JP2002045585A - 刺繍ミシン - Google Patents

刺繍ミシン

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JP2002045585A
JP2002045585A JP2000233550A JP2000233550A JP2002045585A JP 2002045585 A JP2002045585 A JP 2002045585A JP 2000233550 A JP2000233550 A JP 2000233550A JP 2000233550 A JP2000233550 A JP 2000233550A JP 2002045585 A JP2002045585 A JP 2002045585A
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take
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JP2000233550A
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Ikuo Tajima
郁夫 田島
Isao Ohashi
功 大橋
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Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
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Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸取り部材の糸掛け部が摩耗した場合に容易
かつ迅速に対応できるようにした刺繍ミシンを提供す
る。 【解決手段】 第1の発明では、上糸aを取り上げる天
秤7を備えた本縫い形式の刺繍ミシンにおいて、前記上
糸aの経路における前記天秤7の上流に配設した上糸転
向部18に糸取り部材25を設けると共に、該糸取り部
材25の上糸の挿通部31に糸ガイド体30を装着する
構成とした。また第2の発明では、上糸aを取り上げる
天秤7を備えた本縫い形式の刺繍ミシンにおいて、前記
上糸aの経路に配設された糸取り部材25の糸掛け部4
3に糸ガイド体30を装着する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、天秤を備えた本
縫い形式の刺繍ミシンに関し、更に詳細には、針棒に供
給される上糸の経路における糸取り部材を改良した刺繍
ミシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】縫い針の往復上下動と回転釜との協働に
より本縫いを行なう本縫い形式の刺繍ミシンでは、下降
する縫い針が被縫製物を刺通して下死点に達した後、再
上昇し始めたタイミングで外釜の剣先により上糸が捕捉
される。そして上糸は、外釜のその後の回転によって釜
をくぐり抜け、更に内釜と釜支えとの係合部を通り抜け
て、内釜内に収容されたボビンから繰り出された下糸と
結絡することで、該上糸と下糸とによる縫いが形成され
る。この工程で前記上糸には適度な緩めと引き上げとが
必要とされるが、これは天秤の作用により与えられる。
しかし上糸に働く張力の急激な変動に対しては、前記天
秤の動作だけでは追従し得ないのが現状である。そこで
前述した上糸の急激な張力変動を吸収するための部材と
して、糸取り部材が配設されている。この糸取り部材
は、従来よりトーションバネそのもので構成されている
ために「糸取りバネ」と称されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】縫い針の往復上下動と
回転釜との協動により本縫いを行なう本縫い形式の刺繍
ミシンでは、下降する縫い針が被縫製物を刺通して下死
点に達した後に、再上昇し始めたタイミングで外釜の剣
先が上糸を捕捉する。そして外釜の更なる回転により上
糸は釜をくぐり抜け、内釜と釜支えとの係合部を通り抜
けて、内釜内に収容したボビンから繰り出された下糸と
結絡することで、該上糸と下糸とによる縫いが形成され
る。この工程において、前記上糸には適度な緩めと引き
上げとを付与することが必要であるが、これは天秤の作
用によって行われる。しかし上糸に作用する張力の急激
な変動に対しては、前記天秤の動作だけでは追従し得な
いのが現状である。
【0004】そこで、前述した上糸の急激な張力変動を
