JP4173946B2 - 油アゲの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油アゲの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常油アゲは、固めに製造した豆腐(油アゲ生地)を90〜120℃の油中で生地中の水分を気化させることによって膨化させ、しかる後に150〜200℃の油中にて表面を硬化させ膨化状態を固定することによって調製される。しかし、この従来の方法ではフライ工程に多量の油を必要とし、かつまた、油アゲ生地の水分が高いため、高温でのフライ油の加水分解が促進される結果、酸価の上昇が早く、頻繁にフライ油の交換を行なう必要を生じるなどの欠点があった。
また、従来の油アゲは油の含有量が高く、多くの場合調理時に油抜き処理を必要とするがある等の欠点があった。
油アゲ製造においてフライ工程を省略する方法としては、特公昭60−43106に大豆蛋白等を主原料として豆腐製造工程を経ずして生地を調製し、この生地を油に浸漬するか生地表面を油で被覆した状態でマイクロ波加熱して生地を膨化させた後フライによって硬化するか、マイクロ波加熱を継続して硬化させて油アゲ様食品を得る方法が、また、特開平4−8262に油で被覆した油アゲ生地を遠赤外線照射によって加熱し、油アゲを得る方法が提示されている。しかし、これらマイクロ波や遠赤外線を用いる方法ではアゲ生地の表面の乾燥硬化が生地の膨化工程においてもおこるため、生地の膨化が不足したり不均一になるなど、良好な品質の製品を得る事が難しい。とくに、マイクロ波照射による加熱では油アゲ生地自体が発熱する為、温度のコントロールを行なうことが難しく、安定な製造が困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、多量のフライ油を使用せず、膨化が均一かつ充分な油アゲの製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の目的を達成する為に鋭意検討を行った結果、過熱水蒸気を用いて油アゲ生地の膨化を行ない、その後常法のフライ工程を行ない膨化油アゲ生地の固定することにより、生地の均一膨化にすぐれた油アゲを安定して製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は常法によって得られた油アゲ生地を200〜300℃望ましくは240℃〜280℃に調整された過熱水蒸気中に置き、油アゲ生地が充分な膨化を示した後、すみやかに、150℃〜200℃望ましくは160〜180℃の油中に移し、生地表面を硬化させることによって膨化状態を固定することを特徴とする油アゲの製造法を要旨とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる油アゲ生地は、通常の油アゲ製造に用いられるものをそのまま用いることができ、原料には通常の丸大豆のほか、脱脂大豆、皮むき大豆フレーク等を用いることができる。これらの大豆原料を適度に水に膨潤させ、丸大豆の場合は加水しつつ磨砕し、脱脂大豆あるいは皮むき大豆フレークの場合は加水攪拌して、呉汁を得る。この呉汁を適度に煮沸し、戻し水を加えるかまたは加えずしてオカラと分離し、豆乳を得る。これらの一連の過程には豆腐油アゲ製造用として知られる器具設備のどんなものを用いても良い。得られた豆乳は60℃〜80℃の温度帯で凝固剤と混合攪拌されて凝固物を得る。この際の凝固剤としては、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等、油アゲ製造に用いられる凝固剤をそれぞれ単独でまたは混合して用いることができる。得られた凝固物は、型箱あるいは連続成型機にて圧搾脱水され、豆腐生地となる。豆腐生地は適当な大きさに切断され、油アゲ生地として用いられる。
本願における膨化工程は、油アゲ生地を過熱水蒸気を導入できる装置中に置いて行う。過熱水蒸気を導入できる装置中に置かれた油アゲ生地に、200℃〜300℃望ましくは240℃〜280℃の過熱水蒸気を作用させる。このとき、過熱水蒸気の温度が200℃未満の場合は生地中の水分の気化がゆっくりとしか起こらずに膨化に時間がかかりかつ膨化も不十分となり、300℃を越えると生地表面の硬化が起こって膨化を阻害する。通常の油アゲの製造工程においては、フライにおける生地の膨化工程のフライ油温が製品の膨化割合に大きな影響を与え、このフライ油温を厳密に管理し安定化させることが安定した製品を得る為に重要であるが、本発明の場合もこの生地の膨化工程における過熱水蒸気の温度を厳密に管理することが安定した製品を得る為には重要である。
ここにおいて過熱水蒸気とは水管ボイラーや貫流ボイラーなどを用いて発生せしめた飽和水蒸気を減圧したり、及び/または二次加熱することによって得ることができる。ここにおいて大気圧以下もしくは以上の過熱水蒸気を用いると設備が複雑になるので大気圧の過熱水蒸気を用いることが好ましい。
また、飽和水蒸気の二次加熱は公知のいかなる方法でも良い。例えば、重油・軽油・灯油などの石油やLPG・都市ガスなどの燃料を燃焼せしめて得た高温ガスを熱源にして、熱交換器を利用して間接加熱したり、または熱交換器を用いず飽和水蒸気と高温ガスを直接混合すれば過熱水蒸気を得ることができる。
