JP6027632B2 - 垂直全回転かま - Google Patents

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Description

本発明は、本縫いミシンおよび刺繍縫いミシンなどに装備される垂直全回転かまに関する。
図14は従来技術の垂直全回転かま1の正面図であり、図15は図14の切断面線XIV−XIVから見た垂直全回転かま1の断面図であり、図16は図14の上方から見た垂直全回転かま1の平面図である。このような垂直全回転かま1は、たとえば特許文献1に示されている。なお、図14において、図解を容易にするため、ボビン6は省略されている。
従来技術の垂直全回転かま1は、本縫ミシンまたは刺繍縫いミシンなどのミシンのベッド内に配設されて下軸2に固定される外かま3と、外かま3内に収容される内かま4と、内かま4に着脱自在に装着されるボビンケース5と、下糸T1が巻回され、ボビンケース5に収容された状態で前記内かま4内に保持されるボビン6とを備える。
下軸2は、縫製時に水平な軸線L1まわりに一方向Aに回転駆動され、したがって外かま3が一方向Aに回転駆動される。外かま3は、前記一方向Aに向かって先細状の剣先部7を有する。
剣先部7は、軸線L1まわりに二巡するごとに、図示しない縫い針に挿通された上糸を捕捉して上糸ループを形成し、この上糸ループを内かま4の外表面に沿って糸越しさせる。このとき、ボビン6から引き出された下糸T1に上糸が係合して、布などの被縫製物に縫目が形成される。
ボビンケース5は、略円筒状の周壁部10と、周壁部10の一端部に開口11が形成されるように、周壁部10の軸線に垂直な方向に延びる端壁部12と、端壁部12から前記開口11側へ突出する螺旋状の下糸案内部13とを備える。
下糸案内部13には、ボシンケース5から引き出された下糸T1が、前記端壁部12からミシンベッドの針落ち孔に向けて、すなわち下糸案内部13を下から上へ挿通される。
内かま4は、周壁部15、周壁部15の開放端側となる軸線方向一端部に設けられるフランジ部16と、周壁部15の軸線方向他端部に設けられ、ブリッジとも呼ばれる底部17と、周壁部15の外周面に周方向に延びて設けられる略C字状の軌条18とを有する。
フランジ部16には、基端部がミシンの機体に連結される回り止め部材19の突部19が嵌まり込む。これによって、縫製時において、外かま3の一方向Aへの回転に追従して内かま5が回転することが阻止されている。
外かま3は、前述の剣先部7と、周壁部21とを有し、周壁部21の内周には前記軌条18が摺動可能な軌溝22が形成される。
このように、下糸T1を下糸案内部13に挿通することによって、縫製時の下糸T1の大きな変位および大きな張力変化を抑制し、下糸T1の糸切れ、糸玉など発生を防止し、縫い質の向上が図られている。
特開2004−41446号公報
前記従来技術では、ボビンケース5の端壁部12に設けられる下糸案内部13が螺旋状に形成されるので、縫製時に、上糸ループを形成して内かま4およびボビンケース5の表面に沿って移動する上糸の張架部分が、糸越しの途中で下糸案内部13に引っ掛かり、上糸の糸切れ、糸玉などが発生して、縫製動作を中断しなければならず、質のよい縫い目を安定して形成することができないという問題がある。
本発明の目的は、縫製時に上糸が糸越しの途中で下糸案内部に引っ掛かかるという不具合をなくして、糸切れおよび糸玉などの発生を防止し、質のよい縫い目を安定して形成することができる垂直全回転かまを提供することである。
本発明は、縫い針が挿通可能な針落ち孔を有するミシンヘッドに配設され、予め定める回転方向に回転駆動される外かまであって、前記縫い針に挿通される上糸を捕捉する剣先部を有する外かまと、
前記外かまに軸線を共通にして収容される内かまと、
前記内かまに着脱自在に装着され、下糸が巻回されるボビンが収容されるボビンケースと、を含み、
前記ボビンケースは、
前記ボビンが収容される略円筒形の周壁部と、
前記周壁部の軸線方向一端部に、前記軸線に垂直に設けられ、前記針落ち孔側に開口を有する端壁部と、
前記端壁部から前記開口内に突出して設けられ、前記予め定める回転方向上流側に臨んで開放する切欠きが形成される下糸案内部と、
