JPH10102879A - 開閉体用のヒンジ装置 - Google Patents

開閉体用のヒンジ装置

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JPH10102879A
JPH10102879A JP8281513A JP28151396A JPH10102879A JP H10102879 A JPH10102879 A JP H10102879A JP 8281513 A JP8281513 A JP 8281513A JP 28151396 A JP28151396 A JP 28151396A JP H10102879 A JPH10102879 A JP H10102879A
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JP
Japan
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opening
closing body
slider
closing
pressure plate
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Pending
Application number
JP8281513A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Fujitaka
純一 藤高
Akira Akata
章 赤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Simotec Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Simotec Co Ltd
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Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd, Simotec Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP8281513A priority Critical patent/JPH10102879A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧板を複写機本体に対して回動開閉可能に枢
支するヒンジ装置において、圧板を中間位置でフリース
トップさせることができると共に、圧板の開動に必要と
される操作力を軽減できるようにする。 【解決手段】 複写機本体5に固定されたベース2と、
ベース2に枢着され、圧板7が固定された回動部材4と
を有し、回動部材4の凹部12に弾性体より成る摺動子
13を移動可能に収容し、ベース2に形成したカム面1
1に摺動子13を圧接させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開閉体をその支持
体に対して回動開閉可能に枢支する開閉体用のヒンジ装
置、特に開閉体をその全閉位置と全開位置との間の中間
位置で停止させることのできるヒンジ装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】複写機のコンタクトガラス上に載置され
た原稿を押さえる圧板、自動車のバックドア、フード、
ラゲージドアなどの各種の開閉体を、複写機本体や車体
などの支持体に対して回動開閉可能に枢支する上記形式
のヒンジ装置は従来より周知である。
【0003】開閉体を、その全開位置と全閉位置との間
の中間位置に停止させる機能は、一般にフリーストップ
機能ないしは自己保持機能などと称せられているが、か
かる機能を可能とするには、開閉体に対して、その自重
による閉方向のモーメントに打ち勝つ大きな摩擦力を与
える必要がある。ところが、開閉体に対してこのような
大きな摩擦力を与えるようにヒンジ装置を構成すると、
開閉体を開くときにもこれに大きな摩擦力が作用するた
め、開閉体を開放するときに必要とされる操作力が大き
くなり、その操作性が低下する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の欠点を除去し、簡単な構成によって、開閉体をそ
の中間位置で停止させることができると共に、開閉体の
開動時に必要とされる操作力を小さくできる開閉体用の