吸収するための部材として、糸取り部材が設けられてい
る。この糸取り部材は、従来よりトーションバネそのも
ので構成されていることから、一般に「糸取りバネ」と
も称される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】先に述べた従来の糸取
りバネでは、トーションバネの一端部に糸掛け用のフッ
ク部が形成されているので、上糸はこのフック部に引掛
けられるようになっている。この場合に前記上糸は、そ
の引掛けた部分で略180°折り返された状態となって
おり、この状態のままで前記フック部が天秤の一往復毎
に揺動するものである。そのためフック部が上糸により
強く擦られることになり、従って該フック部における糸
の掛けられた部分が摩耗し、最悪の場合はその部分が擦
り減って折損しまうこともある。このようなときには、
従来は糸取りバネの交換を行なうようにしていたが、こ
の交換作業には手間が掛かる難点がある。
【0006】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るために提案されたものであって、糸取り部材の糸掛け
部が摩耗した場合に容易かつ迅速に対応できるようにし
た刺繍ミシンを提供することを目的とする。
【0007】
【発明を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため本発明は、上糸を取り上げる天秤
を備えた本縫い形式の刺繍ミシンにおいて、前記上糸の
経路における前記天秤の上流に配設した上糸転向部に糸
取り部材を設けると共に、該糸取り部材の上糸の挿通部
に糸ガイド体を装着したことを特徴とする。
【0008】同じく前記課題を克服し、所期の目的を達
成するため本願の別の発明は、上糸を取り上げる天秤を
備えた本縫い形式の刺繍ミシンにおいて、前記上糸の経
路に配設された糸取り部材の糸掛け部に糸ガイド体を装
着したことを特徴とする。
【0009】
【作用】糸取り部材の糸掛け部に糸ガイド体を装着する
よう構成したために、糸に直接的に摩擦するのは糸ガイ
ド体であり、糸取りばね自体には糸による摩擦が生ずる
ことがない。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明に係る刺繍ミシンにつ
いて、多針ヘッドを複数基備えた多頭多針刺繍ミシンの
実施例を挙げて、添付図面を参照しながら説明する。図
1〜図7は、本願の第1の発明の実施例を示し、図8〜
図10は、本願の第2の発明の実施例を示している。
【0011】
【第1発明の実施例について】図1は、複数基のミシン
ヘッドにおける1基のミシンヘッド1を正面図で示すも
のであって、この複数基のミシンヘッドは横方向に長尺
なミシンフレーム(図示せず)の前面に取り付けられてい
る。前記ミシンヘッド1は、前記ミシンフレームから前
面側へ突出するミシンアーム(図示せず)の前面に配設さ
れ、ヘッド前面に支持ケース3を横方向へスライド可能
に支持している。この支持ケース3には、複数本の針棒
5(本実施例では6本)が上下動可能に支持されると共
に、夫々の針棒5に対応して天秤7が揺動可能に支持さ
れている。そして支持ケース3は、図示しない駆動装置
によりスライド駆動され、これにより支持ケース3にお
ける1本の針棒5および天秤7がミシンアーム内の駆動
機構に選択的に連繋されて夫々駆動されるようになって
いる。
【0012】支持ケース3の上部には調整台11が固定
され、該調整台11の前面に夫々の針棒5(天秤7)に対
応する第1糸調子12および第2糸調子13が取付けら
れている。夫々の糸調子は周知の機構に係るものであっ
て、第1糸調子12は2枚の調子皿をバネにより互いに
弾力的に圧接させ、バネ弾力を調整することで圧接力を
可変とした構成になっている。また第2糸調子13は、
外周に糸が巻回される回転皿をバネにより押さえ付け、
そのバネ弾力の調整によって該回転皿の回転抵抗を可変
とした構成になっている。
【0013】前記支持ケース3における前面の上端部と
下端部には、上糸道14および下糸道16が対応的に取
り付けられ、夫々の糸道14,16には各針棒5に対応
する糸穴(図示せず)が夫々合計6つ形成されている。ま
た前記上糸道14および下糸道16の中間部には、中糸
道15が取り付けられている。
【0014】前記中糸道15は、図2に示すように、支
持ケース3の前面に取付けられる垂直部15aと、この
垂直部15aに一体成形されて水平に延出する水平部1
5bと、この水平部15bに形成されて各天秤7に対応
