JP2007029437A - ミシンの釜機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 下糸切断後の次回の縫製が良好に行われるようにする。
【解決手段】下糸Dのボビン56を格納するボビンケース51と、ボビンケースの周囲で往復回動を行う中釜52と、中釜を往復回動可能として内側で保持する大釜54と、大釜の上部に配置される糸ガイド板60とを備え、ミシンベッド部21内で糸切り装置の下方に配置されるミシンの釜機構50であって、糸ガイド板に、糸切り装置の動メス14により払われる下糸を捕捉する下糸保持部67を設けると共に、下糸保持部を、糸ガイド板に対する縫製時の下糸通過位置Pよりも、ボビンケースの下糸導出部の近傍に配置する。
【選択図】図4

Description

本発明は、中釜が往復回動を行うミシンの釜機構に関する。
従来の本縫いを行うミシンは、ミシンベッド部の針板の下側に糸切り装置が設けられ、さらに、糸切り装置の下方には上糸に下糸を絡ませるための釜機構が設けられている。
そして、釜機構は、下糸のボビンを格納するボビンケースと、ボビンケースの周囲で往復回動を行う中釜と、中釜を往復回動可能として内側で擁する大釜と、大釜の上部に配置される糸ガイド板とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
そして、上記釜機構は、縫製時において、糸ガイド板のガイド穴の内側に縫い針が下降すると、中釜に設けられた剣先が上糸を捕捉して、上糸のループを中釜の下方まで引き延す。中釜はその剣先が当該中釜の真下を若干通過する位置まで回動すると、逆方向に回動が切り替えられ、上糸は捕捉状態から解放される。かかるタイミングで上糸が天秤により引っ張られると、上糸のループは中釜をくぐらせて引き上げられる。これにより、中釜の内側に位置するボビンケースから繰り出された下糸は上糸のループをくぐることとなり、これにより結節が形成され、縫製が行われる。
一方、糸ガイド板には、縫製時に上糸と下糸とが挿通されるガイド穴が形成されており、当該ガイド穴は、上記上糸のループが中釜により下方に引き延ばされる際に、上糸の剣先を挟んで上流側となる部分と下流側となる部分とが押し開かれる形状となっている。つまり、これにより、上糸が中釜と大釜との間に挟まれることなくループ形成が行われるようになっている。
さらに、糸ガイド板には、糸切り装置により切断された下糸の端部を保持するための下糸保持部が形成されている。
上記糸切り装置は、回動を行う動メスと、動メスと挟み込むことで糸の切断を行う固定メスとを備えており、下糸保持部は、動メスにより固定メスに向かって運ばれる際に下糸を捕捉する構造となっている。
つまり、縫製終了後は、下糸が糸切り装置により切断される際に、糸ガイド板の下糸保持部により下糸の切断端部が捕捉されることで、次の縫製の際には、下糸のセッティングを不要とすることを可能としている。
特開平8−10484号
しかしながら、上記釜機構の糸ガイド板の下糸保持部は、ボビンケースによる下糸の繰り出し位置から離れた位置に形成されており、下糸が糸切り装置の動メスにより下糸保持部まで運ばれるまでに下糸がボビンから余分に繰り出されてしまうという問題があった。このため、次の縫製の際には、糸張力が低減し、結節が良好に形成されない、という不都合があった。
本発明は、下糸切断後の次回の縫製が良好に行われるようにすることを、その目的とする。
請求項1記載の発明は、下糸のボビンを格納するボビンケースと、ボビンケースの周囲で往復回動を行う中釜と、中釜を往復回動可能として内側で擁する大釜と、大釜の上部に配置される糸ガイド板とを備え、ミシンベッド部内で糸切り装置の下方に配置されるミシンの釜機構であって、糸ガイド板に、糸切り装置の動メスにより払われる下糸を捕捉する下糸保持部を設けると共に、下糸保持部を、糸ガイド板に対する縫製時の下糸通過位置よりも、ボビンケースの下糸導出部の近傍に配置する、という構成を採っている。
なお、「ボビンケースの下糸導出部」とは、ボビンケースが導出される下糸の糸経路を定める案内手段を備える場合には、当該案内手段から下糸の拘束が離れる部分をいう。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、下糸保持部を、ボビンケースの下糸導出部の上方に配置する、という構成を採っている。