前記端壁部の外表面に固定される固定部分と、前記下糸案内部の外表面の前記切欠きが開放する部分に弾発的に当接する当接部分とを有する糸抜け防止片と、を含み、
前記端壁部および前記下糸案内部には、前記糸抜け防止片が嵌まり込む嵌合凹所が形成され、
前記糸抜け防止片の内かま開放端側の表面は、前記端壁部および前記下糸案内部の、内かま開放端側の表面とほぼ同一平面を成すことを特徴とする垂直全回転かまである。
また本発明は、前記糸抜け防止片は、前記下糸案内部の前記開放する部分から突出する糸掛け部を有することが好ましい。
本発明によれば、外かまは、縫い針が挿通可能な針落ち孔を有するミシンベッドに配設され、予め定める回転方向に回転駆動されることによって、前記縫い針に挿通される上糸を剣先部によって捕捉する。外かまには、軸線を共通にして内かまが収容され、内かまにはボビンケースが着脱自在に装着され、このボビンケースには、下糸が巻回されるボビンが収容される。
前記ボビンケースは、略円筒状の周壁部と、周壁部の軸線方向一端部に、該軸線方向一端部を塞ぐように形成され端壁部とを有する。端壁部には、前記開口内に突出する下糸案内部が設けられ、この下糸案内部には、外かまの回転方向上流側に臨んで開放する切欠きが形成される。また端壁部の外表面には、糸抜け防止片の固定部分が固定され、下糸案内部の外表面の前記切欠きが開放する部分には、糸抜け防止片の当接部分が弾発的に当接する。
縫製時に縫い針に挿通された上糸が剣先部によって捕捉され、外かまが回転するにつれて上糸ループを拡大しながら内かまおよびボビンケースの外表面に沿って内かまの最下部まで移動する。さらに外かまが回転すると、上糸ループは内かまの最下部から縮小しながら内かまおよびボビンケースの外表面に沿って移動し、剣先部が二巡するたびに縫い目が形成される。
このように上糸は、剣先部によって捕捉されると上糸ループを形成して、内かまおよびボビンケースの外表面に沿って移動し、内かまおよびボビンケースを糸越しする。このような糸越し時において、ボビンケースの端壁部に設けられる下糸案内部には、外かまの回転方向上流側に臨んで開放する切欠きが形成されるので、内かまの最上部で剣先部によって捕捉されて最下部へ向かう上糸ループの張架部分が切欠きに嵌まり込んで、下糸案内部の前記切欠きに臨む部分に引っ掛かることなく、円滑に下糸案内部を超えて移動することができる。
また、糸抜け防止片は、その固定部分が端壁部の外表面に固定され、当接部分が下糸案内部の外表面における前記切欠きが開放する部分に弾発的に当接するので、前記切欠きに下糸を挿通するに際して、作業者が手指で把持した下糸によって当接部分を下糸案内部の外表面から離反する方向に押圧して弾性変形させ、このようにして当接部分を下糸案内部の外表面から離間させて、下糸を容易かつ確実に切欠き内に挿入することができる。
また本発明によれば、糸抜け防止片は、前記下糸案内部の切欠きが開放する部分から突出する糸掛け部を有するので、作業者が下糸を切欠き内に挿入するに際して、下糸を前記糸掛け部を下糸案内部から離反する方向に変位させ、その隙間を通って下糸を切欠き内に容易かつ確実に挿入することができる。
また本発明によれば、端壁部および下糸案内部には、糸抜け防止片が嵌まり込む嵌合凹所が形成されるので、ボビンケースの端壁部および下糸案内部の外表面から上糸ループが糸越しする際、上糸のボビンケースの外表面に沿って移動する張架部分が糸抜け防止片に引っ掛かることを、より確実に防止することができる。
また、端壁部から下糸案内部にわたって嵌合凹所が形成されるので、下糸案内部の外表面および端壁部の外表面に対する糸抜け防止片の突出量を少なくし、あるいはなくすことができる。これによって、糸越し時に上糸が糸抜け防止片に引っ掛かる可能性を可及的に少なくして、糸越し動作の確実性を高めることができる。
本発明の目的、特色、および利点は、下記の詳細な説明と図面とからより明確になるであろう。
