JPH05168782A - 垂直全回転かま - Google Patents

垂直全回転かま

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Publication number
JPH05168782A
JPH05168782A JP30763991A JP30763991A JPH05168782A JP H05168782 A JPH05168782 A JP H05168782A JP 30763991 A JP30763991 A JP 30763991A JP 30763991 A JP30763991 A JP 30763991A JP H05168782 A JPH05168782 A JP H05168782A
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JP
Japan
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hook
bobbin
insertion hole
lower thread
side wall
Prior art date
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Pending
Application number
JP30763991A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Nakamura
潔 中村
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Hirose Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Hirose Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外かまおよびミシンの機体を改良することな
しにボビンに巻回される下糸巻回量を増加するととも
に、下糸挿通孔から下糸が容易に抜出してしまうことを
防止する。 【構成】 内かま23のかま止め凹所36が形成される
部分P1と、その内かま23に装着されるボビンケース
24の下糸挿通孔50に対向する部分P2とにわたる円
弧状部分23aから離反する方向に、前記内かま23の
軸線L3を外かま22の回転軸線L2に対して偏心さ
せ、ボビンケース24の側壁37を軸線方向に長くし
て、その側壁37に形成される下糸挿通孔50に連なる
切欠き51の長さを長くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、本縫ミシンなどに備え
られる垂直全回転かまに関する。
【0002】
【従来の技術】図13は典型的な先行技術の垂直全回転
かま1を示す正面図であり、図14は図13の切断面線
XIV−XIVから見た断面図である。なお、図13に
おいて外かま3は省略して示されている。垂直全回転か
ま1は、水平な回転軸線L1まわりに矢符A方向に回転
駆動され、内周面に軌溝2が形成される外かま3と、前
記軌溝2に嵌まり込む軌条4が形成される内かま5と、
内かま5に着脱自在に装着されるボビンケース6と、ボ
ビンケース6内に収納され下糸7が巻回されるボビン8
とを有する。これらの内かま5、ボビンケース6および
ボビン8は、外かま3の回転軸線L1と同軸に設けられ
ている。
【0003】内かま5の開放端(図14の上方)側に
は、外向きフランジ9が形成され、この外向きフランジ
9にはかま止め凹所12が形成され、このかま止め凹所
12に基端部がミシンの機体に固定されるかま止め部材
10の突部11が嵌まり込んで、外かま3の矢符A方向
への回転に伴う内かま5の回転を阻止するように構成さ
れている。
【0004】このような先行技術では、ボビン8の下糸
7の巻回量を増加するために、そのボビン8のフランジ
13,14の直径を大きくすると、それに伴ってボビン
ケース6および内かま5の直径を大きくしなければなら
ず、下糸7を消費してボビン8を交換する際に、ボビン
ケース6がかま止め部材10に当接して内かま5から抜
き取ることが不可能となってしまい、したがってボビン
8を下糸が巻回された新たなボビンと交換することがで
きなくなってしまう。
【0005】また、前述のように内かま5、ボビンケー
ス6およびボビン8の直径の増加に伴って、外かま3の
直径を大きくすることが考えられるけれども、そのよう
にすれば、軌溝2と軌条4との接触位置において周速度