請求項1記載の発明は、ボビンケースから下糸が繰り出された状態で、中釜がその剣先により縫い針から上糸を捕捉し、そのループを下方まで引き延ばす。そして、中釜は逆方向に回動し、上糸はミシンに設けられた天秤により引っ張られることで中釜及びボビンケースをそのループにくぐらせる。これにより、上糸のループに下糸が挿通されて結節が形成され、縫製が行われる。
かかる縫製時において、下糸は、ボビンケースの下糸導出部からミシンの針板に形成された針穴に向かってほぼ真っ直ぐに渡っており、途中の糸ガイド板に対してほぼ一定の下糸通過位置を通過している。
そして、糸切り装置による下糸切断時には、当該糸切り装置により下糸は下糸通過位置から下糸保持部に移動され保持される。その際、下糸は、下糸通過位置よりも下糸導出部に近い下糸保持部に移動されるので、当該移動による下糸の繰り出しが低減される。
従って、切断後の下糸端部は、余分な長さとならず、次回の縫製に際して、糸張力の変動の発生を抑制することができ、結節を良好に形成することが可能となる。これにより、縫い始めの縫い品質の向上を図ることが可能となる。
請求項2記載の発明は、下糸保持部を下糸導出部の上方に配置しているため、下糸導出部に対して下糸保持部をより近い配置とすることができ、下糸保持の際に、余分な下糸の繰り出しをさらに低減し、次回の縫製においてさらなる縫い品質の向上を図ることが可能となる。
(発明の実施形態の全体構成)
本発明の実施の形態である釜機構50について図1乃至図5に基づいて説明する。図1は釜機構50が搭載されたミシン10の主要部を示す斜視図である。
以下、後述する針板11の上面に平行であって図示しないミシン10の釜軸に平行な方向をY軸方向、針板11の上面に平行であってY軸方向に直交する方向をX軸方向、針板11の上面に垂直な方向をZ軸方向としてミシン各部の説明を行うこととする。
ミシン10は、全体的には略コ字状を成すフレーム20を備え、当該フレーム20はその下部に位置するベッド部21とベッド部21の一端部から立ち上げられた図示を省略した縦胴部と縦胴部の上端からベッド部21と同じ方向に延設されたアーム部22とを備えている。
そして、アーム部22内には、縫い針12を保持する針棒に対して上下動の駆動力を付与する上軸がY軸方向に沿って配設され、ベッド部21内には、釜機構50に駆動力を付与する釜軸がY軸方向に沿って配設されている。
上記上軸はミシンモータにより一定方向に全回転を行い、伝達機構を介して釜軸に往復の回動駆動力を伝達する。これにより、釜軸は、縫い針の上下動に同期して或いは整数倍の周波数で、ほぼ半回転の範囲で正方向と逆方向の回動を繰り返すようになっている。
図2はフレーム20のベッド部21の一端部をY軸方向に沿った視線で見た側面図である。図示のように、ベッド部21の縫い針の下側となる位置には針板11が装備されており、当該針板11には縫製時に縫い針12が挿通される針穴13が形成されている。
さらに、針板11の下面側には糸切り装置が配設され、さらにその下方には、ベッド部21に内蔵された状態で釜機構50が配設されている。
糸切り装置は、針板11の下面側に回動可能に支持された動メス14と、動メス14が薙いで運んでくる上糸及び下糸Dを当該動メス14との間に挟んで切断する固定メスと、動メス14を往復方向に回動させるモータと、モータと動メス14とを連結する駆動力の伝達機構とを備えている。
上記動メス14は、針板12の平板面に沿って往復の回動を行い、針穴13の鉛直下方を通過するようにその往復回動範囲が設定されている。
切断時には、針穴13には、上糸の縫い針12から垂れ下がった部分と上糸の針板下方で折り返して被縫製物に向かう部分と下糸Dとが挿通されており、動メス14は、これらの中から上糸における縫い針12から垂れ下がった部分を残して上糸の針板下方で折り返して被縫製物に向かう部分と下糸Dとを切断する必要がある。
このため、動メス14は、往復回動の往路において突起14aにより上糸における縫い針12から垂れ下がった部分のみを選別して捕捉し、復路において突起14aの逆側で上糸の針板下方で折り返して被縫製物に向かう部分と下糸Dとを捕捉して固定メスまで運ぶ構造となっている。
後述する図4では、往路と復路の間の停止位置における動メス14を示している。なお、この図4では、矢印Sの範囲で動メス14は往復回動を行い、往路で図の時計回りに回動し、復路で反時計回りに回動を行う。
(釜機構)
図3は釜機構50の斜視図、図4は平面図である。