また導電性の物質に直流・低周波の交流・高周波の交流電流を流したり、誘電体にマイクロ波か高周波、赤外線などの電磁波を照射することにより物質を発熱せしめ、その高温物体と飽和蒸気を接触せしめることによって過熱水蒸気を得ることができる。ここにおいて飽和水蒸気自身も誘電体であるので、上記電磁波による加熱は直接加熱することも可能である。さらに、これら方法は組み合せて用いても良い。あるいはまた、色調や風味などを調整する目的で酵素分圧を制御しても良い。
本願におけるフライとは、過熱水蒸気加熱により膨化させた油アゲ生地を油中で加熱することを指す。フライの温度は特に限定されるものではないが、好ましくは150℃〜200℃、さらに好ましくは160℃〜180℃である。フライにより油アゲ生地の表面が硬化し、膨化が固定される。このとき油の温度が150℃以下であると硬化が不十分であるためフライ後に冷却されると製品が著しく縮んで商品価値が低くなる。また200℃を越えると硬化が進み過ぎて食感が固くなり焦げも生じて商品価値が低くなるとともに、フライ油の熱酸化による劣化が速くなり好ましくない。
また過熱水蒸気加熱の後、膨化油アゲ生地のフライを行うまでの工程は連続して行うことが望ましい。
【0006】
このようにして得られた油アゲは均一で安定した膨化を示し、最終的にからし工程でフライを行なうため、外観上は従来の油アゲとほとんど変り無く良好な嗜好性を示し、しかも、使用する油の量は従来のほぼ半分ですむという特徴を有している。
また、このようにして得られた油アゲは、浮力がかからない状態で生地の膨化を行うためにいわゆる「浮かせアゲ」のような内部の豆腐層がつまった組織となる。
この油アゲをいわゆる「沈めアゲ」のようなスポンジ状の製品とするためには、フライによる生地の膨化状態の固定(からし工程)が終了した後すみやかにマイクロ波を照射して豆腐層の水分を気化させ、製品を膨化させればよい。
以下に実施例を示す。
【0007】
【実施例】
実施例1
米国産丸大豆を重量が2.2〜2.3倍になるまで水に浸漬したのち水を切り、元の大豆の重量の7倍量の水を加えて磨砕し、直接加熱式の連続煮釜で100℃まで煮沸し直ちに元の大豆の3倍量の水を加えた。得られた煮呉をすみやかにスクリュープレスを用いてオカラと分離し、120メッシュの篩を通して微細なオカラを除去して豆乳を得た。豆乳の温度が75℃となった時点で豆乳量の0.25%相当量の塩化マグネシウムを添加混合し蛋白を凝固させた。得られた凝固物はすみやかに型箱に移し、徐々にプレスして脱水し、厚さ約8mmの豆腐生地を得た。
この豆腐生地を45×45mmにカットし、260℃の過熱水蒸気を作用させた。作用開始後4分間で約80mm角にまで膨化させた後、油温を180℃に調整したフライヤーで4分間処理することにより表面を硬化させた。
得られた油アゲ10枚のサイズは平均80×80mmであり、生地に対する伸び率(面積比)は3.16倍であった。またこの油アゲの水分含量は51.1%であった。
この油アゲは、浮かせアゲ風のつまった豆腐層ときめの細かい表皮をもち、油アゲらしい好ましい風味を有していた。
【0008】
実施例2
実施例1で得られたと同じ豆腐生地を45×45mmにカットし、260℃の過熱水蒸気を作用させた。作用開始後4分間で約80mm角にまで膨化させた後、油温を180℃に調整したフライヤーで4分間処理することにより表面を硬化させた。生地を油中から取り出した後すみやかに出力500Wのマイクロ波オーブンに入れてマイクロ波を15秒照射して油アゲを得た。
このようにして得られた油アゲ10枚のサイズは平均81×81mmであり、生地に対する伸び率(面積比)は3.24倍であった。またこの油アゲの水分含量は37.8%であった。
この油アゲは、沈めアゲ風のスポンジ状の豆腐層ときめの細かい表皮をもち、油アゲらしい好ましい風味を有していた。
【0009】
【発明の効果】
従来、油アゲの製造においては多量のフライ油を必要としていた。今回、生地の膨化工程に過熱水蒸気を用いる事により、使用するフライ油の量をはぼ半分に減少させることができ、しかも、マイクロ波を組合せる事によって、浮かせアゲ、沈めアゲのどちらのタイプのアゲでも同等の生産性で製造する事ができ、油アゲの製造を有利に進める事ができるようになった。

Claims (2)

  1. 油アゲ生地を200〜300℃に調整された過熱水蒸気中に置き、油アゲ生地が充分な膨化を示した後、すみやかに150℃〜200℃の油中に移し、生地表面を硬化させることによって膨化状態を固定することを特徴とする油アゲの製造法。
  2. 油アゲ生地を200〜300℃に調整された過熱水蒸気中に置き、油アゲ生地が充分な膨化を示した後、すみやかに150℃〜200℃の油中に移し、生地表面を硬化させることによって膨化状態を固定し、固定後すみやかにマイクロ波を照射して豆腐層の水分を気化させ、膨化することを特徴とするスポンジ状油アゲの製造法。
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