が大きくなってしまい、摩擦熱による温度の上昇が生
じ、そのために外かま3が内かま5に焼き付くおそれが
ある。したがって外かま3の回転速度を大きくすること
はできず、したがって縫製速度を向上することはできな
い。しかもボビンケース6の内かま5への着脱交換を可
能とするために、前記かま止め部材10を内かま5の半
径方向外方へずれた位置に配置するためには、そのかま
止め部材10を交換しなければならず、多くの手間を要
する。
【0006】このような問題を解決するために、本件出
願人は実公昭57−19108(実願昭52−1692
60、実開昭54−95354)を提案している。この
先行技術では、図15および図16に示されるように、
ボビンケース6の外周部に下糸調子ばね15を取付ける
ための円弧状の側壁16を設け、この側壁16の内径を
内かま5の内径と同一に形成して、ボビン17の外径を
図13および図14に示される前記先行技術のボビン8
よりもボビンケース6の周壁の厚さだけ大きくして、そ
のボビンケース内に収納されるボビン17の下糸巻回量
を増加している。
【0007】このような図15および図16に示される
先行技術では、前記側壁16を内かま5の内径と同一に
するために、前記側壁16は、内かま5の軌条4よりも
内かま開放端側に形成されており、その側壁16の軸線
方向長さが短く形成されている。そのため、下糸挿通孔
18およびそれに連通する切欠き19の軸線方向長さH
1が短いために、ボビン17に巻回される下糸7がボビ
ンケース17内で膨らんだときに切欠き19から外れて
しまい、これによって下糸7の張力が不所望に変化して
しまい、糸切れやからみ付きの原因となってしまうとい
う問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、外かまおよびかま止め部材を大きく変更すること
なしに、ボビンケースの内かまへの着脱交換を可能とし
て、ボビンに巻回される下糸の巻回量を増加し、かつ下
糸を挿通孔からの下糸の抜出しを防止することができる
ようにした垂直全回転かまを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、水平な回転軸
線まわりに回転駆動される外かまの内周面に形成される
軌溝に、内かまの外周面に形成される軌条が嵌まり込
み、前記内かまの開放端側の外向きフランジには、かま
止め凹所が形成され、このかま止め凹所には、ミシンの
機体に固定されるかま止め部材の突部が嵌まり込んで、
前記外かまの回転に伴う内かまの回転が阻止され、前記
内かまには下糸が巻回されるボビンを保持するボビンケ
ースが着脱自在に嵌まり込む垂直全回転かまにおいて、
前記ボビンケースには、内かまの内径と等しい内径を有
し、下糸調子ばねが取付けられる円弧状の側壁が設けら
れ、この側壁には前記ボビンに巻回される下糸が挿通す
る下糸挿通孔が形成され、前記下糸調子ばねは、下糸挿
通孔を含む前記側壁の外周面に近接する方向に弾発的に
付勢され、この下糸挿通孔を挿通して延びる下糸を前記
外周面上で弾発的に押圧し、前記内かまの軌条は、外か
まの回転軸線と同軸に設けられ、この軌条が形成される
筒部は、前記回転軸線に対して、かま止め凹所と、この
かま止め凹所から外かま回転方向下流側でボビンケース
の下糸挿通孔が臨む部分とにわたる円弧状部分から離反
する方向にずれた軸線を有することを特徴とする垂直全
回転かま。
【0010】また本発明は、水平な回転軸線まわりに回
転駆動される外かまの内周面に形成される軌溝に、内か
まの外周面に形成される軌条が嵌まり込み、前記内かま
の開放端側の外向きフランジには、かま止め凹所が形成
され、このかま止め凹所には、ミシンの機体に固定され
るかま止め部材の突部が嵌まり込んで、前記外かまの回
転に伴う内かまの回転が阻止され、前記内かまには下糸
が巻回されるボビンを保持するボビンケースが着脱自在
に嵌まり込む垂直全回転かまにおいて、前記ボビンケー
スには、内かまの内径と等しい内径を有し、下糸調子ば
ねが取付けられる円弧状の側壁が設けられ、この側壁に
は前記ボビンに巻回される下糸が挿通する下糸挿通孔が
形成され、前記下糸調子ばねは、下糸挿通孔を含む前記
側壁の外周面に近接する方向に弾発的に付勢され、この
下糸挿通孔を挿通して延びる下糸を前記外周面上で弾発
的に押圧し、前記内かまの軌条は、外かまの回転軸線と
同軸に設けられ、この軌条が形成される筒部は、前記回
転軸線に対して、かま止め凹所と、このかま止め凹所か