釜機構50は、図1に示すように、下糸Dが巻かれたボビン56を格納するボビンケース51と、ボビンケース51の周囲で往復回動を行う中釜52と、釜軸から中釜52に往復回動の駆動力を伝達するドライバ53と、中釜52を往復回動可能として内側で保持する大釜54と、中釜52を大釜54の内部に保持するための中釜押さえ55と、縫製時に上糸の縫い針12から垂れ下がった部分と上糸の針板下方で折り返して被縫製物に向かう部分とが互いに離隔するように案内する糸ガイド板60とを備えている。
大釜54は、図1に示すように、大径の筒状部54aと小径の筒状部54bを同心で一体化した形状であり、小径の筒状部54bは中心部が貫通され、釜軸が挿入されるようになっている。
また、大径の筒状部54aは、中釜52を格納すると共に、その内部には、中釜52の外周部分に摺接してその回転をガイドする摺動面が形成されている。つまり、中釜52は、摺動面により大釜54に回転可能に支持されている。
また、大釜54は、その中心線がY軸方向に沿うようにミシンベッド部21に装備され、且つ当該装備状態において大径の筒状部54aの上部となる部分が幾分湾曲した略平面状に形成されている。かかる略平面部は内部まで貫通するように切り欠かれており、なおかつ略平面部には糸ガイド板60が固定装備される。そして、略平面部に形成された切り欠きと糸ガイド板60に形成された後述するガイド穴65とに下降した縫い針が挿入され、上糸と下糸Dとが絡められて縫製が行われるようになっている。
中釜52は、略扇状に形成されており、その中心位置には支軸52aが設けられ、当該支軸52aを介してボビン56とボビンケース51とを回転可能に支持することが可能となっている。
また、中釜52には、その外周部に前述した大釜54の摺接面と摺動する摺接面が形成されると共に外周部の一端部に上糸捕捉用の尖鋭な剣先52bが形成されており、これにより、中釜52は内側のボビンケース51の周囲で往復回動を行い、剣先52bにより上糸の捕捉を行う。
ドライバ53は、中釜52と共に大釜54の内部に格納されると共に、釜軸の先端部に抱き締めにより固定支持されている。このドライバ53は、略扇状に形成され、釜軸による往復回動時において、ドライバ53の円周方向における一端部と他端部とがそれぞれ交互に中釜52に当接して、当該中釜52と共に往復回動を行うようになっている。
このように、中釜52は、直接釜軸に連結されることなく、釜軸に連結されたドライバ53に押されて往復回動を行う構造のため、回動方向の切り替わるタイミングでドライバ53と中釜52との隙間に上糸のループを通すことで、上糸のループに中釜52をくぐらせることができる。そして、その結果、中釜52の内側に配置されたボビンケース51内から繰り出される下糸Dを上糸のループに挿通させることを可能としている。
これら中釜52とドライバ53とは、大釜54の端面に固定装備される中釜押さえ55により、大釜54の大径の筒状部54b内に保持される。
ボビン56は、下糸Dが巻回される筒状の中心軸部と、その両端部に設けられた円板状のフランジ部とからなり、各フランジ部の間に下糸Dが巻回される。そして、筒状の中心軸部に中釜52の支軸52aを挿入させた状態で中釜52に支持される。
ボビンケース51は、一端が閉塞され、他方が開口した筒状体であり、その内側にボビン56を格納することができる。このボビンケース51は、ボビン56を格納した状態で中釜52内に装着され、ボビン56を介して支軸52aに支持されることとなる。
また、ボビンケース51の閉塞端面側には、半径方向外側に向かって延接された回転防止用の突起51aが設けられている。この回転防止用の突起51aは、中釜押さえ55に設けられた凹部55aにはめ込まれて、ボビンケース51及びボビン56が中釜52と共に回動してしまうことを防止する。
さらに、この突起51aは、その先端部が奥側に向かって屈曲形成されており、その屈曲部には糸ガイド穴51bが貫通状態で形成されている。このボビンケース51は、筒状の外周面上に貫通穴51cが形成されており、内側のボビン56の下糸Dは貫通穴51cから外部に繰り出され、さらに、糸ガイド穴51bに挿通されて糸ガイド板60側に案内されている。つまり、この糸ガイド穴51bがボビンケース56が導出される下糸Dの糸経路を定める案内手段であり、糸ガイド穴51bの出口側(突起51aの上端面)が「ボビンケースの下糸導出部」に相当する。
(糸ガイド板)
糸ガイド板60は、図4に示すように、長方形状の平板である本体板61と、本体板61の上面に取り付けられる所定形状の弾性を備えたバネ板62とからなり、本体板61はその左右両端において二つの止めネジ64により大釜54の上部に装着される。また、バネ板62は、止めネジ64により本体板61に固定される。