する糸孔15cおよびスリット15dとから基本的に構
成されている。また前記中糸道15には、所要間隔を保
持した2本のローラ20,20からなる上糸転向部18
が配設され、この上糸転向部18は前記夫々のスリット
15dの上方に位置している。すなわち上糸転向部18
における2本のローラ20,20は、中糸道15の水平
部15bの前端縁に起立させた支持片15eおよび該中
糸道15の中間壁15fの間に差し渡されて、夫々回転
可能になっている。この場合に2本のローラ20,20
は、前記スリット15dをその上方で跨ぐ形で互いに平
行に配置され、ローラ相互問に所定の隙間が形成されて
いる。
【0015】前記中糸道15における水平部15bの下
方には、図3に示す如く、各天秤7に対応の糸取りユニ
ット21を天秤7および針棒5の本数分(本実施例では
6個)だけセットにした糸取りアセンブリ22が配設さ
れている。この糸取りアセンブリ22は、前記水平部1
5bの両端部に垂下させた支持板15g,15g(図2参
照)の間に支持されて回転位置の調節可能となっている
支持軸23と、この支持軸23の軸上に取付けた前記各
糸取りユニット21とから構成されている。
【0016】夫々の糸取りユニット21は、図3および
図4から判明するように、バネ鋼線を螺旋巻きしてなる
糸取り部材25と、ストッパ部材26と、バネ強さ調整
部材27とから基本的に構成されている。そして糸取り
部材25は、その本体部となる螺旋巻き部25cの一端
部から閉ループ状のアーム部25aを半径方向に突出さ
せると共に、該螺旋巻き部25cの他端部には係止部2
5bを軸方向に突出させている。
【0017】またバネ強さ調整部材27は、基本的に有
底で一方が開口した円筒状部材からなり、その開口部は
前記糸取り部材25の螺旋巻き部25cをそっくり遊嵌
させる装着孔27bとなっている。また図3に示すよう
に、バネ強さ調整部材27の底部には、前記支持軸2
3を回動自在に嵌挿させる中心孔27aと、前記装着
孔27bへ螺旋巻き部25cを遊嵌させた際に、その係
止部25bの嵌入を許容する係止孔27cとが穿設され
ている。更に前記ストッパ部材26は、基本的に所要厚
みの円盤状部材からなり、その中心部に前記支持軸23
を回動自在に嵌合させる中心孔26aが穿設されてい
る。またストッパ部材26の一方の端面には、前記バネ
強さ調整部材27の装着孔27bに沿設した縮径段部2
7dの嵌合を許容する環状壁26bが突成されると共
に、該環状壁26bは所定の角度範囲に亘り切除されて
切欠部26cとなっている。
【0018】前述した糸取り部材25、ストッパ部材2
6およびバネ強さ調整部材27は、図3および図4に示
すようにして組付けられる。すなわち糸取り部材25に
おける螺旋巻き部25cをバネ強さ調整部材27の装着
孔27bに挿入し、その係止部25bを前記係止孔27
cに嵌入させた後、ストッパ部材26の環状壁26bを
バネ強さ調整部材27の縮径段部27dに嵌合させる。
このように組付けることで、ストッパ部材26の切欠部
26cとバネ強さ調整部材27の端面との間に構成され
る弧状の隙間から、前記糸取り部材25のアーム部25
aが半径方向に突出することになる(図3参照)。
【0019】前記の如く組付けられたストッパ部材26
およびバネ強さ調整部材27は、図3および図4に示す
ように、該バネ強さ調整部材27の周面に穿設したネジ
孔を介してネジ29を締め付けることで、支持軸23に
対する固定がなされるものである。なお図5に示すよう
にバネ強さ調整部材27を反時計方向に回動させ、糸取
り部材25におけるアーム部25aの根元部がストロー
ク調整部材26における切欠部26cの端面に位置する
ストッパ部26dに当接した後、更に回動させる角度に
よって該糸取り部材25のバネ強さが設定できる。この
場合に、夫々のストッパ部材26の角度位置を全て同一
に揃えることで、夫々の糸取り部材25のアーム部25
aを同一の姿勢に整列させることができる(図2参照)。
【0020】支持軸23に各糸取りユニット21を互い
に密着するように取付けることで、図2に示すように、
夫々の糸取りユニット21における糸取り部材25のア
ーム部25aが、各上糸転向部18の直下(すなわち各
スリット15dの直下)に対応するよう設定される。な
お、前記糸取り部材25におけるアーム部25aの先端
部には糸ガイド体30が装着されている。この糸ガイド
体30は、図6および図7に示す如く、ドーナツ形状を
なす鋼材の外周面に嵌合溝30aを周設した構成を有
し、前記アーム部25aの先端部に形成したリング部3
