JP3265835B2 - 味付け油揚げの製造法 - Google Patents
味付け油揚げの製造法Info
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Description
味付け油揚げの製造法に関する。
た豆腐を裁断し、油で揚げる伝統的な製造法と、分離大
豆蛋白と油脂と水によるエマルジョンを凝固させて得ら
れる豆腐を必要により裁断し、油で揚げる油揚げの製造
法との2つの製造法に大別される。これら各々油揚げの
乾燥品においては前者に比べ後者のほうが湯戻りに優れ
即席食品等としての用途に優れる。従って、従来から即
席食品としての用途には後者が用いられてきた。
するため、着味液を含んだ状態の、換言すれば多水分の
油揚げを容器に入れて加熱殺菌したレトルト油揚げが製
造された。ところが、レトルト殺菌は高温で行われる
為、レトルト袋にピンホールが生じ油揚げが汚染され腐
敗することがあったり、メイラード反応等により味が変
化することがあったりする等の問題があった。
り復元性に劣る問題、乾燥による油脂の酸敗や蛋白の熱
変性を招き易い欠点、乾燥製品は肉厚が薄く、表面はし
わ状となり、乾燥前の油揚げの様な外観には程遠いもの
となってしまい、食感が硬くなるといった問題を抱えて
いる。
後、着味液に浸漬して味付けを行った後、乾燥すること
により、着味乾燥油揚げとされている。
前後の着味液に一定時間浸漬せしめた後、ロ−ル等を使
用して、脱液を行う手法が一般的に採用されており、ま
たそのような着味を行った後原料油揚げは、熱風乾燥ま
たは凍結真空乾燥により乾燥せしめられて、製品とされ
ている。
燥味付け油揚げも生の油揚げの様な大きさと肉厚を有す
るものが望まれている。
原料として製造される豆腐を裁断しフライして得られる
油揚げを着味し、乾燥した乾燥油揚げの前記欠点、即
ち、湯戻り復元性に劣る、油脂が酸敗しやすい、蛋白が
熱変性しやすい、乾燥した油揚げの肉厚が薄い、表面が
しわになる、食感が硬い等の問題を解決すべく乾燥方法
について検討した。
る傾向が特に強く、凍結乾燥でも肉厚やしわの問題は解
決されなかった。マイクロ波乾燥でも、着味ムラが生じ
たり、不均一な膨化に伴う局部的「へたり」により、製
品に「しみ」が発生する等の新たな問題に直面した。
げの肉厚と大きさを保ち、食欲をそそるような見栄えが
良く、その湯戻し後の復元の迅速性と食感の良い乾燥油
揚げを製造すること、前記「着味ムラ」や「しみ」の生
じない製造法を目的とした。
げを水分15〜25%になるようにマイクロ波乾燥する
ことを特徴とする味付け油揚げの製造法である。
したもので、用いる油揚げは丸大豆を原料として製造さ
れたものが適当である。
として油揚げ用の豆腐を製造し、裁断した後、油で揚げ
る方法であり、より詳しくは、丸大豆を水に浸漬し、膨
潤した丸大豆を磨砕し、得られた「ご」からオカラ成分
を除いて得た豆乳にニガリ等の蛋白凝固剤を加えて凝固
した豆腐を得、これを油揚げの大きさに裁断した後、油
で揚げて油揚げを得る。
ることが出来るが、例えば即席素材用や惣菜用には縦×
横が45mm×45mm〜45mm×90mm、厚さが
7mm〜9mmが最も適当で、これから得られる油揚げ
の大きさは、縦×横が80mm×80mm〜80mm×
160mm、厚さ(周辺部)が20mm〜28mmとす
ることが出来る。
感(肉厚感のようなもの)が得られず、大きすぎると即
席食品用には不適である。
た油揚げを着味液に浸漬して味付けを行うことが出来、
例えば、原料油揚げを通常65℃〜85℃(好ましくは
70℃〜80℃)の着味液に一定時間浸漬せしめた後、
ロ−ル等を使用して、脱液を行う着味工程を利用するこ
とが出来る。
の油揚げに対する含有量が少ない程マイクロ波乾燥は省
エネルギーで運転出来るが、あまり脱水しすぎると着味
による味が薄くなったり、乾燥後薄くなり厚みを有する
油揚げが得られない等するので、着味液の濃度にもよる
が、通常着味前油揚100重量部に対し、着味液が40
〜140重量部、好ましくは80〜100重量部を含ん
だ状態にして、次のマイクロ波乾燥することが適当であ
る。
が出来る。例えば醤油、砂糖、各種エキス類、アミノ酸
等化学調味料等を適宜に配合して着味液(調味液)を調
製することが出来る。本発明において最も重要な点は、
以上のようにして着味した油揚げ(肉厚が充分である)
を水分15〜25%になるように、肉厚を着味前の油揚
げとほぼ同等の厚さを保持するようにマイクロ波乾燥す
ることである。
を得ることが出来ず、このとき水分が15〜25%でな
いと目的の油揚げは得ることが出来ない。
た時のみ、原料揚げと略同一の厚みと大きさを保持する
こと、着味液による「しみ」の発生がなく、均一な膨化
による肉厚の維持、また、熱湯による復元の迅速性に非
常に優れ、復元後の食感も、熱風乾燥や真空凍結乾燥等
に比べて同等若しくはそれ以上であること、の諸要求を
悉く満足することができる。即ち、着味・脱液処理を施
した油揚げのマイクロ処理後の水分が15%未満となる
と、熱湯による復元後の食感が硬くなり、通常の熱風乾
燥品に比べて劣るため、商品価値が無くなる問題が発生
し、一方マイクロ処理しても、水分が25%を越えるよ
うな割合で残留すると、内部膨化が均一に得られず、い
わゆる油揚げ表面に「へたり」が生じ、乾燥処理にて油
揚げ表面に「しみ」が発生し、同じく商品価値が無くな
る。
け油揚げの厚さが、着味前の油揚げの厚さとほぼ同じで
ある。この為には、前述のように、マイクロ波乾燥後の
味付け油揚げの水分が15〜25%となるようにマイク
ロ波乾燥することが適当である。
うことができる。マイクロ波照射と遠赤外線による加熱
操作を併用することが出来、乾燥時の油揚げの水分調整
が容易となり、油揚げの辺縁と内部が均一に膨化でき、
油揚げの品質を均一化にできる。
は鍋焼ききつねうどん(チルド品)等の具材として使う
ことが適当である。その他即席用素材として、煮込み用
等各種惣菜として用いることも出来る。
的に説明する。 実施例1 丸大豆を原料として製造された豆腐を裁断(45mm×
45mm×厚さ8mm)しフライ(110℃〜170℃
の多段揚げ)して製造した油揚げ500枚〔総重量53
50g,水分45%,大きさ(平均):80.6mm×8
0.6mm,厚さ:25.2mm(周辺部)、14.1mm
(中央部)〕を用い、70〜80℃の着味液(醤油、砂
糖及び化学調味料を主成分とするもの)5リットルに、
5分間浸漬した後、ロ−ルにかけ脱液を行った。なお、
脱液後の揚げの水分は40.2%,揚げの大きさ(平
均):83.7mm×84.2mm,厚みは4.8mmであっ
た。
ジ(三洋電機(株)製:2450MHz ,500W)に
て、マイクロ波照射を行い、加熱乾燥操作を施し、油揚
げ水分を15〜25%に調整し、目的とする油揚げを得
た。
て、その100枚あたりの平均の大きさと厚み、表面の
性状を調べた。その結果を、下記表1に示した。
2時間)を行って得られた乾燥品についても、同様に評
価し、その結果を表1に併せて示した。
に示す分離大豆蛋白由来の乾燥揚げ(大豆たん白揚げ)
と丸大豆由来の乾燥揚げ(即席用油揚げ),丸大豆由来
の市販油揚げ(市販油揚げ)と本実施例表1のNo.3
の油揚げに対して熱湯を注いで1分,3分,5分後の食
感を調査し、湯戻りの迅速性を比較し、優、良、可、
しに3分を要し、丸大豆由来の乾燥揚げにも湯戻しに3
分を要し、丸大豆由来の市販油揚げでは湯戻しに5分を
要したが表1のNo.3の油揚げでは湯戻しに1分しか
要しなかった。
をパネラ−20名により嗜好テストを行った結果は表3
の通りである。
製造した油揚げを表4に示すような水分にマイクロ波乾
燥し、水分活性(AW)を測定し、10℃にて60日間
保存した後のカビ発生の有無と風味を調べた。結果を表
4に示した。
の油揚げの厚みが原料の油揚げの厚さの約1/4になっ
ても、マイクロ波処理により得られた乾燥品の厚みは、
原料の油揚げと略同じ厚さ(周辺部)となるばかりでな
く、大きさも原料の油揚げと略同様で、しかも油揚げの
表面が滑らかでふっくらとした見栄えの良い、しかも
「しみ」の少ないものであった。勿論、復元後の食感
も、通常の熱風乾燥品(比較例)に比べ優れたものであ
った。しかし、NO1,のマイクロ波乾燥後の水分が1
5%未満のものでは、大きさや厚みを満足し、「しみ」
の少ない滑らかなものを得ることができるが、食感は硬
くなり商品価値のないものとなった。
が25%よりも高い場合、迅速な復元性を示し、食感は
良好であったが、「しみ」の発生は免れず、しわの多い
ものとなり、油揚げの厚みも満足なものを得ることがで
きなかった。
厚みが原料よりも小さくなりしわも多く、湯戻り後も湯
戻り前に比べると、中央部が少し膨らむものの目的を満
足するものではなかった。
揚げ水分は保存性にも影響し、25%より多いものはそ
の保存性も悪く、特に風味の劣化が著しく早く商品価値
のないものとなった。
存性も格段に向上することが確認された。 応用例1 鍋焼きホイルにうどんだしとうどんを入れ加熱し、麺が
適度にほぐれ温まると、加熱を止めて、実施例1のN
o.2と同様にして得た着味しマイクロ波乾燥された油
揚げを麺にのせ、よくだしと絡ませて、1分放置後、食
した。これにて、本格風きつねうどんを簡単に作り、食
べることができた。復元後は、原料油揚げと略同一の大
きさと肉厚のある油揚げとなった。
揚げを用いながらも、乾燥後も原料油揚げと略同一の大
きさと肉厚のある、見栄えの良い、しかも湯戻し後の復
元性が優れ、食感の良い乾燥油揚げをマイクロ波を利用
して、有利に製造することが出来る事となったのであ
る。
波加熱乾燥に伴う欠点(シミやシワ等)を克服しつつ、
従来から提案されている特別な手法を採用しなくても、
且つその他の乾燥処理を組みあわさなくても、生産性、
品質面の点からも肉厚のある、しかも復元性の良い乾燥
揚げの製造方法を提供したのである。
Claims (1)
- 【請求項1】着味した油揚げを水分15〜25%になる
ようにマイクロ波乾燥することを特徴とする着味してマ
イクロ波乾燥した後の味付け油揚げの厚さが、着味前の
油揚げの厚さとほぼ同じである味付け油揚げの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15587394A JP3265835B2 (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 味付け油揚げの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15587394A JP3265835B2 (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 味付け油揚げの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0819382A JPH0819382A (ja) | 1996-01-23 |
JP3265835B2 true JP3265835B2 (ja) | 2002-03-18 |
Family
ID=15615375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15587394A Expired - Lifetime JP3265835B2 (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 味付け油揚げの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3265835B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7207988B2 (ja) * | 2018-12-19 | 2023-01-18 | 日清食品ホールディングス株式会社 | 乾燥丸大豆油揚げ |
-
1994
- 1994-07-07 JP JP15587394A patent/JP3265835B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0819382A (ja) | 1996-01-23 |
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