本発明の一実施形態の垂直全回転かま41を示す正面図である。 図1の切断面線II−IIから見た垂直全回転かま41の断面図である。 垂直全回転かま41の平面図である。 垂直全回転かま41の底面図である。 垂直全回転かま41の右側面図である。 垂直全回転かま41の左側面図である。 ボビンケース48の正面図である。 ボビンケース48の左側面図である。 ボビンケース48の右側面図である。 下糸案内部100およびその近傍の拡大斜視図である。 下糸案内部100およびその近傍の正面図である。 下糸案内部100およびその近傍の平面図である。 下糸案内部100およびその近傍の底面図である。 下糸案内部100およびその近傍の左側面図である。 下糸案内部100およびその近傍の右側面図である。 下糸案内部100およびその近傍の背面図である。 本発明の他の実施形態の垂直全回転かまに備えられる下糸案内部100Aの拡大斜視図である。 下糸案内部100Aおよびその近傍の正面図である。 下糸案内部100Aおよびその近傍の平面図である。 下糸案内部100Aおよびその近傍の底面図である。 下糸案内部100Aおよびその近傍の左側面図である。 下糸案内部100Aおよびその近傍の右側面図である。 下糸案内部100Aおよびその近傍の背面図である。 本発明の他の実施形態の垂直全回転かまに備えられる下糸案内部100Bおよびその近傍の拡大斜視図である。 下糸案内部100Bおよびその近傍の正面図である。 下糸案内部100Bおよびその近傍の平面図である。 下糸案内部100Bおよびその近傍の底面図である。 下糸案内部100Bおよびその近傍の左側面図である。 下糸案内部100Bおよびその近傍の右側面図である。 下糸案内部100Bおよびその近傍の背面図である。 従来技術の垂直全回転かま1を示す正面図である。 図14の切断面線XIV−XIVから見た垂直全回転かま1の断面図である。 図14の上方から見た垂直全回転かま1の平面図である。
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態の垂直全回転かま41を示す正面図であり、図2は図1の切断面線II−IIから見た垂直全回転かま41の断面図であり、図3は図1垂直全回転かま41の平面図である。図4は垂直全回転かま41の底面図であり、図5は垂直全回転かま41の右側面図である。これらの図面を参照して、垂直全回転かま41の概略的構成について説明する。
本実施形態の垂直全回転かま41は、上糸T2が挿通され、図1の上下方向に対応する上下に往復動される縫い針43の移動経路L2に略垂直な軸線L1まわりに、予め定める回転方向である外かま回転方向Aに回転駆動される外かま46と、外かま46の回転に伴って追従回転することが阻止された状態で、外かま46内に収納される内かま47と、内かま47に着脱自在に装着されるボビンケース48と、下糸T1が巻回され、ボビンケース48に回転自在にかつ着脱自在に収納されるボビン80とを含む。
前記外かま46は、本縫いミシンおよび刺繍縫いミシンなどのミシンのベッド内の下軸50に、同軸にかつ着脱可能に取り付けられ、外かま回転方向Aに回転駆動される。この外かま46の回転に同期して、前記縫い針43が上下に往復動される。
前記外かま46、内かま47、ボビンケース48およびボビン80は、鋼鉄、ステンレス鋼、アルミニウム合金、および合成樹脂のいずれか1つまたは複数の組み合わせから成る。
前記ボビン80は、下糸T1が巻回される直円筒状の巻筒81と、巻筒81の軸線方向両端部に垂直にかつ相互に平行に固定または回転自在に連結される一対のフランジ82,83とを有する。
外かま46は、取付部49を有し、この取付部49には前記下軸50が前記軸線L1と同軸に挿入されて固定される。下軸50は、外かま46の軸線L1まわりに矢符A方向に前記縫い針43に同期して回転駆動される。外かま46は、剣先部54を有し、この剣先部54は縫い針43に挿通された上糸T2を捕捉し、上糸ループを図1および図2の仮想線T2aで示されるように形成して、内かま47の外表面上を摺動させ、内かま47を二巡するごとに下糸T1に係合して、縫い目を形成させる。
外かま46の内周部には、軌溝51が形成され、内かま47の外周部には、前記軌溝51に嵌り込む軌条52がそれぞれ周方向に延びて形成される。軌溝51は、外かま46の軸線L1に垂直な仮想一平面上で略C字状の円弧を成し、かつ外かま46の軸線L1を中心とする仮想円に沿って形成される。また軌条52は、前記外かま46の軸線L1とほぼ同一軸線上に配置された内かま47の軸線に垂直な仮想一平面上で、内かま47の軸線を中心とする仮想円に沿って略C字状の円弧を成して形成される。