ヒンジ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、開閉体をその支持体に対して回動開閉可能
に枢支する開閉体用のヒンジ装置において、前記支持体
に固定されるベースと、該ベースに回動可能に枢着され
ていて、開閉体が取付けられる回動部材と、前記ベース
の側に設けられ、かつ当該ベースに対する前記回動部材
の回動中心からの距離が開閉体の開放方向に沿って漸次
小さくなったカム面を有するカムと、該カム面に対向す
る回動部材部分に形成された凹部に収容され、開閉体を
その全閉位置と全開位置との間の中間位置で停止させる
摩擦力が生じるように、当該開閉体の回動開閉時に前記
カム面に圧接して圧縮変形する弾性体から構成された摺
動子とを有し、開閉体の閉動時よりも当該開閉体の開動
時の方が、前記摺動子の圧縮変形量が少なくなるよう
に、当該摺動子が、回動部材に対して、開閉体の開閉方
向に移動可能に前記凹部に収容されていることを特徴と
する開閉体用のヒンジ装置を提案する。
【0006】その際、上記構成において、カム面に対向
した凹部の底部と回動部材の回動中心との距離が、開閉
体の開放方向に向けて小さくなるように、当該底部の形
態が設定されていると有利である。
【0007】また、上記各構成において、摺動子が、少
なくとも開閉体の開動時に、カム面に接しながら自転す
る形状を有していると有利である。
【0008】さらに、上記構成において、開閉体の閉動
時に、摺動子に係合して当該摺動子の自転を阻止する係
合部を回動部材に設けると有利である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明する。
【0010】図1は、本実施形態例のヒンジ装置単体の
斜視図であり、図2はこれを複写機の圧板用のヒンジ装
置として用いたときの部分断面図である。
【0011】図2に示すように、複写機は、その本体5
の上部にコンタクトガラス6が固設され、そのガラス6
の上に図示していない原稿が載置され、この原稿が圧板
7によって押さえられ、当該原稿の画像がコピーされ
る。コピー終了後に原稿を取り出すために、その上の圧
板7をコンタクトガラス6の上方に移動する向きに回動
させる。再びコンタクトガラス6上に原稿を載置したと
き、圧板7を図2に示した位置に回動させて原稿を押さ
える。
【0012】圧板7が上述の如く回動できるように、当
該圧板7は、ヒンジ装置1を介して複写機本体5に枢支
される。このように、開閉体用のヒンジ装置1は、圧板
7より成る開閉体を、その支持体である複写機本体5に
対して矢印A,B方向に回動開閉可能に枢支するもので
ある。
【0013】図1及び図2に示したヒンジ装置1は、ベ
ース2と、該ベース2にヒンジピン3を介して矢印A,
B方向に回動可能に枢着された回動部材4とを有し、ベ
ース2、ヒンジピン3及び回動部材4は金属又は硬質合
成樹脂などから構成されている。
【0014】ベース2は、ねじ8によって、支持体の一
例である複写機本体5に固定され、また回動部材4に、
開閉体の一例である圧板7が取付けられる。図示した例
では、ヒンジピン3よりも自由端側の回動部材部分にね
じ9によって圧板7の基端部側が固定されている。
【0015】図2は圧板7がその全閉位置を占めた状態
を示し、このときその圧板7はほぼ水平な姿勢を保ちつ
つ、コンタクトガラス6の上に載る。この圧板7に対し
て矢印A方向の操作力を加えると、当該圧板7はヒンジ
ピン3の中心軸線のまわりを回動し、図3に示した中間
位置を通り、図4に示した全開位置に至る。圧板7が全
開位置を占めたとき、その圧板7は、複写機本体5の上
面に対してほぼ直交する姿勢に立ち上がる。再びこの圧
板7を矢印B方向に回動させると、当該圧板7は図2に
示した全閉位置にもたらされる。
【0016】ここで、ヒンジ装置1は、ベース2の側に
設けられたカム10を有し、本例ではそのカム10がベ
ース2に一体に形成されている。かかるカム10は、図
5にも示すように、ベース2に対する回動部材4の回動
中心C、すなわちヒンジピン3の中心軸線からの距離R
が、圧板7より成る開閉体の開放方向、すなわち矢印A
方向に沿って漸次小さくなったカム面11を有してい
る。
【0017】一方、ヒンジ装置1は、カム面11に対向
する回動部材部分に形成された凹部12に収容された摺
動子13を有し、この摺動子13は弾性体により構成さ
れている。本例では、ほぼ円形の横断面形状を有する円
柱状のゴムより成る摺動子13が用いられ、かかる円柱
