囲を移動し、これによって中かまおよびボビンケースを容易に糸越しすることができる。この周壁には、針が挿入される針落ち穴が形成され、針と中かまとが干渉することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
本発明のこれらの目的とそれ以外の目的と、特色と利点とは、下記の詳細な説明と図面とから一層明確になるであろう。
図1は、本発明の実施の一形態の全回転かま1を示す断面図である。
図2は、全回転かま1の正面図である。
図3は、中かま3の正面図である。
図4は、中かま3の側面図である。
図5は、中かま3の平面図である。
図6は、中かま3の背面図である。
図7は、大かま2および中かま3を簡略化して示す水平断面図である。
図8は、ドライバ4とばね部材35との当接および離間関係を示すグラフである。
図9は、図7のセクションIXを拡大して示す断面図である。
図10は、本発明の実施の他の形態の全回転かま1aの大かま2aおよび中かま3aを簡略化して示す断面図である。

Claims (4)

  1. ミシンの機体に固定され、内周部に周方向に延びる軌溝が形成される大かまと、
    外周部に周方向に延びかつ周方向に分断される軌条が形成され、この軌条が前記軌溝に嵌まり込んで大かまに回転自在に装着され、剣先形成部が形成され、この剣先形成部の先端に形成される剣先が上下に往復駆動される針によってもたらされる針糸を捕捉する中かまと、
    針の上下動に同期して予め定める回転方向に連続的に回転駆動され、この回転によって前記中かまを押圧して、中かまの軸線まわりに回転させるドライバと、
    ボビン糸が収納され、中かまに着脱自在に装着されるボビンケースとを含み、
    中かま回転方向下流側に位置する軌条の周方向一端部から中かま回転方向に突出して剣先形成部が形成され、この剣先形成部の先端に剣先が形成され、
    大かまには、軌溝に臨んで大かまの軸線方向に突出する凸部が形成され、この凸部の半径方向外方側に周方向に延びる凹所が形成され、
    中かまの軌条は、内周部分と外周部分とを有し、外周部分は内周部分よりも中かま開放端側に突出し、この外周部分によって凸部が形成され、この凸部の半径方向内方側に周方向に延びる凹所が形成され、
    大かまの凸部は、中かまの軌条の凹所に嵌まり込むとともに、中かまの軌条の凸部は、大かまの凹所に嵌まり込み、かつ大かまの凸部に中かまの半径方向外方側から係止され、
    軌条の外周部分は、周方向両端部寄りの各領域における内周部分に対する突出量が、周方向両端部寄りの各領域間の周方向中間部の領域における内周部分に対する突出量が小さく、剣先は、軌条の外周部分の周方向中間部の領域の中かま開放端側の端面を含む平面上に形成され、
    軌条の外周部分の周方向両端部寄りの各領域寄りも中かま開放端側に突出する剣先形成部は、針に形成される凹所を通過することを特徴とする全回転かま。
  2. 中かまは、基端部付近で固定されるばね部材を有し、
    ドライバは、ばね部材の遊端部または遊端部付近を押圧することを特徴とする請求項1記載の全回転かま。
  3. ドライバの回転軸線は、中かまの回転軸線に対して、偏心していることを特徴とする請求項1記載の全回転かま。
  4. 中かまは、軌条が形成される周壁を有し、この周壁には、軌条の中かま開放端側に針が挿入される領域に針落ち穴が形成され、針落ち穴に中かま底部側から臨む端面は、剣先付近の領域における軌条の外周部の中かま開放端側の端面と同一平面上に形成されることを特徴とする請求項1記載の全回転かま。
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