ら外かま回転方向下流側でボビンケースの下糸挿通孔が
臨む部分とにわたる円弧状部分から離反する方向にずれ
た軸線を有し、前記ボビンケースの側壁は、そのボビン
ケースが前記内かまに装着された状態において、周方向
に少なくとも前記かま止め凹所と前記下糸挿通孔が臨む
部分とにわたる前記円弧状部分に対向する範囲にわたっ
て延び、かつ軸線方向に内かまの前記軌条よりも開放端
側に形成される基部と、この基部に連なり内かまの前記
筒部に嵌まり込む嵌合部とを有し、前記基部には、前記
下糸挿通孔が形成され、この基部と前記嵌合部とにわた
って下糸挿通孔に連通する切欠きが形成されることを特
徴とする垂直全回転かまである。
【0011】
【作用】請求項1記載の本発明に従えば、内かまの軌条
は外かまの回転軸線と同軸に形成され、またこの内かま
の前記軌条が形成される筒部は、かま止め部材と、この
かま止め凹所から外かま回転方向下流側で下糸挿通孔が
臨む部分とにわたる円弧状部分から離反する方向に前記
回転軸線に対してずれた軸線を有する。したがって前記
筒部の直径は、外かまの回転軸線からずれた距離の約2
倍の長さだけ大きくすることができる。このような内か
まの筒部に装着されるボビンケースは、前記内かまの内
径と等しい内径を有する円弧状の側壁を有する。この側
壁には、下糸調子ばねが取付けられるとともに、下糸が
挿通する前記下糸挿通孔が形成される。このような側壁
が形成されるボビンケースの直径を、前記内かまの筒部
の直径の増加に伴って大きくしても、かま止め部材に当
接することなしに内かまに着脱交換することができる。
また下糸挿通孔から引出される下糸によって下糸調子ば
ねが外方に変位しても、その変位を許容するための内か
ま内周面と側壁の外周面との隙間を確保しておくことが
でき、引出される下糸の糸調子を適度に維持することが
できる。このようにして、ボビンケースを内かまに着脱
交換するにあたって、そのボビンケースがかま止め部材
に当接してしまうことなく、また下糸調子ばねの変位を
阻害することなく、内かまの内径を大きくすることが可
能となり、したがってボビンケースの直径を大きくし
て、そこに収納されるボビンの直径を大きくして下糸巻
回量を増加することができる。
【0012】請求項2記載の本発明に従えば、前記ボビ
ンケースの側壁は、周方向に、少なくともかま止め凹所
と、このかま止め凹所から外かま回転方向下流側で下糸
挿通孔が対向する部分とにわたる円弧状部分に対向する
範囲にわたって延びて形成されており、また軸線方向
に、内かまの前記軌条よりも開放端側に形成される基部
と、この基部に連なり内かまの前記筒部に嵌まり込む嵌
合部とが形成される。前記基部には下糸挿通孔が形成さ
れる。また基部と嵌合部とにわたって前記下糸挿通孔に
連通する切欠きが形成される。このようにボビンケース
の側壁はそのボビンケースが内かまに装着された状態に
おいて、軌条よりも内かまの基端部側に延びて嵌合部が
形成されるので、したがって切欠きが形成される長さを
大きくすることができ、これによってこのボビンケース
内のボビンに巻回されている下糸が前記切欠きを介して
容易に外れてしまうおそれはなく、下糸の抜出しを防止
することができる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例の垂直全回転かま2
1を示す正面図であり、図2は図1の上方から見た垂直
全回転かま21の平面図であり、図3は図1の切断面線
III−IIIから見た断面図である。たとえば本縫ミ
シンに備えられる垂直全回転かま21は、水平な回転軸
線L2まわりに矢符B方向に回転駆動される外かま22
と、外かま22内に収納される内かま23と、内かま2
3内に着脱自在に装着されるボビンケース24と、ボビ
ンケース24内に収納されるボビン25とを有する。前
記外かま22は剣先26を有し、針27によってもたら
された上糸を捕捉して上糸ループを形成する。外かま2
2の内周面には、前記回転軸線L2に垂直な平面内で周
方向に延びる軌溝28が形成される。この軌溝28には
内かま23の外周面に形成される軌条29が嵌まり込
む。この軌条29は、前記回転軸線L2と同軸に形成さ
れている。
【0014】図4は内かま23の正面図であり、図5は
図4の切断面線V−Vから見た断面図である。内かま2
3は、前記軌条29が形成される直円筒状の筒部30
と、筒部30の軸線方向一端部に連なる底部31と、底
部31に開放端側に向けて立設されるスタッド32と、
前記筒部30の開放端に連なる外向きフランジ33とを