状の摺動子13の中心軸線は開閉体の回動中心Cとほぼ
平行に位置する。
【0018】図5に示すように、カム面11の下端、す
なわちそのカム面の開始点11aに連続するベース2の
面は、回動部材4の回動中心Cの側へ向けてわずかに凹
入したえぐり部14として形成されている。圧板7より
成る開閉体が図2に示した全閉位置にあるとき、摺動子
13はえぐり部14に入り込み、このとき摺動子13は
ほとんど、或いは全く圧縮変形しない状態にある。この
状態で、圧板7がその自重でコンタクトガラス6上に載
り、両者の間の原稿をコンタクトガラス6上に押圧す
る。このとき、摺動子13はカム面の開始点11aより
も開閉体の回動中心Cの側に凹んだえぐり部14に入り
込んでいるので、圧板7に対して多少の振動が加えられ
ても、摺動子13がえぐり部14からカム面11の方へ
移行せず、圧板7が安定状態でその全閉位置に保持され
る。
【0019】コンタクトガラス6上の原稿を取り出すべ
く、操作者が圧板7を持ち上げて、これを矢印A方向に
回動させると、これに伴って回動部材4も回動中心Cの
まわりに回動するので、それまでえぐり部14に入り込
んでいた摺動子は、図3に示すようにカム面11に圧接
し、カム面11と凹部12の底部15から受ける圧力に
よって弾性的に圧縮変形する。
【0020】このとき、図5に示すように、カム面11
を向いた凹部12の開閉体開閉方向の幅Dが、摺動子1
3の径dよりも少し大きく設定されており、このため摺
動子13は、カム面11から受ける摩擦力によって、回
動部材4に対して相対的に開閉体の閉方向側に移動す
る。図3の実線は、このときの摺動子13の位置を示し
ている。しかも、カム面11に対向した凹部12の底部
15と、回動部材4の回動中心Cとの距離Lが、圧板7
より成る開閉体の開放方向の側に向けて小さくなるよう
に、その底部15の形態が設定されている。本例では、
底部15の開閉体閉方向側の端部15aから開方向側の
端部15bに向けて、底部15から回動中心Cまでの距
離Lが漸次小さくなるように、当該底部15が傾斜して
いる。
【0021】上述のように、圧板7を矢印A方向に開動
させるとき、摺動子13は凹部12内の開閉体閉方向の
側の位置に移動し、このとき摺動子13が位置する凹部
12の底部15は回動中心Cからの距離Lが大きくなっ
ているので、摺動子13が底部15とカム面11から受
ける圧力は比較的小さくなる。従って、その摺動子13
の圧縮量も少ない。このため、摺動子13がカム面11
から受ける摩擦力も小さく留められ、これによって圧板
7を開動させるときに要する操作力は小さなものとな
る。
【0022】上述のようにして軽い操作力により、圧板
7を図4に示した全開位置まで回動させることができ
る。このとき、回動部材4のアーム部16が、ベース2
に設けられたストッパ17に当り、圧板7のそれ以上の
開動が規制される。
【0023】次に、圧板を閉じるべく、これを矢印B方
向に回動させ始めると、このときも、摺動子13は、カ
ム面11に圧接しながら圧縮変形するが、このとき、凹
部12に収容された摺動子13は、カム面11から受け
る摩擦力によって、図3に鎖線で示すように、回動部材
4に対して相対的に開閉体の開方向側へ移動する。この
とき摺動子13が位置する凹部12の底部15の部分
は、回動中心Cからの距離Lが小さくなっているので、
摺動子13が底部15とカム面11から受ける圧力は、
圧板7の開動時に比べて大きくなり、当該摺動子13は
大きく弾性的に圧縮変形する。このため、圧板7の閉動
時に、その圧板7と回動部材4の自重による閉方向のモ
ーメントが圧板7に作用してはいるが、圧板7が急激に
全閉位置へと回動してしまうことはなく、これを滑らか
に閉動させることができる。
【0024】しかも、圧板7が図3に示すように、その
全閉位置と全開位置との間の中間位置に至ったとき、圧
板7から手を離しても、このとき摺動子13は大きく圧
縮変形し、摺動子13とカム面11との圧接力が大きく
なっているので、その摺動子13はカム面11から大き
な摩擦力を受け、これによって回動部材4と圧板7はそ
の中間位置で停止する。
【0025】これは、圧板7を開動させている途中で、
その圧板7から手を離したときも同様に得られる作用で
ある。すなわち、圧板7を開くべく、これを矢印A方向
に回動させているときは、前述のように摺動子13は図
3に実線で示す位置を占めている。この状態で圧板7か
ら手を離せば、圧板7には、その圧板7と回動部材4の