1を該嵌合溝30aに強制嵌合させることで、該アーム
部25aへの先端装着がなされる。この糸ガイド体30
の内周面の角部には、図7に示すように丸みが付けら
れ、これにより糸の滑りを良好になしている。更に糸ガ
イド体30は、前記リング部31内で回転可能になって
いる。
【0021】次に、このように構成した刺繍ミシンの実
施例の作用を説明する。ミシンヘッド1の背面上方位置
にセットした糸駒(図示せず)から繰り出された上糸a
は、所定の糸案内を介して調整台11の上方部に供給さ
れ、図1に示すように、該調整台11における第1糸調
子12、第2糸調子13、上糸道14、中糸道15の上
糸転向部18および糸ガイド体30、天秤7の糸孔、中
糸道15の糸孔15c、下糸道16の順に通され、次い
で針棒5の糸掛け5aを介して縫い針4の目孔に通され
ている。前記中糸道15の上糸転向部18の部分に上糸
を通す際は、前記糸取りアセンブリ22の支持軸23を
回動させて、夫々の糸取り部材25のアーム部25aを
図5に2点鎖線で示す姿勢に到来させる。こうすること
によって、前記上糸aを上糸転向部18の右側のローラ
20の下方で右側から左側へ移送するだけで、前記アー
ム部25aの先端の糸ガイド体30にも容易に通すこと
ができる。前記糸通し作業が終了した後は、糸取りアセ
ンブリ22の支持軸23を再度回動させて、夫々の糸取
り部材25のアーム部25aを通常姿勢(図5に実線で
示す)に戻しておく。
【0022】刺繍ミシンの稼動時には、選択された針棒
5に対応する糸取り部材25のアーム部25aが作動
し、図5に実線と2点鎖線とで示す位置の問を針棒5の
1往復動毎に往復動作する。このとき前記天秤7と糸取
り部材25との問に存在する上糸aの屈曲部は上糸転向
部18のみであり、該上糸aに作用する屈曲抵抗はこの
部分でのみ作用するに過ぎない。このため糸取り部材2
5のアーム部25aは、天秤7の下流において生ずる上
糸aの張力変化に対して鋭敏に反応する。従って従来装
置の場合とは異なって、糸取り部材のレスポンスが鈍い
ことに起因する糸切れの発生が回避される。
【0023】ところで本実施例では、糸取り部材25が
敏感に反応するだけに、その糸挿通部で上糸aが激しく
擦れ、これにより該糸挿通部が磨耗し易くなることが懸
念される。しかし糸挿通部には前述の如く糸ガイド体3
0が装着されているために、前記上糸aが直接に糸挿通
部に接触するものではない。従って糸の挿通部、つまり
糸取り部材25自体が磨耗することがない。仮に磨耗す
るとすれば、そこに装着された糸ガイド体30である
が、この糸ガイド体30が磨耗して交換する必要がある
場合にも、その交換は容易に行なうことができる。
【0024】更に糸ガイド体30は、先に述べた如く、
糸の挿通部であるリング部31に対して自由回転し得る
よう装着されている。このため糸取り部材25の往復動
作や上糸aとの摩擦により糸ガイド体30の回転を伴う
ことになり、従って上糸aとの摩擦位置が適度に変化す
る。すなわち糸ガイド体30に片減りが生ずるのが防止
され、その素材の堅牢度に加えてより磨耗し難いという
利点がある。
【0025】
【第2発明の実施例について】前述した第1発明の実施
例では、糸取り部材を中糸道に設けた例について説明し
たが、糸取り部材を調整台に設けた一般の刺繍機に適用
した第2発明の実施例について、図8乃至図10に基づ
いて説明する。なお、前記実施例で既出の部材と同一ま
たは同等の機能を果たす部材については同じ符号を付す
ることとし、その詳細な説明は省略する。
【0026】図8は調整台40の側面図であって、該調
整台40に配設した第2糸調子13の箇所に糸取りバネ
41が設けられている。この糸取りバネ41は周知の形
態をなすものであって、図9および図10に示すよう
に、第2糸調子13の回転皿から繰り出した上糸aを引
掛けるための糸掛け部43が形成されている。この糸掛
け部43の折り返し部分には、図10から判明する如
く、糸ガイド体30が着脱可能に取り付けられている。
すなわち糸掛け部43の折り返し部分には、糸ガイド体
30が略緊密に嵌着し得るヘアピン状の湾曲部が形成さ
れている。従って、この湾曲部の開口側から前記糸ガイ
ド30を挿入することで、該糸ガイド30を容易に嵌着
し得るものである。
【0027】また前記糸ガイド30を開口側へスライド
させることで、該糸ガイド30を容易に取り外し得るよ
うになっている。なお、第2糸調子13の回転皿から繰
り出した上糸aは、この糸ガイド30に通される。この
別実施例においても、前記糸ガイド体30は回転できる
ように装着されているため、糸取りバネ41の往復動作