有する。前記軌条29は、外かま22の回転軸線L2と
同軸に形成され、この軌条29が形成される筒部30の
軸線L3は、前記針27の移動経路と回転軸線L2とを
含む鉛直平面から外かま回転方向A上流側に角度θ1の
範囲で距離ΔLだけずれた位置に選ばれている。この角
度θは110〜135°の範囲に選ばれる。また距離Δ
Lは、0.5〜1.5mm程度に選ばれ、好ましくは
1.0mmに選ばれる。
【0015】また外向きフランジ33には、基端部がミ
シンの機体に固定されたかま止め部材34の突部35が
嵌まり込むかま止め凹所36が形成される。前記筒部3
0には、後述するボビンケース24の側壁37(図7参
照)が嵌まり込む薄肉部38が形成される。この薄肉部
38は、内かま23の軸線L3を含む鉛直平面に対して
外かま回転方向A下流側に角度θ2の位置から角度θ3
の範囲にわたって形成されている。前記角度θ2は、2
5〜30°程度に選ばれ、また角度θ3は175°程度
に選ばれる。前記筒部30の外向きフランジ33に関し
てかま止めの凹所33の裏側、すなわち図5の右方に
は、前記が針27が挿通する針落ち孔39が形成され
る。またスタッド32は、偏心した軸線L3と同軸に形
成されている。
【0016】図6はボビンケース24の正面図であり、
図7はそのボビンケース24の斜視図である。なお、図
6において操作片41およびラッチ片42は、省略して
示されている。前記内かま23に装着されるボビンケー
ス24は、軸線L3と同軸に配置される軸線L4を有
し、この軸線L4に垂直に設けられる蓋体43と、この
蓋体43の周縁部に連なり、前記軸線L4に沿って延び
る側壁37とを有する。蓋体43には、ラッチ片42が
嵌まり込む溝44が形成され、操作片41を矢符C1,
C2方向に角変位操作することによって、前記ラッチ片
42を前記溝44に沿って矢符D1,D2方向に変位さ
せることができる。このようなラッチ片42の変位によ
って、このボビンケース24内に収納されたボビン25
のフランジを係止爪45によって係止し、またはその係
止状態を解除することができる。
【0017】図8はボビンケース24を図6の切断面線
VIII−VIIIから見た断面図であり、図9は図6
の切断面線IX−IXから見た一部の断面図であり、図
10は周方向展開図である。蓋体43には、軸線L4に
沿って延びる直円筒状の軸部46が一体的に形成されて
おり、この軸部46には前記ボビン15が外挿されると
ともに、内かま23のスタッド32が挿通する。このよ
うな蓋体43には前述した側壁37が一体的に形成され
る。
【0018】この側壁37は、軸線L4を含む鉛直平面
に対して外かま回転方向Aに角度θ4(図6参照)だけ
下流側の位置から、角度θ5の範囲にわたって円弧状に
形成される。これらの角度θ4,θ5は、ボビンケース
24が内かま23に装着された状態で、周方向に少なく
とも下糸挿通孔50が対向する部分P1と、かま止め凹
所36から形成される部分P2とにわたる内かま23の
円弧状部分23aに対向する範囲にわたって延び、前記
角度θ4は、たとえば35°程度に選ばれ、また角度θ
5は160°程度に選ばれる。
【0019】また、この側壁37は、前記軸線L4方向
に内かま23の軌条29よりも開放端側(図9の上方)
に形成される基部70と、この基部70に連なり、内か
ま23の前記筒部30に嵌まり込む嵌合部71とを有す
る。前記基部72は、下糸調子ばね47がビス48,4
9によって固定される。またこの基部70には、下糸挿
通孔50が形成される。この下糸挿通孔50は、切欠き
51を介して嵌合部71の開放端、すなわち図10の右
方に開口している。したがってボビン25に巻回された
下糸を切欠き51を介して下糸挿通孔52に導き、下糸
調子ばね47によって弾発的に押圧することができる。
このような側壁37の内周面37aは、内かま23の筒
部30の内周面30aと同一半径を有している。
【0020】前記下糸挿通孔50は、軸線L4を含む水
平面から外かま回転方向A上流側に角度θ6(図6参
照)の位置に形成されており、この角度θ6はたとえば
5°である。このように下糸挿通孔50が水平面から外
かま回転方向E上流側に角度θ6の位置に選ばれるの
は、その下糸挿通孔50から上方に引出される下糸がボ
ビンケース24の外周面になるべく接触させないためで
ある。
【0021】このようなボビンケース24が前記内かま
23に装着された状態において、図4に示されるよう
に、かま止め凹所36が形成される部分P1と、この部
分P1から外かま回転方向B下流側でボビンケース24