自重による閉方向のモーメントが作用するため、圧板7
は極くわずかに矢印B方向に回動するが、このとき摺動
子13がカム面11から受ける摩擦力によって、当該摺
動子13は図3に鎖線で示した位置を占める。このため
前述した理由によって、圧板7はその中間位置で停止す
る。これがフリーストップ機能ないしは自己保持機能と
称せられる機能である。
【0026】また、図5に示すように、圧板7より成る
開閉体と回動部材4の両者の重心と回動中心Cとを結ぶ
線が同じく回動中心Cを通る水平線に対して成す角度θ
は、開閉体の開放角であるが、この開放角が小さくなる
程、開閉体に作用する自重による閉方向のモーメントは
大きくなる。すなわち、回動部材4を含めた圧板7の自
重をWとしたとき、圧板7にはM=Wcosθなる閉方向
のモーメントが作用し、θが小さい程、モーメントMは
大きくなる。
【0027】これに対し、前述のようにカム面11は、
回動部材4の回動中心Cからの距離Rが圧板7の開放方
向に沿って漸次小さくなっているので、開放角θが小さ
くなって、圧板7に作用する閉方向のモーメントMが大
きくなるに従って、摺動子13がカム面11から受ける
圧力が大きくなり、その圧縮変形量が大きくなって摺動
子13がカム面11から受ける摩擦力が増大する。この
ため、圧板7がいかなる開放角の中間位置にあるとき
も、その圧板に対して作用する閉方向のモーメントに見
合った摩擦力が作用し、確実に圧板7はその中間位置で
停止することができる。
【0028】以上のように、ヒンジ装置1の摺動子13
は、圧板7より成る開閉体をその全閉位置と全開位置と
の間の中間位置で停止させる摩擦力が生じるように、そ
の開閉体の回動開閉時にカム面11に圧接して圧縮変形
するのである。しかも、先に説明したように、圧板7よ
り成る開閉体の閉動時よりもその開閉体の開動時の方
が、摺動子13の圧縮変形量が少なくなるように、当該
摺動子13が、回動部材4に対して、開閉体の開閉方向
に移動可能に凹部12に収容されており、これによって
開閉体を中間位置で停止させることができるだけでな
く、開閉体を小さな操作力で開放回動させることができ
る。
【0029】その際、図5に示すように、カム面11の
開始点11aと回動部材4の回動中心Cを結ぶ線が、そ
の回動中心を通る水平線に対して成す角をαとし、カム
面11の開始点11aから回動中心Cまでの距離をaと
すると共に、前述のように開閉体の開放角をθとしたと
き、回動中心Cからカム面11までの半径Rが、R=a
cos(θ−α)を満たすように設定されていると有利で
ある。
【0030】前述のように、開放角θが小さくなるに従
って、開閉体に作用する閉方向のモーメントMは大きく
なるが、カム面11の半径Rを上述のように設定すれ
ば、そのモーメントの変化に対応させて摺動子13の圧
縮変形量、すなわちカム面11から摺動子13に作用す
る摩擦力を変えることができ、開閉体がいずれの中間位
置にあるときも、これを確実にフリーストップさせるこ
とができる。開閉体の開放角θが小さくなれば、これに
作用する閉方向のモーメントMが大きくなるが、これに
対応して増大した摩擦力を摺動子13に与え、開閉体を
その中間位置に確実に停止させることができるのであ
る。
【0031】また、圧板7の閉動に伴って、摺動子13
がカム面11の開始点11aを越え、えぐり部14の側
へ移行すると、その摺動子13に作用する摩擦力は急激
に低下し、圧板7はその閉方向のモーメントMによって
速やかに全閉位置に至り、ここに保持される。えぐり部
14のなす角度αは、通常、約10°程に設定される。
【0032】また、上述した実施形態例では、凹部12
の底部15を前述のように傾斜させて、カム面11に対
向した凹部12の底部15と回動部材4の回動中心Cと
の距離Lが、開閉体の開放方向に向け小さくなるよう
に、その底部15の形態を設定し、開閉体の閉動時より
もその開閉体の開動時の方が、摺動子13の圧縮変形量
が少なくなるように構成したが、図6に示すように、凹
部12の底部15における開閉体の閉方向側の部分を、
回動部材4の回動中心Cから離れる向きに凹入すり凹部
15aとして形成することにより、カム面11に対向し
た凹部12の底部15と回動部材4の回動中心Cとの距
離L(図5)が、開閉体の開放方向に向けて小さくなる
ように、当該底部15の形態を設定しても、上述したと
ころと同様な作用効果を奏することができる。
【0033】摺動子13の形態は適宜選択でき、例え
