JP4170281B2 - 建物 - Google Patents

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本発明は、建物に係り、特に1階の中間床の下方に収納空間を有する建物に関する。に関する。
1階の中間床の下方に収納空間を有する建物の一例として、特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載の建物は、建物の1階に、その床の一部を他の部分より高くした高床部分(中間床)を設け、その高床部分の下に収納空間を設け、その収納空間の床を、建物の1階の床より低くしたものである。高床部分の高さは、1階の床から60cm程度であり、収納空間の床と1階の床との段差は60cm程度である。したがって、収納空間の天井高は1.2m程度となっており、大人が腰を屈めて作業できる高さを有している。
特開2001−323667号公報
ところで、上記特許文献1に記載の建物では、収納空間への出入口が何処に設けられているかは不明である。この出入口を、例えば、収納空間と1階の部屋とを仕切る仕切壁に設けた場合、この仕切壁の高さは、前記高床部分の高さである60cmであるので、この仕切壁に設ける出入口の高さは最大で60cmである。
したがって、出入口の高さを十分に確保できないため、収納空間への出入りが困難になるという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、中間床と1階床より低い位置にある低床との間が収納空間された場合に、この収納空間に容易に出入りできる建物を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図4に示すように、1階床1Fより高く、2階床2Fより低い位置に中間床MF1が設けられ、この中間床MF1と、前記1階床1Fより低い位置にある低床11aとの間が、天井高が0.9m〜1.4mの収納空間11とされた建物において、
前記収納空間11に隣接して居間10が設けられており、この居間10の床10aと前記低床11aとが同高さに配置されており、この居間10と前記収納空間11とを仕切る仕切壁12には、前記収納空間11に出入りするための出入口13が形成されていることを特徴とする。
ここで、前記中間床MF1は、前記収納空間11の天井高が0.9m〜1.4mとなるように、高さ方向の位置を設定するのが望ましい。
また、前記低床11aは、1階床1Fより低い位置に形成された土間床であってもよいし、土間床以外の通常の床であってもよい。要は、1階床1Fより低い位置に設けられた床であればよい。
さらに、前記出入口13には、これを開閉する戸を設けてもよい。
請求項1に記載の発明によれば、収納空間11に隣接して居間10が設けられており、この居間10の床10aと収納空間11の低床11aとが同高さに配置されており、この居間10と前記収納空間11とを仕切る仕切壁12に、前記収納空間11に出入りするための出入口13が形成されているので、この出入口13を通って収納空間11に容易に出入りできる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の建物において、前記低床11aは、土間床で構成されており、前記収納空間11を形成する壁のうちの少なくとも一つの壁は、外壁14で構成されており、この外壁14には、収納空間11に出入りするための開口部15と、この開口部15を開閉する戸15aが設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、低床11aが土間床で構成されており、外壁14に、収納空間11に出入りするための開口部15と、この開口部15を開閉する戸15aが設けられているので、建物の外部から戸15aを開けて開口部15から収納空間11に容易に出入りでき、また、戸15aを閉じることによって、外部からの収納空間11への風雨の侵入を防止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の建物において、前記中間床MF1上には、居室20が設けられており、この居室20の壁には、前記居間10に開口する開口部21が形成されていることを特徴とする。
ここで、開口部21は前記出入口13上に、連続して形成してもよいし、出入口13とは所定の間隔をもって形成してもよい。
請求項3に記載の発明によれば、中間床MF1上の居室20と、1階の居間10との間で開口部21を通して容易にコミュニケーションを図ることができるとともに、居間10と居室20との間で風通しがよくなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物において、前記居間10の上方は吹抜け空間26となっていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、居間10の床10aは、1階床1Fより低い位置にあり、かつ、居間10の上方が吹抜け空間26となっているので、居間10は天井高が非常に高くなり、よって開放感を高めることができる。