の下糸挿通孔50が臨む部分P2とにわたる円弧状部分
23aから離反する方向、すなわち前述した角度θ1の
範囲で内かま23の軸線L3は距離ΔLだけずれている
ので、ボビン25の直径を前記軸線L3と同心円をなす
内周面52に接触しないように、距離ΔLの2倍だけ大
きくして、そのボビン25に巻回される下糸の巻回量を
増加することができる。このとき、下糸挿通孔50から
下糸が引出されて下糸調子ばね47が半径方向外方に変
位しても、その下糸調子ばね47が内かま23の前記下
糸挿通孔50が対向する部分P2の内周面に接触するこ
となく、前記変位を許容することができる。また、かま
止め凹所36が形成される部分P1を越えてボビンケー
ス24が拡径されないので、ボビン20の着脱交換時に
ボビンケース24がかま止め部材34に接触するおそれ
はない。
【0022】また前記ボビンケース24内に収納される
ボビン25の下糸が縫製時において膨らんでも、側壁3
7の軸線方向長さH2が従来に比べて長く形成されてい
るので、そのボビンケース24内で縫製動作に従って不
規則に挙動する下糸が、容易に切欠き51内に嵌まり込
んで、前記下糸調子ばね47と側壁37の外周面との間
から抜出してしまうおそれはなく、これによって下糸の
抜出しおよびこれによる絡み付きを防止することができ
る。
【0023】図11は外かま22の正面図であり、図1
2は図11の切断面線XII−XIIから見た断面図で
ある。前記外かま22は、前記剣先26が固定される周
壁部55と、この周壁部55の軸線L2方向一端部で垂
直に屈曲して連なる底部56と、底部56に一体的に形
成される取付部57とを有する。取付部57には下軸5
8が嵌まり込む嵌合孔59が形成され、ビスなどによっ
て前記下軸58が取付部57に固定されている。本実施
例では、周壁部55の軸線L2に沿う長さGが従来に比
べて1mm長く形成されており、前述した内かま23も
またその軸線L3方向に1mmだけ長く形成されてい
る。これによってボビン25の軸線方向長さを長くする
ことができるとともに、前述したように直径を大きくす
ることができる。
【0024】本件発明者の実験によれば、距離Gを従来
よりも約1mm深くするとともに、内かま23の軸線L
3を外かま22の回転軸線L2よりも前記角度θ1の範
囲で距離ΔLを約1mm偏心させたときに、ボビン25
に巻回される下糸の巻回量が従来に比べて約50%増加
することが確認されている。このようにして既存のミシ
ンに大きな改良を加えることなしに、下糸巻回量を増加
させることができる。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、内かま
のかま止め凹所と、このかま止め凹所から外かま回転方
向下流側で下糸挿通孔に臨む部分とにわたる円弧状部分
から離反する方向に、その内かまの軸線を外かまの回転
軸線に対して偏心させるようにしたので、外かまの形状
を変更することなしに、内かまの内径を大きくし、これ
によってボビンケースおよびそのボビンケースに収納さ
れるボビンの直径を大きくして下糸巻回量を増加するこ
とができる。
【0026】請求項2記載の本発明によれば、ボビンケ
ースの側壁を、内かまの軌条よりも解放端側に形成され
る基部と、この基部に連なり内かまの筒部に嵌まり込む
嵌合部とを形成して軸線方向に長く形成し、前記基部に
は下糸挿通孔を形成し、この挿通孔に連通する切欠きを
前記基部と嵌合部とにわたって形成するようにしたの
で、このボビンケース内に収納されるボビンの下糸が膨
らんだときに、容易に前記切欠きに嵌まり込んでしまう
ことを防止することができ、これによって下糸調子ばね
と側壁の外周面との間からの下糸の抜出しを防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の垂直全回転かま21を示す
正面図である。
【図2】その垂直全回転かま21の平面図である。
【図3】図1の切断面線III−IIIから見た断面図
である。
【図4】内かま23の正面図である。
【図5】図4の切断面線V−Vから見た断面図である。
【図6】ボビンケース24の正面図である。
【図7】ボビンケース24の斜視図である。
【図8】図6の切断面線VIII−VIIIから見た断
面図である。
【図9】図6の切断面線IX−IXから見た一部の断面
図である。
【図10】ボビンケース24の周方向展開図である。
【図11】外かま22の正面図である。
【図12】図10の切断面線XII−XIIから見た断
面図である。