前記内かま47は、外周部に前記軌条52が形成される略円筒状の周壁部56と、周壁部56の開口端に一体的に形成されるフランジ57と、周壁部56の前記取付部49寄りに配置される底部58に一直径線方向に延びて形成され、スタッド59が立設されるブリッジ60とを有する。
前記フランジ57には、内かま47の回転を阻止するかま止め凹所61が形成され、このかま止め凹所61には、ミシンの機体に固定された回り止め部材62の突部63が嵌り込む。したがって外かま46が外かま回転方向Aに回転駆動されると、突部63の外かま回転方向A上流側に臨む受面64が、かま止め凹所61の外かま回転方向A下流側に臨む当接面65に当接し、内かま47の回転が阻止される。
このようにして当接面65が受面64に当接した状態で、外かま46の剣先部54によって捕捉された上糸T2における生地などの被縫製物に連なる張架部分が、前記受面64と当接面65との間を通過して移動し、図示しない天秤の上昇によって上糸T2の天秤側張架部分が引き上げられて下糸T1に係合し、1つの縫い目が形成される。
内かま47の周壁部56には、フランジ57のかま止め凹所61が形成される部分よりも底部58側に、縫い針43が挿通する針挿通孔66が形成される。
外かま46の剣先部54によって捕捉された上糸T2は、外かま46が回転するにつれて上糸ループT2aを拡大させながら図1の左から右へ移動して、上記のように内かま47の表面に沿って摺動しながら糸越しする。
図7Aは、ボビンケース48の正面図であり、図7Bはボビンケース48の左側面図であり、図7Cはボビンケース48の右側面図である。なお、図7A〜図7Cにおいて、下糸案内部100は簡略化して示されている。
前記ボビンケース48は、内かま47の内周に沿って挿入可能な略円筒状の周壁部84と、周壁部84に設けられ、周壁部84に形成される下糸挿通孔90に挿通された下糸T1を周壁部84の外周面上で弾発的に押圧する糸調子ばね91と、下糸案内部100を有し、周壁部84の軸線方向一端部の開口を部分的に塞ぐ端壁部85と、端壁部85に前記周壁部84の軸線方向他端部に向けて立設され、内かま47のスタッド59(図2参照)が挿入されるとともに、前記ボビン80の巻筒81が外挿される直円筒状のボビン支持筒86とを有する。
前記ボビンケース48は、さらに端壁部85に設けられ、スタッド59の先端部59aに形成される係合溝87に係合するラッチ部材88と、端壁部85に長手方向一端部が角変位自在に連結され、長手方向他端部を前記端壁部85から離反する方向に角変位操作することによって、ラッチ部材88を、その長手方向に移動させて前記スタッド59の先端部59aとの係合状態を解除する操作レバー89とを有する。
図8は、下糸案内部100およびその近傍の拡大斜視図である。図9Aは、下糸案内部100およびその近傍の正面図であり、図9Bは下糸案内部100およびその近傍の平面図であり、図9Cは下糸案内部100およびその近傍の底面図であり、図9Dは下糸案内部100およびその近傍の左側面図であり、図9Eは下糸案内部100およびその近傍の右側面図であり、図9Fは下糸案内部100およびその近傍の背面図である。
前記ボビンケース48は、前記周壁部84および前記端壁部85を含むとともに、端壁部85から開口101内に突出して設けられ、外かま回転方向A上流側に臨んで開放する切欠き102が形成される前記下糸案内部100と、端壁部85の外表面に固定される固定部分103、および下糸案内部100の外表面の前記切欠き102が開放する部分100aに弾発的に当接する当接部分104を有する糸抜け防止片105とを含んで構成される。
前記下糸案内部100は、正面から見て大略的に矩形の四角柱状に形成され、その端壁部85の上面からの高さHは、下糸T1および上糸T2の通過を妨げず、かつ切欠き102が形成された状態で所要の強度を有するように、たとえばH=1〜4mmに選ばれる。前記切欠き102は、外かま回転方向A上流側に延びる細幅の下糸挿入部102aと、下糸挿入部102aの外かま回転方向A下流側の端部に連なる円柱状の下糸保持部102bとを含んで構成される。前記下糸保持部102bは、前記下糸挿入部102aよりも上方に広がって形成され、縫製中に下糸T1が下糸挿入部102aに移動することが抑制され、糸抜けを防止している。