また、中間床MF1上に居室20がある場合には、その開口部21から吹抜け空間26を臨むことができるので、居室20の開放感も高めることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物において、前記居間10の壁の少なくとも一つの壁は、外壁17で構成されており、この外壁17には、居間10に出入りするための開口部18と、この開口部18を開閉する戸18aが設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、居間10の床10aが1階床1Fより低い位置にあり、外壁17に居間10に出入りするための開口部18が設けられているので、外部と居間10との間を容易に行き来できる。つまり、居間10の床面10aと外部の庭や土間等の面との段差を無くするか、あるいは小さくできるので、例えば、車椅子等でも外部と居間10との間を容易に行き来できる。
また、戸18aを開けて開口部18を開放することによって、居間10と収納空間11とを仕切る仕切壁12に形成された出入口13を通して収納空間11に通風や採光を確保できる。
本発明によれば、中間床と、1階床より低い位置にある低床との間に設けられた収納空間に隣接して居間が設けられており、この居間の床と前記低床とが同高さに配置されており、この居間と前記収納空間とを仕切る仕切壁に、前記収納空間に出入りするための出入口が形成されているので、この出入口を通って収納空間に容易に出入りできる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る建物の一例を示す側断面図、図2は図1におけるA−A線視断面図、図3は収納空間の平面図、図4は図1におけるB−B線視断面図である。
図1および図2に示すように、玄関1は建物の南西角部に設けられており、この玄関1の玄関ホール1aの北側に、洗面所2と浴室3とが東西に隣接して設けられている。洗面所2の東側にはキッチン4が設けられている。また、玄関ホール1aからは廊下5が東側に向けて延在しており、この廊下5の途中には、前記浴室3とキッチン4との間に位置する廊下5aが接続されている。この廊下5aの突き当たりにはトイレ6が設けられている。キッチン4の南側には、ホール7が設けられており、このホール7は前記廊下5に接続されている。
前記玄関ホール1a、洗面所2、浴室3、キッチン4、廊下5,5a、トイレ6、ホール7等の床は、全て等しい高さに位置しており、1階床を構成している。
図1に示すように、この1階床1Fより高く、かつ、2階床2Fより低い位置には中間床MF1が設けられている。また、前記ホール7の南側には、居間10が設けられており、この居間10の床10aは、1階床1Fより低い位置にある。床10aは土間床で構成されている。
また、前記中間床MF1の下方には、低床11aが設けられており、この低床11aと前記床10aは同高さとなっている。そして、中間床MF1と低床11aとの間に天井高が0.9〜1.4m程度の収納空間11が設けられている。
図3に示すように、前記収納空間11と居間10とを仕切る仕切壁12には、収納空間11に出入りするための出入口13が形成されている。また、収納空間11を形成する南側の壁は外壁14で構成されており、この外壁14には、収納空間11に外部から出入りするための開口部15と、この開口部15を開閉する戸15aが設けられている。戸15aは引違い式のものであり、その面は格子状に形成されている。したがって、戸15aを閉じた状態でも、外部から戸15aを通して収納空間11に採光できるようになっている。なお、戸15aには、防犯上、内側からロックできる鍵が設けられている。また、収納空間15を形成する北側の内壁には、開口部16とこの開口部16を開閉する戸16aとが設けられている。戸16aは引戸であり、その面は格子状に形成されている。
図2に示すように、前記居間10の南側の壁は外壁17で構成されており、この外壁17には、居間10に出入りするための開口部18とこの開口部18を開閉する戸18aが設けられている。戸18aは折り戸式のものであり、開口部18を全開できるようになっている。開口部18の外側には、テラス19が設けられており、このテラス19の床と居間10の床10aとはほぼ同じ高さとなっている。また、このテラス19は西側に延出しており、収納空間11前、玄関1前まで連続している。
したがって、テラス19、居間10、収納空間11は、人やペット等が円形状の動線を描くようにして移動できる。
図1および図2に示すように、中間床MF1上には、居室20が設けられている。この居室20は中央部に畳を備えた和風の居室であり、その東側の内壁には、前記居間10に開口する開口部21が形成されている。この開口部21は居室20の天井まで開口した大きな開口であり、その下部には棚22が開口部21を横切るようにして設けられている。
また、建物の中央部には階段室が設けられており、この階段室には、1階のホール7の床と中間床MF1とを接続する階段23と、中間床MF1と2階床2Fとを接続する階段24と、2階床2Fとその上の中間床MF2とを接続する階段25とが設けられている。
そして、前記居室20には、階段23の踊り場23aから出入りできるようになっている。