ば、図7に示すように、その横断面形状を矩形にするこ
ともできる。図7に示した摺動子13も、これが収容さ
れた凹部12の幅よりもやや小さな厚みに形成され、図
3に示した摺動子と同じく、開閉体の開閉時に、その摺
動子13が回動部材4に対して相対的に移動できるよう
にする。その際、凹部12の底部15を、図3と同様に
平坦な傾斜面にすることによって、矩形の横断面形状の
摺動子13をその底面15に対して摺動させることがで
き、図3に示した構成により奏せられる前述の作用効果
と同じ作用効果を奏することができる。
【0034】摺動子の横断面形状は、矩形以外の多角形
などであってもよく、その形態は自由に選択できるが、
図1乃至図6に示したように、摺動子13の横断面形状
を例えば円形に設定すると、開閉体の開閉時に、その摺
動子13がカム面11に接しながら自転する。例えば、
圧板7を図2に示した全閉位置から開動させると、摺動
子13は回動中心Cのまわりに公転するが、同時に、カ
ム面11に接しなから自転する。すなわちカム面11に
対してころがり接触するのである。このため、圧板7を
開放させるときに、カム面11から摺動子13に対して
作用する摩擦力を一層軽減でき、圧板開放のために必要
な操作力をより低減できる。図7に示した摺動子13
は、このような自転を行うことはできず、底面15に対
して滑り運動するだけである。
【0035】また図3に示した摺動子13は、圧板7よ
り成る開閉体の閉動時にも自転するが、開閉体の閉動時
には摺動子13が自転しないように構成してもよい。ま
た摺動子13の横断面形状が必ずしも円形でなくとも、
これを自転させることができ、例えば円形に近い多角
形、その多角形と円形との複合形状、楕円形、長円形な
どであってもよい。また摺動子13を球形又はこれに近
い形態に形成することもできる。このように、摺動子が
少なくとも開閉体の開動時に、カム面に接しながら自転
する形状を有していることによって、開閉体の開動時に
操作力を小さくすることが可能となる。
【0036】また、図8及び図9に示すように、回動部
材4に設けられた凹部12の開閉体開方向側の壁面に段
差18又は歯19、或いはその他の形態の係合部を設け
ることもできる。図8及び図9に示したヒンジ装置1の
他の構成は、図2乃至図5に示した構成と変りはなく、
開閉体の回動時に弾性体より成る摺動子13が自転する
ことが可能である。
【0037】ここで、図8及び図9に示した例において
も、圧板7を開動させると、摺動子13は自転してカム
面11にころがり接触し、図3の実線で示した摺動子1
3と全く同じく、凹部12内の閉方向側部位に移動す
る。摺動子13が段差18又は歯19より成る係合部か
ら離れ、これに接触することはないのである。従って、
図3に示した例と同じく、圧板を軽い力で持ち上げるこ
とができる。
【0038】これに対し、圧板を閉動させ、或いは中間
位置で止めたとき、摺動子13は図3の鎖線で示した摺
動子13と全く同じく、凹部12内の開方向側部位に移
動する。このため、弾性体よりなるこの摺動子13は、
段差18又は歯19より成る係合部に係合して、その自
転が阻止される。このため、この摺動子13はカム面1
1を滑りながら摺動するか、停止する。すなわち、この
とき摺動子13はカム面から滑り抵抗を受け、この摩擦
が大きなものとなる。このため、圧板7が中間位置にあ
るとき、これから手を離せば、これに対して大きな摩擦
力が作用し、これがその位置に確実に止められる。
【0039】上述のように、図8及び図9に示したヒン
ジ装置1によれば、圧板7を開くときは、摺動子13は
カム面11から摩擦力の小なるころがり抵抗を受け、従
ってこれを小なる力で回動させることが可能となり、圧
板7を閉動させ、又は中間位置で止めたときは、摺動子
13はカム面11から滑り抵抗が与えられ、圧板7を任
意の中間位置に確実に停止させることができる。摺動子
13の摩耗や、寸法のバラツキ、圧板の自重のバラツキ
などがあっても、これらを吸収して、圧板7を中間位置
に確実の止めることができるのである。このように、図
1乃至図6に示した構成に加え、開閉体の閉動時に、摺
動子に係合して当該摺動子の自転を阻止する係合部を回
動部材に設けると有利である。
【0040】摺動子13は弾性体より成るが、この弾性
体として、一般に粘弾性体と称せられているものを使用
することもできる。例えばシリコーンゴム、ウレタンゴ
ム又はクロロプレンゴムなどのゴムが摺動子を構成する