前記糸抜け防止片105は、下糸案内部100の切欠き102が開放する部分100aから突出する糸掛け部109を有する。前記端壁部85および前記下糸案内部100には、糸抜け防止片105が嵌まり込む嵌合凹所106が形成される。
糸抜け防止片105は、矩形板状の弾性材料、たとえばステンレス鋼、鉄、チタン合金または硬質合成樹脂などの下糸T1が当該糸抜け防止片105と下糸案内部100との間の通過を許容し得る程度に弾性変形可能な程度の弾性を有する耐摩耗性材料から成り、嵌合凹所106に嵌着され、リベット107によって端壁部85に固定される。
前記嵌合凹所106は、端壁部85と下糸案内部100とにわたって形成される。このような嵌合凹所106に糸抜け防止片105が前述のように嵌着された状態では、糸抜け防止片105の内かま開放端側(すなわち、図1の紙面に垂直手前側)の表面105aは、端壁部85および下糸案内部100の内かま開放端側の表面85a,100bとほぼ同一平面を成す。
これによって、糸越し時に上糸T2を、内かま47の内かま開放端側の表面105aおよびボビンケース48の内かま開放端側の表面に沿って円滑に移動させることができ、糸越し時における上糸T2の張力変化を少なくすることができる。
以上のように構成される垂直全回転かま41において、外かま46は、縫い針43が挿通可能な針落ち孔110を有するミシンベッドに配設され、予め定める回転方向に回転駆動されることによって、前記縫い針43に挿通される上糸T2を剣先部54によって捕捉する。外かま46には、軸線を共通にして内かま47が収容され、内かま47にはボビンケース48が着脱自在に装着され、このボビンケース48には、下糸T1が巻回されるボビン80が収容される。
前記ボビンケース48は、略円筒状の周壁部84と、周壁部84の軸線方向一端部に、該軸線方向一端部を塞ぐように形成される端壁部85とを有する。端壁部85には、前記開口内に突出する下糸案内部100が設けられ、この下糸案内部100には、外かま回転方向A上流側に臨んで開放する切欠き102が形成される。
端壁部85の外表面には、糸抜け防止片105の固定部分103が固定され、下糸案内部100の外表面の前記切欠き102が開放する部分には、糸抜け防止片105の当接部分104が弾発的に当接している。
縫製時に縫い針43に挿通された上糸T2が剣先部54によって捕捉され、外かま46が回転するにつれて、上糸ループT2aを拡大しながら、内かま47およびボビンケース48の外表面に沿って内かま47の最下部まで移動する。
さらに外かま46が回転すると、上糸ループT2aは、内かま47の最下部から縮小しながら内かま47およびボビンケース48の外表面に沿って移動し、剣先部54が二巡するたびに縫い目を形成する。
このように上糸T2は、剣先部54によって捕捉されると上糸ループを形成して、内かま47およびボビンケース48の外表面に沿って移動し、内かま47およびボビンケース48を糸越しする。このような糸越し時において、ボビンケース48の端壁部85に設けられる下糸案内部100には、外かま回転方向A上流側に臨んで開放する切欠き102が形成されるので、内かま47の最上部で剣先部54によって捕捉されて最下部へ向かう上糸ループT2aの張架部分が切欠き102に嵌まり込んで、下糸案内部100の前記切欠き102に臨む部分に引っ掛かることなく、円滑に下糸案内部100を超えて移動することができる。
また、糸抜け防止片105は、その固定部分103が端壁部85の外表面に固定され、当接部分104が下糸案内部100の外表面における切欠き102が開放する部分に弾発的に当接するので、切欠き102に下糸T1を挿通するに際して、作業者が手指で把持した下糸T1によって当接部分104を下糸案内部100の外表面から離反する方向に押圧して弾性変形させ、このようにして当接部分104を下糸案内部100の外表面から離間させて、下糸T1を容易かつ確実に切欠き102内に挿入することができる。