【図13】典型的な先行技術の垂直全回転かま1を示す
正面図である。
【図14】図13の切断面線XIV−XIVから見た断
面図である。
【図15】他の先行技術の断面図である。
【図16】図15に示される先行技術の下糸調子ばね1
5付近を示す斜視図である。
【符号の説明】 21 垂直全回転かま 22 外かま 23 内かま 23a 円弧状部分 24 ボビンケース 25 ボビン 27 針 28 軌溝 29 軌条 30 筒部 31 底部 33 外向きフランジ 34 かま止め部材 35 突部 36 かま止め凹所 37 側壁 47 下糸調子ばね 50 下糸挿通孔 51 切欠き 70 基部 71 嵌合部 P1 かま止め凹所36が形成される部分 P2 下糸挿通孔50に臨む部分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平な回転軸線まわりに回転駆動される
    外かまの内周面に形成される軌溝に、内かまの外周面に
    形成される軌条が嵌まり込み、前記内かまの開放端側の
    外向きフランジには、かま止め凹所が形成され、このか
    ま止め凹所には、ミシンの機体に固定されるかま止め部
    材の突部が嵌まり込んで、前記外かまの回転に伴う内か
    まの回転が阻止され、前記内かまには下糸が巻回される
    ボビンを保持するボビンケースが着脱自在に嵌まり込む
    垂直全回転かまにおいて、 前記ボビンケースには、内かまの内径と等しい内径を有
    し、下糸調子ばねが取付けられる円弧状の側壁が設けら
    れ、この側壁には前記ボビンに巻回される下糸が挿通す
    る下糸挿通孔が形成され、前記下糸調子ばねは、下糸挿
    通孔を含む前記側壁の外周面に近接する方向に弾発的に
    付勢され、この下糸挿通孔を挿通して延びる下糸を前記
    外周面上で弾発的に押圧し、 前記内かまの軌条は、外かまの回転軸線と同軸に設けら
    れ、この軌条が形成される筒部は、前記回転軸線に対し
    て、かま止め凹所と、このかま止め凹所から外かま回転
    方向下流側でボビンケースの下糸挿通孔が臨む部分とに
    わたる円弧状部分から離反する方向にずれた軸線を有す
    ることを特徴とする垂直全回転かま。
  2. 【請求項2】 水平な回転軸線まわりに回転駆動される
    外かまの内周面に形成される軌溝に、内かまの外周面に
    形成される軌条が嵌まり込み、前記内かまの開放端側の
    外向きフランジには、かま止め凹所が形成され、このか
    ま止め凹所には、ミシンの機体に固定されるかま止め部
    材の突部が嵌まり込んで、前記外かまの回転に伴う内か
    まの回転が阻止され、前記内かまには下糸が巻回される
    ボビンを保持するボビンケースが着脱自在に嵌まり込む
    垂直全回転かまにおいて、 前記ボビンケースには、内かまの内径と等しい内径を有
    し、下糸調子ばねが取付けられる円弧状の側壁が設けら
    れ、この側壁には前記ボビンに巻回される下糸が挿通す
    る下糸挿通孔が形成され、前記下糸調子ばねは、下糸挿
    通孔を含む前記側壁の外周面に近接する方向に弾発的に
    付勢され、この下糸挿通孔を挿通して延びる下糸を前記
    外周面上で弾発的に押圧し、 前記内かまの軌条は、外かまの回転軸線と同軸に設けら
    れ、この軌条が形成される筒部は、前記回転軸線に対し
    て、かま止め凹所と、このかま止め凹所から外かま回転
    方向下流側でボビンケースの下糸挿通孔が臨む部分とに
    わたる円弧状部分から離反する方向にずれた軸線を有
    し、 前記ボビンケースの側壁は、そのボビンケースが前記内
    かまに装着された状態において、周方向に少なくとも前
    記かま止め凹所と前記下糸挿通孔が臨む部分とにわたる
    前記円弧状部分に対向する範囲にわたって延び、かつ軸
    線方向に内かまの前記軌条よりも開放端側に形成される
    基部と、この基部に連なり内かまの前記筒部に嵌まり込
    む嵌合部とを有し、 前記基部には、前記下糸挿通孔が形成され、この基部と
    前記嵌合部とにわたって下糸挿通孔に連通する切欠きが
    形成されることを特徴とする垂直全回転かま。
JP30763991A 1991-10-22 1991-11-22 垂直全回転かま Pending JPH05168782A (ja)

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