本体板61の中央には、その表裏に貫通するガイド穴65が形成されており、このガイド穴65の形状に応じて上糸を縫製時に所定の位置に誘導し、また、下糸Dを切断時に所定位置に誘導する。
縫い針12は、本体板61のガイド穴65の所定位置に対して上下動を行い(図4参照)、その下降時に大釜54の内部まで侵入し、縫い針12に挿通された上糸が中釜52の剣先52bに捕捉されてループ形成が行われるようになっている。このとき、中釜52は、剣先52bを図4における右方に向けた状態で右方に向かって進行する。これに対して、本体板61には、糸捕捉時の剣先52bの進行方向とは逆方向(図4における左方)に尖った形状の先端部を向けた上糸振り分け部66が形成されている。つまり、ガイド穴65は、この上糸振り分け部66を挟んで二叉に分かれる糸経路を形成している。
この上糸振り分け部66により、中釜52の剣先52bに捕捉された上糸は、剣先52bを境としてその上流側となる部分と下流側となる部分とがそれぞれ上糸振り分け部66の両側に分離され、上糸ループが分け広げられることとなる。これにより、剣先52bが下方まで移動するまでの間、上糸の両側部分が中釜52と大釜54との摺接部分に挟まれることを防止すると共に、上糸ループに中釜をくぐらせるために充分に拡大させることを可能とする。
また、本体板61のガイド穴65には、縫製時に下方から上方に向かって下糸Dが挿通される。そして、ガイド穴65には、上糸を案内する二叉の経路の他に、下糸Dを下糸保持部67に導く経路68が形成されている。
この下糸保持部67は、切断後の下糸端部を次回の縫製のために所定長さで保持しておくための部位であり、上述した下糸Dを導く経路68の終端部において前述したバネ板62により形成される。
即ち、バネ板62は爪状に延設された突起部62aを備えると共に、当該突起部62aが経路68の終端の手前で横切るように配置されている。さらに、この突起部62aは、その先端部が平面視では経路68をほぼ塞いで見えるが、突起部62aの先端方向に傾斜した斜め上方から見ると経路68に下糸Dを通過させる隙間ができるようにその先端位置が調節されている。
下糸Dの切断時には、切断直前に、動メス14により下糸Dが経路68に沿って移動されることとなるが、その際、突起部62aにより形成される狭小な隙間を通過して経路68の終端に到達することとなる。そして、切断後には、下糸端部は突起62aにより逆移動が阻まれるので、経路68の終端に保持された状態となる。つまり、経路68の終端と突起62aに囲まれる領域が下糸保持部67となっている。
なお、本体板61は、大釜64の上面部の湾曲形状に合わせて二本の折り目Wが形成されており、当該本体板61は二本の折り目Wにより三つの平板面が形成されている。
一方、バネ板62はその突起62aの部分の平板面が、本体板61の三つの平板面の中の下糸保持部67が位置する平板面に平行な状態にならないと、突起62aの先端部が本体板61から離れて隙間が過度に大きくなり、下糸保持の機能を果たせなくなる。
このため、突起62aの先端部に大きな隙間を生じないように、突起62aが下糸保持部67が位置する平板面の平面内となるように配置すると共に、当該下糸保持部67が位置する平板面内に設けられた止めネジ63によりバネ板62を固定している。
さらに、ガイド穴65における下糸保持部67に下糸Dを導く経路68の向きと、下糸保持部67の配置設定についてより詳述する。
下糸保持部67に下糸Dを導く経路68は、図4に示すように、平面視において、縫い針12の針落ち位置と突起51aの糸ガイド穴51b(下糸導出部)とを結ぶ直線に沿って形成されている。
また、動メス14は、図4に示す矢印Sの範囲で往復回動を行うが、動メス14が切断方向に回動する際に下糸Dに当接する位置(後述する下糸通過位置P)での動メス14の円弧状の移動軌跡に対する接線方向と経路68の向きとがおおよそ一致するように、動メス14の配置と経路68の向きとが設定されている。これにより、切断方向に回動する動メス14に当接することにより、下糸Dは経路68に沿って糸保持部67側に移動されることとなる。
図5は図4におけるV−V線に沿った断面図である。図5に示すように、下糸Dは、縫製時において、突起51aの糸ガイド穴51bから針板11の針穴13までをほぼ直線で結ぶ経路を形成する。従って、下糸Dは、縫製時には、糸ガイド板60に対して一定の下糸通過位置Pで通過することとなる。