また、糸抜け防止片105は、下糸案内部100の切欠き102が開放する部分から突出する糸掛け部109を有するので、作業者が下糸T1を切欠き102内に挿入するに際して、下糸T1を、糸掛け部109を下糸案内部100から離反する方向に変位させ、その隙間を通って下糸T1を切欠き102内に容易かつ確実に挿入することができる
また、端壁部85および下糸案内部100には、糸抜け防止片105が嵌まり込む嵌合凹所106が形成されるので、ボビンケース48の端壁部85および下糸案内部100の外表面から上糸ループT2aが糸越しする際、上糸T2のボビンケース48の外表面に沿って移動する張架部分が糸抜け防止片105に引っ掛かることを、より確実に防止することができる。
また、端壁部85から下糸案内部100にわたって嵌合凹所106が形成されるので、下糸案内部100の外表面および端壁部85の外表面に対する糸抜け防止片105の突出量を少なくし、あるいはなくすことができる。これによって、糸越し時に上糸T2が糸抜け防止片105に引っ掛かる可能性を可及的に少なくして、糸越し動作の確実性を高めることができる。
このように剣先部54によって捕捉された上糸T2が確実に係止突部71に係止されるので、円滑にかつ確実に上糸ループT2aを形成して糸越しすることができ、これによって糸越し動作に起因して、上糸T2の張力が大きく変化して、上糸T2の糸玉および糸切れなどが発生する原因となる糸締りにむらが発生することが防がれ、高品質の縫い目が形成される。
(実施形態2)
図10は、本発明の他の実施形態の垂直全回転かまに備えられる下糸案内部100Aおよびその近傍の拡大斜視図である。図11Aは、下糸案内部100Aおよびその近傍の正面図であり、図11Bは下糸案内部100Aおよびその近傍の平面図であり、図11Cは下糸案内部100Aおよびその近傍の底面図であり、図11Dは下糸案内部100Aおよびその近傍の左側面図であり、図11Eは下糸案内部100Aおよびその近傍の右側面図であり、図11Fは下糸案内部100Aおよびその近傍の背面図である。なお、前述の実施形態と対応する部分には同一の参照符または同一の数字に添え字Aを付し、重複する説明は省略する。
本実施形態の垂直全回転かまは、前述の実施形態と同様に、外かま46と、内かま47と、ボビンケース48Aと、ボビン80とを含む。前記ボビンケース48Aは、ボビン80が収容される略円筒状の周壁部84と、周壁部84の軸線L1方向一端部に、軸線L1方向一端部を塞ぐように形成され、針落ち孔110側の領域に開口101を有する端壁部85とを備え、さらに端壁部85から開口101内に突出して設けられ、外かま回転方向A上流側に臨んで開放する切欠き102が形成される下糸案内部100Aと、端壁部85の外表面に固定される固定部分103および下糸案内部100Aの外表面の前記切欠き102が開放する部分100aに弾発的に当接する当接部分104を有する糸抜け防止片105Aとを備える。
前記糸抜け防止片105Aは、下糸案内部100Aの前記切欠き102が開放する部分100aから突出する糸掛け部109を有する。端壁部85および下糸案内部100Aには、糸抜け防止片105Aが嵌まり込む嵌合凹所106が形成される。
このように構成される下糸案内部100Aおよび糸抜け防止片105Aを備えるボビンケース48Aを前述のボビンケース48に代えて用いる垂直全回転かまにおいても、前述の実施形態と同様な効果を奏することができる。
(実施形態3)
図12は、本発明の他の実施形態の垂直全回転かまに備えられる下糸案内部100Bおよびその近傍の拡大斜視図である。図13Aは、下糸案内部100Bおよびその近傍の正面図であり、図13Bは下糸案内部100Bおよびその近傍の平面図であり、図13Cは下糸案内部100Bおよびその近傍の底面図であり、図13Dは下糸案内部100Bおよびその近傍の左側面図であり、図13Eは下糸案内部100Bおよびその近傍の右側面図であり、図13Fは下糸案内部100Bおよびその近傍の背面図である。なお、前述の実施形態と対応する部分には、同一の参照符または同一の数字に添え字Bを付し、重複する説明は省略する。
