JP4173588B2 - 気密式引戸装置 - Google Patents
気密式引戸装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4173588B2 JP4173588B2 JP28690598A JP28690598A JP4173588B2 JP 4173588 B2 JP4173588 B2 JP 4173588B2 JP 28690598 A JP28690598 A JP 28690598A JP 28690598 A JP28690598 A JP 28690598A JP 4173588 B2 JP4173588 B2 JP 4173588B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sliding door
- guide member
- sliding
- tongue
- airtight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Specific Sealing Or Ventilating Devices For Doors And Windows (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新幹線車両のような高速車両に用いられ、室内の気密を保持する気密式引戸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の気密式引戸装置では、図4に示すように、引戸100を図示しない上部レールと下部レール102とにより移動可能に支持し、引戸を開閉するようにしている。また、気密を保つようにするために、引戸100が閉じた位置にあるときに、引戸100を図示しないアクチュエータにより室外側に押して、引戸100をパッキン104に押し当てている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした従来のものでは、ステンレス製の下部レール102が床面106上に敷設され、引戸100がこの下部レール102を挟むようにして、引戸100を移動可能に支持している。その為、引戸100と下部レール102との金属同士の摺動接触により摺動音が発生し、また、金属同士の摺動であるため、引戸100と下部レール102との両方が摩耗しやすく、更に、引戸100の取付時のガタにより、引戸100に外力が加わった場合、下部レール102から外れる場合があるという問題があった。
【0004】
一方、引戸100は閉じた位置にある時に、アクチュエータにより室外側に押し付けることができるようにするために、下部レール102に切欠を形成する必要があり、下部レール102の取付には引戸100との寸法調整が必要であるので組立・調整が煩雑であるという問題があった。
【0005】
また、下部レール102は床面106から飛び出しているので、昇降客の乗り降りのときに、下部レール102を踏みつけるので摩耗しやすく、更に、つま先等を引っかけやすく、昇降の邪魔になる場合があるという問題があった。
本発明の課題は、摺動音や摩耗を低減し、組立・調整がしやすく、乗り降りの邪魔にならない気密式引戸装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成すべく、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即ち、
引戸を上部レールに沿って移動可能に支持すると共に、前記引戸を前記上部レールと平行な支点軸の廻りに揺動可能に支持し、閉めた位置で前記引戸をアクチュエータにより室外側に押して出入口を閉じる気密式引戸装置において、
前記引戸の下部に、下方に突出した舌部を設け、かつ、前記舌部の室内側側面に当接して、前記引戸の移動を案内する案内部材を設けると共に、前記引戸の重心位置を前記支点軸廻りに前記引戸が室内側に揺動する方向となる位置に形成して、前記引戸の自重により前記舌部の室内側側面が前記案内部材に当接し、また、前記アクチュエータにより前記引戸の自重に抗して前記引戸を室外側に押し前記引戸を前記支点軸の廻りに揺動させて前記出入口を閉じることを特徴とする気密式引戸装置がそれである。
【0007】
また、前記出入口の床面よりも下側に前記案内部材を設けると共に、該案内部材を覆う被覆板を設け、該被覆板を跳ね上げ可能に支持した構成としてもよい。あるいは、前記被覆板上にクツズリを設けた構成としてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、1は新幹線車両用の構体で、構体1の側面には、出入口2が形成されている。この出入口2に対応してアルミニウム製の引戸4が設けられており、図2に示すように、引戸4は、出入口2の上部に沿って設けられた上部レール6に、ベアリング8を介して移動可能に支持されている。
【0009】
ベアリング8は、上部レール6に形成された溝に沿ってボール10が転動して、直線的に案内する構造のものである。この上部レール6には、アーム12が固定されており、アーム12は構体1に支点軸14を介して揺動可能に支持されている。
【0010】
また、図3に示すように、引戸4の下部には、下方に突出した厚さの薄い舌部16が設けられており、舌部16は構体1の床面18よりも下方に突き出すように形成されている。出入口2の床面18には引戸4の移動方向に沿って舌部16が収納される溝20が形成されている。
【0011】
溝20内には、案内部材22が設けられており、案内部材22はホルダ部材24と摺動部材26とを備えている。ホルダ部材24は摺動部材26を挟持すると共に、構体1に固定されている。摺動部材26は舌部16の室内側の側面に接触できるように配置されており、本実施形態では、ナイロン製のものが用いられている。
【0012】
引戸4は、図1に示すように、その重心位置Gが支点軸14よりも室外側となるように形成されており、これにより、引戸4が支点軸14の廻りに、その自重による回転モーメントによって回転して、舌部16が摺動部材26に当接するように形成されている。