そして、前述した下糸保持部67は、平面視において、上記下糸通過位置Pよりも下糸導出部である糸ガイド穴51bに近接する位置に設けることが望ましい。
例えば、平面視において、下糸保持部67は、下糸通過位置Pから糸ガイド部51bまでを結ぶ線分上であることがより望ましく、本実施形態では、下糸保持部67の配置を糸ガイド穴51bの垂直上方に設定している。
(ミシンの動作説明)
上記構成からなるミシン10の動作説明を行う。
縫製にあっては、上糸を挿通された縫い針12が上下動を行い、下降時に中釜52の剣先52bが上糸を捕捉し、そのループを下方に引き延ばす。このとき、糸ガイド板60では、糸ガイド穴65の上糸振り分け部66が上糸のループを押し広げる。そして、剣先52bが最下位置に到達して中釜52が逆方向に回動を切り替えられると、剣先52bから離れた上糸のループが図示しない天秤機構により引き上げられ、その結果、中釜52をループの内側にくぐらせる。これにより、下糸Dも上糸のループに挿通され、結節が形成されて縫製が行われる。
さらに、縫製が完了すると、動メス14が駆動されて糸切りが行われる。まず、動メス14は、固定メス側に位置して待機した状態から針穴13の真下を通過して片道分の回動を行う。これにより、針穴13に挿通されていた上糸の上流側部分(上糸供給源に近い部部)と、上糸の下流側部分及び下糸Dが振り分けられる。
次いで、動メス14は固定メスに向かって戻る方向に回動を行う。これにより、上糸の下流側部分及び下糸Dが動メス14に捕捉されて固定メス側に運ばれる。これにより、下糸Dは下糸通過位置Pから経路68に沿って下糸保持部67まで移動して保持される。
さらに、下糸D及び上糸は、固定メスまで移動して切断が行われる。
そして、下糸Dの切断端部は、下糸保持部67に保持されるので、切断後の新たな縫製を行う際には、下糸をセットする作業を不要とすることができる。
(実施形態の効果)
上記構成おいて、釜機構50では、下糸保持部67を糸ガイド板60の下糸通過位置Pよりも糸ガイド穴51bに近い位置である当該糸ガイド穴51bの鉛直上方に設けているので、上述した下糸Dの下糸保持部67への移動においてボビン56からの下糸繰り出し量を低減することができる。
さらに、下糸保持部67を糸ガイド穴51bの鉛直上方とするので、糸ガイド穴51b−下糸保持部67−下糸切断位置までの下糸のルートが、屈曲して迂回するような遠回りのルートとならず、切断までの下糸繰り出し量を低減することが可能となる。
従って、切断後の下糸端部は、余分な長さとならず、次回の縫製に際して、糸張力の変動の発生を抑制することができ、結節を良好に形成することが可能となる。これにより、縫い始めの縫い品質の向上を図ることが可能となる。
釜機構が搭載されたミシンの主要部を示す斜視図である。 フレームのベッド部の一端部をY軸方向に沿った視線で見た側面図である。 図1に開示された釜機構の斜視図である。 図1に開示された釜機構の平面図である。 図4におけるV−V線に沿った断面図である。
符号の説明
10 ミシン
11 針板
12 縫い針
13 針穴
14 動メス
20 フレーム
21 ベッド部(ミシンベッド部)
50 釜機構
51 ボビンケース
51a 突起
51b 糸ガイド穴(下糸導出部)
52 中釜
54 大釜
56 ボビン
60 糸ガイド板
67 下糸保持部
D 下糸
P 下糸通過位置

Claims (2)

  1. 下糸のボビンを格納するボビンケースと、
    前記ボビンケースの周囲で往復回動を行う中釜と、
    前記中釜を往復回動可能として内側で保持する大釜と、
    前記大釜の上部に配置される糸ガイド板とを備え、
    ミシンベッド部内で糸切り装置の下方に配置されるミシンの釜機構において、
    前記糸ガイド板に、前記糸切り装置の動メスにより払われる下糸を捕捉する下糸保持部を設けると共に、
    前記下糸保持部を、前記糸ガイド板に対する縫製時の下糸通過位置よりも、前記ボビンケースの下糸導出部の近傍に配置したことを特徴とするミシンの釜機構。
  2. 前記下糸保持部を、前記ボビンケースの下糸導出部の垂直上方に配置したことを特徴とする請求項1記載のミシンの釜機構。
JP2005217282A 2005-07-27 2005-07-27 ミシンの釜機構 Active JP4707489B2 (ja)

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