材料として好適である。またこの摺動子として、例えば
金属製の圧縮コイルばね、又はその他のばねより成る弾
性体を用いることもできる。
【0041】ヒンジ装置を構成するベース2、回動部材
4及びヒンジピン3を全て合成樹脂なら合成樹脂、また
金属であれば全て金属により構成すると、そのリサイク
ル処理時に、ヒンジ装置を分離することなく、これをそ
のまま処理でき有利である。
【0042】以上のように、図示したヒンジ装置1は、
開閉体をその中間位置で停止させることができ、しかも
開閉体の開動時に必要とされる操作力を軽減できる。さ
らにその構成部品数を少なくでき、構造の簡素化とコス
トを低減することが可能である。
【0043】本発明は、複写機の圧板用のヒンジ装置に
限らず、いかなる産業分野の開閉体用のヒンジ装置にも
適用できるものである。
【0044】
【発明の効果】請求項1に記載の開閉体用のヒンジ装置
によれば、開閉体を中間位置で停止させることができる
と共に、その開動時に必要とされる操作力を軽減でき、
しかも構造を簡素化することが可能である。
【0045】請求項2に記載の開閉体用のヒンジ装置に
よれば、簡単な構成によって、開閉体の閉動時よりも、
その開閉体の開動時の方が、摺動子の圧縮変形量が少な
くなる作用を達成できる。
【0046】請求項3に記載の開閉体用のヒンジ装置に
よれば、開閉体の開動時の操作力を一層低減することが
できる。
【0047】請求項4に記載の開閉体用のヒンジ装置に
よれば、開閉体の開動時の操作力を一層低減することが
でき、しかもより一層確実に開閉体を中間位置で停止さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒンジ装置の一例を示す斜視図である。
【図2】図1に示したヒンジ装置を複写機の圧板用に用
いたときの部分断面図である。
【図3】圧板が中間位置に至ったときの様子を示す部分
断面図である。
【図4】圧板が全開位置に至ったときの様子を示す部分
断面図である。
【図5】カムと摺動子と回動部材の位置関係を説明する
図である。
【図6】凹部の底面の他の形態例を示す断面図である。
【図7】摺動子の他の形態例を示す断面図である。
【図8】凹部の壁面に段差部を形成した例を示す断面図
である。
【図9】凹部の壁面に歯を形成した例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ヒンジ装置 2 ベース 4 回動部材 10 カム 11 カム面 12 凹部 13 摺動子 15 底部 C 回動中心 L 距離 R 距離

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉体をその支持体に対して回動開閉可
    能に枢支する開閉体用のヒンジ装置において、前記支持
    体に固定されるベースと、該ベースに回動可能に枢着さ
    れていて、開閉体が取付けられる回動部材と、前記ベー
    スの側に設けられ、かつ当該ベースに対する前記回動部
    材の回動中心からの距離が開閉体の開放方向に沿って漸
    次小さくなったカム面を有するカムと、該カム面に対向
    する回動部材部分に形成された凹部に収容され、開閉体
    をその全閉位置と全開位置との間の中間位置で停止させ
    る摩擦力が生じるように、当該開閉体の回動開閉時に前
    記カム面に圧接して圧縮変形する弾性体から構成された
    摺動子とを有し、開閉体の閉動時よりも当該開閉体の開
    動時の方が、前記摺動子の圧縮変形量が少なくなるよう
    に、当該摺動子が、回動部材に対して、開閉体の開閉方
    向に移動可能に前記凹部に収容されていることを特徴と
    する開閉体用のヒンジ装置。
  2. 【請求項2】 カム面に対向した凹部の底部と回動部材
    の回動中心との距離が、開閉体の開放方向に向けて小さ
    くなるように、当該底部の形態が設定されている請求項
    1に記載の開閉体用のヒンジ装置。
  3. 【請求項3】 摺動子が、少なくとも開閉体の開動時
    に、カム面に接しながら自転する形状を有している請求
    項1又は2に記載の開閉体用のヒンジ装置。
  4. 【請求項4】 開閉体の閉動時に、摺動子に係合して当
    該摺動子の自転を阻止する係合部を回動部材に設けた請
    求項3に記載の開閉体用のヒンジ装置。
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