や上糸aとの摩擦により回転を伴い、従って上糸aとの
摩擦位置が適度に変化するのは先に述べた実施例におけ
る場合と同様である。
【0028】(1) 図示の実施例では、糸取り部材の糸
の挿通部に装着した糸ガイド体を回転可能な構成とした
が、回転不能に固定するものであってもよい。 (2) 図示の実施例では、例えば糸通しの作業時に糸取
り部材の姿勢を変更するアクチュエータは装備していな
いが、ソレノイドやモータを駆動源とするリンク機構等
を備えさせ、これらのアクチュエータヘの指令により糸
取り部材の姿勢変更を実施するようにしてもよい。また
電動モータを使用してアーム部の自由状態での姿勢を適
宜に変更させ、これによって各糸取り部材におけるアー
ム部のストロークを変更することができ、従って糸種や
縫い調子、所望する縫い上がりに対応することができ
る。また、各糸取り部材におけるアーム部のストローク
をステッチごとに変更制御することも可能であり、これ
によりステッチ長に応じた最適な糸締りを得ることがで
きる。更に、各糸取り部材のアーム部の姿勢を電動モー
タ等によって各糸取りユニットごとに個別に制御するよ
うにしてもよい。 (3) 図示の実施例では、上糸転向部の構成部材として
2本のローラを採用したが、前記夫々の糸取り部材にお
けるアーム部の上方に、糸孔を有する2枚の板材を左右
に所定間隔を保持して対設する構成としてもよい。 (4) 図示の実施例では多頭多針刺繍ミシンに適用した
例を挙げたが、多針1頭機、1針多頭機その他1針1頭
機にも適用し得ることは勿論である。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る刺繍ミシンによれば、天秤
下流における上糸の張力変動が糸取り部材にダイレクト
に伝わるため、糸取り部材の本来の機能が充分に発揮さ
れる。また、糸取り部材の糸の挿通部に糸ガイド体を装
着したために、上糸と直接に摩擦するのは糸ガイド体で
あり、糸取りバネ自体には上糸による摩擦が生じない。
従って交換し難い糸取りバネ自体を交換する必要がな
く、メンテナンス性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の実施例に係る刺繍ミシンにおけるミ
シンヘッドの正面図である。
【図2】実施例に係る刺繍ミシンに使用される中糸道お
よび糸取りアセンブリの一部切欠斜視図である。
【図3】糸取りアセンブリの一部切欠拡大断面図であ
る。
【図4】糸取りユニットの分解斜視図である。
【図5】糸取り部材の作動状態を説明する縦断面図であ
る。
【図6】糸取り部材の側面図である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】第2発明の実施例に係る調整台の側面図であ
る。
【図9】図8の実施例に関して、糸取りバネを設けた第
2糸調子の側面図である。
【図10】図9に示した第2糸調子の斜視図である。
【符号の説明】
7 天秤 18 上糸転向部 25 糸取り部材 30 糸ガイド体 31 リング部(糸の挿通部) 41 糸取りバネ 43 糸掛け部 a 上糸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上糸を取り上げる天秤を備えた本縫い形
    式の刺繍ミシンにおいて、 前記上糸の経路における前記天秤の上流に配設した上糸
    転向部に糸取り部材を設けると共に、該糸取り部材の上
    糸の挿通部に糸ガイド体を装着したことを特徴とする刺
    繍ミシン。
  2. 【請求項2】 上糸を取り上げる天秤を備えた本縫い形
    式の刺繍ミシンにおいて、 前記上糸の経路に配設された糸取り部材の糸掛け部に糸
    ガイド体を装着したことを特徴とする刺繍ミシン。
JP2000233550A 2000-08-01 2000-08-01 刺繍ミシン Withdrawn JP2002045585A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102953217A (zh) * 2011-08-30 2013-03-06 吴江市洪盛纺织有限公司 导线架
CN104073997A (zh) * 2014-07-09 2014-10-01 高满珍 绣花机多转向导丝件
CN104233664A (zh) * 2013-06-13 2014-12-24 Candart股份公司 刺绣机

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