本実施形態の垂直全回転かまは、前述の実施形態と同様に、外かま46と、内かま47と、ボビンケース48Bと、ボビン80とを含む。前記ボビンケース48Bは、前記ボビン80が収容される略円筒状の周壁部84と、周壁部84の軸線L1方向一端部に、軸線L1方向一端部を塞ぐように形成され、針落ち孔110側の領域に開口101を有する端壁部85とを備え、さらに端壁部85から開口101内に突出して設けられ、外かま回転方向A上流側に臨んで開放し、断面が内かま開放端側に開放した略L字状の切欠き102が形成される下糸案内部100Bと、端壁部85の外表面に固定される固定部分103および下糸案内部100の外表面の前記切欠き102が開放する部分100aに弾発的に当接する当接部分104を有する糸抜け防止片105Bとを備える。
前記糸抜け防止片105Bは、下糸案内部100Bの前記切欠き102が開放する部分100aから突出する糸掛け部109を有する。端壁部85および下糸案内部100Bには、糸抜け防止片105Bが嵌まり込む嵌合凹所106が形成される。
このように構成される下糸案内部100Bおよび糸抜け防止片105Bを備えるボビンケース48Bを前述のボビンケース48,48Aに代えて用いる垂直全回転かまにおいても、前述の実施形態1,2と同様な効果を奏することができる。また、下糸T1が切欠き102から引き出されるので、下糸T1と上糸T2とが接触せず、もつれの発生を防止し
円滑に縫製動作を実現することができる。
本発明の他の実施形態では、前記リベット107に代えてビスなどのねじ部材が用いられてもよい。このようなねじ部材を用いることによって、糸抜け防止片105を端壁部85に対して着脱自在に取り付けることができ、糸抜け防止片105が損耗したときに、新たなものと容易に交換することができる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
41 垂直全回転かま
43 縫い針
46 外かま
47 内かま
48,48A,48B ボビンケース
49 取付部
50 下軸
54 剣先部
51 軌溝
52 軌条
61 かま止め凹所
62 回り止め部材
63 突部
64 受面
65 当接面
66 針挿通孔
80 ボビン
84 周壁部
85 端壁部
88 ラッチ部材
89 操作レバー
90 下糸挿通孔
91 糸調子ばね
100,100A,100B 下糸案内部
101 開口
102 切欠き
103 固定部分
100a 切欠き102が開放する部分
104 当接部分
105,105A,105B 糸抜け防止片
107 糸掛け部
A 外かま回転方向
L1 軸線
L2 移動経路
T1 下糸
T2 上糸
T2a 上糸ループ

Claims (2)

  1. 縫い針が挿通可能な針落ち孔を有するミシンヘッドに配設され、予め定める回転方向に回転駆動される外かまであって、前記縫い針に挿通される上糸を捕捉する剣先部を有する外かまと、
    前記外かまに軸線を共通にして収容される内かまと、
    前記内かまに着脱自在に装着され、下糸が巻回されるボビンが収容されるボビンケースと、を含み、
    前記ボビンケースは、
    前記ボビンが収容される略円筒形の周壁部と、
    前記周壁部の軸線方向一端部に、前記軸線に垂直に設けられ、前記針落ち孔側に開口を有する端壁部と、
    前記端壁部から前記開口内に突出して設けられ、前記予め定める回転方向上流側に臨んで開放する切欠きが形成される下糸案内部と、
    前記端壁部の外表面に固定される固定部分と、前記下糸案内部の外表面の前記切欠きが開放する部分に弾発的に当接する当接部分とを有する糸抜け防止片と、を含み、
    前記端壁部および前記下糸案内部には、前記糸抜け防止片が嵌まり込む嵌合凹所が形成され、
    前記糸抜け防止片の内かま開放端側の表面は、前記端壁部および前記下糸案内部の、内かま開放端側の表面とほぼ同一平面を成すことを特徴とする垂直全回転かま。
  2. 前記糸抜け防止片は、前記下糸案内部の前記開放する部分から突出する糸掛け部を有することを特徴とする請求項1記載の垂直全回転かま。
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