また、図1および図4に示すように、居間10の上方は、吹抜け空間26となっており、この吹抜け空間26は前記中間床MF2より1段高い位置にある天井床27まで吹抜けている。
前記2階床2F上には、図1および図4に示すように、西側に部屋28が設けられており、東側に部屋29が設けられている。部屋28は子供部屋として使用されるものであり、該部屋28の北側には収納空間30が設けられている。この収納空間30は天井高が0.9〜1.4m程度の空間であり、その上方にはロフト31が設けられている。
また、部屋29は夫婦の寝室として使用されるものであり、該部屋29の南側の内壁には、窓32が設けられており、この窓32は前記吹抜け空間26に面している。部屋29には前記吹抜け空間26の一辺に沿って延在する廊下33が接続されている。また、建物の2階の南東角部にはバルコニー34が設けられており、このバルコニー34には、前記廊下33が接続されている。
前記中間床MF2には、部屋35が設けられている。この部屋35はアトリエとして使用されるものであり、その東側には、図1に示すように、前記天井床27上にロフト36が設けられている。そして、このロフト36には部屋35から物を出し入れできるようになっている。なお、部屋35には、前記階段25の踊り場25aから出入りできるようになっている。
本実施の形態によれば、収納空間11に隣接して居間10が設けられており、この居間10の床10aと収納空間11の低床11aとが同高さに配置されており、この居間10と前記収納空間11とを仕切る仕切壁12に、前記収納空間11に出入りするための出入口13が形成されているので、この出入口13を通って収納空間11に容易に出入りできる。
また、収納空間11の低床11aが土間床で構成されており、外壁14に、収納空間11に出入りするための開口部15と、この開口部15を開閉する戸15aが設けられているので、建物の外部から戸15aを開けて開口部15から収納空間11に容易に出入りでき、また、戸15aを閉じることによって、外部からの収納空間11への風雨の侵入を防止できる。
さらに、中間床MF1上の居室20と、1階の居間10との間で開口部21を通して容易にコミュニケーションを図ることができるとともに、居間10と居室21との間で風通しがよくなる。
加えて、居間10の床10aは、1階床1Fより低い位置にあり、かつ、居間10の上方が吹抜け空間26となっているので、居間10は天井高が非常に高くなり、よって開放感を高めることができる。
また、中間床MF上に居室20があるので、その開口部21から吹抜け空間26を臨むことができるので、居室29の開放感も高めることができる。
また、居間10の床10aが1階床1Fより低い位置にあり、外壁17に居間10に出入りするための開口部18が設けられているので、外部と居間10との間を容易に行き来できる。つまり、居間10の床面10aと外部のテラス19との段差を無くするか、あるいは小さくできるので、例えば、車椅子等でも外部のテラス19と居間10との間を容易に行き来できる。
また、戸18aを開けて開口部18を開放することによって、居間10と収納空間11とを仕切る仕切壁12に形成された出入口13を通して収納空間11に通風や採光を確保できる。
本発明に係る建物の一例を示す側断面図である。 図1におけるA−A線視断面図である。 本発明に係る建物の一例を示すもので、収納空間の平面図である。 図1におけるB−B線視断面図である。
符号の説明
10 居間
10a 床
11 収納空間
11a 低床
12 仕切壁
13 出入口
14 外壁
15 開口部
15a 戸
20 居室
21 開口部
26 吹抜け空間
1F 1階床
2F 2階床
MF1 中間床

Claims (5)

  1. 1階床より高く、2階床より低い位置に中間床が設けられ、この中間床と、前記1階床より低い位置にある低床との間が、天井高が0.9m〜1.4mの収納空間とされた建物において、
    前記収納空間に隣接して居間が設けられており、この居間の床と前記低床とが同高さに配置されており、この居間と前記収納空間とを仕切る仕切壁には、前記収納空間に出入りするための出入口が形成されていることを特徴とする建物。
  2. 請求項1に記載の建物において、前記低床は、土間床で構成されており、前記収納空間を形成する壁のうちの少なくとも一つの壁は、外壁で構成されており、この外壁には、収納空間に出入りするための開口部と、この開口部を開閉する戸が設けられていることを特徴とする建物。
  3. 請求項1または2に記載の建物において、前記中間床上には、居室が設けられており、この居室の壁には、前記居間に開口する開口部が形成されていることを特徴とする建物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物において、前記居間の上方は吹抜け空間となっていることを特徴とする建物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物において、前記居間の壁の少なくとも一つの壁は、外壁で構成されており、この外壁には、居間に出入りするための開口部と、この開口部を開閉する戸が設けられていることを特徴とする建物。
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