【0013】
また、出入口2に沿って、その室内側にパッキン28が取り付けられており、構体1に出入口2に沿って複数設けられたアクチュエータ30,32を駆動して、引戸4を支点軸14の廻りに揺動して、引戸4をパッキン28に押し付けることができるように構成されている。
【0014】
案内部材22を覆うようにして、被覆板34が設けられており、被覆板34は構体1にヒンジ36を介して取り付けられている。図3に実線で示すように、被覆板34を倒したときには、被覆板34は案内部材24上に取り付けられた座部材38の上に載り、構体1の床部材40と平坦となるように構成されている。
【0015】
また、図3に二点鎖線で示すように、被覆板34を跳ね上げて立てたときには、案内部材22が露出されるように構成されている。更に、被覆板34上にはクツズリ42が取り付けられると共に、所定間隔で床部材40上にもクツズリ44が取り付けられている。
【0016】
次に、前述した本実施形態の気密式引戸装置の作動について説明する。
まず、閉めるときには、図示しないアクチュエータが駆動されて、引戸4を上部レール6に沿って押し出す。これにより、引戸4はベアリング8を介して上部レール6に沿って移動すると共に、舌部16は引戸4の自重により案内部材22の摺動部材26にその側面が押し当てられた状態で、摺動部材26に沿って摺動する。出入口2が引戸4により閉じられると、アクチュエータ30,32が駆動されて、引戸4を室外側に押して、引戸4をパッキン28に押し付け、気密を保つ。
【0017】
開くときには、まず、アクチュエータ30,32による押し付けを解除すると、引戸4は自重により支点軸14の廻りに揺動して、舌部16の側面が摺動部材26に接触する。そして、図示しないアクチュエータを駆動すると、引戸4が上部レール6に沿って移動すると共に、舌部16が摺動部材26に沿って摺動する。
【0018】
引戸4が移動されて、出入口2が開かれ、昇降客は、クツズリ42を踏んで昇降する。案内部材22は、床面18よりも飛び出ていないので、昇降客が案内部材22につまずくことがなく、昇降客が案内部材22を踏みつけることもないので、摺動部材26にナイロン製のものを使用しても、昇降客の踏みつけによる摩耗や損傷を招くことがない。例えば、昇降客が踏みつけると、靴の裏についた砂等により、すぐに摩耗してしまうが、これを防止できる。
【0019】
引戸4と異なる材質の摺動部材26を用いることにより、引戸4の開閉時の摺動音を低減でき、摺動部材26が優先的に摩耗するようにすることができる。案内部材22は、被覆板34を跳ね上げることにより容易に交換できる。また、引戸4を室内側に押す外力が作用しても、容易に引戸4が案内部材22を乗り越えて外れない構成とすることができる。
【0020】
気密時のアクチュエータ30,32の駆動の際に、案内部材22が邪魔になることはなく、案内部材22に切欠等を設ける必要がない。また、単に舌部16の側面が摺動部材26に接触するようにすればよく、組立・調整も容易である。案内部材22の点検や修理・交換をする場合には、引戸4を開いた状態で、被覆板34を二点鎖線で示すように跳ね上げる。これにより、案内部材22は露出されるので、容易に点検や修理・交換をすることができる。
【0021】
以上本発明はこの様な実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。
【0022】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の気密式引戸装置は、引戸の室内側側面に当接する案内部材を設けているので、気密を保持する際に、案内部材が邪魔になることはない。よって、案内部材に切欠等を設ける必要がなく、組立・調整も容易である。また、出入口の床面よりも下側に案内部材を設け、これを跳ね上げ可能な被覆板により覆うことにより、昇降客の踏みつけによる摩耗や損傷を招くことがなく、案内部材にナイロン等の引戸と異なる材質のものを用いることができ、摺動音を低減できると共に、摩耗時の交換を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての気密式引戸装置の断面図である。
【図2】本実施形態の気密式引戸装置の上部レール周辺の拡大断面図である。
【図3】本実施形態の気密式引戸装置の案内部材周辺の拡大断面図である。
【図4】従来の気密式引戸装置の下部レール周辺の拡大断面図である。
【符号の説明】
1…構体 2…出入口
4…引戸 6…上部レール
14…支点軸 16…舌部
18…床面 22…案内部材
26…摺動部材 30,32…アクチュエータ
34…被覆板 42,44…クツズリ
Claims (3)
- 引戸を上部レールに沿って移動可能に支持すると共に、前記引戸を前記上部レールと平行な支点軸の廻りに揺動可能に支持し、閉めた位置で前記引戸をアクチュエータにより室外側に押して出入口を閉じる気密式引戸装置において、
前記引戸の下部に、下方に突出した舌部を設け、かつ、前記舌部の室内側側面に当接して、前記引戸の移動を案内する案内部材を設けると共に、前記引戸の重心位置を前記支点軸廻りに前記引戸が室内側に揺動する方向となる位置に形成して、前記引戸の自重により前記舌部の室内側側面が前記案内部材に当接し、また、前記アクチュエータにより前記引戸の自重に抗して前記引戸を室外側に押し前記引戸を前記支点軸の廻りに揺動させて前記出入口を閉じることを特徴とする気密式引戸装置。 - 前記出入口の床面よりも下側に前記案内部材を設けると共に、該案内部材を覆う被覆板を設け、該被覆板を跳ね上げ可能に支持したことを特徴とする請求項1記載の気密式引戸装置。
- 前記被覆板上にクツズリを設けたことを特徴とする請求項2記載の気密式引戸装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28690598A JP4173588B2 (ja) | 1998-10-08 | 1998-10-08 | 気密式引戸装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28690598A JP4173588B2 (ja) | 1998-10-08 | 1998-10-08 | 気密式引戸装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000108898A JP2000108898A (ja) | 2000-04-18 |
JP4173588B2 true JP4173588B2 (ja) | 2008-10-29 |
Family
ID=17710522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28690598A Expired - Fee Related JP4173588B2 (ja) | 1998-10-08 | 1998-10-08 | 気密式引戸装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4173588B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2371653A2 (en) | 2010-03-31 | 2011-10-05 | Hitachi, Ltd. | Railway vehicle with sliding doors |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4095951B2 (ja) * | 2003-11-18 | 2008-06-04 | 東急車輛製造株式会社 | 鉄道車両 |
JP4694464B2 (ja) * | 2006-12-22 | 2011-06-08 | 日本車輌製造株式会社 | 鉄道車両の側ドア押え装置用支持構造 |
KR200446378Y1 (ko) | 2007-12-20 | 2009-10-27 | 김수군 | 전동차 출입문 이탈 방지편 |
EP2752351B1 (en) * | 2011-08-30 | 2020-04-29 | Nabtesco Corporation | Vehicle door device |
JP6400901B2 (ja) * | 2013-12-24 | 2018-10-03 | 近畿車輌株式会社 | 鉄道車両の引戸構造 |
-
1998
- 1998-10-08 JP JP28690598A patent/JP4173588B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2371653A2 (en) | 2010-03-31 | 2011-10-05 | Hitachi, Ltd. | Railway vehicle with sliding doors |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000108898A (ja) | 2000-04-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4173588B2 (ja) | 気密式引戸装置 | |
JP4904274B2 (ja) | フロアロック | |
US6615952B2 (en) | Double deck elevator | |
GB2306564A (en) | Stay with Releasable Catch | |
US6547319B1 (en) | Device for operating a cover | |
JPH05310391A (ja) | エレベータの出入口扉下端部の支持機構 | |
JP4070837B2 (ja) | ダブルデッキエレベータシル塞ぎ装置 | |
JPH10102879A (ja) | 開閉体用のヒンジ装置 | |
JP3594240B2 (ja) | 引き違い戸装置 | |
JP3860334B2 (ja) | 防火シャッター連動式ゲート床自動開放装置 | |
JP2653229B2 (ja) | 自動販売機の扉固定装置 | |
KR920014917A (ko) | 코오크스 건식 소화설비의 코오크스 장입장치 | |
JPH0524779Y2 (ja) | ||
JPH071257U (ja) | ローラ式ドアガイド | |
JP4519229B2 (ja) | エレベータドア開閉機構 | |
JPH0736048Y2 (ja) | ハンガー引戸のガイドレール構造 | |
JPH0643163B2 (ja) | サンルーフのリッド昇降装置 | |
JP3974987B2 (ja) | 車両に装備されるスロープ板装置 | |
JPS6229581Y2 (ja) | ||
JP2574634B2 (ja) | 開閉装置 | |
JPS6146159Y2 (ja) | ||
JP3903929B2 (ja) | 出入口の止水構造 | |
JPS6141234Y2 (ja) | ||
JPH082378Y2 (ja) | ウインドウレギュレータ | |
JPH0239032Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040525 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070416 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070417 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070618 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080722 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080814 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130822 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |